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使用済燃料検査装置 - 財団法人電力中央研究所
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発明の名称 使用済燃料検査装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−4888(P2003−4888A)
公開日 平成15年1月8日(2003.1.8)
出願番号 特願2001−182540(P2001−182540)
出願日 平成13年6月15日(2001.6.15)
代理人 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2G075
2G088
【Fターム(参考)】
2G075 AA18 CA50 DA03 DA07 DA16 EA05 FA04 FA12 FA18 FA20 FC02 GA36 
2G088 EE12 EE23 FF04 JJ01
発明者 田村 俊幸 / 後藤 哲夫 / 松村 哲夫
要約 課題
測定の妨害となる散乱ガンマ線などのバックグランドガンマ線の検出器への入射を抑制し、Kr−85などの放射性ガスが放出するガンマ線の検出感度を高め、定量精度を向上させる。

解決手段
使用済燃料を貯蔵する使用済燃料貯蔵容器1と、使用済燃料貯蔵容器を覆う検査用遮蔽体2と、ガンマ線検出器9とを備える。使用済燃料貯蔵容器内の燃料付近に設定した測定空間に放射性ガスから放出されるガンマ線の測定を、遮蔽体に組み込まれたコリメータを通してガンマ線検出器で測定する。測定空間8内のコリメータ10が見込む範囲を除く位置にガンマ線遮蔽部材14を設け、コリメータ10が見込む範囲における使用済燃料貯蔵容器の壁面近傍に陽電子反射用の磁場装置16,17を設置し、磁場がコリメータ方向に垂直になる配置とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 使用済燃料を貯蔵する使用済燃料貯蔵容器と、この使用済燃料貯蔵容器を覆う検査用遮蔽体と、この検査用遮蔽体側に設けられたガンマ線検出器とを備え、前記使用済燃料貯蔵容器内の燃料付近に設定した測定空間に燃料破損時に発生する放射性ガスから放出されるガンマ線を、前記遮蔽体に組み込まれたコリメータを通して前記ガンマ線検出器で測定することにより、前記使用済燃料貯蔵容器に収納された使用済燃料の破損を検知する使用済燃料検査装置において、前記測定空間内の前記コリメータが見込む範囲を除く位置にガンマ線遮蔽部材を設けるとともに、前記コリメータが見込む範囲における前記使用済燃料貯蔵容器の壁面近傍に陽電子反射用の磁場装置を設置し、その磁場が前記コリメータ方向に垂直になる配置としたことを特徴とする使用済燃料検査装置。
【請求項2】 複数の使用済燃料を縦状態で収納する円柱状または角柱状の使用済燃料貯蔵容器と、この使用済燃料貯蔵容器を覆う検査用遮蔽体と、この検査用遮蔽体側に設けられたガンマ線検出器とを備え、前記使用済燃料貯蔵容器内の燃料支持用の下部支持構造体の下方または上部支持構造材の上方に測定空間を設定し、この測定空間に燃料破損時に発生する放射性ガスから放出されるガンマ線を、前記遮蔽体に組み込まれたコリメータを通して前記ガンマ線検出器で測定することにより、前記使用済燃料貯蔵容器に収納された使用済燃料の破損を検知する使用済燃料検査装置において、前記使用済燃料貯蔵容器の内部で前記コリメータが見込む空間の上面とその両側面の3面、または下面とその両側面の3面にガンマ線遮蔽部材を配置する一方、これらガンマ線遮蔽部材と、前記使用済燃料貯蔵容器の底板または天井板と、前記使用済燃料貯蔵容器の側壁面とにより閉空間を形成し、前記両側面に配置されたガンマ線遮蔽部材に複数の気体流通孔を設けたことを特徴とする使用済燃料検査装置。
【請求項3】 請求項1または2記載の使用済燃料検査装置において、使用済燃料貯蔵容器の下部側面または底面の一部を加熱する加熱器、および前記使用済燃料貯蔵容器の上部側面または天井面の一部を冷却する冷却器の少なくともいずれか一方を備えることを特徴とする使用済燃料検査装置。
【請求項4】 使用済燃料を貯蔵する使用済燃料貯蔵容器と、この使用済燃料貯蔵容器を覆う検査用遮蔽体と、この検査用遮蔽体側に設けられたガンマ線検出器とを備え、前記使用済燃料貯蔵容器内の燃料付近に設定した測定空間に燃料破損時に発生する放射性ガスから放出されるガンマ線を、前記遮蔽体に組み込まれたコリメータを通して前記ガンマ線検出器で測定することにより、前記使用済燃料貯蔵容器に収納された使用済燃料の破損を検知する使用済燃料検査装置において、前記測定空間内の前記コリメータが見込む範囲に、ガンマ線遮蔽材からなる容器体を設け、この容器体内にガス吸着材を収納するとともに、前記容器体の周壁に気体流通孔を設け、この気体流通孔は使用済燃料から発生するガンマ線が直接にはガス吸着材に到達しないように開口させたことを特徴とする使用済燃料検査装置。
