米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> 埼玉日本電気株式会社

発明の名称 ハンズフリー通話用アダプタ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−18287(P2003−18287A)
公開日 平成15年1月17日(2003.1.17)
出願番号 特願2002−27930(P2002−27930)
出願日 平成14年2月5日(2002.2.5)
代理人 【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
【テーマコード(参考)】
5K023
5K027
【Fターム(参考)】
5K023 AA07 EE13 MM00 MM22 
5K027 AA11 DD08 DD10 HH03
発明者 塩野 勝美
要約 課題
安価な構成にて、送受話信号が音声信号であるかの判定処理を適切に行いこの結果に基づき送受話信号経路のアッテネータを制御するハンズフリー通話用アダプタ装置を提供する。

解決手段
送話アッテネータ、受話アッテネータ、それらの減衰度を制御するCPU処理ブロックを備え、CPU処理ブロックが送話及び受話音声パスの音声信号レベルに基づき送話及び受話を各々検出する音声有無検出部と、音声有無検出部の検出結果に基づき送話及び受話アッテネータの減衰度を制御する音声パス制御部と、音声有無検出部及び音声パス制御部を制御するCPUとを含む。音声有無検出では、音声信号レベルの短い区間の平均値を用いて長い区間の平均値を更新し、最新の長い区間の平均値及び最新の短い区間の平均値並びに所定音声検出パラメータを用い検出する。音声有無検出で更に音節検出処理を用いても良い。
特許請求の範囲
【請求項1】 マイクロホン及びスピーカを備えており、携帯電話機を接続してハンズフリー通話装置を構成するハンズフリー通話用アダプタ装置であって、前記マイクロホンで集音した送話音声信号を携帯電話機へと伝達する送話音声パスに挿入された送話アッテネータと、携帯電話機からの受話音声信号を再生する前記スピーカへと伝達する受話音声パスに挿入された受話アッテネータと、前記送話アッテネータおよび受話アッテネータの減衰度を制御するCPU処理ブロックとを具備し、前記CPU処理ブロックが、前記送話音声パスおよび受話音声パスの音声信号レベルに基づき送話および受話をそれぞれ検出する音声有無検出部と、前記音声有無検出部の検出結果に基づき前記送話アッテネータおよび受話アッテネータの減衰度を制御する音声パス制御部と、前記音声有無検出部および音声パス制御部を制御するCPUと、を含み構成されたことを特徴とするハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項2】 前記音声有無検出部では、受話音声パスおよび送話音声パスそれぞれの音声信号レベルの短い区間の平均値を順次求めこれらを用いてそれぞれの長い区間の平均値を更新し、最新の長い区間の平均値および最新の短い区間の平均値並びに所定音声検出パラメータとを用いて送話および受話をそれぞれ検出することを特徴とする請求項1に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項3】 送話の音声有無検出に際し、長い区間の平均値を求める前に入力信号が音声信号か判定を行い、入力信号が音声時には長い区間の平均値の更新を停止することを特徴とする請求項2に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項4】 受話の音声有無検出に際し、長い区間の平均値を求める前に入力信号が音声信号か判定を行い、入力信号が音声時には長い区間の平均値の更新を停止することを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項5】 前記音声有無検出部で、前記音声有無検出結果および所定音節検出パラメータ並びに最新の短い区間の平均値を基に更に音節検出処理を行い、音節検出結果に基づいて送受話信号が音声信号か否かを判定し判定結果により前記音声パス制御部を介して前記送話アッテネータおよび受話アッテネータの減衰度を制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項6】 前記音声検出パラメータおよび/または音節検出パラメータを、送話検出用と受話検出用別個に設定可能に構成したことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項7】 送話側の音声検出判定パラメータを、前記長い区間の平均値に応じた値に更新設定するようにして騒音環境下に置いても的確に音声有無の検出を行うことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項8】 受話側の前記音節検出パラメータを送話側よりも大きい値を設定することにより受話の音声検出を保持し、エコーに起因する誤検出を回避することを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項9】 送受話が音声データでないときに送受話切替許可フラグをセットし、送受話切替許可時のみ送受話モードの切替を行うことにより音声の頭切れを防ぐことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
