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発明の名称 RF−IDの検査システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−99721(P2003−99721A)
公開日 平成15年4月4日(2003.4.4)
出願番号 特願2001−292079(P2001−292079)
出願日 平成13年9月25日(2001.9.25)
代理人 【識別番号】100097560
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 寛
【テーマコード(参考)】
2C005
5B035
5B058
5K042
【Fターム(参考)】
2C005 MA21 MA33 MB01 MB10 NA09 NA10 TA22 TA24 TA40 
5B035 BB09 BC08 CA23
5B058 CA15 CA23 KA28
5K042 AA00 CA02 CA13 CA17 CA23 JA10
発明者 梅田 誠
要約 課題
本発明は、製造されるRF−IDの良否を検査する検査システムに関し、RF−IDの種類に応じて容易に検査可能とし、将来の種類増加に対応可能とすることを目的とする。

解決手段
アンテナ25AおよびICモジュール25Bを少なくとも備えるRF−ID21を検査対象21Xとして通信を行い、当該検査対象21Xの良否を検査する際に、駆動機構14に検査対象21Xの種類毎に用意される所定数のシステム側アンテナ31,32を複数搭載し、検査対象21Xの種類に応じて切り替えて当該検査対象21Xと通信を行わせる構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】アンテナおよびICモジュールを少なくとも備えるRF−IDを検査対象として通信を行い、当該検査対象の良否を検査するRF−IDの検査システムであって、前記検査対象を検査位置に搬送する搬送手段と、前記検査対象の種類毎に用意される所定数のシステム側アンテナと、前記検査対象と通信を行うシステム側アンテナを複数搭載し、当該検査対象に応じた当該システム側アンテナを切り替え、当該検査対象に対して位置決めさせる駆動機構と、前記検査対象の種類に応じて当該検査対象の良否を判定するものであり、切り替えられた前記システム側アンテナを介して当該検査対象と誘導結合させて、所定のデータを送信し、当該検査対象側からの応答に基づいて当該検査対象の良否を判定する処理システムと、を有することを特徴とするRF−IDの検査システム。
【請求項2】請求項1記載のRF−IDの検査システムであって、前記処理システムまたはその一部が、前記システム側アンテナを搭載した基板、または当該システム側アンテナを搭載した基板と別基板に搭載されることを特徴とするRF−IDの検査システム。
【請求項3】請求項1記載のRF−IDの検査システムであって、前記検査対象の近傍のRF−IDとの通信を回避させるために、当該検査対象と前記システム側アンテナとの間に介在されるもので、当該システム側アンテナを当該検査対象に対向させる開口部が形成されるシールド部材を備えることを特徴とするRF−IDの検査システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造されるRF−IDの良否を検査するRF−IDの検査システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、RF−ID(Radio Frequency Identification)と称される非接触型識別媒体(非接触型ICカード等)に関する技術が急速に進歩してきており、その使用も多岐にわたっている。このようなRF−IDは、用途や処理内容の違いにより種々のものがあり、種類毎に対応するリーダ・ライタで製造後の検査を行うに際して、種類に応じた検査を容易に行うことが望まれている。
【0003】従来、RF−IDは、電磁結合型と静電結合型とに大別されており、基本的にフィルムベース上にアンテナが形成されてICモジュールが搭載されるものが一般的となってきている。この場合、アンテナは、電磁結合型の場合はコイル状に形成され、静電結合型の場合は平面的(いわゆるベタ形状)に形成される。そして、単一のICモジュール毎に対しての動作確認、およびアンテナ毎に対して通信距離の測定を行い、製品の良否を検査することが行われている。通信距離の測定は、リーダ・ライタとの間でその性能に応じて定められた通信距離を確保されているか否かで良否判断がなされる。
