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発明の名称 車載用音響システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−158789(P2003−158789A)
公開日 平成15年5月30日(2003.5.30)
出願番号 特願2001−355114(P2001−355114)
出願日 平成13年11月20日(2001.11.20)
代理人 【識別番号】100091672
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 啓三
【テーマコード(参考)】
3D020
5D020
【Fターム(参考)】
3D020 BA02 BA10 BB01 BC01 BD03 BD05 BE03 
5D020 AC01
発明者 伊藤 剛
要約 課題
リヤ席の近傍にサブ・ウーファを搭載した車載用音響システムにおいて、リヤ席のユーザがフロント側と異なるオーディオソースを選択した場合でも聴感上の違和感を覚えることなく当該オーディオ情報を享受可能とする。

解決手段
車載用音響システム10は、オーディオソース11〜13と、オーディオ信号出力手段(リヤ席用のヘッドホン4、リヤ席の近傍に配置されたサブ・ウーファ3など)と、選択ソースからのオーディオ信号を選択的に切り替えてオーディオ信号出力手段に接続するオーディオ出力選択部40と、制御部20とを備える。サブ・ウーファ3からオーディオ信号が出力されている状態で制御部20が所定の入力情報を検知したときに、制御部20からの制御に基づいてオーディオ出力選択部40が、当該オーディオ信号のサブ・ウーファ3への接続を遮断する。
特許請求の範囲
【請求項1】 複数のオーディオソースと、選択されたオーディオソースに係るオーディオ信号を出力可能なオーディオ信号出力手段であって、少なくとも、リヤ席用のヘッドホンとリヤ席の近傍に配置された重低音再生用のスピーカとを含むものと、選択されたオーディオソースからのオーディオ信号を選択的に切り替えて前記オーディオ信号出力手段に接続するオーディオ出力選択部と、該オーディオ出力選択部を制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記重低音再生用のスピーカからオーディオ信号が出力されている状態で所定の入力情報を検知したときに、前記オーディオ出力選択部に対し、当該オーディオ信号の前記重低音再生用のスピーカへの接続を遮断するよう制御することを特徴とする車載用音響システム。
【請求項2】 前記制御部は、前記オーディオ出力選択部に対し、当該オーディオ信号の前記重低音再生用のスピーカへの接続を遮断するよう制御する際に同時に当該オーディオ信号の前記ヘッドホンへの接続を行うよう制御することを特徴とする請求項1に記載の車載用音響システム。
【請求項3】 前記オーディオ信号出力手段としてリヤ席用のスピーカを更に含み、前記制御部は、前記リヤ席用のスピーカ及び重低音再生用のスピーカからオーディオ信号が出力されている状態で前記所定の入力情報を検知したときに、前記オーディオ出力選択部に対し、当該オーディオ信号の前記リヤ席用のスピーカへの接続及び前記重低音再生用のスピーカへの接続を遮断すると共に、当該オーディオ信号の前記ヘッドホンへの接続を行うよう制御することを特徴とする請求項1に記載の車載用音響システム。
【請求項4】 複数のオーディオソースと、選択されたオーディオソースに係るオーディオ信号を出力可能なオーディオ信号出力手段であって、少なくとも、リヤ席の近傍に配置された重低音再生用のスピーカを含むものと、該重低音再生用のスピーカに供給されるべきオーディオ信号のレベルを所定レベル以下に低減するミュート部と、選択されたオーディオソースからのオーディオ信号を選択的に切り替えて前記オーディオ信号出力手段又はミュート部に接続するオーディオ出力選択部と、該オーディオ出力選択部を制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記ミュート部を介さずに前記重低音再生用のスピーカからオーディオ信号が出力されている状態で所定の入力情報を検知したときに、前記オーディオ出力選択部に対し、当該オーディオ信号の前記ミュート部を介しての前記重低音再生用のスピーカへの接続を行うよう制御することを特徴とする車載用音響システム。
