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発明の名称 活動評価システムおよび方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−162595(P2003−162595A)
公開日 平成15年6月6日(2003.6.6)
出願番号 特願2001−360041(P2001−360041)
出願日 平成13年11月26日(2001.11.26)
代理人 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
発明者 柳原 豊
要約 課題
特定の結果事象に移行する発生確率を減少させるために講じられる対策活動に対する正当な評価を行うことのできる活動評価システムを提供する。

解決手段
所定の設備に関して発生する引き金事象から結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する分岐ツリーにおいて、引き金事象に対する対策活動の評価を行う活動評価システム10が、上記引き金事象の発生頻度と、上記対策活動を行わなかった場合に上記特定の結果事象に至る第1発生確率と、上記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、上記対策活動を行わなかった場合における上記特定の結果事象の第1危険度を見積もる第1危険度導出手段3を備えてなる。
特許請求の範囲
【請求項1】 所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に移行し、且つ前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、少なくとも1つの移行段における前記所定の発生確率を変更させるために講じられる対策活動の評価を、1又は2以上の引き金事象に対して行う活動評価システムであって、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行わなかった場合に特定の結果事象に至る第1発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行わなかった場合における前記特定の結果事象の第1危険度を見積もる第1危険度導出手段を備えてなる活動評価システム。
【請求項2】 前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を見積もる第2危険度導出手段と、前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第1危険度を合算することで得られた第1危険度合計、および前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第2危険度を合算することで得られた第2危険度合計との間の差に基づいて、前記対策活動の効果を導出する活動効果導出手段とを更に備えてなる請求項1に記載の活動評価システム。
【請求項3】 前記対策活動の効果を前記対策活動に要した費用で除算することで前記対策活動の効率を導出する活動効率導出手段を更に備えてなる請求項2に記載の活動評価システム。
【請求項4】 前記所定の設備を別の設備に更新して前記引き金事象の発生頻度を低下させた場合、前記第1危険度を設備更新活動の前後で比較することで、或いは、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて第2危険度導出手段によって見積もられた、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を設備更新活動の前後で比較することで、前記設備更新活動の効果を評価する設備更新活動評価手段を更に備えてなる請求項1から請求項3の何れか1項に記載の活動評価システム。
【請求項5】 所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に至り、且つ前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、前記設備を更新する設備更新活動が講じられる場合、適切な設備更新活動の時期を1又は2以上の引き金事象に対して評価する活動評価システムであって、前記引き金事象の発生頻度と、特定の結果事象に至る発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記特定の結果事象の危険度を見積もる危険度導出手段と、前記設備の更新終了時点までに見積もられる前記危険度と前記設備に代わる別の設備への更新費用とを合計して、更新終了時点までに必要な経費を時系列に沿って見積もる経費導出手段と、前記経費が最小となる時点を適切な更新時期であると評価する更新時期評価手段とを備えてなる活動評価システム。
【請求項6】 前記設備に関する属性情報および前記引き金事象から前記結果事象に至った過去の実績情報の少なくとも一方を収集して記録する情報収集手段と、前記属性情報および前記実績情報の少なくとも一方を使用して前記発生確率を導出する発生確率導出手段とを更に備えてなる請求項1から請求項5の何れか1項に記載の活動評価システム。
【請求項7】 所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に移行し、且つ前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、少なくとも1つの移行段における前記所定の発生確率を変更させるために講じられる対策活動の評価を、1又は2以上の引き金事象に対して行う活動評価方法であって、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行わなかった場合に特定の結果事象に至る第1発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行わなかった場合における前記特定の結果事象の第1危険度を見積もる第1危険度導出工程を含む活動評価方法。
