米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> トムソン ライセンシング ソシエテ アノニム

発明の名称 OFDMシステムでの選択的等化器タップ初期化の方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−124908(P2003−124908A)
公開日 平成15年4月25日(2003.4.25)
出願番号 特願2002−271203(P2002−271203)
出願日 平成14年9月18日(2002.9.18)
代理人 【識別番号】100087321
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 勝徳
【テーマコード(参考)】
5K022
5K046
【Fターム(参考)】
5K022 DD01 DD13 DD17 DD19 DD33 DD34 
5K046 AA05 BB05 EE06 EE56 EF01
発明者 マキシム ビー ベロトサーコフスキー / ルイス ロバート リトウイン ジユニア
要約 課題
OFDMシステムでの選択的等化器タップ初期化の方法および装置を提供すること。

解決手段
直交周波数分割多重(OFDM)受信器の等化器を初期化する方法に、(a)等化器タップが第1の限界(240)未満であること、および、(b)OFDM信号の間の時間が第2の限界(270)未満であることに少なくとも部分的に基づいて、タップの初期化を禁止することが含まれる。代替実施形態の方法には、スタートアップ時に等化器タップを初期化(260)すること、OFDM信号の間で所定の時間が経過した時にタップを再初期化(320)すること、少なくとも1つのタップの発散時にそのタップを選択的に再初期化(300、340)することが含まれる。もう1つの代替実施形態の装置には、等化器(72)と、それに結合されたタップ初期化コントローラ(108)が含まれる。
特許請求の範囲
【請求項1】 直交周波数分割多重(OFDM)受信器の等化器を初期化する方法であって、(a)等化器の第1のタップが第1の限界未満であること、および(b)第1のOFDM信号と第2のOFDM信号との間の時間が第2の限界未満であることに少なくとも部分的に基づいて、第1のタップの初期化を禁止するステップを含む方法。
【請求項2】 前記第1のタップの適応をイネーブルするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記等化器の第2のタップが第3の限界以上であることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のタップの初期化をイネーブルするステップをさらに含み、前記第2のタップの前記初期化をイネーブルする前記ステップが、前記第1のタップの前記適応をイネーブルする前記ステップと同時に発生する請求項2に記載の方法。
【請求項4】 前記第2のタップを初期化するステップをさらに含み、前記第2のタップを初期化する前記ステップが、前記第1のOFDM信号のトレーニング部分に基づいて前記第2のタップを初期化することを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】 前記第1のタップを適応させるステップをさらに含み、前記第1のタップを適応させる前記ステップが、前記第1のOFDM信号のデータ部分に基づいて前記第1のタップを適応させることを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】 前記第1の限界および前記第3の限界が同一である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】 前記第1のOFDM信号および前記第2のOFDM信号の少なくとも1つを無線ローカル・エリア・ネットワークを介して受信するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】 前記第1のOFDM信号および前記第2のOFDM信号の少なくとも1つを、ポータブル・コンピュータおよびデスクトップ・コンピュータの少なくとも1つに受信するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】 直交周波数分割多重(OFDM)受信器の等化器を初期化する方法であって、スタートアップ時に前記等化器の複数のタップを初期化するステップと、OFDM信号と後続OFDM信号との間で所定の時間が経過した時に前記複数のタップを再初期化するステップと、少なくとも1つのタップの発散時に前記タップを選択的に再初期化するステップとを含む方法。