【請求項10】 前記マイクロホンと前記送話アッテネータとの間に介在して前記送話信号パスを断続可能な送話パススイッチと、前記スピーカと前記受話アッテネータとの間に介在して前記受話信号パスを断続可能な受話パススイッチと、を更に具備しており、前記CPU処理ブロックが、前記携帯電話機からのシリアル信号を受信して通話を検出するシリアル信号解析部と、このシリアル信号解析部からの通話状態に対応する出力に対応して前記前記送話パススイッチおよび受話パススイッチを閉路状態にさせるパススイッチ制御部を更に具備していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載される等して携帯電話機を接続してハンズフリー通話装置を構成するためのハンズフリー通話用アダプタ装置に関し、より詳しくは音声検出手段に音節検出を行う判定処理を新たに設け音声の連続判定処理を行い、判定結果に従い送受話アッテネータを制御するハンズフリー通話用アダプタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機を自動車内で利用する場合、交通安全の観点から携帯電話機を保持する必要を無くすためにハンズフリー通話装置が用いられる。この種装置は、一般にハンズフリー回路を備えた車載アダプタ形態の車載オプション装置のホルダ部に携帯電話機を接続することにより実現される(例えば、特許第2928214号公報、特開2000−83090号公報等参照)。
【0003】自動車内に取付けられた車載アダプタに携帯電話機を装着することによって、携帯電話機のマイクロホンおよびスピーカそれぞれが車載アダプタのマイクロホンならびにスピーカそれぞれに切り換わり、ハンズフリー通話が行える。この際、車載アダプタのスピーカの出力する音声音量は大きいので、車載アダプタのスピーカからの出力音声が車載アダプタのマイクロホンに入力することによるエコーをエコーキャンセラで抑制するなどして良好な通話環境を実現する。ハウリング防止手段やノイズキャンセラを併用する場合もある。
【0004】前掲特許第2928214号公報開示の車載アダプタ等では、マイクロホンとスピーカを有していて携帯電話機が装着されるとマイクロホンからの音声信号がハンズフリー回路および送話音声パス切換回路を経由し、中継接続部を介して携帯電話機の送信部へと入力され無線信号としてアンテナから放射される。またアンテナで受けた高周波信号が、携帯電話機の受信部で音声信号に復調され、中継接続部を介してハンズフリー回路および受話音声パス切換回路を経由してスピーカから音波として放射される。
【0005】従来の技術では、送受話の音声信号レベルを比較してパスの制御(断続あるいは増幅(減衰)度の調節)を行うことによりハンズフリー通話を行う。しかし、このパスの制御技術、特に音声信号の抽出・音声有無判定に関して次のような問題点がある。
【0006】すなわち、送受話の音声レベルの比較をおこなう際に、定常ノイズ等の識別が行えず音声と誤認し的確な音声パスの制御が行えないことである。また、音声の無声区間等でレベルが小さくなった場合にも音声パスが切り替わってしまうことにより音声が不自然に聞こえてしまう場合がある。なお、ハードウェアでボイススイッチ(レベル検出部および切換部/減衰部)を実現した場合には、部品点数が多くなるため、車載オプションの小型化、低コスト化が行えないという問題点もある。
【0007】また、従来の技術としてハンズフリー通話を行うために、エコーキャンセラ機能を有したDSP等を内蔵しているものも知られている(例えば、特開平9−289474号公報参照)。しかし、一般にエコーキャンセラ機能を搭載したDSP等を用いた場合には、DSP等が高価なため、車載オプションのコストが高価になってしまうという問題がある。なお、特開平10−209951号公報開示のハンズフリーのためのシステムでは、携帯電話機側がハンズフリー用エコーキャンセラ機能を有しており、携帯電話機を車載アダプタに装着した場合にエコーキャンセラの特性を最適にするようにしている。
【0008】この他、ハンズフリー通話装置では高速走行時等にロードノイズが混入しやすいため、前掲特開2000−83090号公報の「車載ハンズフリー電話装置」では、集音マイクロホンの特性切換、フィルタ回路の特性切り替えによってロードノイズの混入を抑制する技術を開示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、携帯電話等を接続する車載アダプタにおける上述した如き実状を考慮してなされたもので、新規な方法で送受話の信号が音声信号であるかの判定処理を従来装置よりも適切に行ってこの判定結果に基づき送受話信号経路のアッテネータを制御するようにした改良されたハンズフリー通話用アダプタ装置(従って、ハンズフリー装置)を提供することを目的とする。なお、低コストなハンズフリー装置を提供することも目的の一つであり、CPU(Central Processing Unit) を用いて音声有無の検出やパス制御が行うことで、音声有無の検出や送受話のパス制御を行うアナログ回路を削除したハンズフリー通話用アダプタ装置を提案する。更には、騒音環境下で好適に動作するハンズフリー装置を提案する。
【0010】
【課題を解決するための手段】課題解決のため、請求項1の発明では、マイクロホン及びスピーカを備えており、携帯電話機を接続してハンズフリー通話装置を構成するハンズフリー通話用アダプタ装置を、前記マイクロホンで集音した送話音声信号を携帯電話機へと伝達する送話音声パスに挿入された送話アッテネータと、携帯電話機からの受話音声信号を再生する前記スピーカへと伝達する受話音声パスに挿入された受話アッテネータと、前記送話アッテネータおよび受話アッテネータの減衰度を制御するCPU処理ブロックとを具備しており、前記CPU処理ブロックを、前記送話音声パスおよび受話音声パスの音声信号レベルに基づき送話および受話をそれぞれ検出する音声有無検出部と、前記音声有無検出部の検出結果に基づき前記送話アッテネータおよび受話アッテネータの減衰度を制御する音声パス制御部と、前記音声有無検出部および音声パス制御部を制御するCPUとを含む構成とする。
