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発明の名称 スピニングリールの動作装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2004−57163(P2004−57163A)
公開日 平成16年2月26日(2004.2.26)
出願番号 特願2002−224087(P2002−224087)
出願日 平成14年7月31日(2002.7.31)
代理人
発明者 滝倉 恒治 / 生田 剛
要約 課題
スピニングリールのロータ制動装置において、コストの上昇を抑えて2つ操作部材の隙間からの糸噛みを防止できるようにする。

解決手段
スピニングリールのレバーブレーキ機構6は、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動する装置であって、制動部16と、制動レバー17と、所定制動部21と、補助レバー18と、切欠き部17eと、閉塞部材35とを備えている、制動部は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する。制動レバーは、ロータを制動するレバーである。所定制動部は、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動解除状態と所定制動状態とに切り換える。補助レバーは所定制動部の制動状態を切り換える。切欠き部は、制動レバーに補助レバーの一部を三方から囲むようにロータに向かって開口して形成されたものである。閉塞部材は、切欠き部の開口部分に装着され切欠き部とで他方のレバーの四方を囲む。
特許請求の範囲
【請求項1】
釣り竿に装着される竿装着部を有するリール本体と、前記リール本体に糸巻取方向と糸繰り出し方向とに回転自在に装着されたロータとを有するスピニングリールに設けられたスピニングリールの動作装置であって、
前記スピニングリールに設けられた第1及び第2作動手段と、
先端に前記竿装着部と接離する第1操作部が設けられ、前記リール本体に移動自在に装着され、前記第1操作部により第1作動手段を操作するための第1操作部材と、
前記第1操作部材より前記竿装着部から離反した先端に前記装着部と接離する第2操作部が設けられ、先端より基端側が前記第1操作部材と並べて配置された状態で前記リール本体に移動自在に装着され、前記第2操作部により前記第2作動手段を操作するための第2操作部材と、
前記両操作部材のいずれか一方の操作部材に他方の操作部材の一部を三方から囲むように前記ロータに向かって開口して形成された切欠き部と、
前記切欠き部の前記開口部分に装着され前記切欠き部とで前記他方の操作部材の四方を囲む閉塞部材と、
を備えたスピニングリールの動作装置。
【請求項2】
前記閉塞部材は、前記切欠き部に開口部分に向けてねじ込まれたねじ部材により着脱自在に装着された板状部材である、請求項1に記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項3】
前記閉塞部材は、前記開口部分を挟む二辺を貫通して装着された棒状部材である、請求項1に記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項4】
前記閉塞部材は、前記開口部分を挟む二辺を貫通して装着された棒状部材により固定された板状部材である、請求項1に記載のスピニングリールの動作装置、
【請求項5】
前記棒状部材は、前記開口部分の二辺の外側にカシメ固定されている、請求項3又は4に記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項6】
前記第1及び第2操作部材は、前記リール本体に同一揺動軸芯回りに揺動自在に装着されている、請求項1から5のいずれかに記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項7】
前記第1作動手段は、前記ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する制動部材を有するロータ制動手段であり、
前記第1操作部材の前記第1操作部を前記竿装着部に接近する方向に操作すると、基端が前記制動部材に接触して前記ロータを制動する、請求項1から6のいずれかに記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項8】
前記第2作動手段は、前記ロータの糸繰り出し方向の回転を第1規制状態と第2規制状態とに切り換え可能な規制手段であり、
前記第2操作部材は、前記竿装着部に接離する方向の操作により前記規制手段の規制状態を切り換える、請求項7に記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項9】
前記規制手段は、前記第2操作部材の操作により前記制動部材に接触して前記ロータの回転を前記第1規制状態にする所定制動位置と前記制動部材から離反して前記第2規制状態にする制動解除位置とに移動する移動機構を有している、請求項8に記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項10】
前記閉塞部材は、前記第1操作部材の前記装着部に接近する方向に操作に連動して前記第2操作部材に当接して前記第2操作部材を前記第1規制状態としての所定制動状態から前記第2規制状態としての制動解除状態に移動させる位置に装着されている、請求項9に記載のスピニングリールの動作装置。
【請求項11】
