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発明の名称 支持構造物の設計方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−141195(P2003−141195A)
公開日 平成15年5月16日(2003.5.16)
出願番号 特願2001−342498(P2001−342498)
出願日 平成13年11月7日(2001.11.7)
代理人 【識別番号】100102864
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 実 (外1名)
【テーマコード(参考)】
5B046
【Fターム(参考)】
5B046 AA02 JA02 
発明者 草別 拓寛
要約 課題
設計工数が大幅に削減される支持構造物の設計方法を提供する。

解決手段
支持対象物を支持する支持構造物を設計する方法であって、(a) 前記支持対象物の設計者が3次元CAD装置を用いて前記支持対象物の配置を含む基本計画を立てるステップと、(b) 前記支持構造物の設計者が3次元CAD装置を用いて前記(a)で用いられる前記3次元CAD装置のデータを利用して前記(a)の実行時期と並行して前記支持構造物の基本計画を立てるステップと、(c) 3次元CAD装置を用いて前記支持構造物の前記基本計画と前記支持構造物の前記基本計画とに問題が無いか否かを判断し、前記問題が無くなるまで前記(a)および前記(b)の少なくともいずれか一方をやり直すステップと、(d) 前記(c)の結果、前記問題が無くなった前記支持構造物の前記基本計画に基づいて、前記支持構造物を製造するステップとを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】 支持対象物を支持する支持構造物を設計する方法であって、(a) 前記支持対象物の設計者が3次元CAD装置を用いて前記支持対象物の配置を含む基本計画を立てるステップと、(b) 前記支持構造物の設計者が3次元CAD装置を用いて前記(a)で用いられる前記3次元CAD装置のデータを利用して前記(a)の実行時期と並行して前記支持構造物の基本計画を立てるステップと、(c) 3次元CAD装置を用いて前記支持対象物の前記基本計画と前記支持構造物の前記基本計画とに問題が無いか否かを判断し、前記問題が無くなるまで前記(a)および前記(b)の少なくともいずれか一方をやり直すステップと、(d) 前記(c)の結果、前記問題が無くなった前記支持構造物の前記基本計画に基づいて、前記支持構造物を製造するステップとを備えた支持構造物の設計方法。
【請求項2】 請求項1記載の支持構造物の設計方法において、前記(b)または前記(c)では、前記支持構造物として、標準品、および複数の前記支持対象物を支持可能な単一の前記支持構造物の少なくともいずれか一方が使用可能か否かが検討される支持構造物の設計方法。
【請求項3】 請求項1または2に記載の支持構造物の設計方法において、前記(c)は、前記問題が前記支持構造物と前記支持対象物との干渉である場合に、(e) 前記干渉している前記支持構造物によって、変更された前記支持対象物が支持可能であるか否かを判断するステップと、(f) 前記(e)の結果に基づいて、前記支持対象物の形状を自動的に修正するステップとを備えた支持構造物の設計方法。
【請求項4】 請求項2記載の支持構造物の設計方法において、前記(c)は、前記支持構造物として、前記単一の支持構造物が使用可能か否かが検討される場合に、(g) 前記支持構造物の所定の範囲に複数の前記支持対象物があるか否かを検出するステップと、(h) 前記(g)で検出された前記支持対象物の形状が変更可能か否かを判断するステップと、(i) 前記(h)で変更可能と判断されたときに、前記(g)の前記支持構造物が前記(g)で検出された前記複数の支持対象物を支持可能なように、前記(g)の前記支持構造物の形状を変更するステップとを備えた支持構造物の設計方法。
【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の支持構造物の設計方法において、更に、(j) 前記支持対象物および前記支持構造物の少なくとも一方の変更に伴うコストを、前記支持対象物および前記支持構造物の少なくとも一方の重量に基づいて算出するステップを備えた支持構造物の設計方法。