【請求項5】 請求項4記載の使用済燃料検査装置において、ガンマ線遮蔽材からなる容器体は、使用済燃料貯蔵容器内の上部空間に設けられ、または前記使用済燃料貯蔵容器内の下部空間に設けられていることを特徴とする使用済燃料検査装置。
【請求項6】 請求項4または5のいずれかに記載の使用済燃料検査装置において、ガス吸着材が収納された容器体の周壁を、検査用遮蔽体に設けた熱伝導率の高い金属で構成された伝熱部材を介して、冷却装置に接続したことを特徴とする使用済燃料検査装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉で照射され使用済燃料貯蔵容器(キャニスタ)内に収納された燃料の破損を外部からのガンマ線測定によって検知するための使用済燃料検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済燃料を長期間にわたって使用済燃料貯蔵容器内に貯蔵する場合には、定期的または随時に容器内部の燃料の健全性を確認する必要がある。しかしながら使用済燃料貯蔵容器を開封し、内部の燃料を取り出して検査すると、容器を水プールに移動して開封し、検査後に再度密封操作や除染作業を行わなければならないなど、多大な作業負担が生ずる。
【0003】このため、容器を開封せずに、外部からガンマ線を測定して内部の燃料の状態を調べる技術が検討されている。すなわち、使用済燃料が破損した場合に放出されるKr−85などの放射性ガスが放出するガンマ線を測定し、破損の有無を非破壊的に検査する方法である。
【0004】従来、このような検査方法として、強いガンマ線源である使用済燃料そのものを見込まないように設計されたコリメータを使用し、容器の空間だけを見込むようにガンマ線検出器を配置することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した検討中の検査装置においては、使用済燃料から放出されたガンマ線が容器の壁などで散乱した2次ガンマ線などをガンマ線検出器に入射させないような設計が考慮されていない。このため、信号ガンマ線の測定の妨害となるバックグランドガンマ線が多く、濃度の小さいKr−85などの放射性ガスが放出するガンマ線を定量することが困難になるという課題があった。
【0006】また、測定対象がKr−85の場合、測定されるガンマ線のエネルギーは514keVとなるが、このエネルギーでは、1022keV以上のガンマ線が存在する場で生ずる陽電子が消滅したときに発生する511keVのガンマ線がエネルギー的に近く、妨害になるがその対策が講じられていないという課題があった。
【0007】さらに、燃料破損があっても貯蔵容器内の全空間に拡散したKr−85などの放射性ガスの濃度は希薄であり、コリメータで見込む容器内の空間(気体)体積に含まれる放射性ガスが少なく、充分なガンマ線を計数することが困難であるという課題があった。
【0008】本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、測定の妨害となる散乱ガンマ線などのバックグランドガンマ線の検出器への入射を抑制し、Kr−85などの放射性ガスが放出するガンマ線の検出感度を高めることができ、それにより定量精度を向上させることができる使用済燃料検査装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に係る発明では、使用済燃料を貯蔵する使用済燃料貯蔵容器と、この使用済燃料貯蔵容器を覆う検査用遮蔽体と、この検査用遮蔽体側に設けられたガンマ線検出器とを備え、前記使用済燃料貯蔵容器内の燃料付近に設定した測定空間に燃料破損時に発生する放射性ガスから放出されるガンマ線を、前記遮蔽体に組み込まれたコリメータを通して前記ガンマ線検出器で測定することにより、前記使用済燃料貯蔵容器に収納された使用済燃料の破損を検知する使用済燃料検査装置において、前記測定空間内の前記コリメータが見込む範囲を除く位置にガンマ線遮蔽部材を設けるとともに、前記コリメータが見込む範囲における前記使用済燃料貯蔵容器の壁面近傍に陽電子反射用の磁場装置を設置し、その磁場が前記コリメータ方向に垂直になる配置としたことを特徴とする使用済燃料検査装置を提供する。
【0010】請求項2に係る発明では、複数の使用済燃料を縦状態で収納する円柱状または角柱状の使用済燃料貯蔵容器と、この使用済燃料貯蔵容器を覆う検査用遮蔽体と、この検査用遮蔽体側に設けられたガンマ線検出器とを備え、前記使用済燃料貯蔵容器内の燃料支持用の下部支持構造体の下方または上部支持構造材の上方に測定空間を設定し、この測定空間に燃料破損時に発生する放射性ガスから放出されるガンマ線を、前記遮蔽体に組み込まれたコリメータを通して前記ガンマ線検出器で測定することにより、前記使用済燃料貯蔵容器に収納された使用済燃料の破損を検知する使用済燃料検査装置において、前記使用済燃料貯蔵容器の内部で前記コリメータが見込む空間の上面とその両側面の3面、または下面とその両側面の3面にガンマ線遮蔽部材を配置する一方、これらガンマ線遮蔽部材と、前記使用済燃料貯蔵容器の底板または天井板と、前記使用済燃料貯蔵容器の側壁面とにより閉空間を形成し、前記両側面に配置されたガンマ線遮蔽部材に複数の気体流通孔を設けたことを特徴とする使用済燃料検査装置を提供する。
