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発明の名称 情報配信装置並びにリモートエンジニアリングシステム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−199179(P2003−199179A)
公開日 平成15年7月11日(2003.7.11)
出願番号 特願2001−390709(P2001−390709)
出願日 平成13年12月21日(2001.12.21)
代理人 【識別番号】100092598
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 伸一
【テーマコード(参考)】
5B089
5C062
5H223
5K048
【Fターム(参考)】
5B089 GA11 GB02 JA35 JA36 JB17 JB22 KA17 KC57 KH04 MC02 
5C062 AA14 AA29 AB38 AB42 AC41 AC42 AC43 AC56 AF00 BA04 BC03
5H223 AA05 DD07 DD09 EE30
5K048 AA15 BA23 DC07 EB12 HA02
発明者 久保田 哲 / 鹿間 恵一郎 / 横川 隆志
要約 課題
ユーザが秘密にしたい情報を見せずに、監視,保守に必要な情報を外部にむけて配信可能にするリモートエンジニアリングシステムを提供すること
解決手段
工場1内は、PLC10その他の装置がネットワーク15aから15cを介してデータ収集ユニット20に接続され、各装置が持つデータはデータ収集ユニットに集められる。データ収集ユニットは、IP網3′を介してベンダー2側のモニタリング装置2aと接続され、データの送受ができる。データ収集ユニットは、外部に見せられない情報を識別するための定義情報を持ち、情報収集手段で収集した装置が持つ情報に対し、前記定義情報に基づき、モザイク処理を行い、前記収集した情報を見せても問題ない内容に加工する。加工後の情報を配信(見せても良い情報はそのまま配信)するので、ベンダーにノウハウなどが漏洩することが無くなる。
特許請求の範囲
【請求項1】 管理領域内の装置が持つ情報を外部に配信する情報配信装置であって、前記情報のうちの外部に見せない情報を識別するための定義情報を記憶する定義情報記憶部と、前記装置が持つ前記情報を収集する情報収集手段と、前記定義情報に基づき、前記収集した情報に対し、見せても問題ない内容に加工する情報加工手段と、前記情報を外部に配信するに際し、前記見せない情報については、前記情報加工手段で加工された情報を配信する手段を備えた情報配信装置。
【請求項2】 前記配信する情報は、その情報が格納されるアドレス情報を含み、そのアドレス情報は、前記見せない情報であるか否かを問わず、情報加工をすることなく配信することを特徴とする請求項1に記載の情報配信装置。
【請求項3】 前記定義情報における前記外部に見せない情報は、情報毎に設定するか、或いは、アドレス範囲で設定することを特徴とする請求項1または2に記載の情報収集装置。
【請求項4】 前記情報加工手段で加工された情報の加工前の情報を待避情報として一時的に格納する待避記憶手段と、前記加工された情報を含む情報に基づいて、外部システムで修正処理をして生成された修正情報を前記管理領域内の装置にダウンロードするに際し、前記待避記憶手段に格納した前記待避情報に基づき、前記加工された情報を加工前の情報に復帰する復帰手段を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報配信装置。
【請求項5】 請求項1から4の何れか1項に記載の情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムであって、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せない情報に対しては前記情報加工手段を稼働して見せても問題ない内容に加工した状態で配信するリモートエンジニアリングシステム。
【請求項6】 請求項4に記載の情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムあって、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せない情報に対しては前記情報加工手段を稼働して見せても問題ない内容に加工した状態で配信し、かつ、前記情報配信装置は、前記情報加工手段で加工された情報の加工前の情報を待避情報として一時的に保持しておき、前記外部システムは、受信した情報に基づき、前記装置が正常に動作するための修正情報を生成するとともに、その生成した修正情報を前記情報配信装置を介して前記装置にダウンロードし、そのダウンロードの際に、前記情報配信装置は、前記待避情報に基づき、前記加工された情報を加工前の情報に復帰するようにしたことを特徴とするリモートエンジニアリングシステム。
【請求項7】 管理領域内の装置が持つ情報を外部に配信する情報配信装置であって、前記情報のうちの外部に見せない情報を識別するための定義情報を記憶する定義情報記憶部と、前記装置が持つ前記情報を収集する情報収集手段とを備え、その情報収集手段で収集した前記情報を外部に配信するに際し、前記定義情報に基づき前記見せない情報については、配信しないようにすることを特徴とする情報配信装置。
【請求項8】 前記配信しない情報を待避情報として一時的に格納する待避記憶手段と、前記配信した情報に基づいて、外部システムで修正処理をして生成された修正情報を前記管理領域内の装置にダウンロードするに際し、前記待避記憶手段に格納した前記待避情報に基づき、前記加工された情報に前記配信しなかった情報を追加する復帰処理をする復帰手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の情報配信装置。