【0004】一方、RF−IDは、結合型のタイプに応じて大きさやアンテナの形状が異なり、また同じタイプのものでも例えば伝送プロトコルの違いによって、搭載されるICモジュールのチップ(マイクロプロセッサ)等が異なり、チップの相違によってリーダ・ライタにおける伝送方式や処理プログラム等を異ならせなければならないとういうのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、作製されたRF−IDの検査を行うシステムでは、検査対象のRF−IDのタイプによって、アンテナを含む対応するリーダ・ライタを大掛かりにその都度取り替えなければならず非効率であると共に、将来のRF−IDのタイプ増加に対処させることが困難であり、一方でリーダ・ライタによってRF−IDに搭載されるICモジュール(特にマイクロプロセッサ)が限定され、当該RF−IDの普及、発展性を阻害させることになるという問題がある。
【0006】また、RF−IDは、カード型が主流であり、検査においては単片で供給されることが多いが、製造効率上、RF−IDモジュールを複数連続的に形成させてシート状やロール状とさせ、この形態で検査を行う場合でもそのフォームや大きさに応じて、上述のようにリーダ・ライタを取り替えなければならないという問題がある。
【0007】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、RF−IDの種類に応じて容易に検査可能とし、将来の種類増加に対応可能とするRF−IDの検査システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1の発明では、アンテナおよびICモジュールを少なくとも備えるRF−IDを検査対象として通信を行い、当該検査対象の良否を検査するRF−IDの検査システムであって、前記検査対象を検査位置に搬送する搬送手段と、前記検査対象の種類毎に用意される所定数のシステム側アンテナと、前記検査対象と通信を行うシステム側アンテナを複数搭載し、当該検査対象に応じた当該システム側アンテナを切り替え、当該検査対象に対して位置決めさせる駆動機構と、前記検査対象の種類に応じて当該検査対象の良否を判定するものであり、切り替えられた前記システム側アンテナを介して当該検査対象と誘導結合させて、所定のデータを送信し、当該検査対象側からの応答に基づいて当該検査対象の良否を判定する処理システムと、を有する構成とする。
【0009】請求項2及び3の発明では、「前記処理システムまたはその一部が、前記システム側アンテナを搭載した基板、または当該システム側アンテナを搭載した基板と別基板に搭載される」構成であり、「前記検査対象の近傍のRF−IDとの通信を回避させるために、当該検査対象と前記システム側アンテナとの間に介在されるもので、当該システム側アンテナを当該検査対象に対向させる開口部が形成されるシールド部材を備える」構成である。
【0010】このように、アンテナおよびICモジュールを少なくとも備えるRF−IDを検査対象として通信を行い、当該検査対象の良否を検査する際に、駆動機構に検査対象の種類毎に用意される所定数のシステム側アンテナを複数搭載し、検査対象の種類に応じて切り替えて当該検査対象と通信を行わせる。すなわち、検査対象のRF−IDの種類に応じてシステム側アンテナを切り替えさせることで、検査対象の種類に対応した検査を容易とさせることが可能となり、RF−IDの将来における種類増加に対して容易に対応させることが可能となるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態を図により説明する。ここで、本発明に係るRF−IDは、非接触型ICカードはもちろん、非接触型のラベル、タグ等の非接触で識別情報等のデータ送受が行える媒体である。
【0012】図1に、本発明に係るRF−IDの検査システムにおける基本構成の分解構成図を示す。図1において、RF−IDの検査システム11は、大別して、検査対象を検査位置に順次搬送する搬送手段の一を構成する搬送ベルト12、シールド部材13、駆動機構14で構成される。ここでは検査処理を行う処理システムは図示されていない(図5に示す)。
【0013】上記搬送ベルト12には、一例として電磁結合型のICカードとしてのRF−ID21が供給手段(図示せず)で供給され、検査位置のRF−ID21が検査対象21Xとなる。このRF−ID21(21X)は、所定のベース上にコイルアンテナ21AおよびICモジュール21Bが形成されると共に、適宜、当該ICカードを固有化するバーコード21Cが印刷により形成される。このようなRF−ID21は、通常知られている製造工程で、例えば個人認証カードや、クレジットカード、電子マネーカード等として作製されるものである。
