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発明の名称 無線通信システム及び、無線送信機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−264470(P2003−264470A)
公開日 平成15年9月19日(2003.9.19)
出願番号 特願2002−63549(P2002−63549)
出願日 平成14年3月8日(2002.3.8)
代理人 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏
【テーマコード(参考)】
5K020
5K060
【Fターム(参考)】
5K020 AA08 BB06 DD01 EE01 EE04 FF00 GG00 HH11 HH13 
5K060 BB07 CC04 CC11 HH01 HH14 HH22 LL01 LL25
発明者 荘司 洋三 / 浜口 清 / 小川 博世
要約 課題
受信機側における受信信号品質を改善し、低コストで高性能な無線送信機及び無線通信システムを提供すること。

解決手段
IF信号発生部18とミリ波送信部1aとの中途に、IF信号発生部18からの出力信号電力と、ミリ波送信部1aからの出力信号電力とを等しくする電力調整部、例えばAGC(Auto Gain Control)を配設し、最良の受信信号品質を得られるようにする。また、両側帯波(16a)(16c)を局部発振信号(16b)と同時に送信し、CN比の向上を図る。
特許請求の範囲
【請求項1】局部発振信号を用いて送信信号を中間周波数帯から無線周波数帯に変換し、該局部発振信号と該無線周波数帯変調信号とを同時に無線送信する一方、受信時に該両信号の乗積成分を生成することで中間周波数帯に変換する自己へテロダイン方式の無線通信システムで用いる無線送信機であって、送信信号を中間周波数帯に変調する中間周波数帯変調部と、該中間周波数帯変調部から出力される信号を局部発振信号を用いて無線周波数帯に変換し、無線周波数帯変調信号を送信する信号送信部とを少なくとも備えると共に、該中間周波数帯変調部と信号送信部との中途に、該中間周波数帯変調部からの出力信号電力と、該信号送信部からの出力信号電力とを等しくする電力調整部を配設したことを特徴とする無線送信機。
【請求項2】前記電力調整部が、AGC(Auto gain control)又はTPC(Transmissionpower control)である請求項1に記載の無線送信機。
【請求項3】前記無線送信機において、局部発振信号を用いて周波数変換を行う際に生じる両側帯波を、該局部発振信号と併せて送信する請求項1又は2に記載の無線送信機。
【請求項4】前記局部発振信号に、時間と共に周波数がホッピングするホッピングシンセサイザを用いる請求項1ないし3に記載の無線送信機。
【請求項5】前記局部発振信号が、変調及びスペクトラム拡散した信号を用いる請求項1ないし4に記載の無線送信機。
【請求項6】局部発振信号を用いて送信信号を中間周波数帯から無線周波数帯に変換し、該局部発振信号と該無線周波数帯変調信号とを同時に無線送信する一方、受信時に該両信号の乗積成分を生成することで中間周波数帯に変換する自己へテロダイン方式の無線通信システムであって、送信信号を中間周波数帯に変調する中間周波数帯変調部と、該中間周波数帯変調部から出力される信号を無線周波数帯に変換し、無線周波数帯変調信号を送信する信号送信部とを少なくとも備える無線送信機を用いると共に、該無線周波数帯変調信号を受信し、再び中間周波数帯の受信信号を得る無線受信機を用いる構成において、該無線送信機における該中間周波数帯変調部と信号送信部との中途に、該中間周波数帯変調部からの出力信号電力と、該信号送信部からの出力信号電力とを等しくする電力調整部を配設したことを特徴とする無線通信システム。
【請求項7】前記無線送信機の電力調整部が、AGC(Auto gain control)又はTPC(Transmission power control)である請求項6に記載の無線通信システム。
【請求項8】前記無線送信機が、局部発振信号を用いて周波数変換を行う際に生じる両側帯波を、該局部発振信号と併せて送信する請求項6又は7に記載の無線通信システム。
