米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> エヌイーシーマイクロシステム株式会社

発明の名称 移動体通信システムおよびそのトラフィック制御法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−111133(P2003−111133A)
公開日 平成15年4月11日(2003.4.11)
出願番号 特願2001−295984(P2001−295984)
出願日 平成13年9月27日(2001.9.27)
代理人 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦 (外2名)
【テーマコード(参考)】
5K019
5K067
【Fターム(参考)】
5K019 AA01 BA45 BB21 EA01 EA16 
5K067 AA12 BB04 DD27 DD44 DD57 EE02 EE10 EE16 EE46 EE55 HH21 HH23 KK02 KK03 LL01 LL05
発明者 山本 直 / 竹村 成平
要約 課題
移動局が一部に偏在したときの通信不可能状態を低減すること。

解決手段
移動局1を制御する基地局BSiの制御ゾーンCZiをパートゾーンPZi1〜PZijに分割し、基地局BSiは各パートゾーン毎にそのゾーン内部に存在する移動局数,各移動局の状態(使用中,受信待受中,位置登録後電源切断中)を収集する一方、上位制御局2は基地局BSiから通信トラフィック情報を受け取り、トラフィック密度の限界を把握し、その情報に基づいて基地局BSiのトラフィック量を平準化する。その結果、制御ゾーンCZi内で移動局1が一部に偏在したときも、呼損率を低減する。
特許請求の範囲
【請求項1】 移動局をサポート可能な制御ゾーンを複数のパートゾーンに分割して制御する複数の基地局と、前記複数の基地局から前記パートゾーン単位の通信トラフィック情報を収集する上位制御局とを有し、前記上位制御局は、前記通信トラフィック情報を基に前記複数の基地局および前記移動局間の呼損率が最も少なくなるように、前記複数の基地局のそれぞれに対し各パートゾーン単位の通信サポート範囲を調整するための制御情報を供給する手段を備えたことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】 前記複数の基地局のそれぞれは、前記パートゾーン単位に前記移動局の出力電界強度を測定することにより、前記移動局がどの基地局の如何なるパートゾーンに位置するかを特定する手段を備えた請求項1記載の移動体通信システム。
【請求項3】 前記複数の基地局のそれぞれは、前記パートゾーン単位の通信サポート範囲を調整するための制御情報を供給する手段として、出力電界強度を変化させる事の出来る一つまたは複数のアンテナ装置を備えた請求項1記載の移動体通信システム。
【請求項4】 前記複数の基地局のそれぞれは、前記パートゾーン単位に前記基地局および移動局間の通信トラフィック情報を収集し且つその情報を前記上位制御局に送信する手段を備えた請求項1記載の移動体通信システム。
【請求項5】 前記上位制御局は、前記前記複数の基地局のそれぞれの通信サポート範囲をひと纏まりとして制御する手段を備えた請求項1記載の移動体通信システム。
【請求項6】 前記上位制御局は、前記複数の基地局のそれぞれから前記パートゾーン単位の前記基地局および前記移動局間の通信トラフィック情報を受信し、前記基地局単位の呼損率を低減するように、前記基地局のそれぞれに対し各基地局の無線サポート範囲を調整する命令を下す手段を備えた請求項1記載の移動体通信システム。
【請求項7】 前記上位制御局は、前記通信トラフィック情報として、使用中移動局数と受信待受中移動局数と位置登録後電源切断中移動局数の各情報を前記複数の基地局から収集し各状態に重み付けを行う事により、各基地局単位での呼損率を低減するように、前記パートゾーン単位に必要な出力電界強度を算出する手段を備える請求項1記載の移動体通信システム。
【請求項8】 移動局をサポート可能な制御ゾーンを複数のパートゾーンに分割して制御する複数の基地局と、前記複数の基地局から前記パートゾーン単位の通信トラフィック情報を収集する上位制御局とを有し、前記上位制御局は、位置登録している移動局毎に与えられる制御ゾーン番号,パートゾーン番号および移動局状態データを記憶する第1の記憶手段と、各基地局の制御が可能なトラフィック量情報,各基地局のパートゾーン情報,基地局位置情報を記憶する第2の記憶手段とを備え、各基地局単位の呼損率を低減する際、各パートゾーン単位に必要な出力電界強度を算出するにあたり、前記第1および第2の記憶手段を用いて、トラフィック情報収集処理及びトラフィック制御処理を行うことをことを特徴とする移動体通信システムのトラフィック制御法。
【請求項9】 前記上位制御局は、前記トラフィック情報収集処理及び前記トラフィック制御処理を、任意のタイミングで実施する請求項8記載の移動体通信システムのトラフィック制御法。
