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オーディオ用音場調整装置 - アルパイン株式会社
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発明の名称 オーディオ用音場調整装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−199199(P2003−199199A)
公開日 平成15年7月11日(2003.7.11)
出願番号 特願2001−392611(P2001−392611)
出願日 平成13年12月25日(2001.12.25)
代理人 【識別番号】100111947
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 良雄
発明者 川添 昭久
要約 課題
前後左右に4個のスピーカを備えた、例えば車両用オーディオ装置において、任意の位置に所定の音場を形成するには多くの手数を要していた。

解決手段
利用者の周囲に配置するFR、FL、RL、RRの4個のスピーカに対応した遅延量設定部を備えた出力遅延部4に対して、各遅延量を調整して設定するに際し、例えば前方左座席の利用者に対する調整に際しては、全てのスピーカから音声出力を行っている状態で、音場調整モード選択切替部7により簡易音場調整モードを選択する。次いでスピーカ選択部8で最初FL、FRの前方のスピーカグループを選択し、遅延設定値調整部9で後方のスピーカグループとのバランスをとりながら両スピーカ共通の遅延量を設定する。次いで例えばFL、RLの左側のスピーカグループを選択し、同様に左側の両スピーカに共通の遅延量を設定し、先の値と加算し、これを不揮発性メモリ13に記憶して使用する。
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも利用者の前後左右に配置した4個のスピーカを備えたオーディオ装置において、前記4個のスピーカのうち前方、後方、左側、右側各2個のスピーカグループのうちいずれかを選択するスピーカ選択部と、各スピーカ毎に音声出力の遅延量を設定可能な出力遅延部と、各スピーカの遅延量を記憶するメモリと、前記遅延量を手動調整可能な遅延量調整手段とを備え、前記4個のスピーカから音声を出力した状態で、前記スピーカ選択部で選択したスピーカグループに対して出力遅延操作を行うことにより遅延量を調整することを特徴とするオーディオ用音場調整装置。
【請求項2】 前記スピーカグループのうち、少なくとも前方と後方のいずれか、及び左側と右側のいずれかの、2つのスピーカグループに対して出力遅延操作を行い、各操作による遅延量を加算した値により遅延量を設定することを特徴とする請求項1記載のオーディオ用音場調整装置。
【請求項3】 前記遅延量の調整の後にスピーカ1個ずつを単独で調整可能とする精密音場調整手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のオーディオ用音場調整装置。
【請求項4】 前記遅延量の手動調整時に、調整中の各スピーカの調整量を表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1記載のオーディオ用音場調整装置。
【請求項5】 前記遅延量の手動調整時に、いずれかのスピーカが予め設定した最大値または最小値になったとき、他のスピーカのみ遅延量を増大または減少するようにしたことを特徴とする請求項1記載のオーディオ用音場調整装置。
【請求項6】 前記オーディオ用音場調整装置を、車両に搭載したオーディオ装置に用いたことを特徴とする請求項1記載のオーディオ用音場調整装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用オーディオ装置において、特定の座席に座っている人に対して各スピーカから到達する音響が所定のものとなるように、各スピーカから出力する音声に適切な遅延を設定し、所定の音場を形成することができるようにしたオーディオ用音場調整装置に関し、特にその設定を容易に行うことができるようにしたオーディオ用音場調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の車両用オーディオ装置においては、オーディオ信号のデジタル処理技術の進歩により、車室の前後左右に設置したスピーカからの音声出力のタイミングをそれぞれ個別に変化させることにより、特定の座席に座っている人に対してあたかも全体のスピーカのちょうど中心に座っているように、或いは任意の場所に座っているように、その音場を調整することができるようになっている。