【請求項8】 前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を見積もる第2危険度導出工程と、前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第1危険度を合算することで得られた第1危険度合計、および前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第2危険度を合算することで得られた第2危険度合計との間の差に基づいて、前記対策活動の効果を導出する活動効果導出工程とを含む請求項7に記載の活動評価方法。
【請求項9】 前記対策活動の効果を前記対策活動に要した費用で除算することで前記対策活動の効率を導出する活動効率導出工程を含む請求項8に記載の活動評価方法。
【請求項10】 前記所定の設備を別の設備に更新して前記引き金事象の発生頻度を低下させた場合、前記第1危険度を設備更新活動の前後で比較することで、或いは、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて第2危険度導出工程において見積もられた、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を設備更新活動の前後で比較することで、前記設備更新活動の効果を評価する設備更新活動評価工程を含む請求項7から請求項9の何れか1項に記載の活動評価方法。
【請求項11】 所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に至り、且つ前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、前記設備を更新する設備更新活動が講じられる場合、適切な設備更新活動の時期を1又は2以上の引き金事象に対して評価する活動評価方法であって、前記引き金事象の発生頻度と、特定の結果事象に至る発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記特定の結果事象の危険度を見積もる危険度導出工程と、前記設備の更新終了時点までに見積もられる前記危険度と前記設備に代わる別の設備への更新費用とを合計して、更新終了時点までに必要な経費を時系列に沿って見積もる経費導出工程と、前記経費が最小となる時点を適切な更新時期であると評価する更新時期評価工程とを含む活動評価方法。
【請求項12】 前記設備に関する属性情報および前記引き金事象から前記結果事象に至った過去の実績情報の少なくとも一方を使用して前記発生確率を導出する発生確率導出工程を含む請求項7から請求項11の何れか1項に記載の活動評価方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は活動評価システムおよび方法に関し、具体的には所定の設備に関して発生する複数の事象の内の特定の事象の発生確率または発生頻度を減少させるために講じられる対策活動の評価を行うシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、多くの設備や部品に対して点検や整備といった事故を未然に防ぐための保安活動(対策活動)が行われている。例えば、発電所は数多くの部品から構成され、その部品の点検や整備を行うことで、その部品について発生する事故を未然に防止することができる。また、ガス事業者や水道事業者では、ガス管や水道管の点検・調査を行うことで、ガス漏れや水漏れを発見し、それらを引き金とする事故や故障を未然に防ぐことができる。つまり、点検や整備といった対策活動を行うことで、事故や故障の発生確率を減少させることが行われている。
【0003】また、各部品の耐久性試験の結果や、実際に発生した事故や故障の結果に基づいて、その部品に事故や故障が発生する頻度を見積もることも行われている。更に、そのような事故や故障が発生した場合に予想される被害額も併せて見積もることで、各部品に関する現状の危険性を金額で見積もることも行われている。特に、危険性の高い設備(部品)に対しては点検や整備といった対策活動を頻繁に行うことが要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】危険性の高い様々な設備(部品)に対して、それぞれに応じた対策活動を行う場合、どの設備に対してどれだけの量の対策活動を振り分けるかを考慮する必要がある。しかし、現状では複数の対策活動を定量化して評価することが行われていないために、複数の対策活動を互いに比較するための指標がないという問題があった。言い換えると、実施された対策活動の効果を定量化することが行われておらず、また対策活動の効果を定量化して評価するシステムや方法自体が提案されていない。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、引き金事象の発生頻度または特定の結果事象に移行する発生確率を減少させるために講じられる活動に対する正当な評価を行うことのできる活動評価システムおよび方法を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価システムの第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載の如く、所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に移行し、且つ前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、少なくとも1つの移行段における前記所定の発生確率を変更させるために講じられる対策活動の評価を、1又は2以上の引き金事象に対して行う活動評価システムであって、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行わなかった場合に特定の結果事象に至る第1発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行わなかった場合における前記特定の結果事象の第1危険度を見積もる第1危険度導出手段を備えてなる点にある。
