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発明の名称 原子炉内ポンプの予防保全方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−4890(P2003−4890A)
公開日 平成15年1月8日(2003.1.8)
出願番号 特願2001−187534(P2001−187534)
出願日 平成13年6月21日(2001.6.21)
代理人 【識別番号】100087332
【弁理士】
【氏名又は名称】猪股 祥晃 (外2名)
発明者 南 秀幸 / 佐野 雄二
要約 課題
レーザ光の伝送を容易とし、原子炉圧力容器内に据え付けたジェットポンプのライザ管に溶接されたライザブレース及びブラケットの応力腐食割れ発生を抑制する。

解決手段
原子炉圧力容器2内のジェットポンプ5のライザ管15に付設するライザブレース16及びブラケット17の溶接部とその近傍にレーザ発振器11から出射するレーザ光をファイバ13により伝送して照射する。レーザ光の伝送にファイバ13を用いることによりレーザ光の伝送が容易となり、溶接部及びその近傍の表面改質及び引張残留応力を低減または圧縮とする応力改善ができる。
特許請求の範囲
【請求項1】 原子炉圧力容器内に据え付けられたジェットポンプのライザ管に付設するライザブレース、ブラケットの溶接ブ及びその溶接部近傍にレーザ発振器を出射するレーザ光をファイバにより伝送して照射し前記溶接部及びその溶接部近傍の引張残留応力の低減または圧縮をして表面改質を行うことを特徴とする原子炉内ポンプの予防保全方法。
【請求項2】 前記溶接部及びその溶接部近傍へのレーザ光の照射は前記原子炉圧力容器内に水を満たした状態で行うことを特徴とする請求項1記載の原子炉内ポンプの予防保全方法。
【請求項3】 原子炉圧力容器内に据え付けられたジェットポンプのライザ管に取り付けるレーザ発振器と、このレーザ発振器から出射するレーザ光を伝送するファイバと、このファイバに接続する施工ヘッドと、この施工ヘッドに取り付けられたレーザ照射ノズルと、前記レーザ発振器及び前記施工ヘッドを制御するための原子炉建屋内のオペレーションフロアに設置された制御装置とを具備したことを特徴とする原子炉内ポンプの予防保全方法。
【請求項4】 前記施工ヘッドは前記ライザ管に固定されるクランプ機構と、このクランプ機構に取り付けたノズル駆動機構と、このノズル駆動機構に取り付けられたレーザ照射ノズルとを具備したことを特徴とする請求項3記載の原子炉内ポンプの予防保全方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉(以下、BWRと記す)の原子炉圧力容器内に設置されているジェットポンプの予防保全方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】BWRでは、一次冷却材を強制的に循環して炉心を冷却しているが、冷却材の循環にジェットポンプを使用している。ジェットポンプは炉心の外側で、シュラウドと原子炉圧力容器との間に配置される。そして、原子炉圧力容器内のダウンカマを下降してきた冷却材の一部を再循環系で原子炉圧力容器の外部に導いている。
【0003】原子炉圧力容器の内壁とシュラウドの外壁との間に形成されるアニュラス空間に水中テレビカメラを取り付けて移動し、溶接部の状態やその劣化状態を目視点検している。この目視点検作業中に当然のことながらジェットポンプについても点検作業が行われ、ジェットポンプの予防保全を行っている。
【0004】予防保全作業はミラーやレンズ等でレーザ光を空間伝送して照射する方法やショットピーニングやブラスト等の熱的な表面改質方法や応力改善方法により行われている。また、アニュラス空間は極めて狭隘で、かつ上方からの見通しの悪い環境で、同時に計装管などが障害物となり、点検,補修,予防保全作業は困難である。なお、詳細な予防保全や健全性を評価するために超音波探傷試験や浸探傷試験などが行われることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】再循環ポンプから送り出される冷却材は高速でジェットポンプ内を流れるため、プラント運転期間中、ジェットポンプの溶接部近傍には流体振動の力が加わり、疲労破壊の発生が考えられる。