【請求項9】前記無線送信機が、前記中間周波数帯変調部からの信号を分配する信号分配部と、該信号分配部で分配された信号を無線周波数帯に変調し、無線周波数帯変調信号を送信する複数の信号送信部とを備えて送信ダイバーシチを行う構成において、前記局部発振信号に、時間と共に周波数がホッピングするホッピングシンセサイザを用いる請求項6ないし8に記載の無線通信システム。
【請求項10】前記局部発振信号が、変調及びスペクトラム拡散した信号を用いる請求項6ないし9に記載の無線通信システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信分野における無線送信機及び、それを用いた通信システムに関わるものであり、より詳しくは、受信機側における受信信号品質の改善を図る技術に関わる。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ通信をはじめとする近年の無線通信需要の拡大に伴い、広帯域なディジタル信号やアナログ信号を高品質に伝送する技術が求められている。そして、その占有帯域の広さと現状でのマイクロ波帯における周波数の不足から、特にSHF帯以上の高周波数帯が用いられ、例えばミリ波を用いた映像多重伝送システムや、無線LAN 、無線ホームリンク、無線路車間(車車間)通信システムにおける活用が図られている。
【0003】このようなミリ波帯電送システムを支える技術として、本件出願人は特開2001−53640号公報において、局部発振信号を用いて送信信号を中間周波数帯から無線周波数帯に変換し、該局部発振信号と該無線周波数帯変調信号とを同時に無線送信する一方、受信時に該両信号の乗積成分を生成することで中間周波数帯に変換する自己へテロダイン方式の無線通信システムを提供した。該自己へテロダイン方式によれば簡易な受信機の構成で、高品質な信号伝送を実現でき、無線通信システムの低廉化に寄与することができた。
【0004】さらに、特願2001−376816号において、自己ヘテロダイン方式を用いた送信ダイバーシチ及び受信ダイバーシチの構成を開示し、ミリ波帯等の高周波数帯を用いた場合にも、効果的にダイバーシチを実現し、信号遮断を防ぐとともに、簡便で低コストな無線通信システムを提供した。
【0005】しかしながら、比較的送信変調信号が狭帯域で、中間変調周波数も低い方が望ましいシステム構成においては、ミリ波帯へ周波数変換された信号のうち、下側帯波のみをミリ波帯のフィルタで除去することが困難となる場合があり、フィルタの高コスト化や、中間変調周波数に制限を設けざるを得なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて創出されたものであり、その目的は、受信機側における受信信号品質を改善し、低コストで高性能な無線送信機及び無線通信システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決するために、次のような構成をとる。まず、自己ヘテロダイン方式の無線通信システムは、局部発振信号を用いて送信信号を中間周波数帯から無線周波数帯に変換し、該局部発振信号と該無線周波数帯変調信号とを同時に無線送信する一方、受信時に該両信号の乗積成分を生成することで中間周波数帯に変換する。
【0008】無線送信機には、送信信号を中間周波数帯に変調する中間周波数帯変調部と、該中間周波数帯変調部から出力される信号を局部発振信号を用いて無線周波数帯に変換し、無線周波数帯変調信号を送信する信号送信部とを少なくとも備える。そして本発明において、中間周波数帯変調部と信号送信部との中途に、中間周波数帯変調部からの出力信号電力と、信号送信部からの出力信号電力とを等しくする電力調整部を配設する。
【0009】ここで、電力調整部が、AGC(Auto gain control)又はTPC(Transmission power control)を用いる構成でもよい。また、局部発振信号を用いて周波数変換を行う際に生じる両側帯波を、局部発振信号と併せて送信する構成でもよい。
【0010】さらに、局部発振信号に、時間と共に周波数がホッピングするホッピングシンセサイザを用いてもよいし、変調及びスペクトラム拡散した信号を用いてもよい。
