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発明の名称 多値QAM信号の判定方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−101602(P2003−101602A)
公開日 平成15年4月4日(2003.4.4)
出願番号 特願2001−286686(P2001−286686)
出願日 平成13年9月20日(2001.9.20)
代理人 【識別番号】100083194
【弁理士】
【氏名又は名称】長尾 常明
【テーマコード(参考)】
5K004
5K046
【Fターム(参考)】
5K004 AA01 AA08 BA02 JA02 JH06 
5K046 AA05 BB05 EE06 EE49
発明者 古川 昌一
要約 課題
データの伝送効率を犠牲にすることなく、またノイズにも大きな影響を受けることなく、適正な閾値が設定できるようにする。

解決手段
多値QAM信号のI成分をI軸用閾値と比較してI軸エリアを判定し、該判定結果でI成分を除算してI軸用除算値を得、該I軸用除算値に基づいて前記I軸用閾値を更新する。また、多値QAM信号のQ成分をQ軸用閾値と比較してQ軸エリアを判定し、該判定結果で前記Q成分を除算してQ軸用除算値を得、該Q軸用除算値に基づいて前記Q軸用閾値を更新する。
特許請求の範囲
【請求項1】多値QAM信号のI成分のI軸エリア判定結果とQ成分のQ軸エリア判定結果とにより、前記多値QAM信号を判定する多値QAM信号の判定方法において、前記多値QAM信号のI成分をI軸用閾値と比較してI軸エリアを判定し、該判定結果で前記I成分を除算してI軸用除算値を得、該I軸用除算値に基づいて前記I軸用閾値を更新し、前記多値QAM信号のQ成分をQ軸用閾値と比較してQ軸エリアを判定し、該判定結果で前記Q成分を除算してQ軸用除算値を得、該Q軸用除算値に基づいて前記Q軸用閾値を更新することを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
【請求項2】請求項1において、前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸用除算値に基づいて正極性側および負極性側の共通の絶対値の閾値を同じ絶対値で更新し、前記Q軸用閾値を更新するとき、前記Q軸用除算値に基づいて正極性側および負極性側の共通の絶対値の閾値を同じ絶対値で更新する、ことを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
【請求項3】請求項1において、前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸エリアの内の正極性側の判定結果により正極性側のI軸用閾値を更新し、前記I軸エリアの内の負極性側の判定結果により負極性側のI軸用閾値を更新し、前記正極性側のI軸用閾値と前記負極性側のI軸用閾値に基づき0基準のI軸用閾値を更新し、前記Q軸用閾値を更新するとき、前記Q軸エリアの内の正極性側の判定結果により正極性側のQ軸用閾値を更新し、前記Q軸エリアの内の負極性側の判定結果により負極性側のQ軸用閾値を更新し、前記正極性側のQ軸用閾値と前記負極性側のQ軸用閾値に基づき0基準のQ軸用閾値を更新する、ことを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
【請求項4】請求項1、2又は3において、前記多値QAM信号が16QAM信号のとき、前記I軸用除算値の2倍値を前記I軸用の0以外の閾値の絶対値とし、前記Q軸用除算値の2倍値を前記Q軸用の0以外の閾値の絶対値とすることを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
【請求項5】請求項1、2又は3において、前記多値QAM信号が32QAM信号のとき、前記I軸用除算値の2倍値を前記I軸用の0以外で最も小さな閾値の絶対値とし、4倍値を前記I軸用の最も大きな閾値の絶対値とし、前記Q軸用除算値の2倍値を前記Q軸用の0以外で最も小さな閾値の絶対値とし、4倍値を前記Q軸用の最も大きな閾値の絶対値とすることを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
【請求項6】請求項1、2、3、4又は5において、前記I成分についての連続するN個の前記除算値の平均値を算出し、該平均値に基づいて前記I軸用の閾値を更新し、前記Q成分についての連続するN個の前記除算値の平均値を算出し、該平均値に基づいて前記Q軸用の閾値を更新することを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