【請求項10】 初期化する前記ステップが、スタートアップOFDM信号のトレーニング部分に基づいて前記複数のタップを初期化することを含み、再初期化する前記ステップが、前記後続OFDM信号のトレーニング部分に基づいて前記複数のタップを再初期化することを含み、選択的に再初期化する前記ステップが、前記OFDM信号のトレーニング部分に基づいて前記少なくとも1つのタップを選択的に再初期化することを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】 前記ステップの何れか1つが、無線ローカル・エリア・ネットワークを介して前記各々のトレーニング部分を受信することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】 前記ステップの何れか1つが、前記各々のトレーニング部分を、ポータブル・コンピュータおよびデスクトップ・コンピュータの少なくとも1つに受信することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】 直交周波数分割多重(OFDM)受信器の等化器動作を初期化する装置であって、少なくとも1つのタップを含む等化器と、前記少なくとも1つのタップを設定するために前記等化器に結合されたタップ初期化コントローラであって、前記タップ初期化コントローラが、(a)前記等化器の第1のタップが第1の限界未満であること、および、(b)第1のOFDM信号と第2のOFDM信号との間の時間が第2の限界未満であることに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のタップの初期化を禁止するように構成される、タップ初期化コントローラとを含む装置。
【請求項14】 前記タップ初期化コントローラが、さらに、前記第1のタップの適応をイネーブルするように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】 前記タップ初期化コントローラが、さらに、前記等化器の第2のタップが第3の限界以上であることに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のタップの初期化をイネーブルするように構成され、同時に、前記タップ初期化コントローラが、前記第1のタップの前記適応を同時発生的にイネーブルする、請求項14に記載の装置。
【請求項16】 前記タップ初期化コントローラが、さらに、前記第2のタップを初期化するように構成され、さらに、前記第1のOFDM信号のトレーニング部分に基づいて前記第2のタップを初期化するように構成される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】 前記タップ初期化コントローラが、さらに、前記第1のタップを適応させるように構成され、さらに、前記第1のOFDM信号のデータ部分に基づいて前記第1のタップを適応させるように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】 前記第1の限界および前記第3の限界が同一である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】 前記第1のOFDM信号および前記第2のOFDM信号の少なくとも1つを前記タップ初期化コントローラに供給するために前記タップ初期化コントローラに結合された無線ローカル・エリア・ネットワーク受信器をさらに含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】 前記タップ初期化コントローラが、ポータブル・コンピュータおよびデスクトップ・コンピュータの少なくとも1つにインストールされる、請求項18に記載の装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)信号の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)は、有線または無線とすることができる。無線ローカル・エリア・ネットワーク(無線LANまたはWLAN:Wireless LAN)は、建物またはキャンパス内の有線ローカル・エリア・ネットワーク(有線LAN)に対する拡張またはその代替として実施される、柔軟なデータ通信システムである。WLANは、電磁波を使用して、無線でデータを送受信し、有線接続の必要性を最小にする。従って、WLANは、データ接続性とユーザ移動性を組み合わせ、単純化された構成を介して、移動可能なLANを可能にする。ポータブル端末(例えばノートブック・コンピュータ)をリアルタイム情報の送信および受信に使用することの生産性増加から利益を得る産業の一部が、ディジタル・ホーム・ネットワーキング、ヘルスケア、小売り、製造、および倉庫業である。
【0003】WLANの製造業者は、WLANを設計する時に選択するための、ある範囲の伝送技術を有する。例示的な技術の一部が、マルチキャリア・システム、スペクトル拡散システム、ナローバンド・システム、および赤外線システムである。各システムが、それ自体の利益と不利益を有するが、マルチキャリア伝送システムの1つの特定のタイプである直交周波数分割多重(OFDM)が、WLAN通信に非常に有用であることが判明した。