【0007】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価システムの第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載の如く、上記第一の特徴構成に加えて、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を見積もる第2危険度導出手段と、前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第1危険度を合算することで得られた第1危険度合計、および前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第2危険度を合算することで得られた第2危険度合計との間の差に基づいて、前記対策活動の効果を導出する活動効果導出手段とを更に備えてなる点にある。
【0008】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価システムの第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載の如く、上記第二の特徴構成に加えて、前記対策活動の効果を前記対策活動に要した費用で除算することで前記対策活動の効率を導出する活動効率導出手段を更に備えてなる点にある。
【0009】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価システムの第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項4に記載の如く、上記第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記所定の設備を別の設備に更新して前記引き金事象の発生頻度を低下させた場合、前記第1危険度を設備更新活動の前後で比較することで、或いは、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて第2危険度導出手段によって見積もられた、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を設備更新活動の前後で比較することで、前記設備更新活動の効果を評価する設備更新活動評価手段を更に備えてなる点にある。
【0010】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価システムの第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項5に記載の如く、所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に至り、且つ前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、前記設備を更新する設備更新活動が講じられる場合、適切な設備更新活動の時期を1又は2以上の引き金事象に対して評価する活動評価システムであって、前記引き金事象の発生頻度と、特定の結果事象に至る発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記特定の結果事象の危険度を見積もる危険度導出手段と、前記設備の更新終了時点までに見積もられる前記危険度と前記設備に代わる別の設備への更新費用とを合計して、更新終了時点までに必要な経費を時系列に沿って見積もる経費導出手段と、前記経費が最小となる時点を適切な更新時期であると評価する更新時期評価手段とを備えてなる点にある。
【0011】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価システムの第六の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項6に記載の如く、上記第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記設備に関する属性情報および前記引き金事象から前記結果事象に至った過去の実績情報の少なくとも一方を収集して記録する情報収集手段と、前記属性情報および前記実績情報の少なくとも一方を使用して前記発生確率を導出する発生確率導出手段とを更に備えてなる点にある。
【0012】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価方法の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項7に記載の如く、所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に移行し、且つ、前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、少なくとも1つの移行段における前記所定の発生確率を変更させるために講じられる対策活動の評価を、1又は2以上の引き金事象に対して行う活動評価方法であって、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行わなかった場合に特定の結果事象に至る第1発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行わなかった場合における前記特定の結果事象の第1危険度を見積もる第1危険度導出工程を含む点にある。