【0014】上記シールド部材13は、金属、導電性樹脂等の導電性物質により板状、または網状に形成されるもので、後述のシステム側アンテナと検査対象21Xとの間(ここでは検査対象21Xの下方)に介在される。また、シールド部材13は、システム側アンテナを対象の当該検査対象21Xに対向させる開口部13Aが形成されたもので、その周縁部分を、検査対象21Xからの距離を当該開口部13Aが形成される面より大とさせて、エッジによる電波発信を近傍のRF−ID21に影響させないようにしている。
【0015】なお、このシールド部材13は、図示しないが、システム側アンテナが搭載される駆動機構14で一体的に上下方向(Z方向)、および搬送ベルト12の幅方向(Y方向)、および搬送ベルト12の搬送方向(X方向)に駆動される。ここで、一体的とは、シールド部材13が駆動機構14と固定されて駆動される場合、または別駆動で同期的に駆動される場合を意味している。
【0016】一般に、RF−ID21は所定の共振周波数を有しており、システム側アンテナ31,32からの電波に反応して共振することにより受信を行う。したがって、シールド部材13が、検査対象21Xの周囲のRF−ID21に対してシールド機能を発揮することで、これらのRF−IDは電気特性(インダクタンスL、キャパシタンスC)が変化して共振周波数が変化することから、システム側アンテナ31,32からの電波に反応しなくなり、通信不可能となる。よって、システム側アンテナ31,32からの電波に対して検査対象21Xのみが反応することとなることから、確実に対象検査21Xを特定することができることになるものである。
【0017】そして、上記駆動機構14は、検査対象21Xの下方であって、上記シールド部材13の下方に配置されるもので、システム側アンテナ31,32を搭載して搬送ベルト12の搬送方向に移動させるX駆動と、搬送ベルト12の幅方向に移動させるY駆動と、上下方向に移動させるZ駆動とを行う。上記システム側アンテナ31,32は、検査対象21XとなるRF−ID21の種類毎に対応して用意される。RF−ID21の種類毎とは、前述のように、コイルアンテナ21Aの大きさや種類(電磁型、静電型)、ICモジュール21Bでデータ処理させるときの伝送プロトコル等の違いによるICモジュール(チップ)の相違により作製される種類である。なお、図1では、2種類のシステム側アンテナ31,32を搭載した場合を示しているが、検査対象の種類毎の数を搭載することができるものである。
【0018】一方、搬送ベルト12の上方における検査位置近傍に、検査対象21Xが検査位置に搬送されてきたことを検出する位置検出手段15、上記バーコード21Cを読み取るBCR(バーコードリーダ)16および検査後に検査結果を当該検査対象21Xにマーキングするマーカ17が、適宜位置で配置される。
【0019】なお、上記シールド部材13および駆動機構14を検査対象21Xの下方に配置させた場合を示したが、搬送ベルト12の上方に位置させ、当該検査対象21Xに対して上方より通信を行うようにしてもよい。この場合、位置検出手段15、BCR16、マーカ17は、当該シールド部材13および駆動機構14を避ける位置に適宜配置される。
【0020】そこで、図2に、図1の検査システムで使用されるアンテナユニットの説明斜視図を示す。ここでは、電磁結合型と静電結合型の2種類の場合を示すが、それぞれ上記検査対象の種類に応じた大きさや形状毎に作製されるものである。図2(A)において、基板33上に、図1及び後述の図3に示される電磁結合型のRF−IDに対応した電磁結合型のシステム側アンテナ31が実装されたものであり、コネクタ34を介してケーブル35が延出されたものである。また、図2(B)において、基板33上に、後述の図4に示される静電結合型のRF−IDに対応した静電結合型のシステム側アンテナ32として、平面状の電極32A及び電極32Bが実装されたものであり、コネクタ34を介してケーブルが延出されたものである。上記図2(A)、(B)におけるケーブル35は、後述の処理システムに接続されるものである。
【0021】なお、上記例では、検査対象の静電結合型のRF−IDが備える電極を二つとし、検査システム側の対向する電極32A,32Bを二つとした場合を示しているが、RF−IDが備える電極が送信用で二つの電極および受信用で二つの電極とする合計四つの電極を有する場合には、これに応じて対向する電極を、送信および受信をそれぞれ別の二つで合計四つの電極となる。
【0022】ここで、図3に、図1の検査対象における電磁結合型の他形態の検査対象の概略説明図を示す。図3(A)において、図1に示すRF−ID21はICカードとして作製された場合を検査対象としたものであるが、本図ではICカードとする以前の状態、すなわち、シート41上にコイルアンテナ21Aを形成しICモジュール21Bを実装したRF−ID21を1列に連続して所定間隔で形成させてロール状としたものである。間隔は適宜定められるものであるが、上述のようにシールド部材13を介在させることで当該開口部13Aに応じて短い間隔とすることができるものである。
