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発明の名称 無線基地局
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−169012(P2003−169012A)
公開日 平成15年6月13日(2003.6.13)
出願番号 特願2001−364597(P2001−364597)
出願日 平成13年11月29日(2001.11.29)
代理人 【識別番号】100090446
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 司朗
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067 AA03 AA33 BB04 CC04 CC24 EE10 
発明者 宮田 健雄 / 土居 義晴 / 中尾 正悟 / 伊藤 忠芳
要約 課題
無線基地局の送信タイミング移動に対する移動局の追従能力を判定する無線基地局を提供することを目的とする。

解決手段
無線基地局の送信タイミング移動の前後で移動局の送信タイミングを検出し、受信タイミング移動量を算出する。更に、算出した受信タイミング移動量と無線基地局が移動させた送信タイミング移動量との差分を算出し、算出した結果に基づき、当該移動局の追従能力を判定する。
特許請求の範囲
【請求項1】 時分割多重により割り当てられたタイムスロットにおいて、タイムスロット内での位置をずらした送信信号を移動局に送信し、当該移動局からの受信信号のタイムスロット内での位置のずれに基づいて、送信信号のずれに対する当該移動局の追従能力を判定することを特徴とする無線基地局。
【請求項2】 時分割多重され移動局に割り当てられた送信及び受信スロット内において、送信及び受信スロット情報を送受信することにより前記移動局と通信を行っており、受信スロット内での前記受信スロット情報の位置を示す第1位置情報を記憶している無線基地局であって、送信スロット情報の送信スロット内での位置を第1移動量だけずらして送信スロット情報を送信する送信手段と、前記送信手段により送信された前記送信スロット情報に対応して受信する受信スロット情報の受信スロット内での位置を示す第2位置情報を取得する取得手段と、前記第1位置情報と前記第2位置情報との差である第2移動量を算出する第1算出手段と、前記第1移動量と前記第2移動量との差分に基づき、前記送信スロット情報の送信スロット内での位置の移動に対する当該移動局の追従能力を判定する判定手段とを備えることを特徴とする無線基地局。
【請求項3】 前記送信手段は、前記第1移動量を一定値以下の値に設定することを特徴とする請求項2に記載の無線基地局。
【請求項4】 前記判定手段は、前記追従能力の判定の基準に用いられるしきい値を記憶しており、前記差分と前記しきい値とを比較し、前記差分が前記しきい値以下である場合、当該移動局は前記追従能力を有すると判定することを特徴とする請求項2に記載の無線基地局。
【請求項5】 前記判定手段は、前記差分と前記しきい値とを比較し、前記差分が前記しきい値以上である場合、さらに、前記第2移動量の有無を判断し、前記第2移動量が無い場合、当該移動局は前記追従能力が無いと判定し、前記第2移動量が有る場合、当該移動局は前記追従能力が低いと判定することを特徴とする請求項2に記載の無線基地局。
【請求項6】 前記判定手段により、当該移動局は前記追従能力が無いと判定された場合、前記送信手段は、さらに、送信スロット内の送信スロット情報の位置を第1移動量だけずらす前の位置に戻して送信スロット情報を送信することを特徴とする請求項5に記載の無線基地局。
【請求項7】 前記判定手段により、前記第2移動量が無いと判断された場合、前記送信手段は、さらに、前記第1移動量の値を変えて送信スロット情報を送信することを特徴とする請求項5に記載の無線基地局。
【請求項8】 時分割多重され移動局に割り当てられた送信及び受信スロット内において、送信及び受信スロット情報を送受信することにより前記移動局と通信を行っており、受信スロット内での前記受信スロット情報の位置を示す第1位置情報を記憶している無線基地局の制御方法であって、前記制御方法は、送信スロット情報の送信スロット内での位置を第1移動量だけずらして送信スロット情報を送信する送信ステップと、前記送信ステップにより送信された前記送信スロット情報に対応して受信する受信スロット情報の受信スロット内での位置を示す第2位置情報を取得する取得ステップと、前記第1位置情報と前記第2位置情報との差である第2移動量を算出する第1算出ステップと、前記第1移動量と前記第2移動量との差分に基づき、前記送信スロット情報の送信スロット内での位置の移動に対する当該移動局の追従能力を判定する判定ステップとを含むことを特徴とする無線基地局の制御方法。