【0013】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価方法の第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項8に記載の如く、上記第一の特徴構成に加えて、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を見積もる第2危険度導出工程と、前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第1危険度を合算することで得られた第1危険度合計、および前記特定の結果事象を引き起こす全ての引き金事象についてそれぞれ見積もられた前記第2危険度を合算することで得られた第2危険度合計との間の差に基づいて、前記対策活動の効果を導出する活動効果導出工程とを含む点にある。
【0014】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価方法の第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項9に記載の如く、上記第二の特徴構成に加えて、前記対策活動の効果を前記対策活動に要した費用で除算することで前記対策活動の効率を導出する活動効率導出工程を含む点にある。
【0015】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価方法の第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項10に記載の如く、上記第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記所定の設備を別の設備に更新して前記引き金事象の発生頻度を低下させた場合、前記第1危険度を設備更新活動の前後で比較することで、或いは、前記引き金事象の発生頻度と、前記対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて第2危険度導出工程において見積もられた、前記対策活動を行った場合における前記特定の結果事象の第2危険度を設備更新活動の前後で比較することで、前記設備更新活動の効果を評価する設備更新活動評価工程を含む点にある。
【0016】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価方法の第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項11に記載の如く、所定の設備に関して発生する1つの引き金事象を起点として複数の結果事象に至り、且つ前記引き金事象から前記結果事象のそれぞれへ所定の発生確率で移行する移行段が複数連結されてなる分岐ツリーにおいて、前記設備を更新する設備更新活動が講じられる場合、適切な設備更新活動の時期を1又は2以上の引き金事象に対して評価する活動評価方法であって、前記引き金事象の発生頻度と、特定の結果事象に至る発生確率と、前記特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、前記特定の結果事象の危険度を見積もる危険度導出工程と、前記設備の更新終了時点までに見積もられる前記危険度と前記設備に代わる別の設備への更新費用とを合計して、更新終了時点までに必要な経費を時系列に沿って見積もる経費導出工程と、前記経費が最小となる時点を適切な更新時期であると評価する更新時期評価工程とを含む点にある。
【0017】上記課題を解決するための本発明に係る活動評価方法の第六の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項12に記載の如く、上記第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記設備に関する属性情報および前記引き金事象から前記結果事象に至った過去の実績情報の少なくとも一方を使用して前記発生確率を導出する発生確率導出工程を含む点にある。
【0018】以下に作用並びに効果を説明する。本発明に係る活動評価システムの第一の特徴構成によれば、第1危険度導出手段が、引き金事象の発生頻度と、対策活動を行わなかった場合に特定の結果事象に至る第1発生確率と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、対策活動を行わなかった場合における特定の結果事象の第1危険度を見積もることができ、その結果、対策活動が対象とするポテンシャルを定量化して評価することができる。
【0019】本発明に係る活動評価システムの第二の特徴構成によれば、第2危険度導出手段が、引き金事象の発生頻度と、対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、対策活動を行った場合における特定の結果事象の第2危険度を見積もり、活動効果導出手段が、前記第1危険度を全ての引き金事象について合算することで得られた第1危険度合計、前記第2危険度を全ての引き金事象について合算することで得られた第2危険度合計との間の差に基づいて、対策活動の効果をより明確に定量化して評価することができる。
【0020】本発明に係る活動評価システムの第三の特徴構成によれば、活動効率導出手段が、上記対策活動の効果を対策活動に要した費用で除算することで上記対策活動の効率を導出することができ、その結果、対策活動の単なる効果だけではく、経済的な見地からの効果を知ることができる。
【0021】本発明に係る活動評価システムの第四の特徴構成によれば、設備更新活動評価手段が、上記所定の設備を別の設備に更新することで、上記引き金事象の発生頻度を低下させた場合、上記第1危険(または上記第2危険度)を設備更新活動の前後で比較することで、上記設備更新活動の効果を定量化して評価することができる。