【0011】CPUを用いて携帯電話機からのシリアル信号の解析や車載アダプタのパス制御、音声有無の検出や送受話アッテネータの制御等の複数の機能をCPUで実現して、少数の部品で構成され簡易・低コストで実現できる。
【0012】請求項2の発明では、更に前記音声有無検出部で、受話音声パスおよび送話音声パスそれぞれの音声信号レベルの短い区間の平均値を順次求めこれらを用いてそれぞれの長い区間の平均値を更新し、最新の長い区間の平均値および最新の短い区間の平均値並びに所定音声検出パラメータとを用いて送話および受話をそれぞれ検出するように構成する。少ない演算量、メモリで長い区間の平均レベルを求めて定常ノイズレベルを監視しながら短い区間の平均値(レベル)を評価して音声有無の検出処理を行うので、より適切な送受話信号の減衰制御が行われてより快適なハンズフリー通話が行える。
【0013】請求項3、請求項4の発明では、更に、送話および/または受話の音声有無検出に際し、長い区間の平均値を求める前に入力信号が音声信号か判定を行い、入力信号が音声時には長い区間の平均値の更新を停止するようにする。これにより音声信号の出力時や入力時に、音声により長い区間の平均値の値が上昇し、正しい定常ノイズレベルの計算が行えなくなるのを回避しより適切な動作が実現される。
【0014】請求項5の発明では、請求項2〜4のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置において、更に前記音声有無検出部で、前記音声有無検出結果および所定音節検出パラメータ並びに最新の短い区間の平均値を基に更に音節検出処理を行い、音節検出結果に基づいて送受話信号が音声信号か否かを判定し判定結果により前記音声パス制御部を介して前記送話アッテネータおよび受話アッテネータの減衰度を制御するように構成する。これにより更に適切な送受話信号の減衰制御が行われより快適なハンズフリー通話を行うことが出来る【0015】請求項6の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載のハンズフリー通話用アダプタ装置において、前記音声検出パラメータおよび/または音節検出パラメータを、送話検出用と受話検出用別個に設定可能に構成する。更に好適な音声検出が行える。
【0016】請求項7の発明は、請求項2〜6のいずれか1項に記載の発明において、更に送話側の音声検出判定パラメータを前記長い区間の平均値に応じた値に更新設定するように構成する。これにより、騒音環境下に置いても音声有無の検出を的確に行うことが可能となる。
【0017】請求項8の発明は、請求項2〜7のいずれか1項に記載の発明において、受話側の前記音節検出パラメータを送話側よりも大きい値を設定することにより受話の音声検出を保持し、エコーに起因する誤検出を回避することを特徴とする。
【0018】請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、送受話が音声データでないときに送受話切替許可フラグをセットし、送受話切替許可時のみ送受話モードの切替を行うことにより音声の頭切れを防ぐことを特徴とする。
【0019】請求項10の発明では、上述各発明において、前記マイクロホンと前記送話アッテネータとの間に介在して前記送話信号パスを断続可能な送話パススイッチと、前記スピーカと前記受話アッテネータとの間に介在して前記受話信号パスを断続可能な受話パススイッチとを更に具備させるとともに、前記CPU処理ブロックが、前記携帯電話機からのシリアル信号を受信して通話を検出するシリアル信号解析部と、このシリアル信号解析部からの通話状態に対応する出力に対応して前記前記送話パススイッチおよび受話パススイッチを閉路状態にさせるアダプタスイッチ制御部を更に備えるようにする。非通話時の雑音を低減させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の、携帯電話機等を接続するハンズフリー通話用アダプタ装置(多くの場合は車載用オプション)においては、送受話中の信号が音声信号であるか否かの判定を後で詳述する判定処理で行い、判定結果を基に送受話の送受話のアッテネータを制御することを特徴とする。また、音声有無の検出や送受話のパス制御を行うアナログ回路を削除し、CPUを用いて音声有無の検出やパス制御が行えることを特徴とする。
【0021】〔第1実施例〕以下、実施例を挙げ図面を参照して本発明について詳細に説明する。図1は、本発明のハンズフリー通話用アダプタ装置の一実施例である車載アダプタ100 と携帯電話機11とで構成されたハンズフリー装置を示すブロック図である。図示装置は車載用で、図1を参照すると車載アダプタ100 に接続される本用途に適合した周知の携帯電話機11で構成される。
【0022】本実施例の車載アダプタ100 の構成は、車載アダプタに携帯電話機11を接続するコネクタ21と、同コネクタに接続されて車載アダプタの制御を行うCPU処理ブロック22と、CPU処理ブロック22への送話信号の入力を行うためのマイクロホン25と、このマイクロホンとCPU処理ブロック22との間に介在して送話信号パスを断続可能な送話パススイッチ23と、携帯電話機11からの受話信号を音波として出力するスピーカ(SPK)26と、このスピーカとCPU処理ブロック22との間に介在して受話信号パスを断続可能な受話パススイッチ24とで構成される。