【請求項7】多値QAM信号のI成分を入力するI軸用比較器群、該I軸用比較器群により判定されたI軸エリア判定結果で前記I成分を除算するI軸用単位量算出部、該I軸用単位量算出部で得られた除算値に基づいて前記I軸用比較器群の所定の比較器の閾値を更新するI軸用閾値算出部を有するI軸用エリア判定部と、多値QAM信号のQ成分を入力するQ軸用比較器群、該Q軸用比較器群により判定されたQ軸エリア判定結果で前記Q成分を除算するQ軸用単位量算出部、該Q軸用単位量算出部で得られた除算値に基づいて前記Q軸用比較器群の所定の比較器の閾値を更新するQ軸用閾値算出部を有するQ軸用エリア判定部と、前記I軸用比較器群で判定したI成分のエリア判定結果と前記Q軸用比較器群で判定したQ成分のエリア判定結果により、前記多値QAM信号を判定するエンコーダと、を具備することを特徴とする多値QAM信号の判定装置。
【請求項8】請求項7において、前記I成分についての連続するN個の除算値の平均値を算出し、該平均値を前記I軸用閾値算出部に送るI軸用平均手段を具備し、前記Q成分についての連続するN個の除算値の平均値を算出し、該平均値を前記Q軸用閾値算出部に送るQ軸用平均手段を具備する、ことを特徴とする多値QAM信号の判定装置。
【請求項9】請求項7において、前記I軸用平均手段は、前記除算値をN個だけ順次加算するI軸用積分手段と、該I軸用積分手段の積分結果を1/Nにする乗算手段とからなり、前記I軸用積分手段は、前記除算値を入力してシフトするI軸用シフトレジスタと、前記除算値を入力する第1のI軸用加算器と、該第1のI軸用加算器の出力から前記I軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタから出力する値を減算しこれを出力信号とすると共に前記第1のI軸用加算器に入力する第2のI軸用加算器とを具備し、前記Q軸用平均手段は、前記除算値をN個だけ順次加算するQ軸用積分手段と、該Q軸用積分手段の積分結果を1/Nにする乗算手段とからなり、前記Q軸用積分手段は、前記除算値を入力してシフトするQ軸用シフトレジスタと、前記除算値を入力する第1のQ軸用加算器と、該第1のQ軸用加算器の出力から前記Q軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタから出力する値を減算しこれを出力信号とすると共に前記第1のQ軸用加算器に入力する第2のQ軸用加算器とを具備する、ことを特徴とするするる多値QAM信号の判定装置。
【請求項10】請求項9において、前記I軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタの出力を選択して前記第2のI軸用加算器に減算用として出力するI軸用セレクタと、前記Q軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタの出力を選択して前記第2のQ軸用加算器に減算用として出力するQ軸用セレクタと、を具備することを特徴とするするる多値QAM信号の判定装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、16QAM等の多値QAM信号を復調する際の判定を行う方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5に16QAM信号の信号点配置図を示す。これは、I軸とQ軸をそれぞれ4値でマッピングし、判定すべきシンボルが16個の領域(0000〜1111)のいずれに該当するかを判定するためのもので、この場合では1シンボルで4ビットのデータを伝送することが可能となる。このとき、I軸とQ軸それぞれを4値に識別するためには、I軸に3個の閾値-thi、0、+thi、Q軸に3個の閾値−thq、0、+thqが必要となる。
【0003】ところで、移動無線通信装置では、フェージングにより送信データの値や位相が変動するため、これをAGCでレベルを一定に制御しているが、それだけでその値や位相の変動を補償することは不十分である。
【0004】そこで、従来では、送信データ中に値と位相が既知のパイロットシンボル(図5の16QAMの場合では、例えば「0000」の領域を示すシンボル)を周期的に挿入し、受信側でこれを受信してその値と位相に基づいて前記した各閾値を設定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パイロットシンボルは、少なくともフェージング周期に応じて挿入する必要があり、その分だけ他のデータの送信が犠牲になるので、送信効率(スループット)が低下する問題がある。また、1つのパイロットシンボルに基づいて次のパイロットシンボルが到来するまでの期間のシンボルを判定することになるため、そのパイロットシンボルがノイズの影響を受けると適正な閾値を設定することができなくなり、受信データの判定性能が劣化する問題もある。