前記規制手段は、前記第2操作部材の操作により前記ロータの逆転を禁止する前記第1規制状態としての規制状態と前記ロータの逆転を許可する前記第2規制状態としての規制解除状態とに切り換わる逆転防止機構を有している、請求項8に記載のスピニングリールの動作装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動作装置、特に、釣り竿に装着される竿装着部を有するリール本体と、前記リール本体に糸巻取方向と糸繰り出し方向とに回転自在に装着されたロータとを有するスピニングリールに設けられたスピニングリールの動作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磯釣りを行う場合、制動レバーによってロータが制動操作される逆転制動機構を有するレバーブレーキ型のスピニングリールがしばしば使用される。レバーブレーキ型のスピニングリールは、ロータを張力に応じて逆転させて魚と簡単にやりとりするために使用される。
【0003】
この種のレバーブレーキ型のスピニングリールにおいて、制動状態が解除される中立位置と、中立位置より釣り竿から離反し所定の制動状態を維持する制動位置とに制動レバー(第1操作部材の一例)を保持可能なスピニングリールが知られている。また、逆転制動機構に加えて逆転禁止機構を有するものでは、制動状態が解除されかつ逆転許可される中立位置と、中立位置より釣り竿から離反し制動状態が解除されかつ逆転が禁止される逆転禁止位置とに制動レバーを保持可能なスピニングリールが知られている。
【0004】
このようなスピニングリールでは、制動レバーで制動操作を行う際には、たとえば人差し指の腹で制動レバーの下面を装着部に接近する方向に引き込み、回転規制操作を行う際には人差し指の背で制動レバーの上面を押し込む操作を行う。このように制動レバーにより切換操作を行えるので、釣り竿を持つ片手で手を離すことなく逆転制動機構や逆転禁止機構等の逆転規制機構の切換操作を行え、規制操作が容易になる。
【0005】
前記従来の構成では、いずれの場合にも、制動レバーを中立位置と中立位置より釣り竿から離反した規制位置(制動位置又は逆転禁止位置)とに切り換え操作してロータの逆転に対する規制解除及び規制を行っている。このため、中立位置から規制位置まで押し込まなければならない分、制動レバー全体の操作ストロークが大きくなる。操作ストロークが大きくなると、釣り人は、規制操作の際には、釣り竿を持った手の指で中立位置からさらに釣り竿から離れた規制位置に向けて制動レバーを操作しなければならず、規制操作を行いにくくなる。また、ストロークが増えた分の空間が釣り竿の装着部とロータの間の空間に必要になり、リール自体の大型化を招くことになる。
【0006】
そこで、操作ストロークを小さくするため、制動操作と規制操作とを並べて配置された別々のレバーで操作するスピニングリールが開発されている。このスピニングリールでは、制動レバーと並べて制動レバーと同じ揺動軸芯に補助レバー(第2操作部材の一例)を設け、補助レバーで規制操作を行っている。このように別々のレバーを用いて制動操作と規制操作とを行えるようにすると、それぞれレバーが別々に動作するので、レバーの操作ストロークを小さくすることができる。
【0007】
また、2つのレバーを設ける場合、制動レバーに四方が閉じた矩形の開口を設け、開口に規制レバーを挿通してその先端を制動レバーと対向させている。開口が形成された制動レバーは、強度と耐久性を考慮して鍛造やダイキャストにより形成されている。制動レバーにこのような開口を設けることにより、2つのレバーの隙間から釣り糸が噛み込むのを防止できる。また、開口の縁に規制レバーを接触させることで、制動レバー操作時に規制レバーを連動させることもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、開口を形成しそこに補助レバーの先端を貫通させることで両レバーの隙間への糸噛みを防止している。しかし、制動レバーに開口を形成しようとすると、鍛造製の場合には鍛造工程でこのような形状を作れないので、鍛造後に後工程で加工により形成しなければならない。またダイキャスト製の場合には、金型に工夫を凝らしたり、後加工で開口を形成したりしなければならない。このことは型成形による合成樹脂製の場合にも同様である。このため、工数が増加してコストの上昇を招く。
【0009】
本発明の課題は、スピニングリールのロータ規制装置において、コストの上昇を抑えて2つ操作部材の隙間からの糸噛みを防止できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールの動作装置は、釣り竿に装着される竿装着部を有するリール本体と、リール本体に糸巻取方向と糸繰り出し方向とに回転自在に装着されたロータとを有するスピニングリールに設けられた装置であって、スピニングリールに設けられた第1及び第2作動手段と、第1操作部材と、第2操作部材と、切欠き部と、閉塞部材とを備えている。第1操作部材は、先端に竿装着部と接離する第1操作部が設けられ、リール本体に移動自在に装着され、第1操作部により第1作動手段を操作するため部材である。第2操作部材は、第1操作部材より竿装着部から離反した先端に装着部と接離する第2操作部が設けられ、先端より基端側が第1操作部材と並べて配置された状態でリール本体に移動自在に装着され、第2操作部により第2作動手段を操作するための部材である。切欠き部は、両操作部材のいずれか一方の操作部材に他方の操作部材の一部を三方から囲むようにロータに向かって開口して形成されたものである。閉塞部材は、切欠き部の開口部分に装着され切欠き部とで他方の操作部材の四方を囲む部材である。
