米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> オムロン株式会社

発明の名称 真偽判別装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−271907(P2003−271907A)
公開日 平成15年9月26日(2003.9.26)
出願番号 特願2002−67213(P2002−67213)
出願日 平成14年3月12日(2002.3.12)
代理人 【識別番号】100084548
【弁理士】
【氏名又は名称】小森 久夫
【テーマコード(参考)】
2C005
3E041
5B058
【Fターム(参考)】
2C005 HA02 HB09 HB10 HB20 JA01 JB24 KA01 LA06 LB18 
3E041 AA01 AA02 AA03 AA10 BA07 BB07 BC03 CA01 CA02 CB03 EA05
5B058 CA31 KA02 KA04 KA13 KA31 YA20
発明者 若林 尚之 / 宮川 智
要約 課題
媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体の材質が適正であるかどうかにより媒体の真偽を判別することで媒体の真偽判別精度を向上させ、媒体の偽造を十分に防止できる真偽判別装置を提供する。

解決手段
真偽判別装置10は、磁界発生部13により発生させるバイアス磁界の強度を周期的に変化させて、媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2のヒステリシス特性を取得する。このヒステリシス特性を用いることで、媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2の材質が適正であるかどうかを判別することができ、媒体1の真偽判別精度を向上させることができる。また、媒体1を偽造するには、真媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2と同じ材質の磁性体2が必要になるので、媒体1の偽造を困難にでき、媒体1の偽造を十分に防止できる。
特許請求の範囲
【請求項1】 バイアス磁界を発生させる磁界発生手段と、上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がかけられた空間に位置させた媒体について、媒体近傍の磁界を検出する磁界検出手段と、上記磁界検出手段により検出した上記媒体近傍の磁界を用いて媒体の真偽を判別する真偽判別手段と、を備え、上記磁界発生手段は、発生させるバイアス磁界の強度を所定の範囲で周期的に変化させる真偽判別装置。
【請求項2】 バイアス磁界を発生させる磁界発生手段と、上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がかけられた空間を挟んで媒体を搬送する媒体搬送手段と、上記バイアス磁界がかけられた空間において、上記媒体搬送手段により搬送されている媒体について、搬送方向に沿って該媒体近傍の磁界を検出する磁界検出手段と、上記磁界検出手段により搬送方向に沿って検出した上記媒体近傍の磁界を用いて媒体の真偽を判別する真偽判別手段と、を備え、上記磁界発生手段は、発生させるバイアス磁界の強度を所定の範囲で周期的に変化させる真偽判別装置。
【請求項3】 上記真偽判別手段は、上記媒体の特徴量として上記磁界検出手段により検出された上記媒体近傍の磁界から媒体のヒステリシス特性を取得し、ここで取得したヒステリシス特性を用いて媒体の真偽を判別する請求項1または2に記載の真偽判別装置。
【請求項4】 上記真偽判別手段は、上記媒体の特徴量として上記磁界検出手段により検出された上記媒体近傍の磁界から媒体の高調波成分の周波数特性を取得し、ここで取得した高調波成分の周波数特性を用いて媒体の真偽を判別する請求項1または2に記載の真偽判別装置。
【請求項5】 上記真偽判別手段は、上記媒体の特徴量として上記磁界検出手段により検出された上記媒体近傍の磁界から媒体の着磁量に応じた特性を取得し、ここで取得した着磁量に応じた特性を用いて媒体の真偽を判別する請求項1または2に記載の真偽判別装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁性体を混入、塗布、または挟み込んだ媒体について、該媒体の真偽を判別する真偽判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙幣、証券等の紙葉類や、クレジットカード、キャッシュカード等の樹脂カード類等、の媒体の偽造を困難にし、媒体の偽造を防止するために、媒体の基材に磁性体を混入、塗布、または挟み込んで、媒体に磁気特性を持たせることが提案されている。