【請求項10】 前記トラフィック情報収集処理は、各基地局の通信トラフィック情報を順次検索する検索ステップと、前記検索ステップの検索結果に基づいて各パートゾーン毎の通信トラフィック情報を抽出する抽出ステップと、しかる後各パートゾーン毎に、位置登録されているが現在は電源が切られている移動局数と,電源が入っており且つ待受け状態にある移動局数と,現在使用中の移動局数とをカウントする計数ステップとを含む請求項8記載の移動体通信システムのトラフィック制御法。
【請求項11】 前記トラフィック制御処理は、各基地局の潜在トラフィック密度を検索し、呼損率を許容できる潜在トラフィック密度限界を求める限界探求ステップと、前記限界探求ステップで分担が必要な基地局が見つかったとき、各パートゾーン毎にそのパートゾーンに隣接する基地局との間で、どの程度のトラフィック分担が可能であるかを計算する計算ステップと、基地局全体のトラフィックの平準化を行い、前記上位制御局より各基地局に出力制御信号を出力するトラフィック平準化処理ステップとを含む請求項8記載の移動体通信システムのトラフィック制御法。
【請求項12】 前記トラフィック平準化処理は、制御が必要な基地局の検索カウンタを初期化した後、制御が必要な基地局の検索を行う検索ステップと、前記検索ステップで制御が必要な基地局がないときには、トラフィックの分担変化の有無により処理を終了させるか、前記検索ステップに戻る一方、前記検索ステップで制御が必要な基地局があるときには、周辺基地局の検索カウンタの初期化,分担可能な周辺基地局の検索,分担可能基地局数の判定を行う判定ステップと、前記判定ステップの結果により、分担可能限界までの分担を求め、潜在トラフィック密度データを更新するデータ更新ステップとを含み、そのデータ更新ステップの後に前記制御が必要な基地局の検索カウンタを更新して前記検索ステップを繰返す請求項11記載の移動体通信システムのトラフィック制御法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体通信システムおよびそのトラフィック制御法に関し、特に移動局が一部に偏在したような場合の通信不可能状態を低減する移動体通信システムおよびそのトラフィック制御法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、携帯電話機などに代表される移動体通信システムが大きく普及した今日、移動局数およびその通信トラフィックは増加の一途をたどり、それに対応するように基地局の強化増設も行われている。
【0003】一方、市街地等では時間帯により爆発的に通信トラフィックが発生する事があり、個々の制御ゾーン内で呼損率が無視できないほど大きくなる事もしばしばである。
【0004】そこで現在は、例えば特開平6−101701号公報に記載されているように、各基地局単位に任意の方向の出力電界強度を複数レベルで可変できる指向性アンテナ装置を設け、各移動局の潜在トラフィック密度に応じて各基地局のアンテナ装置を調整し、各基地局の呼損率を平準化できるように制御ゾーンを変化させる事により、出来るだけ呼損率を低く抑える方法や手段が採用されている。
【0005】しかし、このような従来の方法や手段では、移動局の現在位置を各基地局の制御ゾーン単位でしか特定していない上、隣り合った基地局同士での潜在トラフィック密度の比較だけで制御を行っている為、各移動局がゾーン内の一部に偏在しているような状況である場合には、実状にあった呼損率の平準化を行えない状況が発生している。
【0006】図8(a),(b)はそれぞれ従来の一例を説明するためのトラフィック制御における制御前のシステム構成図と制御後のシステム構成図である。図8(a)に示すように、例えば4つの無線基地局BS1〜BS4でシステムを構成しているとき、各無線基地局がそれぞれに移動局の制御を受け持つ領域を制御ゾーンCZ1〜CZ4と呼び、制御前のシステムでは、特にその制御ゾーンCZ2に移動局集中帯4aが存在しているものとする。
【0007】この制御ゾーンCZ2に存在する移動局集中帯4aのトラフィックを緩和させるために、従来は、隣接ゾーン均等負担という制御方法により制御している。すなわち、図8(b)に示すように、移動局集中帯4aが制御ゾーンCZ2に存在したとき、移動局は制御ゾーンCZ2全体に均等に存在するものと仮定し、隣接する各基地局BS1,BS3,BS4から均等に分担しようとして制御する。その結果、移動局集中帯4aは制御ゾーンCZ2では少なくなるが、基地局BS3が大部分を負担することになり、今度は基地局BS3において制御を必要とする状態が発生する。
【0008】図9(a),(b)はそれぞれ従来の他の例を説明するためのトラフィック制御における制御前のシステム構成図と制御後のシステム構成図である。図9(a)に示すように、トラフィック制御前は移動局集中帯4bが複数の制御ゾーンCZ2,CZ4で発生しているとする。
【0009】このときも、図9(b)に示すように、基地局BS2、BS4と隣り合う基地局との間で、出力変更前の情報に従った潜在トラフィック密度の比較のみによって制御を行う。このために、基地局BS3は基地局BS2および基地局BS4の双方の移動局集中帯4bを大きく負担することになる。したがって、この場合にも、制御ゾーンCZ2とCZ4では集中が緩和されるが、基地局BS3が制御限界を上回ってしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の移動体通信システムおよびそのトラフィック制御法においては、移動局が一部に偏在したような場合、移動局集中帯が存在する制御ゾーンに対しては集中の度合を緩和させることができるが、いずれかの制御ゾーンにおいてトラフィックの輻輳を生じ、どこかの制御ゾーンに通信不可能状態を発生するという欠点がある。