【0004】OFDMは、チャネルを介してデータを効率的に伝送する確固とした技法である。この技法では、チャネル帯域幅内の複数の副搬送波周波数(副搬送波(subcarrier))を使用してデータを伝送する。これらの副搬送波は、従来の周波数分割多重(FDM:Frequency Division Multiplex)と比較して最適の帯域幅効率のために配置されるが、従来のFDMは、副搬送波周波数スペクトルを分離し、これによって搬送波間干渉(ICI:Inter‐Carrier Interference)を避けるために、チャネル帯域幅の一部が浪費される可能性がある。対照的に、OFDM副搬送波の周波数スペクトルは、OFDMチャネル帯域幅内でかなりオーバーラップするが、OFDMは、それでも、各副搬送波で変調された情報の分解および復元が可能である。より効率的なスペクトル使用のほかに、OFDMは、複数の他の長所を備え、これには、マルチパス遅延拡散および周波数選択フェーディングの許容、よい干渉特性、および受信信号の比較的単純化された周波数領域処理が含まれる。
【0005】処理に関して、OFDM受信器は、通常は、受信信号を、時間領域からその信号の周波数領域表現に変換する。一般に、従来のOFDM受信器は、時間領域信号をサンプリングし、サンプルのブロックに高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transforms)を適用することによってこれを達成する。結果の周波数領域データには、一般に、それぞれの副搬送波に関する複素数値(例えば、大きさ成分と位相成分、または実数成分と虚数成分)が含まれる。受信器は、通常は、各副搬送波に変調されたベースバンド・データを復元する前に、周波数領域データに等化器(equalizer)を適用する。主に、等化器は、OFDM信号が伝送されたチャネルのマルチパス歪み効果について訂正する。一部の受信器は、OFDM通信で遭遇する他の問題、例えば、搬送波周波数オフセット(すなわち、送信器周波数と受信器周波数の間の差)、および/またはサンプリング周波数オフセット(すなわち、送信器サンプリング・クロック周波数と受信器サンプリング・クロック周波数の間の差)などの訂正にも等化器を使用する場合がある。搬送波周波数オフセットおよびサンプリング周波数オフセットは、副搬送波の間の直交性の消失をもたらす可能性があり、この直交性の消失は、搬送波内干渉(ICI)および受信器によって復元されるデータのビット・エラー率(BER:Bit Error Rate)の極端な増加をもたらす。何れにしても、OFDM受信器の等化器は、通常は、各副搬送波の複素数訂正(例えば、実数訂正と虚数訂正、または大きさ訂正と位相訂正)に対応するタップ設定を受け取る1つまたは複数のタップ(tap)を有する。
【0006】歴史的に、等化器タップの初期化は、雑音の多い処理であった。従来のOFDM受信器は、通常は、(X/Y)を用いて等化器タップを初期化し、この(X/Y)は、期待される(予期される)OFDM信号の所定の記憶された周波数領域表現(すなわち、「トレーニング・シンボル」または「X」)を、対応する実際の受信された信号の周波数領域表現(Y)で割ることを表す。タップは、通常は、1つだけまたはおそらくは2つのトレーニング・シンボルの平均に基づいて初期化され、データの新しい各パケットを受信したとき再初期化される。そのような初期化方式は、Y=C×Xである、副搬送波の間の直交性を前提とする比較的雑音のないチャネルに関する単純化された周波数領域モデルに基づき、ここで、受信信号(Y)は、単に、送信された信号(X)にチャネル応答(C)を掛けたものである。その場合に、C=Y/Xであり、従って、チャネル応答を補償するために、等化器が、1/CまたはX/Yを用いて初期化される。しかし、実際には、Y=C×X+Nであり、ここで、Nは、チャネル雑音である。従来の初期化方式に使用される少ない個数のシンボルでは、このチャネル雑音の効果が平均によって打ち消されない。打ち消されないのは、通常は、タップ更新アルゴリズムが雑音の影響を平滑化して打ち消す前の、初期化の十分に後(タップが同一パケットからの複数のデータ・シンボルを使用して適応された時)までである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】新しい各データ・パケットを受信したときタップを再初期化するという従来の方法では、望ましくないことに、チャネル雑音の効果が繰り返し再導入される。本発明は、この問題の訂正を解決すべき対象とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】直交周波数分割多重(OFDM)受信器の等化器を初期化する方法に、(a)等化器タップが第1の限界未満であること、および、(b)OFDM信号の間の時間が第2の限界未満であることに少なくとも部分的に基づいて、タップの初期化を禁止することが含まれる。代替実施形態としての方法には、スタートアップ時に等化器タップを初期化すること、OFDM信号の間で所定の時間が経過した時にタップを再初期化すること、少なくとも1つのタップの発散(divergence)時にそのタップを選択的に再初期化することが含まれる。もう1つの代替実施形態としての装置には、等化器と、それに結合されたタップ初期化コントローラが含まれる。タップ初期化コントローラは、(a)タップが第1の限界未満であること、および、(b)OFDM信号の間の時間が第2の限界未満であることに少なくとも部分的に基づいて、タップの初期化を禁止するように構成される。