【0003】上記磁気特性を持たせた媒体の真偽を判別する従来の真偽判別装置は、適当な強度のバイアス磁界をかけた空間を挟んで媒体を搬送する搬送路を有し、バイアス磁界をかけた空間において搬送路を搬送されている媒体近傍の磁界を検出する。これにより、媒体の搬送方向に沿って媒体近傍の磁界の変化が検出される。磁性体は、バイアス磁界がかけられたとき、かけられたバイアス磁界の強度に応じた磁束密度になり、この磁束密度に応じた磁界を発生させるので、媒体の搬送方向に沿って検出された媒体近傍の磁界においては、該媒体に磁性体が存在している部位と、存在していない部位とで、変化があらわれる。
【0004】したがって、媒体の搬送方向に沿って検出した媒体近傍の磁界の変化から、該媒体について搬送方向における磁性体の配置を検出することができる。真偽判別装置は、検出した磁性体の配置と、適正な磁性体の配置(真媒体における磁性体の配置)とを比較し、検出した磁性体の配置が適正であれば真媒体であると判別し、反対に適正でなければ偽造媒体であると判別する。
【0005】適正な磁性体の配置については、センタで管理する方式や、媒体に記憶させる方式(例えば媒体に設けられている磁気ストライプやICチップ等に記憶させる方式や、磁気特性を示すバーコードを媒体に印刷する方式)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の真偽判別装置は、媒体の搬送方向における磁性体の配置を検出し、該配置が適正であるかどうかにより媒体の真偽を判別しているだけであった。このため、■媒体(真媒体)に対して光学的、または磁気的な読取方法で該媒体における磁性体の配置を読み取り、■ここで読み取った磁性体の配置に基づく印刷を、適当な濃度に調整した磁気インクで基材に施す、という方法で媒体が偽造される危険性があった。
【0007】この発明の目的は、媒体に混入、塗布、または挟み込んだ磁性体の材質が適正であるかどうかを判別することにより、媒体の真偽を判別することで真偽判別精度を向上させ、媒体の偽造を十分に防止できる真偽判別装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の真偽判別装置は、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0009】(1)バイアス磁界を発生させる磁界発生手段と、上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がかけられた空間に位置させた媒体について、媒体近傍の磁界を検出する磁界検出手段と、上記磁界検出手段により検出した上記媒体近傍の磁界を用いて媒体の真偽を判別する真偽判別手段と、を備え、上記磁界発生手段は、発生させるバイアス磁界の強度を所定の範囲で周期的に変化させる。
【0010】この構成では、磁界検出手段が、磁界発生手段によりバイアス磁界がかけられた空間に位置させた媒体について、該媒体近傍の磁界を検出する。また、磁界発生手段がバイアス磁界の強度を所定の範囲で周期的に変化させる。これにより、バイアス磁界がかけられた空間に位置にする媒体に、その強度を所定の範囲で周期的に変化させたバイアス磁界をかけることができる。
【0011】ここで、磁性体が上記媒体に混入、塗布または挟み込まれている場合、この磁性体に磁界発生手段により発生させたバイアス磁界がかかることになる。磁性体は、かけられた磁界に応じた磁束密度になり、この磁束密度に応じた磁界(以下、発生磁界と言う。)を発生する。磁性体にかかるバイアス磁界の強度は、所定の範囲、例えば磁性体が磁気飽和する強度を含む範囲や、磁性体の保持力よりも小さい強度範囲、で周期的に変化させられている。したがって、上記媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体について、上記バイアス磁界の強度変化に対する磁束密度(発生磁界)の変化を検出することができる。
【0012】例えば、バイアス磁界の強度範囲が、磁性体が磁気飽和する強度を含んでいる範囲であると、バイアス磁界の強度変化に対する発生磁界の変化から該磁性体のヒステリシス特性を直接的に取得できる。また、磁界検出手段により検出された発生磁界から抽出した高調波成分の周波数特性(高調波成分の周波数とその大きさ)から、逆フーリエ変換により間接的に上記ヒステリシス特性を算出することもできる。
【0013】また、バイアス磁界の強度範囲が、磁性体の保持力よりも小さい範囲であると、バイアス磁界の強度変化に対する発生磁界の変化から、この磁性体の着磁量に応じたヒステリシス特性(以下、着磁特性と言う。)を得ることができる。
【0014】上記ヒステリシス特性や、着磁特性は、磁性体の材質により異なる。したがって、真偽判別手段において、上記ヒステリシス特性や、着磁特性を用いて、媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体の材質が適正であるかどうかを判別することで、媒体の真偽判別精度を向上させることができる。
【0015】なお、媒体を偽造するには、真媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体と同じ材質の磁性体が必要になるので、媒体の偽造が困難になり、媒体の偽造を十分に防止できる。