【請求項6】 請求項2記載の支持構造物の設計方法に用いられ、前記支持構造物として、前記単一の支持構造物が使用可能か否かを検討するための支持構造物の設計装置であって、(ag) 前記支持構造物の所定の範囲に複数の前記支持対象物があるか否かを検出する手段と、(ah) 前記(ag)で検出された前記支持対象物の形状が変更可能か否かを判断する手段と、(ai) 前記(ah)で変更可能と判断されたときに、前記(ag)の前記支持構造物が前記(ag)で検出された前記複数の支持対象物を支持可能なように、前記(ag)の前記支持構造物の形状を変更する手段とを備えた支持構造物の設計装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元CADを用いて対話形式で、支持構造物を設計する方法及び装置に係り、特に、配管形状、支持構造物の最適化を図り、プラント美観の考慮を図った上で、コスト低減を図ることのできる、支持構造物を設計する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年発達が著しい3次元CADを用いて、配管等の計画物(支持対象物)の設計が行われている。配管等の設計が終わると、次に配管等を支持する支持構造物(ハンガー)を床や壁、天井等に取付ける為の取付位置を求める。
【0003】従来は、配管設計を終了した後、メーカへ配管の設計図面(紙)及び必要資料を送付し、メーカは、その配管形状に応じた支持構造物の設計を当該配管に対してのみ行っており、随時各配管の支持構造物の設計を行う手法であった。
【0004】また、支持構造物の形状は、その支持構造物によって支持しようとする配管図面を元に設計される為、その配管のみに左右されるものであった。このため、支持構造物の形状は複雑なものとなり、コストも増加の傾向を余儀なくされていた。
【0005】図5を参照して、従来の、配管および支持構造物の設計方法について詳細に説明する。
【0006】ステップS101に示すように、まず、配管設計者が3次元CAD上で配管計画(配管ルート計画)を行う。次に、ステップS102に示すように、配管設計者は、ハンガーの型式のみを決定した上で配管系の熱計算を行う。次いで、その熱計算の結果に基づいて、配管設計者が3次元CAD上での配管計画を行い、ステップS103に示すように、総合配管図を作成する。このとき、配管系の干渉チェックを行いつつ配管系を修正する。その結果に基づいて、ステップS104に示すように、配管詳細図を作成する。
【0007】その後、ステップS105に示すように、配管設計の暫定的な最終状態を示す配管詳細図に基づいて、ハンガー設計(ハンガー形状の設計)を行う。この場合、実際のハンガーを設計する。次いで、ステップS106に示すように、ハンガー設計の暫定的な最終状態を示すハンガー図に基づいて、干渉等のチェックを行う。
【0008】そのステップS106のチェックの結果、干渉があった場合には、ステップS101に戻って配管を修正するか、ステップS105に戻ってハンガーを修正するか、その両方の修正を行う。その修正を行って、所定のステップ(S101〜S104)を行った後、再度、ステップS106のチェックを行い、干渉があれば、再度、上記の修正を行う。以後、ステップS106のチェックの結果、干渉が無くなるまで繰り返していた。
【0009】図6は、図5のフローチャートの内容と対応している。図6において、図5と対応しているステップについては、図5と同じ符号を付す。
【0010】図6のステップS201は、図5のステップS101、S102に対応しており、それらのステップS101、S102が3次元CAD上で行われることを示している。符号Y1に示すように、ステップS201においては、熱計算や配管系の干渉チェックの結果に基づいて、配管計画の一部修正が行われる。ステップS201の結果、ステップS103、S104に示すように、総合配管図および配管詳細(配管詳細図)が作成される。
【0011】ステップS104の後、ステップS105が行われるが、そのステップS105は、ハンガー計画ステップS105aと、ハンガー詳細設計ステップS105bと、ハンガー装置図作成ステップS105cとから構成されている。符号Y2に示すように、ステップS105aおよびステップS105bにおいては、ハンガー設計の一部修正が行われる。その結果、ステップS105cにて、ハンガー装置図が作成される。