【請求項9】 請求項7または8に記載の情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムであって、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せない情報を除いて配信するようにしたリモートエンジニアリングシステム。
【請求項10】 請求項8に記載の情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムあって、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せない情報を除き配信し、かつ、前記情報配信装置は、前記配信しなかった情報を待避情報として一時的に保持しておき、前記外部システムは、受信した情報に基づき、前記装置が正常に動作するための修正情報を生成するとともに、その生成した修正情報を前記情報配信装置を介して前記装置にダウンロードし、そのダウンロードの際に、前記情報配信装置は、前記待避情報に基づき、前記加工された情報に前記配信しなかった情報を追加する復帰処理をするようにしたことを特徴とするリモートエンジニアリングシステム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、情報配信装置並びにリモートエンジニアリングシステムに関するものである。
【0002】
【発明の背景】工場や各種現場にあっては、FAシステムその他の設備機器が設置され、稼働している。係る場合、FAシステム等を構成する各種装置に不具合が発生すると、メンテナンスをする必要が生じる。従来の係るメンテナンス(サポート)体制は、例えば、FAシステム等を利用しているユーザが電話,FAXなどを用いてサポートする人がいるセンタ(サポートセンタと呼ぶ。多くの場合はベンダーが請負っている)へ連絡を取るとともに、故障状況等を伝える。そして、係る連絡を受けたサポートセンタでは、必要に応じてメンテナンス要員を現場に派遣し、必要なメンテナンス処理を行っている。
【0003】しかしながら、電話等によりユーザが装置の状況を説明するため、正確な情報を迅速に伝えることは困難である。さらに、係るメンテナンスシステムを実現するためには、工場・現場とサポートセンタにそれぞれ人が存在している必要があり、24時間体制で監視・メンテナンス等のサポートをするのは困難である。
【0004】一方、遠隔地で監視等をするリモートエンジニアリングを利用して上記サポートをすることが考えられる。特に、FAシステム等では設備装置同士がネットワークで接続されているので、そのネットワークをインターネットその他の通信網を介してサポートセンタ側の監視システムと接続することにより、遠隔地からFAシステムの各装置の状態を監視することが可能となる。そして、故障がプログラム,データなどのソフトウェアに起因する場合には、プログラムやデータファイルをアップロードしたうえで、それらを修正したり、変更,書替えしたりして、修正プログラムや修正データをサポートセンタからダウンロードすることにより、サポートセンタなどの遠隔地から直接メンテナンスを行うことができ、効率が良い。また、遠隔地にてデータの解析が可能となり、いわゆるサプライチェーンマネジメントを行うことも可能となる。
【0005】しかしながら、工場などにおいては、ノウハウ,生産内容その他の秘密にすべき情報が、設備装置のメモリ内に格納されている。従って、遠隔地が同一の会社内であれば問題がないが、通常、ユーザとサポートセンタまたはベンダーとは別会社であるので、リモートエンジニアリングを採用し、遠隔地から各種装置のメモリに格納された情報が自由に見ることができるようになると、ユーザにとっては係る秘密にすべき情報までベンダーが見ることができる状態になるので好ましくない。
【0006】この発明は、ユーザが秘密にしたい情報を見せることなく、監視,メンテナンス,保守などに必要な情報を外部にむけて配信可能または外部からアクセス可能にすることのできる情報配信装置並びにリモートエンジニアリングシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による情報配信装置は、管理領域内の装置が持つ情報を外部に配信する情報配信装置であって、前記情報のうちの外部に見せない情報を識別するための定義情報を記憶する定義情報記憶部と、前記装置が持つ前記情報を収集する情報収集手段と、前記定義情報に基づき、前記収集した情報に対し、見せても問題ない内容に加工する情報加工手段と、前記情報を外部に配信するに際し、前記見せられない情報については、前記加工した情報を配信する手段とを備えて構成した。
【0008】ここで、定義情報記憶部は、実施の形態では、メモリ23の定義エリアに対応する。また、加工は、実施の形態ではモザイク処理のことを含めて言う。また、情報は、実施の形態で言うデータやデータの内容を特定するアドレスや名前やプログラムなどを含むものである。情報配信装置は、実施の形態ではデータ収集ユニット20により実現されている。その管理領域は、工場や現場等のある限られた範囲としていて、その管理領域内の装置は、情報配信装置にネットワークなどの通信設備により接続され、直接または間接的に情報の送受が可能な装置である。また、情報配信装置は通信網を介して遠隔地とつながっている。
【0009】加工した情報を配信する手段は、情報配信装置が直接的に自己が記憶保持している情報を配信する場合と、実施の形態におけるメンテナンス時の処理のように、モザイク処理した加工情報(加工データ)を装置に格納し、外部への見せたくないデータの配信は、その加工データに基づき行う場合がある。
【0010】また、配信は、直接或いは間接を問わず、最終的に目的とする相手に情報(加工データを含む)が到達するようになっていればよい。さらに、配信は、送信と称しても良く、実施の形態におけるメンテナンス時に、遠隔地側の外部システム側がアップロードして情報を吸い上げるようなものも本発明で言う配信に含まれる。さらに、配信するタイミングは、自発的に行っても良いし、外部からのアクセス要求に応じて行うものでも良い。