【請求項5】 複数のオーディオソースと、選択されたオーディオソースに係るオーディオ信号を出力可能なオーディオ信号出力手段であって、少なくとも、フロント席用のスピーカ及びリヤ席用のスピーカとリヤ席の近傍に配置された重低音再生用のスピーカとを含むものと、選択されたオーディオソースからのオーディオ信号のレベルをそれぞれ規定のレベルに調整して出力するフロント席用及びリヤ席用の電子ボリュームを有するオーディオ出力制御部と、前記リヤ席用の電子ボリュームを通して出力されたオーディオ信号を選択的に切り替えて前記リヤ席用のスピーカ及び重低音再生用のスピーカに接続するオーディオ出力選択部と、前記オーディオ出力制御部及びオーディオ出力選択部を制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記リヤ席用のスピーカ及び重低音再生用のスピーカからオーディオ信号が出力されている状態で所定の入力情報を検知したときに、前記オーディオ出力選択部に対し、当該オーディオ信号の前記リヤ席用のスピーカへの接続及び前記重低音再生用のスピーカへの接続を遮断するよう制御することを特徴とする車載用音響システム。
【請求項6】 前記オーディオ出力制御部は、前記フロント席用及びリヤ席用の各電子ボリュームの後段に接続された音場補正部を更に有し、該音場補正部は、前記制御部からの制御に基づいて、前記所定の入力情報の検知後に前記フロント席用のスピーカから出力されるオーディオ信号によって形成される音場を、前記所定の入力情報の検知前に前記フロント席用、リヤ席用及び重低音再生用の各スピーカから出力されていたオーディオ信号によって形成されていた音場と実質的に等しくなるよう音場補正を行うことを特徴とする請求項5に記載の車載用音響システム。
【請求項7】 前記音場補正部は、前記各電子ボリュームを通してレベル調整された各オーディオ信号の周波数帯毎のレベルをそれぞれ調整可能な複数のイコライザ部と、該複数のイコライザ部から出力された信号をそれぞれ所定の時間だけ遅延させる複数の信号遅延部とを有することを特徴とする請求項6に記載の車載用音響システム。
【請求項8】 車室内の特定のリスニングポイントに設置されたマイクロホンを更に具備し、前記制御部は、前記マイクロホンから出力された信号に基づいて前記複数のイコライザ部及び複数の信号遅延部を制御することを特徴とする請求項7に記載の車載用音響システム。
【請求項9】 前記制御部は、フロント席とリヤ席とでそれぞれ選択されたオーディオソースの種類が異なると判定したときに、その旨を前記所定の入力情報として検知することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の車載用音響システム。
【請求項10】 前記複数のオーディオソースに対し選択的に操作指示を行う操作部を更に具備し、前記制御部は、前記操作部からの操作指示に基づいて、リヤ席用のオーディオソースとしてフロント側と異なるオーディオソースが選択されたときに、その旨を指示する情報を前記所定の入力情報として検知することを特徴とする請求項9に記載の車載用音響システム。
【請求項11】 車速情報を出力する手段その他の車載機器に接続された情報伝送路を含み、前記制御部は、前記情報伝送路を介して送られてくる車速情報に基づいて、前記所定の入力情報の検知を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の車載用音響システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用音響システムに係り、特に、重低音再生用のスピーカ(「サブ・ウーファ」ともいう。)を搭載し、後部座席(リヤ席)のユーザに対してCDチェンジャ(CDC)やラジオチューナ等のオーディオソースに係るオーディオ情報を提供する際にサブ・ウーファから発生される振動に起因して生じる不都合を解消するのに適応されたリヤ席用音響システムに関する。