【0011】請求項3に係る発明では、請求項1または2記載の使用済燃料検査装置において、使用済燃料貯蔵容器の下部側面または底面の一部を加熱する加熱器、および前記使用済燃料貯蔵容器の上部側面または天井面の一部を冷却する冷却器の少なくともいずれか一方を備えることを特徴とする使用済燃料検査装置を提供する。
【0012】請求項4に係る発明では、使用済燃料を貯蔵する使用済燃料貯蔵容器と、この使用済燃料貯蔵容器を覆う検査用遮蔽体と、この検査用遮蔽体側に設けられたガンマ線検出器とを備え、前記使用済燃料貯蔵容器内の燃料付近に設定した測定空間に燃料破損時に発生する放射性ガスから放出されるガンマ線を、前記遮蔽体に組み込まれたコリメータを通して前記ガンマ線検出器で測定することにより、前記使用済燃料貯蔵容器に収納された使用済燃料の破損を検知する使用済燃料検査装置において、前記測定空間内の前記コリメータが見込む範囲に、ガンマ線遮蔽材からなる容器体を設け、この容器体内にガス吸着材を収納するとともに、前記容器体の周壁に気体流通孔を設け、この気体流通孔は使用済燃料から発生するガンマ線が直接にはガス吸着材に到達しないように開口させたことを特徴とする使用済燃料検査装置を提供する。
【0013】請求項5に係る発明では、請求項4記載の使用済燃料検査装置において、ガンマ線遮蔽材からなる容器体は、使用済燃料貯蔵容器内の上部空間に設けられ、または前記使用済燃料貯蔵容器内の下部空間に設けられていることを特徴とする使用済燃料検査装置を提供する。
【0014】請求項6記載の発明では、請求項4または5のいずれかに記載の使用済燃料検査装置において、ガス吸着材が収納された容器体の周壁を、検査用遮蔽体に設けた熱伝導率の高い金属で構成された伝熱部材を介して、冷却装置に接続したことを特徴とする使用済燃料検査装置を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る使用済燃料検査装置の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】第1実施形態(図1〜図7)図1は本発明の第1実施形態による使用済燃料検査装置の全体構成を示す中央部縦断面図であり、図2は図1のA−A線断面図である。図3は図1の平面図である。図4は図1の要部を拡大して示す断面図であり、図5は図4のB−B線概略断面図である。図6および図7は作用説明図である。
【0017】図1〜図3に示すように、本実施形態では、密閉円筒状の縦型の使用済燃料貯蔵容器1と、この使用済燃料貯蔵容器1の周囲を覆う上部が開口した円筒状の検査用遮蔽体2とを備えている。使用済燃料貯蔵容器1には、原子炉で燃焼された複数の使用済燃料集合体3が下部支持構造材4および上部支持構造材5によって保持されている。下部支持構造材4は使用済燃料集合体3の重量を支えるため、使用済燃料貯蔵容器1の底板1aに、複数本の柱状の底板接続部材6を介して結合されている。なお、使用済燃料貯蔵容器1の上端部は上蓋板7によって閉塞されている。
【0018】この使用済燃料貯蔵容器1の下部、すなわち底板1aと下部支持構造材4との間の空間が、ガンマ線測定用の測定空間8とされている。そして、検査用遮蔽体2の外面下部にガンマ線検出器9が検出器周囲遮蔽部材9aを介して設けられ、このガンマ線検出器9は検査用遮蔽体2内に形成したコリメータ10のコリメータ空間11を介して、測定空間8を見込むように配置されている。なお、コリメータ10は、検査用遮蔽体2の周壁部を貫通したコリメータ主部材12およびコリメータ内面部材13を備え、中心部にコリメータ空間11を有する構成とされている。上述した底板接続部材6は、図2に示すように、測定空間8内におけるコリメータ10を介してガンマ線検出器9が見込む範囲を除く配置で、間隔をおいて設けられている。
【0019】そして、使用済燃料貯蔵容器1の測定空間8内には、コリメータ10を介してガンマ線検出器9が見込む範囲を除く部分に位置して、複数のガンマ線遮蔽部材14が設けられている。これらのガンマ線遮蔽部材14は、測定空間8の上部、すなわち使用済燃料集合体3側に水平方向に間隔をおいて配設され、これにより、ガンマ線検出器9が見込む貯蔵容器1の壁面に使用済燃料集合体3から放出されるガンマ線が直接入射することが防止されるよになっている。なお、検査用遮蔽体2には、測定空間8に対してコリメータ空間11と対向する部位に、対向面遮蔽部材15が設けられている。