【0022】本発明に係る活動評価システムの第五の特徴構成によれば、危険度導出手段が、引き金事象の発生頻度と、特定の結果事象に至る発生確率と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、上記特定の結果事象の危険度を見積もり、経費導出手段が、設備の更新終了時点までに見積もられる上記危険度と、上記設備に代わる別の設備への更新費用とを合計して、更新終了時点までに必要な経費を時系列に沿って見積もり、更新時期評価手段が、上記経費が最小となる時点を適切な更新時期であると評価することで、設備更新活動を定量化して評価することができる。
【0023】本発明に係る活動評価システムの第六の特徴構成によれば、情報収集手段が、上記設備に関する属性情報および上記引き金事象から上記結果事象に至った過去の実績情報を収集して記録し、発生確率導出手段が、上記情報収集手段に記録された上記属性情報または上記実績情報を使用して上記発生確率を導出することで、引き金事象から結果事象への正確且つ実態に則した発生確率を導出することができ、その結果、各活動の効果を正確に定量化して評価することができる。
【0024】本発明に係る活動評価方法の第一の特徴構成によれば、第1危険度導出工程において、引き金事象の発生頻度と、対策活動を行わなかった場合に特定の結果事象に至る第1発生確率と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、対策活動を行わなかった場合における特定の結果事象の第1危険度を見積もることができ、その結果、対策活動の効果を定量化して評価することができる。
【0025】本発明に係る活動評価方法の第二の特徴構成によれば、第2危険度導出工程において、引き金事象の発生頻度と、対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る第2発生確率と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、対策活動を行った場合における特定の結果事象の第2危険度を見積もり、活動効果導出手段が、前記第1危険度を全ての引き金事象について合算することで得られた第1危険度合計、前記第2危険度を全ての引き金事象について合算することで得られた第2危険度合計との間の差に基づいて、対策活動の効果をより明確に定量化して評価することができる。
【0026】本発明に係る活動評価方法の第三の特徴構成によれば、活動効率導出工程において、上記対策活動の効果を対策活動に要した費用で除算することで上記対策活動の効率を導出することができ、その結果、対策活動の単なる効果だけではく、経済的な見地からの効果を知ることができる。
【0027】本発明に係る活動評価方法の第四の特徴構成によれば、設備更新活動評価工程において、上記所定の設備を別の設備に更新することで、上記引き金事象の発生頻度を低下させた場合、上記第1危険(または上記第2危険度)を設備更新活動の前後で比較することで、上記設備更新活動の効果を定量化して評価することができる。
【0028】本発明に係る活動評価方法の第五の特徴構成によれば、危険度導出工程において、引き金事象の発生頻度と、特定の結果事象に至る発生確率と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、上記特定の結果事象の危険度を見積もり、経費導出工程において、設備の更新終了時点までに見積もられる上記危険度と、上記設備に代わる別の設備への更新費用とを合計して、更新終了時点までに必要な経費を時系列に沿って見積もり、更新時期評価工程において、上記経費が最小となる時点を適切な更新時期であると評価することで、設備更新活動を定量化して評価することができる。
【0029】本発明に係る活動評価方法の第六の特徴構成によれば、発生確率導出工程において、上記設備に関する属性情報または上記引き金事象から上記結果事象に至った過去の実績情報を使用して上記発生確率を導出することで、引き金事象から結果事象への正確且つ実態に則した発生確率を導出することができ、その結果、各活動の効果を正確に定量化して評価することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下の実施形態においては、所定の設備に対して行われる活動の効果に対する評価を行うことのできる活動評価システムと活動評価方法について図面を参照して説明する。対策活動とは、部品や部品の集合体である設備に故障などの問題が発生しているか否かを点検することや、故障や事故が発生した場合に、その影響を最小限にするための活動が含まれる。例えば、ガス事業者における設備を考えた場合、ガス配管にガスの漏洩などが発生しているか否かを点検することや、ガス配管においてガスの漏洩が発生した場合に備えて、ガスを希釈する設備を別途設けておき、ガスの希釈を行うこと、避難手順を周知させておくことなどが対策活動に含まれる。
【0031】以下の実施形態では、ガス管に関係する引き金事象、その引き金事象から複数の結果事象に至る分岐ツリー、および特定の結果事象が発生する確率を減少させるために講じられる活動、および引き金事象の発生頻度を低下させるための活動の2種類の活動を例として本発明に係る活動評価システムおよび方法について説明する。
【0032】<第1実施形態>図1に示す活動評価システム10の機能ブロック図では、活動評価システム10は、情報収集手段1と、発生確率導出手段2と、第1危険度導出手段3と、第2危険度導出手段4と、活動効果導出手段5と、活動効率導出手段6とを備えて構成されている。活動評価システム10が第1危険度導出手段3を備えて構成されることで、引き金事象の発生頻度と、対策活動を行わなかった場合に特定の結果事象に至る発生確率(第1発生確率)と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、上記対策活動を行わなかった場合における上記特定の結果事象の危険度(第1危険度)を導出することができ、その結果、対策活動が対象とするポテンシャルを第1危険度の大きさで定量化して評価することができる(第1危険度導出工程)。同様に、活動評価システム10が第2危険度導出手段4を備えて構成されることで、引き金事象の発生頻度と、対策活動を行った場合に特定の結果事象に至る発生確率(第2発生確率)と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、上記対策活動を行った場合における上記特定の結果事象の危険度(第2危険度)を導出することができ、その結果、対策活動を行っても残るリスクを第2危険度の大きさで定量化して評価することができる(第2危険度導出工程)。