【0023】車載アダプタの制御を行う、CPU(Central Processing Unit) を含み構成されたCPU処理ブロック22は、携帯電話とのシリアル信号のやりとりを行うシリアル信号解析部31と、シリアル信号解析部31の解析結果出力を元に前記送話パススイッチ23及び受話パススイッチ24の制御を行うパススイッチ制御部33と、送話信号のレベルを制御可能な送話アッテネータ35および受話信号のレベルを制御可能な受話アッテネータ36、送話信号・受話信号それぞれについて音声相当部の検出すなわち会話状態の検出(以下、単に音声有無の検出と記す)を行う音声有無検出部32と、音声有無検出部32の検出結果を元に前記送話アッテネータ及び受話アッテネータの制御をそれぞれ独立に行う音声パス制御部34とで構成される。
【0024】上記CPU処理ブロック100 を構成する各機能部は、既知のCPU、ROM、RAM、I/O回路、A/Dコンバータ等のデジタル素子・部品を適宜組み合わせ、CPUによるソフトウェア処理として実現する。すなわち、シリアル信号解析部31、音声有無検出部32、パススイッチ制御部33、音声パス制御部34等は、CPUによって制御される。また、送話アッテネータ35および受話アッテネータ36、送話パススイッチ23及び受話パススイッチ24等も電子スイッチを用いることでCPU処理ブロックに組入れ、CPUによる制御することも可能である。
【0025】実施例では、CPUを用いて携帯電話機からのシリアル信号の解析や音声パスの制御、送受話の音声有無の検出や送受話のアッテネータ制御を行うことにより、簡単なシステムでハンズフリー通話を実現している。この制御の具体的な内容については後に詳述する。
【0026】なお、上記送話音声パスは、前記マイクロホン25で集音した送話音声信号を前記送話パススイッチ23および送話アッテネータ(送話可変減衰回路)35を経由して携帯電話機へと伝達する経路を指す。受話音声パスは、携帯電話機からの受話音声信号を受話アッテネータ(受話可変減衰回路)36および受話パススイッチ24を経由してスピーカ26へと伝達する経路を指す。
【0027】また、各アッテネータの制御については、受話モード時(すなわち、装置使用者が相手音声を聞いている場合)には、送話アッテネータを減衰度が大となるように制御し、送話モード時(装置使用者が発声している場合)には受話アッテネータを減衰度が大となるように制御する。
【0028】実施例の概略動作は次のようになる。携帯電話機11で発着信して通話を開始すると、携帯電話機は通話開始信号をシリアル信号としてコネクタ21を介して車載アダプタへ出力する。車載アダプタでは、車載アダプタを制御するCPU処理ブロック22のシリアル信号解析部31にて携帯電話機11からのシリアル信号の解析処理を行い、シリアル信号が通話開始信号の時にはパススイッチ制御部33により、携帯電話機11への送話信号を有効にするために送話パススイッチ23を、また携帯電話機11からの受話信号を有効にするために受話パススイッチ24をそれぞれ制御(設定)して送受話信号を有効にする。
【0029】また、ハンズフリー通話時のハウリングを回避するために、CPU処理ブロック22の音声有無検出部32で送話信号と受話信号を監視してそれぞれの音声についてその有無の検出処理を行い、この音声有無検出部32の検出結果をもとに音声パス制御部34が送話アッテネータ35および受話アッテネータ36それぞれの減衰度の制御を行う。
【0030】すなわち、音声有無検出部32の検出結果で送話信号が音声の時には送話パスを有効にするため送話アッテネータ35ではレベルの減衰を行わず、受話アッテネータ36で受話信号のレベルを減衰させる。音声有無検出部32の検出結果で受話信号が音声の時には受話信号を有効にするため受話アッテネータ36ではレベルの減衰は行わず、送話アッテネータ35で送話信号のレベルを減衰させる。また、音声有無検出部32の結果が送受話共に音声有りまたは音声なしの時には前状態を保持することによりハンズフリー通話を実現する。
【0031】上述の第1実施例の動作について図面を参照して更に詳細に説明する。送受話の音声有無の検出過程と、送受話の音声パスの制御過程について図1を参照して説明する。
【0032】車載アダプタ(ハンズフリー通話用アダプタ装置)を接続した状態で携帯電話機11で発着信動作が行われると、通話状態に移行するために携帯電話機11から車載アダプタに対して通話状態に移行した旨のシリアル信号(通話開始信号)が送信される。車載アダプタでは携帯電話機11からシリアル信号を受信するとシリアル信号解析部31で携帯電話機11からのシリアル信号の解析処理を行い、受信した信号が通話開始信号のときには、シリアル信号解析部31の結果出力を受けて、パススイッチ制御部33が送受話の音声を有効にするため送話パススイッチ23と受話パススイッチ24を接続して送受話信号が通過するように設定して送受話音声を有効とし、これによりハンズフリー通話装置は、車載アダプタのマイクロホン、スピーカを用いたハンズフリー通話に移行する。なお、待ち受け時等の信号の入出力を行わないときには送話パススイッチ23と受話パススイッチ24のパスをそれぞれオフ(開路)にしておくことによりノイズの出力を回避するようになっている。
【0033】ハンズフリー通話に移行すると、車載アダプタでは音声パス制御処理を行う。すなわち、音声有無検出部32で送話信号と受話信号に対して音声有無検出処理(音節検出処理を伴う)を行い、その処理結果を元に音声パス制御部34で送話アッテネータ35と受話アッテネータ36の減衰量の制御(設定)を各アッテネータの減衰量が一定になるように相補的に行う。
