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発明の名称 非接触ICカードリーダライタ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−16390(P2003−16390A)
公開日 平成15年1月17日(2003.1.17)
出願番号 特願2001−201787(P2001−201787)
出願日 平成13年7月3日(2001.7.3)
代理人 【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
【テーマコード(参考)】
2C005
5B058
5K012
【Fターム(参考)】
2C005 MA04 NA06 TA22 TA40 
5B058 CA17 CA22 KA02 KA04 KA40
5K012 AB12 AC08 BA07
発明者 西川 貴志 / 黄川田 功 / 河崎 雅広
要約 課題
ICカードの消費電力に応じた送信電力をICカードに供給するICカードリーダの小型化を実現する。

解決手段
送信増幅器13の前段の変調回路12にそれぞれ出力電力値が異なる複数の送信電力出力部12A,12B,12Cを設け、制御部11は使用される非接触ICカードの消費電力に応じた送信電力出力部を選択する。これにより、形状が大の抵抗器や電力切替のためのスイッチが不要になって部品実装の際に省スペース化が可能になり装置の小型化が実現する。送信電力部12A,12B,12C毎にそれぞれ、変調度100%及び10%の各変調信号に適合するように各抵抗器の値を定める。これにより、送信増幅器13を安価に構成できる。
特許請求の範囲
【請求項1】 キャリア信号の振幅電圧を送信データの2値信号の値に応じて偏移させ振幅偏移変調信号として送信増幅器に出力する変調回路を有するとともに、電磁結合した非接触ICカードに対し前記振幅偏移変調信号の送信に基づく電力の供給とデータの通信を行う非接触ICカードリーダライタ装置であって、前記変調回路に、それぞれ出力電力値が異なり前記送信増幅器に変調信号として出力する複数の送信電力出力部を備えるとともに、前記複数の送信電力出力部を所定の順に選択する選択手段と、前記選択手段により選択された送信電力出力部から前記送信データを送信させるとともに、前記送信データの送信に対する前記非接触ICカードからの応答データの有無を検出する検出手段と、前記検出手段により前記非接触ICカードからの応答データが検出されない場合は次の順番の送信電力出力部を前記選択手段に選択させる一方、前記検出手段により前記非接触ICカードからの応答データが検出された場合はこの非接触ICカードとの間の通信を継続させる制御手段とを備えたことを特徴とする非接触ICカードリーダライタ装置。
【請求項2】 請求項1において、前記選択手段は、各送信電力出力部の入力側にそれぞれ対応して設けられ制御信号に応じて駆動され導通する複数のスイッチング素子と、前記制御信号を前記所定の順に出力する制御信号出力部とから構成されることを特徴とする非接触ICカードリーダライタ装置。
【請求項3】 請求項1または2において、前記複数の送信電力出力部は、入力したキャリア信号の振幅電圧が送信データの2値信号の値に応じて変調度100%に偏移する第1の振幅偏移変調信号及び入力したキャリア信号の振幅電圧が送信データの2値信号の値に応じて変調度10%に偏移する第2の振幅偏移変調信号の非接触ICカードへの送信が可能な送信手段を備え、前記送信手段は、第1及び第2の振幅偏移変調信号の一方の振幅偏移変調信号を非接触ICカードへ送信するとともに、この送信に対し非接触ICカードからの応答データが検出されない場合は他方の振幅偏移変調信号を前記非接触ICカードに送信することを特徴とする非接触ICカードリーダライタ装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触ICカードリーダライタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の非接触ICカードリーダライタ装置(以下、ICカードリーダという)は、図5に示すようにこのICカードリーダ1の全体を制御する制御部11と、変調回路12と、送信増幅器13と、電力制御用減衰器14と、整合回路15と、共振回路16と、復調回路17とから構成される。