【0009】本発明の前述の長所、並びに追加の長所は、添付図面と共に検討される時の好ましい実施形態の詳細な説明の結果としてより完全に理解される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の特性および長所は、例として与えられる以下の説明からより明白になる。
【0011】図1を参照すると、本発明によるOFDM受信器20のブロック図が示されている。OFDM受信器20には、サンプラ(sampler)24、FFTプロセッサ28、トレーニング・シンボル抽出器(training symbolextractor)32、適応等化器(adaptive equalizer)36、およびダウンストリーム・プロセッサ(downstream processor)40が含まれる。一般に、OFDM受信器20は、OFDM送信を受信し、それからベースバンド・データを復元するように構成される。受信された送信(received transmissions)は、提案されたETSI−BRAN HIPERLAN/2(欧州)および/またはIEEE802.11a(米国)無線LAN標準規格に合致するものとすることができ、また、バースト通信システム(各新しいデータ・パケットが、トレーニング・シンボルを含むプリアンブル(preamble)から始まる)に関する他の適当なプロトコルまたは標準フォーマットに合致するものとすることができる。OFDM受信器20を、ハードウェア、ソフトウェア、またはその適当な組合せで実施できることに留意されたい。さらに、OFDM受信器20は、他のハードウェアおよび/またはソフトウェアに統合することができる。例えば、OFDM受信器20は、ノートブック・コンピュータまたはパームトップ・コンピュータ用のPCカードとして実施されるか、デスクトップ・コンピュータ内のカードとして実施されるか、ハンドヘルド・コンピュータ内に統合される、WLANアダプタの一部とすることができる。さらに、OFDM受信器20の種々の構成要素を、種々の制御設定の通信のための種々の制御入力および制御出力(図示せず)によって適当に相互接続できることを理解されたい。例えば、FFTプロセッサ28に、ウィンドウ同期設定を受け取るのに適当な入力を含めることができる。
【0012】サンプラ24は、送信されたOFDM信号を受信し、送信されたOFDM信号から時間領域サンプルまたは時間領域データを生成するように構成される。この目的のために、サンプラ24に、適当な入力信号調整およびアナログ−ディジタル変換器(ADC)が含まれる。
【0013】FFTプロセッサ28が、サンプラ24に結合されて、サンプラ24から時間領域データを受け取る。FFTプロセッサ28は、時間領域データのブロックに対してFFT演算を実行することによって、時間領域データから周波数領域表現または周波数領域データを生成するように構成される。
【0014】トレーニング・シンボル抽出器32が、FFTプロセッサ28に結合されて、FFTプロセッサ28から周波数領域データを受け取る。トレーニング・シンボル抽出器32は、送信されたOFDM信号に含まれるトレーニング・シーケンスからトレーニング・シンボルを抽出するように構成される。トレーニング・シーケンスには、OFDM搬送波の副搬送波のすべてに関する所定の伝送値(transmission value)が含まれる。ここで、説明を明瞭にするために、本発明の説明は、単一の副搬送波の観点から行われることに留意されたい。これに関して、「トレーニング・シンボル(training symbol)」を、特定の副搬送波の所定の周波数領域値と見做すことができる。それでも、本発明を、複数の副搬送波のデータを順次処理するのに使用することができ、かつ/または本発明の種々の構成要素を、適当に複製し、複数の副搬送波のデータを並列に処理するために結合することができることを理解されたい。
【0015】適応等化器36が、トレーニング・シンボル抽出器32に結合されて、トレーニング・シンボル抽出器32からトレーニング・シンボルを受け取り、FFTプロセッサ28に結合されて、FFTプロセッサ28から周波数領域データを受け取る。一般に、適応等化器36は、OFDM信号がそれを介して送信されたチャネルのマルチパス歪み効果を減らすように構成される。適応等化器36の構成および動作は、以下で詳細に説明する。
【0016】ダウンストリーム・プロセッサ40が、適応等化器36に結合されて、適応等化器36から等化された周波数領域データを受け取る。ダウンストリーム・プロセッサ40は、送信されたOFDM信号に含まれるベースバンド・データを復元するように構成される。