【0034】以下、図2のフローチャートを参照して音声パス制御の処理手順についてその概要を説明する。通話開始すると、車載アダプタのマイクロホン25から継続的に入力される送話信号に対して音声有無の検出処理(S11)を行い、音声有無検出結果を用いて送話信号の音節検出処理(S12)を行う。受話信号に対しても、受話音声有無の検出処理(S13)を行い音声有無検出結果を用いて受話信号の音節検出処理(S14)を行う。なお、音声有無検出処理と音節検出処理については送受話両方に対して略同様の処理を行うが、処理の際の音声検出判定パラメータと音節検出判定パラメータは送話信号および受話信号毎に別個のパラメータを用意出来るように構成してある。
【0035】ここで上記の音声有無検出処理と音節検出処理について、図面を用いて詳細に説明する。先ず、音声有無検出処理の詳細を図3のフローチャートを用いて説明する。図3では送話信号についての処理として説明するが、受話信号についての処理も同様である。受信音声有無検出処理(送信音声有無検出処理)は、音声有無検出部32にて受信信号(送話信号)の入力処理(S21)を行う。続いて、入力したデータを用いて短い区間の平均値計算処理(S22)と長い区間の平均値計算処理(S23)を行う。
【0036】短い区間の平均値計算処理(S22)とは、現時点での送話信号(送話信号パス上の信号)の音声相当部の有無検出を行うために少数のサンプリング値を平均する計算処理で、本実施例では送話信号を定間隔でA/D変換して得た連続4サンプル値(信号波高値の絶対値)の平均値を計算し、1サンプリング毎に短い区間の平均値を算出して順次記憶するとともに更新する。長い区間の平均値計算処理(S23)とは、受信信号(送話信号)の定常ノイズレベルを監視するために行う処理で、本実施例では短い区間の平均値算出に4サンプルのデータを用いているため、4サンプル目毎に得られる短い区間の平均値データの過去に逆上り連続する64個分の平均値を算出して現時点での長い区間の平均値とする。
【0037】図4の説明図を用いて短い区間の平均値と長い区間の平均値の具体的な算出方法を説明する。短い区間の平均値は本実施例では4サンプルの絶対値の平均を計算した値である。Nサンプル目の短い区間の平均値はS[N−3]からS[N]までの絶対値の平均値となる。1サンプル目のデータから3サンプル目のデータサンプリング時までは4サンプル分のデータが揃わないため、4サンプルよりも少ないデータを用いて平均値を計算する。4サンプル目の短い区間の平均値は1サンプル目から4サンプル目の4つのサンプルの絶対値の平均値とする。以降の1サンプル毎に短い区間の平均値(現在値)を更新する。
【0038】次に長い区間の平均値について詳細を説明する。長い区間の平均値は、送話入力信号の定常ノイズレベルを監視するために求める値である。長い区間の平均値は、上述の短い区間の平均値を利用して算出する。長い区間の平均値算出には1サンプル毎の短い区間の平均値を全数用いずに、本実施例では、短い区間の平均値を4サンプルで計算しているので、4サンプル毎に得られる短い区間の平均値を用いる。4サンプル目毎に長い区間の平均値を算出し現在値として更新する。256サンプル目のデータが得られるまでは4サンプル毎の短い区間の平均値が64個揃わないため、少ないデータを用いて長い区間の平均値を計算する。260サンプル目入力時の長い区間の平均値は4サンプル毎の短い区間の平均値を64個加算し、64で割ることにより長い区間の平均値を求める。以降の4サンプル目毎に逆上って64個のデータから長い区間の平均値(現在値)を算出して更新する。
【0039】このように、長い区間の平均値を得るにあたり、短い区間の平均値を用いて算出しているので、1サンプル入力する毎の更新処理が必要なく、従って演算量を削減でき、かつ平均値を計算するために保持が必要なデータ数が少なくて良いため必要メモリ容量を削減することができる。従って、少量のメモリにてより長い区間(時間)についての平均を求めることができ、安定した正確な定常ノイズレベルの監視を行うことが出来る。
【0040】長い区間の平均値と短い区間の平均値を求めたら、長い区間の平均値と短い区間の平均値に音声検出判定パラメータを乗じた値を比較(S24)し、長い区間の平均値が短い区間の平均値に音声検出判定パラメータ:αを乗じた値よりも小さいときには音声有無検出処理として音声有り(S25)と判定し、長い区間値の平均値が短い区間の平均値に音声検出判定パラメータ:αを乗じた値以上である場合には音声なし(S26)と判定する。
【0041】なお、本実施例では、短い区間の平均値として入力信号4サンプルの平均値を計算し、長い区間の平均値については、短い区間の平均値64サンプルの平均値を計算する例について述べているが、短い区間の平均値や長い区間の平均値を求めるサンプル数を変えても良い。短い区間の平均値を計算するサンプル数を増やすことにより、より演算量を少なくメモりの削減も行うことが出来る。
【0042】上述過程で得られた音声有無検出結果により、直ちに音声パス制御部を介してアッテネータを制御するようにしても良い(図2のS16,S17)が、本実施例では、音声有無検出結果を使って、更に音節検出処理を行ってより正確に音声有無を判定するようにしている。
【0043】本実施例の音節検出処理では、音声信号を無声区間・有声区間・休止区間に分類する。有声区間とは子音と母音によってレベルの高い音声が入力されている区間(時間)を表す。無声区間とは子音の頭部分や語尾のようにレベルの低い音声が入力されている区間を表し、休止区間とは息継ぎや思考時間等の発声を意図していない区間を表している。このような無声区間・有声区間・休止区間が混在するため、一般通話では単純に音声のレベルのみのチェックを行っても音声有無の適切な検出は行えない。例えば音声レベルが小さくても無声区間などでは音声が出力されており無音部として処理しては不都合が生じる。