【0003】ここで、変調回路12は図示しないキャリア信号発生回路から発生するキャリア信号を、制御部11から出力される送信データSDの2値に応じて変調する。変調回路12から出力された変調信号は送信増幅器13で増幅された後、電力制御用減衰器14で電力が減衰されて整合回路15へ出力される。整合回路15は、電力制御用減衰器14からの変調信号を入力して共振回路16へ出力するとともに、この出力信号が共振回路16から効率良く非接触ICカード(不図示)へ伝達できるように共振回路16との間でインピーダンスの整合を行う。
【0004】共振回路16は、誘導素子であるアンテナコイル(不図示)と容量素子(不図示)とが並列に接続され、整合回路15を介し変調回路12側から変調信号が与えられると共振を開始してアンテナコイルからこの変調信号に応じた電波信号を発生し、このアンテナコイルと電磁結合した非接触ICカードへ送信する。復調回路17は、前記電波信号の送信に対して非接触ICカードから返送される共振回路16を介する変調信号を入力すると、この変調信号を復調してデータを抽出し制御部11へ受信データRDとして出力し処理させる。
【0005】ところで、非接触ICカードはICカードリーダからの電波信号により給電されて動作するものであるが、近年の非接触ICカードは、メモリのみを搭載したタイプからCPUを内蔵したタイプ、さらには暗号処理用コプロセッサを搭載したタイプへと高機能化している。非接触ICカードがこのように高機能化してくると、その消費電力が増大することからICカードリーダ側からその消費電力に応じた送信電力を非接触ICカード側へ与える必要がある。
【0006】このため、送信増幅器13の後段にICカードリーダの送信電力を制御するための電力制御用減衰器14を設け、ICカードリーダの制御部11は、電力制御用減衰器14に対して図5に示す電力切替信号PWを出力することにより、使用される非接触ICカードの消費電力に応じた送信電力を非接触ICカード側に供給している。
【0007】図6は電力制御用減衰器14の回路図である。電力制御用減衰器14は、抵抗器R11〜R13からなる第1の減衰器14Aと、抵抗器R14〜R16からなり、第1の減衰器14Aより減衰量が大の第2の減衰器14Bと、共通接点aと切替接点b,cとを有し互いに連動して作動するスイッチSW1−1,SW1−2と、共通接点aと切替接点b,cとを有し互いに連動して作動するスイッチSW2−1,SW2−2とからなる。
【0008】ここで、ICカードリーダの制御部11は、使用される非接触ICカードが暗号処理用コプロセッサを搭載した最も高機能タイプであり、したがって最も消費電力が大のカードである場合は、電力切替信号PWとして、切替信号PW1をスイッチSW1−1,SW1−2へ出力する。すると、スイッチSW1−1,SW1−2の共通接点aと切替接点b間が接続され、送信増幅器13と整合回路15間が直接接続されることから、送信増幅器13からの変調信号は減衰されずにそのまま整合回路15を経由して共振回路16から非接触ICカード側へ出力され非接触ICカードに大電力が供給される。
【0009】また、ICカードリーダの制御部11は、使用される非接触ICカードがメモリ搭載のみの低機能タイプであり、したがって最も消費電力が小のカードである場合は、電力切替信号PWとして、切替信号PW1をスイッチSW1−1,SW1−2へ出力して、スイッチSW1−1,SW1−2の共通接点aと切替接点c間を接続するとともに、切替信号PW2をスイッチSW2−1,SW2−2へ出力して、スイッチSW2−1,SW2−2の共通接点aと切替接点c間を接続する。これにより、送信増幅器13と整合回路15間は、スイッチSW1−1,SW2−1,第2の減衰器14B,スイッチSW2−2,スイッチSW1−2を介して接続される。即ち、送信増幅器13と整合回路15間は、第2の減衰器14Bを介して接続されることから、送信増幅器13からの変調信号は最も減衰量の大きい第2の減衰器14Bにより減衰されて整合回路15を経由し共振回路16から非接触ICカード側へ出力される。この結果、非接触ICカードには小電力が供給される。
