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発明の名称 原子炉格納容器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−262694(P2003−262694A)
公開日 平成15年9月19日(2003.9.19)
出願番号 特願2002−61755(P2002−61755)
出願日 平成14年3月7日(2002.3.7)
代理人 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久 (外1名)
発明者 藤井 誠 / 後藤 政志 / 平本 誠
要約 課題
サプレッションチェンバ内のプールスウェル時のプール水位上昇によりアクセストンネルに加わる衝撃荷重を低減等する。

解決手段
下部ドライウェル6、上部ドライウェル9およびサプレッションチェンバ7を形成し、かつ原子炉建屋1と下部ドライウェル6とを連絡するアクセストンネル10をサプレッションチェンバ7のプール水面8a付近に配置した原子炉建屋であり、アクセストンネル10の下方に、プールスウェル時のプール水8の上昇流による衝撃からアクセストンネル10を保護するデフレクタ11を設置する。デフレクタ11は、プール水の上昇流を乱し、もしくは分散させ、または上昇速度を遅らせてアクセストンネルへの衝突エネルギを低減させる構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 原子炉建屋に設けられ、その内部に下部ドライウェル、上部ドライウェルおよびサプレッションチェンバを形成し、かつ前記原子炉建屋と前記下部ドライウェルとを連絡するアクセストンネルをサプレッションチェンバを貫通して配置した原子炉建屋において、前記アクセストンネルの下方に、プールスウェル時のプール水の上昇流による衝撃から前記アクセストンネルを保護するデフレクタを設置したことを特徴とする原子炉格納容器。
【請求項2】 前記デフレクタは、プール水の上昇流を乱し、もしくは分散させ、または上昇速度を遅らせる抵抗部材であることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器。
【請求項3】 前記デフレクタは、プール水の上昇流を前記アクセストンネルの側方に導く偏流部材であることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器。
【請求項4】 前記デフレクタが前記サプレッションチェンバを形成する壁に支持されていることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器。
【請求項5】 前記デフレクタが前記アクセストンネルに支持されていることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器。
【請求項6】 原子炉建屋に設けられ、その内部に下部ドライウェル、上部ドライウェルおよびサプレッションチェンバを形成し、かつ前記原子炉建屋と前記下部ドライウェルとを連絡するアクセストンネルをサプレッションチェンバを貫通して配置した原子炉建屋において、プールスウェル時のプール水の上昇流による衝撃から前記アクセストンネルを保護する手段として、前記アクセストンネルの周方向に沿う補強輪の設置、前記アクセストンネルの長手方向に沿う補強杆の設置、前記アクセストンネルの肉厚拡大の少なくとも1以上の手段を備えたことを特徴とする原子炉格納容器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子力発電所の原子炉建屋に設けられる原子炉格納容器に係り、特にアクセストンネルを急激なプール水位の上昇流から保護する手段を備えた原子炉格納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】図9によって従来の原子炉格納容器の構成を説明する。原子炉建屋1内に原子炉格納容器2が設けられ、この原子炉格納容器2内の中央部に原子炉圧力容器3が格納されている。原子炉格納容器2は、縦壁4の内側にペデスタル5を配置し、このペデスタル5により原子炉圧力容器3を支持する構成となっている。原子炉圧力容器3の下方には下部ドライウェル6が形成され、縦壁4とペデスタル5との間にはサプレッションチェンバ7が形成され、サプレッションチェンバ7内にはプール水8が収容されている。サプレッションチェンバ7の上方には上部ドライウェル9が形成されている。
【0003】このような原子炉格納容器2において、原子炉建屋1と下部ドライウェル6とを連絡するアクセストンネル10が設けられている。このアクセストンネル10はサプレッションチェンバ7を貫通し、プール水8の水面8a付近に配置されている。