【0011】情報の中には、装置さらにはその装置に接続された機器の状態を示すI/Oデータや測定値などの情報や、原料の使用量,通電時間,現在の生産数,不良品数等の稼働実績を示す情報や、ある物質の製造における原料名,その組成比,順番,動作時間,工程移動時間などの製造に関する情報とがある。ここでは、これをまとめて製造情報と言う。そしてこれら製造情報の中には、ノウハウでもあり、秘密にしたい情報が含まれている。
【0012】この発明では、秘密にしたい情報、つまり外部に見せたくない情報を予め定義情報として記憶させておき、データを外部に配信する際に、見せても問題のない内容に加工するため、係る秘密が外部に漏れることが無くなる。よって、安心してベンダーなど外部に管理領域内の内部情報を配信して公開することができ、リモート監視やリモートメンテナンスなどのリモートエンジニアリングが可能となる。
【0013】そして、前記定義情報における前記外部に見せられない情報は、情報毎に設定してもよいし、アドレス範囲で設定することもできる。さらに他の要素として、ベンダー,時間,データ収集ユニットにつながる機器の組み合わせで、見せられない情報を設定しても良い。すなわち、例えばベンダーAにはPLC10の中の任意データを伏せる,ベンダーBには分散制御システム12の中のデータの一部を伏せる,7時から9時はベンダーCには伏せないなどがある。
【0014】また、配信する情報としては各種のものがあるが、その情報が格納されるアドレス情報を含み、そのアドレス情報は、前記見せない情報であるか否かを問わず、配信するとよい。特に、メンテナンスをすることを考慮すると、各情報(データ)が記憶されているアドレスを知ることができるので好ましい。
【0015】さらに、リモートメンテナンスをすることを考えると、情報配信装置は、前記情報加工手段で加工された情報の加工前の情報を待避情報として一時的に格納する待避記憶手段と、前記加工された情報を含む情報に基づいて、外部システムで修正処理をして生成された修正情報を前記管理領域内の装置にダウンロードするに際し、前記待避記憶手段に格納した前記待避情報に基づき、前記加工された情報の一部を加工前の情報に復帰する復帰手段を備えるとよい。
【0016】ここで、「外部システム」とは、実施の形態では、ベンダー2に対応する。1つの装置でもよいし、複数の装置から構成されるものでも良い。また、「待避記憶手段」は、実施の形態ではメモリ23のスタックエリアに対応する。さらにまた、「ダウンロードする際」とは、ダウンロード前でもよいし、実際にダウンロードされた後でもよく、ダウンロード処理に関連して、与えられた修正情報の一部を書き換えするようになっていればよい。
【0017】外部システムに対しては、一部の情報を見られても問題のない内容(加工データ)に変えているため、外部システム側で作成された修正情報は、係る加工データを含んでいる。従って、その加工データを含んだ修正情報をダウンロードしたままとすると、正常に動作しなくなる。そこで、予め加工前の正しい情報を待避情報として記憶保持しておき、取得した修正情報の内、待避情報に対応する部分はその待避情報に更新する。このとき、加工した情報のすべてを加工前の情報に戻すことが本来のねらいに合致するが、必要に応じて加工した情報の一部を加工前の情報に戻すようにしても良いし、戻すのを分割して一部ずつ数回に分けるように処理しても良い。つまり、本発明における復帰対象となる「加工された情報」とは、配信の際に加工した情報の少なくとも一部であれば良い。これにより、正常な状態に復帰される。なお、待避情報は、本来メンテナンスする際に必要のない情報であるため、修正情報として実際に修正されることは余り考えられないので、待避情報に更新しても修正内容への影響はない。
【0018】本発明に係るリモートエンジニアリングシステムは、上記した情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムである。そして、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せられない情報に対しては前記情報加工手段を稼働して見せても問題ない内容に加工した状態で配信するようにした。外部システムは、実施の形態では、ベンダーに設置しているが、メンテナンス会社(図示せず)にも設置しても良い。
【0019】また、上記した待避記憶手段や更新手段を備えた情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムとしては、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せられない情報に対しては前記情報加工手段を稼働して見せても問題ない内容に加工した状態で配信し、かつ、前記情報配信装置は、前記情報加工手段で加工された情報の加工前の情報を待避情報として一時的に保持しておく。そして、前記外部システムは、受信した情報に基づき、前記装置が正常に動作するための修正情報を生成するとともに、その生成した修正情報を前記情報配信装置を介して前記装置にダウンロードする。さらに、そのダウンロードの際に、前記情報配信装置は、前記待避情報に基づき、前記加工された情報を加工前の情報に更新するようにするとよい。
【0020】上記した各構成を採ることにより、ベンダーなどの外部システムとの間で、秘密漏洩のおそれがない、安全なリモート監視やリモートメンテナンス等のリモートエンジニアリングシステムを提供することができる。そして、装置の状態の監視やデータ分析は、遠隔地にいる外部システム側で行え、故障の有無の判断や、故障時のメンテナンスや通常時の保守メンテナンスも遠隔地から行うことができ、また、仮に現地に行く場合でも、予め装置の状態が分かっているので、エンジニアは、適切な交換部品などを持って出かけることができる。従って、リアルタイム,迅速かつ高品質の対応(監視,分析,メンテナンス等)が図れる。
【0021】さらに、前記情報配信装置と前記外部システムとの間における情報の送受は、前記通信網に接続されたデータベースを介して行うと効果が増す。ここで、データベースは、実施の形態では、直接に接続するピアtoピアや個別のデータセンタ5の利用に対応する。このデータベースとベンダー2とを合わせて外部システムとしても良い。