【0010】さらに、ICカードリーダの制御部11は、使用される非接触ICカードがCPUを搭載した中機能タイプであり、したがって消費電力が中程度のカードである場合は、電力切替信号PWとして、切替信号PW1をスイッチSW1−1,SW1−2へ出力して、スイッチSW1−1,SW1−2の共通接点aと切替接点c間を接続するとともに、切替信号PW2をスイッチSW2−1,SW2−2へ出力して、スイッチSW2−1,SW2−2の共通接点aと切替接点b間を接続する。これにより、送信増幅器13と整合回路15間は、スイッチSW1−1,SW2−1,第1の減衰器14A,スイッチSW2−2,スイッチSW1−2を介して接続される。即ち、送信増幅器13と整合回路15間は、第1の減衰器14Aを介して接続されることから、送信増幅器13からの変調信号は中程度の減衰量の第1の減衰器14Aにより減衰されて整合回路15を経由し、共振回路16から非接触ICカード側へ出力される。この結果、非接触ICカードには中程度の電力が供給される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のICカードリーダは、送信増幅器13の後段に電力制御用減衰器14を設けて、使用される非接触ICカードの消費電力に応じてこの電力制御用減衰器14内の各減衰器を切替接続することにより、非接触ICカードの消費電力に適合した送信電力を非接触ICカード側に供給するようにしている。このため、送信増幅器13により増幅された変調信号を減衰させなければならないことから、電力制御用減衰器14に設けた信号減衰用の抵抗器に発熱が生じ、この結果、前記抵抗器として定格電力が大きく形状が大の抵抗器を使用しなければならない。このため、これらの部品の実装スペースが大となり、装置の小型化が困難になっている。
【0012】したがって、本発明は、使用される非接触ICカードの消費電力に応じた送信電力を前記非接触ICカードに供給するICカードリーダの小型化を図ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決するために本発明は、キャリア信号の振幅電圧を送信データの2値信号の値に応じて偏移させ振幅偏移変調信号として送信増幅器に出力する変調回路を有するとともに、電磁結合した非接触ICカードに対し振幅偏移変調信号の送信に基づく電力の供給とデータの通信を行うICカードリーダであって、変調回路に、それぞれ出力電力値が異なり送信増幅器に変調信号として出力する複数の送信電力出力部を備えるとともに、複数の送信電力出力部を所定の順に選択する選択手段と、選択手段により選択された送信電力出力部から送信データを送信させるとともに、送信データの送信に対する非接触ICカードからの応答データの有無を検出する検出手段と、検出手段により非接触ICカードからの応答データが検出されない場合は次の順番の送信電力出力部を選択手段に選択させる一方、検出手段により非接触ICカードからの応答データが検出された場合はこの非接触ICカードとの間の通信を継続させる制御手段とを設けたものである。この場合、選択手段を、各送信電力出力部の入力側にそれぞれ対応して設けられ制御信号に応じて駆動され導通する複数のスイッチング素子と、制御信号を前記所定の順に出力する制御信号出力部とから構成したものである。
【0014】また、複数の送信電力出力部は、入力したキャリア信号の振幅電圧が送信データの2値信号の値に応じて変調度100%に偏移する第1の振幅偏移変調信号及び入力したキャリア信号の振幅電圧が送信データの2値信号の値に応じて変調度10%に偏移する第2の振幅偏移変調信号の非接触ICカードへの送信が可能な送信手段を備え、送信手段は第1及び第2の振幅偏移変調信号の一方の振幅偏移変調信号を非接触ICカードへ送信するとともに、この送信に対し非接触ICカードからの応答データが検出されない場合は他方の振幅偏移変調信号を非接触ICカードに送信するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る非接触ICカードリーダライタ装置の構成を示すブロック図である。図1において、非接触ICカードリーダライタ装置(以下、ICカードリーダという)1は、このICカードリーダ1の全体を制御する制御部11と、変調回路12と、送信増幅器13と、整合回路15と、共振回路16と、復調回路17とから構成される。
【0016】ここで、変調回路12は後述するキャリア信号発生回路から発生するキャリア信号を制御部11から出力される送信データSDの値に応じて変調し、送信増幅器13で増幅させたうえ整合回路14側へ出力するものである。整合回路15は、変調回路12側からの出力信号を入力して共振回路16へ出力するとともに、この出力信号が共振回路16から効率良く非接触ICカード2に伝達できるように共振回路16との間でインピーダンスの整合をとるものである。