【0012】ステップS105cの後に、ハンガー装置図が作成されると、ステップS106にて配管とハンガーの干渉がチェックされる。ステップS106の結果、配管とハンガーが干渉したら、ステップ201およびステップS104を再度やり直すか、ステップS105を再度やり直すか、ステップS104およびステップS105を再度やり直した上で、ステップS106を再度行う。ステップS106の結果、干渉が無くなるまで、上記と同じ動作を繰り返す。
【0013】ステップS106の結果、干渉が無くなるまでの期間が、それぞれ配管設計期間T1、ハンガー設計期間T2である。その後、ステップS107に示すように、配管が製作される一方、ステップS108に示すように、ハンガーが製作される。その後、配管およびハンガーが現地に据え付けられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の支持構造物の設計は、配管等の設計者(プラントメーカ)とは全く別の、支持構造物(管を支持する支持装置)の設計者(管支持装置メーカ)が、配管図面を元に行っており、以下の■から■の問題があった。
【0015】■支持構造物の形状が配管等の形状と適合しない。
■他の配管との干渉が頻発する。
■配管形状が決定している為、配管の修正が困難である。
■支持構造物のスタイルの選定がメーカのみで行なわれる為、標準品の使用度が低い。
■配管形状の決定後(配管設計完了後)に支持構造物の設計を行う為、設計期間が長く、また、頻繁に変更が行なわれる為、大幅な時間のロスがあった。
【0016】このような事象が発生すると支持構造物の形状の変更を行う、また、初期計画に立ち戻り、配管を再度設計する等の手戻り作業が生じることとなる。このような状況となると、時間のロスが多くなるという問題がある。配管だけでも数百ないし数千あり、各配管を数十の支持体で支持するとすれば、設計しなければならない支持構造物の数は膨大な量となり、労力も増大する。
【0017】また、従来、配管と支持構造物を別々に設計していた為、プラントの美観は二の次となり、さらに、支持性能のみを意識した設計となる為、コスト面での反映が不能であった。
【0018】なお、特開平6−89320号公報には、次の三次元CADサポートデータ作成方法が開示されている。その三次元CADサポートデータ作成方法は、画面に表示された計画物の設計図上で計画物のサポート取付点が指定されたとき当該指定点における計画物の設計データに適合する支持構造物の形状パターン候補を予め用意された形状パターンデータの中から選択して画面に表示し、形状パターンの候補の中から1つの形状パターンが指定されたとき当該指定形状パターンと当該指定点における計画物の設計データとから当該指定点における支持構造物の詳細データを自動作成することを特徴としている。
【0019】本発明は、上記の問題を解決可能な支持構造物の設計方法および装置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中の請求項対応の技術的事項には、括弧()つき、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、請求項対応の技術的事項と実施の複数・形態のうちの少なくとも一つの形態の技術的事項との一致・対応関係を明白にしているが、その請求項対応の技術的事項が実施の形態の技術的事項に限定されることを示されるためのものではない。
【0021】本発明の支持構造物の設計方法は、支持対象物を支持する支持構造物を設計する方法であって、(a) 前記支持対象物の設計者が3次元CAD装置を用いて前記支持対象物の配置を含む基本計画を立てるステップと、(b) 前記支持構造物の設計者が3次元CAD装置を用いて前記(a)で用いられる前記3次元CAD装置のデータを利用して前記(a)の実行時期と並行して前記支持構造物の基本計画を立てるステップと、(c) 3次元CAD装置を用いて前記支持対象物の前記基本計画と前記支持構造物の前記基本計画とに問題が無いか否かを判断し、前記問題が無くなるまで前記(a)および前記(b)の少なくともいずれか一方をやり直すステップと、(d) 前記(c)の結果、前記問題が無くなった前記支持構造物の前記基本計画に基づいて、前記支持構造物を製造するステップとを備えている。
【0022】本発明の支持構造物の設計方法において、前記(b)または前記(c)では、前記支持構造物として、標準品、および複数の前記支持対象物を支持可能な単一の前記支持構造物の少なくともいずれか一方が使用可能か否かが検討される。