【0044】そこで、本実施例では、音声の特徴を考慮して、後述するように音声有無検出処理で音声なし判定結果となっても、すぐに受信信号が音声ではないと判定せずに、無声区間分は受信信号が音声データと判定することにより、音声のパワーだけでなく音声の特徴も考慮して受信信号が音声信号か否かの判定処理を行うようにしており、このためより的確に受信信号が音声信号かの判定を行える。
【0045】図5のフローチャートを用いて音節検出処理の詳細を具体的に説明する。既述した音声有無検出処理の結果を基に、音声有り判定(S31;YES)の時には受信信号は音声データ(S36)であるとし、音声なし検出カウンタをクリア(S37)する。しかし、音声有無検出処理に於いて音声検出なし(S31;NO)の時には、音声なし検出カウンタと音節検出判定パラメータ:βとの比較(S32)を行う。
【0046】音声なし検出カウンタが音節検出判定パラメータ:βよりも大きいときには(S32;YES)、音声の無声区間も終了したと判断し受信信号は音声データではないと判定(S35)する。一方、音声なし検出カウンタが音節検出判定パラメータよりも小さいときには(S32;NO)、受信信号は無声区間中であると考えられるため、音声なし検出カウンタをインクリメント(S33)し、受信信号は音声データと判定(S34)する。なお、音節検出判定パラメータ:βは無声区間の長さが通常の会話時は約50msとなることを考慮して、音節検出判定パラメータ=50ms/サンプリング周期とすると好適な判定結果が得られる。
【0047】これまで説明したのと全く同様の過程にて送話信号についても音声有無検出処理をよび音節検出処理が行われる。すなわち、音節検出処理については、送受話にて同じ処理を行う。但し、前述の音節検出判定パラメータ:βについては、送受話で個別の値を設定できるものとする。
【0048】例えば、スピーカ26より出力された受信信号は、若干時間を経過してからエコーとして送話側のマイクロホン25に入力される。エコーに対して送話側で誤検出を行い、送話モードになるのを回避するために、エコーの時間分だけ送話の音節検出パラメータに対して、受話の音節検出パラメータを長く設定することにより、エコーに対する誤検出を回避することが可能になる。
【0049】以上のようにして送受話それぞれの音声有無検出処理および音節検出処理の後、前出図2に示すように、送受話それぞれの音節検出処理結果を元に、最終的な送受話モード判定処理(S15)を行い、この送受話モード判定処理結果をもとにして送話アッテネータ35の減衰度制御を必要に応じて行い(S16)、同時に受話アッテネータ36の減衰度制御を必要に応じて行う(S17)。
【0050】すなわち、(S15;送受話モード判定処理)の判定結果が、送話音声有りで受話音声なしのときには送話モードと判定し、送話パスを有効にするため送話アッテネータ35ではレベルの減衰を行わず、受話アッテネータ36のみ受話信号のレベルを減衰させる。また、送話音声なしで受話音声有りの時には受話モードと判定し、受話信号を有効にするため受話アッテネータ36ではレベルの減衰は行わず、送話アッテネータ35で送話信号のレベルを減衰させる。しかし、送受話共に同一で音声有りまたは音声なしで同一のときにはそれまでのモードを維持し両アッテネータは前回の状態をそのまま保持する。以上のような一連の動作によりハンズフリー通話が実現される。
【0051】なお、図2のフローチャートで例示した処理順序を変えて、受話音声側の処理を先に行うようにしても差し支えない。
【0052】〔実施例の効果〕上述した実施例では、次のような効果が得られる。第1の効果は、より簡易的なシステムでハンズフリー通話を行うことが出来ることである。その理由は、CPUを用いることにより携帯電話機からのシリアル信号の解析や車載アダプタのパス制御、音声有無の検出から送受話アッテネータの制御等の複数の機能をCPUで実現する事により、ハードウェアの部品点数を削減できるためである。
【0053】第2の効果は、少ない演算量と少ないメモリにより音声のありなし判定が行えることである。その理由は、所定の短い区間を代表する短い区間の平均値を算出するようにし、また、長い区間の平均値の計算は短い区間の平均値群を用いて行うようにしているためである。
【0054】第3の効果は、より適切な送受話信号の減衰制御が行われてより快適なハンズフリー通話を行うことが出来ることである。その理由は、長い区間の平均レベルを求めて定常ノイズレベルを監視しながら短い区間の平均値(レベル)を評価することで音声有無の検出処理を行い、更に通常会話における無声時間の存在を考慮して音節検出処理を行ってこの処理結果を反映させて送受話モードの判定を行っているためである。
【0055】〔第2実施例〕続いて、本発明第2の実施例について説明する。この実施例では実際の動作での不具合を解決するために音声有無検出処理において前実施例と異なる処理を行うようにしている。この実施例も、構成的には先の図1に示したハンズフリー通話用アダプタ装置100 と同じで良く、CPU処理ブロックにおける制御のうちで、音声有無検出処理内容のみが一部異なっている。この実施例特有の制御について受信音声有無検出処理および送信音声有無検出処理それぞれにつきフローチャートを参照して説明する。