【0017】共振回路16は、誘導素子であるアンテナコイル(不図示)とコンデンサ等の容量素子(不図示)とが並列に接続され、整合回路15を介して変調回路12から変調信号が与えられると共振を開始してアンテナコイルから電波信号を発生し、この電波信号をアンテナコイルと電磁結合した非接触ICカード2へ送信するものである。復調回路17は、前記電波信号の送信に対して非接触ICカード2から応答データとして返送される共振回路16を介する変調信号を入力すると、この変調信号を復調して前記応答データを抽出し受信データRDとして制御部11に出力するものである。
【0018】この種のICカードリーダ1に用いられる変調回路12は、キャリア信号の振幅を入力信号の2値情報に応じて偏移させるものである。このような振幅偏移変調は、ASK(amplitude shift keying)と呼ばれ、例えば入力信号(即ち、送信データSD)の2値情報を示す「1」、「0」に応じてキャリア信号の振幅を変調度100%に偏移させるタイプAの変調と、入力信号の値「1」、「0」に応じてキャリア信号の振幅を変調度10%に偏移させるタイプBの変調とがある。
【0019】図2は、振幅偏移変調の原理を説明する波形図である。振幅偏移変調の変調度は、 変調度={(x−y)/(x+y)}×100(%) (1)
として表すことができる。なお、xは入力信号である2値信号の値が例えば「1」であるときのキャリア信号の振幅電圧を示し、yは前記2値信号の値が「0」であるときのキャリア信号の振幅電圧を示す。
【0020】ここで、2値信号の値が「1」のときのキャリア信号振幅電圧xに対し2値信号の値「0」のときのキャリア信号振幅電圧yを0Vにすると、上式から変調度={(x−0)/(x+0)}×100=100(%)
となり、図2(b)のように、キャリア信号の振幅を変調度100%に偏移させるタイプAの変調信号が生成される。また、2値信号の値が「1」,「0」のときのキャリア信号振幅電圧x,yの比率をそれぞれ100,81.8とすると、上式から変調度={(100−81.8)/(100+81.8)}×100≒10(%)
となり、図2(c)のように、キャリア信号の振幅を変調度10%に偏移させるタイプBの変調信号が生成される。ICカードリーダ1に用いられる変調回路12は、タイプA及びタイプBの各変調信号に対応できるものである。
【0021】図3はICカードリーダ1の要部構成を示す図であり、変調回路12の回路図である。変調回路12は、図3に示すように、キャリア信号を発生するキャリア信号発生回路121と、アンド回路AND1,AND2と、オア回路ORと、バッファBUF1〜BUF6と、抵抗器R1〜R7とからなる。
【0022】次に図3を用いて本発明の要部構成を詳細に説明する。変調回路12は、前述したようにタイプA及びタイプBの各変調信号に対応可能である。タイプAの変調信号を生成する場合は、制御部11からオア回路ORの第1の入力端子にLレベルの信号が切替信号A/Bとして出力される。したがって、タイプAの場合は、送信データSDが「1」(Hレベル)のときには、各アンド回路AND1,AND2の第1の入力端子はHレベルとなり、各アンド回路AND1,AND2は、キャリア信号発生回路121からのキャリア信号を第2の入力端子に入力すると、このキャリア信号をバッファBUF側へ出力する。
【0023】ここで、制御部11からの電力切替信号PW1の出力によりバッファBUF1,BUF2がオンして導通していれば、各アンド回路AND1,AND2から出力されるキャリア信号は、それぞれバッファBUF1,BUF2及び抵抗器R1,R2を介して送信増幅器13側へ出力される。この場合、変調回路12の出力部は図4(a)に示すような等価回路となる。即ち、抵抗器R1,R2が互いに並列接続されてそれらの一端が変調回路12の電源VDDに接続され、かつ抵抗器R1,R2の他端が抵抗器R7の一端に接続されるような回路になる。つまり、変調回路12の電源VDDとグランド間に、並列接続された抵抗器R1,R2と抵抗器R7とを直列接続した回路が形成される。
【0024】この場合、抵抗器R1,R2と抵抗器R7との接続点Xの電圧をV1とすると、 V1=r7/{(r1//r2)+r7}×Vdd (2)
となる。なお、式(2)において、r1,r2,r7は各抵抗器R1,R2,R7の抵抗値、r1//r2は並列接続された抵抗器R1,R2の各抵抗値r1,r2を合成した合成抵抗値、Vddは電源VDDの電圧を示す。