【0016】(2)バイアス磁界を発生させる磁界発生手段と、上記磁界発生手段により上記バイアス磁界がかけられた空間を挟んで媒体を搬送する媒体搬送手段と、上記バイアス磁界がかけられた空間において、上記媒体搬送手段により搬送されている媒体について、搬送方向に沿って該媒体近傍の磁界を検出する磁界検出手段と、上記磁界検出手段により搬送方向に沿って検出した上記媒体近傍の磁界を用いて媒体の真偽を判別する真偽判別手段と、を備え、上記磁界発生手段は、発生させるバイアス磁界の強度を所定の範囲で周期的に変化させる。
【0017】この構成では、媒体の搬送方向に沿って該媒体における磁性体の配置、および磁性体について上記(1)で説明した上記ヒステリシス特性や、着磁特性を取得することができるので、磁性体の材質だけでなく、媒体における磁性体の配置も用いた真偽判別が行える。したがって、真偽判別精度を一層向上させることができる。また、媒体の偽造が一層困難になり、媒体の偽造を略確実に防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態である真偽判別装置について説明する。
【0019】まず最初に、この実施形態の真偽判別装置で真偽が判別される媒体について説明する。ここで言う媒体とは、例えば紙幣、証券等の紙葉類や、クレジットカード、キャッシュカード等の樹脂カード類等である。
【0020】図1は媒体の例を示す図である。媒体1には、その基材の原材料、例えば紙葉類であればパルプを溶かした粘性の原材料、また樹脂カード類であればPET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂を溶かした粘性の原材料に、磁性金属繊維や、磁性体粉を混入したポリマー繊維等の磁性体繊維2aを投入し、十分に攪拌した後に成形することにより、磁性体繊維2aを基材内に混入したもの(図1(A)参照)、基材の表面に磁性粉2bを塗付したもの(図1(B)参照)、基材の表面に磁気インク2cで印刷を施したもの(図1(C)参照)、さらには1対の基材間に磁性の金属箔2dを挟み込んで貼り合わせたもの(図1(D)参照)等がある。
【0021】以下の説明において、上記磁性繊維2a、磁性粉2b、磁気インク2c、および磁性の金属箔2dを総称して磁性体2と言う。
【0022】なお、同じ種類の媒体1であっても、基材に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2の量や、基材における磁性体2の配置については同じであるとは限らない。
【0023】次に、この発明の実施形態である真偽判別装置について説明する。
【0024】図2は、この発明の実施形態である真偽判別装置の構成を示す図である。真偽判別装置10は、本体の動作を制御する制御部11と、真偽判別の対象である媒体1を搬送する搬送路を有する搬送部12と、バイアス磁界を発生させる磁界発生部13と、搬送路を搬送されている媒体1近傍の磁界を検出する検出部14と、を備えている。
【0025】搬送部12には、搬送路における媒体1の搬送位置を検出する位置センサ(不図示)が設けられている。搬送部12の搬送路は、磁界発生部13によりバイアス磁界がかけられた空間を挟んで媒体1を搬送するように構成されている。磁界発生部13は、発生させるバイアス磁界の強度を周期的に変化させることができるように、高周波発生器21でコイル22に正弦波信号を流す構成である(図3(A)参照)。また、図3に(A)に示すように、検出部14は、コイル22に対して対称な位置に配置された一対のホール素子31a、31bと、一対のホール素子31a、31bの出力を入力とし、その差を出力する差動アンプ32とを有する構成である。一方のホール素子31aは、搬送路を搬送されている媒体1の近傍に位置するように配置されている。検出部14は、図3(B)に示すように媒体1の搬送方向に沿って該媒体1近傍の磁界を検出できるように構成されている。差動アンプ32の出力は、制御部11に入力される。
【0026】以下、この実施形態の真偽判別装置10の動作について説明する。
【0027】真偽判別装置10は、搬送部12において、真偽を判別する対象の媒体1を搬送する。媒体1は、磁界発生部13によりバイアス磁界がかけられた空間を挟んで搬送される。検出部14は、搬送方向に沿って、媒体1近傍の磁界を検出する。
【0028】磁界発生部13は、高周波発生器21でコイル22に正弦波信号を流すことにより、発生させているバイアス磁界の強度を周期的に変化させている(図4(A)参照)。図4(A)において、横軸は時間である。また、真媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2が磁気飽和する強度を含んだ範囲でバイアス磁界の強度を周期的に変化させている。
【0029】磁性体2は、かけられたバイアス磁界の強度に応じた磁束密度になり、該磁束密度に応じた磁界(以下、発生磁界と言う。)を発生する。検出部14の一対のホール素子31a、31bはコイル22を挟んで対称な位置に配置されている。また、一方のホール素子31aは、搬送路を搬送されている媒体1の近傍に位置するように配置されている。差動アンプ32の出力は、一方のホール素子31aと他方のホール素子31bとの差分に応じた信号であり、媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2による発生磁界の大きさに応じた信号である。差動アンプ32の出力は、図4(B)に示すように、一方のホール素子31aに対向している位置近傍に磁性体2が存在しているときそのレベルが大きくなる。また、差動アンプ32を用いることで、一方のホール素子31aに対向している位置近傍に磁性体2が存在していないときのレベルを十分に抑えている。