【0020】さらに、本実施形態においては、図4および図5に詳細に示すように、コリメータ10が見込む範囲における使用済燃料貯蔵容器1の壁面近傍に位置して、陽電子反射用の磁場装置として1対ずつの永久磁石16,17が設けられている。すなわち、一方の永久磁石16はコリメータ10側に配置されて前面永久磁石とされ、ガンマ線検出器9の検出軸に直交する方向に1対のものが対向している。また、他方の永久磁石17は後面永久磁石とされ、コリメータ10と反対の側に配置されて、同様に1対のものが対向している。そして、これらの永久磁石16,17は、図6に示すように、N極とS極とが互いに対向し、これによりガンマ線検出器9の検出軸に直交する磁場が発生し、この磁場により陽電子の入射を防止するようになっている。すなわち、本実施形態においては、使用済燃料貯蔵容器1の壁面板のうち、コリメータ空間10を通してガンマ線検出器9が見込む範囲にある部分に、陽電子が入射しないように陽電子反射用の磁場装置としての永久磁石を取り付けるという手段を適用している。
【0021】検査時においては、図7に示すように、使用済燃料貯蔵容器1内の使用済燃料集合体3付近に設定した測定空間8に燃料破損時に発生する放射性ガスから放出されるガンマ線を、検査用遮蔽体2に組み込まれたコリメータ10を通して、ガンマ線検出器9で行うことにより、使用済燃料貯蔵容器1に収納された使用済燃料集合体3の破損を検知するものである。なお、図7においてはガンマ線検出器9における検査線を直線で示しており、このうち符号18は上側視野限界の検査線を示している。
【0022】このような検査において、本実施形態においては、図2に示すように、コリメータが見込む容器側壁面に、使用済燃料から放出されるガンマ線が直接入射しないように、ガンマ線遮蔽部材14を備えており、またガンマ線遮蔽部材14がとりつけられた位置をコリメータの方向と一致させられるように、図3に示すとおり使用済燃料貯蔵容器1の上面に方向マーカー19が備えられ、検査用遮蔽体2の上面に方向マーカー20が備えられている。
【0023】これにより、使用済燃料貯蔵容器1の壁面板のうち、コリメータ10の開口部を通してガンマ線検出器9が見込む範囲にある部分に、使用済燃料集合体3からのガンマ線が直接入射しないので、ガンマ線検出器9に入射する散乱ガンマ線を減少させる効果があり、かつ使用済燃料貯蔵容器1の内面の一部分のみガンマ線遮蔽部材14を取り付けるので、線遮蔽部材の追加による容器重量の増加を軽減することができる。
【0024】また、本実施形態においては、検査用遮蔽体2がコンクリートを主要な材質として作られている場合に、コリメータ10の前後にあって開口断面を規定する1対のコリメータ主部材12の間のコリメータ空間11におけるコンクリート内面に金属材料製のコリメータ内面部材13が備えられ、コンクリートが放出するガンマ線がガンマ線検出器9に入射しないようになっている。
【0025】したがって、コンクリートに含まれる自然放射能が放出するガンマ線がガンマ線検出器9に入射することを抑制できるので、測定の妨害となる入射バックグランドガンマ線を減少させることができる。
【0026】また、検査用遮蔽体2の内面でコリメータ10が見込む対向面に、金属材料によって構成された対向面遮蔽部材15が備えられ、コンクリートが放出するガンマ線が検出器に入射しないようになっているので、コンクリートに含まれる自然放射能が放出するガンマ線がガンマ線検出器に入射することを抑制でき、これにより測定の妨害となる入射バックグランドガンマ線を減少させることができる。
【0027】さらに、本実施形態では、ガンマ線遮蔽部材14がコリメータ見込み範囲の上側視野限界18の上方に設置され、その上方にある使用済燃料集合体3から放出されるガンマ線を遮蔽し、ガンマ線遮蔽部材14はコリメータ見込み範囲と重ならないように配置されている。また、底板接続部材6もコリメータ見込み範囲と重ならないように配置されている。
【0028】したがって、ガンマ線検出器9が使用済燃料貯蔵容器1の側壁面以外のガンマ線遮蔽部材や、その他の構造材を見込まないので、使用済燃料集合体1から発生したガンマ線が直接的に、またはガンマ線遮蔽部材などにより散乱されて出射される2次ガンマ線がガンマ線検出器9に入射することが抑制され、測定の妨害となる入射バックグランドガンマ線を減少させることができる。
【0029】以上のように、使用済燃料貯蔵容器1と検査用遮蔽体2との組合せにより、放射性ガスのガンマ線測定を行う装置として、測定の妨害になる散乱ガンマ線を減少させることができる。ただし、上記構成のみでは妨害ガンマ線から2次的に発生する陽電子が、コリメータ10が見込む使用済燃料貯蔵容器1の側壁面に入射することを防止することができない。