【0006】また、ジェットポンプに対してはプラントの長期にわたる運転により長期間高温高圧の環境中に曝され、材料劣化の課題がある。また、中性子照射による照射脆化の発生も考えられ、過大な熱を加える予防保全方法の適用は困難である。
【0007】とくに、溶接部近傍は溶接入熱による材料の鋭敏化及び引張残留応力が形成されているため、ジェットポンプのライザ管に取り付けられたライザブレース及びブラケットの溶接部は潜在的な応力腐食割れ発生の課題がある。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになされたもので、レーザ光の伝送が容易で、ジェットポンプのライザ管に取り付けられたライザブレース、ブラケットの溶接部及びその溶接部近傍に対しレーザ発振器からレーザを照射して表面改質及び応力改善を行うことができる原子炉内ポンプの予防保全方法及びその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、原子炉圧力容器内に据え付けられたジェットポンプのライザ管に付設するライザブレース、ブラケットの溶接ブ及びその溶接部近傍にレーザ発振器を出射するレーザ光をファイバにより伝送して照射し前記溶接部及びその溶接部近傍の引張残留応力の低減または圧縮をして表面改質を行うことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、レーザ光の伝送にファイバを使用することにより、レーザ光の伝送が容易となり、また、ジェットポンプのライザ管に溶接されたライザブレース及びブラケットの各溶接部及び溶接熱影響部に対し表面の引張応力を低減または圧縮をすることにより、応力腐食割れの発生を抑制し、ライザブレース及びブラケットの溶接部及びその溶接部近傍の予防保全を行うことができる。
【0011】請求項2に係る発明は、前記溶接部及びその溶接部近傍へのレーザ光の照射は前記原子炉圧力容器内に水を満たした状態で行うことを特徴とする。この発明によれば、原子炉圧力容器内に水を満たして予防保全作業を行うことにより、作業員の放射線被ばくを低減することができる。
【0012】請求項3に係る発明は、原子炉圧力容器内に据え付けられたジェットポンプのライザ管に取り付けるレーザ発振器と、このレーザ発振器から出射するレーザ光を伝送するファイバと、このファイバに接続する施工ヘッドと、この施工ヘッドに取り付けられたレーザ照射ノズルと、前記レーザ発振器及び前記施工ヘッドを制御するための原子炉建屋内のオペレーションフロアに設置された制御装置とを具備したことを特徴とする。
【0013】この発明によれば、ファイバによりレーザ光を伝送して溶接部及びその近傍に照射することができるため、ミラーやレンズ等の光学機器を複数使用するレーザ光の伝送に比較してレーザの伝送を簡便に行うことができる。
【0014】請求項4に係る発明は、前記施工ヘッドは前記ライザ管に固定されるクランプ機構と、このクランプ機構に取り付けたノズル駆動機構と、このノズル駆動機構に取り付けられたレーザ照射ノズルとを具備したことを特徴とする。
【0015】この発明によれば、レーザ照射は他の熱的な表面改質方法、応力改善方法、またはショットピーニング等の表面仕上げ方法に比較して急冷することができ、熱的影響を最小限にできる。また、ライザ管の下方溶接部に対してレーザ照射を行う場合、施工ヘッドを上下に逆転して固定することにより、容易に予防保全作業を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1及び図2により本発明に係る原子炉内ポンプの予防保全方法及びその装置の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態を実施している状態を一部側面で示す縦断面図で、符号1は原子炉建屋内のオペレーションフロア、2は原子炉圧力容器、3は原子炉ウェルで部分的に示している。原子炉圧力容器2内には炉心を包囲する円筒状シュラウド4が設けられている。
【0017】原子炉圧力容器2とシュラウド4とのアニュラス空間に原子炉内ポンプとしてのジェットポンプ5が円周状に複数据え付けられている。シュラウド4内には上部に上部格子板6が取り付けられ、下部に炉心支持板7が取り付けられ、シュラウド4の下方には制御棒駆動機構8が設けられ、シュラウド4の上方に炉心スプレイスパージャ9が設けられている。