【0002】このようなリヤ席用音響システムは、リヤ・エンターテイメントシステム(RES:Rear Entertainment System )とも呼ばれており、一般には高級大型車向けに提供されている。
【0003】
【従来の技術】従来のリヤ・エンターテイメントシステム(RES)には、リヤ席に搭乗しているユーザがオーディオソースの選択や音量・音質調整等の操作を行うための操作ユニット(操作部、制御部等を含む)、選択されたソースから出力されるオーディオ信号(音声)を受聴するためのヘッドホンなどが用意されている。また、フロント側についても同様の装備がなされており、この場合、運転者の利用の便宜を考慮してヘッドホンの代わりにスピーカが用いられる。
【0004】スピーカの配置形態としては様々な形態があるが、典型的なリヤ・エンターテイメントシステムにおいては、例えば図2に模式的に示すように、フロント側の左右及びリヤ側の左右にそれぞれスピーカ1L,1R,2L及び2Rの計4個が配置され、更にリヤ席の近傍(中央部)に重低音再生用のスピーカ(サブ・ウーファ3)が配置されている場合が多い。
【0005】かかるリヤ・エンターテイメントシステムにおいて、リヤ席又はフロント席のユーザが、操作部に設けられている各種の操作キーを操作し、そのヘッドホン又はスピーカにどのソースのオーディオ情報を出力させるかを選択指示し、或いはヘッドホン又はスピーカに出力されているオーディオ情報に係るソースに対して操作指示(シーク・アップ/ダウン、音量・音質調整等)を与えることで、制御部を介してその指示に基づいて変更されたソースの動作状態が、ヘッドホン又はスピーカを通して受聴される。
【0006】このとき、リヤ席のユーザがフロント側と同じオーディオソース(オーディオ信号)を聴く場合には、ヘッドホンを用いずに、各スピーカを介して当該オーディオ信号を受聴する。リヤ席のユーザがフロント側と異なるオーディオソースを選択したときは、フロント席のユーザは、フロント側で選択したオーディオソースを各スピーカを介して受聴し、リヤ席のユーザは、リヤ側で選択したオーディオソースをヘッドホンを介して受聴する。なお、フロント側とリヤ側とで同じオーディオソースを聴いている状態でフロント席のユーザが選択ソースの変更を行った場合には、その変更されたオーディオソースに係るオーディオ信号が各スピーカを介して出力される。
【0007】このようにリヤ・エンターテイメントシステムでは、リヤ席のユーザがフロント側と同じオーディオソースを選択した場合はもちろんのこと、フロント側と異なるオーディオソースを選択した場合にも、その選択したオーディオソースに係るオーディオ情報をスピーカ又はヘッドホンを介して聴くことができるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、リヤ席の近傍にサブ・ウーファが配置されている従来のリヤ・エンターテイメントシステムにおいては、フロント側とリヤ側とで同じオーディオソースを選択しているときは双方共に各スピーカを介して当該オーディオ信号を聴くことができるので何ら不都合は生じないが、リヤ席のユーザがフロント側と異なるオーディオソースを選択したときに以下の不都合が生じる。
【0009】すなわち、リヤ席のユーザがフロント側と同じオーディオソース(「オーディオ信号A」とする)を選択しているときは、フロント席用、リヤ席用の各スピーカ及びサブ・ウーファからはオーディオ信号Aが出力されている。この状態で、リヤ席のユーザがフロント側と異なるオーディオソース(「オーディオ信号B」とする)を選択すると、リヤ側に対してオーディオ信号Bは出力可能な状態となるが、スピーカを介してオーディオ信号Bを聴くことはできないので、リヤ席専用のヘッドホンを用いてオーディオ信号Bを聴くことになる。
【0010】しかしこのとき、サブ・ウーファからはフロント側のオーディオ信号Aが出力され、しかもその音響は重低音であり振動を伴っているため、リヤ席のユーザにとっては、自分はヘッドホンを用いてオーディオ信号Bを聴いているにもかかわらず、サブ・ウーファからの振動(オーディオ信号A)が身体を通じて伝わり、実際に聞いている音楽(オーディオ信号B)の調子と違うため、聴感上の違和感を覚えるといった不都合が生じる。