【請求項9】 時分割多重され移動局に割り当てられた送信及び受信スロット内において、送信及び受信スロット情報を送受信することにより前記移動局と通信を行っており、受信スロット内での前記受信スロット情報の位置を示す第1位置情報を記憶している無線基地局を制御するプログラムであって、前記プログラムは、送信スロット情報の送信スロット内での位置を第1移動量だけずらして送信スロット情報を送信する送信ステップと、前記送信ステップにより送信された前記送信スロット情報に対応して受信する受信スロット情報の受信スロット内での位置を示す第2位置情報を取得する取得ステップと、前記第1位置情報と前記第2位置情報との差である第2移動量を算出する第1算出ステップと、前記第1移動量と前記第2移動量との差分に基づき、前記送信スロット情報の送信スロット内での位置の移動に対する当該移動局の追従能力を判定する判定ステップとを含むことを特徴とする無線基地局。
【請求項10】 時分割多重され移動局に割り当てられた送信及び受信スロット内において、送信及び受信スロット情報を送受信することにより前記移動局と通信を行っており、受信スロット内での前記受信スロット情報の位置を示す第1位置情報を記憶している無線基地局を制御するプログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記プログラムは、送信スロット情報の送信スロット内での位置を第1移動量だけずらして送信スロット情報を送信する送信ステップと、前記送信ステップにより送信された前記送信スロット情報に対応して受信する受信スロット情報の受信スロット内での位置を示す第2位置情報を取得する取得ステップと、前記第1位置情報と前記第2位置情報との差である第2移動量を算出する第1算出ステップと、前記第1移動量と前記第2移動量との差分に基づき、前記送信スロット情報の送信スロット内での位置の移動に対する当該移動局の追従能力を判定する判定ステップとを含むことを特徴とする記録媒体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線電波を用いて移動局と通信を行う無線基地局に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、PHS(Personal Handy phone System)、携帯電話等の移動局の増加に伴い、周波数資源の有効利用が課題となっている。この課題に応える技術の一つに、パス多重通信(PDMA;Path Division Multiple Access)がある。パス多重通信の実現方法の一例として、アダプティブアレイアンテナを有する無線基地局が、異なる方向にある複数の移動局のそれぞれに対して指向性パターンを形成することにより通信を行う方法がある。無線基地局は、パス多重通信を行うことにより、同一周波数で複数の移動局と通信を行うことが可能となる。
【0003】無線基地局が移動局から受信する信号は、情報部分の信号の前に、PHS規格により定められたUW信号というビットパターンを含む。無線基地局は、複数の移動局からの受信信号が多重した信号を受信し、各移動局からの受信信号に含まれるUW信号を検出することにより、多重した信号から移動局毎の受信信号を分離する。UW信号は全ての移動局に共通している為、タイムスロットの始点を基準とした、各移動局から受信するUW信号の始点(以下「受信タイミング」と言う)が近接又は交差すると、基地局は各移動局の信号を分離するアダプティブアレイ処理が正しく機能せず、各移動局の通話特性が劣化する場合がある。そこで、同一タイムスロットで多重している移動局の受信タイミングを制御する必要がある。
【0004】無線基地局が移動局に送信する送信信号も、前記受信信号と同様に情報部分の信号の前にUW信号という既知のビットパターンを含む。移動局は、基地局が送信する送信信号に含まれるUW信号を検出すると、所定時間後に基地局へ信号を送信することがPHS規格により定められている。そのため、基地局から各移動局へ送信する送信信号のタイムスロットの始点を基準とした、各移動局へ送信するUW信号の始点(以下「送信タイミング」と言う)を移動させることにより、受信タイミングを移動させることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に、送信タイミングを移動させることにより受信タイミングを制御する技術は、移動局が規格に従い、受信タイミングの移動が送信タイミングの移動に正しく追従することが前提である。しかしながら、旧式の移動局、室内アンテナとして用いられる中継局の中には、追従能力が無いもの、或いは、追従能力が低いものも存在する。