【0003】また、上記のような車両用オーディオ装置に限らず、家庭用オーディオ装置においても、近年のDVDビデオの広範な普及により映像データと共に大量のオーディオデータを記録したメディアが利用されるようになり、特に音響効果の高いオーディオ装置が普及するようになっている。それにより、例えばホームシアターシステムのように、このオーディオ装置を利用する人のリスニングルーム内において前後左右にスピーカを配置し、各々のスピーカから個別の音声を出力し、全体として効果的な音響空間を形成することができるようにしている。このシステムにおいては、各スピーカからの音量バランス、音声出力の遅延時間の調整を任意に行うことも可能となり、したがってこのシステムの利用者に対する音場調整を行うことができるようになっている。
【0004】更に、このようなシアターシステムは近年の車両用DVDビデオプレーヤの普及により車両においても用いられるようになり、また今後DVDオーディオの普及も予想され、車両用オーディオ装置がより発展することにより、車室内の適切な音響空間の形成がより重要になろうとしている。
【0005】特に車両用オーディオ装置はエンジン音、走行音等の騒音の中で使用されるものであり、また利用者は特定の座席に座って聴くことになり、適切な音場に利用者が移動することができない。また、その車の利用形態に応じて、運転者が中心になって聴く場合の他、助手席の人が中心になって聴く場合もあり、更には高級車両のように後座席の人が中心になって聴く場合もある。したがって、車両用オーディオ装置においては特に所定の音場を形成することが重要となる。
【0006】このように、利用者の前後左右に存在するスピーカから出力される音声に対して、各々その出力タイミングを調整し所定の音場を形成するための遅延時間の設定に際しては従来より種々の方法が提案されており、例えば図7に示すような方法がある。即ち、図7に示す車両においては左ハンドルの運転席に座った利用者Pの位置に所定の音場を形成する例を示しており、ここでは全てのスピーカから同時に音声が到達するように設定する例を示している。
【0007】図7に示す利用者Pから前方左側のスピーカFL迄の距離をL1、前方右側のスピーカFR迄の距離をL2、後方左側のスピーカRL迄の距離をL3、後方右側のスピーカRR迄の距離をL4とし、この長さを実際に測定する。図示実施例において同図の表に示すような距離データが得られたとき、音速を340m/sとすると、各スピーカから利用者Pの位置までの音声到達時間(ms)が同表のように求められ、それにより例えば最も遠方にあるスピーカRRを基準として各スピーカからの音声がそれよりも早く到達する時間、即ち各スピーカから出力される音声を遅延する必要がある時間が同表のように各々求められる。したがって、この遅延時間を各スピーカの出力に対して与えることにより、利用者Pにとってはあたかも全てのスピーカの中心に座っているような音場を得ることができる。
【0008】適切な音場を得るための手段としては上記のような各スピーカ迄の距離を測定して調整する以外に、例えば図8に示すような手法も存在する。即ち図8に示す例においては、最初同図(a)に示すように、前方の左右のスピーカFL及びFRを消音状態にし、利用者はスクロールキーの操作等によって遅延時間設定部に対する入力操作を行い、実際の音楽等を聴きながら運転席から最も遠い後方右側スピーカRRを基準に後方左側スピーカRLの遅延時間を調整し、その結果、仮想の後方左側スピーカ(RL)の位置を定め、その遅延時間の設定値をメモリに記憶させる。
【0009】次いで図8(b)に示すように、左側の前方及び後方のスピーカFL及びRLを消音状態に切り替え、前記と同様の手段によって、運転席から最も遠い後方右側スピーカRRを基準に前方右側スピーカFRの遅延時間を調整し、その結果、仮想の前方右側スピーカ(FR)の位置を定めてその設定値を記憶させる。
【0010】更に図8(c)に示すように、後方の右側及び左側のスピーカRR及びRLを消音状態に切り替え、前記と同様の手法によって、先に遅延時間を設定した前方右側スピーカFRに対応する仮想の前方右側スピーカ(FR)を基準に、前方左側スピーカFLの遅延時間を調整し、その結果、仮想の前方左側スピーカ(FL)の位置を定めてその遅延時間を記憶させる。
【0011】上記のような一連の操作を行う結果、図8(d)に示すように後方右側スピーカRRを基準とし、利用者からこの後方右側スピーカまでの実質的な距離を半径とする円周上に、仮想の後方左側スピーカ(RL)、仮想の前方右側スピーカ(FR)、仮想の前方左側スピーカ(FL)が存在するような各スピーカに対する遅延時間が設定される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、利用者の前方と後方の各々の左右にスピーカが存在するオーディオシステムにおいては、その中の利用者の位置Pに対して適切な音場を与えるための各スピーカに対する遅延時間の設定が必要であり、その際には前記図7に示すように、各スピーカまでの距離を測定することによって、各スピーカからの音声出力の遅延時間を求めることができるものであるが、その際には各スピーカと利用者の位置Pとの間の距離をメジャーによって全て測定しなければならず面倒であり、更にその距離を測定してから電卓等を用いて上記のような遅延時間を計算しなければならず、更に面倒である。