【0006】本発明の目的は、データの伝送効率を犠牲にすることなく、またノイズにも大きな影響を受けることなく、適正な閾値を設定できるようにした多値QAM判定方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、多値QAM信号のI成分のI軸エリア判定結果とQ成分のQ軸エリア判定結果とにより、前記多値QAM信号を判定する多値QAM信号の判定方法において、前記多値QAM信号のI成分をI軸用閾値と比較してI軸エリアを判定し、該判定結果で前記I成分を除算してI軸用除算値を得、該I軸用除算値に基づいて前記I軸用閾値を更新し、前記多値QAM信号のQ成分をQ軸用閾値と比較してQ軸エリアを判定し、該判定結果で前記Q成分を除算してQ軸用除算値を得、該Q軸用除算値に基づいて前記Q軸用閾値を更新することを特徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明おいて、前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸用除算値に基づいて正極性側および負極性側の共通の絶対値の閾値を同じ絶対値で更新し、前記Q軸用閾値を更新するとき、前記Q軸用除算値に基づいて正極性側および負極性側の共通の絶対値の閾値を同じ絶対値で更新する、ことを特徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明おいて、前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸エリアの内の正極性側の判定結果により正極性側のI軸用閾値を更新し、前記I軸エリアの内の負極性側の判定結果により負極性側のI軸用閾値を更新し、前記正極性側のI軸用閾値と前記負極性側のI軸用閾値に基づき0基準のI軸用閾値を更新し、前記Q軸用閾値を更新するとき、前記Q軸エリアの内の正極性側の判定結果により正極性側のQ軸用閾値を更新し、前記Q軸エリアの内の負極性側の判定結果により負極性側のQ軸用閾値を更新し、前記正極性側のQ軸用閾値と前記負極性側のQ軸用閾値に基づき0基準のQ軸用閾値を更新する、ことを特徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1、2又は3に係る発明おいて、前記多値QAM信号が16QAM信号のとき、前記I軸用除算値の2倍値を前記I軸用の0以外の閾値の絶対値とし、前記Q軸用除算値の2倍値を前記Q軸用の0以外の閾値の絶対値とすることを特徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項1、2又は3に係る発明おいて、前記多値QAM信号が32QAM信号のとき、前記I軸用除算値の2倍値を前記I軸用の0以外で最も小さな閾値の絶対値とし、4倍値を前記I軸用の最も大きな閾値の絶対値とし、前記Q軸用除算値の2倍値を前記Q軸用の0以外で最も小さな閾値の絶対値とし、4倍値を前記Q軸用の最も大きな閾値の絶対値とすることを特徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項1、2、3、4又は5に係る発明おいて、前記I成分についての連続するN個の前記除算値の平均値を算出し、該平均値に基づいて前記I軸用の閾値を更新し、前記Q成分についての連続するN個の前記除算値の平均値を算出し、該平均値に基づいて前記Q軸用の閾値を更新することを特徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0013】請求項7に係る発明は、多値QAM信号のI成分を入力するI軸用比較器群、該I軸用比較器群により判定されたI軸エリア判定結果で前記I成分を除算するI軸用単位量算出部、該I軸用単位量算出部で得られた除算値に基づいて前記I軸用比較器群の所定の比較器の閾値を更新するI軸用閾値算出部を有するI軸用エリア判定部と、多値QAM信号のQ成分を入力するQ軸用比較器群、該Q軸用比較器群により判定されたQ軸エリア判定結果で前記Q成分を除算するQ軸用単位量算出部、該Q軸用単位量算出部で得られた除算値に基づいて前記Q軸用比較器群の所定の比較器の閾値を更新するQ軸用閾値算出部を有するQ軸用エリア判定部と、前記I軸用比較器群で判定したI成分のエリア判定結果と前記Q軸用比較器群で判定したQ成分のエリア判定結果により、前記多値QAM信号を判定するエンコーダと、を具備することを特徴とする多値QAM信号の判定装置とした。
【0014】請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明おいて、前記I成分についての連続するN個の除算値の平均値を算出し、該平均値を前記I軸用閾値算出部に送るI軸用平均手段を具備し、前記Q成分についての連続するN個の除算値の平均値を算出し、該平均値を前記Q軸用閾値算出部に送るQ軸用平均手段を具備する、ことを特徴とする多値QAM信号の判定装置とした。