【0006】送信タイミング移動に正しく追従できない移動局は、送信タイミング移動後の送信信号に含まれるUW信号を検出できず、切断、混信などの異常動作が生じる。そのため、追従能力の高い移動局の送信タイミングを移動させ、追従能力の低い移動局は移動速度を緩め、送受タイミング差が生じない程度の送信速度により送信タイミング移動を行い、追従能力の無い移動局については、無線基地局が追従能力が無いことを認識することが望ましい。そこで、送信タイミング移動に対する移動局の追従能力を判断したいという要望がある。
【0007】上記要望に対応するために、本発明は、無線基地局の送信タイミング移動に対する移動局の追従能力を判断できる無線基地局を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の無線基地局は、時分割多重により割り当てられたタイムスロットにおいて、タイムスロット内での位置をずらした送信信号を移動局に送信し、当該移動局からの受信信号のタイムスロット内での位置のずれに基づいて、送信信号のずれに対する当該移動局の追従能力を判定することを特徴とする。
【0009】上記目的を達成するために、本発明の無線基地局は、時分割多重され移動局に割り当てられた送信及び受信スロット内において、送信及び受信スロット情報を送受信することにより前記移動局と通信を行っており、受信スロット内での前記受信スロット情報の位置を示す第1位置情報を記憶している無線基地局であって、送信スロット情報の送信スロット内での位置を第1移動量だけずらして送信スロット情報を送信する送信手段と、前記送信手段により送信された前記送信スロット情報に対応して受信する受信スロット情報の受信スロット内での位置を示す第2位置情報を取得する取得手段と、前記第1位置情報と前記第2位置情報との差である第2移動量を算出する第1算出手段と、前記第1移動量と前記第2移動量との差分に基づき、前記送信スロット情報の送信スロット内での位置の移動に対する当該移動局の追従能力を判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0010】さらに、前記無線基地局の前記送信手段は、前記第1移動量を一定値以下の値に設定することを特徴とする。さらに、前記無線基地局の前記判定手段は、前記追従能力の判定の基準に用いられるしきい値を記憶しており、前記差分と前記しきい値とを比較し、前記差分が前記しきい値以下である場合、当該移動局は前記追従能力を有すると判定することを特徴とする。
【0011】前記無線基地局の前記判定手段は、前記差分と前記しきい値とを比較し、前記差分が前記しきい値以上である場合、さらに、前記第2移動量の有無を判断し、前記第2移動量が無い場合、当該移動局は前記追従能力が無いと判定し、前記第2移動量が有る場合、当該移動局は前記追従能力が低いと判定することを特徴とする。
【0012】前記無線基地局の前記判定手段により当該移動局は前記追従能力が無いと判定された場合、前記送信手段は、さらに、送信スロット内の送信スロット情報の位置を第1移動量だけずらす前の位置に戻して送信スロット情報を送信することを特徴とする。前記判定手段により、前記第2移動量が無いと判断された場合、前記無線基地局の前記送信手段は、さらに、前記第1移動量の値を変えて送信スロット情報を送信することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に掛かる実施の形態として、無線基地局100について図面を用いて説明する。無線基地局100は、PHS規格で定められた時分割多重方式(TDMA/TDD;Time Division Multiple Access/Time Division Duplex)により移動局と無線通信し、前記時分割多重に加えて、さらにパス多重(PDMA;Path Division Multiple Access)を行って移動局と通信する。
【0014】<構成>無線基地局100は、図1に示すように、アンテナ部11〜14、無線部21〜24、信号処理部50、モデム部60、ベースバンド部70及び制御部80から構成される。
(1)ベースバンド部70ベースバンド部70は、ISDN回線を介して、交換機と接続されている。
【0015】ベースバンド部70は、ISDN回線を介して、パケットデータを受信し、受信したパケットデータからトラフッィク情報を抜き出し、TDMA変調処理及びパス多重処理を行って、複数個のチャネルを介して、抜き出したトラフィック情報を複数個のベースバンド信号に分解し、モデム部60へ出力する。ここで、前記TDMA変調処理は、PHS規格に従って1個のTDMA/TDDフレーム内に4個のチャネルを時分割多重する。1個のTDMA/TDDフレームは、4個の送信タイムスロットと、4個の受信タイムスロットとから構成される。1個の送信タイムスロットと1個の受信タイムスロットの組は、時分割多重による1個のチャネルを構成する。さらに、前記パス多重処理は、前記各タイムスロットの組において最大4個のチャネルをパス多重する。従って、TDMA変調処理及びパス多重処理により、1個のTDMA/TDDフレーム内に最大16個のチャネルが多重化される。