【0030】この場合、本実施形態においては、上述したように、コリメータ10が見込む使用済燃料貯蔵容器1の側壁面の内側の周囲に、2対の永久磁石16,17、すなわち前面永久磁石16および後面永久磁石17を設置し、これらの永久磁石16,17によって形成されるコリメータ10の見込む空間壁面近くの磁場が、コリメータ軸方向に垂直になるようにしているので、測定される空間の周辺で発生した陽電子が、コリメータ空間11の開口部を通してガンマ線検出器9が見込む範囲にある部分に入射することを防げる。すなわち、燃料破損の指標となる放射性ガスとしてKr−85に着目する場合、Kr−85の放出する514keVガンマ線とエネルギー的に近く、Kr−85の定量の妨害になる511keVの陽電子消滅ガンマ線が、ガンマ線検出器に入射することを抑制できるので、測定の妨害となる入射バックグランドガンマ線を減少させることができる。
【0031】以上の第1本実施形態によれば、測定の妨害となる散乱ガンマ線などのバックグランドガンマ線の検出器への入射を効果的に抑制することができ、Kr−85などの放射性ガスが放出するガンマ線の検出感度を高めることができ、それにより定量精度を向上させることができる。
【0032】第2実施形態(図8〜図10)図8は本発明の第2実施形態による使用済燃料検査装置の要部構成を示す中央部縦断面図であり、図9は図8のC1−C1線断面図である。図10は図9のC2−C2線断面図である。
【0033】本実施形態が前述した第1実施形態と異なる点は、使用済燃料貯蔵容器1内に形成される測定空間8のコリメータ10が見込む範囲のほぼ全域をガンマ線遮蔽部材21によって囲むようにしたことにある。
【0034】すなわち、図8〜図10に示すように、本実施形態では使用済燃料貯蔵容器1の下部支持構造材4の下方に形成される測定空間8のうち、コリメータ10が見込む範囲の上面側がほぼ水平な上部遮蔽部材21aによって覆われるとともに、この上部遮蔽部材21aの両側縁部から垂下したほぼ垂直な側部遮蔽材21bによって、同範囲が両面側から塞がれている。これにより、ガンマ線遮蔽部材21と、使用済燃料貯蔵容器1の底板1aと、前後の側壁1bとにより、ほぼ全閉の閉空間が形成されている。
【0035】そして、ガンマ線遮蔽部材21の上部遮蔽部材21aは、コリメータ10側の端部からその反対側の使用済燃料貯蔵容器1の側壁端部側に向って次第に幅広となる扇形とされており、側部遮蔽部材21bは、上部遮蔽部材21aの扇形の両側縁に沿って間隔が変化している。また、側部遮蔽部材21bには、複数の小径な気体流通孔22が間隔的に穿設されている。
【0036】なお、図示の例では、ガンマ線遮蔽部材21が平面的に貯蔵容器1の直径の全長を包括する構成としたが、必ずしもこれに限らず、貯蔵容器1の直径の全長よりも短い長さとし、その端部を遮蔽部材で塞ぐ構成としてもよい。他の構成については、第1実施形態とほぼ同様であるから、説明を省略する。
【0037】このような構成の本実施形態によれば、使用済燃料貯蔵容器1のガンマ線検出器9側に面する1bのうち、コリメータ10の開口部を通してガンマ線検出器9が見込む範囲にある部分がほぼ前面に亘ってガンマ線遮蔽部材21で覆われているため、同範囲に使用済燃料集合体3からのガンマ線が直接入射しないだけでなく、使用済燃料貯蔵容器1の壁面板や底板1a、その他の構造材で散乱された2次的なガンマ線も、ほとんど入射させないものとすることができる。したがって、ガンマ線検出器9に入射する散乱ガンマ線を大幅に減少させる効果がある。
【0038】また、ガンマ線遮蔽部材21が平面視で扇型をなす構成としたことにより、測定空間8内のコリメータ10が見込む範囲とガンマ線遮蔽部材21とを重ならない配置とすることができ、ガンマ線遮蔽部材21によって散乱したガンマ線が直接ガンマ線検出器9側に入射しないようになる。
【0039】さらに、測定空間8は、ガンマ線遮蔽部材21と使用済燃料貯蔵容器1の底板1aと前後の容器の側壁1bとにより閉空間として形成されるが、両側面の側部遮蔽部材21bには複数の気体流通孔22が設けてあるので、使用済燃料集合体3が破損したときに放出されるクリプトンガスなどが混合できるようになる。なお、気体流通孔22の方向は水平または水平に近い配置であるため、上方にある使用済燃料集合体3からのガンマ線は直接測定空間8に入射することはない。また、気体流通孔22の方向は、コリメータ10側に対して直角または直角に近い傾斜とすることにより、使用済燃料貯蔵容器1の側壁1b部で散乱した2次的なガンマ線も、ガンマ線検出器9が見込む範囲にある側壁1b部に入射しない。
【0040】なお、図示しないが、測定空間が使用済燃料貯蔵容器の上部にある場合には、上述した使用済燃料貯蔵容器1の下部に測定空間8がある場合に対して上下反転した構成とすればよい。これにより、容器天井となる上蓋板を閉空間形成用の一面として、前記同様に実施することができる。