【0011】
この動作装置では、第1操作部材の第1操作部により第1作動手段が操作され、第2操作部材の第2操作部により第2作動手段が操作される。ここでは、他方の操作部材が挿通する開口を切欠き部と閉塞部材とで構成しているので、切欠き部だけを一方の操作部材に形成すればよく切欠き部を容易に形成できる。このため、コストの上昇を抑えて2つ操作部材の隙間からの糸噛みを防止できるようになる。
【0012】
発明2に係るスピニングリールの動作装置は、発明1に記載のリールにおいて、閉塞部材は、切欠き部に開口部分に向けてねじ込まれたねじ部材により着脱自在に装着された板状部材である。この場合には、ねじにより閉塞部材を取り付けているので、閉塞部材の着脱が可能になる。
発明3に係るスピニングリールの動作装置は、発明1に記載の装置において、閉塞部材は、開口部分を挟む二辺を貫通して装着された棒状部材である。この場合には、二辺を貫通して棒状部材を装着しているので、二辺の厚みを薄くすることができるとともに、閉塞部材の構成を簡素化できる。
【0013】
発明4に係るスピニングリールの動作装置は、発明1に記載の装置において、閉塞部材は、開口部分を挟む二辺を貫通して装着された棒状部材により固定された板状部材である。この場合には、二辺を貫通して棒状部材を装着しているので、二辺の厚みを薄くすることができるとともに、棒状部材を両操作部材を貫通させることにより板状部材を固定しているので、板状部材の固定構造を簡素化できる。
【0014】
発明5に係るスピニングリールの動作装置は、発明3又は4に記載装置において、棒状部材は、開口部分の二辺の外側にカシメ固定されている。この場合には、カシメ固定により棒状部材を簡素な構造で固定できる。
発明6に係るスピニングリールの動作装置は、発明1から5のいずれかに記載の装置において、両操作部材は、リール本体に同一揺動軸芯回りに揺動自在に装着されている。この場合には、両操作部材が同一揺動軸芯回りに装着されているので、リール本体への装着構造が容易になる。
【0015】
発明7に係るスピニングリールの動作装置は、発明1から6のいずれかに記載の装置において、第1作動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する制動部材を有するロータ制動手段であり、第1操作部材の第1操作部を竿装着部に接近する方向に操作すると、基端が制動部材に接触してロータを制動する。この場合には、第1操作部材の第1操作部を装着部に接近する方向に操作すると、制動部材に第1操作部材の基端が接触してロータの糸繰り出し方向の回転が制動される。このときの制動力は第1操作部材に入れる力の度合いにより変化する。
【0016】
発明8に係るスピニングリールの動作装置は、発明7に記載の装置において、第2作動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転を第1規制状態と第2規制状態とに切り換え可能な規制手段であり、第2操作部材は、竿装着部に接離する方向の操作により規制手段の規制状態を切り換える。この場合には、第2操作部材を装着部と接離する方向に操作すると、規制手段の規制状態が第1規制状態と第2規制状態との間で切り換わる。このため、規制操作に要するストロークと制動操作に要するストロークとが別になり、全体のストロークを小さくすることができ、制動操作と規制操作を簡単に行える。
【0017】
発明9に係るスピニングリールの動作装置は、発明8に記載の装置において規制手段は、第2操作部材の操作により制動部材に接触してロータの回転を第1規制状態にする所定制動位置と制動部材から離反して第2規制状態にする制動解除位置とに移動する移動機構を有している。この場合には、第2操作部材が操作されると移動機構が所定制動位置と制動解除位置との間で移動し、所定制動位置で制動部材に接触する。これにより、ロータの糸繰り出し方向の回転が所定の制動力で制動される。ここでは、制動部材を用いてロータを規制しているので、規制手段の構成が簡素になる。
【0018】
発明10に係るスピニングリールの動作装置は、発明9に記載の装置において、閉塞部材は、第1操作部材の装着部に接近する方向に操作に連動して第2操作部材に当接して第2操作部材を第1規制状態としての所定制動状態から第2規制状態としての制動解除状態に移動させる位置に装着されている。この場合には、第1操作部材の装着部に接近する方向の動作に連動して第2操作部材を所定制動状態から制動解除状態に移動させることができる。
【0019】
発明11に係るスピニングリールの動作装置は、発明8に記載の装置において、規制手段は、第2操作部材の操作によりロータの逆転を禁止する第1規制状態とロータの逆転を許可する第2規制状態とに切り換わる逆転防止機構を有している。この場合には、第2操作部材が操作されると逆転防止機構が逆転を禁止する第1規制状態と逆転を許可する第2規制状態とで切り換わる。これにより、ロータの糸繰り出し方向の回転が禁止される。ここでは、ロータの逆転を禁止できるので、仕掛けが根掛かりしても釣り糸を切断しやすくなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔全体構成〕
図1に示す本発明の一実施形態によるスピニングリールは、釣り竿の長手方向に沿う第1軸X回りに釣り糸を巻き取るリールであって、ハンドル1を備えたリール本体2と、リール本体2の前部に第1軸X回りに回転自在に支持されたロータ3と、ロータ3の前部に配置された釣り糸を巻き取るスプール4とを備えている。
【0021】