【0016】また、ベースバンド部70は、1個のTDMA/TDDフレーム内の最大16個のチャネルを介して、モデム部60から複数のベースバンド信号を受け取り、複数の受け取ったベースバンド信号からパケットデータを生成し、生成したパケットデータをISDN回線を介して出力する。
(2)モデム部60モデム部60は、信号処理部50からπ/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)により変調されたベースバンド信号を受け取り、変調されたベースバンド信号を復調して、ベースバンド信号を生成し、生成したベースバンド信号をベースバンド部70へ出力する。
【0017】また、モデム部60は、ベースバンド部70からベースバンド信号を受け取り、受け取ったベースバンド信号をπ/4シフトQPSKにより変調し、変調されたベースバンド信号を信号処理部50へ出力する。なお、モデム部60は、1個の時分割チャネルにおいてパス多重される最大4つのTDMA/TDDフレームについて、前記変調及び前記復調を並列して行う。
【0018】(3)信号処理部50信号処理部50は、アダプティブアレイ処理部51及び受信タイミング検出部52から構成され、具体的には、プログラマブルなDSP(Digital Signal Processor)により実現される。
(アダプティブアレイ処理部51)アダプティブアレイ処理部51は、無線部21〜24から信号を受け取り、各TDMA/TDDフレーム内の4個の受信タイムスロットにおいて、受信する信号の内容が予め分かっている部分について、参照信号との誤差が最小になるよう、移動局毎にウェイトを算出し、算出したウェイトに従って無線部21〜24から受け取った各信号の振幅と位相とを移動局毎に調整して加算する。これにより、無線部21〜24から受け取ったパス多重された信号から移動局毎の信号を分離し、モデム部60へ出力する。また、モデム部60から移動局毎に受け取った信号に対し、前記算出したウェイトをアンテナ毎に乗じた信号を無線部21〜24へ出力する。これにより、信号が所望の移動局のみへ送信されるよう指向性パターンを形成する。
【0019】(受信タイミング検出部52)受信タイミング検出部52は、各TDMA/TDDフレーム内のタイムスロット毎に、アダプティブアレイ処理部51から移動局毎に分離された信号を取得し、当該タイムスロットにおいて通信している各移動局について、タイムスロットの始点を基準として、UW信号が受信される時刻を、次に示すようにして、測定する。
【0020】タイムスロットにおいて送信される一連の信号のうちUW信号が含まれる位置が、PHS規格で定められている。受信タイミング検出部52は、UW信号の受信波形をあらかじめ記憶している。受信タイミング検出部52は、アダプティブアレイ処理部51により移動局毎に分離された受信信号においてUW信号にあたる部分の信号波形と、前記あらかじめ記憶されている信号波形との相関値を計算する。ここで計算される相関値は、両波形が一致する度合いを表す指標である。
【0021】受信タイミング検出部52は、前記計算した相関値の他に、UW信号検出窓期間において、前後に1乃至数シンボルの通信時間に相当する時間ずらした期間を順次対象として、各期間に受信された信号波形と予め記憶されている信号波形との相関値を計算する。これらの中で最も高い相関値が得られた期間を、真にUW信号が受信された期間(タイミング)であると判断する。
【0022】受信タイミング検出部52は、タイムスロットの始点を基準として、前記UW信号が受信されたと判断される期間の開始時刻を、各移動局に関する受信タイミングとする。なお、分解能は1波形周期に対するオーバーサンプル数により決まる。受信タイミング検出部52は、制御部80から移動開始信号を受け付けたときに、前記の測定を開始し、測定した受信タイミングを順次制御部80へ出力する。
【0023】(4)制御部80制御部80は、具体的には、マイクロプロセッサ、コンピュータプログラム(以下、プログラム)が記録されているROM(Read Only Memory)及び作業用に用いられるRAM(Random Access Memory)などから構成され、マイクロプロセッサがROMに記録されているプログラムを実行することにより、その機能を達成する。