【0011】本発明の目的は、移動局が一部に偏在したような場合にも、通信不可能状態を低減することのできる移動体通信システムおよびそのトラフィック制御法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の移動体通信システムは、移動局をサポート可能な制御ゾーンを複数のパートゾーンに分割して制御する複数の基地局と、前記複数の基地局から前記パートゾーン単位の通信トラフィック情報を収集する上位制御局とを有し、前記上位制御局は、前記通信トラフィック情報を基に前記複数の基地局および前記移動局間の呼損率が最も少なくなるように、前記複数の基地局のそれぞれに対し各パートゾーン単位の通信サポート範囲を調整するための制御情報を供給する手段を備えて構成される。
【0013】また、本発明における前記複数の基地局のそれぞれは、前記パートゾーン単位に前記移動局の出力電界強度を測定することにより、前記移動局がどの基地局の如何なるパートゾーンに位置するかを特定する手段を備えて形成される。
【0014】また、本発明における前記複数の基地局のそれぞれは、前記パートゾーン単位の通信サポート範囲を調整するための制御情報を供給する手段として、出力電界強度を変化させる事の出来る一つまたは複数のアンテナ装置を備えて形成される。
【0015】また、本発明における前記複数の基地局のそれぞれは、前記パートゾーン単位に前記基地局および移動局間の通信トラフィック情報を収集し且つその情報を前記上位制御局に送信する手段を備えて形成される。
【0016】また、本発明における前記上位制御局は、前記前記複数の基地局のそれぞれの通信サポート範囲をひと纏まりとして制御する手段を備えて形成される。
【0017】また、本発明における前記上位制御局は、前記複数の基地局のそれぞれから前記パートゾーン単位の前記基地局および前記移動局間の通信トラフィック情報を受信し、前記基地局単位の呼損率を低減するように、前記基地局のそれぞれに対し各基地局の無線サポート範囲を調整する命令を下す手段を備えて形成される。
【0018】また、本発明における前記上位制御局は、前記通信トラフィック情報として、使用中移動局数と受信待受中移動局数と位置登録後電源切断中移動局数の各情報を前記複数の基地局から収集し各状態に重み付けを行う事により、各基地局単位での呼損率を低減するように、前記パートゾーン単位に必要な出力電界強度を算出する手段を備えて形成される。
【0019】さらに、本発明の移動体通信システムのトラフィック制御法は、移動局をサポート可能な制御ゾーンを複数のパートゾーンに分割して制御する複数の基地局と、前記複数の基地局から前記パートゾーン単位の通信トラフィック情報を収集する上位制御局とを有し、前記上位制御局は、位置登録している移動局毎に与えられる制御ゾーン番号,パートゾーン番号および移動局状態データを記憶する第1の記憶手段と、各基地局の制御が可能なトラフィック量情報,各基地局のパートゾーン情報,基地局位置情報を記憶する第2の記憶手段とを備え、各基地局単位の呼損率を低減する際、各パートゾーン単位に必要な出力電界強度を算出するにあたり、前記第1および第2の記憶手段を用いて、トラフィック情報収集処理及びトラフィック制御処理を行うように構成される。
【0020】また、本発明における前記上位制御局は、前記トラフィック情報収集処理及び前記トラフィック制御処理を、任意のタイミングで実施するように形成される。
【0021】また、本発明における前記トラフィック情報収集処理は、各基地局の通信トラフィック情報を順次検索する検索ステップと、前記検索ステップの検索結果に基づいて各パートゾーン毎の通信トラフィック情報を抽出する抽出ステップと、しかる後各パートゾーン毎に、位置登録されているが現在は電源が切られている移動局数と,電源が入っており且つ待受け状態にある移動局数と,現在使用中の移動局数とをカウントする計数ステップとを含んで形成される。
【0022】また、本発明における前記トラフィック制御処理は、各基地局の潜在トラフィック密度を検索し、呼損率を許容できる潜在トラフィック密度限界を求める限界探求ステップと、前記限界探求ステップで分担が必要な基地局が見つかったとき、各パートゾーン毎にそのパートゾーンに隣接する基地局との間で、どの程度のトラフィック分担が可能であるかを計算する計算ステップと、基地局全体のトラフィックの平準化を行い、前記上位制御局より各基地局に出力制御信号を出力するトラフィック平準化処理ステップとを含んで形成される。