【0017】OFDM受信器20の動作中に、サンプラ24が、OFDM信号を受信し、受信したOFDM信号から時間領域データを生成する。FFTプロセッサ28は、時間領域データのブロックに対してFFT演算を実行することによって、時間領域データから周波数領域データを生成し、トレーニング・シンボル抽出器32は、OFDM信号に含まれるトレーニング・シーケンスからトレーニング・シンボルを抽出する。一般に、適応等化器36は、OFDM伝送チャネルのマルチパス歪み効果を減らす。適応等化器36の動作を、以下で詳細に述べる。ダウンストリーム・プロセッサ40は、送信されたOFDM信号に含まれるベースバンド・データを復元する。
【0018】図2を参照すると、図1の適応等化器36のブロック図が示されている。適応等化器36には、初期化ジェネレータ(initialization generator)54、基準トレーニング・シンボル・ストレージ(reference training symbol storage)58、等化器タップ・ストレージ(equalizer tap storage)64、スイッチ68、等化器フィルタ(equalizer filter)72、タップ・アダプタ(tap adapter)96、スライサ(slicer)104、およびタップ初期化コントローラ(tap initialization controller)108が含まれる。先に説明したように、OFDM受信器20(図1)は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその適当な組合せで実施することができる。従って、適応等化器36を、ハードウェア、ソフトウェア、またはその適当な組合せで実施することができることを理解されたい。一般に、適応等化器36は、トレーニング・シンボルおよび適応アルゴリズムに基づいて初期等化器タップ設定を生成し、データ・シンボルおよび適応アルゴリズムに基づいて後続のタップ設定を生成するように構成される。
【0019】初期化ジェネレータ54が、トレーニング・シンボル抽出器32(図1)に結合されて、トレーニング・シンボル抽出器32からトレーニング・シンボルを受け取り、また、基準トレーニング・シンボル・ストレージ58に結合されて、基準トレーニング・シンボル・ストレージ58から所定の基準トレーニング・シンボルを受け取る。初期化ジェネレータ54は、受け取ったトレーニング・シンボルおよび基準トレーニング・シンボルに基づいて初期タップ設定を生成するように構成される。
【0020】基準トレーニング・シンボル・ストレージ58が、初期化ジェネレータ54に結合されて、初期化ジェネレータ54に基準トレーニング・シンボルを供給する。基準トレーニング・シンボル・ストレージ58は、基準トレーニング・シンボル(実数部と虚数部または大きさと位相)を記憶するように構成される。
【0021】等化器タップ・ストレージ64が、スイッチ68に結合されて、初期化ジェネレータ54からの初期タップ設定またはタップ・アダプタ96からの更新されたタップ設定の何れかを選択的に受け取る。さらに、等化器タップ・ストレージ64が、タップ・アダプタ96に結合されて、タップ・アダプタ96に古いタップ設定を与える。また、等化器タップ・ストレージ64は、等化器フィルタ72に結合されて、等化器フィルタ72に新しいタップ設定を与える。等化器タップ・ストレージ64は、タップ設定(実数部と虚数部または大きさと位相)を記憶するように構成される。
【0022】等化器フィルタ72に、第1の入力ポート80、第2の入力ポート84、および出力ポート88が含まれる。入力ポート80は、等化器タップ・ストレージ64に結合されて、等化器タップ・ストレージ64から新しいタップ設定を受け取る。入力ポート84は、FFTプロセッサ28(図1)に結合されて、FFTプロセッサ28からデータ・シンボルを受け取る。等化器フィルタ72は、2つの入力ポートを介して受け取ったデータの周波数領域乗算を表す等化器出力を出力ポート88に生成するように構成される。
【0023】タップ・アダプタ96が、等化器フィルタ72の出力ポート88に結合されて、等化器フィルタ72の出力ポート88から等化器出力を受け取る。さらに、タップ・アダプタ96は、等化器フィルタ72の入力ポート84およびFFTプロセッサ28(図1)に結合されて、等化器フィルタ72の入力ポート84およびFFTプロセッサ28からデータ・シンボルを受け取る。タップ・アダプタ96は、スライサ104にも結合されて、スライサ104からスライサ出力を受け取る。スライサ104は、以下で詳細に説明する。また、タップ・アダプタ96は、スイッチ68に結合されて、等化器タップ・ストレージ64に最新のタップ設定を選択的に供給する。さらに、先に説明したように、タップ・アダプタ96は、等化器タップ・ストレージ64に結合されて、等化器タップ・ストレージ64から古いタップ設定を受け取り、タップ・アダプタ96は、スライサ104にも結合される。一般に、タップ・アダプタ96は、最小自乗平均(LMS:Least‐Mean‐Squares)または他の適当な適応アルゴリズムに基づいてタップ設定を生成するように構成される。さらに、タップ・アダプタ96は、タップ初期化コントローラ108に結合されて、適応アルゴリズムからの誤差をタップ初期化コントローラ108に供給する。