【0015】請求項9に係る発明は、請求項7に係る発明おいて、前記I軸用平均手段は、前記除算値をN個だけ順次加算するI軸用積分手段と、該I軸用積分手段の積分結果を1/Nにする乗算手段とからなり、前記I軸用積分手段は、前記除算値を入力してシフトするI軸用シフトレジスタと、前記除算値を入力する第1のI軸用加算器と、該第1のI軸用加算器の出力から前記I軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタから出力する値を減算しこれを出力信号とすると共に前記第1のI軸用加算器に入力する第2のI軸用加算器とを具備し、前記Q軸用平均手段は、前記除算値をN個だけ順次加算するQ軸用積分手段と、該Q軸用積分手段の積分結果を1/Nにする乗算手段とからなり、前記Q軸用積分手段は、前記除算値を入力してシフトするQ軸用シフトレジスタと、前記除算値を入力する第1のQ軸用加算器と、該第1のQ軸用加算器の出力から前記Q軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタから出力する値を減算しこれを出力信号とすると共に前記第1のQ軸用加算器に入力する第2のQ軸用加算器とを具備する、ことを特徴とするするる多値QAM信号の判定装置とした。
【0016】請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明おいて、前記I軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタの出力を選択して前記第2のI軸用加算器に減算用として出力するI軸用セレクタと、前記Q軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタの出力を選択して前記第2のQ軸用加算器に減算用として出力するQ軸用セレクタと、を具備することを特徴とするするる多値QAM信号の判定装置とした。
【0017】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]図1は本発明の第1の実施の形態の16QAM信号の復調回路の主要部のブロック図である。1は直交復調部であり、乗算器11,12、ローカル発振器13、および90度移相器14からなり、16QAM信号(Din)をI(同相)成分とQ(直交)成分に復調する。2はそのI成分から高域成分を除去するローパスフィルタ、3はQ成分から高域成分を除去するローパスフィルタである。
【0018】4はI成分が図5の信号点配置図においてI軸エリアのどの領域に入るかを判定するI軸エリア判定部であり、16QAM信号のI成分を閾値+thiと比較する比較器41、閾値0と比較する比較器42、閾値−thiと比較する比較器43、1個のI成分ごとに比較器41〜43による判定結果で当該I成分の値を除算する単位量算出部44、単位量算出部44で得られた除算結果をN回分だけ積分する積分部45、およびその積分結果を前記Nで除算して平均値を演算する平均化部46、平均化部46で得られる平均値を2倍演算して比較器41、43の閾値+thi,-thiを算出する閾値算出部47からなる。積分部45と平均化部46は平均手段を構成する。なお、比較器42の閾値は0に固定されている。
【0019】5はQ成分が図5の信号点配置図においてQ軸エリアのどの領域に入るかを判定するQ軸エリア判定部であり、16QAM信号のQ成分を閾値+thqと比較する比較器51、閾値0と比較する比較器52、閾値−thpと比較する比較器53、1個のQ成分ごとに比較器51〜53による判定結果で当該Q成分の値を除算する単位量算出部54、単位量算出部54で得られた除算結果をN回分だけ積分する積分部55、およびその積分結果を前記Nで除算して平均値を演算する平均化部56、平均化部56で得られる平均値を2倍演算して比較器51、53の閾値+thq,-thqを算出する閾値算出部57からなる。積分部55と平均化部56は平均手段を構成する。なお、比較器52の閾値は0に固定されている。
【0020】6はI軸エリア判定部4の各比較器41〜43の比較結果とQ軸エリア判定部5の各比較器51〜53の比較結果とにより16QAM信号を判定して4ビットのデータにエンコードするエンコーダ、7は比較器41、43、51、53に閾値+thi,-thi,+thq,-thqの初期値を与えるROM等からなる初期値設定部である。
【0021】さて、初期値設定部7から読み出された初期値が閾値算出部47,57に入力されると、比較器41、43、51、53の閾値+thi,-thi,+thq,-thqが、例えば、図5に示すように、+thi=+2、-thi=−2、+thq=+2、-thi=−2のように設定される。比較器42,52の閾値は前記のように0に固定されている。