【0023】また、本発明における前記トラフィック平準化処理は、制御が必要な基地局の検索カウンタを初期化した後、制御が必要な基地局の検索を行う検索ステップと、前記検索ステップで制御が必要な基地局がないときには、トラフィックの分担変化の有無により処理を終了させるか、前記検索ステップに戻る一方、前記検索ステップで制御が必要な基地局があるときには、周辺基地局の検索カウンタの初期化,分担可能な周辺基地局の検索,分担可能基地局数の判定を行う判定ステップと、前記判定ステップの結果により、分担可能限界までの分担を求め、潜在トラフィック密度データを更新するデータ更新ステップとを含み、そのデータ更新ステップの後に前記制御が必要な基地局の検索カウンタを更新して前記検索ステップを繰返すように形成される。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明は、移動体通信システムのトラフィック制御において、各基地局が制御を行っている範囲(制御ゾーン)を更に複数の範囲(パートゾーン)に細分化して認識し、各パートゾーン毎にパートゾーン内部に存在する移動局の数および各々の移動局についての「使用中」,「受信待受中」,「位置登録後電源切断中」のいずれかの状態(以下、これら情報を総称して通信トラフィック情報と称す)を収集する機能を備えた基地局と、複数の基地局群から通信トラフィック情報を受け取り、その情報に基づいて各基地局のトラフィック量を平準化する制御を行う機能を備えた上位制御局とを有することにより、基地局の増設を行うこと無く、制御ゾーン内の移動局が一部に偏在したような場合においても、制御ゾーン内のトラフィックが基地局の制御能力を超えてしまい且つ移動局が通信不可能な状態になる割合(呼損率)を低減するものである。
【0025】次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0026】図1(a),(b)はそれぞれ本発明の一実施の形態を説明するための通信システムの概略を表わす構成図およびその制御ゾーンの構成図である。図1(a),(b)に示すように、本実施の形態は、複数の移動局1をそれぞれ管理および制御する無線基地局BS1〜BSiと、これらの無線基地局BS1〜BSiを制御する上位制御局2とを有し、この上位制御局2は位置登録している移動機毎に与えられる情報を記憶するメモリ3と、各無線基地局の情報を記憶する記憶手段とを備えている。
【0027】まず、無線基地局BSi(i:任意の数)は、任意の方向の出力電界強度を複数レベルで可変できる指向性アンテナ装置を有し、制御ゾーンCZiを複数パートゾーンPZi1〜PZijに分割して管理している。また、ここでは代表して示す移動局1は制御ゾーンCZi内に存在し、基地局BSiの制御下に有る。この基地局BSiは各パートゾーンPZi1〜PZij毎に移動局1の通信トラフィック情報を収集し、収集された情報は上位制御局2に引き渡され、メモリ3に記憶される。
【0028】一方、上位制御局2は自身の制御下にある各基地局BS1〜BSiの制御可能トラフィック量情報Fi、各基地局のパートゾーン情報、基地局位置情報を有し、メモリ3内の通信トラフィック情報(制御ゾーン番号,パートゾーン番号,移動局状態データ)から計算される潜在トラフィック密度に基づき、基地局の制御可能トラフィック量を上回る可能性がある基地局と、隣接する潜在トラフィック密度の低い基地局との指向性アンテナの出力を調節し、制御ゾーンを変化させて呼損率の低減を図る。この際、パートゾーン毎の潜在トラフィック密度に基づいて変化比率を計算し、しかも上位制御局2において複数の基地局情報を総合して判断することにより、制御ゾーン内に移動局が偏在していても、より的確に呼損率の低減を図るようにしている。
【0029】要するに、複数の移動体と基地局および複数の移動体を制御する上位制御局からなる移動体通信システムにおいて、各基地局は、任意の方向の出力電界強度を複数レベルで可変できる指向性アンテナを複数有し、また自身の制御ゾーンを複数のパートゾーンに分割管理して各パートゾーン毎の通信トラフィック情報を収集して上位制御局2に伝達する手段を有する。この上位制御局2は複数の基地局からの通信トラフィック情報をメモリ3に記憶し、各基地局の制御可能トラフィック量と通信トラフィック情報から計算される各基地局毎およびパートゾーン毎の潜在トラフィック密度に基づいて、呼損率を低減できるように各基地局へ各指向性アンテナの出力電界強度を指定する機能を有する。
【0030】その際、上位制御局は、複数の基地局からなるサポートエリア(群)、すなわち群単位に各情報を収集してトラフィックを調査し、上位制御局の命令により基地局はパートゾーン単位の出力を調整することができる。
【0031】図2は図1における通信トラフィック情報を収集する処理フロー図である。図2に示すように、潜在トラフィック密度を求めるためのデータを周期的に更新するにあたり、ハードウェアあるいはソフトウェアもしくはその混在システムで構成される通信トラフィック情報収集処理は、上位制御局2が管理し、一定周期毎に実行される。
【0032】まず、処理ステップS100からS103およびS115によって上位制御局2が管理するメモリ3内の各基地局の通信トラフィック情報を順次検索する。ついで、処理ステップS104からS109およびS114によって各パートゾーン毎の通信トラフィック情報を抽出した後、S111およびS116からS120によって、各パートゾーン毎に、位置登録はされているが現在は電源が切られている移動局数Rijと、電源が入っており且つ待受け状態にある移動局数Pijと、現在使用中の移動局数Bijとをカウントする。また、検索カウンタ初期化ステップS110は、基地局の情報を再収集するためのポインタである。すなわち、この検索カウンタは上位制御局2の制御下にある各基地局を特定するためのものであり、各カウンタは各基地局に対応している。要するに、SORIステップS110〜S120の間でポインタとしてのカウンタをインクリメントし、対応する基地局の情報を収集する。さらに、そのカウント結果から処理ステップS112においてそのパートゾーンにおける潜在トラフィック密度Dijを計算し、処理ステップS113において基地局全体の潜在トラフィック密度Diを計算する。この際、任意の基地局BSiの、あるパートゾーンPZjの潜在トラフィック密度Dijは、つぎの(1)式で表わされる。なお、a,b,cは比例定数である。