リール本体2は、例えば合成樹脂製である。リール本体2は、釣り竿に装着される前後に長い装着部2cと、装着部2cと間隔を隔てて配置されたリールボディ2aと、装着部2cとリールボディ2aとを連結する脚部2bとを有している。リールボディ2aは、内部に機構装着空間を有しており、その側部は開口している。この開口部分は蓋部材2d(図3)により覆われている。リールボディ2aの前部には、取付フランジ付きの金属製の筒状の取付部材2eが装着されている。
【0022】
リールボディ2aの内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構5と、ロータ3の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動するためのレバーブレーキ機構(ロータ制動装置の一例)6と、スプール軸8を介してスプール4を前後に往復移動させるオシレーティング機構20とが設けられている。
ロータ3は例えば合成樹脂又は金属製であり、リール本体2に回転自在に支持されている。ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cとを有している。また、円筒部3aの前壁3d側の内周面には、ワンウェイクラッチ32(後述)を構成する鋸歯状の第1凹凸部42が形成されている。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通孔3e(図2)を有するボス部3f(図2)が形成されている。この貫通孔3eにスプール軸8及びピニオンギア12(後述)が貫通している。第1アーム部3bの先端と第2アーム部3cの先端部とには、揺動自在にベールアーム9が設けられている。このベールアーム9により釣り糸がスプール4に案内される。
【0023】
スプール4は、例えば合成樹脂と金属とを複合したハイブリッド型のものである。スプール4は、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3cとの間に配置されており、スプール軸8の先端にワンタッチ着脱機構65を介して着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプール4は、糸巻胴部7aを有するスプール本体7と、糸巻胴部7aの前端部に取り付けられた大径の前フランジ部51と、前フランジ部51をスプール本体7に固定するための前フランジ固定部材52とを有している。スプール本体7は、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部7aと、糸巻胴部7aの後端部に一体成形された大径筒状のスカート部7bと、糸巻胴部7aの内周側に取り付けられた内筒部材7cとを有している。
【0024】
糸巻胴部7a及びスカート部7bは、アルミニウム合金、ステンレス合金、チタン合金、マグネシウム合金などの金属薄板をプレス加工により一体成形して得られた大小2段の筒状の部材である。
ロータ駆動機構5は、図1に示すように、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するマスターギア11と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回転自在に支持されている。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の貫通孔3eを貫通してスプール4側に延びている。この前部12aで、ロータ3はナット13によりピニオンギア12に回転不能に固定されている。ピニオンギア12は、前部と中間部とで軸受14a,14bによりリール本体2に回転自在に支持されている。なお、前部の軸受14aは、リール本体2を構成する取付部材2eの内周面に装着されている。ナット13は、リテーナ36により緩み止めされている。リテーナ36は前壁3dに形成されたねじ孔にねじ止めされたビスにより固定されている。
【0025】
オシレーティング機構20は、減速ギア式のものであり、ハンドル軸10に一体形成された駆動ギア20aと、リールボディ2aに回転自在に装着されたカム付き従動ギア20bと、カム付き従動ギア20bの回転により前後移動するスライダ20cとを有している。スライダ20cにスプール軸8の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。
【0026】
〔レバーブレーキ機構の構成〕
レバーブレーキ機構6は、図1〜図3に示すように、制動部16と、制動部16の制動力を調整操作するためのアルミニウムダイキャスト製の制動レバー(制動操作部材の一例)17と、制動部16を所定制動状態に操作するための補助レバー(切換部材の一例)18と、制動レバー17を装着部2cから離反する方向に付勢するコイルばね19と、補助レバー18により所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部21(図3)と、ロータ3の逆転により発音する発音機構80(図3)とを有している。
【0027】
〔制動部の構成〕
制動部16は、図2に示すように、制動レバー17の先端が圧接されて制動される制動部本体31と、制動部本体31をロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して回転させる爪式のワンウェイクラッチ32とを有している。
制動部本体31は、ロータ3の内周側にロータ3と同心に配置された制動部材(制動部材の一例)40と、制動部材40の内周面に固定された制動円筒41とを有している。
【0028】