【0011】本発明においては、上記自己ヘテロダイン方式を用いた無線通信システムを提供することもできる。すなわち、該無線通信システムでは、送信信号を中間周波数帯に変調する中間周波数帯変調部と、中間周波数帯変調部から出力される信号を無線周波数帯に変換し、無線周波数帯変調信号を送信する信号送信部とを少なくとも備える無線送信機を用いると共に、無線周波数帯変調信号を受信し、再び中間周波数帯の受信信号を得る無線受信機を用いる。そして、該無線送信機における該中間周波数帯変調部と信号送信部との中途に、中間周波数帯変調部からの出力信号電力と、該信号送信部からの出力信号電力とを等しくする電力調整部を配設する。
【0012】無線送信機の電力調整部が、AGC(Auto gain control)又はTPC(Transmission power control)を用いる構成でもよい。また、局部発振信号を用いて周波数変換を行う際に生じる両側帯波を、該局部発振信号と併せて送信する構成でもよい。
【0013】無線送信機が、中間周波数帯変調部からの信号を分配する信号分配部と、信号分配部で分配された信号を無線周波数帯に変調し、無線周波数帯変調信号を送信する複数の信号送信部とを備えて送信ダイバーシチを行う構成において、局部発振信号に、時間と共に周波数がホッピングするホッピングシンセサイザを用いる構成でもよい。局部発振信号が、変調及びスペクトラム拡散した信号を用いてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施方法を図面に示した実施例に基づいて説明する。なお、本発明の実施形態は以下に限定されず、適宜変更可能である。図1及び図2には、本発明による自己ヘテロダイン方式の無線通信システムで用いる送信機及び受信機の構成図を示す。自己ヘテロダイン方式における送信機(1)は、入力されるIF帯変調信号(15)をRF帯変調信号に周波数変換した信号(16a)・(16c)と、受信側でダウンコンバートに必要な無変調キャリア(局部発振信号)(16b)を重畳させた信号(16)とを送信する機能を基本的に有する。
【0015】送信機(1)のミリ波送信部(1a)の構成要素としてはアンテナ(14)と、周波数変換回路(アップコンバータ)(11)(12)・・(13)とから成り、さらにアップコンバータの構成としては、図3(a)(b)(c)に示すいずれかの構成をとる。
【0016】図3(a)に示すアップコンバータの構成では入力信号と局部発振信号(101)からの信号がミキサ(102)に入力され、帯域ろ波器(103)によって局部発振信号成分とイメージ成分を除去したののち、アンプ(104)によって増幅されて出力される。またミキサ(102)をダブルバランスドミキサ構成とし、ミキサ出力における局部発振信号成分とイメージ成分の両方を帯域ろ波器(103)に頼らずに抑圧する方法もある。
【0017】図3(b)はイメージ成分も局部発振信号成分も抑圧しない両側帯波型のアップコンバータである。図3(c)はミキサ(102)をバランスドミキサ構成にするか、もしくは帯域ろ波器(103)を用いて、一度は局部発振信号成分を抑圧するが、これに、予め部発振信号(101)の出力から分岐させた信号を後で足しあわせる両側帯波型のアップコンバータである。
【0018】図1においてミリ波送信部(1a)は、少なくとも1個のアップコンバータ(11)(12)・・(13)と送信アンテナ(14)とから構成され、アップコンバータが1個の場合は図3(b)(c)のいずれかの構成のアップコンバータを用いる。また、複数の場合はそのうちのいずれかが図3(b)(c)いずれかの構成のアップコンバータを用い、その他のアップコンバータは図3(a)の構成のアップコンバータを用いる。
【0019】さらに本発明において、送信機(1)のIF信号発生部(18)から、ミリ波送信部(1a)への入力過程にAGC(Auto gain control)(17)を配設し、IF信号発生部(18)からの入力信号電力に関わらず、出力信号電力を一定にする。これは、本件出願人らによって明らかになった図5に示す特性に基づく設計である。
【0020】図5は異なる伝送距離毎に、IF入力信号電力と出力信号電力との比Rl(51)と、CN比(52)を算出した結果であり、出力信号帯域幅が300MHz、送信電力が0dBm、生じるノイズ帯域幅が2.5GHz、アンプのNFを5dB、アンテナのゲインを35dBiと仮定している。グラフ(53)は伝送距離が2m、(54)は4m、(55)は8mである。