【0030】図4(B)において、横軸は媒体1の搬送方向の位置であり、縦軸は差動アンプ32の出力レベルである。また、図4(C)は一方のホール素子31aに対向している位置近傍に磁性体2が存在しているときの差動アンプ32の出力波形(図4(B)におけるA部の出力波形)の拡大図である。
【0031】搬送部12には搬送している媒体1の搬送位置を検出する位置センサが設けられているので、差動アンプ32の出力と、媒体1の搬送方向の位置と、を対応づけることができる。したがって、図4(B)に示す波形から、搬送路を搬送されている媒体1について、搬送方向における磁性体2の配置を検出できる。
【0032】また、磁界発生部13は、磁性体2が磁気飽和する強度を含む範囲でバイアス磁界を周期的に変化させているので、図5に示すように磁界発生部13により発生されているバイアス磁界の強度と、磁性体2による発生磁界の大きさ(差動アンプ32の出力)とから、該磁性体2のヒステリシス特性を直接的に取得することができる。ヒステリシス特性は、磁性体2の材質により異なる特性である。
【0033】制御部11は、媒体1の搬送方向における磁性体2の配置、および磁性体2のヒステリシス特性を用いて、媒体1の真偽を判別する。図6は制御部における真偽判別の処理を示すフローチャートである。
【0034】制御部11は、搬送路における媒体1の搬送位置を検出する位置センサの出力、媒体1の搬送速度、および差動アンプ32の出力から、媒体1の搬送方向における磁性体2の配置を取得し(s1)、ここで検出した磁性体2の配置が適正であるかどうかを判別する(s2)。s2で適正であると判別すると、高周波発生器21の出力信号(磁界発生部13により発生されているバイアス磁界の強度に相当する信号)と、差動アンプ22の出力信号(磁性体2の発生磁界の大きさに相当する信号)とからヒステリシス特性を取得し(s3)、ここで取得したヒステリシス特性が適正であるかどうかを判別する(s4)。制御部11は、s4で適正であると判別すると、媒体1を真媒体であるとし(s5)、s2、またはs4で適正でないと判別すると、媒体1を偽造媒体であるとする(s6)。
【0035】媒体1における磁性体2の配置や、磁性体2のヒステリシス特性については、センタで管理されている。s2では、制御部11は、センタで管理されている媒体1における磁性体2の配置と、s1で取得した媒体1における磁性体2の配置とを比較し、その類似度が所定量以上であれば適正であると判別し、反対に類似度が所定量未満であれば適正でないと判別する。また、s4ではセンタで管理されているヒステリシス特性と、s3で取得したヒステリシス特性とを比較し、その類似度が所定量以上であれば適正であると判別し、反対に類似度が所定量未満であれば適正でないと判別する。
【0036】なお、センタで管理するヒステリシス特性として、図5に示したヒステリシス環線を示すデータを登録してもよいが、この場合データ量が多くなることから、残留磁束密度、保持力、磁気飽和するときのバイアス磁界の強度等、ヒステリシス特性の特徴部のデータを登録するほうが好ましい。
【0037】また、媒体1における磁性体2の配置や、磁性体2のヒステリシス特性については、センタで管理せずに、媒体1に設けた磁気ストライプやICチップ等に記憶させてもよいし、バーコードで媒体1に印刷してもよい。この場合、真偽判別装置10に、媒体1から磁性体2の配置や、磁性体2のヒステリシス特性を読み取る構成を設ければよい。
【0038】このように、この実施形態の真偽判別装置10は、媒体1の真偽判別において、該媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2のヒステリシス特性(材質)が適正であるかどうかを判別するようにしたので、媒体1の真偽判別精度を向上させることができる。また、媒体1を偽造するには、真媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2と同じ材質の磁性体2が必要になるので、媒体1の偽造を困難にでき、媒体1の偽造を十分に防止できる。
【0039】さらに、媒体1における磁性体2の配置も該媒体1の真偽の判別に用いるので、真偽判別精度を一層向上させることができる。
【0040】なお、上記実施形態では、図6において媒体1における磁性体2の配置が適正であれば、ヒステリシス特性が適正であるかどうかを判別するとしたが、磁性体2のヒステリシス特性が適正であれば、媒体1における磁性体2の配置が適正であるかどうかを判別するようにしてもよい(磁性体2の配置と、ヒステリシス特性との判別の順番については入れ替えてもよい。)。
【0041】また、上記実施形態における一対のホール素子31a、31bを、一対のMR素子に置き換えてもよい。