【0022】なお、上記した各発明では、見せない情報は加工して配信するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、見せない情報を配信しなくても良い。具体的には、情報配信装置としては、管理領域内の装置が持つ情報を外部に配信する情報配信装置であって、前記情報のうちの外部に見せない情報を識別するための定義情報を記憶する定義情報記憶部と、前記装置が持つ前記情報を収集する情報収集手段とを備え、その情報収集手段で収集した前記情報を外部に配信するに際し、前記定義情報に基づき前記見せない情報については、配信しないように構成することである。
【0023】そして、上記した発明を前提とし、前記配信しない情報を待避情報として一時的に格納する待避記憶手段と、前記配信した情報に基づいて、外部システムで修正処理をして生成された修正情報を前記管理領域内の装置にダウンロードするに際し、前記待避記憶手段に格納した前記待避情報に基づき、前記加工された情報に前記配信しなかった情報を追加する復帰処理をする復帰手段を備えるようにしてもよい。
【0024】一方、本発明に係るリモートエンジニアリングシステムでは、上記した情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムであって、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せない情報を除いて配信するようにすることである。
【0025】さらに、待避記憶手段を備えた前記情報配信装置と、外部システムが通信網を介して接続されて構成されるリモートエンジニアリングシステムあって、前記情報配信装置は、所定の条件に合致した場合に、自己が管理する管理領域内の装置が持つ情報を前記外部システムに向けて配信するに際し、前記見せない情報を除き配信し、かつ、前記情報配信装置は、前記配信しなかった情報を待避情報として一時的に保持しておき、前記外部システムは、受信した情報に基づき、前記装置が正常に動作するための修正情報を生成するとともに、その生成した修正情報を前記情報配信装置を介して前記装置にダウンロードし、そのダウンロードの際に、前記情報配信装置は、前記待避情報に基づき、前記加工された情報に前記配信しなかった情報を追加する復帰処理をするようにすることもできる。
【0026】このように、見せない情報は、加工して配信しても良いし、配信処理辞退をしなくても良く、さらにはそれらを混在させることもできる。そして、加工して配信するようにした場合には、外部システム側で、PLCなどのデータ入力やデータの存在を確かめることができるというメリットを有する。つまり、何かしらの故障でデータが未入力で「無し」になっているのか、データは入力されているがモザイク処理で空白なのかを区別することができる。
【0027】なお、この発明はFAシステムに限らず、情報システム全般に利用できる。例えば、SGML,HTML,XMLでデータを送るとき、タグとしての定義内容のうち、外部に見せたくない情報にモザイク処理をして見せないようにするものにも利用できる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明が適用されるシステムの一例を示している。FAシステム等が設置される工場(現場)1と、その工場に設置されたシステムのメンテナンスを行うベンダー2は、通信網3を経由して情報の送受が行えるようになっている。より具体的には、工場1側では、所定のプロバイダー4を介して通信網3に接続を図り、さらに実際の情報の送受は、データセンタ5を介して行うようにしている。
【0029】このデータセンタ5は、装置のベンダー2がユーザである工場(現場)1の設備を遠隔でサポートするために必要な機能を共有化するための環境を提供するもので、工場1からの情報は、一旦このデータセンタ5に格納され、ベンダー2はデータセンタ5にアクセスし、前記工場1からの情報を取得することにより、装置の状態を監視したり、必要に応じてデータセンタ5を経由して修正データ(プログラム)の更新等のメンテナンスを行う環境が設定される。なお、このデータセンタ5が自発的にデータをベンダー2へ配信するようにしても良い。。
【0030】工場1内に設置されたネットワークシステム(FAシステム)の一例としては、図1に示すように、異なる種類のネットワークに接続され、通信プロトコルの相違を吸収し、それら各ネットワークに接続された装置間でのデータの送受を可能にするとともに、各ネットワークに接続された装置のデータを収集するデータ収集ユニット20を備えている。このデータ収集ユニット20は、サーバ機能と、異種ネットワーク間における通信ゲートウェイ機能とを備えている。
【0031】このデータ収集ユニット20は、イーサネット(登録商標)等の情報系ネットワーク15aや、RS232C等のシリアル系ネットワーク15b並びにDeviceNet(登録商標)などの制御系ネットワークであるフィールドバス(フィールドネットワーク)15c等が接続されている。さらに、上記したプロバイダー4とも通信をするようになっている。つまり、このデータ収集ユニット20を介して、工場1の内部と、外部との間でデータの送受を可能とするもので、ファイアウォールの機能も実装している。図中ではプロバイダ4を設けているが、省略しても良い。
【0032】さらに、工場1内のネットワークシステムは、制御対象機器をコントロールするPLC10や、FA機器の監視,制御や実績収集,帳票作成に適したデータ収集システム(SCADA:Supervisory Control AndData Acquisition)11,分散制御システム(DCS:Distributed Control System)12等の各種装置を備え、それらの装置が情報系ネットワーク15aに接続されている。また、シリアル系ネットワーク15bにはシリアルの通信機器13が接続され、フィールドバス15cには、フィールド機器14が接続されている。なお、各ネットワーク15aから15cに接続される各種装置の構成並びに、それらのネットワークシステムにおける動作・役割などは、従来と同様であるのでその詳細な説明を省略する。さらになお、データ収集ユニット20に接続するネットワークは、上記のものに限ることはなく、例えば、パラレル通信やUSB,GPIB,セントロニクス,IEEE1394等のネットワークとしても良い。もちろん符号15bのネットワークをそれら他のネットワークにした場合には、符号13はそれに対応した機器としても良い。