【0025】次に、タイプAの変調信号の生成する場合に、送信データSDが「0」(Lレベル)になると、アンド回路AND1,AND2の第1の入力端子はLレベルとなるため、その出力電圧はLレベルとなる。したがってこのときの変調回路12の出力部は図4(b)に示すような等価回路となり、抵抗器R1,R2の一端はグランド電位となるため、抵抗器R1,R2と抵抗器R7との接続点Xの電圧をV2とすると、 V2=0 (3)
となる。
【0026】一方、タイプBの変調信号を生成する場合は、制御部11からオア回路ORの第1の入力端子にHレベルの信号が信号A/Bとして出力される。この場合、送信データSDが「1」(Hレベル)のときには、各アンド回路AND1,AND2の第1の入力端子はHレベルとなることから、タイプAの変調信号生成時と同様、その等価回路は図4(a)のようになり、したがって、抵抗器R1,R2と抵抗器R7との接続点Xの電圧は、式(2)のようになる。
【0027】ここで、タイプBの変調信号生成時に送信データSDが「0」(Lレベル)になると、アンド回路AND1の第1の入力端子はLレベルとなり、したがってその出力電圧はLレベルとなるが、アンド回路AND12の第1の入力端子はHレベルを維持する。アンド回路AND2は、キャリア信号発生回路121からのキャリア信号を第2の入力端子に入力すると、このキャリア信号をバッファBUF2及び抵抗器R2を介して送信増幅器13側へ出力する。この場合、変調回路12の出力部は図4(c)に示すような等価回路となる。即ち、抵抗器R1の一端はグランドに接続され他端は抵抗器R7の一端に接続されるとともに、抵抗器R2の一端は変調回路12の電源VDDに接続され、他端は抵抗器R7の一端に接続される回路となる。つまり、変調回路12の電源VDDとグランド間に、抵抗器R2と、並列接続された抵抗器R1,R7とを直列接続した回路が形成される。
【0028】この場合、抵抗器R2と抵抗器R1,R7との接続点Xの電圧をV3とすると、 V3=(r1//r7)/{r2+(r1//r7)}×VDD (4)
となる。なお、式(4)において、(r1//r7)は、並列接続された抵抗器R1,R7の各抵抗値r1,r7を合成した合成抵抗値を示す。ここで、タイプBの変調信号を生成する場合においては、式(2)の電圧V1と式(4)の電圧V3とが、前述の式(1)において変調度10%を満足するように、それぞれの抵抗器R1,R2,R7の抵抗値r1,r2,r7を定める。このように各抵抗値が定められ各抵抗器R1,R2,R7により、変調度10%または変調度100%の変調信号が送信増幅器13側に出力される。
【0029】以上の説明は、後述の送信電力出力部12A内のバッファBUF1,BUF2をオンして導通させることにより、抵抗器R1,R2を介して、変調度100%または変調度10%の変調信号を送信増幅器13側に出力する例であるが、後述の送信電力出力部12B内のバッファBUF3,BUF4をオンして導通させることにより、抵抗器R3,R4を介して変調信号を出力する場合も同様である。この場合においても、タイプBの変調信号を生成するときには、変調度10%を満足するようにそれぞれの抵抗器R3,R4の抵抗値r3,r4を定める(なお、抵抗器R7の抵抗値r7は、送信電力出力部12Aの各抵抗器R1,R2の値を定めたときの値と同一値)。これにより、送信電力出力部12Bの抵抗器R3,R4を介して、変調度100%または変調度10%の変調信号が送信増幅器13側に出力される。
【0030】また、後述の送信電力出力部12CのバッファBUF5,BUF6をオンして導通させることにより、抵抗器R5,R6を介して変調信号を出力する場合も同様である。この場合においても、タイプBの変調信号を生成するときには、変調度10%を満足するようにそれぞれの抵抗器R5,R6の抵抗値r5,r6を定める(なお、抵抗器R7の抵抗値r7は、送信電力出力部12Aの各抵抗器R1,R2の値を定めたときの値と同一値)。これにより、送信電力出力部12Cの抵抗器R5,R6を介して、変調度100%または変調度10%の変調信号が送信増幅器13側に出力される。
【0031】ICカードリーダ1の制御部11は、非接触ICカード2へ送信データSDを送信する場合、最初に例えば変調度100%の変調信号により送信データSDを送信し、この送信データSDの送信に対し非接触ICカード2側からの応答データ(受信データRD)が受信できない場合は、非接触ICカード2は変調度10%の変調信号に適合するカードであると認識して送信データSDを変調度10%の変調信号により送信する。また、逆に最初に変調度10%の変調信号により送信データSDを送信し、この送信データSDの送信に対し非接触ICカード2側からの応答データが受信できない場合は、非接触ICカード2に送信データSDを変調度100%の変調信号により送信することもできる。さらに、変調度100%か或いは変調度10%かを設定するスイッチを設け、そのスイッチの設定にしたがった変調度の変調信号を送信しても良い。