【0004】ところで、原子炉非常時にはプールスウェル現象により、急激にプール水8のプール水位が上昇し、アクセストンネル10にプール水8の上昇流による大きな衝撃荷重がかかることが想定される。そこで、一般的には、アクセストンネル10の下端部分がプール水8中に水没する設計とし、プール水8の上昇流によるアクセストンネル10への荷重は一定の流れの中の物体に対する抗力のみとなるようにして、プールスウェル時の衝撃荷重がかからないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、出力増加などにより原子炉格納容器2の寸法、配置等が設計変更され、アクセストンネル2の全体がプール8の水面8aの上方に露出し、アクセストンネル2の下部を水没状態とすることができない構成となる場合がある。
【0006】このような場合には、プールスウェル時にプール水位の急激な上昇によりアクセストンネル2に衝撃的荷重が加わる可能性があるため、その衝撃荷重を回避もしくは、緩和する等によってアクセストンネルを保護する必要がある。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、サプレッションチェンバ内のプールスウェル時のプール水位上昇による衝撃荷重からアクセストンネルを有効に保護することができる原子炉格納容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に係る発明では、原子炉建屋に設けられ、その内部に下部ドライウェル、上部ドライウェルおよびサプレッションチェンバを形成し、かつ前記原子炉建屋と前記下部ドライウェルとを連絡するアクセストンネルをサプレッションチェンバを貫通して配置した原子炉建屋において、前記アクセストンネルの下方に、プールスウェル時のプール水の上昇流による衝撃から前記アクセストンネルを保護するデフレクタを設置したことを特徴とする原子炉格納容器を提供する。
【0009】請求項2に係る発明では、前記デフレクタは、プール水の上昇流を乱し、もしくは分散させ、または上昇速度を遅らせる抵抗部材であることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器を提供する。
【0010】請求項3に係る発明では、前記デフレクタは、プール水の上昇流を前記アクセストンネルの側方に導く偏流部材であることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器を提供する。
【0011】請求項4に係る発明では、前記デフレクタが前記サプレッションチェンバを形成する壁に支持されていることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器を提供する。
【0012】請求項5に係る発明では、前記デフレクタが前記アクセストンネルに支持されていることを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器を提供する。
【0013】請求項6に係る発明では、原子炉建屋に設けられ、その内部に下部ドライウェル、上部ドライウェルおよびサプレッションチェンバを形成し、かつ前記原子炉建屋と前記下部ドライウェルとを連絡するアクセストンネルをサプレッションチェンバを貫通して配置した原子炉建屋において、プールスウェル時のプール水の上昇流による衝撃から前記アクセストンネルを保護する手段として、前記アクセストンネルの周方向に沿う補強輪の設置、前記アクセストンネルの長手方向に沿う補強杆の設置、前記アクセストンネルの肉厚拡大の少なくとも1以上の手段を備えたことを特徴とする原子炉格納容器を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る原子炉格納容器の実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。なお、原子炉格納容器の全体構成は従来例で示したものと略同一であるから、対応部分には図9と同一の符号を使用して説明する。
【0015】第1実施形態(図1〜図3)図1は本発明の第1実施形態による原子炉格納容器の全体構成を示す断面図であり、図2は図1に示したデフレクタの構成および配置関係を示す側面図である。図3は図2に示したデフレクタの平面図である。
【0016】図1に示すように、本実施形態では沸騰水型原子力発電所の原子炉建屋1内に原子炉格納容器2が設けられ、この原子炉格納容器2内の中央部に原子炉圧力容器3が格納されている。原子炉格納容器2は、縦壁4の内側にペデスタル5を配置し、このペデスタル5により原子炉圧力容器3を支持する構成となっている。原子炉圧力容器3の下方には下部ドライウェル6が形成され、縦壁4とペデスタル5との間にはサプレッションチェンバ7が形成され、サプレッションチェンバ7内にはプール水8が収容されている。サプレッションチェンバ7の上方には上部ドライウェル9が形成されている。