【0023】本発明の支持構造物の設計方法において、前記(c)は、前記問題が前記支持構造物と前記支持対象物との干渉である場合に、(e) 前記干渉している前記支持構造物によって、変更された前記支持対象物が支持可能であるか否かを判断するステップと、(f) 前記(e)の結果に基づいて、前記支持対象物の形状を自動的に修正するステップとを備えている。
【0024】本発明の支持構造物の設計方法において、前記(c)は、前記支持構造物として、前記単一の支持構造物が使用可能か否かが検討される場合に、(g) 前記支持構造物の所定の範囲に複数の前記支持対象物があるか否かを検出するステップと、(h) 前記(g)で検出された前記支持対象物の形状が変更可能か否かを判断するステップと、(i) 前記(h)で変更可能と判断されたときに、前記(g)の前記支持構造物が前記(g)で検出された前記複数の支持対象物を支持可能なように、前記(g)の前記支持構造物の形状を変更するステップとを備えている。
【0025】本発明の支持構造物の設計方法において、更に、(j) 前記支持対象物および前記支持構造物の少なくとも一方の変更に伴うコストを、前記支持対象物および前記支持構造物の少なくとも一方の重量(質量)に基づいて算出するステップを備えている。
【0026】本発明の支持構造物の設計方法に用いられ、前記支持構造物として、前記単一の支持構造物が使用可能か否かを検討するための支持構造物の設計装置であって、(ag) 前記支持構造物の所定の範囲に複数の前記支持対象物があるか否かを検出する手段と、(ah) 前記(ag)で検出された前記支持対象物の形状が変更可能か否かを判断する手段と、(ai) 前記(ah)で変更可能と判断されたときに、前記(ag)の前記支持構造物が前記(ag)で検出された前記複数の支持対象物を支持可能なように、前記(ag)の前記支持構造物の形状を変更する手段とを備えている。
【0027】本発明は、ITによるハンガー設計手配・コンカレント業務に関するものといえる。その適用機種は、配管・ハンガー計画全般である。本発明では、3次元CADを用いたハンガー設計を配管計画とコンカレントに実施することによる配管・ハンガー設計の最適設計を実現したものである。
【0028】従来は、配管計画を実施した後に、ハンガー設計に着手していたため、配管形状から標準的なハンガー設計の最適化を行うことが困難であった。これに対し、本発明では、3次元CADモデルを用いハンガー設計の早期着手による最適設計に取り組み、配管計画と同時にハンガー設計(標準スタイル決定)を実施することで、配管設計とハンガー設計のコンカレント設計を実現した。これにより、配管、ハンガーの最適設計によるトータル物量の削減が図られる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態が説明される。
【0030】図1および図2を参照して、一実施形態の支持構造物の設計方法について説明する。
【0031】本実施形態は、プラント配管等の支持対象物の設計時において、配管を支持する支持構造物の設計を行うときに、支持構造物及び配管形状を相互により良い形状とする等の配管と支持構造物設計の最適化を行うことで、コスト削減等を実現することを目的とする。
【0032】図1を参照して、本実施形態の構成について説明する。
【0033】なお、図1において、ステップS21aの配管計画は、図6の配管計画S201に対応している。ステップ16の干渉チェックは、ステップS106の干渉チェックに対応している。また、ステップS14の総合配管図・配管詳細は、ステップS103、S104の総合配管図・配管詳細に対応している。ステップS15aのハンガー計画は、ステップS105aのハンガー計画に対応している。ステップS15bのハンガー詳細設計は、ステップS105bのハンガー詳細設計に対応している。ステップS15cのハンガー装置図は、ステップS105cのハンガー装置図に対応している。ステップS18のハンガー製作は、ステップS108のハンガー製作に対応している。ステップS17の配管製作は、ステップS107の配管製作に対応している。
【0034】図1の配管設計期間T3は、図6の配管設計期間T1に対応している。ハンガー設計期間T4およびT5は、ハンガー設計期間T2に対応している。
【0035】プラント配管を設計する際、3次元CADを用いて設計するが(ステップS21a)、同時に3次元CADにて、その配管等の支持構造物を設計する(ステップS15a)。
【0036】本業務手法では、配管設計をプラントメーカにて行い、支持構造物(管支持装置、ハンガー)については、管支持装置メーカにて設計を行う分業体制をとる。プラントメーカにて設計、計画された配管(ステップS21a)に応じてハンガーメーカにて管支持装置を3次元CADにて設計する(ステップS15a)。