【0013】また、このような計測を必要としない、前記図8に示すような手法を用いる場合には、計測や計算の手数はなくなるものの、出力するスピーカの切り替えを3回行う必要があり、その調整を一般の利用者が行うには未だ面倒な作業を行わなければならず、せっかくこの機能を備えているオーディオ装置において、これを利用しない人が多くなる可能性も高い。
【0014】したがって、本発明は利用者の前後左右に少なくとも4個のスピーカを備えたオーディオ装置において、任意の位置の利用者に対して所定の音場を形成することができるように、各スピーカから出力する音声の遅延時間を設定するに際して、容易にこれを設定することができるようにしたオーディオ用音場調整装置を提供することを主たる目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るオーディオ用音場調整装置は上記課題を解決するため、少なくとも利用者の前後左右に配置した4個のスピーカを備えたオーディオ装置において、前記4個のスピーカのうち前方、後方、左側、右側各2個のスピーカグループのうちいずれかを選択するスピーカ選択部と、各スピーカ毎に音声出力の遅延量を設定可能な出力遅延部と、各スピーカの遅延量を記憶するメモリと、前記遅延量を手動調整可能な遅延量調整手段とを備え、前記4個のスピーカから音声を出力した状態で、前記スピーカ選択部で選択したスピーカグループに対して出力遅延操作を行うことにより遅延量を調整するようにしたものである。
【0016】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記スピーカグループのうち、少なくとも前方と後方のいずれか、及び左側と右側のいずれかの、2つのスピーカグループに対して出力遅延操作を行い、各操作による遅延量を加算した値により遅延量を設定するようにしたものである。
【0017】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記遅延量の調整の後にスピーカ1個ずつを単独で調整可能とする精密音場調整手段を備えたものである。
【0018】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記遅延量の手動調整時に、調整中の各スピーカの調整量を表示する表示部を備えたものである。
【0019】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記遅延量の手動調整時に、いずれかのスピーカが予め設定した最大値または最小値になったとき、他のスピーカのみ遅延量を増大または減少するようにしたものである。
【0020】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記オーディオ用音場調整装置を、車両に搭載したオーディオ装置に用いたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は本発明による簡易に音場調節を行うことができるオーディオ用音場調整装置の機能ブロック図であり、前記図7及び図8に示すような車両用オーディオに本発明を適用した例を示している。但し、本発明は車両用以外に、一般家庭用のオーディオ装置にも同様に適用できるものである。
【0022】このオーディオ装置においてはFM/AMチューナ部1の信号をA/D変換器2でデジタル化し、また、CD再生部3からの信号を直接DSP(デジタル シグナル プロセッサ)に入力し、信号処理を行っている。このDSP内には後述するような各スピーカに対する音声信号の出力タイミングを調整する出力遅延部5を備え、利用者が位置するリスニングポイントに対して各スピーカの音声がほぼ同時に到達できるように、即ち利用者のリスニングポイントが仮想のスピーカ配置の中心に存在するように音場を調整するため、各スピーカの出力遅延時間を設定する出力遅延部5を備えている。
【0023】それにより、例えば車両前方の右側スピーカFRに対しては出力遅延部5の遅延時間DFRだけ遅れてDSPから出力され、D/A変換器、及び増幅器を介してスピーカFRから音声を出力する。同様に、車両前方の左側スピーカFLに対しては遅延時間DFL、車両後方の右側スピーカRRに対しては遅延時間DRR、車両後方左側スピーカRLに対しては遅延時間DRLが与えられ、それにより各々その分遅延して各スピーカから出力することとなる。