【0024】スライサ104が、等化器フィルタ72の出力ポート88に結合されて、等化器フィルタ72の出力ポート88から等化器出力を受け取る。さらに、スライサ104は、タップ・アダプタ96に結合されて、スライサ出力をタップ・アダプタ96に供給する。スライサ104は、複数の所定の可能なデータ値のどれが実際の等化器出力に最も近いかに関する判断に基づいて、スライサ出力を生成するように構成される。
【0025】タップ初期化コントローラ108が、タップ・アダプタ96に結合されて、タップ・アダプタ96から誤差を受け取る。さらに、タップ初期化コントローラ108は、トレーニング・シンボル抽出器32(図1)に結合されて、トレーニング・シンボル抽出器32からトレーニング・シンボルを受け取る。また、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68に結合されて(破線によって示される)、スイッチ68の動作を選択的に制御する。タップ初期化コントローラ108は、以下で詳細に説明するように(図4、図5、および図6参照)、本発明が種々の動作モードの間で切り換わるように構成される。
【0026】動作中に、適応等化器36が、図3、図4、図5、および図6に関連して以下で説明する方法およびモードを実行する。
【0027】図3を参照すると、本発明による等化器タップを初期化する方法200の流れ図が示されている。方法200が、全般的に、バースト通信システム(新しいデータ・パケットのそれぞれが、トレーニング・シンボルを含むプリアンブルから始まる)を対象とすることに留意されたい。この目的のために、方法200が、サンプラ24またはOFDM受信器20(図1)の他の適当な構成要素が、新しい送信(transmission)または「バースト(burst)」の受信時にNEW BURSTフラグを自動的にセットする(すなわち、「TRUE(真)」または論理1にする)ことを前提とすることを理解されたい。さらに、方法200が、サンプラ24またはOFDM受信器20(図1)の他の適当な構成要素が、タップ初期化コントローラ108(図2)によりアクセス可能なタイマを保持することを前提とすることを理解されたい。
【0028】ステップ210で、タップ初期化コントローラ108が、方法200に入る。この方法200へのエントリは、リアルタイム割込み、適当に再帰的なサブルーチン呼出し、または、タップ初期化コントローラ108に適当な間隔で方法200を繰り返させるハードウェアおよび/またはソフトウェアの適当な構成によりトリガされる。ステップ210から、タップ初期化コントローラ108が、ステップ220に進む。
【0029】ステップ220で、タップ初期化コントローラ108が、NEW BURSTフラグがTRUE(真)であるかどうかを判定する。そうである場合には、OFDM受信器20(図1)が、新しい送信を受信している。従って、NEW BURSTフラグがTRUE(真)である場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ230に進み、そうでない場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ330(下記)に進む。
【0030】ステップ230で、タップ初期化コントローラ108は、NEW BURSTフラグをクリアする(すなわち、NEW BURSTフラグを「FALSE(偽)」または論理「0」にする)。この点でNEW BURSTフラグをクリアすることにより、タップ初期化コントローラ108が、もう1つの新しい送信が受信された後まで方法200のこの分岐を繰り返さなくなることを理解されたい。ステップ230から、タップ初期化コントローラ108は、ステップ240に進む。
【0031】ステップ240で、タップ初期化コントローラ108が、STARTUPフラグがTRUE(真)であるかどうかを判定する。そうである場合には、最新の受信された送信が、OFDM受信器20が電源を投入されたか他の形でリセットされてからの最初の送信である(もちろん、これは、OFDM受信器20の電源投入処理および/またはリセット処理でSTARTUPフラグがTRUE(真)にされることが前提である)。従って、STARTUPフラグがTRUE(真)である場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ250、ステップ260、ステップ264、およびステップ350に進み、ここで、タップ初期化コントローラ108は、STARTUPフラグをクリアし、等化器タップのそれぞれについて初期化ジェネレータ54を等化器タップ・ストレージ64に結合する(スイッチ68を介して)ことにより等化器タップのすべてを初期化し、最新の2つの送信の受信の間の時間を測定するタイマ(TIMER)をリセットし、方法200を終了する。その一方で、STARTUPフラグがFALSE(偽)の場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ270に進む。