【0041】本実施形態によれば、使用済燃料貯蔵容器の壁面板のうち、コリメータ開口部を通してガンマ線検出器が見込む範囲にある部分に使用済燃料からのガンマ線が直接入射しないだけでなく、使用済燃料貯蔵容器の壁面板や底板、その他の構造材で散乱された2次のガンマ線も検出器が見込む範囲にある壁面板にほとんど入射しないようになるので、ガンマ線検出器に入射する散乱ガンマ線を著しく減少させることができる。そして、測定される空間は、ガンマ線遮蔽材からなる周壁と容器底板と前後の容器の側壁面で閉空間を形成されるが、両側面のガンマ線遮蔽部材に複数の気体流通孔が設けられているので、燃料が破損したとき放出されるクリプトンガスなどが混合できる。
【0042】第3実施形態(図11、図12)図11は本発明の第3実施形態による使用済燃料検査装置の使用済燃料貯蔵容器全体を示す中央部縦断面図であり、図12は図11のD−D線断面図である。
【0043】本実施形態は、使用済燃料貯蔵容器1の下部側面または底面の一部を加熱する加熱器23、および使用済燃料貯蔵容器1の上部側面または天井面の一部を冷却する冷却器24を備えたものである。なお、図11および図12には、第2実施形態を基本とした構成を示しているが、第1実施形態を基本とした構成としてもよい。また、本実施形態では加熱器23および冷却器24の両方を備えているが、いずれか一方だけを備えた構成としてもよい。
【0044】このように、使用済燃料貯蔵容器1内で気体の対流が起こるように容器外部から冷却・加熱を行う装置を取り付ける構成とすることにより、加熱器23または冷却器24を動作させ、使用済燃料貯蔵容器1内に気体の対流を起こさせ、使用済燃料貯蔵容器1内部の放射性ガスを均一に混合することができる。
【0045】具体的には図11および図12に示すように、検査用遮蔽体2の使用済燃料貯蔵容器1に近接する内面の下部に加熱器23が設けられ、使用済燃料貯蔵容器1に近接する内面の上部に冷却24が設けられている。本実施形態では、複数の加熱器23と複数の冷却器24を設ける形態や、単一の加熱器23のみ、または単一の冷却器24のみを設ける形態や、対角的に各1台の加熱器23と冷却器24とを設ける形態としてもよい。
【0046】本実施形態によれば、密封された使用済燃料貯蔵容器1であっても、検査前に容器内の気体を熱対流により攪拌できるので、燃料が破損したときに放出されるクリプトンガスなどを容器内で均一に混合することができ、放射性ガスの漏洩量または濃度を正しく定量することができる。
【0047】第4実施形態(図13〜図15)図13は本発明の第4実施形態による使用済燃料検査装置の要部構成を示す中央部縦断面図であり、図14は図13のE−E線断面図である。図15は図14のF−F線断面図である。
【0048】本実施形態は、使用済燃料貯蔵容器1の測定空間8内のコリメータ10が見込む範囲に、ガンマ線遮蔽材からなる容器体25を設け、この容器体25の内部空間26にガス吸着材、例えば活性炭27を収納するとともに、容器体25の周壁に気体流通孔28を設け、この気体流通孔28は使用済燃料集合体3からのガンマ線が直接には活性炭27に到達しない方向に開口させたものである。
【0049】具体的には図13〜図15に示すように、使用済燃料貯蔵容器1の下部または上部に測定空間8がある場合、使用済燃料貯蔵容器1の内部でコリメータ10が見込む範囲に、上下面、両側面および前方面(使用済燃料貯蔵容器1の内側の面)の5面を有するガンマ線遮蔽材からなる横向き筒状の容器体25を設けている。この容器体25の前方面の位置は、使用済燃料貯蔵容器1のコリメータ10に接する側面板の内面から、例えば10〜20cmの範囲に設定している。
【0050】この容器体25の内部空間26にガス吸着材としての活性炭27を収納し、ガンマ線遮蔽材からなる容器体25の一部、例えば周壁の下面および両側面に気体流通孔28を設け、使用済燃料貯蔵容器1内の気体を流通させて気体中の放射性ガスが吸着濃縮するようにしている。
【0051】容器体25の下面および側面に設けられた複数の気体流通孔28は、容器体25の周壁中で屈折しており、使用済燃料集合体1からのガンマ線がその容器壁などで散乱して生じた散乱ガンマ線が活性炭27に達することは無い。
【0052】なお、活性炭27は図示しない小容器に収容されて外容易である本実施形態の容器体25内に収納されている。この小容器の少なくとも一部分は金網状になっており、使用済燃料貯蔵容器1内の気体が活性炭27中を流通できるようになっている。
【0053】このような第4実施形態によれば、気体流通孔28を通して貯蔵容器内の気体が活性炭吸着剤27を通過し、ここにクリプトンガスなどの放射性ガスが吸着して濃縮されるので測定対象のガンマ線が高い効率で検出できる。またガンマ線遮蔽部材25により妨害ガンマ線が遮蔽されるので、信号対ノイズ比(S/N比)の高い測定が可能になり、燃料破損の検出感度を高くできる効果が得られる。すなわち、使用済燃料貯蔵容器内の気体中に希薄に混入するクリプトンガスなどが活性炭吸着剤に濃縮されるので、ガンマ線検出器が見込むクリプトンガスなどの量が多くなり、目的のガンマ線検出信号計数率を増大させることができる。また、ガス吸着剤はガンマ線遮蔽材で囲まれているので、妨害となる燃料からのバックグランドガンマ線を減少させることができる。