【0024】制御部80は、無線基地局100の全体の動作を制御する。ここでは、送信タイミング移動制御について説明する。制御部80は、予め、送信タイミングの目標値、移動速度及びしきい値を記憶している。目標値とは、送信タイミング移動の移動量をシンボル単位で示すもので、一例として、目標値は1シンボルであるとする。移動速度とは、1のフレームから次のフレームへ移るときに移動させる送信タイミングの移動量である。一例として移動速度は50分の1シンボルであるとする。しきい値とは、送信タイミングを前記移動速度に基づき移動させる場合に、移動局の受信タイミング追従能力を判断するために用いられる基準値であり、一例として、目標値が1シンボル、移動速度が50分の1シンボルである場合のしきい値は50分の2シンボルであるとする。
【0025】制御部80は、TDMA/TDDフレームのタイムスロットに多重している移動局の多重度が上がった場合、新規多重の準備を行う場合、移動局から新規接続要求を受け付けた場合、多重している2以上の移動局の受信タイミングが近接した場合などに、送信タイミング移動処理を開始する。制御部80は、送信タイミング移動処理を開始すると移動開始信号を受信タイミング検出部52へ出力し、受信タイミング検出部52からタイミング移動前の受信タイミングを受け取り記憶する。
【0026】制御部80は、受信タイミング検出部52から受け取るタイミング移動前の受信タイミングを記憶すると、前記目標値及び前記移動速度を読み出す。制御部80は、1フレーム毎に前記移動速度に従い送信タイミングを移動させ、更に、1フレーム毎に追従能力判定の処理を行う。制御部80は、送信タイミング移動量と前記目標値とを比較し、比較した結果、送信タイミング移動量と前記目標値とが一致する場合、送信タイミング移動処理を終了する。送信タイミング移動処理についての説明は省略する。
【0027】制御部80は、送信タイミング移動開始後、受信タイミング検出部52から1フレーム単位で受信タイミングを順次受け取り、受け取った受信タイミングを用いて追従能力の判定を行う。
(追従能力判定の処理)ここでは、追従能力判定の処理について、図2を用いて具体的に説明する。
【0028】図2の送信スロット201、送信スロット202、受信スロット203及び受信スロット204は、それぞれ、TDMA/TDDフレームの1フレームを8分割したタイムスロットの1個である。送信スロット201及び送信スロット202は、無線基地局100から移動局への信号を送信するタイムスロットであり、受信スロット203及び受信スロット204は、移動局から無線基地局100への信号を受信するタイムスロットである。更に、送信スロット201と受信スロット203とは、同一フレームでの送受信において対応するタイムスロットであり、同様に、送信スロット202と受信スロット204とは、同一フレームでの送受信において対応するタイムスロットである。ここで、送信スロット202及び受信スロット204は、送信スロット201及び受信スロット204が含まれるフレームの次のフレームに含まれるタイムスロットである。
【0029】また、各スロット内の「UW」は、送信信号及び受信信号に含まれるPHS規格により定められたビットパターンにより構成されるUW信号を示している。図2のA点は送信タイミング移動前の送信タイミング、B点は送信タイミング移動から1フレーム後の送信タイミングを示している。送信タイミング移動量aは、スロットの始点を基準としたA点とB点との差分であり、1フレームの移動量であるから、前記移動速度に等しい値である。
【0030】図2のC点は送信タイミング移動前の受信タイミング、D点は送信タイミング移動から1フレーム後の受信タイミングを示している。受信タイミング移動量bは、スロットの始点を基準としたC点とD点との差分である。制御部80は、送信タイミング移動量aと受信タイミング移動量bとの差分を算出し、算出した差分を前記しきい値と比較する。
【0031】制御部80は、前記差分が前記しきい値以下である場合は、当該移動局は追従能力が有ると判断し、前記差分が前記しきい値より大きい場合は、受信タイミング移動量bが0か否か判断する。制御部80は、受信タイミング移動量bが0の場合、当該移動局は追従能力が無いと判断し、送信タイミングを移動前のA点に戻す。
【0032】制御部80は、受信タイミング移動量bが0でない場合、当該移動局は追従能力が低いと判断する。ここで、制御部80は、追従能力が低いと判断された移動局については、前記移動速度を、当該移動局の追従能力に適切な移動速度に変更して送信タイミング移動処理を継続する。