【0023】上記ロール状の製造の方法は種々あるが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)上に銅箔をエポキシ系接着剤で接着し、エッチングによりコイル状に巻回された各アンテナ21Aを形成し、各アンテナ21Aに対してそれぞれICモジュール21Bをリフローはんだ付けにより接続するもので、その後ロール状態(シート状態でもよい)とされて駆動機構14の上方または下方で図示しない搬送手段により長手方向に搬送されるものである。
【0024】また、図3(B)は、シート42上にコイルアンテナ21Aを形成し、ICモジュール21Bを実装したRF−ID21を複数列、複数行の形態に連続して所定間隔で形成させてシート状またはロール状としたものである。間隔は、上記同様に、介在されるシールド部材13の開口部13Aに応じて短い間隔とすることができるものである。このようなシート42上に形成されるRF−ID21は、図3(A)で説明した方法で製造することができ、その後シート状態またはロール状態とされて駆動機構14の上方または下方で図示しない搬送手段により長手方向に搬送されるものである。
【0025】続いて、図4に、図1の検査対象における静電結合型の検査対象を示した概略説明図を示す。図4(A)は、搬送ベルト12上に静電結合型のICカードとなるRF−ID21が供給手段(図示せず)で供給される場合として示したもので、所定のベース上に電極アンテナ61A,61BおよびICモジュール62が形成されると共に、適宜、当該RF−ID21を固有化するバーコード63が印刷により形成されたものである。このようなRF−ID21においても、通常知られている製造工程で、例えば個人認証カードや、クレジットカード、電子マネーカード等として作製される。
【0026】また、図4(B)は、RF−ID21とする以前の状態、すなわち、シート51上に平面状アンテナとして電極61A,61Bを形成し、ICモジュール62を実装したRF−ID21を1列に連続して所定間隔で形成されてロール状としたものである。間隔は適宜定められるものであるが、上述のようにシールド部材13を介在させることで当該開口部13Aに応じて短い間隔とすることができるものである。
【0027】上記ロール状の製造の方法は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)上に銅箔をエポキシ系接着剤で接着し、エッチングにより平面状とした各電極61A,61Bを形成し、当該各電極61A,61Bに対してそれぞれICモジュール62をリフローはんだ付けにより接続するもので、その後ロール状態(シート状態でもよい)とされて駆動機構14の上方または下方で図示しない搬送手段により長手方向に搬送されるものである。
【0028】また、図4(C)は、シート52上に電極61A,61Bを形成し、ICモジュール62を実装したRF−ID21を複数列、複数行の形態に連続して所定間隔で形成させてシート状またはロール状としたものである。間隔は、上記同様に、介在されるシールド部材13の開口部13Aに応じて短い間隔とすることができる。このようなシート52上に形成されるRF−ID21は、図4(B)で説明した方法で製造することができ、その後シート状態またはロール状態とされて駆動機構14の上方または下方で図示しない搬送手段により長手方向に搬送されるものである。
【0029】次に、図5に本発明に係るRF−IDの検査システムのブロック構成図を示すと共に、図6に図5の検査処理部のブロック構成図を示す。ここでは、検査対象21Xを図1および図3に示す電磁結合型のRF−ID21を対象とする場合を示しており、図2(A)に示すシステム側アンテナ31が切り替えにより選択される場合を示している。
【0030】図5において、本発明に係るRF−IDの検査システム11は、搬送ベルト12で搬送される各RF−ID21における検査対象21Xに対し、駆動機構14、処理システム72、搬送ベルト12の上方に配置される位置検出手段15、BCR16、マーカ17を含んで構成される。
【0031】上記検査対象21Xは、処理部81、メモリ82および復調部83で構成されるICモジュール21Bと、コイルアンテナ21Aとにより構成される。コイルアンテナ21Aは、上述のように平面上でコイル状に巻回されたもので、検査システム11からの信号を受信し、または当該検査対象21Xより検査システム11(システム側アンテナ31)にデータを送信する役割をなす。