【0011】このような聴感上の違和感は、サブ・ウーファから発生される振動にのみ起因して起こるといったものではなく、例えば、車両の走行速度が高い場合にも同様の振動が発生し、これに起因して起こる場合もあり得る。
【0012】本発明の目的は、上述した従来技術における課題に鑑み、リヤ席の近傍にサブ・ウーファを搭載した車載用音響システムにおいて、リヤ席のユーザがフロント側と異なるオーディオソースを選択した場合でも聴感上の違和感を覚えることなく当該オーディオ情報を享受できるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の課題を解決するため、本発明の基本形態に係る車載用音響システムは、複数のオーディオソースと、選択されたオーディオソースに係るオーディオ信号を出力可能なオーディオ信号出力手段であって、少なくとも、リヤ席用のヘッドホンとリヤ席の近傍に配置された重低音再生用のスピーカ(サブウーファ)とを含むものと、選択されたオーディオソースからのオーディオ信号を選択的に切り替えて前記オーディオ信号出力手段に接続するオーディオ出力選択部と、該オーディオ出力選択部を制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記サブ・ウーファからオーディオ信号が出力されている状態で所定の入力情報を検知したときに、前記オーディオ出力選択部に対し、当該オーディオ信号の前記サブ・ウーファへの接続を遮断するよう制御することを特徴とする。
【0014】ここに、所定の入力情報を検知する1つの形態としては、制御部が、フロント席とリヤ席とでそれぞれ選択されたオーディオソースの種類が異なると判定したとき(例えば、操作部からの操作指示に基づいてリヤ席用のオーディオソースとしてフロント側と異なるオーディオソースが選択されたとき)に、その旨を前記所定の入力情報として検知するようにしてもよい。また、別の形態としては、制御部が、システム内の情報伝送路を介して送られてくる車速情報に基づいて、例えば車速が規定の速度を超えたときに前記所定の入力情報の検知を行うようにしてもよい。
【0015】本発明に係る車載用音響システムによれば、サブ・ウーファからオーディオ信号が出力されている状態で制御部が所定の入力情報を検知したとき(例えば、リヤ席のユーザがフロント側と異なるオーディオソースを選択したとき、或いは車速が規定の速度を超えたとき)、制御部からの制御に基づいてオーディオ出力選択部が、当該オーディオ信号のサブ・ウーファへの接続を遮断する。
【0016】これによって、サブ・ウーファはシステムから切り離されてその重低音再生機能を停止し、振動を発生しないので、リヤ席のユーザにとっては、現在選択中のオーディオソースがフロント側で選択中のオーディオソースと同じであるか否かにかかわらず、専用のヘッドホンを用いて、聴感上の違和感を覚えることなく当該オーディオ信号を受聴することが可能となる。
【0017】上記の形態に係る車載用音響システムにおいては、制御部が所定の入力情報を検知した後は当該オーディオ信号はサブ・ウーファに出力されないので、車室内全体として見たときの再生空間における音の伝達特性は、所定の入力情報を検出した後と検出する前とでは異なったものになる。つまり、再生空間における音の反射や吸収により音の伝達特性が変化し、音場が変化する。このように音の伝達特性が変化すると、車室内の受聴者に到達する音の周波数帯毎のレベル(バンドレベル)が変化し、場合によっては違和感を生じさせる原因ともなり得る。