【0033】活動評価システム10は、コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。例えば、発生確率導出手段2、第1危険度導出手段3、第2危険度導出手段4、活動効果導出手段5、および活動効率導出手段6の機能はコンピュータが備える演算処理装置(CPU)によって実現でき、情報収集手段1もまた、コンピュータが備えるキーボードなどの入力機器を用いて操作者から入力された情報を受け付ける装置とハードディスクドライブなどの記憶装置とで実現できる。更に具体的には、記憶装置に記録されている本発明に係る活動評価方法を実行する活動評価プログラムをコンピュータ上で起動し、操作者から入力された情報を活動評価プログラムに従って演算処理装置で演算処理することで、対策活動の効果が定量的に出力される(評価される)。
【0034】図2に示すのは、ある引き金事象からそれぞれが所定の発生確率を有する複数の結果事象に至る分岐ツリーの例であり、「低圧本管の亀裂漏れ」が引き金事象として挙げられている。また、分岐ツリーにおいては、1つの引き金事象を起点として複数の分岐事象に至り、その分岐事象が更に別の分岐事象に至るという、引き金事象から結果事象への移行段が複数段階連結された多段階の分岐ツリーが構成されており、各移行段においては分岐事象から複数の分岐事象へ導かれる分岐確率がそれぞれ規定されている。
【0035】図2に示す分岐ツリーでは、「漏洩調査」、「ガス希釈」、および「ガス希釈、火気厳禁周知」の3種類の対策活動が行われた場合に分岐事象から別の分岐事象へ移行する確率が同時に示されている。具体的には、「漏洩調査」という対策活動を行った場合、枝(i)に移行する場合と、枝(ii)に移行する場合との比は、0.233:0.767となる。つまり、「低圧本管の亀裂漏洩」という引き金事象に対して23.3%の割合で漏洩調査が成功して、ガス漏れを発見することができ、「漏洩のみA」という結果事象に至る。それに対して、76.7%の割合で漏洩調査が失敗して、ガス漏れを発見することができず、ガスの拡散が広がることとなる。従って、ガスの拡散が広がることで分岐ツリーが更に後段にも継続される。
【0036】また、ガスが拡散してマンホールへと浸入した場合を想定して、マンホールに存在するガスの濃度を低下させるための「ガス希釈」という対策活動を「マンホール浸入」という分岐事象に対して行った場合、0.9の確率で枝(iii)に移行してガス希釈が成功して事故に至らないガス漏れとなり、0.1の確率で枝(iv)に移行してガス希釈が失敗に終わる。
【0037】図2に示した分岐ツリーでは、他に「ガス希釈、火気厳禁周知」という対策活動も行われている。例えば、漏洩調査でも発見されずに拡散したガスが地下街に浸入した場合、「ガス希釈、火気厳禁周知」という対策活動を行って予めガスが希釈される対策を施しておき、更に火の使用を禁止することを周知徹底しておけば、ガス希釈が失敗したとしても、地下街に浸入したガスが引火することを防止することができる。従って、「ガス希釈、火気厳禁周知」という対策活動を「地下街にガスが浸入」という分岐事象に対して行った場合、0.968の確率で枝(v)に移行して「漏洩のみB」という結果事象に至る。それに対して、0.032の確率で枝(vi)に移行して、地下街でガスに引火し、「地下街爆発」という結果事象に至る。
【0038】また、ガスがマンホールに浸入し、「ガス希釈」という対策活動が失敗に終わった場合(枝(iv))、ガスが屋内に浸入しない確率は0.74であり、ガスが屋内に浸入する確率は0.26である。更に、次の移行段では、「ガス希釈、火気厳禁周知」という対策活動が行われ、その効果が現れた(成功した)場合には、ガスが屋内に浸入しなかった場合およびガスが屋内に浸入した場合のそれぞれで枝(vii)(確率:0.968)および枝(ix)(確率:0.968)に移行して、事故に至らないガス漏れとなる。
【0039】逆に、「ガス希釈、火気厳禁周知」という対策活動が行われたけれども、その効果が現れなかった(失敗した)場合には、ガスが屋内に浸入しなかった場合およびガスが屋内に浸入した場合のそれぞれで枝(viii)(確率:0.032)および枝(x)(確率:0.032)に移行して、爆発事故が発生する結果事象に至る。更に枝(x)に移行した場合には、マンホールのみで爆発する場合(枝(xi)(確率:0.982))と、マンホールおよび屋内の両方で爆発する場合(枝(xii)(確率:0.018))とに分岐して移行する。
【0040】分岐事象の発生確率は、情報収集手段1に記録された、引き金事象に関する設備についての属性情報、または引き金事象から結果事象に至った過去の実績情報を使用して発生確率導出手段2において導出することができる。設備についての属性情報は、その設備の設置場所や周辺の状況などによって規定される設備区分、設置年月日などを含む情報である。例えば、そのガス管が埋設されている周囲に地下街がある場合には上記「地下街浸入」という分岐事象の発生確率が高くなると考えられるが、他方で、ガス管が地下街などから遠く離れて埋設されている場合には上記「地中、その他に浸入」という分岐事象に至る可能性が高くなる。更に具体的には、ガス管の単位長さ当たり、どれだけの長さが地下街に隣接して配置されているかという割合で、上記「地下街浸入」という分岐事象の発生確率を導出することもできる。また、過去の実績情報は、上記属性情報で区分される設備区分毎の過去の故障や事故の情報であり、単年度の故障や事故の情報が使用される。単年度に発生した故障や事故の情報が少ない場合には、複数年間に発生した故障や事故の累積情報を使用することもできるが、上記設備の経年変化に起因する故障や事故の発生確率の変化を考慮することが必要である。