【0032】上記ICモジュール21Bにおいて、メモリ82はカード等としての種々の情報を記憶するためのものである。上記復調部83は、コイルアンテナ21Aで受信した電波から制御信号、データを復調し、適宜コード変換する。そして、処理部81は、プログラムにより、受信した制御信号、データをメモリ82に記憶させ、またメモリ82に記憶したデータを送信する処理を行う。
【0033】また、搬送手段として、搬送駆動部73により搬送ベルト12が駆動される。上記駆動機構14は、アンテナ駆動部74で駆動されるX、Y、Z駆動機構であり、上記検査対象21Xとの通信を行うシステム側アンテナ31,32を搭載する。このアンテナ駆動部74は、上述のようにシステム側アンテナ31,32を検査対象21Xの方向に通信距離を設定するための上下動させるZ移動させ、当該検査対象21Xの幅方向で中心(コイルアンテナ21Aの中心、または図3(B)(図4(C)のシート42(52)にあっては搬送方向に対する幅方向)に位置させるY移動させ、適宜、検査対象21Xを搬送移動状態で検査を行う場合の当該搬送と同期をとるX移動をさせる。すなわち、このアンテナ駆動部74は、上記シールド部材13およびシステム側アンテナ31,32を移動させるものであるが、シールド部材13をシステム側アンテナ31,32と別駆動させる場合には、当該システム側アンテナ31,32と同期させてシールド部材13を上下方向(Z方向)に移動させる。
【0034】上記処理システム72は、検査対象21Xの良否判定を行うものとして、制御部91、検査処理部92、データメモリ93を備え、電力増幅部94、変調部95、発信部96、検波部97、データ変換部98、搬送駆動制御部99、アンテナ駆動制御部100、インターフェース(IF)部101および表示部102を備える。
【0035】上記制御部91は、この処理システム72の全体を統括制御するもので、これに応じたアプリケーションソフトのプログラムにより構築される。他に一例として、システム側アンテナ31,32の切り替えに応じて変調部95、発信部96及び検波部97を当該検査対象の種類に応じた設定を行う。例えば、変復調形態をFSK(周波数偏位変調)またはPSK(位相偏位変調)で切り替え、キャリア周波数を例えば13.56MHz、847KHz、424KHz、212KHz、125KHz等で切り替える。上記システム側アンテナ31,32の切り替えは、例えばオペレータの検査対象の種類の入力データよる。
【0036】上記検査処理部92は、詳細は図6で説明するが、プログラムによる検査ルーチンで基準対象21Xに対する検査処理、判定を行うものである。上記データメモリ93は、種々のデータを記憶すると共に、適宜検査判定のための一時記憶領域(バッファであって、検査処理部92に備えさせてもよい)としての役割をもなす。上記種々のデータには、例えば、検査対象21X毎のメモリ82に記憶させるための情報(例えば識別情報)や、検査のために必要とされる通信距離等の種々の設定値等がある。
【0037】上記データ変換部98は、検査対象21Xに対して情報を送信する場合の当該情報を例えば「1」、「0」に変換し、また当該検査対象21Xからの送信データを例えば「1」、「0」に変換する。上記変調部95は、発信部96からの発信出力(例えばシステム側アンテナ31が選択された場合には13.56MHz)に基づいて上記データ変換部98で変換された情報を例えばシステム側アンテナ31が選択された場合にはFSK(周波数偏位変調)変調波に変調する。上記電力増幅部94は、変調部95で変調された変調波を電力増幅するもので、この増幅された変調波が切り替えられたシステム側アンテナ31より送信されるものである。そして、検波部97は、切り替えられたシステム側アンテナ31で受信した検査対象21Xからの送信電波を検波して復調する。
【0038】一方、上記搬送駆動制御部99は、検査対象21Xを順次検査するために搬送する上述の搬送駆動部73を駆動させるための制御信号を制御部91からの指令に基づき生成してIF部101を介して当該搬送駆動部73に送出する。また、上記アンテナ駆動制御部100は、検査対象21Xに対してシールド部材13を近接させると共に、システム側アンテナ31(32)を検査対象21Xのコイルアンテナ21Aに対して定められた設定値により通信距離を設定させるように制御する信号を制御部91の指令に基づいて生成し、IF部101を介してアンテナ駆動部74に送出するものである。
【0039】ここで、図6において、検査処理部92は、プログラム処理の機能として、処理手段111、受信データ取得手段112、送信データ取得手段113、判定手段114を備える。上記処理手段111は、当該検査処理部92全体の処理を統括する。上記受信データ取得手段112は、検査対象21Xから送信されてくるデータが受信されたときに取得するもので、適宜データメモリ93に記憶させる(当該受信データ取得手段112がバッファを備える場合にはバッファに一時格納してもよい)。