【0018】そこで、これに対処するために、複数のオーディオソースと、選択されたオーディオソースに係るオーディオ信号を出力可能なオーディオ信号出力手段であって、少なくとも、フロント席用のスピーカ及びリヤ席用のスピーカとリヤ席の近傍に配置された重低音再生用のスピーカ(サブ・ウーファ)とを含むものと、選択されたオーディオソースからのオーディオ信号のレベルをそれぞれ規定のレベルに調整して出力するフロント席用及びリヤ席用の電子ボリュームを有するオーディオ出力制御部と、前記リヤ席用の電子ボリュームを通して出力されたオーディオ信号を選択的に切り替えて前記リヤ席用のスピーカ及びサブ・ウーファに接続するオーディオ出力選択部と、前記オーディオ出力制御部及びオーディオ出力選択部を制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記リヤ席用のスピーカ及びサブ・ウーファからオーディオ信号が出力されている状態で所定の入力情報を検知したときに、前記オーディオ出力選択部に対し、当該オーディオ信号の前記リヤ席用のスピーカへの接続及び前記サブ・ウーファへの接続を遮断するよう制御することを特徴とする車載用音響システムにおいて、前記オーディオ出力制御部が、前記フロント席用及びリヤ席用の各電子ボリュームの後段に接続された音場補正部を更に有し、該音場補正部が、前記制御部からの制御に基づいて、前記所定の入力情報の検知後に前記フロント席用のスピーカから出力されるオーディオ信号によって形成される音場を、前記所定の入力情報の検知前に前記フロント席用及びリヤ席用のスピーカとサブ・ウーファとから出力されていたオーディオ信号によって形成されていた音場と実質的に等しくなるよう音場補正を行うようにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0020】図1は本発明の第1の実施形態に係る車載用音響システムの概略構成をブロック図の形態で示したものである。
【0021】本実施形態に係る車載用音響システム10において、1(L,R)はフロント席用のスピーカ、2(L,R)はリヤ席用のスピーカ、3は重低音再生用のスピーカ(サブ・ウーファ)、4はリヤ席用のヘッドホンを示す。スピーカ1(L,R)及び2(L,R)は、図2に一例として模式的に示すように、車両のフロント側の左右及びリヤ側の左右にそれぞれ配置されており、サブ・ウーファ3は、リヤ席の近傍(中央部)に配置されている。各スピーカ1〜3及びヘッドホン4は、オーディオ信号出力手段を構成する。
【0022】また、11〜13はそれぞれオーディオソースとしてのCDチェンジャ(CDC)、ラジオチューナ及びカセットテープデッキを示し、各オーディオソース11〜13は、情報伝送路として供される光ファイバ等のシステムバス14を介して制御部20に接続されている。制御部20が行う動作については後述する。
【0023】また、30はオーディオ出力制御部を示し、制御部20から供給される制御信号CS1に基づいて動作するフロント側用の電子ボリューム31及びリヤ側用の電子ボリューム32を有している。各電子ボリューム31,32は、選択されたオーディオソースからシステムバス14及び制御部20を介して送られてくるオーディオ信号ADのレベルをそれぞれ規定のレベルに調整して出力する。
【0024】また、40はオーディオ出力選択部を示し、制御部20から供給される制御信号CS2によりそれぞれ連動して切替動作を行うスイッチ41及び42を有している。各スイッチ41,42は、オーディオ出力制御部30のリヤ側用の電子ボリューム32から出力されたオーディオ信号をそれぞれ選択的に切り替えて、リヤ席用のスピーカ2(L,R)及びサブ・ウーファ3、又はヘッドホン4に接続する。
【0025】オーディオ出力制御部30のフロント側用の電子ボリューム31から出力されたオーディオ信号は、増幅器43を介してフロント席用のスピーカ1(L,R)に供給される。また、オーディオ出力選択部40のスイッチ41を介して出力されたオーディオ信号は、増幅器44を介してリヤ席用のスピーカ2(L,R)に供給され、同様に、スイッチ42を介して出力されたオーディオ信号は、増幅器45を介してサブ・ウーファ3に供給される。
【0026】また、図1には示していないが、制御部20には、フロント席に搭乗しているユーザ及びリヤ席に搭乗しているユーザがそれぞれ各種の選択指示や操作指示を入力するための操作部21(図3参照)が接続されている。この操作部21は、ソース選択キー、電源キー、数字キーなどの各種の操作キーを備えており、特に図示はしていないが、好適には、フロント席のユーザとリヤ席のユーザがそれぞれ操作し易いようにフロント側とリヤ側とに分けて設けられる。