【0033】
Dij=aRij+bPij+cBij …… (1)
また、基地局全体の潜在トラフィック密度Diはつぎの(2)式で表わされる。なお、ijMAXは基地局BSiが持つパートゾーンの最大数である。
【0034】
Di=Di1+Di2+……+DijMAX …… (2)
次に、上述した各基地局の通信トラフィック情報の検索、各パートゾーン毎の通信トラフィック情報の抽出、各種の状態にある移動局数のカウントについて、それぞれ詳細に説明する。
【0035】初めに、各基地局の通信トラフィック情報の検索にあたっては、上位制御局2が定期的に周期起動されると、基地局初期化ステップS100により管理下にある基地局番号iを初期化し、ついで検索終了判定ステップS101により全検索が終了したか否かを判定する。ここで、全検索が完了しているときは、処理を終了するが、全検索未了のときは、潜在トラフィック初期化ステップS102において基地局iの潜在トラフィックDiの初期化を行う。さらに、この潜在トラフィック初期化ステップS102の後、基地局管理下判定ステップS103により、基地局iが管理下に存在するか否かの判定を行い、存在しない場合には処理ステップS115において管理下基地局番号iを更新し、処理ステップS101に戻る。この結果、各基地局の通信トラフィック情報の検索、すなわち基地局iの有効性のチェックが行われたことになる。
【0036】次に、各パートゾーン毎の通信トラフィック情報の抽出にあたっては、前述した処理ステップS103において基地局iが管理下に存在するため、パートゾーン番号初期化ステップS104により、その基地局iのパートゾーン番号iを初期化する。さらに、全パートゾーン検索判定ステップS105により、基地局iの全パートゾーンの検索が終了したか否かの判定を行い、全検索完了したときには、処理ステップS103と同様に、処理ステップS115において管理下基地局番号iを更新し、処理ステップS101に戻る。一方、処理ステップS105での全検索が未了のときには、初期化ステップS106において、基地局iのパートゾーンjに対する位置登録のみの移動局数Rijを初期化し、ついで初期化ステップS107において、基地局iのパートゾーンjに対する電源が入っている移動局数Pijを初期化し、さらに初期化ステップS108において、基地局iのパートゾーンjに対する使用中の移動局数Bijを初期化する。各移動局数の初期化を順次行った後、パートゾーンjの有効性をチェックするために、判定ステップS109において、パートゾーンjが基地局iに存在するか否かの判定を行う。
【0037】ここで、パートゾーンjが基地局iに存在しないときには、計算ステップS112において基地局iのパートゾーンjに対する潜在トラフィック密度Dijを計算し、加算ステップS113において基地局iの潜在トラフィックDiに加算した後、更新ステップS114において基地局iのパートゾーン番号jを更新し、全パートゾーン検索判定ステップS105に戻って繰返し処理を行う。
【0038】また、判定ステップS109において、パートゾーンjが基地局iに存在するときには、初期化ステップS110において移動局検索カウンタを初期化する。この結果、各パートゾーン毎の通信トラフィック情報の抽出が行われる。
【0039】次に、各種の状態にある移動局数のカウントにあたっては、初期化ステップS110において移動局検索カウンタを初期化した後、位置登録情報の検索ステップS111において、移動局情報の検索を行う。このとき、情報が終了していれば、上述した計算,加算,更新の各ステップS112〜S114を行うが、情報検索ステップS111で情報があるときは、状態判断ステップS116で移動局の登録状態を判断する。この状態判断ステップS116において、移動局の登録状態が判断されると、位置登録のみの場合は、S117の加算ステップで基地局iのパートゾーンjに対する位置登録のみ移動局数Rijを加算し、また電源が入っている場合は、S118の加算ステップで基地局iのパートゾーンjに対する電源入移動局数Pijを加算し、さらに移動局が使用中の場合は、S119の加算ステップで基地局iのパートゾーンjに対する使用中移動局数Bijを加算する。これらの加算ステップS117〜S119が完了すると、更新ステップS120で検索カウンタを更新した後、位置登録情報の検索ステップS111に戻って繰返し処理が行われる。
【0040】以上は、図2のトラフィック情報の検索、各パートゾーン毎の通信トラフィック情報の抽出、および各状態にある移動局数の計数における具体的処理フロー動作である。