【0033】また、この図1に示すシステム構成では、データセンタ5を介して工場(ユーザ)1とベンダー2との間で情報の送受を行うようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、直接両者間で情報の送受を行うようにしても良い。例えば、通信網3に接続されたベンダー2のサーバなどを24時間稼働させておき、通信網3を経由して、工場1の情報を係るサーバに書き込むことにより、ベンダー2側では24時間監視し、必要に応じてメンテナンスをすることができる。
【0034】さらには、情報の送受をする際に使用する通信網として、インターネットや、例えば図2に示すようなIP網3′を使用することもできる。係る場合、ベンダー2側のモニタリング装置2aを用い、工場側から指定されたIPアドレスにより、データ収集ユニット20を介して、PLC10やデータ収集システム(パソコン)11のメモリに格納された情報を直接的に読み書きすることができる。これにより、状態の監視や、不具合時の補修などのメンテナンスを遠隔地から行うことができる。また、パソコン通信のように電話回線を利用したピアtoピア方式でも良い。
【0035】データ収集ユニット20の内部構造は図3のようになっている。すなわち、各ネットワーク15aから15cにそれぞれ接続され、所定の通信プロトコルによりデータの送受をするための各インタフェース21aから21cと、各種処理を実行するためのCPU22並びにメモリ23を備え、それらは内部バス24を介して接続されている。ここで言うメモリ23は、ROMとRAMを含む(フラッシュROMでも良い)。つまり、データ収集ユニット20が実行するアプリケーションプログラムや、そのプログラムを実行する際に必要なデータが格納される。さらに係るプログラムの実行時のワークエリアとしても利用される。なお、インタフェース21は、ここではシリアルインタフェースとしているが、前述のようにシリアル以外でも良い。
【0036】上記アプリケーションプログラムとしては、各ネットワーク15aから15cを介して情報の送受を行ったり、必要なデータ収集を行ったり、外部システムと通信する機能等がある。この機能は、従来からある一般的なものであるので、その詳細な説明を省略する。
【0037】ここで本発明では、データ収集ユニット20は、PLC10,データ収集システム11,分散制御システム12,通信機器13並びにフィールド機器14などから収集したデータ(生データ)をメモリ23の所定エリアに格納するが、自発的或いはベンダー2などの外部からの要求に応じて前記データを配信(送信)するに際し、秘密にしたい部分はモザイク処理(マスク処理とも称する)を施し、生データを見ることのできない状態にした後で、実際に配信を行うようにしている。ここでいう「見せることができない状態」とは、何かしらのデータがあることは分かるものの、真のデータを見ることができないことを言い、偽のデータに書き換えたり、「*」等に書き換えるといった伏せ字の状態にするなどの各種の加工手法が採れる。さらに、係る秘密にしたい部分は、配信しないようにすることもできる。なお、モザイク処理の対象となるデータとは、PLC10などから送られる実際の稼働状態を示すデータ(I/Oデータ,測定値等)はもちろんのこと、そのデータの意味を示すコメント(温度,時間,生産数など)など、各種の製造情報を含むものである。
【0038】なお、「偽のデータ」とは、真のデータ(真データ)に対する「偽」であり、加工データのことを指す。換言すると、ダミーデータの意味である。この点は、以下の説明でも同じであり、「偽情報」や「偽コメント」や「偽I/Oコメント」等における「偽」も同様である。る。
【0039】また、本実施の形態では、単に工場1側の状態を発信するのみでなく、不具合が生じている場合には、リモートエンジニアリングシステムにより、遠隔地にあるベンダー2にて作成した修正プログラムや修正データ(各種条件・定義等)などを、所定の通信網3,3′を介して工場1側に伝送し、ダウンロードすることにより所定の更新処理をするといったメンテナンスを実行できるようにしている。
【0040】このメンテナンスの際には、データ収集ユニット20の機能で、メモリ23に修正プログラム並びに修正データを格納し、データ収集ユニット20から所定の装置に対して上記修正プログラム等をダウンロードする。また、係る機能がない場合には、データ収集ユニット20はゲートウェイでもあるので、係るデータ収集ユニット20を介して所定の装置(PLC10など)のメモリにアクセスし、データの更新を行うことになる。
【0041】なお、上記した配信の際にも説明した通り、所定のデータ等はモザイク処理が施されており、ベンダー2側では、そのモザイク処理されたデータに従って修正処理をするため、修正プログラムや修正データは、モザイク処理された偽のデータ等を含むものとなる。よって、係る加工データ等を含んだ修正プログラム等をそのまま対応する装置にダウンロードすることになるので、そのまま装置を稼働すると正常に動作しない。そこで、データ収集ユニット20は、メンテナンスモード(つまり、修正するためのダウンロードを行うモード)にある場合、少なくともモザイク処理した加工データ等に対し、モザイク処理する前の真のデータ(生データ)をメモリ23に記憶保持(スタック)させておき、修正プログラム等をダウンロードされた後で、上記記憶保持させておいた真のデータに基づいて修正プログラム等の更正(復帰,逆モザイク処理)を行う。つまり、真のデータに置き換える処理を実施する。これにより、装置を正常に動作させることができる。