【0017】そして、原子炉建屋1と下部ドライウェル6とを連絡する横長な円管状のアクセストンネル10が、サプレッションチェンバ7を貫通して水平に設けられ、このアクセストンネル10の下端部外面が、サプレッションチェンバ7のプール水8の水面8aよりも高い配置となっている。
【0018】このような構成において、本実施形態では図2および図3に示すように、アクセストンネル10の下方に、このアクセストンネル10をプールスウェル時のプール水の水面上昇による衝撃から保護するデフレクタ11が設置されている。
【0019】このデフレクタ11は、アクセストンネル10の下方領域にて上昇するプール水8の水面8aに予め接触して流れを乱すとともに分散させることにより、アクセストンネル10に達する水面の衝突エネルギを低減させる抵抗部材12として構成されている。
【0020】すなわち、抵抗部材12は、アクセストンネル10の下方にこれと平行に配置された中空な3本の円管状構造材、例えば鋼管13,14,15によって構成されている。これらの鋼管13,14,15は、サプレッションチェンバを形成する壁である縦壁4およびペデスタル5に支持されている。このため、アクセストンネル10とは独立し、荷重が伝わらない構造となっている。第1の鋼管13は、アクセストンネル10の例えば数分の1の直径を有し、アクセストンネル10の中心部の略真下に配置されている。また、第2、第3の鋼管14,15は共に同径で、第1の鋼管13よりも小径とされており、第1の鋼管13よりも高い位置に配置され、かつアクセストンネル10の中心部の真下よりも左右側方にずれた配置とされている。
【0021】また、第1の鋼管13と、第2および第3の鋼管14,15とは、これらよりも小径な鋼管からなる複数本の連結部材16の溶接により、長手方向複数ヶ所で連結されて、トラス構造となっている。
【0022】本実施形態では、第1の鋼管13の一部がプール水8に水没した状態とされ、第2および第3の鋼管14,15はプール水8の水面8aの上方に配置されている。
【0023】このような抵抗部材12の長さ方向各端部が、原子炉格納容器2の縦壁4およびペデスタル5に支持され、その支持構造として縦壁4およびペデスタル5とを結ぶ方向(原子炉中心に対する放射方向)への抵抗部材12の長さ方向端部の移動を拘束しない構造が適用されている。これにより、例えば抵抗部材12がプール水による荷重で変形や抵抗部材12の熱膨張による力が縦壁4およびペデスタル5に伝わるのを防ぐことができる。
【0024】このように構成された本実施形態の原子炉格納容器2によると、非常時にプールスウェリングによりプール水8の水位が急激に上昇した場合、プール水8の上昇流は、まずアクセストンネル10の中心部の直下に配置されている低い側の鋼管13によって流れが乱されるとともに、その鋼管13の両側方向に分散される。なお、プール水8の水位が鋼管13よりも低い場合には、上昇する水面が、まず鋼管13に衝突して上昇エネルギが低減されることになる。次に、プール水8の上昇流は、乱流かつ分散流と合流して高い側の第2、第3の鋼管14,15に衝突し、さらに流れが乱されるとともに、それらの鋼管14,14の両側方向に分散される。
【0025】このような流れの乱れおよび分散により、プール水8は上昇エネルギが低下された状態でアクセストンネル10に衝突するので、アクセストンネル10に加わる水力学的荷重を低減させることができる。また、デフレクタ11がアクセストンネル10の下方離間位置にアクセストンネル2から独立した構成で設置されているので、デフレクタ11が受ける衝撃荷重がアクセストンネル10に伝わることはない。
【0026】したがって、本実施形態によれば、非常時にサプレッションチェンバ7内部のプール水8のスウェリングによりプール水位が急激に上昇し、その上昇がごく短時間で発生したとしても、アクセストンネル10下方のデフレクタ11に予め衝突してエネルギが低下するので、直接的な荷重がアクセストンネル10に加わることが回避もしくは緩和され、アクセストンネル10の健全性を維持することができる。
【0027】なお、本実施形態では抵抗部材12を3本の鋼管13,14,15によって構成したが、鋼管の本数は適宜変更することができ、また各鋼管の配置は種々変更することができる。さらに、本実施形態では円管状の鋼管を適用したが、各種断面形状の管を適用することもできる。
【0028】第2実施形態(図4、図5)本実施形態は、デフレクタ11を偏流部材17(17a,17b)として構成し、プール水8の上昇流をアクセストンネル10の側方に導くようにしたものである。
【0029】図4は、偏流部材17aを板状構造材によって構成した一構成例を示す側面図であり、図5は偏流部材17bを管状構造材および板状構造材によって構成した他の構成例を示す側面図である。