【0041】図3は図2におけるトラフィック制御処理フロー図である。図3に示すように、この処理フローは、前述した図2の処理フローで求められた潜在トラフィック密度から各基地局BSiの出力電界強度を変化させて呼損率を低減するために、ハードウェア,ソフトウェアもしくはその混在システムで構成されるトラフィック制御処理フローである。この処理は、上位制御局2が管理し、図2に示す通信トラフィック情報収集処理フローと同時期にあるいは別の一定周期毎に実行される。
【0042】すなわち、処理ステップS200からS202およびS207において、上位基地局2が管理する全基地局の潜在トラフィック密度Diを検索し、呼損率が許容できると見なせる潜在トラフィック密度限界DiTHを上回っているかどうかを確認する。任意の基地局BSiにおいて、呼損率が許容できると見なせる潜在トラフィック密度限界DiTHは、基地局BSiが制御可能なトラフィック量をFiとした場合、つぎの(3)式で表わされる。なお、eは比例定数である。
【0043】DiTH=eFi …… (3)
任意の基地局BSiにおいて、潜在トラフィック密度Diが潜在トラフィック密度限界DiTHを上回る場合、基地局BSiは他基地局によるトラフィックの分担が必要であると言える。このトラフィックの分担が必要な基地局BSiが発見された場合は、さらに処理ステップS203からS206において、各パートゾーンPZij毎にそのパートゾーンに隣接する基地局BSnとの間でどの程度のトラフィックの分担が可能であるかを計算する。しかも、分担可能トラフィック量TRijは、基地局BSnが分担できるパートゾーンPZijの面積比率をZnとしたとき、以下の(4)式もしくは(5)式 Dn―DnTH=(基地局BSnが分担可能な最大潜在トラフィック密度)
…… (4)
Zn×Dij=(基地局BSnが最大限パートゾーンPZijを分担したときの潜在トラフィック密度) …… (5)
のいずれか小さい方の数値であると言える。これらの情報を制御下にある全基地局について収集した後、処理ステップS208において収集した情報に基づいてパターン認識もしくはデータの演算により、全基地局の潜在トラフィック量が適切に分担される各アンテナの出力電界強度を求め、処理ステップS209において制御が必要な基地局に対して出力制御信号を送信する。
【0044】次に、上述した呼損率を許容できる潜在トラフィック密度限界の計算、トラフィック分担、トラフィック平準化について、それぞれ詳細に説明する。
【0045】まず、潜在トラフィック密度限界の計算にあたっては、定期的に周期起動されると、初期化ステップS200において、上位制御局2が管理する全基地局番号iを初期化し、ついで検索終了判定ステップS201において全管理基地局の検索が終了したか否かの判定を行う。ここで、全検索が未了であるときは、トラフィック平準化基準判定ステップS202において、基地局iの潜在トラフィック密度Diが基地局iのトラフィック平準化基準DiTHを上回っているか否かの判断を行い、上回っていないときは更新ステップS207において管理下基地局番号iを更新してステップS201に戻る。
【0046】一方、トラフィック分担の計算にあたっては、上述したステップS202で基準を上回っているときに、初期化ステップS203において基地局iのパートゾーンjを初期化する。ついで、検索終了判定ステップS204において、基地局iの全パートゾーンの検索が終了したか否かの判定を行い、全検索が完了、すなわち最大値を超えたときには、上述した更新ステップS207で同様の更新処理をするが、全検索が未了、すなわち最大値を超えていないときには、演算、記録ステップS205において基地局iのパートゾーンjに対する分担可能トラフィック密度TRijを計算して記録する。この分担可能トラフィック密度TRijが計算されると、更新ステップS206において、基地局iのパートゾーンjを更新し、検索終了判定ステップS204から繰返し行う。
【0047】次に、トラフィック平準化にあたっては、上述した検索終了判定ステップS201において全検索が完了、すなわち最大値を超えたときに、トラフィック平準化ステップS208において、管理下基地局全体のトラフィック平準化を行い、送信ステップS209において上位制御局2より各基地局に出力制御信号を送信する。これにより、トラフィックの平準化処理が完了する。
【0048】図4は図3におけるトラフィック平準化処理の第1の具体例を表わすパターン図である。図4に示すように、ここでは隣接した4つの基地局のパターンを表わし、前述した図3の処理ステップS208(基地局全体のトラフィック平準化)における判断方法の内、パターン認識による一例を示すものである。この例における各パターン1,2,……,パターン112,……,パターン562,……の実線の矢印(→)は、一次分担を表わし、優先的に可能な限り行われるべき分担である。また、点線の矢印(−−→)は、二次分担を表わし、一次補正では分担しきれなかった場合に行われるべき分担である。