【0056】図6のフローチャートは、第2実施例における送話音声有無検出処理を示している。また図7は第2実施例における受話音声有無検出処理を示すフローチャートである。なお、図6および図7の検出処理においても、前第1実施例(図3参照)と同様に先ず信号入力処理(S41・S51)を行い、入力したデータを用いて短い区間の平均値計算処理(S42・S52)を行う。また、後半の音声有無検出のメイン処理となる処理についても図3で示した前実施例と同じである。
【0057】音声有無検出処理に用いる長区間の平均値については、本来送話入力信号の定常ノイズレベルを監視するために求める値であるが、スピーカ26より音声信号を出力時やマイクロホン25より音声を入力時には、音声により長い区間の平均値の値が上昇し、正しい定常ノイズレベルの計算が行えなくなる。このため、本実施例では長区間の平均値の更新を停止する処理を含んでいる。すなわち、一定条件下では長区間の平均値の更新過程を行わないようにしている。
【0058】先ず、図6のフローチャートを用いて送話音声有無の検出処理について説明する。マイクロホン25から入力される送話信号には、発声した音声や環境ノイズ以外に、スピーカ26より出力される音響エコーが入力され、音響エコーの影響により長い区間の平均値が上昇する。これを防止する目的で、本送話音声有無検出処理では、信号入力処理(S41)、短い区間の平均値計算処理(S42)を行った後、装置の現在の動作モードが受話モード中か判定を行い(S43)、受話モードの時(S43;YES)には、エコーの影響を回避するため、長い区間の平均値更新を直ちに停止(S47)する。
【0059】次に、現在の動作モードが送話モードであった場合(S43;NO)の動作について説明する。送話モードで、かつマイクロホン25に音声を入力時は、音声により長い区間の平均値が上昇する。そこで、音声により長い区間の平均値が上昇するのを防ぐために、1サンプル前の音声有無検出結果が音声有りであったか判定し(S44)、音声有りの時(S44;YES)には長い区間の平均値更新を停止(S47)する。
【0060】また、音声信号においては、レベルの変動が大きく、レベルの小さい箇所があるため、1サンプル前の音声検出結果が音声なし判定の時(S44;NO)でも、音声なし判定が5ms以上継続したか判定(S45)し、音声なし判定が5ms以上継続していな場合には、送話信号は音声データであるとみなし(音声データとして判定し)、長い区間の平均値更新を停止する(S47)。すなわち、音声なし判定が5ms以上継続するまでは長い区間の平均値更新を行わない。
【0061】音声なし判定が5ms以上継続したとき(S45;YES)には、送話信号は音声データではないと最終的に判定し、長い区間の平均値計算処理(S46)を行う。
【0062】図6において送話音声有無検出のメイン処理となる、長い区間の平均値計算処理(S46)あるいは平均値更新停止(S47)に続くS48からS50の処理については、前実施例の処理内容(図3;S23〜S26)と全く同じである。すなわち、長い区間の平均値と短い区間の平均値に音声検出判定パラメータを乗じた値を比較(S48)し、長い区間の平均値が短い区間の平均値に音声検出パラメータを乗じた値よりも小さいときには、音声あり(S49)と判定し、長い区間の平均値が短い区間の平均値に音声検出パラメータを乗じた値よりも大きいときには、音声なし(S30)と判定することで音声有無の検出を行う。
【0063】続いて、受話の音声有無検出処理について図7のフローチャートを用いて説明する。受話音声有無検出処理では、スピーカ26より出力される音響エコーの影響を考慮しない点のみが上述した送話音声有無検出処理とは異なっている。受話音声有無検出処理でも、先ず受話信号の入力処理(S51)を行い、短い区間の平均値計算処理(S52)を行う。
【0064】続いて、受話信号が音声時に長い区間の平均値が上昇するのを防止するため、受話信号が音声ありか(受話信号=音声データ)を判定(S53)し、受話信号が音声ありの時には、音声により長い区間の平均値が上昇するのを防止するため、長い区間の平均値の更新を停止(S56)する。しかし、受話信号が音声データでないときには、更に受話信号が5ms以上継続して音声なしか判定(S54)し、音声なし判定が5ms以上継続するまでは、受話信号は音声データとして判定し、長い区間の平均値更新を停止(S56)する。音声なし判定が5ms以上継続したときには、受話信号は音声データではないと判定し、長い区間の平均値計算処理(S55)を行う。
【0065】こうして長い区間の平均値と短い区間の平均値を求めたら、長い区間の平均値と短い区間の平均値に音声検出判定パラメータを乗じた値を比較(S57)し、長い区間の平均値が短い区間の平均値に音声検出判定パラメータを乗じた値よりも小さいときには、音声あり(S58)と判定し、長い区間の平均値が短い区間の平均値に音声検出判定パラメータを乗じた値よりも大きいときには、音声なし(S59)と判定する。
【0066】本実施例では、以上のようにして送話音声有無検出処理および受話音声有無検出処理をおこなっており、これにより、スピーカ26より音声信号を出力時やマイクロホン25より音声を入力時には、音声により長い区間の平均値の値が上昇し、適正な定常ノイズレベル計算が行えて適切な制御がされる。なお、前実施例で既に説明した音節検出処理を併用しても良いことはいうまでもない。
【0067】〔第3実施例〕送受話モード判定処理の他の実施例を更に説明する。ハンズフリー装置においては、音声の途中で送受話モードが切り替わることにより、言葉の途中から音声が聞こえて音が途切れ途切れに聞こえる問題点がある。以下では、この点を解消して必ず音声の頭から聞こえることにすることにより快適な通話性を実現した第3の実施例について説明する。この実施例も装置構成的には先の図1に示したハンズフリー通話用アダプタ装置100 と同じで良く、CPU処理ブロックにおける制御のうちで、送受話モード判定処理のみが異なる。