【0032】ステップ270で、タップ初期化コントローラ108は、最新の2つの送信の受信の間の時間を測定するタイマが所定の限界(limit)を超えたかどうかを判定する。そうである場合には、チャネルが、おそらく等化器タップのすべての再初期化を必要とするのに十分に変化したと仮定する。従って、タイマが限界を越える場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ310、ステップ320、およびステップ350に進み、ここで、タップ初期化コントローラ108が、タイマをリセットまたはクリアし、等化器タップのすべてを再初期化し、方法200を終了する。その一方で、タイマが限界を超えない場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ280に進む。
【0033】ステップ280で、タップ初期化コントローラ108が、タイマをリセットする。ここでは、タップ初期化コントローラ108が、所定の時間限界以内に(上述のステップ270を参照されたい)新しい送信が受信されたと判定した(上述のステップ220を参照されたい)ので、タップ初期化コントローラ108が、タイマをリセットし、その結果、新しい時間間隔を、現在の送信と次の送信の間で測定できるようになることを理解されたい。ステップ280から、タップ初期化コントローラ108は、ステップ290に進む。
【0034】ステップ290で、タップ初期化コントローラ108は、タップ・アダプタ96から受け取られた各々の誤差を所定の限界と比較することによって、各々の副搬送波の等化器タップ設定の何れかが発散(diverge)したかどうかを判定する。代替実施形態で、タップ初期化コントローラ108が、適応アルゴリズムからの誤差に基づく発散の判定ではなく、またはそれに加えて、実際のタップ設定値を適当な所定の限界(値)と適当に比較できることに留意されたい。何れにしても、タップの何れかが発散している場合に、タップ初期化コントローラ108は、ステップ300に進み、そうでない場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ350で、方法200を終了する。
【0035】ステップ300で、タップ初期化コントローラ108は、等化器タップを選択的に再初期化する(すなわち、発散した等化器タップだけを再初期化する)。タップを選択的に再初期化することにより、発散しておらず受信データに基づく適応によってその初期値からさらに正確にされているタップ設定への、チャネル雑音の望ましくない再導入が回避されることを理解されたい。ステップ300から、タップ初期化コントローラ108は、進行して、ステップ350で、方法200を終了する。
【0036】先に述べたように、ステップ220で、NEW BURSTフラグがTRUE(真)でないと判定される場合に、タップ初期化コントローラ108は、ステップ330に進む。ステップ330では、タップ初期化コントローラ108が、タップ・アダプタ96から受け取られた各々の誤差を所定の限界と比較することにより、各々の副搬送波に関する等化器タップ設定の何れかが発散したかどうかを判定する。代替実施形態で、タップ初期化コントローラ108が、適応アルゴリズムからの誤差に基づく発散の判定ではなく、またはそれに加えて、実際のタップ設定値を適当な所定の限界(値)と適当に比較できることに留意されたい。何れにしても、タップの何れかが発散している場合に、タップ初期化コントローラ108は、ステップ340に進み、そうでない場合には、タップ初期化コントローラ108は、ステップ350で方法200を終了する。
【0037】ステップ340で、タップ初期化コントローラ108は、等化器タップを選択的に再初期化する(すなわち、発散した等化器タップだけを再初期化する)。タップを選択的に再初期化することにより、発散しておらず受信データに基づく適応によってその初期値からさらに正確にされているタップ設定への、チャネル雑音の望ましくない再導入が回避されることを理解されたい。ステップ340から、タップ初期化コントローラ108は、進行して、ステップ350で、方法200を終了する。
【0038】図4を参照すると、本発明によるスタートアップ・モード400が示されている。スタートアップ(すなわち、電源投入、リブート(reboot)、等)の後に最初に受信された送信(transmission)の際に、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68を図2に示された状態にし、これによって、スイッチ68を介して初期化ジェネレータ54を等化器タップ・ストレージ64に結合する。初期化ジェネレータ54は、第1の送信から(トレーニング・シンボル抽出器32を介して)トレーニング・シンボルを受け取り、これらのトレーニング・シンボルに基づいて、すべての副搬送波について初期等化器タップ設定を生成する。初期タップ設定は、等化器タップ・ストレージ64に記憶され、入力ポート80を介して等化器フィルタ72によって受け取られる。