【0054】第5実施形態(図16、図17)図16は本発明の第5実施形態による使用済燃料検査装置の要部構成を示す中央部縦断面図であり、図17は図16のG−G線断面図である。
【0055】本実施形態は、第4実施形態と同様の構成を、使用済燃料貯蔵容器1内の上部空間に適用したものである。
【0056】すなわち、図16および図17に示すように、本実施形態では、使用済燃料貯蔵容器1の上蓋板7部分を通して、上方からガンマ線を測定できるようにしており、使用済燃料貯蔵容器1内の上端側の一部、例えば片隅部に、ガンマ線遮蔽材からなる縦長な筒状で、四方側面および下面からなる5面が閉塞された容器体25aの内部空間26aに、第4実施形態と同様に、ガス吸着剤としての活性炭27を充填している。
【0057】そして、使用済燃料貯蔵容器1の上蓋板7には、使用済燃料貯蔵容器1の気密性を保った状態でガンマ線測定を行うため、容器体25Aの上方同軸位置にコリメータとしての貫通孔からなるガンマ線導出孔29を設けるとともに、このガンマ線導出孔29の下端を閉塞板30によって塞いでいる。
【0058】使用済燃料貯蔵容器1のガンマ線導出孔29上方には、検査に際し、ガンマ線導出孔29と中心軸を一致させて上部コリメータ31が設置され、さらにその上方に検出器周囲遮蔽部材9aとともにガンマ線検出器9が設置される。
【0059】また、使用済燃料貯蔵容器1の上蓋板7直下の近傍に活性炭27を収納した図示しない小容器が設置され、その活性炭27を収納した小容器の側面と下面とを囲むように、ガンマ線遮蔽材からなる容器体25aが設置されており、この容器体25aの下面と側面上部には複数の気体流通孔28aが設けられている。この複数の気体流通孔28aは容器体25aの周壁中で屈折しており、使用済燃料集合体3から発生するガンマ線の直接線や、使用済燃料貯蔵容器1の容器壁などで散乱した散乱ガンマ線が、活性炭27に達することは無い。
【0060】本実施形態は、使用済燃料貯蔵容器1内にガス吸着剤としての活性炭27と、それを取り囲むガンマ線遮蔽材からなる容器体25aとを設置することにおいて第4実施形態とほぼ同様の構成であるが、使用済燃料貯蔵容器1の上方に上部コリメータ31とガンマ線検出器9とを配置して測定に適用する場合の形態が異なる。
【0061】このような構成の本実施形態によっても、気体流通孔28aを通して使用済燃料貯蔵容器1内の気体が活性炭27を通過し、クリプトンガスなどの放射性ガスが吸着して濃縮されるので,測定対象であるガンマ線が高い効率で検出できる。また、ガンマ線遮蔽材からなる容器体25aにより、妨害ガンマ線が遮蔽されるので、信号対ノイズ比(S/N比)の高い測定が可能になり、燃料破損の検出感度を高くできる効果が得られる。
【0062】なお、使用済燃料貯蔵容器1の上蓋板7は、その使用済燃料貯蔵容器1への燃料挿入作業後の密封溶接作業の段階で遮蔽部材としての機能も持っている場合がある。この場合にも、ガンマ線導出孔29の下部にガンマ線遮蔽材からなる容器体25aが設置されているので、使用済燃料集合体3からのガンマ線の漏洩は抑制される。さらに必要な場合には、ガンマ線導出孔29に遮蔽プラグを挿入して遮蔽効果を高めることもできる。遮蔽プラグは、放射能測定検査の時だけ引き抜くことにより、ガンマ線導出孔29の機能を有効とすることができる。
【0063】第6実施形態(図18、図19)図18は本発明の第6実施形態による使用済燃料検査装置の要部構成を示す中央部縦断面図であり、図19は図18のH−H線断面図である。
【0064】本実施形態は、第5実施形態と同様に、使用済燃料貯蔵容器1の上部空間にガス吸着材が収納された容器体25aを配置するものであるが、容器体25aにフィン32を設けるとともに、検査用遮蔽体2に設けた冷却手段によってフィン32を介して容器体25aを冷却し、これによりガス吸着剤としての活性炭27を冷却して、使用済燃料貯蔵容器1内の気体の熱対流を促進させるとともに、冷却により活性炭のガス吸着性を高めるようにしたものである。
【0065】すなわち、図18および図19に示すように、使用済燃料貯蔵容器1内の上端側の一部、例えば片隅部に、ガンマ線遮蔽材からなる縦長な筒状で、四方側面および下面からなる5面が閉塞された容器体25aの内部空間26aに、第5実施形態と同様に、ガス吸着剤としての活性炭27を充填している。
【0066】そして、使用済燃料貯蔵容器1の上蓋板7には、使用済燃料貯蔵容器1の気密性を保った状態でガンマ線測定を行うため、容器体25aの上方同軸位置にコリメータとしての貫通孔からなるガンマ線導出孔29を設けるとともに、このガンマ線導出孔29の下端を閉塞板30によって塞いでいる。