【0037】また、管支持装置の計画設計(ステップS15a)と詳細設計(ステップS15b)の分業化を行うことにより、計画設計(ステップS15a)にて決定される管支持装置のスタイルを指定した上での発注が可能となる。
【0038】互いに連携をとりつつ3次元CADで実行されるステップS21およびステップS15aでは、配管系の設計条件に応じた管支持装置にする為、3次元CAD装置に予め登録しておいた形状パターン候補の中から選択し、支持構造物の寸法を各条件に応じて自動作成し、支持構造物の形状を表示する。
【0039】その後、3次元CAD上(プラントモデル上)で干渉(ステップS16)、コスト、美観等の総合チェックを行い、配管、管支持装置が最適形状となるように設計する。
【0040】本実施形態では、プラント配管設計の3次元CADを用いて、モデル上で初期計画時に配管基本設計(ステップS21a)と管支持装置基本設計(ステップS15a)を行い、基本設計の時点で干渉等の総合チェック(S16)を行う。これにより、以下の(1)から(5)の効果を奏することができる。
【0041】(1)十分な検討を基本設計時に行うことが可能であり、修正を容易に行うことが可能となる。
(2)また、基本設計時にほぼ支持構造物(ハンガー)の形状が決定する為、複数のメーカへの引合いを行うことができる。
(3)プラント配管計画と管支持装置計画をほぼ同時期に行う(ステップS21aおよびステップS15a)ことにより、管支持装置の計画を早期に完了されることが可能である。また、配管及び管支持装置の詳細設計の期間も大幅にスピーディーな設計が可能である。
(4)ステップS15aでは、管支持装置の標準品使用、共通のサポートの使用等のスタイル検討を行うことが可能であり、大幅なコスト削減が可能である。
(5)大幅な作業の簡略化ができる。
【0042】図6に示すように、従来方法のステップS105a、S105b、S105c、S108では、ステップS104で作成された総合配管図、配管詳細図等の2次元紙資料を提供してハンガー計画・詳細設計、製作を発注していた。不十分な資料によるハンガースタイル計画設計をメーカへ任せきりとなっていた。ステップS106では、ハンガー詳細図面をチェックし、経済性、干渉をチェックしていた。干渉がある場合には、配管ルートに立ち戻っていた。
【0043】これに対し、本実施形態では、配管設計部門(プラント側)は、図1のステップS21aおよびステップS15aに示すように、3次元CADフルデータをハンガー専門エンジニアリング会社に提供し基本設計のみを発注する。配管設計部門との共同設計により3次元CADにて経済設計を行う(フロントローディング)。ステップS16に示すように、3次元CADで配管とハンガーとの干渉等のチェックを実施する(コンカレント)。
【0044】次いで、ステップS15b、15c、18に示すように、基本設計により明確となったハンガー仕様を基にメーカ数社に引き合いを行う(設計製作分離発注)。ここでは、基本設計を十分検討しているため、短時間でハンガー装置図のチェックが可能である。
【0045】図1と図6から分かるように、本実施形態では、配管とハンガーの計画および干渉チェック(ステップS21a、S15a、S16)を最上流の3次元CADで統合したことにより、配管詳細設計業務とハンガー詳細設計、製作業務とを完全分離する。
【0046】図6の従来方法がシリーズ設計であったのに対し、図1の方法はコンカレント設計であるといえる。図1の方法は、図6の従来方法に比べてシンプルな業務フローであり、配管設計に手戻りが無くなり、ハンガーコストが大幅に削減され、現地で改造する必要がなくなるという効果を有する。
【0047】本実施形態における、コンカレントエンジニアリングによる効果として、以下の効果が挙げられる。
・コンカレント設計化により設計工数が大幅に削減される。
・ハンガー設計の早期着手(フロントローディング)によりスピーディーで正確な設計が可能である。
・ハンガーBQが削減され、コストが大幅に削減される。
・3Dモデル上での干渉等の総合チェックを実施し、現地改造が無くなる。ハンガーB/Qの削減に関しては、形状の簡素化・単純化(集約・統合・共有化)による部品点数削減が挙げられる。