【0021】この結果から明らかなように、IF入力信号電力と出力信号電力との比Rl(51)が1のとき(すなわち0dBのとき)、いずれの伝送距離においてもCN比は最大となり、最良の受信信号品質が得られることが分かる。以上より、本発明では上記AGC(17)を設け、受信信号品質の向上を実現している。
【0022】なお、AGC(17)の代替手段としてTPC(Transmission power control)を配設してもよく、同様の効果を得ることができる。
【0023】一方、自己ヘテロダイン方式における受信機(2)は基本的にアンテナ(24)より受信したRF帯変調信号(25a)・(25c)とそれに重畳伝送されている無変調キャリア(25b)の乗積成分を生成することで所望の中間周波数帯(26)へ周波数変換(ダウンコンバート)する。ミリ波受信部(2a)の主な構成要素としては受信アンテナ(24)とダウンコンバータ(21)(22)・・(23)からなり、さらにダウンコンバータの構成としては図4(a)ないし(c)に示すいずれかの構成をとる。
【0024】図4(a)では入力信号をアンプ(106)で増幅し、帯域ろ波器(107)で不要信号成分を除去した後、これと局部発振信号(108)の信号をミキサ(109)に入力することでダウンコンバートを実現している。図4(b)では入力信号をアンプ(106)で増幅し、帯域ろ波器(107)で不要信号成分を除去した後、二乗器(111)でダウンコンバートを実現している。図4(c)では入力信号をアンプ(106)で増幅した後、信号を一部分岐しこれを、更にアンプ(112)、帯域ろ波器(113)、注入同期発振器または単一同調増幅器(114)で無変調信号成分のみを再生したのち、これをミキサ(109)に入力してダウンコンバートを実現している。
【0025】図2においてミリ波受信部(2a)は、受信アンテナ(24)と最低1個のダウンコンバータ(21)(22)・・(23)から構成され、ダウンコンバータが1個の場合は図4(b)または(c)のいずれかの構成のダウンコンバータを用いる。また、複数の場合はそのうちのいずれかが図4(b)または(c)の構成のダウンコンバータを用い、その他のダウンコンバータは図4(a)の構成を用いる。
【0026】従来イメージ成分である下側帯波(16a)を帯域ろ波器を用いて除去し、送信するのが一般的であるが、本発明では、上記無線通信システムにおいては両側帯波を局部発振信号と併せて送信することにより、自己へテロダイン方式を用いても受信CN比の劣化を抑制し、好適な通信を実現している。
【0027】すなわち、比較的、送信変調信号が挟帯域で、中間周波数IFも低い方が望ましいシステム構成においては、ミリ波帯への周波数変換された信号のうち、下側帯波のみをミリ波帯のフィルタで除去することが困難となり、両側帯波を伝送した方が良い場合がある。
【0028】これは、中間周波数が低いと両側帯波の間隔が狭くなり高精度なろ波が必要となるためであり、非常にフィルタが高価になることからシステムの高コスト化を招いたり、製造そのものが不可能になる場合があった。この問題を回避するために逆に中間周波数を高くすると、占有帯域が広くなってしまうばかりでなく、デバイスにおいてフラットな特性を実現することが難しくなる問題があり、高性能な無線通信システムの実現に寄与できない。
【0029】そこで、本発明では低い中間周波数を用いる一方で、両側帯波を送信するシステムを構成し、安価な高位相雑音の局部発振信号を使用して高効率変調信号の伝送を可能にすると同時に、比較的設計が困難なミリ波帯フィルタへの要求を緩和する。すなわち、図3における帯域ろ波器(103)に、局部発振信号成分とイメージ成分のみを除去する高精度なデバイスを用いる必要がなく、無線通信システム・無線送信機の低コスト化に寄与することができる。
【0030】以下、自己へテロダイン方式の無線通信システムにおいて両側帯波を送信したときの諸特性と、従来の片側帯波伝送及び、従来の周波数変換方式との比較を示す。図6に示すように、送信電力Pt、受信機の等価雑音温度T、雑音指数Fを仮定し、十分に広帯域な白色雑音が帯域2B0の矩形の理想BPFによって帯域制限を受けた後、二乗検波されると仮定する。このとき、二乗検波後の受信CN比は、片側帯波伝送の場合、式1で、両側帯波伝送の場合、式2で近似できる。
【式1】