【0027】制御部20は、操作部21を介して操作指示等が与えられると、当該指示に係るデータを所定の通信フォーマットに変換し、システムバス14を介して各オーディオソース11〜13に向けて送信する。そして、選択されたオーディオソースから送信されたオーディオデータをシステムバス14を介して受信し、この受信データに対して所定の復調処理を行った後、オーディオ情報の再生等に係る制御を行い、オーディオ信号ADを出力する。
【0028】一方、各オーディオソース11〜13では、制御部20からシステムバス14を介して与えられる操作指示に係るデータを受信し、受信したデータに基づいて自己ソースの動作状態を変更し、その変更した結果(現在の動作状態)を指示するデータをオーディオ情報として、システムバス14を介して制御部20に向けて送信する。例えば、CDC11の場合、複数枚のCDが装填されており、制御部20から与えられる操作指示に応答して、ユーザにより選択されたCDの記録面に記録された信号を読み取り、再生されたオーディオデータをシステムバス14を介して制御部20に向けて送信する。また、ラジオチューナ12の場合、制御部20から与えられる操作指示に応答して、FM放送やAM放送の信号を受信して復調することにより音声信号を生成し、これをデジタルのオーディオデータに変換して、システムバス14を介して制御部20に向けて送信する。
【0029】本実施形態に係る車載用音響システム10は、サブ・ウーファ3からオーディオ信号が出力されている状態で制御部20が所定の入力情報を検知したときに、制御部20からの制御(制御信号CS2)に基づいてオーディオ出力選択部40がスイッチ41,42をそれぞれ切り替えることで、当該オーディオ信号のリヤ席用のスピーカ2(L,R)への接続及びサブ・ウーファ3への接続を遮断すると共に、当該オーディオ信号のヘッドホン4への接続を行うようにしたことを特徴とする。
【0030】制御部20が行う所定の入力情報の検知方法について、図3を参照しながら説明する。
【0031】図3(a)に示す例では、制御部20が、操作部21からの操作指示に基づいて、リヤ席のユーザがフロント側で選択中のソースA(例えばCDC11)と異なるソースB(例えばラジオチューナ12)に切替操作を行ったとき、つまり、フロント側とリヤ側とでそれぞれ選択されたオーディオソースの種類が異なると判定したときに、その旨を指示する情報を「所定の入力情報」として検知するようにしている。
【0032】一方、図3(b)に示す例では、情報伝送路(システムバス14)に車速情報を出力する手段(車速センサ15)その他の車載機器16(ナビゲーションユニット等)が接続されている場合に、制御部20が、システムバス14を介して送られてくる車速情報に基づいて、例えば車速が規定の速度を超えたときに「所定の入力情報」の検知を行うようにしている。
【0033】以上説明したように、本実施形態に係る車載用音響システム10によれば、サブ・ウーファ3からオーディオ信号が出力されているときに、制御部20が、図3に示したような方法で「所定の入力情報」を検知すると、制御部20から供給される制御信号CS2により、オーディオ出力選択部40の各スイッチ41,42がそれぞれ連動して切り替わる。その結果、当該オーディオ信号のリヤ席用のスピーカ2(L,R)への接続及びサブ・ウーファ3への接続は遮断され、当該オーディオ信号はヘッドホン4に接続される。
【0034】これによって、サブ・ウーファ3はシステムから切り離されてその重低音再生機能を停止し、振動を発生しないので、リヤ席のユーザにとっては、現在選択中のオーディオソース(例えば、図3(a)において切替操作を行ったソースB)がフロント側で選択中のオーディオソース(図3(a)の例ではソースA)と同じであるか否かにかかわらず、専用のヘッドホン4を用いて当該オーディオ信号を、聴感上の違和感を覚えることなく受聴することができる。
【0035】図4は本発明の第2の実施形態に係る車載用音響システムの構成を概略的に示したものである。但し、各オーディオソース11〜13及びシステムバス14については、その図示を省略している。