【0032】ところで、ICカードリーダ1によりデータが読み書きされる非接触ICカード2は、近年は、メモリのみを搭載したタイプからCPUを内蔵したタイプ、さらには暗号処理用コプロセッサを搭載したタイプへと高機能化しており、高機能化に伴ってその消費電力も増大している。このような非接触ICカード2に対してデータの読み書きを行うとともに、電力を供給するICカードリーダ1においては、非接触ICカード2の消費電力に応じた電力を供給する必要がある。
【0033】この場合、ICカードリーダ1では、変調回路12に、それぞれ出力電力値が異なる前述の3組の送信電力出力部12A,12B,12Cを設け、使用される非接触ICカード2の消費電力の大小に応じて制御部11が電力切替信号PWを何れかの送信電力出力部に出力することにより非接触ICカード2の消費電力に応じた電力を供給する。
【0034】送信電力出力部12Aは、前述したようにバッファBUF1,BUF2と抵抗器R1,R2とから構成され、かつ送信電力出力部12Bは、バッファBUF3,BUF4と抵抗器R3,R4とから構成されるとともに、送信電力出力部12Cは、バッファBUF5,BUF6と抵抗器R5,R6とから構成される。
【0035】ここで、送信電力出力部12A,12B,12Cの各抵抗器R1,R3,R5の各値r1,r3,r5は、 r1<r3<r5 (5)
となるように定められ、かつ、送信電力出力部12A,12B,12Cの各抵抗器R2,R4,R6の各値r2,r4,r6も、 r2<r4<r6 (6)
となるように定められている。
【0036】そして、抵抗器R7の抵抗値r7は各送信電力出力部12A,12B,12Cの各抵抗器の抵抗値に対して共通であることから、各送信電力出力部12A,12B,12Cの出力電力値W1,W2,W3の大小関係は、 W1>W2>W3 (7)
となり、送信電力出力部12Aが最も大きい送信電力を出力し、送信電力出力部12Cが最も小さい送信電力を出力する。
【0037】ICカードリーダ1の制御部11は、非接触ICカード2へ送信データSDを送信する場合、最初に最も送信電力の小さい送信電力出力部12Cを選択して小電力の送信データSDを送信し、この送信に対して非接触ICカード2側から応答データ(受信データRD)が得られれば、以降その送信電力出力部12Cを用いてその非接触ICカード2との通信を継続する一方、非接触ICカード2側から応答データが得られなければ、送信電力が中電力の送信電力出力部12Bを選択して中電力の送信データSDを非接触ICカード2側へ送信する。そして、この送信に対して非接触ICカード2側から応答データが得られれば、以降その送信電力出力部12Bを用いてその非接触ICカード2との通信を継続する一方、非接触ICカード2側から応答データが得られなければ、送信電力が大電力の送信電力出力部12Aを選択して大電力の送信データSDを非接触ICカード2側へ送信する。
【0038】即ち、非接触ICカード2へ送信データSDを送信する場合、ICカードリーダ1の制御部11は、まず電力切替信号PW3を出力することにより、送信電力出力部12CのバッファBUF5,BUF6をオンして導通させ、アンド回路AND1,AND2から出力される送信データSDを抵抗器R5,R6を介して出力することにより、その送信データSDを小電力のデータとして出力する。この送信データSDの送信に対し非接触ICカード2側から応答データ(受信データRD)が得られれば、この非接触ICカード2はメモリのみを搭載した低機能タイプの消費電力が小のカードであると認識して、以降送信電力出力部12Cの抵抗器R5,R6を介してその非接触ICカード2との通信を継続する。
【0039】また、この小電力の送信データSDの送信に対し非接触ICカード2側から応答データが得られなければ、制御部11は電力切替信号PW2を出力することにより、送信電力出力部12BのバッファBUF3,BUF4をオンして導通させ、アンド回路AND1,AND2から出力される送信データSDを抵抗器R3,R4を介して出力することによりその送信データSDを中電力のデータとして出力する。この送信データSDの送信に対し非接触ICカード2側から応答データが得られれば、この非接触ICカード2はCPUを搭載した中機能タイプの消費電力が中のカードであると認識して、以降送信電力出力部12Bの抵抗器R5,R6を介してその非接触ICカード2との通信を継続する。