【0030】まず、図4により一構成例について説明する。この構成例では、アクセストンネル10の下方にてその両側方に向って開く翼形の偏流部材17aが構成されている。この偏流部材17aは、1対の偏流用の鋼板18a,18bと、これらの鋼板18a,18bをアクセストンネル10に接合させる接合用板材としての型鋼19とによって構成されている。
【0031】各鋼板18a,18bの長さはアクセストンネル10と略同一であり、それらの幅はアクセストンネル10の横方向略半分ずつを傾斜状態で下方からそれぞれ隠すことができる幅に設定されている。これらの鋼板18a,18bが互いに側面視でV字状に突合せて溶接接合され、その接合線18cがアクセストンネル10の中心部の略直下に配置されている。これにより、サプレッションチェンバ7内でプールスウェル時に上昇する水流は、各鋼板18a,18bの傾斜した下面に沿ってアクセストンネル10の左右両側方に分かれて上昇することになる。
【0032】なお、各鋼板18a,18bには、所定の間隔で上下方向に開口する複数の通水孔20が穿設されている。そして、この孔20を通してある程度の量のプール水が上方に流通できるようになっている。この通水により、各鋼板18a,18bが受けるプール水8からの荷重が低減し、過度の荷重負担を回避することができる。
【0033】接合用板材としての複数枚の型鋼19は、各鋼板18a,18bの長さ方向に所定の間隔で配置され、その各鋼板18a,18bの長さ方向複数ヶ所をアクセストンネル10に接合するものである。この型鋼19は、略逆三角形状をなしており、その下端頂部から上方に開く両側縁19a,19bの角度が各鋼板18a,18bの上面側のV形対向角度に一致するとともに、上縁19cがアクセストンネル10の外表面の曲率に一致した上向き凹形の円弧状をなしている。この型鋼19の両側縁19a,19bが各鋼板18a,18bの傾斜した上面にそれぞれ溶接接合され、上縁19cがアクセストンネル10の下表面に接合されている。これにより板状構造材によるトラス構造のデフレクタ11が構成されている。なお、型鋼19には板面を貫通する孔21が形成され、軽量化が図られるとともに、プール水循環等が可能となっている。
【0034】以上の構成により、アクセストンネル10はプール水8の水面8aの上方に露出状態で配置され、アクセストンネル10の下側に配置された偏流部材17aが下端部をプール水8に水没させた状態で設置されている。
【0035】このような図4に示した偏流部材17aからなるデフレクタ11を有する構成によると、非常時のプールスウェルによりプール水8の水位が上昇した場合には、上昇流が鋼板18a,18bの傾斜に沿ってアクセストンネル10の両側方に分散した流れとなる。このため、アクセストンネル10に対する水位上昇による衝撃が緩和され、アクセストンネル10に作用する動的荷重を低減することができる。
【0036】なお、本構成例のデフレクタ11においては、鋼板18a,18bに上下方向に沿う孔20が形成されてプール水8の上昇流の一部を通過させるようにしたので、鋼板18a,18bに過度の衝撃が加わるのを回避することができる。
【0037】次に、図5により本実施形態の他の構成例について説明する。
【0038】この構成例においては、アクセストンネル10の下方にてその両側方に向って開く翼形の偏流部材17bが構成されている。ただし、この偏流部材17bは、アクセストンネル10の中心部の直下に沿って水平に配置した1本の支持鋼管22を備え、この支持鋼管22の下側部位に、1対の偏流用の鋼板23a,23bの各下端がそれぞれ溶接接合されるとともに、この支持鋼管22の上側部位に、アクセストンネル10への接合用板材である型鋼24が連結されている。
【0039】型鋼24は、図4に示した型鋼19と略同様であるが、中央下端部に下向の開口部25が形成され、この開口部25が支持鋼管22に上側から嵌合されている点が異なる。このように、図5に示した他の構成例においては、板状構造材および管状構造材を用いたトラス構造のデフレクタ11が構成されている。
【0040】なお、上記以外の構成については、図4のものと略同様であるから、図5に図4と同一の符号を付して、説明を省略する。
【0041】この図5に示した構成例によっても、非常時のプールスウェルによりプール水8の水位が上昇した場合には、上昇流が鋼板23a,23bの傾斜に沿ってアクセストンネル10の両側方に分散した流れとなる。これにより、アクセストンネル10に対する水位上昇による衝撃が緩和され、アクセストンネル10に作用する動的荷重を低減することができる。また、この構成例の場合には、第1実施形態と同様に、支持鋼管22によってプール水8の上昇エネルギの吸収作用も得られる。また、支持鋼管22によって鋼板23a,23bおよび型鋼24の荷重支持を行うので、アクセストンネル10に作用する動的荷重をより低減できる。