【0024】これらの遅延時間の調整のため、操作部6には本発明による簡易音場調整と、例えば前記図7または図8に示すような精密な音場調整とのいずれかの機能を選択することができるように、音場調整モード選択切替部7を備えている。このような音場調整モード選択切替部7は種々の態様で設けることができるが、例えば図3に示すようなオーディオ装置20においては、T.CORRスイッチ21を押すことにより、例えば図4に示すように最初の定常モードM1から、簡易音場調整モードM2、精密音場調整モードM3、定常モードM1と順に切り替えることができるようにしている。
【0025】操作部6にはスピーカ選択部8を備えており、例えば図3に示すオーディオ装置20において、BANDスイッチ22を押すことにより前記精密音場調整モード選択時と簡易音場調整モード選択時とでは異なる態様でスピーカの選択を行うことができるようにしている。
【0026】その際には、例えば図5(a)の第1態様に示すように、精密音場調整モード選択時には4つのスピーカをFL、FR、RL、RRと順に切り替えるようにし、簡易音場調整モード選択時には同図(b)の第2態様に示すように、最初の(1)に示すようなFLとFRの組からなる前方スピーカグループ、次いで(2)に示すようなFLとRLの組からなる左側スピーカグループ、更に(3)に示すようなFRとRRの組からなる右側スピーカグループ、(4)に示すようなRLとRRの組からなる後方スピーカグループ、次いで前記(1)の前方スピーカグループと順に切り替えるようにしている。
【0027】操作部6には遅延設定値調整部9を備え、この実施例においては粗調整部10と微調整部11とを備えており、調整の最初には粗調整部10によって例えば0.3msずつ調整値を増減させ、最後の微調整に際しては微調整部11を操作することによって、例えば0.1msずつ調整値を増減させることができるようにしている。但し、この部分の構成としては粗調整部を設けず、常に微調整値としての0.1msずつ増減させるように構成することもできる。この微調整は図3のロータリーエンコーダ23において行うことができ、また、粗調整を行う際には例えばUP、DNキーの操作によって調整するようにも設定可能である。
【0028】上記のような操作部6からの操作信号はマイコン12に入り、前記DSP4の出力遅延部5における各スピーカの遅延量を調整することができ、その調整結果は例えば確定キーの操作等によってEEPROMのような不揮発性メモリ13の、各スピーカに対応する遅延量記憶部分に記憶している。
【0029】また、表示部14には例えば図3の表示部14に示すように、現在操作中の調整モードが簡易音場調整モードであること、選択しているスピーカグループが(FL−RL)のグループであること、またその現在の遅延量がスピーカFLが2.5msであり、スピーカRLが1.0msであること等を表示する。利用者はこのような表示を見ることにより、自分の感覚とこの数字を見比べることによって、確実な調整を行うことができる。
【0030】上記のような機能ブロックからなる本発明の実施例において、音場調整を簡易に行うことができる簡易音場調整処理に際しては、例えば図2に示すような作動フローに従って順に作動させることができる。即ち簡易音場調整処理に際して、最初音場調整スイッチの操作入力があったか否かを判別する(ステップS1)。この判別に際しては、例えば前記図1に示す操作部6における音場調整モード選択切替部7が操作され、図4に示すように定常モードM1からいずれかのモードを選択するための操作が行われたか否かを検出することによって判別することができる。この操作は図3のオーディオ装置においては、T.CORRスイッチ21を操作することにより行われるので、定常モードの状態でこのスイッチを操作したか否かによって検出することが可能である。
【0031】次いで簡易音場調整モードが選択されたか否かを判別する(ステップS2)。この選択は図1の前記音場調整モード選択切替部7において、図3のT.CORRスイッチを押圧操作することにより図4の簡易音場調整モードが選択されたか否かによって判別することができ、その選択状態は表示部14に表示される。
【0032】このステップS2において簡易音場調整モードではないと判別されたときには、この実施例においては図4に示すように精密音場調整モードであるので、ステップS12に進み、精密音場調整モードでの調整処理が行われる。なお、このモードについては本発明に直接関係しないのでその説明は省略するが、前記図7及び図8に示すような手法によって精密な調整を行うことができる。