【0042】そして、上記した各処理を実施するための具体的な機能は、以下の通りである。まず、メモリ23のデータ構造は、図4に示すように、OSや、その他の基本的な処理を実行するプログラムを記憶するシステムエリアと、モザイク処理をするために必要な情報(モザイクする情報の特定並びに表示・提供する偽情報等)を記憶する定義エリアと、アクセスを許可する正規のベンダーを特定するための顧客(ベンダー)IP等を記憶する顧客IP設定エリアと、PLC10等の装置から収集する生データを格納するデータエリアと、メンテナンスモードの際に、生産情報やI/Oコメントなどのモザイク処理の対象となった真の情報を待避させるスタックエリアなどがある。
【0043】本実施の形態では、工場1(データ収集ユニット20)から配信される情報として、製造情報の具体的なデータ(測定値,原料名など)と、そのデータが格納されているアドレス情報並びにそのデータが何についてのデータであるかを特定する名前を関連付けて行うようになっている。名前については、見せて良い名前をそれぞれユーザが登録する方式を採ることができる。また、PLCの場合には、ラダープログラム中にはI/Oコメントが付記されるので、係るコメントをそのまま名前として採用する。これにより、各データ毎の名前の登録処理が不要となり、初期設定に係る処理が簡易化される。但し、係るコメントも隠したい場合もあるので、加工コメントとして名前を登録できる機能を持たせると良い。
【0044】次に、モザイク処理対象のデータの特定(定義)方式について説明する。本実施の形態では、テーブル方式(アドレス範囲指定,アドレス単位指定)と、タグ設定方式と、フラグ方式を用意しておき(各方式の具体的な内容は後述)、ユーザ側で何れかひとつの方式か、または複数の方式の混合利用かを選択して設定することができるようにしている。
【0045】*テーブル方式(アドレス範囲指定)
PLCにおけるデータアドレス範囲に対し、そのまま見せるデータと見せないデータを格納するエリアを予め設定し、ユーザプログラム等を作成する際に、各データの種類(モザイク処理の有無)を判断し、格納エリアを設定する。例えば、図5に示すように、DM00からDM50のエリア範囲を見せるデータと事前定義し、DM51からDM100のエリア範囲を見せない(モザイク処理する)データと事前定義する。なお、実際の指定は一方の種類のみ設定することにより、設定されなかった残りの範囲は自動的の他方の種類とすることができる。また、指定するエリア範囲は、必ずしも2分割するのではなく、例えば全体でDM00からDM100までの記憶エリアが存在する場合に、DM00からDM10とDM50からDM70までを見せるデータエリアとし、他の部分を見せないデータエリアとするように、各種類を1つ、または複数箇所に分割して設定することもかまわない。
【0046】また、PLCの場合、ラダープログラム上でI/Oコメントが付記されることがあるので、このコメントもベンダー2のモニタリング装置2aに出力表示される。このとき、データを見せるデータアドレス範囲のものは、I/Oコメントをそのまま表示し、データを見せないデータアドレス範囲のものは、I/Oコメントを表示しないようにする。具体的には、全てのI/Oコメントを「*」としたり、表示しない(空欄、いわゆるNULLデータやスペースデータを送る)とすることができる。図5に示す設定の場合、ベンダー2側の画面は、例えば図6に示すように表示される。なお、以下の例も同様であるが、図5中データの欄は、説明の便宜上示したが、実際の稼働中にデータ収集し、メモリ23のデータエリアに格納するものであり、定義エリアに格納するモザイク処理のための情報としては、少なくともデータの欄は不要で、見せる/見せないデータのアドレス範囲を特定する情報が有ればよい。そして、好ましくは表示する真または偽のI/Oコメントも各アドレスと関連付けて定義エリアに登録することである。
【0047】*テーブル方式システム導入後ユーザが自由にアドレス単位毎にデータの配信について、モザイク処理をかけるか否かの設定を行う方式である。つまり、図7に示すように、アドレス毎に配信し、画面に表示するコメントと、データ表示の有効/無効を関連付けたモザイク処理情報をテーブル形式で生成し、メモリ23の定義エリアに格納する。具体的には、ツール装置などの設定画面上に図7に示すようなテーブル(当初は表示コメント,有効/無効の欄は空欄&データの欄は無し)を表示しておき、アドレスに対応する真コメントの欄は、コメントを読み出して表示する。
【0048】この状態において、ユーザは、真コメントを見てそのまま表示したくない場合には、表示コメントの欄に偽コメント(つまり、加工コメント)を登録する。本実施の形態では、先頭に「*」を付加するようにしている。また、見せて良いコメントの場合には、真コメントをそのまま登録する。さらに、有効/無効の欄には、見せて良いデータの場合には「○」を、見せていけない場合には「×」を入力する。
【0049】コメント(名前)とデータのそれぞれについて、見せる/見せない(モザイク処理する/しない)の設定ができる。よって、図7に示すように、■コメントとデータの両方とも見せない(DM00,DM100),■コメントは見せるがデータは見せない,■コメントは見せないがデータは見せる(DM10),■コメントとデータの両方とも見せる(DM05)のパターンがある。さらに、見せない場合に、DM100のように、全く表示しないものと、DM00のように関係のないコメントを表示させたり、DM10のように関連する名称を表示するなど、ユーザ側の指定により各種の形態を取ることができる。
【0050】そして、図7に示すように設定した場合、ベンダー2側の表示画面は、図8に示すようになる。なお、同じデータに対し、工場1内の現場での画面は、図9に示すように真コメントと生データを表示するようになる(アドレス非表示)。
【0051】*タグ設定方式データ毎にタグを設定し、必要に応じてモザイク処理をする。すなわち、例えばデータ収集システム11や分散制御システム12のように、監視対象の装置がパソコンのような場合、各データに対して名前を付加するために、Tagナンバーとデータアドレス並びに名前、さらにデータの有効/無効(見せる/見せない)を関連付けてユーザが登録する。