【0036】この第2の実施形態に係る車載用音響システム10aは、上述した第1の実施形態に係る車載用音響システム10(図1)の構成に加えて、更に、サブ・ウーファ3に供給されるべきオーディオ信号のレベルを所定レベル以下に低減するミュート部46を備えている。この所定レベルは、極力リヤ側の聴取を妨げない程度の適当なレベルに設定されている。他の構成及びその動作態様については、第1の実施形態の場合と同じであるのでその説明は省略する。
【0037】この第2の実施形態では、制御部20は、所定の入力情報を検知したときに、オーディオ出力選択部40の各スイッチ41,42を切り替えて、当該オーディオ信号のリヤ席用のスピーカ2(L,R)への接続及びサブ・ウーファ3への接続を遮断すると共に、当該オーディオ信号のヘッドホン4への接続を行うよう制御する際に、同時に当該オーディオ信号のミュート部46を介してのサブ・ウーファ3への接続を行うよう制御している。
【0038】第2の実施形態に係る車載用音響システム10aによれば、制御部20が所定の入力情報を検知した後も、サブ・ウーファ3はシステムに接続されたままであり、その重低音再生機能を発揮し、振動を伴うことになるが、ミュート部46を介してオーディオ信号がリヤ側の聴取を妨げない程度の適当なレベルに低減されているので、上述した第1の実施形態(図1)の場合と同様に、リヤ席のユーザは、専用のヘッドホン4を用いて、聴感上の違和感を覚えることなく現在選択中のオーディオ信号を聴くことができる。
【0039】上述した第1,第2の実施形態に係る車載用音響システム10,10aにおいては、制御部20が所定の入力情報を検知した後は、当該オーディオ信号はサブ・ウーファ3に出力されないか(図1)、或いは出力されてもそのレベルが低減されているので(図4)、車室内の再生空間における音の伝達特性は、所定の入力情報を検出した後と検出する前とでは異なったものになる(つまり、音場が変化する)。このような音場の変化により、車室内の受聴者に到達する音の周波数帯毎のレベル(バンドレベル)も変化し、場合によっては違和感を生じさせる原因ともなり得る。以下、このような不都合の可能性を排除することができる実施形態について説明する。
【0040】図5は本発明の第3の実施形態に係る車載用音響システムの構成を概略的に示したものである。図4の例示と同様に、各オーディオソース11〜13及びシステムバス14については、その図示を省略している。
【0041】この第3の実施形態に係る車載用音響システム10bは、上述した第1の実施形態に係る車載用音響システム10(図1)と比べて、オーディオ出力制御部30aが、電子ボリューム31,32の後段に接続された音場補正部50を備えている点、車室内の特定のリスニングポイント(図2の例では運転席)にマイクロホン5が設置されている点で、相違している。他の構成及びその動作態様については、基本的に第1の実施形態の場合と同じであるのでその説明は省略する。
【0042】音場補正部50は、基本的には、制御部20aからの制御に基づいて、所定の入力情報の検知後にフロント席用のスピーカ1(L,R)から出力されるオーディオ信号によって形成される音場を、所定の入力情報の検知前にフロント席用、リヤ席用及び重低音再生用の各スピーカ1(L,R),2(L,R)及び3から出力されていたオーディオ信号によって形成されていた音場と実質的に等しくなるよう音場補正を行う機能を有している。
【0043】具体的な構成として、音場補正部50は、各電子ボリューム31,32から出力されたオーディオ信号を混合する混合器51と、電子ボリューム31から出力されたオーディオ信号のバンドレベルを制御部20aからの制御信号CS3に基づいて調整するイコライザ部(EQ)52と、電子ボリューム32から出力されたオーディオ信号のバンドレベルを制御信号CS3に基づいて調整するイコライザ部(EQ)53と、混合器51を通して出力されたオーディオ信号のバンドレベルを制御信号CS3に基づいて調整するイコライザ部(EQ)54と、各イコライザ部52〜54から出力された信号を制御部20aからの制御信号CS4に基づいてそれぞれ所定の時間だけ遅延させる信号遅延部55〜57と、制御部20aから供給される制御信号CS2によりそれぞれ連動して切替動作を行うスイッチ58及び59と、混合器60とを備えて構成されている。なお、各イコライザ部52〜54は、制御部20aからの制御信号CS3によりそれぞれ固有に設定されるフィルタ係数に応じてオーディオ信号のバンドレベルを調整する。