【0039】図5を参照すると、本発明による全体的再初期化モード500の図が示されている。OFDM受信器20は、最初の送信(図5では「バーストN」として示されている)からデータを受信し、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68を図2に示された状態と別の状態に保ち、これによって、タップ・アダプタ96が、受信データおよび適応アルゴリズムに基づいて等化器タップ設定を更新できるようにする。
【0040】しかし、第2の送信(図5では「バーストN+1」として示される)が到着する前に、所定の時間限界より長い時間が経過した場合には、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68を図2に示された状態にし、これによって、スイッチ68を介して初期化ジェネレータ54を等化器タップ・ストレージ64に結合する。その間に、初期化ジェネレータ54は、第2の送信から(トレーニング・シンボル抽出器32を介して)トレーニング・シンボルを受け取り、これらのトレーニング・シンボルに基づいてすべての副搬送波の新しい初期等化器タップ設定を生成する。新しい初期タップ設定は、等化器タップ・ストレージ64に保持され、入力ポート80を介して等化器フィルタ72によって受け取られる。このタップの再初期化の後に、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68を図2に示されたものと別の状態に戻し、これによって、タップ・アダプタ96が、第2の送信からのデータおよび適応アルゴリズムに基づいて等化器タップ設定を更新できるようにする。
【0041】図6を参照すると、本発明による選択的再初期化モード600の図が示されている。OFDM受信器20が、最初の送信(図6では「バーストN」として示される)からデータを受信する時に、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68を図2に示されたものと別の状態に保持し、これによって、タップ・アダプタ96が、受信データおよび適応アルゴリズムに基づいて等化器タップ設定を更新できるようにする。
【0042】次に、第2の送信(図6では「バーストN+1」として示される)が到着する前に、所定の時間限界より長い時間が経過していない場合には、タップ初期化コントローラ108は、タップ設定が発散したものを除くすべての副搬送波について、スイッチ68を図2に示されたものと別の状態のままにする。1つまたは複数のタップ設定が発散した場合には、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68を図2に示された状態にして、発散したタップ設定を再初期化する(および、タップ設定が発散していない副搬送波についてスイッチ68を別の状態のままにする)。その間に、初期化ジェネレータ54は、第2の送信から(トレーニング・シンボル抽出器32を介して)トレーニング・シンボルを受け取り、発散したタップ設定のそれぞれを置換するために新しい初期等化器タップ設定を(各々のトレーニング・シンボルに基づいて)生成する。新しい初期タップ設定は、等化器タップ・ストレージ64に記憶され、入力ポート80を介して等化器フィルタ72によって受け取られる。この発散したタップの選択的再初期化の後に、タップ初期化コントローラ108は、スイッチ68を図2に示されたものと別の状態に戻し(すべての副搬送波について)、これによって、タップ・アダプタ96が、第2の送信からのデータおよび適応アルゴリズムに基づいて等化器タップ設定を更新できるようにする。ここでは、タップ・アダプタ96が、選択的に再初期化されていないタップの設定を(各々の副搬送波で受信されたデータに基づいて)適応させ続けることに留意されたい。
【0043】一般に、タップ初期化コントローラ108は、連続する送信の終りと始めの間の時間が所定の限界を超えない限り、選択的再初期化モードを維持する。この時間が限界を超える場合には、タップ初期化コントローラ108は、全体的再初期化モード500(図5)を開始する。ここでは、図6に連続する送信(送信の間の時間が事実上0)が示されているが、タップ初期化コントローラ108は、限界を超えない連続する送信の間のすべての時間を、選択的再初期化モード600の適格を有するものと見做すことにも留意されたい。例えば、所定の時間限界が2秒であると仮定して、タップ初期化コントローラ108は、ある送信の終りと次の送信の始めの間隔が1.9秒の場合に、0.1秒の間隔に応答する時と同様の態様で応答する(何れの場合でも、タップ初期化コントローラ108は、OFDM受信器20に、選択的再初期化モード600に従って動作させる)。
【0044】従って、本発明の原理によれば、OFDM受信器が、少なくとも部分的に(a)等化器タップが第1の限界未満であり、かつ(b)OFDM信号の間の時間が第2の限界未満である場合に、タップの初期化を禁止する。
【0045】好ましい実施形態に関して本発明を説明してきたが、請求項によって定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに、実施形態において種々の変更を行えることは明白である。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013