【0022】そして、I軸エリア判定部4の単位量算出部44では、図2に示すように、比較器41〜43の比較結果のH(I成分の値が閾値より高い)、L(I成分の値が閾値より低い)の組合せに応じて、図5に示すような、+3、+1、−1、−3のいずれかの判定を行い、その判定結果を分母として、そのときのI成分の値を除算する。また、Q軸エリア判定部5の単位量算出部54でも、同様に、比較器51、52、53の比較結果のH、Lの組合せに応じて、+3、+1、−1、−3の判定を行い、その判定結果を分母として、そのときのQ成分の値を除算する。
【0023】その後、16QAM信号(Din)が入力を開始して、I成分の値が例えば+3.5であったときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれH、H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+3と判定され、3.5/3=1.16が演算され、これを2倍すると2.3となる。また、I成分のデータの値が例えば+3であったときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれH、H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+3と判定され3/3=1が演算され、これを2倍すると2となる。また、I成分の値が例えば+2.5であったときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれH、H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+3と判定され、2.5/3=0.8が演算され、これを2倍すると1.6となる。
【0024】このように、+3の領域に入る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍すると、そのI成分が3を超えていれば2を超え、3であれば丁度2となり、3未満では2未満となる。
【0025】次に、I成分の値が例えば+1.5であったときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれL、H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+1と判定され、1.5/1=1.5が演算され、これを2倍すると3となる。また、I成分のデータの値が例えば+1であったときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれL、H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+1と判定され1/1=1が演算され、これを2倍すると2となる。また、I成分の値が例えば+0.5であったときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれL、H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+1と判定され、0.5/1=0.5が演算され、これを2倍すると1となる。
【0026】このように、+1の領域に入る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍すると、そのI成分が1を超えていれば2を超え、1であれば丁度2となり、1未満では2未満となる。
【0027】次に、I成分の値が-0.5、−1、-1.5の場合では、いずれも比較器41、42、43の出力はそれぞれL、L、Hとなり、I=−1と判定され、判定結果でI成分の値を除算して2倍した値は、それぞれ1、2、3となる。
【0028】このように、−1の領域に入る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍すると、そのI成分が−1を0から見て超えていれば2を超え、−1であれば丁度2となり、−1未満では2未満となる。
【0029】次に、I成分の値が-2.5、−3、-3.5の場合では、いずれも比較器41、42、43の出力はそれぞれL、L、Lとなり、I=−3と判定され、判定結果でI成分の値を除算して2倍した値は、それぞれ1.6、2、2.3となる。
【0030】このように、−3の領域に入る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍すると、そのI成分が−3を0から見て超えていれば2を超え、−3であれば丁度2となり、−3未満では2未満となる。
【0031】以上から、この2倍した結果の値を閾値+thi、-thiの絶対値として更新すれば、16QAM信号のI成分の値(振幅)に応じた閾値を設定することが可能となる。
