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発明の名称 中性子検出器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−121583(P2003−121583A)
公開日 平成15年4月23日(2003.4.23)
出願番号 特願2001−315817(P2001−315817)
出願日 平成13年10月12日(2001.10.12)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
【テーマコード(参考)】
2G075
【Fターム(参考)】
2G075 AA02 CA08 DA01 FA19 FC16 GA18 
発明者 柴崎 正人 / 後藤 泰志
要約 課題
原子炉の中性子検出に用いられる中性子検出器の検出感度劣化を抑制する。

解決手段
中性子検出器を構成する陽極または陰極の少なくとも一方の主面に、ウラン234とウラン235の混合体からなるコーティング材が塗布され、このウラン234の混合量がウラン235の混合量で規格化したとき4より大きくする。
特許請求の範囲
【請求項1】陽極及び陰極電極が対向され、前記陽極と陰極の間に電離ガスが封入された中性子検出器において、前記陽極または陰極の少なくとも一方の主面に、ウラン234とウラン235の混合体からなるコーティング材が塗布され、このウラン234の混合量がウラン235の混合量で規格化したとき4より大きいことを特徴とする中性子検出器。
【請求項2】前記コーティング材の塗布量は5mg/cm以上10mg/cm以下であることを特徴とする請求項1記載の中性子検出器。
【請求項3】ウラン234の混合量がウラン235の混合量で規格化したとき8以下であることを特徴とする請求項1記載の中性子検出器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉内の放射線出力分布の計測等に使用され、中性子線照射によって生じる電離ガスの電荷を検出する中性子検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉内の中性子計測には、電離箱の原理を用いた中性子検出器が用いられている。この中性子検出器の電極には核分裂物質であるウラン235とウラン234の混合体が塗布されている。このウラン234の混合量は、ウラン235の混合量で規格化したとき4(ウラン234とウラン235の混合比が4:1)となるように定めたものが用いられている。
【0003】検出器に中性子が入射すると電極に塗布されたウラン235が核分裂して核分裂破片を生成し、この核分裂破片によりガスが電離される。その結果生じた電荷が電極間に印加される電界によって収集され、これを電気信号として検出することによって中性子束が求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、原子炉燃料の再処理によって得られたプルトニウムをウランと混合したウランプルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)を用いた原子炉に上記の中性子検出器を用いたところ、濃縮ウラン燃料を用いた原子炉での使用時に比べて検出感度の劣化の度合いが大きいことがわかった。
【0005】中性子には、エネルギーの高い高速中性子と、1ev以下のエネルギーの熱中性子が存在する。ウラン235は、高速中性子及び熱中性子のいずれにも反応するが、ウラン234は熱中性子を吸収してウラン235に変換される。
【0006】ところでMOX燃料炉は濃縮ウラン燃料炉と比較すると高速中性子の比率が高い(熱中性子が少ない)。従って核分裂反応で減少するウラン235を補填するためのウラン234の反応が少なくなり、検出感度が低下することに検出感度劣化の要因がある。
【0007】本発明は、中性子検出器の検出感度の劣化を軽減し、MOX燃料を使用する原子炉においても十分実用に耐える中性子検出器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の中性子検出器は、陽極または陰極の少なくとも一方の主面に、ウラン234とウラン235の混合体からなるコーティング材が塗布され、このウラン234の混合量がウラン235の混合量で規格化したとき4より大きいことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説明する。
【0010】図1は、本実施例の中性子検出器の概略図である。
【0011】図示しない密封容器の中には、陽極1と陰極2が対向配置され、この陽極1と陰極2との間にはアルゴン等の電離ガス3が封入されている。陽極1と陰極2の一方または両方の電極の主面には、ウラン234とウラン235の混合物からなるコーティング材が、めっき等の方法により塗布されている。このコーティング材の厚みは、5mg/cm以上10mg/cm以下であることが好ましい。そして陽極1と陰極2との間には、電源4及び電流計5が接続されている。
【0012】上記構成の中性子検出器に中性子が照射されると、核分裂物質であるウラン235が核分裂し、核分裂破片によって電離ガス3が電離される。電離したイオンや電子は陽極1及び陰極2に収集され、その結果、陽極および陰極間に電流が流れる。このとき、陽極および陰極間に流れる電流が電流計5で測定され、電流の大きさと中性子束が比例関係にあることを利用して、中性子束が測定される。
【0013】コーティング材に含まれるウラン234は、中性子照射により92234+η → 92235+γの核反応を示す。
【0014】従って検出器の電離ガスの電離には寄与しない一方で、核反応により新たにウラン235を生成する。これにより、核分裂で消費されたウラン235を補填し、検出器の検出感度の低下を抑制することができる。
【0015】本実施例の検出器を、MOX燃料を用いた原子炉の中性子検出に用い、その際の中性子感度の変化を相対感度(任意中性子照射後の感度を初期感度で除した値)として、下記の式により求めた。その結果を図2に示す。
【0016】
【数1】

【0017】比較のため、従来の検出器の中性子感度の変化を図3及び図4に示す。尚図3は濃縮ウラン燃料を用いた原子炉における検出器の相対感度を示し、図4はMOX燃料を用いた原子炉における検出器の相対感度を示す。
【0018】中性子照射量が約1E22nvtの場合の相対感度は、図3の場合約0.54であるのに対し、図4の場合は0.47となる。従ってMOX燃料を用いた原子炉の中性子検出にウラン234を混合しないコーティング材を有する検出器を用いた場合、検出感度の劣化の度合いが大きいことがわかる。
【0019】これに対し、本実施例の検出器においては、図1に示す通りウラン234の混合比nを変える(4より大きくする)ことによって、従来のウラン濃縮炉の中性子検出の際と同等あるいはそれ以上に相対感度を高めることができる。従って、MOX燃料を用いた原子炉の中性子検出にも十分実用に供することができる。
【0020】
【発明の効果】この発明の中性子検出器は、動作のための核分裂物質とその親核種を内蔵しているため、中性子照射による核分裂物質の消費を補填でき、良好な検出感度を維持することができる。




 

 


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