【0033】前記ステップS2において簡易音場調整モードであると判別したときには、スピーカ選択スイッチにより(FL−FR)のスピーカグループの選択が行われる。この選択は初期設定値として自動的に選択するように設定することもできるが、図1のスピーカ選択部8を操作することによりこれを手動で選択するようにしても良い。この状態は、図5(b)の(1)に示すスピーカグループ選択状態となる。
【0034】次いでこの選択スピーカグループの遅延調整を行う(ステップS4)。この調整は図3に示すロータリーエンコーダ22を回転させることにより行うことができ、その際にはロータリーエンコーダの回転の1ステップ毎に0.1msずつ増加させることもできるが、このロータリーエンコーダにおいては祖調整として0.3msずつ増加させ、微調整を行う際には例えば図3のUP、DNキーを操作することにより0.1msずつ増減するように設定することも可能である。
【0035】次いで前後のスピーカグループのバランスが調整できたか否かを判別し(ステップS5)、未だ調整できていないときには前記ステップS4による調整を行い、以下同様の作動を繰り返す。このステップS5において前後のスピーカグループの調整ができたと判別したときには、例えば確定機能キーを押すことによりその調整値、即ち遅延量を図1の不揮発性メモリ13におけるスピーカFL、FRに対応する記憶部に記憶する。なお、上記のような確定機能キー操作無しでも、例えば次の操作を行うことによりこれを自動的に記憶させるようにすることもできる。
【0036】上記の作動は図6(a)に示しており、全てのスピーカから音声出力が行われている状態で、前方のスピーカグループ(FL、FR)のみ遅延調整を行い、図示実施例では各々距離D1だけ離れた位置に各スピーカが存在するような遅延を行っている。このような仮想のスピーカ配置は、図中破線のスピーカとして示しており、(FL)及び(FR)として示している。
【0037】次いで同様に、スピーカ選択スイッチにより(RL、RR)のスピーカグループの選択を行い(ステップS7)、その後、選択スピーカグループの遅延調整を行い(ステップS8)、左右のスピーカグループの調整ができたか否かを判別し(ステップS9)、調整できないときはステップS8に戻って同様の作動を繰り返し、調整できたときには拡張性スピーカの調整値を前回の値に加算して記憶する(ステップS10)。
【0038】即ち、このステップS10においては、例えば図6(b)に示すように、前方左側のスピーカFLが先の操作でD1だけ後方に存在するような遅延量を与えていた状態で、左側のスピーカグループ(FL、RL)を右側のスピーカグループに対してD2だけ後方に位置するように遅延量の調整を行う。それにより、前方左側のスピーカFLは、先の調整値に今回の調整値を加算した(D1+D2)だけ離れた位置にこのスピーカが存在するように調整することができる。この最終的な調整状態は、前記図8に示す精密に調整した状態とほぼ同様となり、この簡易音場調整によっても、精密な調整とほとんど変わることのない調整が可能であることがわかる。
【0039】上記のような調整の後、利用者は例えば図3に示すオーディオ装置における音場調整モード選択スイッチとしてのT.CORRスイッチを操作することにより、図4に示すような定常モードM1に戻し(ステップS11)、この簡易音場調整処理を終了する(ステップS13)。
【0040】本発明は上記のように利用者は全てのスピーカから音声が出力されている状態で、その音を実際に聞きながら前方のスピーカグループの遅延量を調整し、次いで左側のスピーカグループの遅延量を調整するのみで、精密に音場調整する場合とほとんど変わらない調整が可能となる。
【0041】なお、上記実施例においては前方のスピーカグループの次に左側のスピーカグループの調整を行いその調整を終了した例を示したが、更に必要ならば再び前方のスピーカグループの微調整を行っても良い。また、その他、前記調整の後、精密調整モードで調整を行い、その際には例えば前記図7に示すような調整を行うようにしても良い。なお、上記調整に際して、簡易音場調整モードで設定し、次に精密音場調整モードで調整する際には、簡易調整モードで設定された調整値が不揮発性メモリに記憶されているので、その設定された調整値から精密調整モードの調整を始めることができる。
【0042】また、上記実施例においては、運転席が左側にある車両において、運転席の人に対して最適な音場が形成されるように調整した例を示したが、その右側の助手席の人に対して最適な音場が形成されるように調整することも同様の手法により可能であり、その際には前方のスピーカグループの次に右側のスピーカグループの調整を行うこととなる。このことは運転席が右側にある車両の運転席の人に対して最適な音場が形成されるように調整するときと同一となる。更に後方左側の座席の人に対しては、後方のスピーカグループの調整の次に左側のスピーカグループの調整を行う。また、後方右側の座席の人に対しては、後方のスピーカグループの調整の次に右側のスピーカグループの調整を行うこととなる。