【0040】上記送信データ取得手段113は、検査対象21Xに通信によりメモリ82に書き込ませる識別情報等をデータメモリ93より読み出して取得する。そして、判定手段114は、まず、検査対象21Xより応答が合ったか否かで良否を判定すると共に、当該検査対象21Xに送信した送信データ(データメモリ93より読み込んだ送信データ)と、検査対象21Xからの応答で送信されてきた受信データとを比較し、一致していれば良品と判定し、不一致のときには不良品と判定するもので、送信データが検査対象21Xのメモリ82に実際に書き込まれたか否かをデータ比較による通信状態の良否としてとらえたものである。
【0041】そこで、図7に、図5および図6における検査処理のフローチャートを示す。図9において、まず、搬送ベルト12上に順次供給されるRF−ID21(検査対象21X)を検査位置に搬送する駆動量を、制御部91の指令に基づいて搬送駆動制御部99がIF部101を介して搬送駆動部73に出力する(ステップ(S)1)。また、アンテナ駆動制御部100では、検査対象21Xの種類に応じて駆動機構14に搭載されているシステム側アンテナ31,32の何れかを検査位置の下方に位置させる駆動量(Y)を制御部91の指令により生成してアンテナ駆動部74に出力する(S2)。このとき、制御部91においても検査対象21Xに応じた各種必要なデータ処理を設定すると共に、検査ルーチンを設定する(S2)。上記必要なデータ処理の設定とは、上述のようにオペレータの入力によるシステム側アンテナ31の切り替えに応じて変調部95、発信部96及び検波部97を当該検査対象の種類に応じた設定である。例えば、システム側アンテナ31が選択された場合には、変復調形態をFSK(周波数偏位変調)に切り替え、キャリア周波数を例えば13.56MHzに切り替える。
【0042】そこで、搬送されるRF−ID21が搬送位置に達したかを位置検出手段15が検出すると(S3)、制御部91がBCR16に検査対象21X上に形成されたバーコード21Cを読み込ませ、当該検査対象21Xとひも付けして一旦データメモリ93等に記憶させる(S4)。そして、アンテナ駆動制御部100では、制御部91の指令により検査位置の検査対象21Xに対してシールド部材13およびシステム側アンテナ31(32)を下方に位置させる駆動量(Y)と、当該検査位置の検査対象21Xに対してシールド部材13およびシステム側アンテナ31(32)を下方の中心に位置させる駆動量(Y)とをアンテナ駆動部74のY方向駆動量とし、また当該システム側アンテナ31(32)を検査対象21X(アンテナ21A)に対してあらかじめ定められてデータメモリ63に記憶された距離(通信距離)とする駆動量(Z)をZ方向駆動量として出力する(S5)。
【0043】なお、上述のように、検査対象21Xを搬送移動状態で検査を行う場合には、当該搬送と同期をとってX移動をさせる駆動量(X)をX方向駆動量として出力する。また、上述のように、シールド部材13をシステム側アンテナ31(32)と別駆動する場合には、当該アンテナ駆動部74が当該システム側アンテナ31(32)と同期させてシールド部材13を上下方向(Z方向)に移動させる。
【0044】そこで、検査対象用の送信データ(識別情報)をデータメモリ93より取得して検査対象21Xに送信する(S6)。当該検査対象21Xからの応答(返信データの発信)があった場合には(S7)、当該返信データを受信して、上記のように判定手段114が送信データと受信データとのマッチングを行う(S8)。マッチングの結果において(S9)、一致したときには良品と判定し(S10)、不一致のときには不良品と判定する(S11)。また、上記S7において、応答がなければ、ICモジュール21Bの不良として当該検査対象21Xを不良品と判定する(S11)。
【0045】ここで、検査対象21Xが不良品の場合に当該検査対象21Xにマーキングするものとすると、S11で不良品と判定した検査対象21Xに対しマーキングすべきことを制御部91がマーカ17に指令する(S12)。そして、これらの判定結果をデータメモリ93に記憶させる(S13)。
【0046】続いて、次の検査対象21Xを検出した場合には、当該検査対象21Xに対してS3〜S13を繰り返して判定結果をデータメモリ93に記憶させる(S14)。そして、次の検査対象21Xを検出せず、総ての検査対象21Xを検査し、その良否がデータメモリ93に記憶されたときに、検査結果を適宜表示部102に表示させるものである(S15)。なお、検査結果の表示を、検査対象21X毎、または所定数の検査対象21Xの検査結果毎に行ってもよい。