【0049】上位制御局2が隣接した4つの基地局を制御対象とするとき、潜在トラフィック密度を制御できるのは、制御下にある基地局同士が隣接するパターン、すなわちパターン1における「1−3」「1−4」「2−4」「2−5」「2−6」「3−1」「3−2」「3−3」「4−1」「4−6」の10個のパートゾーンのみである。これら10個のパートゾーンについて、それぞれに制御の要・不要の二つの状態があるものとしたとき、発生しうるパートゾーンの状態の組み合わせを想定すると、2の10乗=1024通りあることが分かる。これらすべての組み合わせに対し、パターン1からパターン562のように、事前に制御パターンデータを準備しておくことにより、適切な制御を求めることができる。
【0050】図5(a)〜(c)はそれぞれ本発明によるトラフィック制御の第1の具体例を説明するための通信システムの概略を表わす制御前の構成図とその制御ゾーンの一部拡大構成図および制御後の構成図である。以下、上述した図1〜図4および図5を用いて第1の具体例を説明する。なお、ここでは、図1の上位制御局2が図5(a)のような基地局群を制御する場合を想定する。また、基地局BS2の潜在トラフィック密度が制御を要するレベルであるものとするが、通常移動局1は制御ゾーンCZ内に均等に存在する訳ではなく、オフィスビルやデパート、マンションなどの人が密集する要素がある一部分に偏在することが想定されるため、図5(b)の拡大図に示すように、移動局集中帯4を定義しておく。
【0051】まず、制御ゾーンCZ2内を複数のパートゾーンPZ21〜PZ26に分割して認識するため、図5(a)の状態で周期起動により、図2の通信トラフィック情報収集処理フローが実施されると、パートゾーンPZ25の潜在トラフィック密度が非常に高く、パートゾーンPZ24、PZ26が中程度、基地局BS2のその他パートゾーンPZ21〜PZ23および基地局BS1、BS3、BS4の潜在トラフィック密度は微量というデータが抽出される。
【0052】本実施例では、各基地局BS1〜BS4の潜在トラフィック密度限界を100とし、図2の通信トラフィック情報収集処理フローの実施結果について、パートゾーンPZ25の潜在トラフィック密度を150、パートゾーンPZ24およびPZ26の潜在トラフィック密度を100、その他パートゾーンPZ21〜PZ23の潜在トラフィック密度を0、基地局BS1、BS3、BS4の潜在トラフィック密度を10と定義する。以上のような情報を持って、図3のトラフィック制御処理フローが実施されると、図3の処理ステップS202において基地局BS2の潜在トラフィック密度が350(100+100+150)、潜在トラフィック密度限界が100のため、制御が必要と判断される。続く処理ステップS204、S205、S206においてパートゾーンPZ24、PZ25、PZ26の分担可能潜在トラフィック密度が、上述した(4)式および(5)式に基づいて、各90ずつ分担可能と計算される。その他に制御が必要な基地局は存在しないため、以上の情報により処理ステップS208において、上述した図4のパターン112の例に基づき潜在トラフィック密度が平準化される各基地局の出力電波強度を判定し、処理ステップS209において各基地局に対し制御信号を送信する。その結果、各基地局の制御ゾーンは、図4のパターン112のように変化し、移動局集中帯4は、図5(c)に示すように、各基地局によって分担される。
【0053】図6(a),(b)はそれぞれ本発明によるトラフィック制御の第2の具体例を説明するための制御前のシステム構成図および制御後のシステム構成図である。図6(a)に示すように、ここでも前述した図5と同じ配置の基地局を制御する場合であるが、制御が必要な基地局はBS2およびBS4の2局であり、移動局集中帯4も広く広がっている場合である。
【0054】本実施例においても、各制御ゾーンCZ2,CZ4におけるパートゾーン毎に潜在トラフィック密度情報が得られているため、上位制御局2ではどのパートゾーンを分担すれば潜在トラフィック密度を効果的に分担可能であるかを判断することができる。ここで、基地局BS3は基地局BS2およびBS4の双方の潜在トラフィック密度を分担することが可能であるが、前述した図3の処理ステップS208において、双方とも分担すると基地局BS3の分担可能上限D3THを上回ることが無いかどうかも条件として判断を行うことができる。仮に双方ともを分担すると、分担可能上限を上回るという結論であった場合は、その条件も加味した上で、前述した図4のパターン562の例にそって対処する。すなわち、基地局BS2は主に基地局BS1で、また基地局BS4は主に基地局BS3で分担を行うという判断を下し、図6(b)のように、制御範囲を変更するように出力制御信号を送信する。
【0055】なお、上述した一実施の形態は、図3の処理ステップS208の基地局全体の潜在トラフィック密度平準化処理を、図4に示すようなパターンデータを事前に準備することで解決していた(パターン認識による解決法)が、収集した情報に基づいたデータ演算においても同様の効果を得ることが可能である。以下、この方法を他の実施の形態として説明する。
【0056】図7は本発明の他の実施の形態を説明するためのトラフィック平準化処理フロー図である。図7に示すように、本実施の形態は、収集した情報に基づいたデータ演算により、同様の効果を得るものであり、ハードウェアあるいはソフトウェアもしくはその混在システムで構成される処理フローの一例である。