【0067】使用済燃料貯蔵容器1のガンマ線導出孔29上方には、検査に際し、図示しないが第5実施形態と同様に、ガンマ線導出孔29と中心軸を一致させて上部コリメータが設置され、さらにその上方にガンマ線検出器が設置される。
【0068】また、使用済燃料貯蔵容器1の上蓋板7直下の近傍に活性炭27を収納した図示しない小容器が設置され、その活性炭27を収納した小容器の側面と下面とを囲むように、ガンマ線遮蔽材からなる容器体25aが設置されており、この容器体25aの下面と側面上部には複数の気体流通孔28a、28bが設けられている。これらの複数の気体流通孔28a,28bは容器体25aの周壁中で屈折しており、使用済燃料集合体3から発生するガンマ線の直接線や、使用済燃料貯蔵容器1の容器壁などで散乱した散乱ガンマ線が、活性炭27に達することは無い。
【0069】このような構成において、ガス吸着体としての活性炭27を収納する容器体25aにはフィン32が付属しており、これらの容器体25aおよびフィン32は、銅、アルミニウムまたはその他の熱伝導率の高い材料によって構成されている。そして、フィン32は、使用済燃料貯蔵容器1の1b内面に接触している。
【0070】一方、検査用遮蔽体2には、検査時に使用済燃料貯蔵容器1を収納したときフィン32に対向する位置に、伝熱部材33と、それに熱的に接続された冷却媒体容器34とが設けられている。冷却媒体容器34はフレキシブルな冷却媒体管35を介して、検査用遮蔽体2の上部に設けた冷却媒体供給装置36に接続されている。
【0071】また、冷却媒体容器34は、押しロッド37を介して、検査用遮蔽体2の外側部に設けた押し当て機構38に接続され、この押し当て機構38の操作により、冷却媒体容器34が伝熱部材33を押圧し、伝熱部材33が容器体25aのフィン32側に圧接できるようになっている。なお、冷却媒体容器34の外面のうち、伝熱部材33に接触する面以外の面は断熱材で覆われており、冷却媒体管35も断熱材で覆われている。
【0072】検査時には、使用済燃料貯蔵容器1を検査用遮蔽体2に収納した後、押し当て機構38により冷却媒体容器34と伝熱部材33とを使用済燃料貯蔵容器1の側壁1bに押し当て、熱的な接触を実現するものである。
【0073】次に、冷却媒体供給装置36から冷却媒体容器34に液体窒素などの冷却媒体を注入する。これにより、使用済燃料貯蔵容器1の側壁1bを通してフィン32が冷却され、さらに活性炭27が冷却される。活性炭27の冷却状態がしばらく保持された後、活性炭27部分から放出されるガンマ線が測定される。
【0074】このような構成の本実施形態によれば、活性炭27が冷却されるので、クリプトンなどの放射性ガスの活性炭27への吸着が促進され、また活性炭27が冷却されることにより、使用済燃料貯蔵容器1内の気体の熱対流が促進される。すなわち、活性炭27内で冷却された気体は、下方の気体流通孔28aを通して流出し、上方の気体流通孔28bを通して使用済燃料貯蔵容器1内の気体が流入するので、冷却しない場合に比べて短時間に多量の気体が活性炭27の中を通過し、放射性ガスの活性炭27への吸着が促進されるという効果が得られる。すなわち、活性炭吸着剤が冷却されることと、気体の対流がおこることで、クリプトンガスなどが活性炭吸着剤に濃縮される濃度と濃縮速度が増大するので、ガンマ線検出器が見込むクリプトンガスなどの量がさらに多くなり、目的のガンマ線検出信号計数率をさらに増大させることができる。
【0075】その結果として、クリプトンガスなどの放射性ガスが短時間に効率よく吸着して濃縮されるので測定対象のガンマ線が高い効率で検出でき、信号対ノイズ比(S/N比)の高い測定が可能になり、燃料破損の検出感度を高くできる効果が得られる。
【0076】なお、本実施形態は、第5実施形態を基本として説明したが、第4実施形態における使用済燃料貯蔵容器1の下部に容器体25を設ける場合にも適用することができる。
【0077】活性炭へのクリプトンガスの吸着特性に関しては、日本原子力研究所発行の文献(JAERI−memo 9425 阪井英次他「カバーガス・オンライン・ガンマ線モニタの開発試験(III)」1981年3月)に記載がある。この文献によれば、クリプトンガスは常温でも活性炭に吸着されるが、活性炭を低温にすれば吸着係数が増大することが分っている。
【0078】本実施形態は、このような事実に基づき、放射性ガスの活性炭27への吸着を促進するため、使用済燃料貯蔵容器1の外部から吸着剤を冷却する部品を設置するという手段を用いたものである。
【0079】
【発明の効果】以上の各実施形態で説明したように、本発明によれば、測定の妨害となる散乱ガンマ線などのバックグランドガンマ線の検出器への入射を抑制し、Kr−85などの放射性ガスが放出するガンマ線の検出感度を高めることができ、それにより定量精度を向上させることができる。




 

 


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