【0018】オペレーションフロア1には操作盤10が設置され、操作盤10にレーザ発振器11と制御装置12が組み込まれている。レーザ発振器11にはファイバ13の一端が接続し、ファイバ13の他端は施工ヘッド14に接続している。
【0019】ここで、レーザ発振器11と制御装置12,レーザ発振器11に接続されたファイバ13,及びファイバ13に接続された施工ヘッド14によりレーザ照射装置が構成される。
【0020】図2は図1において、原子炉圧力容器2とシュラウド4との間にジェットポンプ5を設け、ジェットポンプ5のライザ管15に施工ヘッド14を取り付けた状態を拡大して示している。
【0021】図2に示すようにジェットポンプ5のライザ管15にはライザブレース16及びブラケット17が溶接により固定されており、施工ヘッド14はライザ管15を利用して固定される。ライザブレース16の端部は原子炉圧力容器2の内面に溶接により固定される。ライザブレース16の下方にブラケット17が取り付けられている。施工ヘッド14にはノズル駆動機構18が取り付けられており、ノズル駆動機構18にレーザ照射ノズル19が首振り自在に取り付けられている。
【0022】つぎに上記構成の原子炉内ポンプの予防保全装置によりジェットポンプの予防保全方法を説明する。すなわち、図1において、オペレーションフロア1に設置した操作盤10のレーザ発振器11に長尺のファイバ13の一端を接続する。ファイバ13の他端を図2に示すジェットポンプのライザ管15に取り付けた施工ヘッド14に接続する。制御装置12を作動するとレーザ発振器11からレーザ光が出射する。レーザ光をファイバ13により伝送して施工ヘッド14に取り付けたレーザ照射ノズル19からライザブレース16の溶接部に照射する。このレーザ光の照射により溶接部の引張残留応力の低減または圧縮をすることができる。なお、原子炉圧力容器2内に予め水を満たして上記予防保全作業を行うことにより、作業員の放射線被ばくを低減することができる。
【0023】つぎに図3により本発明に係る原子炉内ポンプの予防保全方法及びその装置の第2の実施の形態を説明する。なお、図3中、図2と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明は省略する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、施工ヘッド14をライザブレース16の上下部にそれぞれ設置してライザブレース16の上下部の溶接部に同時にまたは交互にレーザ光を照射してジェットポンプの予防保全を行うことにある。
【0024】また、本実施の形態は施工ヘッド14はクランプ機構,ノズル駆動機構18及びレーザ照射ノズル19から構成されており、施工ヘッド14はまずクランプ機構20によりライザ管15に固定される。そして、ノズル駆動機構18を駆動しレーザ照射ノズル19をレーザ照射対象の溶接部に移動して、レーザ照射を行い、予防保全作業を行う。
【0025】本実施の形態によれば、レーザ照射は他の熱的な表面改質方法、応力改善方法、またはショットピーニング等の表面仕上げ方法と比較して急熱,急冷することができ、熱的影響を最小限にできる。また、ライザ管15の下方溶接部に対してレーザ照射を行う場合には施工ヘッド14を上下に逆転してライザ管15に固定し上記と同様の方法を行うことにより予防保全作業が容易となる。
【0026】なお、上記各実施の形態において、施工ヘッド14にレーザ光学系とレーザ照射対象部の距離を一定に保つ自動焦点機構を設けることができる。また、施工ヘッド14の固定及び施工ヘッド14にレーザ光学系の位置調整を遠隔で操作できる機構を設けることができる。また、施工ヘッドの代りに超音波探触子を取り付けることにより、溶接部及びその溶接部近傍の検査を行うことができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、レーザ光の伝送を容易とし、原子炉圧力容器内に据え付けられたジェットポンプのライザブレース及びブラケットの溶接部及びその溶接部近傍に容易にレーザ光を照射することができる。これにより、前記溶接部及びその溶接部の表面改質及び引張残留応力を低減または圧縮とする応力改善を行うことができ、応力腐食割れの発生を防止できる。




 

 


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