制動部材40は、図2に示すように、円筒部3aの内周側に同芯に配置される外筒部40aと、外筒部40aの内周側に配置された内筒部40bと、外筒部40aと内筒部40bとを連結する円板部40cとを有する二重筒状部材である。外筒部40aのリール本体2に近い後端部の内周面には、後述する発音機構80を構成する鋸歯状の第2凹凸部81が形成されている。内筒部40bは、取付部材2eの外周面に装着された軸受14cにより取付部材2eに回転自在に装着されている。
【0029】
制動円筒41は、外筒部40aの内周面から円板部40cにかけて装着された中心孔を有する金属製の有底筒状部材であり、円板部40cにねじ止め固定されている。この制動円筒41の内周面に制動レバー17の先端が当接して制動部材40を制動する。制動円筒41の後端部は第2凹凸部81形成部分より前側まで延びている。
【0030】
ワンウェイクラッチ32は爪式のものであり、ロータ3の円筒部3aの内周側面に形成された第1凹凸部42と、円板部40cに揺動自在に装着され先端が第1凹凸部42に接触可能なクラッチ爪43と、クラッチ爪43を先端が第1凹凸部42に接触する方向に付勢する捩じりばね44とを有している。ワンウェイクラッチ32は、前述したようにロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して制動部材40が回転させる。
【0031】
〔制動レバーの構成〕
図1に示すように、制動レバー17は、第1軸Xと食い違う第2軸Y方向にリール本体2に装着された支持軸33によりリール本体2に第2軸Y回りに揺動自在に支持されている。支持軸33は、図2に示すように、鍔付きの軸部材であり、蓋部材2d側から挿入されたねじによりリール本体2に固定されている。また、前述したように、制動レバー17は、コイルばね19により装着部2cと離反する方向に付勢されている。制動レバー17は、図5に示す制動解除位置と、制動解除位置より装着部2cに接近した図7に示す制動位置との間で揺動自在にリール本体2に取り付けられている。
【0032】
制動レバー17は、支持軸33による支持部分から湾曲して前方に延びる制動操作部17aと、支持部分から湾曲して斜め前下方に延びる制動作用部17bと、制動作用部17bに着脱自在に装着された制動シュー34とを有している。
制動操作部17aは、支持部分から装着部2cに沿ってベールアーム9の外方付近まで前方に延びた後、径方向外方に向けて延び、さらに先端が前方に向けて湾曲した形状である。この湾曲部分から前方が釣り竿を握る手の人差し指で操作可能な第1操作部17cとなっている。第1操作部17cは、制動レバー17の揺動により図1に示す第1位置から装着部2cに接近する方向に移動可能である。制動操作部17aは、図3及び図4に示すように、脚部2bから前方部分にかけて、径方向外方に延びる部分まで幅が大きくなっており、その幅広部分17gのロータ3に面する部分には前後方向に延びる切欠き部17eが形成されている。この切欠き部17eは後述する補助レバー18の操作部材26を三方から囲むように形成されている。この切欠き部17eを貫通して前方に向かって操作部材26が突出している。この切欠き部17eのロータ3に近接する開口部分には、制動レバー17と補助レバー18との隙間から釣り糸が侵入して糸カミが生じるのを防止するとともに、制動レバー17と補助レバー18とを連動させるために、板状の閉塞部材35が皿ビス35aにより止めされている。皿ビス35aは、開口部分から上方に向けてねじ込まれている。この切欠き部17eと閉塞部材35とにより、操作部材26の先端部は四方を囲まれた状態になる。
【0033】
制動作用部17bの先端は、制動円筒41の内周側に対向して配置され、図2に示すように、その先端に制動円筒41の内周面に接触可能な制動シュー34が着脱自在に取り付けられている。制動シュー34は、たとえばポリアミド系合成樹脂やポリアセタールなどの弾性を有する合成樹脂製であり、制動レバー17の揺動により制動円筒41を径方向外方に押圧する。
【0034】
制動レバー17は、何も操作されないとコイルばね19により付勢されて、図1に示すように、制動解除位置に配置されて制動シュー34が閉塞部材35から離反している。
コイルばね19は、制動レバー17の制動操作部17aとリール本体2の脚部2bとの間に圧縮状態で配置されている。コイルばね19は、制動レバー17を制動解除側に向けて図1反時計回りに付勢している。これにより、制動レバー17から手を離すと、ロータ3は制動解除状態になる。
【0035】
〔補助レバーの構成〕
補助レバー18は、所定制動部21によりロータ3を図5に示す制動解除状態と図6に示す所定制動状態とに切り換える操作を行うためのものである。補助レバー18は、図5に示すように、第2操作部26a(後述)が装着部2cに接近した第2位置に配置される制動解除位置と、図6に示すように、第2操作部26aが装着部2cから離反した第3位置に配置される所定制動位置との間で揺動する。補助レバー18は、図1、図3及び図4に示すように、支持軸33に第2軸Y回りに揺動自在にリール本体2に支持された板状の第1レバー部材25と、第1レバー部材25に装着された操作部材26とを有している。
【0036】
第1レバー部材25は、制動レバー17の図5手前側側面に並べて配置されている。第1レバー部材25は、支持部分から制動レバー17に沿って上前方及び前下方に延びており、前上方に延びた先端には、ねじ29により操作部材26が固定されている。第1レバー部材25の先端は制動レバー17の制動操作部17aの幅広部分17gの切欠き部17e内に収納されている。また、支持部分より斜め前下方に延びた第1レバー部材25の基端は、制動部16の径方向外方かつ後方に配置されている。第1レバー部材25の基端には、所定制動部21の第2レバー部材27の先端が係止される矩形の係止切欠き25c(図2)が形成されている。係止切欠き25cは、第2レバー部材27の先端部の横断面積より大きい面積の基端側に開口する矩形の切欠きである。