【0052】そして、係るタグ設定されたモザイク処理情報は、メモリ23の定義エリアに格納され、実際のモザイク処理をする場合には、アドレスで指定されるデータを抽出し、図11に示すような画面表示をする。なお、図11中「データ」とは、実際にはアドレスで指定された生データを出力表示することになる。なお、コメントを備えている場合に対してこのタグ設定方式を適用してももちろん良い。
【0053】*フラグ方式各データの先頭にそのデータを見せるか否かを規定するフラグ設定をする。具体的には、図12に示すように、データとともに表示する名前をフラグとして兼用し、名前の先頭に「*」を付加した場合にはデータを見せないようにする。
【0054】そして、係るフラグ設定されたモザイク処理情報は、メモリ23の定義エリアに格納され、実際のモザイク処理をする場合には、アドレスで指定されるデータを抽出し、図13に示すような画面表示をする。この例では、フラグが、そのまま画面の名前として使用される。そして、フラグに「*」が存在している場合には、データを見せたくないことを意味しているので、データ自体を出力しない。また、フラグの名前は、ユーザが自由に設定できるので、真コメントなどが存在する場合、それを見せても良い場合には、フラグにそのまま格納し、見せたくない場合には、偽コメントなどを格納すればよい。
【0055】次に、CPU22の具体的な機能について説明する。このCPU22には、モザイク処理をするために必要な各種定義(初期設定)を行う定義ファイル作成機能と、システム稼働中において、所定の条件に合致した場合にモザイク処理をしてデータを配信する機能を備えている。さらに、データを配信する機能は、より具体的には、ベンダー2側での監視のためにデータを出力する通常配信モードと、工場1内の装置が持つプログラムやデータ等の情報を修正(メンテナンス)するメンテナンスモードがあり、各モードにより配信する際の前処理並びに後処理が異なる。具体的な一例としては、図14以降に示すプログラムを実施するようになっている。
【0056】定義ファイル作成機能は、図14に示すように、ツール側(図示せず)でステップ1からステップ7間での処理を順次実行して定義ファイルを作成する。つまり、まず、モザイク処理する際の方式(テーブル方式/タグ方式/フラグ方式)を選択する(ST1)。これは、ツールのモニターに表示するメニュー画面から選択する。
【0057】次に、必要情報を作成する(ST2)。つまり、配信先,メンテナンスを許可するベンダー2に関する情報(ベンダーが持つモニタリング装置2aのIP,IDやパスワード等の正規のベンダーを認識するための情報等)や、データセンタ5へアクセスするための情報や、自発的にデータを配信する場合には、その配信処理をするイベント情報(配信時刻,異常時等の配信条件)等を入力する。なお、イベント情報などは、以下のモザイク定義情報として入力するようにしても良い。
【0058】次いで、モザイク定義情報(つまり定義ファイル)を作成する(ST3)。すなわち、選択された方式に応じた必要な情報を取得し、モザイク情報の入力画面を表示する。つまり、監視・メンテナンス対象となる装置(PLC10,各種システムを搭載したパソコン等)のメモリ情報(アドレスとそれに割り付けられたデータに関する情報等)を読み出し、図5,図7,図10,図12のような入力画面を出力表示する(例えば、表形式表示)。このとき、不明な部分は空欄のままとする。そして、ベンダー2に配信する情報の登録をする。具体的には、前処理で表示した入力画面中の空欄の部分に必要な情報を登録する。
【0059】一例を示すと、テーブル方式の場合には、見せてもよいデータを登録するアドレス範囲と見せてはいけないデータを登録するアドレス範囲を指定し、テーブル方式の場合には、各データ毎にデータを見せて良いか否かの設定(有効/無効の欄に○/×を入力)を行うとともに、各データ毎に表示するコメント(真コメントor偽コメント)を設定する。また、タグ方式の場合には、タグ名とそれに割り付けるアドレスがステップ2で行われているので、各タグ毎に表示する名前,データの有効/無効情報を登録する。さらに、フラグ方式の場合には、フラグを付加する。また、配信先のベンダーを特定するための情報(IP,ID,パスワードなど)も併せて入力する。
【0060】定義ファイルを確定し、ツール側で係る定義ファイルを記憶保持する(ST4,ST5)。そして、データ収集ユニットの動作を停止し(ST6)、そのデータ収集ユニットに対して前記確定した定義ファイルや必要情報をダウンロードする(ST7)。ここまでがツール側での処理である。
【0061】データ収集ユニット20のCPU22は、上記ダウンロードされてきた必要情報並びに定義ファイルをそれぞれメモリ23のIP設定エリアや定義エリアなどの所望の記憶領域に記憶させる(ST8)。そして、ツールの設定モードを解除し、データ収集ユニット20の動作を開始する(ST9)ことにより、定義ファイル作成処理を終了する。
【0062】通常のシステム稼働時におけるデータ配信機能は、図15以降に示すフローチャートを実行するようになっている。すなわち、データ収集ユニット20が運転モードで、データ収集機能やゲートウェイ機能などの通常動作をする(ST10)。接続された各装置から送られる情報に基づき異常の有無を判断する(ST11)。そして、異常があった場合には、その異常データを記憶する(ST12)。ここでは、異常をトリガとして配信イベントとしているが、常時か定時刻ごとに配信イベントの処理をしたり、特定のPLCのI/Oの立上がりなどをトリガとして配信イベント処理をしても良い。
【0063】次いで、配信イベントになったか否かを判断する(ST13)。つまり、リモート(ベンダー2やデータセンタ5等)からの要求の有無や、自発的に配信する条件に合致したか否かを判断する。そして、配信イベントでない場合には、ステップ10に戻り、上記処理を繰り返し実行する。また、配信イベントになった場合には、ステップ14に進み、モードを確認する(ST14)。つまり、単にデータを配信する通常配信モードか、メンテナンスモードかを判断する。なお、メンテナンスモードへの切替えは、実際には工場現場の人間が手動で行うようにしたほうが望ましい。