【0057】この場合、まず処理ステップS300とS301および処理ステップS307により、潜在トラフィック密度が高く且つ制御が必要な基地局に付いての情報を検索する。ついで、処理ステップS302からS304およびS308において、検索された制御が必要な基地局の周辺に存在する基地局のうち、潜在トラフィック密度を分担可能である基地局を抽出し、分担する基地局を選定する。さらに、処理ステップS305からS306および処理ステップS309により、分担を行った後の潜在トラフィック密度について演算し、データを更新する。これら処理を処理ステップS310において潜在トラフィック密度制御を行う余地がなくなるまで繰り返すことにより、潜在トラフィック密度の平準化を行うことが可能となる。
【0058】このトラフィック平準化処理にあたっては、制御が必要な基地局の検索カウンタ(図示省略)を初期化(S300)し、検索を行って制御が必要な基地局の有無を判定する(S301)。ここで、制御必要基地局がないときは、トラフィックの分担変化の有無を判定(S310)し、変化が無いときは処理を終了とするが、変化が有るときは検索カウンタの初期化を繰返えす。
【0059】ついで、検索判定ステップS301において、制御が必要な基地局が有るときは、周辺基地局の検索カウンタの初期化(S302)を行った後、分担可能な周辺基地局の検索(S303)を行い、その結果により分担可能基地局数の判定(S304)をする。ここで、分担可能基地局数が1つよりも多くあったときには、分担対象基地局として、1つの基地局のみを抽出する(S308)。
【0060】さらに、基地局数判定ステップS304において、分担可能基地局数が1つに特定されたときには、分担可能限界までを分担(S305)する。同様に、処理ステップS308において、1つの基地局のみが抽出されたときは、該当基地局のみ、分担可能限界まで分担させる(S309)。これら処理ステップS305,S309において、限界までの分担が決定すると、潜在トラフィック密度のデータを更新する(S306)。
【0061】しかる後、制御が必要な基地局の検索カウンタを更新(S307)し、その更新が完了すると、再び制御が必要な基地局の有無の判定を繰返し(S301)、トラフィックの平準化処理を定期的に行う。
【0062】以上、2つの実施の形態について説明したが、これらの他にも、各種の変形が可能であり、以下にそれらを説明する。
【0063】その第1は、一実施の形態で説明した(1)式に含まれる「a、b、c」を定数から変数に変更する方法も考えられる。すなわち、移動局1の移動、偏在するパターンおよびその使用状況を検討した場合、時刻もしくは曜日、日にちなどにより、その状態は大きく変化することが考えられる。そこで、前記(1)式の「a、b、c」を時刻、曜日、日にちなどによって重み付けし、変化させること(変数扱いとする)で、より適切な対応が可能となる。
【0064】例えば、平日の朝などは、住宅地からビジネス街へ短時間に多数の移動局が移動し、まだ住宅地に存在している移動局もその場で使用される可能性は低いことが想定される。このような場合には、住宅地を制御する基地局の潜在トラフィック密度を低めに、ビジネス街を制御する基地局の潜在トラフィック密度を高めに前記「a、b、c」を「変数」として設定することで、早めにビジネス街のトラフィックをサポートでき、短時間での移動局の移動にも対応することが可能となる。
【0065】その第2は、一実施の形態で説明した周期起動をダイナミック起動に切替える方法が考えられる。上述した一実施の形態では、図2および図3の処理フローが一定時間毎に実施される「周期起動」であるとして説明したが、上記変形例と同様、時間もしくは曜日、日にちなどによってその状況は大きく変化することが考えられるため、常に一定の時間で制御を行っていたのでは、ある場合には移動局の状態はどんどん変化していくにも関わらず、処理を実行する時間が空きすぎて状態の変化に対応しきれず、また別の場合には状態の変化は発生しないにも関わらず無用な処理を繰り返す可能性がある。そこで、図2および図3の起動周期を時刻、曜日、日にちなどによって変化させることにより、より適切な対応を実現することができる。
【0066】さらに、その第3は、上述した一実施の形態において、図2および図3の処理が起動周期などのために、適切なタイミングで実施されないことも考えられる。すなわち、上記変形例においても、予期せぬ出来事による突発的なトラフィックの発生に対しては対処しきれない。そこで、図1のメモリ3に登録されている移動局の現在存在するパートゾーンについての位置登録データが、任意の一定数だけ変化した際に、直に図2および図3の処理を実施するような機能を設けることでもよい。その場合には、どのようなタイミングで潜在トラフィック密度が変化したとしても、適切な対応が可能となる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の移動体通信システムおよびそのトラフィック制御法は、基地局制御ゾーンを複数のパートゾーンに分割して管理するとともに、上位制御局による複数基地局の総合管理を行うことにより、基地局の増設等の大きな負担無しに既存の移動体通信システムを流用し、基地局制御ゾーン内に移動局が偏在していたとしても、呼損率を低減するための適切な制御を可能にするという効果がある。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013