【0037】
操作部材26は、先端に第2操作部26aを有している。第2操作部26aは、装着部2cから離反する側に第1操作部17cと対向して配置されている。このため、第2操作部26aは、釣り竿を握る手の人差し指で押し込み操作可能である。第1操作部17cと第2操作部26aは、同じ指による引き込み操作と押し込み操作とが可能である。第2操作部26aは、補助レバー18の揺動により図1及び図5に示す第2位置と図6に示す第3位置とに配置される。
【0038】
操作部材26は、切欠き部17e及び閉塞部材35で四方を囲まれた空間を貫通して前方に延びており、延びた先端に第2操作部26aが形成されている。このように第2操作部26aが切欠き部17e及び閉塞部材35で囲まれた空間を貫通して前方に延びているので、第2操作部26aの周囲、特にベールアーム9に近接する部分が空間により囲まれる。このため、釣り糸が糸ふけによりこの部分に接触しても操作部材26と制動レバー17との隙間への釣り糸の噛み込み(糸カミ)が生じにくくなる。また、切欠き部17eを閉塞部材35で塞いでいるので、操作部材26を取り付けた後に閉塞部材35を取り付けて空間を塞ぐことができる。このため、操作部材26を取り付けしやすくなる。さらに、操作部材26が貫通する開口を切欠き部17eとその先端部分を閉塞する閉塞部材35とで構成しているので、制動レバー17の先端に矩形の開口を形成する必要がなくなり、耐久性と強度を維持するために制動レバー17に鍛造品を用いても、コストの上昇を抑えて2つのレバーを連動できるようになる。
【0039】
また、補助レバー18が所定制動位置に配置されると、図6に示すように、第2操作部26aの下面は、制動操作部17aの閉塞部材35にほぼ接触する。これにより、補助レバー18は、所定制動位置にあるとき、制動レバー17の装着部2cに接近する方向の揺動に連動して制動解除位置に揺動する。
〔所定制動部の構成〕
所定制動部21は、図3に示すように、第1レバー部材25と連動して揺動する第2レバー部材(所定制動部材の一例)27と、第2レバー部材27を制動解除位置と第1所定制動位置とで保持するトグルばね28とを有している。第2レバー部材27は、図3及び図8に示すように、リール本体2の前部にスプール軸8と平行な揺動軸27a回りに揺動自在に装着されている。第2レバー部材27の基端から揺動中心までの距離は、先端から揺動中心までの距離より2倍以上長い。第2レバー部材27の先端は、係止切欠き25cに係止されており、第2レバー部材27は、第1レバー部材25と連動して制動解除位置(図8(a))と所定制動位置(図8(b))との間で揺動する。
【0040】
ここで、制動解除位置あるとき第2レバー部材27の基端はトグルばね28により付勢されて係止切欠き25cの上面に接触し、所定制動位置にあるとき下面に接触する。第2レバー部材27の途中には、先端が制動円筒41の内周側に配置された規制シュー39が着脱自在に設けられている。規制シュー39は、第2レバー部材27の途中に折り曲げて一体形成された装着部27cに着脱自在に装着されている
第2レバー部材27は、規制シュー39の装着部分からさらに湾曲して延びており、延びた基端にトグルばね28が装着されている。
【0041】
ここでは、第2位置にある第2操作部26aを押し込み操作して第3位置に配置し、第1レバー部材25を、図5に示す制動解除位置から図6に示す第1所定制動位置側に揺動させると、それに連動して第2レバー部材27も制動解除位置から所定制動位置に揺動する。この結果、規制シュー39が制動円筒41を押圧してロータ3の糸繰り出し方向の回転を所定制動状態で制動する。
【0042】
トグルばね28は、図3及び図8に示すように、第2レバー部材27を付勢して第2操作部26aを第2位置と第3位置とに振り分けて付勢し、その姿勢を保持することができる。トグルばね28は、第2レバー部材27の基端に装着された捩じりコイルばねである。トグルばね28は、一端が第2レバー部材27の基端に係止され、他端がリールボディ2aの前端面に係止されている。トグルばね28は、図8(a)に示すように、第2レバー部材27が制動解除位置に配置されると、第2レバー部材27を図8(a)の時計回りに付勢し、所定制動位置に配置されると図8(b)の反時計回りに付勢する。これにより、第2レバー部材27が制動解除位置と所定制動位置とで保持され、さらに第1レバー部材25が制動解除位置と所定制動位置とに保持される。
【0043】
ここでは、第2レバー部材27の基端から揺動中心までの距離が先端から揺動中心までの距離より2倍以上長いので、第1レバー部材25が揺動すると、その揺動が第2レバー部材27の基端側で2倍以上の揺動距離となって現れ、トグルばね28が容易に反転可能になる。
〔発音機構の構成〕
発音機構80は、ロータ3が糸繰り出し方向に回転したときにそのことを報知するために発音する機構であり、図3、図9及び図10に示すように、制動部材40の後端内周面に回転方向に沿って設けられた第2凹凸部81と、リール本体2の前部に設けられた装着部82と、装着部82に設けられ、第2凹凸部81に弾性的に接触する音出し部83とを有している。
【0044】
第2凹凸部81は、制動部材40の後端内周面に周方向に沿って形成された多数の鋸歯状の凹凸81aを有している。