【0042】第3実施形態(図6、図7)本実施形態は、デフレクタ11をアクセストンネルへの衝突エネルギを低減させる抵抗部材26(26a,26b)として構成し、この抵抗部材26にハニカム状構造材を適用したものである。
【0043】図6は、抵抗部材26aを複数の円管状の鋼管27を束ねて集合体としたハニカム状構造材の適用例を示す側面図である。また、図7は抵抗部材26bを六角形管状の鋼管28を束ねて集合体とした別のハニカム状構造材の適用例を示す側面図である。
【0044】これらの図6および図7に示すように、本実施形態では、アクセストンネル10の下方に位置する所定範囲の領域に、ハニカム状構造材からなる抵抗部材26a,26bが設置されている。これらの抵抗部材26a,26bは、アクセストンネル10と平行な配置で、かつアクセストンネル10から独立した部材として構成され、プール水8の水面8aの上方に配置されている。
【0045】なお、抵抗部材26a,26bの長さ方向各端部は、第1実施形態と同様に、原子炉格納容器2の縦壁4およびペデスタル5に支持され、その支持構造として縦壁4およびペデスタル5とを結ぶ方向(原子炉中心に対する放射方向)への抵抗部材26a,26bの長さ方向端部の移動を拘束しない構造が適用されている。
【0046】このように、デフレクタ11をハニカム状構造材を適用した抵抗部材26a,26bとした本実施形態2によると、非常時にプールスウェリングによりプール水8の水位が急激に上昇した場合、プール水8の上昇流は、初めに抵抗部材26a,26bに衝突する。この場合、衝突によって上昇流が乱されるとともに、その鋼管13の両側方向に分散される。そして、上昇流のエネルギが大きい場合には、抵抗部材26a,26bを構成しているハニカム状構造材が塑性変形し、この変形により上昇流のエネルギ吸収が行われる。したがって、その後にアクセストンネル10にプール水8が衝突する場合の衝撃荷重を緩和することができる。なお、抵抗部材26a,26bはアクセストンネル10の下方離間位置に独立した構成で設置されているので、抵抗部材26a,26bが受ける衝撃荷重がアクセストンネル10に伝わることはない。
【0047】したがって、本実施形態によっても、非常時にサプレッションチェンバ7内部のプール水8のスウェリングによりプール水位が急激に上昇し、その上昇がごく短時間で発生したとしても、アクセストンネル10下方のデフレクタ11に予め衝突してエネルギが低下するので、直接的な荷重がアクセストンネル10に加わることが回避もしくは緩和され、アクセストンネル10の健全性を維持することができる。また、プール水8の上昇流を乱し、もしくは分散させ、または上昇速度を遅らせることによっても、アクセストンネル10への衝突エネルギを低減させることができる。
【0048】なお、本実施形態では抵抗部材26aを複数の円管状の鋼管27または六角形管状の鋼管28の集合体としたが、ハニカム状構造材の断面形状、セル密度等については種々変更することができる。
【0049】第4実施形態(図8)図8は、本発明の第4実施形態を示す断面図である。
【0050】この図8に示すように、実施形態では、プールスウェル時のプール水8の上昇流による衝撃からアクセストンネル10を保護する手段として、アクセストンネル10の周方向に沿う補強輪29が設置されるとともに、アクセストンネルの長手方向に沿う補強杆(スティフナ)30が設置されている。なお、アクセストンネル10の肉厚を拡大することもできる。
【0051】このような構成の第4実施形態によれば、アクセストンネル10自体の構造強度を補強輪29の設置、補強杆30の設置、肉厚拡大等によって高めることができ、アクセストンネル10がプールスウェル時の荷重に耐えるものとすることができる。したがって、アクセストンネル10自体の強度を高めることにより、アクセストンネル2に加わる水力学的荷重によるトンネル2の変形を回避、低減することができる。
【0052】他の実施形態なお、本発明は以上の各実施形態を個別的に適用する場合に限られない。例えば第4実施形態のアクセストンネル補強構造と第1〜第3実施形態のデフレクタ構造とを組合せる等、各実施形態の要素を任意に組合せ、複合的な構成として実施することが可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、原子炉格納容器のサプレッションチェンバ内のプールスウェル時のプール水位上昇によりアクセストンネルに加わる衝撃荷重を低減等することにより、アクセストンネルを有効に保護することができ、これによりプール水に水没していないアクセストンネルを有する原子炉格納容器設計が可能となる。




 

 


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