【0040】また、この中電力の送信データSDの送信に対し非接触ICカード2側から応答データが得られなければ、この非接触ICカード2は、暗号処理用コプロセッサを搭載した高機能タイプの消費電力が大のカードであると認識して、電力切替信号PW1を出力することにより、送信電力出力部12AのバッファBUF1,BUF2をオンして導通させ、アンド回路AND1,AND2から出力される送信データRDを抵抗値の小さい抵抗器R1,R2を介して出力することにより、その送信データSDを高電力のデータとして出力する。これにより、暗号処理用コプロセッサを搭載した高機能タイプの非接触ICカード2との通信が可能になる。
【0041】このように、ICカードリーダ1では、非接触ICカード2へ送信データSDを送信する場合、送信電力の小さいものから大きいものへと順に送信電力出力部を選択するようにしているが、送信電力の大きいものから小さいものへと順に送信電力出力部を選択しても良い。さらに、スイッチを設け、スイッチの設定にしたがって送信電力出力部を選択するようにしても良い。
【0042】このように本実施の形態では、送信増幅器13の前段の変調回路12にそれぞれ出力電力値が異なる複数の送信電力出力部12A,12B,12Cを設け、制御部11はICカードリーダ1に使用される非接触ICカード2の消費電力に応じた送信電力出力部を選択するようにしたので、従来のように定格電力が大きく形状が大の抵抗器が不要になり、かつ電力切替のための形状が大きなスイッチも不要になることから、部品の実装の際に省スペース化が可能になり、装置の小型化が実現できる。
【0043】また、前述したように送信電力出力部12A,12B,12C毎にそれぞれ、各変調度に適合するように各抵抗器の値を定めて変調度10%の変調信号または変調度100%の変調信号を出力する機能を付加しているため、各送信電力出力部12A,12B,12Cの出力信号を入力して増幅する場合に、入力信号のレベルとこの入力信号の増幅レベルとの関係が広い範囲にわたってリニアに変化するような高価な増幅器を用いる必要が無く、したがって各送信電力出力部12A,12B,12Cの出力信号を増幅する後段の送信増幅器13として、簡易かつ安価な増幅器を用いることができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、キャリア信号の振幅電圧を送信データの2値信号の値に応じて偏移させ振幅偏移変調信号として送信増幅器に出力する変調回路を有するとともに、電磁結合した非接触ICカードに対し振幅偏移変調信号の送信に基づく電力の供給とデータのリードライトを行うICカードリーダの前記変調回路に、それぞれ出力電力値が異なり送信増幅器に変調信号として出力する複数の送信電力出力部を設け、複数の送信電力出力部のうち非接触ICカードの消費電力に適合した送信電力出力部を選択するようにしたので、従来のように定格電力が大きく形状が大の抵抗器が不要になることから、部品実装の際に省スペース化が可能になり、したがって装置の小型化が可能になる。この場合、送信電力出力部を選択する選択手段を、各送信電力出力部の入力側にそれぞれ対応して設けられ制御信号に応じて駆動され導通する複数のスイッチング素子と、制御信号を所定の順に出力する制御信号出力部とから構成したので、従来のような形状が大きいスイッチを用いずに小さなスイッチング素子により電力の切り替えを行うことができ、これにより部品の実装スペースがさらに小となり、装置をさらに小型化できる。
【0045】また、複数の送信電力出力部では、入力したキャリア信号の振幅電圧が2値信号の値に応じて変調度100%に偏移する第1の振幅偏移変調信号の出力と、入力したキャリア信号の振幅電圧が2値信号の値に応じて変調度10%に偏移する第2の振幅偏移変調信号の出力とを可能にしたので、各送信電力出力部の出力信号を入力して増幅する場合に、入力信号のレベルとこの入力信号の増幅レベルとの関係が広い範囲にわたってリニアに変化するような高価な増幅器を用いる必要が無く、したがって各送信電力出力部の出力信号を増幅する増幅器として、簡易かつ安価な増幅器を用いることができる。




 

 


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