【0041】また、過去の実績情報は、各引き金事象の発生頻度を導出する際にも使用され、例えば、低圧本管の100km当たりに「低圧本管の亀裂漏れ」が1年間で1件発生する、などの発生頻度が導出される。尚、引き金事象は「低圧本管の亀裂漏れ」の他にも複数存在し、「低圧本管の腐食漏れ」、「低圧本管の継ぎ手漏れ」、「低圧本管の他工事破損」、「低圧本管の自工事破損」、「支管の腐食漏れ」、「支管の継ぎ手漏れ」、「支管の他工事破損」、「支管の自工事破損」などが代表的なものである。
【0042】従って、以上のような引き金事象のそれぞれについて発生頻度が導出され、更に図2に例示したような分岐ツリーが引き金事象のそれぞれについて作成されると共に、各移行段においての発生確率も決定される。
【0043】また、図2に例示したように「低圧本管の亀裂漏れ」という引き金事象は、最終的には、「漏洩のみA」、「漏洩のみB」、「地下街爆発」などの結果事象に至るのだが、それぞれの結果事象に至った場合の経済的な被害も導出できる。例えば、「低圧本管の亀裂漏れ」から「漏洩のみA」という結果事象に至った場合を考えると、漏洩調査によってガスの漏洩を発見することができたので、経済的な被害はその低圧本管の修繕費用およびその修繕作業に費やされた人件費ということになる。
【0044】ここで、各結果事象に関する経済的な被害(影響度)は、直接的損失、社会的損失、および企業価値のそれぞれの損失の見地から導出することができる。直接的損失は、故障や事故が発生した設備を修繕する費用、その修繕作業に費やされた人件費、故障や事故による人損や物損に対する補償費用などである。社会的損失は、故障や事故により発生した交通支障、避難により生じた損失などである。企業価値の損失は、故障や事故が発生したことに対する行政への対応費用、再発防止のために講じられる費用、故障や事故が発生したことによる当該設備に対する信頼失墜による影響などである。
【0045】以上のことから、図2に例示したような対策活動を行った場合に規定された分岐ツリーにおいて、ある結果事象(例えば、「漏洩のみC」)に関する現在の危険度は、引き金事象の発生頻度と、「漏洩のみC」に至る確率と、「漏洩のみC」が1件だけ発生した場合の経済的損失とを乗算することで導出することができる。また、「漏洩のみC」という結果事象が「低圧本管の亀裂漏れ」という引き金事象からだけでなく、上述した他の引き金事象からも発生する場合には、引き金事象毎に危険度が導出され、各危険度が合算されたものを「漏洩のみC」という結果事象に関する現在の危険度合計として定量化することができる。
【0046】尚、図2の分岐ツリーにおいて、「漏洩調査」、「ガス希釈」、「ガス希釈、火気厳禁周知」という対策活動が行われなかった場合の別の分岐ツリーを考えることもできる。例えば、「漏洩調査」という対策活動を行わなかった場合、枝(i)の発生確率は0となり、枝(ii)の発生確率は1となる。つまり、漏洩調査を行わなかった場合には、必ず枝(ii)に移行し、「地下街爆発」、「マンホール爆発」といった重大な経済的損失をもたらす恐れのある結果事象に至る確率が増大することになる。以下には、対策活動が行われなかった場合に生じる可能性のある経済的な損失を、上述した現在の危険度に対して潜在的な危険度と呼んで説明する。
【0047】対策活動が行われなかった場合には分岐ツリー中の特定の移行段における発生確率が変動することから、潜在的な危険度(経済的な損失)についても変動する。例えば、対策活動を行った場合には枝(ii)に移行する確率は0.767であるが、対策活動を行わなかった場合には枝(ii)に移行する確率は1となるため、対策活動を行わなかったことで枝(ii)に移行する確率は、1/0.767=1.3倍になる。つまり、対策活動が行われなかった場合には、その対策活動に関係する幾つかの発生確率が変動した新たな分岐ツリーが作成される。同様に、「ガス希釈」という対策活動が行われなかった場合には、枝(iii)に移行する確率は0となり、枝(iv)に移行する確率は1となるため、対策活動を行わなかったことで枝(ii)に移行する確率は、1/0.1=10倍になる。
【0048】以上のことから、対策活動が行われなかった場合について、ある結果事象(例えば、「漏洩のみC」)に関する潜在的な危険度は、引き金事象の発生頻度と、対策活動が行われなかった場合の「漏洩のみC」に至る確率と、対策活動が行われなかった場合の「漏洩のみC」が1件だけ発生した場合の経済的損失とを乗算することで導出することができる。また、「漏洩のみC」という結果事象が「低圧本管の亀裂漏れ」という引き金事象からだけでなく、上述した他の引き金事象からも発生する場合には、引き金事象毎に危険度が導出され、各危険度が合算されたものを「漏洩のみC」という結果事象に関する潜在的な危険度合計として定量化することができる。
【0049】従って、対策活動が行われなかった場合の潜在的な危険度(第1危険度合計)と、対策活動が行われた場合の現状の危険度(第2危険度合計)とが、図1に例示した第1危険度導出手段3および第2危険度導出手段4において、経済的な損失額として定量化されて導出される。また、活動効果導出手段5において潜在的な危険度(第1危険度合計)と現状の危険度(第2危険度合計)との間の差を求めることで、対策活動の効果が経済的な尺度で定量化して導出される(活動効果導出工程)。
【0050】更に、情報収集手段1によって、対策活動に費やされた費用(人件費、材料費など)が収集されて記録されている場合には、活動効率導出手段6において、経済的な尺度で定量化された対策活動の効果を対策活動に費やされた費用で除算することで、対策活動の効率を導出することができる(活動効率導出工程)。対策活動が複数存在する場合には、各対策活動の効率を導出して同じ経済的な尺度で互いに比較するができる。その結果、効率の良い対策活動と効率の悪い対策活動とを定量化して知ることができるので、各対策活動に振り分ける経費を変更したい場合には、各対策活動の効率を参考にして適切な処理を行うことができる。