装着部82は、リールボディ2aの前部から前方に一体で突出する装着ボス85と、スプール軸8と平行に配置され装着ボス85の先端にねじ込み固定された装着ねじ86とを有している。装着ねじ86は、音出し部83を回動自在に支持するねじ軸である。装着ねじ86は、工具を係止するための鍔部86aと、音出し部83を回動自在に支持する鍔部86aより小径の支持部86bと、装着ボス85にねじ込まれるねじ部86cとを有している。
【0045】
音出し部83は、装着部82の装着ねじ86に回動自在に装着された音出し爪87と、音出し爪87を凹凸部81に向けて付勢する捩じりばね88とを有している。音出し爪87は、たとえば先端が鋭角に尖った板状の部材であり、第2凹凸部81に接触可能に先端に形成された爪部87aと、装着ねじ86に支持されるように形成された回動支持部87bとを有している。爪部87aは、たとえば板材を鋭角に切断して形成されており、先端が第2凹凸部81に入り込んで配置されている。
【0046】
捩じりばね88は、一端がリール本体2に突出して形成された係止部2fに係止され、他端が爪部87aの側部に係止されている。これにより、音出し爪87の爪部87aが常に第2凹凸部81に向けて付勢されている。
このような構成の発音機構80では、制動部材40がワンウェイクラッチ32を介して糸繰り出し方向に回転すると発音するとともに、制動部材40の糸巻取方向の回転に対しては回転を阻止する。ただし、通常は制動部材40は、ワンウェイクラッチ32により糸巻取方向の回転はロータ3から伝達されない。
【0047】
〔リールの動作及び操作〕
キャスティング時にはベールアーム9を糸開放姿勢側に倒し、釣り竿を降り出すことにより、スプール4の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻取時には、ハンドル1を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル1の回転力はハンドル軸10、マスターギア11を介してピニオンギア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回転力は、ピニオンギアの前部12aを介してロータ3に伝達される。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ32の作用によりこの回転力は制動部材40には伝達されない。ピニオンギア12が回転すると、スプール軸8が前後方向に往復移動する。
【0048】
制動レバー17を何も操作しなければ、制動レバー17はコイルばね19により押圧され制動解除位置側に配置される。このとき、補助レバー18の第2操作部26aが第2位置に配置されていると、図5、図8(a)に示すように、制動シュー34及び規制シュー39が制動円筒41から離反し、ロータ3は制動解除状態になる。
【0049】
ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー17の第1操作部17cを例えば人差し指により装着部2c側に引き込み操作して制動力を調整する。
釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆転すると、その回転力がワンウェイクラッチ32を介して制動部材40に伝達され、さらに制動円筒41に伝達される。この結果、制動円筒41がロータ3と一体で回転する。制動レバー17の第1操作部17cを装着部2cに接近する方向に引き込み操作すると、たとえ第2レバー部材27が所定制動位置にあっても、図6に示すように閉塞部材35が操作部材26の第2操作部26aを装着部2cに接近する方向に押圧する。この結果、補助レバー18が制動レバー17に連動して所定制動位置から制動解除位置側に揺動し、第2レバー部材27が制動解除位置側に揺動し、所定制動部21による所定制動状態が一旦解除される。このとき、トグルばね28が第2レバー部材27の揺動により反転し、第2レバー部材27が制動解除位置側に付勢され、第1レバー部材25が制動解除位置側で保持される(図8(a))。
【0050】
この状態でさらに制動レバー17を装着部2cに接近する方向に操作すると、制動レバー17の制動シュー34が制動円筒41内周面を径方向外方に強く押圧する。この制動力は制動レバー17に加える力を加減することにより調整でき、ロータ3の逆転量を任意に調整できる。この結果、制動レバー17の操作力に応じた制動力がロータ3に付与される。このように、所定制動状態の解除を忘れても、制動レバー17を引き込み操作するだけで、所定制動状態を解除できる。
【0051】
このロータの逆転時には、制動円筒41が回転し、その回転により発音機構80が発音する。すなわち制動円筒41が回転すると、制動円筒41に形成された第2凹凸部81に接触する音出し爪87が振動し、その振動により制動円筒41が発音する。このように、ロータ3が糸繰り出し方向に回転すると発音するので、ロータ3が糸繰り出し方向に回転していることを釣り人が確実に認識できる。このため、アタリや不意の制動レバー17の操作でロータ3が糸繰り出し方向に回転しても、アタリを逃したり、仕掛けの自重により釣り糸が繰り出されてしまったりするといったロータの逆転(糸繰り出し方向の回転)に関連する不具合が生じにくくなる。
【0052】
釣り場を移動する時やリールを収納する時には、第1操作部17cから手を離した状態で、補助レバー18の第2操作部26aを装着部2cから離反する方向に押し込み操作する。すると、図6及び図8(b)に示すように、補助レバー18が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、第2レバー部材27が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、トグルばね28によりその位置で保持される。この所定制動位置では、第2操作部26aの下面が閉塞部材35にほぼ接触する。