【0032】そこで、本実施形態では、単位量算出部44で算出される除算結果を積分部45においてN回積分し、これを平均化部46で1/Nして平均値を得、この平均値を閾値算出部47に送って2倍演算し、その結果により比較器41の閾値+thi、比較器43の閾値-thiの絶対値を更新する。積分回数であるNの値は適宜設定できるが、例えばフェージング周期に合わせると、前回のフェージングに応じて閾値+thi、-thiを適応的に更新することができる。
【0033】以上はI軸エリア判定部4の比較器41の閾値+thi、比較器43の閾値-thiをI成分の値に応じて更新する場合であったが、Q軸エリア判定部5の比較器51の閾値+thq、比較器53の閾値-thqの更新も、Q成分を使用して全く同様に行われる。
【0034】以上から本実施形態によれば、16QAM信号のフレームにパイロットシンボルを全く挿入しなくても、エリア判定のための閾値+thi、-thi、+thq、-thqを適応的に適正に設定することができ、スループットを向上することができる。また、閾値更新をN回のエリア判定の結果に基づく平均値により行うので、散発的なノイズの影響も軽減することができる。
【0035】図3は図1で説明した積分部45の具体的回路構成を示すブロック図である。451は単位量算出部44で得られた除算値をシフトするN+1段のシフトレジスタ、452、453は加算器、454はシフトレジスタ451の段数を選択するセレクタである。
【0036】この積分部45では、例えば、セレクタ454がシフトレジスタ451の終段のレジスタN+1の出力を選択しているときは、除算値は次々と加算器452と453のループで積算されて出力するが、N個のデータが入力した時点で、出力はN個のデータの積算値(積分値)となる。そして、この後に1個の除算値が入力すると、これが加算器452で加算され、最初の除算値が加算器453で減算されるので、合計ではN個の除算値の積算値が出力に得られる。つまり、この後は除算値が1個入力するごとにそれまでの合計N個の除算値の積算値(積分値)が順次更新して出力することになる。そして、セレクタ454により減算すべきデータを出力するレジスタを選択することにより、所望の個数のデータの積算値を得ることができる。よって、フェージング周期に応じてこのセレクタ454によりシフトレジスタ451の段数を適宜切り替えれば、フェージング周期ごとにI軸エリア判定部5の閾値+thi、-thiの値を更新させることができる。
【0037】この積分部45によれば、I成分の積算個数に関係なく、加算器の数が2個のみで構成でき、積算個数以上の加算器を使用する通常の積分器の構成に比べて回路規模を大幅に小さくすることができる。なお、Q軸エリア判定部5の積分部55もこれと全く同様に構成することができる。
【0038】[第2の実施形態]図5は本発明の第2の実施形態の16QAM信号の復調回路の主要部のブロック図である。ここでは、I軸エリア判定部4’のみを示したが、Q軸エリア判定部も同様の構成で実現できる。なお、他の構成は図1に示したものと同じである。図1のI軸エリア判定部4では比較器42の閾値は固定の0としたが、ここではこの比較器42の閾値をthi0として、これもI成分の値に応じて更新できるようにした。
【0039】44Aは16QAM信号のI成分と比較器41、42の比較結果による判定結果でI成分の値を除算する単位量算出部、45Aは積分部、46Aは平均化部、47Aは平均値を2倍演算して閾値+thiを得る算出部である。また、44Bは16QAM信号のI成分と比較器42、43の比較結果による判定結果で入力I成分の値を除算する単位量算出部、45Bは積分部、46Bは平均化部、47Bは平均値を2倍演算して閾値-thiを得る算出部である。さらに、48は閾値算出部47Aで算出された閾値+thiと閾値算出部47Bで算出された閾値−thiから比較器42の閾値thi0を算出する閾値算出部である。
【0040】さて、初期値設定部7から読み出された初期値が閾値算出部47A,47B,48に入力されると、比較器41、42、43の閾値+thi,thi0,-thiが、例えば、+thi=+2、thi0=0、-thi=−2のように設定される。
【0041】その後、16QAM信号のI成分が入力を開始して、I成分の値が+3.5であったときは、比較器41、42の出力はそれぞれH、Hとなり、単位量算出部44AにおいてI=+3と判定され、3.5/3=1.16が演算され、これを2倍すると2.3となる。また、I成分の値が+3であったときも、比較器41、42の出力はそれぞれH、Hとなり、単位量算出部44AにおいてI=+3と判定され、3/3=1が演算され、これを2倍する2となる。また、I成分の値が+2.5であったときも、比較器41、42、43の出力はそれぞれH、Hとなり、単位量算出部44AにおいてI=+3と判定され、2.5/3=0.8が演算され、これを2倍する1.6となる。