【0064】通常配信モードの場合、ステップ16に進み、配信先を確認し、PLCのデータメモリ(DM),ユーザメモリ(UM)や、その他の装置の所定アドレスに格納されたデータや、異常データ等の指定データを収集し、収集したデータをメモリ23のデータエリアに一時記憶する(ST16からST18)。
【0065】モザイク処理方式を確認し、メモリ23の定義エリアを参照し、モザイク処理情報(定義ファイル)を取得し、モザイク処理をするデータを確認する(ST19,ST20)。そして、その定義ファイルに従ってモザイク処理をし、見せてはいけないデータ等を見せない状態(何かしらのデータがあることは分かる)に加工する(ST21)。そして、モザイク処理(データ加工)後の加工データをメモリ23に記憶させ(ST22)、その加工データと、ステップ17で収集した異常データを配信先へ送信する。
【0066】一方、ステップ14の分岐判断で、メンテナンスモードの場合、図16に示すステップ24に飛び、PLCなどの少なくともメンテナンス対象の装置を一時停止する。実際には、工場にて現場の人間が制御システムを停止するようにしたほうが望ましい。そして、メンテナンス対象の装置(PLCなど)から、生データ,コメント等を読み出し、メモリ23のスタックエリアに格納(待避)する。ここで待避対象のデータ等としては、少なくともベンダー2に対して見せないデータ(コメントを含む)に対応する真のデータ(生データ,真コメント等)とする。
【0067】次いで、モザイク処理を行い、隠しデータを作成する(ST27)。この隠しデータは、基本的には上記した通常配信モードの時に行ったモザイク処理に伴う加工データと同じである。但し、本実施の形態では、この隠しデータをそのまま(データ収集ユニット20から)メンテナンス先のベンダー2(データセンタ5経由を含む)に送るのではなく、一旦PLC10などのメンテナンス対象の装置のメモリに格納し、その装置のメモリに対してアクセスしてメンテナンスを行うため、見せないデータについてモザイク処理をすればよい。
【0068】生成した隠しデータをPLC10などのメンテナンス対象の装置へダウンロードする(ST27)。ダウンロードが完了したならば(ST28でYes)、PLC等への通信、つまり、データ収集ユニット20のゲートウェイ機能による外部(ベンダー2のモニタリング装置2a等)からデータ収集ユニット20経由での当該装置のメモリに対するアクセスを許可する(ST29)。
【0069】これにより、ベンダー2は、メモリに記憶されたモザイク処理後のデータ(プログラムを含む)をアップロード(配信)してモニタリング装置2a等に取り込み、必要な修正を行った(ベンダー2側の処理機能は後述する)後、係る修正データ(修正プログラム)を当該PLC等の装置にダウンロードする。従って、データ収集ユニット20のCPU22では、係るPLC10等とベンダー2のモニタリング装置2a間でのデータの通信を行なう(ST30)。
【0070】そして、修正データ等のダウンロードが完了したならば(ST31でYes)、通信を不許可にする(ST32)。次いで、メモリ23のスタックエリアに格納しておいた待避データ(生データ,真コメント等)を読み出し(ST33)、データの復帰(逆モザイク処理)を行う(ST34)。つまり、ダウンロードされたメンテナンス後のデータは、モザイク処理してベンダーに隠したデータ(加工データ)に基づいて行われているので、係る隠したデータを生データ,真コメントに戻す処理を行う。生データについては、アドレスが分かっているので、係るアドレスに対して上書き処理をすることにより復帰処理ができる。コメントもモザイク処理情報にて、真コメントと偽コメントが分かっているので、対応する真コメントに戻す。
【0071】このデータ復帰処理が終了したならば、ステップ24で一時停止したPLC10などを再起動させる(ST35)。これにより、メンテナンスされた修正プログラム(隠しデータに基づく更正済み)等に基づき、安定したシステムの稼働を行うことができる。実際には工場にて現場の人間が制御システム,PLCを再起動させるようにするのが望ましい。
【0072】図17は、ベンダー2側の処理の一例を示している。同図に示すように、モニタリングにより、データ収集ユニット20から直接或いはデータセンタ5経由で監視対象の装置のデータを受信し(このとき、メモリに格納する)、モニタリング装置2aのモニタに表示する(ST40,ST41)。そして、メンテナンスモードでない場合(ST42でNo)には、その表示された内容を見て状態の監視と分析を行う。
【0073】一方、メンテナンスモードの場合(ST42でYes)、取得したデータ等に基づき、メンテナンス処理を行う(ST43)。つまり、プログラム,データを検証し、不具合点を解消した修正プログラム,修正データを作成する。そして、係る修正した内容(処理データ)を、モニタリング装置2a側で記憶保持し(ST44)、その修正プログラム,修正データを、データ収集ユニット20を経由して、メンテナンス対象の装置のメモリにダウンロードする(ST45)。
【0074】なお、データ収集ユニット20側では、係る修正データを受信すると、内部をスルーしてPLC10などのメンテナンス対象の装置にダウンロードし、その後、隠しデータの復帰処理を行う。
【0075】
【発明の効果】以上のように、この発明では、定義情報により、外部に見せたくない情報が定義されているため、その定義された情報は、外部に配信される際には、適宜加工された状態になるので、ユーザが秘密にしたい情報を見せることなく、監視,分析,メンテナンス,保守などに必要な情報を外部にむけて配信可能(外部からアクセス可能)にすることができる。




 

 


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