【0042】また、図7に示す差動ヘッド25を用いて、磁界発生部13と検出部14とを一体的に構成してもよい。差動ヘッド25は、高周波発生器21により一次コイル26に正弦波信号を入力し、発生させるバイアス磁界の強度を周期的に変化させることができる。
【0043】差動ヘッド25の出力(2次コイル27の出力)は、上記差動アップ32の出力と同様に、図4(B)に示すように、差動ヘッド25の検出部に対向している位置近傍に磁性体2が存在しているときそのレベルが大きくなり、検出部に対向している位置近傍に磁性体2が存在していないときのレベルが小さくなる。しかし、差動ヘッド25の検出部に対向している位置近傍に磁性体2が存在しているときに出力される信号は(2次コイル27の出力)は、磁性体2の磁束密度(磁性体2による発生磁界)を微分した信号に比例する(図8(A)参照)。したがって、差動ヘッド25の2次コイル27の出力を積分することにより、磁性体2のヒステリシス特性を取得することができる(図8(B)参照)。
【0044】このように、差動ヘッド25を用いた真偽判別装置10においても、媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2のヒステリシス特性を取得することができるので、上記実施形態と同様に媒体1の真偽判別において、該媒体1に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体2の材質が適正であるかどうかを判別することができ、真偽判別精度を向上させることができる。
【0045】なお、上記実施形態と同様に、媒体1における磁性体2の配置を用いて、媒体1の真偽を判別することができる。
【0046】また、以下に示すように、差動型でない磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと言う。)を用いて磁性体2のヒステリシス特性を取得することもできる。
【0047】磁性体2は、磁気飽和する強度よりも大きいバイアス磁界がかけられたとき、磁束密度が飽和し(磁性体2による発生磁界が飽和し)、高調波成分が増加する。したがって、磁気ヘッドの検出出力から高調波成分の周波数とその大きさとを抽出し、これを逆フーリエ変換することで磁性体2による発生磁界の変化を算出することができるので、磁性体2のヒステリシス特性を得ることができる。
【0048】なお、磁気ヘッドにより発生されるバイアス磁界も、上記実施形態と同様に、磁性体2が磁気飽和する強度を含む範囲で周期的に変化させられている。
【0049】図9に磁気ヘッドの検出出力からヒステリシス特性を算出する例を3つ示す。磁気ヘッドの検出出力から、高調波成分の周波数毎にその大きさを抽出し(図9(A)、(B)、(C)に示す左側の特性)、これを逆フーリエ変換することで磁性体2による発生磁界の変化を算出することができる(図9(A)、(B)、(C)に示す中央の特性を算出することができる。)ので、図9(A)、(B)、(C)に示す右側のヒステリシス特性を算出することができる。
【0050】これにより、上記実施形態と同様に媒体1の真偽判別精度を向上させ、且つ媒体1の偽造を防止することができる。また、差動型でない磁気ヘッドを使用することにより、装置本体のコストを安価にできる。
【0051】さらに、上記実施形態では磁界発生部13により発生するバイアス磁界の強度を、磁性体2が磁気飽和する強度を含む範囲で周期的に変化させるとしたが、磁性体2の保持力よりも小さい範囲で周期的に変化させてもよい。
【0052】ここで、検出部14の構成が上記図3(A)に示した構成であるとすると、一方のホール素子31aに対向している位置近傍に磁性体2が存在しているときの出力信号のレベルの中心が図10(A)に示すようにずれる。このずれの大きさは、磁性体2の着磁量に比例する。
【0053】したがって、媒体1に混入、塗布、または挟み込む磁性体2を適当に着磁しておけば、磁性体2の着磁量に応じたヒステリシス特性(この発明で言う着磁量に応じた特性(以下、着磁特性と言う。))を取得することができる(図10(B)参照)。
【0054】なお、図10(B)に示す破線は、磁界発生部13により発生するバイアス磁界の強度を、磁性体2が磁気飽和する強度を含む範囲としたときに得られるヒステリシス特性である。
【0055】このため、磁界発生部13により発生するバイアス磁界の強度を、磁性体2の保持力よりも小さい範囲で周期的に変化させた場合、磁性体2の着磁特性を用いて(磁性体2の着磁量を用いて)媒体1の真偽を判別することができ、媒体1の真偽判別精度を向上させることができ、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体の材質が適正であるかどうかにより媒体の真偽を判別するので、媒体の真偽判別精度を向上させることができる。また、媒体を偽造するには、真媒体に混入、塗布、または挟み込まれている磁性体と同じ材質の磁性体が必要になることから、媒体の偽造を困難にでき、媒体の偽造を十分に防止できる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013