【0048】本実施形態では、3次元CAD上で配管ルートの作成及びその配管ルートに概略の支持構造が組み込まれた場合の熱計算を含む、配管の基本計画が行なわれる(ステップS21a)と共に、3次元CAD上で前記配管ルートに対応した支持構造物の基本計画が行なわれる(ステップS15a)。3次元CAD上で前記配管ルートに支持構造物が組み込まれたものに対して総合チェックが行なわれ(ステップS16)、干渉が存在すると認められる場合、またはプラント構成上修正要と認められる配管、支持構造物の両基本計画の修正を行い(ステップS21a、S15a)、干渉の存在が認められなくなるまで繰り返し行なわれる。それによって配管及びその支持構造物のそれぞれ基本計画がなされる。
【0049】次に、図1および図2を参照して、ステップS21a、ステップS15aおよびステップS16について説明する。
【0050】図2は、図1のフローチャートの内容と対応している。図2において、図1と対応しているステップについては、図2と同じ符号を付す。
【0051】ステップS21aに示すように、プラント側は、3次元CAD上で配管ルート計画を入力する。ここで、プラント側は、配管系の熱計算を行い、ハンガー取付位置と形式を決定する。ハンガー形式とは、そのハンガーがスライド式、バネ式等のいずれであるかを示すものである。
【0052】ステップS21aと同時並行して、ステップS15aが行われる。ステップS15aでは、ハンガーメーカがハンガースタイル計画を3次元CADに入力する。ステップS15aでは、プラント側によりステップS21にて決定された配管に関して、ハンガーメーカが随時それに対応して、ハンガー計画を行う。ステップS15aにおいて、ハンガーメーカは、プラント設計に使用している3次元CADデータをプラント側と共有し、各プラントの配管形状に対応したハンガー計画を実施する。
【0053】上記のような内容のステップS15aが行われることにより、以下のメリットがある。
・ハンガーメーカは、プラント側が現在設計しているプラント3次元CAD上でハンガー設計を行う為、各ハンガーの形状はこの時点でほぼ決定する。
・ハンガーメーカによるハンガー設計が行われる為、この時点でほぼハンガーの詳細が決定される。
【0054】ステップS16では、プラント側およびハンガーメーカにて、配管、ハンガーの相互確認が行われる。ハンガーメーカがハンガーモデルのデータを3次元CADに入力した後、ハンガーメーカとプラント側とが相互に確認する。また、ステップS16では、上記の干渉チェックに加えて、配管形状、ハンガースタイルをプラント美観上の観点から検討される。
【0055】ステップS16の結果、次の場合には、配管またはハンガー(管支持装置)の少なくともいずれか一方が修正される(ステップS21a、S15a)。
【0056】ステップS16の結果、配管の修正を要するものに以下の例のものがある。
(1)現在、計画中の支持装置によって支持される配管の管支持装置と、それ以外の他の配管との干渉がある場合、その配管を修正する。
(2)配管ルートが修正可能でかつ修正した方がコスト、プラント美観上等最適になると認められるものは、その配管を修正する。
(3)配管ルートの修正によって共通サポートが使用可能なものは、その配管を修正して共通サポート(図4の符号SA3)によって支持されるようにする。
【0057】ステップS16の結果、管支持装置の修正を要するものの例に以下のものがある。
(1)ハンガー形状が複雑になるものは、そのハンガーを修正する。
(2)ハンガー形状が標準品に変更可能なものは、そのハンガーを標準品に修正する。
(3)配管ルートの修正によって共通サポートが可能なものについては、そのハンガーとして共通サポートを用いる。
【0058】図3および図4を参照して、ステップS16での判断前の初期状態と、修正後の状態について説明する。
【0059】図3は、ステップS16での判断前の配管・ハンガーの初期状態を模式的に示している。図3に示すように、配管■および■は、それらの配置に配慮が足りず、複雑な支持装置SA5にて支持されている。また、配管■およびケーブルトレイCT3を支持する支持装置SA1と配管■とが干渉しており、また、ケーブルトレイCT1およびCT2を支持する支持装置SA2と、支持装置SA1とが干渉している。
【0060】図4は、ステップS16での判断結果に基づいて修正した後の配管・ハンガーの状態を模式的に示している。図4に示すように、配管■および配管■を支持する支持構造物H1、H2のスタイルが、図3の複雑な支持装置SA5から変更され、天井から吊下げるタイプに変更されている。また、ケーブルトレイCT1、CT2、CT3および配管■および■は、共通サポート化された支持装置SA3によって支持されている。