【0042】このように、図5のI軸の+3の領域に入る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍すると、I成分の値に比例して2又はその前後を示す値になる。よって、この2倍した結果を閾値+thi、の値として更新すれば、I成分の値に応じた閾値+thiを設定することが可能となる。
【0043】そこで、本実施形態では、単位量算出部44Aで算出される値を積分部45AにおいてN回積分し、これを平均化部46Aで1/Nして平均化し、これによって得られた平均値を閾値算出部47Aによって2倍演算し、これを比較器41の閾値+thiとして更新する。
【0044】また、I成分の値が−3.5であったときは、比較器42、43の出力はそれぞれL、Lとなり、単位量算出部44BにおいてI=−3と判定され、−3.5/−3=1.16が演算され、これを−2倍すると−2.3となる。また、I成分の値が−3であったときも、比較器42、43の出力はそれぞれL、Lとなり、単位量算出部44BにおいてI=−3と判定され、−3/−3=1が演算され、これを−2倍する−2となる。また、I成分の値が−2.5であったときも、比較器42、43の出力はそれぞれL、Lとなり、単位量算出部44BにおいてI=−3と判定され、−2.5/−3=0.8が演算され、これを−2倍する−1.6となる。
【0045】このように、図5のI軸の−3の領域に入る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算して−2倍すると、I成分の値に比例して−2又はその前後を示す値になる。よって、この−2倍した結果を閾値-thi、の値として更新すれば、I成分の値に応じた閾値-thiを設定することが可能となる。
【0046】そこで、本実施形態では、単位量算出部44Bで算出される値を積分部45BにおいてN回積分し、これを平均化部46Bで1/Nして平均化し、これによって得られた平均値を閾値算出部47Bによって−2倍演算し、これを比較器43の閾値-thiとして更新する。
【0047】さらに、上記のようにして閾値算出部47Aで得られた閾値+thiと閾値算出部47Bで得られた閾値-thiを閾値算出部48に取り込み、[+thi−(-thi)]/2を演算することにより、比較器42の閾値thi0を算出する。
【0048】以上から、本実施形態では、16QAM信号のI成分の値に応じてI軸エリア判定部4’の比較器41〜43の3個の閾値が独立してそれぞれ適応的に設定されるようになる。上記したようにQ軸エリア判定部においても上記と全く同様に構成して同様な作用効果を得ることができる。
【0049】[その他の実施形態]なお、以上の説明では、閾値の初期値をROM等からなる閾値設定部7により設定するようにしたが、パイロットシンボルを取り込み処理してその初期値を設定することもできる。この場合でも、そのパイロットシンボルは例えば1フレームあたり1個挿入すれば良く、送信データの犠牲は極めて少なくなり、スループットはやはり大きく向上する。
【0050】また、以上の説明は16QAM信号の判定についてであったので、中心閾値の上側の閾値はI軸Q軸について各々1つ(+thi、+thq)、下側の閾値もI軸Q軸について各々1つ(-thi、-thq)であり、よって16QAM信号を判定した結果で除算し、これを2倍或いは−2倍することでそれらの閾値を算出できた。
【0051】しかし、32QAM信号の判定の場合には、中心閾値の上側の閾値はI軸Q軸について各々2つ(+thi1、+thi2と+thq1、+thq2)(但し、+thi1<+thi2、+thq1<+thq2)となり、下側の閾値もI軸Q軸について各々2つ(-thi1、-thi2と-thq1、-thq2)(但し、-thi1>-thi2、-thq1>-thq2)となる。
【0052】よって、この場合は、+thi1、+thq1、-thi1、-thq1については32QAM信号を判定した結果で除算しこれを2倍或いは−2倍することによってそれらの閾値を算出し、+thi2、+thq2、-thi2、-thq2については32QAM信号を判定した結果で除算しこれを4倍或いは−4倍することによってそれらの閾値を算出すればよい。
【0053】また、64QAM信号の判定の場合には、これを更に発展させて、閾値+thi3、+thq3、-thi3、-thq3(但し、+thi2<+thi3、+thq2<+thq3、-thi2>-thi3、-thq2>-thq3)については64QAM信号を判定した結果で除算しこれを6倍或いは−6倍することによってそれらの閾値を算出る。更なる多値QAM信号の判定の場合は、同様な考えにより同様に閾値を算出する。
【0054】
【発明の効果】以上から本発明によれば、データの伝送効率を犠牲にすることなく、またノイズにも大きな影響を受けることなく、適正な閾値を設定できるようになる。




 

 


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