<動作>無線基地局100の動作について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0033】無線基地局100の制御部80において、通信中の移動局に対する送信タイミング移動要求が発生する(ステップS101)。ここで送信タイミング移動要求は、TDMA/TDDフレームのタイムスロットに多重している移動局の多重度が上がった場合、新規多重の準備を行う場合、移動局から新規接続要求を受け付けた場合、多重している2以上の移動局の受信タイミングが近接した場合などである。前記送信タイミング移動要求が発生すると、受信タイミング検出部52は、制御部80から指示を受け、送信タイミング移動の対象となる移動局の受信タイミングを取得し、取得した受信タイミングを制御部80が記憶する(ステップS102)。
【0034】次に、制御部80は、予め設定され内部に記憶している送信タイミングの目標値、移動速度及びしきい値とを読み出す。制御部80、1フレーム毎に前記移動速度に従い送信タイミングを移動させる(ステップS103)。制御部80は、送信タイミングが前記目標値まで移動したか否か判定し(ステップS104)、送信タイミングが目標値まで移動した場合(ステップS104でYES)、送信タイミング移動処理を終了する。送信タイミングが目標値まで移動していない場合(ステップS104でNO)、受信タイミング検出部52は、現フレームの受信タイミングを取得し、制御部80は、取得した受信タイミングと記憶しているタイミング移動前の受信タイミングとの差分である受信タイミング移動値を算出する(ステップS105)。
【0035】続いて、制御部80は、受信タイミング移動値と送信タイミング移動値との差を算出し(ステップS106)、算出した差と前記しきい値とを比較する。前記差が前記しきい値以下なら(ステップS107でYES)、ステップS103に戻り処理を続ける。前記差が前記しきい値以上なら(ステップS107でNO)、制御部80は、前記受信タイミング移動値が0か否か判断する。
【0036】前記受信タイミング移動値が0でないなら(ステップS108でNO)、前記移動速度を変更して(ステップS109)、ステップS102に戻り処理を続ける。前記送信タイミング移動値が0なら(ステップS108でYES)、制御部80は、現在の送信タイミングを、送信タイミング移動要求が発生する以前の送信タイミングに戻し(ステップS110)、処理を終了する。
【0037】<まとめ>上記のように無線基地局100は、タイムスロットにおいて通信中の移動局に送信スロット情報の送信タイミングを移動して通信する際、前記移動局が送信タイミング移動に対する追従能力を判断するために、前記移動局の受信タイミングの移動量を取得し、取得した受信タイミング移動量と、無線基地局100が移動させた送信タイミング移動量とを比較する。送信タイミング移動量と受信タイミング移動量の差分がある所定値以下である場合、移動局は追従していることが分かる。差分が時間経過とともに増大する場合、移動局の追従能力は低いことが分かる。受信タイミングの移動が無い場合、移動局に追従能力が無いことが分かる。無線基地局100は、これらの判断結果に基づき、送信タイミング移動方法を変更することにより、追従しない移動局の切断、混信等の異常動作を回避することが出来る。
【0038】本発明を、上記実施の形態に基づき説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下の様な場合も本発明に含まれる。
(1)上記実施の形態における無線基地局100は、1フレーム毎に追従能力の判定を行うが、追従能力の判定を3フレーム毎、5フレーム毎・・・等に行う構成としてもよい。
【0039】(2)また、既に移動局が接続しているタイムスロットに新規の移動局から多重接続要求があった場合に、既に接続している移動局の追従能力を用いて新規多重可否判定を行う構成としてもよい。これにより、無理な多重接続を回避できる。
(3)さらに、受信タイミング検出部52が検出する受信タイミングを追従能力の判定に用いるのに加え、多重接続している移動局同士のタイミング差を取得するために用いる構成としてもよい。これにより、無理な多重接続を回避し通話特性の改善が出来る。
【0040】(4)上記実施の形態において、追従能力が低いと判定された移動局については、その移動速度を適切な値に変更して送信タイミング移動処理を継続する構成としているが、このとき、目標値及びしきい値を、変更後の移動速度に適した値に変更する構成としてもよい。
(5)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。