【0043】上記調整において、その遅延量があまりにも大きくなることの無いように、その最大値を例えば9.9msとし、これ以上は遅延できないように設定しておくことができる。その際には、例えば図6(a)においてD1の調整を行うために8.0ms調整量を設定し、次いで同図(b)においてD2の調性を行うときにその調整量を次第に増加し、1.9msとなったときに前方左側のスピーカFLはその最大値の9.9となるため、これ以上は増加させないようにする。以降は後方左側のスピーカRLの調整量のみが増加し、所定の調整が行われるようにする。また、上記のような調整に際して、一方のスピーカが予め設定した最小値になるときには、他のスピーカのみ遅延量を減少させることも可能であり、それにより適切な調整ができる。
【0044】本発明は上記実施例の他種々の態様で実施することができ、例えば前記のような利用者の前後左右に4個のスピーカのみを配置する以外に、後方中央にサブウーハを設けたもの、或いは5.1チャンネル対応システムのように前方中央下部にウーハ或いはサブウーハを配置し、前方中央上部にセンタースピーカを配置したもの等、種々のシステムに対して同様に使用することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明に係るオーディオ用音場調整装置は、少なくとも利用者の前後左右に配置した4個のスピーカを備えたオーディオ装置において、前記4個のスピーカのうち前方、後方、左側、右側各2個のスピーカグループのうちいずれかを選択するスピーカ選択部と、各スピーカ毎に音声出力の遅延量を設定可能な出力遅延部と、各スピーカの遅延量を記憶するメモリと、前記遅延量を手動調整可能な遅延量調整手段とを備え、前記4個のスピーカから音声を出力した状態で、前記スピーカ選択部で選択したスピーカグループに対して出力遅延操作を行うことにより遅延量を調整するようにしたので、任意の位置の利用者に対して所定の音場を形成することができるように、各スピーカから出力する音声の遅延時間を設定するに際して、容易にこれを設定することが可能となる。
【0046】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記スピーカグループのうち、少なくとも前方と後方のいずれか、及び左側と右側のいずれかの、2つのスピーカグループに対して出力遅延操作を行い、各操作による遅延量を加算した値により遅延量を設定するようにしたので、2回の遅延量の調整作業を行うのみで確実な音声の遅延時間の設定が可能となる。
【0047】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記遅延量の調整の後にスピーカ1個ずつを単独で調整可能とする精密音場調整手段を備えたので、前記のような簡易の音場調整で満足できない利用者はその次に行う精密音場調整手段によって正確な音場調整を行うことができる。また、予め簡易な音場調整を行っておくことにより、最初から精密音場調整操作を行うときよりも誤りのない、かつ容易にその正確な音場調整を行うことができる。
【0048】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記遅延量の手動調整時に、調整中の各スピーカの調整量を表示する表示部を備えたので、利用者は単に感覚に頼るだけでなく、その調整量を見ることにより実際に行っている状態を確認することができ、より正確な調整が可能となる。
【0049】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記遅延量の手動調整時に、いずれかのスピーカが予め設定した最大値または最小値になったとき、他のスピーカのみ遅延量を増大または減少するようにしたので、利用者の勘によって調整を行っている場合でも過剰なまたは過小な遅延量を設定することを防止でき、また1つのスピーカが最大値または最小値になっても他のスピーカに対しては更に調整量を増大または減少することができる。
【0050】また、本発明に係る他のオーディオ用音場調整装置は、前記オーディオ用音場調整装置を、車両に搭載したオーディオ装置に用いたので、利用者が適切な音場に移動することが困難な車両のオーディオ装置において、所定の利用者に対して最適な音場を容易に形成することができる。また、車両の利用の態様によって、運転者が主になる場合、助手席の人が主になる場合、更には後座席の人が主になって使用する場合等種々の状態がある車両用オーディオ装置において、直ちにその態様に適応した音場形成が可能となる。




 

 


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