【式2】

ただし、【式3】

である。
【0031】上記式1ないし式3において、λ、Pl、Ps、B、Gant、d、kはそれぞれ波長、ローカル送信電力、信号送信電力、信号帯域、総合空中線利得、送受信間距離、ボルツマン定数である。上記式1及び式2は、Pr>>B0kTFの条件下では式4及び式5で近似できる。
【式4】

【式5】

【0032】この結果は、従来の周波数変換方式を用いた場合と比較して片側帯波のみを送信するミリ波自己へテロダイン方式の無線通信システムは9dB、両側帯波を送信するシステムでは6dB、CN比が劣化することを示している。そして、自己へテロダイン方式において、両側帯波を送信することで片側帯波のみよりも3dBの改善が図られることから、本発明の有効性を実証している。
【0033】本発明では両側帯波を送信する構成をとるため、上記図3(a)ないし(c)に示したアップコンバータに加えて図3(d)に示す帯域ろ波器を有しないアップコンバータを用いることもできる。ここに示したアップコンバータを用いる場合には、単独で無線送信機(1)に備えることもできるし、1個又は複数の図3(a)に示すアップコンバータと共に備えることもできる。ただし、図3(a)においては高精度な帯域ろ波器(103)を要求するため、本発明の実施において多用することは望ましくない。
【0034】次に、上記の無線送信機(2)及び無線受信機(3)を基礎として、送信ダイバーシチを実現する無線通信システムを図7に示す。本システム(60)では、無線送信機(61)と無線受信機(62)とから構成される。そして、入力信号(63)をIF信号発生部(78)で変調して、IF帯変調信号を出力する。IF帯変調信号は、信号分配器(64)(64)・・によって複数のミリ波送信部(65)(65)・・に分配される。
【0035】ミリ波送信部(65)からは、ミリ波帯例えば60GHzで無線送信される。このとき、ミリ波送信部(65)には乗積器(66)、局部発振器(67)、帯域ろ波器(68)、増幅器(69)、送信アンテナ(70)が具備され、乗積器(66)によって自己へテロダイン方式の特徴である無変調キャリアとIF帯変調信号とを乗積する。
【0036】一方、無線受信機(62)はミリ波受信部(71)で受信し、IF信号復調部(72)でIF帯に復調、さらに出力信号(73)を得る。ミリ波受信部(71)には、受信アンテナ(74)、増幅器(75)、帯域ろ波器(76)、乗積器(77)が備えられている。
【0037】以上の構成によると、自己へテロダイン方式のため、送受信機に複数の独立発振器を設けた場合に生じる周波数オフセットや位相雑音等の影響を全く受けない、完全にコヒーレントなIF信号の分配と、無線受信機での合成が可能となる。
【0038】さらに、本発明において上記局部発振器(67)として時間と共に周波数がホッピングするホッピングシンセサイザを用いることができる。これにより、送信ダイバーシチ構成において、複数の独立したミリ波送信部(65)からの信号を無線受信機(62)で受信する場合に受信信号間の干渉性を抑圧することができ、受信信号品質の改善を図ることができる。上述のように自己へテロダイン方式に適した送信ダイバーシチにおいて、本構成はより効果的な送信ダイバーシチを実現することができる。
【0039】また、本構成は本件出願人が特願2001−376816号において開示したダイバーシチ構成を始めとして、自己へテロダイン方式の無線通信システム及び無線送信機の局部発振器(例えば101)に適用することができ、送信ダイバーシチ構成に限らずマルチパス環境で複数の遅延波が受信される場合に、効果的な受信信号間の干渉性を抑圧できる技術である。
【0040】あるいは、本発明では局部発振器(67)(101)からの局部発振信号に、位相変調等の変調をかけて、そのスペクトル拡散を行い、拡散変調した局部発振信号を用いることもできる。すなわち図3(e)に示す位相変調器(115)を備えたアップコンバータを用いる。
【0041】スペクトル拡散の通信は、情報信号のスペクトルを本来の情報帯域幅に比べて十分広い帯域に拡散して伝送する方式であり、耐妨害性、マルチパスフェージングに強いという長所を持つ。従って、拡散変調した局部発振信号に用いることにより、送信ダイバーシチ構成やマルチパス環境で複数の遅延波が受信される場合に、上記ホッピングシンセサイザを用いるのと同様に受信信号間の干渉性を抑圧できる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上の構成を備えるので、次の効果を奏する。請求項1、2、6、7に記載の発明によれば、無線送信機において中間周波数帯変調部からの出力信号電力と、該信号送信部からの出力信号電力とを等しくすることができるので、自己へテロダイン方式において最大のCN比を得ることのできる無線通信システム又は無線送信機の提供が可能となり、受信信号品質の向上に寄与する。
【0043】請求項3又は8に記載の発明によれば、両側帯波を送信することで片側帯波のみよりもCN比の改善を図ることができる。また、低い中間周波数を用いる一方で、両側帯波を送信するシステムを構成し、安価な高位相雑音の局部発振信号を使用して高効率変調信号の伝送を可能にすると同時に、比較的設計が困難なミリ波帯フィルタへの要求を緩和することができる。これにより、無線通信システムや無線送信機の低コスト化、高性能化を実現することができる。
【0044】請求項4、5、9、10に記載の発明によれば、マルチパス環境で複数の遅延波が受信される場合に、上記ホッピングシンセサイザを用いるのと同様に受信信号間の干渉性を抑圧できる。特に、本発明が用いる自己へテロダイン方式の無線通信において有効な送信ダイバーシチ構成への適用を図ることでより高性能な無線通信システム、無線送信機を提供することができる。




 

 


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