【0041】(6)また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROM、DVD−RAM、半導体メモリ等に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は、前記デジタル信号を電気通信回路、無線又は有線通信回路、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0042】また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、前記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサが前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は、前記プログラム又は前記デジタル信号をネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【0043】(7)上記実施の形態及び上記変形例を組み合わせるとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、時分割多重により割り当てられたタイムスロットにおいて、タイムスロット内での位置をずらした送信信号を移動局に送信し、当該移動局からの受信信号のタイムスロット内での位置のずれに基づいて、送信信号のずれに対する当該移動局の追従能力を判定することを特徴とする。
【0045】この構成によると、無線基地局は、スロット情報の位置を移動させながら移動局の追従能力を判定出来る。また、本発明は、時分割多重され移動局に割り当てられた送信及び受信スロット内において、送信及び受信スロット情報を送受信することにより前記移動局と通信を行っており、受信スロット内での前記受信スロット情報の位置を示す第1位置情報を記憶している無線基地局であって、送信スロット情報の送信スロット内での位置を第1移動量だけずらして送信スロット情報を送信し、送信された前記送信スロット情報に対応して受信する受信スロット情報の受信スロット内での位置を示す第2位置情報を取得し、前記第1位置情報と前記第2位置情報との差である第2移動量を算出し、前記第1移動量と前記第2移動量との差分に基づき、前記送信スロット情報の送信スロット内での位置の移動に対する当該移動局の追従能力を判定することを特徴とする。
【0046】この構成によると、無線基地局は、送信スロット情報を移動させる前後において、受信スロット情報の受信スロット内での位置を取得することにより、送信スロット情報の移動に対する移動局の追従能力を判定することが出来る。ここで、前記送信手段は、前記第1移動量を一定値以下の値に設定するように構成してもよい。
【0047】この構成によると、第1移動量の値を所定値以下に設定するため、送信スロット情報の大幅な移動により移動局が同期検出に失敗する事態を防ぐことが出来る。ここで、前記判定手段は、前記追従能力の判定の基準に用いられるしきい値を記憶しており、前記差分と前記しきい値とを比較し、前記差分が前記しきい値以下である場合、当該移動局は前記追従能力を有すると判定するように構成してもよい。
【0048】この構成によると、無線基地局は、しきい値を用いて、前記差分が前記しきい値以下である場合、当該移動局は追従能力が有ると判定するため、追従能力を確実に判定出来る。ここで、前記判定手段は、前記差分と前記しきい値とを比較し、前記差分が前記しきい値以上である場合、さらに、前記第2移動量の有無を判断し、前記第2移動量が無い場合、当該移動局は前記追従能力が無いと判定し、前記第2移動量が有る場合、当該移動局は前記追従能力が低いと判定するように構成してもよい。
【0049】この構成によると、無線基地局は、しきい値を用いて、前記差分が前記しきい値以上である場合、さらに、第2移動量を用いて追従能力を判定する。そのため、追従能力の有無だけではなく、追従能力の程度を判定することも出来る。ここで、前記判定手段により、当該移動局は前記追従能力が無いと判定された場合、前記送信手段は、さらに、送信スロット内の送信スロット情報の位置を第1移動量だけずらす前の位置に戻して送信スロット情報を送信するように構成してもよい。
【0050】この構成によると、無線基地局は、当該移動局の追従能力が無いと判定した場合、送信スロット情報の位置を移動前の位置に戻すことにより、当該移動局が同期検出を行えないために生じる通信切断、混信等を回避することが出来る。ここで、前記判定手段により、前記第2移動量が無いと判断された場合、前記送信手段は、さらに、前記第1移動量の値を変えて送信スロット情報を送信するように構成してもよい。
【0051】この構成によると、無線基地局は、当該移動局の追従能力が低い場合、前記第1移動量の値を適切な値に変更することにより、当該移動局が同期検出を行えないために生じる通信切断、混信等を回避しながら、タイミング移動を行うことが出来る。




 

 


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