【0061】ステップS16では、具体的には次の判断がなされる。配管に関しては、「配管形状(ルート)の不備があるか否か」および「共通サポートの検討に伴い配管ルートを修正すべきか否か」が判断される。支持構造物に関しては、「他の配管との干渉の有無の確認」と「共通サポートの検討」と「ハンガー重量の軽量化の検討」が行われる。この「ハンガー重量の軽量化の検討」では、ハンガースタイルが、コスト、設計等、総合的に判断されるとともに、ハンガー形式が再検討される。これらのステップS16の判断の結果、支持構造物が修正されるか、(ハンガーに伴う)配管の修正を行う。
【0062】本実施形態では、ステップS16の結果、干渉が存在すると認められた場合、配管、支持構造物の両基本計画の修正(ステップS21a、S15a)に当っては、干渉形状、配管の重要度、支持装置重量等により3次元CADに接続されたシステム上で修正方法が決定され、自動修正が行われる。
【0063】次に、ステップS16の結果に基づいて行われる、配管、支持構造物の基本計画の自動修正方法(ステップS21a、S15a)について説明する。
【0064】まず、配管を変更する場合について説明する。
【0065】■管支持装置との干渉に伴う配管形状の変更管支持装置(ハンガー)と配管とが干渉している場合、配管ルートを変更可能か否かが判断される(第1判断ステップ)。その第1判断ステップの結果、配管ルートを変更不可能であると設計者が判断すると、配管形状はそのままとして管支持装置を変更する。第1判断ステップの結果、配管ルートを変更可能であると設計者が判断すると、その次に、第2判断ステップが行われる。第2判断ステップでは、現在の配管が干渉している管支持装置によって、今回形状変更した後の配管を支持できるか否かが判断される。その第2判断ステップの結果、支持不可能であるとシステム上判断されると、配管形状はそのままとして管支持装置を変更する。その第2判断ステップの結果、支持可能であるとシステム上判断されると、配管形状が自動的に修正される。
【0066】■管支持装置の共通化に伴う配管ルートの変更共通サポートを用いることに伴い、配管ルートを変更可能であるか否かが設計者により判断される(第3判断ステップ)。その第3判断ステップの結果、設計者が変更不可能であると判断した場合には、共通サポートの使用をしないか、また、、は、その共通サポートではその配管を支持しないこととする。第3判断ステップの結果、変更可能であると設計者が判断すると、次に、第4判断ステップが行われる。第4判断ステップでは、配管が現行のサポート(共通サポート)のサポート形状によって支持できるか否かが判断される。その第4判断ステップの結果、支持不可能であると判断された場合には、配管、サポートの双方が変更される。第4判断ステップの結果、支持可能であると判断された場合には、配管(ルート)をサポート形状に合わせて自動修正する。
【0067】■管支持装置として標準品を採用したことに伴い、配管形状を変更する。
■管支持装置と配管とを相互に確認した結果に基づき、プラント美観上の観点から、配管ルートを変更する。このプラント美観上からの配管ルートの変更は、配管設計者(プラント側)の判断に基づき行われる。
【0068】次に、ハンガーを変更する場合について説明する。
【0069】ハンガーが干渉していることに伴い、ハンガーを変更する場合には、次の■と■の2つの場合がある。
【0070】■設計対象の管支持装置が支持しようとしている配管以外の配管との干渉がある場合は、まず、配管形状が修正可能であるか否かが判断される(第11判断ステップ)。第11判断ステップの結果、修正不可能である場合には、ハンガー形状を変更(配管をよけたスタイルに変更)する。第11判断ステップの結果、修正可能であると判断された場合には、次に第12判断ステップが行われる。第12判断ステップでは、現行支持装置で干渉している配管を追加的に支持可能であるか否かが判断される。第12判断ステップの結果、支持不可能と判断された場合には、配管形状を修正し、ハンガーを共通サポート化しない。第12判断ステップの結果、支持可能であると判断された場合には、干渉している配管を支持できるように管支持装置の変更、および必要であれば配管ルートの変更を行う。
■他メーカ所掌の管支持装置との干渉の場合は、別途考慮が必要である。
【0071】ハンガーを変更するに際して、ハンガーのスタイルを変更するには、次の(イ)と(ロ)の2つの場合がある。