【0053】
さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するためや、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い込ませるために、ロータ3を所定制動状態から制動解除状態にしたい場合には、制動レバー17を僅かに装着部2cに接近する方向に操作すればよい。すると、前述した図6に示すように、制動レバー17により第2操作部26aが押圧されて補助レバー18が制動解除位置側に揺動する。この結果、第2レバー部材27が制動解除位置に揺動して第1又は第2所定制動状態がいったん解除される。もちろん、第2操作部26aを引き込み操作しても所定制動状態を解除できる。
【0054】
また、所定制動部21により所定制動状態にしているときに、誤操作により制動レバー17を装着部2cに接近する方向に操作して仕掛けの自重によりロータ3が逆転しても、ロータ3の逆転により発音機構80が発音する。これにより、釣り人は瞬時にロータ3の逆転を認識でき補助レバー18を押圧操作するなどの操作により、誤操作に対処することができる。
【0055】
ここでは、ロータ3の逆転に応じて発音する発音機構80を設けたので、ロータ3が糸繰り出し方向に回転していることを釣り人が確実に認識できる。このため、アタリや不意の制動操作部材の操作でロータ3が糸繰り出し方向に回転しても、アタリを逃したり、仕掛けの自重により釣り糸が繰り出されてしまったりするといったロータ3の逆転(糸繰り出し方向の回転)に関連する不具合が生じにくくなる。
【0056】
また、規制レバー18を連動させるための開口を切欠き部17eと閉塞部材35とで構成しているので、鍛造品であっても制動レバー17に容易に切欠き部17eを形成できる。このため、コストの上昇を抑えて制動レバー17に規制レバー18を連動させることができる。
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、閉塞部材35を皿ビスにより固定された板状部材で構成したが、図11に示すように、幅広部分17gの先端の開口部分を挟む二辺を貫通して装着された棒状部材135aにより固定された板状部材で閉塞部材135を構成してもよい。閉塞部材135は、たとえば側部に階段状の段差が形成された部材であり、切欠き部17eの下面に位置決めされた状態で装着されており、棒状部材135aは、二辺と閉塞部材135を貫通して装着されている。棒状部材135aは両端で幅広部分17gにカシメ固定されている。この場合には、閉塞部材135の意匠性が向上するとともに、二辺の底部ではなく側部に棒状部材を装着しているので、皿ビスを装着するための厚みが不要になり、二辺の厚みを薄くすることができ、幅広部分17gの幅を前記実施形態に比べて狭くできる。
【0057】
また、棒状部材135aだけで閉塞部材を構成してもよい。この場合には、閉塞部材の構成が簡素になる。
さらに、棒状部材135aの固定方法はカシメ固定に限定されず、ビス止めや接着による固定方法でもよい。
(b)前記実施形態では、制動レバー17や補助レバー18はリール本体2に揺動自在に装着されているが、装着部2cに接離する方向に移動するのであれば直線移動するような他の移動形態にしてもよい。
【0058】
(c)前記実施形態では、制動レバーをアルミニウムダイキャスト製にしたが、制動レバーの材質はアルミニウムに限定されずステンレス鋼や他の金属又は合成樹脂でも良い。また、製法はダイキャストに限定されず鍛造その他の製法でも良い。
(d)前記実施形態では、第1作動手段としてレバーブレーキ機構を、第2作動手段としてその所定制動部を例に説明したが、第2作動手段としては逆転防止機構やドラグ機構などその他の機構でも良い。
【0059】
【発明の効果】
本発明に係るスピニングリールの動作装置では、他方の操作部材が挿通する開口を切欠き部と閉塞部材とで構成しているので、切欠き部だけを一方の操作部材に形成すればよく切欠き部を容易に形成できる。このため、コストの上昇を抑えて2つ操作部材の隙間からの糸噛みを防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスピニングリールの側面断面図。
【図2】その制動部の断面拡大図。
【図3】図1のIII−III断面図。
【図4】図1のIV−IV断面図。
【図5】制動解除状態の各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。
【図6】所定制動状態の各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。
【図7】制動状態における各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。
【図8】制動解除状態と所定制動状態での第2レバー部材の動作を示す模式図。
【図9】発音機構の構成を示す正面図。
【図10】発音機構の断面図。
【図11】他の実施形態の図3の断面拡大図。
【符号の説明】
2 リール本体
3 ロータ
6 レバーブレーキ機構
16 制動部
17 制動レバー
17e 切欠き部
18 補助レバー
21 所定制動部
27 第2レバー部材
35,135 閉塞部材
35a 皿ビス
135a 棒状部材




 

 


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