【0044】制御部20aが所定の入力情報を検知する前は(図示の接続状態のとき)、イコライザ部52から出力された信号は、信号遅延部55及び混合器60を介して増幅器43に入力され、増幅された後、フロント席用のスピーカ1(L,R)に供給される。また、イコライザ部53から出力された信号は、信号遅延部56、スイッチ58及びスイッチ41を介して増幅器44に入力され、増幅された後、リヤ席用のスピーカ2(L,R)に供給される。同様に、イコライザ部54から出力された信号は、信号遅延部57、スイッチ59及びスイッチ42を介して増幅器45に入力され、増幅された後、サブ・ウーファ3に供給される。
【0045】一方、制御部20aが所定の入力情報を検知した後は、スイッチ41,42と共にスイッチ58,59が切り替えられることにより、それまでリヤ席用のスピーカ2(L,R)及びサブ・ウーファ3に供給されていたオーディオ信号は、各スイッチ58,59を介して混合器60に入力される。従って、本来はフロント席用のスピーカ1(L,R)にのみ供給されるべきオーディオ信号と、本来はリヤ席用のスピーカ2(L,R)及びサブ・ウーファ3に供給されるべき各オーディオ信号とが、混合器60で混合された後、増幅器43に入力され、増幅器43で増幅された後、フロント席用のスピーカ1(L,R)に供給される。
【0046】本実施形態においては、制御部20aは、マイクロホン5から出力された信号に基づいて音場補正部50(イコライザ部52〜54、信号遅延部55〜57)を制御する制御信号CS3及びCS4を生成している。このマイクロホン5から出力された信号に基づいて制御部20aが音場補正部50を制御する方法については、本件出願人が以前に提案した技術、例えば、特開平1−25100号公報(発明の名称:オートグラフィックイコライザ及びバンドレベル設定方法)に開示されている技術を利用して実施することができる。その制御方法の概要を説明すると、以下の通りである。
【0047】先ず、運転席に設置されたマイクロホン5は、各スピーカ1L,1R,2L,2R及び3から放出された音波を入力し、電気信号に変換して出力する。マイクロホン5から出力された信号は各イコライザ部52〜54の分割帯域に合わせたバンド毎に分割され、分割された各信号についてバンドレベルが計算される。次に、この計算されたバンドレベルと、予め目標とするレベルに設定されたバンドレベルとが比較され、各バンド毎に両者のレベル差(誤差)が演算される。制御部20aは、この演算されたレベル差(誤差)に応じて、各イコライザ部52〜54のフィルタ係数を設定し(制御信号CS3)、また、各信号遅延部55〜57における信号遅延時間を設定する(制御信号CS4)。
【0048】第3の実施形態に係る車載用音響システム10bによれば、制御部20aが所定の入力情報を検知すると、制御部20aからの制御信号CS2により、オーディオ出力選択部40の各スイッチ41,42がそれぞれ連動して切り替わると共に、音場補正部50における各スイッチ58,59がそれぞれ連動して切り替わる。これによって、本来はフロント席用のスピーカ1(L,R)にのみ供給されるべきオーディオ信号が、本来はリヤ席用のスピーカ2(L,R)及びサブ・ウーファ3に供給されるべき各オーディオ信号と混合されて、フロント席用のスピーカ1(L,R)に供給されるので、制御部20aが所定の入力情報を検出した後に形成される音場と、所定の入力情報を検出する前に形成されていた音場とを実質的に等しくすることができる。その結果、車室内の受聴者は、違和感を覚えることなく当該オーディオ信号を受聴することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、リヤ席の近傍にサブ・ウーファを搭載した車載用音響システムにおいて、リヤ席のユーザがフロント側と異なるオーディオソースを選択した場合でも、聴感上の違和感を覚えることなく当該オーディオ信号を受聴することが可能となる。




 

 


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