【0072】(イ)共通サポートへの変更共通サポートへの変更が行われる場合とは、標準品への変更が不可能であって、また、現行のサポートが変更可能なものが対象となる。まず、そのサポートの一定(別途確認)範囲内に、ある2本以上の配管があるか否かが判断される(第13判断ステップ)。第13判断ステップの結果、2本以上の配管が無いと判断された場合には、現行のサポートが用いられる。第13判断ステップの結果、2本以上の配管があると判断された場合には、次に、第14判断ステップが行われる。第14判断ステップでは、配管形状の変更が可能であるか否かが判断される。第14判断ステップの結果、不可能であると判断された場合には、現行のサポートが用いられる。第14判断ステップの結果、可能であると判断された場合には、共通サポートとなるようにサポート幅を広げる等の変更を行う。また、そのサポートの一定範囲内に当該配管以外の支持対象物があるか否かが判断される(第21判断ステップ)。第21判断ステップの結果、無いと判断された場合には、現行のサポートが用いられる。第21判断ステップの結果、あると判断された場合には、次に、第22判断ステップが行われる。第22判断ステップでは、当該配管以外の支持対象物の形状が変更可能か否かが判断される。第22判断ステップの結果、変更不可能であると判断された場合には、現行のサポートが用いられる。第22判断ステップの結果、変更可能であると判断された場合には、共通サポート化を行う。すなわち、追加される支持対象物の形状に合わせて管支持装置の変更を行う。配管ルートの変更が可能で、プラントの美観上共通サポート化が必要と認められるものについて、共通サポート化が行われる。
【0073】(ロ)標準品への変更ハンガーのスタイルを標準品に変更する場合には、まず、現行サポートが変更可能か否かが判断される(第31判断ステップ)。第31判断ステップの結果、変更不可能であると判断された場合には、現状のサポートが用いられる。第31判断ステップの結果、変更可能であると判断された場合には、現行サポートのスタイルと標準品に変更した場合とでコストの比較を行う(第32判断ステップ)。第32判断ステップの判断の結果、標準品に変更した場合の方がコストが安いと判断された場合には、次に、第33判断ステップが行われる。第33判断ステップでは、配管形状の変更が必要であるか否かが判断される。第32判断ステップの判断の結果、変更が必要であると判断された場合には、配管形状を変更した上で標準品への変更を行う。第32判断ステップの判断の結果、変更が不要であると判断された場合には、そのまま標準品への変更を行う。
【0074】上記の説明では、配管の基本計画及びその修正(ステップS21a)、および配管の支持構造物の基本計画及びその修正(ステップS15a)は、同一(同一種類)の3次元CAD上で行われるとして説明した。これに代えて、ステップS21aおよびステップS15aとが、異なる3次元CAD上で実施されるように下記の方法を実施することができる。
■3次元CADに関するインターネットの専用サイトを設け、ハンガーメーカにはユーザID、パスワードを付与した上で、そのサイトへのアクセス(入力)を可能とする。
■MO、CD−Rを用いる。
上記により、異なる3次元CAD同士で必要なデータが交換可能なように構成される。
【0075】上記のように、ステップS21aおよびステップS15aとが互いに異なる3次元CAD上で実施される場合、配管の支持構造物の基本計画に当って、それが行なわれる3次元CADに、配管の基本計画が行なわれた3次元CADから、そのプラントにおける建屋、機器等全ての情報を管支持装置メーカと共有するように、その配管ルートに応じた管支持データが入力されることができる。
【0076】また、上記のように、ステップS21aおよびステップS15aとが互いに異なる3次元CAD上で実施される場合、配管の基本計画の修正に当って、それが行なわれる3次元CADに、配管の支持構造物設計が行なわれた3次元CADから、配管の基本計画の少なくとも管支持モデルに関するデータが入力されることができる。
【0077】本実施形態では、配管および管支持装置の変更に伴うコストを算出することができる。コスト計算は、配管と支持構造物の重量(質量)を計算し、その重量(質量)をコストに換算する。支持構造物として標準品が用いられる場合には、その分、コストが安価に計算される。
【0078】
【発明の効果】本発明の支持構造物の設計方法によれば、設計工数が大幅に削減される。




 

 


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