【0051】<第2実施形態>図3に例示する活動評価システム20は、図1を参照して説明したのと同様の情報収集手段1と、発生確率導出手段2と、第1危険度導出手段3と、第2危険度導出手段4とを備え、更に、設備更新活動評価手段7を備えてなる。第1実施形態では、故障や事故の発生を防止するために、特定の結果事象に移行する発生確率を減少させる目的で対策活動を行ったが、第2実施形態においては、引き金事象の発生頻度を減少させる目的で、設備の更新が行われる。例えば、低圧本管の100km当たりに「低圧本管の亀裂漏れ」が1年間で1件発生するという発生頻度がある場合、その低圧本管の100kmの内の50kmを別のガス管設備に更新することで、亀裂漏れの発生頻度を1年間に0.5件(1件×50km/100km)減少させることもできる。
【0052】活動評価システム20もまた、活動評価システム10について説明したのと同様であり、コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。例えば、発生確率導出手段2、第1危険度導出手段3、第2危険度導出手段4、および設備更新活動評価手段7の機能はコンピュータが備える演算処理装置(CPU)によって実現でき、情報収集手段1もまた、コンピュータが備えるキーボードなどの入力機器を用いて操作者から入力された情報を受け付ける装置とハードディスクドライブなどの記憶装置とで実現できる。
【0053】従って、対策活動が行われなかった場合の潜在的な危険度(第1危険度または第1危険度合計)と、対策活動が行われた場合の現状の危険度(第2危険度または第2危険度合計)とが、設備の更新活動を行うことで変動するのだが、第1危険度導出手段3または第2危険度導出手段4を使用してそれらを経済的な尺度で定量化して導出することができる(設備更新活動評価工程)。その結果、設備の更新活動前後での第1危険度または第1危険度合計の変化量、或いは第2危険度または第2危険度合計の変化量を導出することができ、その変化量の大きさを、設備の更新活動の効果として経済的な尺度で定量化して評価することができる。
【0054】<第3実施形態>図4に例示する活動評価システム30は、図1および図3を参照して説明したのと同様の情報収集手段1と、発生確率導出手段2と、危険度導出手段(第1危険度導出手段3および第2危険度導出手段4)とを備え、更に、経費導出手段8と、更新時期評価手段9とを備えてなる。第3実施形態においては、引き金事象を発生させる設備の更新活動を行う場合、経済的な尺度からどの時期で更新活動を行うのが適切であるのかが評価される。そのため、危険度導出手段(第1危険度導出手段3および第2危険度導出手段4)によって引き金事象の発生頻度と、特定の結果事象に至る発生確率と、特定の結果事象が発生した場合の影響度とに基づいて、上記特定の結果事象の危険度(第1危険度または第1危険度合計、或いは第2危険度または第2危険度合計)が見積もられ(危険度導出工程)、経費導出手段8によって、所定の時点での経費を時系列に沿って導出し(経費導出工程)、導出された経済的な尺度のグラフから、更新時期評価手段9によって、設備の適切な更新時期を評価することができる(更新時期評価工程)。
【0055】活動評価システム30もまた、活動評価システム10および活動評価システム20について説明したのと同様であり、コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。例えば、発生確率導出手段2、第1危険度導出手段3、第2危険度導出手段4、経費導出手段8、および更新時期評価手段9の機能はコンピュータが備える演算処理装置(CPU)によって実現でき、情報収集手段1もまた、コンピュータが備えるキーボードなどの入力機器を用いて操作者から入力された情報を受け付ける装置とハードディスクドライブなどの記憶装置とで実現できる。
【0056】経費導出手段8によって導出される経費は、現在から所定の時点までに必要とされる経費のことであり、危険度導出手段によって見積もられる危険度(第1危険度導出手段3によって導出される第1危険度または第1危険度合計、或いは第2危険度導出手段4によって導出される第2危険度または第2危険度合計)を現在から上記所定の時点まで積算して得られた経済的な尺度での積算危険度の現在価と、実際に設備を更新する際に必要な更新費用の現在価(設備費用、更新作業の人件費など)とを合計することで得られる。
【0057】図5に例示するように、設備の経年変化などの影響によって積算危険度は時間が経過するにつれて増大する。他方で、設備の更新費用は一般に経済原理に基づいて時間が経過するにつれて減少する。この更新費用には減価償却の概念や、金利の概念を含んでもよい。従って、N年後に更新を行った場合の積算危険度と更新費用とが合計された「経費」をグラフ化すると、図6に示すタイプA、タイプB、タイプCの3種類の傾向のグラフが得られる。
【0058】タイプAの曲線は、積算危険度の増加度合が更新費用の減少度合に比べて大きい場合に得られ、更新時期が早いほど経費が少なくなるため、適切な更新時期は「現時点」であると評価される。タイプCの曲線は、更新費用の減算度合が積算危険度の増加度合に比べて大きい場合に得られ、更新時期が遅いほど経費が少なくなるため、適切な更新時期は明確に定まらない。タイプBの曲線は、ある時期(例えば、N年後)までは、更新費用の減算度合が積算危険度の増加度合に比べて大きく、その後は、積算危険度の増加度合が更新費用の減少度合に比べて大きい場合に得られる。従って、N年後の経費が最小になり、適切な更新活動の時期はN年後であると評価される。
【0059】以上、図面を参照して本発明に係る活動評価システムおよび方法の説明を行ったが、各実施形態において説明した具体例は本発明の理解を助けるためのものであり、本発明は記載された具体例には限定されず、他の様々な改変を行うことが可能である。




 

 


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