【0047】なお、検査対象21Xが、図4に示すように静電結合型のRF−ID21の場合には、図2(B)に示す電極32A,32Bが搭載された基板33に切り替えられる。この場合、処理システム72では、上記変調部95は、発信部96からの切り替えられた所定周波数(例えば847KHz、424KHz、212KHz、125KHz等の何れか)の発信出力に基づいて上記データ変換部98で変換された情報を例えばPSK(位相偏位変調)変調波に変調するように切り替えられて、静電結合特有の処理が行われるもので、他の構成は基本的に図5と同様である。また、検査処理は、図7に示すフローチャートと同様である。
【0048】このように、検査対象のRF−ID21の種類に応じてシステム側アンテナ31,32を切り替えさせることで、検査対象の種類に対応した検査を容易とさせることが可能となり、RF−IDの将来における種類増加に対して容易に対応させることが可能となるものである。
【0049】次に、図8に、図2のアンテナが搭載される基板の他の構成例を示した説明図を示す。図8(A)において、基板33A上に、図2に示すシステム側アンテナ31,32が搭載されるものとして、例えば裏面(システム側アンテナと同一面でもよい)に処理システム72Aを実装させたものである。そして、当該基板33Aよりコネクタ121を介してケーブル35が延出されたものである。
【0050】上記基板33Aに実装される処理システム72Aは、図8(B)に示すように、制御部91、検査処理部92、データメモリ93、電力増幅部94、変調部95、発信部96、検波部97、データ変換部98、搬送駆動制御部99、アンテナ駆動制御部100、IF部101および表示処理手段122を備える。上記構成部分は、表示処理手段122以外は図5および図6と同様であるが、変調部95、発信部96及び検波部97は、システム側アンテナ31,32に応じて対応する処理形態が定められることから、制御部91による設定は行われない。
【0051】上記表示処理手段122は、検査結果を、例えば管理コンピュータで表示させる場合のデータを表示用信号に処理するものである。なお、IF部101よりコネクタ121に接続される信号系は、上記表示用信号のほかに、上記図5における位置検出手段15、BCR16、マーカ17、搬送駆動部73およびアンテナ駆動部74に対するものであり、検査処理は図7と同様である。
【0052】上記のように基板33Aは、検査対象21XのRF−ID21の種類毎に用意されることは上述と同様である。すなわち、処理システム72Aを基板33Aに搭載させることで、検査システムにおけるリーダ・ライタを含む処理システム72AをもRF−ID21の種類毎に容易に対応させることができるものである。
【0053】なお、基板33Aに、アンテナ31,32、電力増幅部94、変調部95、発信部96及び検波部97の送受信システム(リーダ・ライタ)のみを実装、搭載し、他の検査処理の構成を管理コンピュータ等で構築させることとしても同様である。また、アンテナ31,32を搭載する基板と、電力増幅部94、変調部95、発信部96及び検波部97の送受信システム(リーダ・ライタ)を搭載する基板とを別としてもよい。この場合、アンテナ31,32を共通として送受信システムのみを交換自在とすることができ、上記同様に検査システムにおけるリーダ・ライタをもRF−ID21の種類毎に容易に交換自在とさせることができるものである。
【0054】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば、アンテナおよびICモジュールを少なくとも備えるRF−IDを検査対象として通信を行い、当該検査対象の良否を検査する際に、駆動機構に検査対象の種類毎に用意される所定数のシステム側アンテナを複数搭載し、検査対象の種類に応じて切り替えて当該検査対象と通信を行わせることにより、検査対象の種類に対応した検査を容易とさせることができ、RF−IDの将来における種類増加に対して容易に対応させることができるものである。
【0055】請求項2の発明によれば、システム側アンテナを搭載した基板またはこれと別基板に処理システムまたはその一部を搭載させることにより、検査対象の種類に応じた処理システムまたはその一部をも同時に対応させることとなり、上記同様に検査対象の種類に対応した検査を容易とさせることができ、RF−IDの将来における種類増加に対して容易に対応させることができるものである。
【0056】請求項3の発明によれば、検査対象とシステム側アンテナとの間にシールド部材を介在させることにより、検査対象の近傍のRF−IDとの通信を回避させることができ、検査対象を特定して確実な検査を行うことができるものである。




 

 


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