【0068】第3の実施例の送受話モード判定処理の方法について、図8のフローチャートを用いて説明する。この送受話モード判定処理では、送受話信号が音声データか確認を行い(S61)、送受話信号が共に音声データで無いときには、送受話切替許可フラグをセットし(S62)、送受話モードの切替を許可状態にする。送受話信号が共に音声なしでない時には、送受話切替許可フラグを確認し(S63)、送受話切替が許可されていないときには、送受話モードの切替は行わずに処理を終了する。送受話切替が許可されているときには、送受話共に音声データか確認を行い(S64)、送受話共に音声データの時には、送受話モードの切替は行わずに処理を終了する。送受話モードが共に音声データでないときには、受話信号が音声データか確認を行い(S65)、受話信号が音声データの時には受話モードへ移行し(S66)、送受話切替許可フラグをクリアする(S67)。受話信号が音声データで無いときには、送話信号は音声データのため送話モードへ移行し(S68)、送受話切替許可フラグをクリアする(S69)。
【0069】本実施例の方式では、送受話モードの切替を行う際に、必ず送受話が音声データでない状態になってから送受話モードの切替を許可している。これにより、音声の途中で送受話モードが切り替わることにより、言葉の途中から音声が聞こえて音が途切れ途切れに聞こえる問題点を解消して、必ず音声の頭から聞こえるようにする更なる効果が得られ、快適な通話性を実現することができる。
【0070】〔第4実施例〕続いて、本発明第4の実施例として音声有無の検出を騒音環境毎に適応させて判定するようにしたハンズフリー通話用アダプタ装置の実施例について説明する。実施例装置は、構成的には先の第1実施例に示したハンズフリー通話用アダプタ装置100 (図1)と同じで良く、第1実施例との違いは、CPU処理ブロックにおける制御のうちで、送受話に対する制御のうち音声有無検出処理のみが一部異なる。本実施例特有の制御について図9のフローチャートを参照して説明する。その他の処理については、既に述べた各実施例と同様とする。
【0071】本実施例における、音声有無検出処理は、図9に示すように前第1実施例同様に先ず信号入力処理(S71)を行い、入力したデータを用いて短い区間の平均値計算処理(S72)と長い区間の平均値計算処理(S73)を行う。
【0072】こうして求めた長い区間の平均値は、騒音レベルが大きい環境下では送話側では大きい値になってしまい短い区間の平均値に近い。従って、静粛環境下の場合に比べて音声ありの判定が行いづらくなる。
【0073】これに対応するために本実施例では、送話側で順次得られる長い区間の平均値測定結果に基づいて送話側の前記音声検出判定パラメータ;αn を適切な値のものに更新(S74)する事により、騒音環境下等に於いても、的確に音声有無検出処理を行うことができる。長い区間の平均値が大きくなるのに応じてより大きい値のパラメータが用いられるように更新を行う。
【0074】続いて、更新した音声検出判定パラメータ;αn に短い区間の平均値を乗じた値と、長い区間の平均値とを比較し(S75)、長い区間の平均値が小さいときには音声有りと判定し(S76)、長い区間の平均値が短い区間の平均値に音声検出判定パラメータ:αn を乗じた値以上である場合には音声なしと判定する(S77)。
【0075】この実施例では、前実施例同様の各効果に加えて、騒音環境下においても送信側の音声有無の検出処理を的確に行えて、より快適なハンズフリー通話が可能となるとの効果が更に得られる。その理由は、前実施例と同様に長い区間の平均値を計算する事により定常ノイズレベルを監視し、定常ノイズに対応した音声検出を行うことに加えて、送話側では長い区間の平均値に応じた音声検出判定パラメータに更新しながら音声有無検出を行うためである。この技術は、その他の各実施例にも同様に適用することができる。例えば、第2の実施例と同様に音声の入力やエコー等により、長い区間の平均値が上昇するのを防止するために、長い区間の平均値の更新を停止する手段と組み合わせることも可能である。
【0076】以上、各実施例では車載ハンズフリー装置の例について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものでなく、ハンズフリー通話を行う画像端末などに適用することができる。その他、発明の趣旨に従って各種変更が可能である。
【0077】
【発明の効果】以上詳述した本発明においては、その構成毎に応じて以下に挙げる効果が個々に或いは幾つか同時に得られる。すなわち、第1の効果は、より簡易的なシステムでハンズフリー通話を行うことが出来ることである。その理由は、CPUを用いることにより携帯電話機からのシリアル信号の解析や車載アダプタのパス制御、音声有無の検出から送受話アッテネータの制御等の複数の機能をCPUで実現する事により、ハードの部品点数を削減できるためである。
【0078】第2の効果は、より少ない演算量とメモリで音声のありなし判定が行えるためである。その理由は、短い区間の平均値を計算し、短い区間の平均値を用いて長い区間の平均値の計算を行うためである。
【0079】第3の効果は、より快適なハンズフリー通話を行えることが出来ることである。その理由は、長い区間の平均レベルを求めて定常ノイズレベルを監視しながら音声有無の検出処理を行い、通常の会話時の無声時間を考慮して音節検出処理を行い送受話モードの判定を行うためである。
【0080】第4の効果は、騒音環境下においても音声有無の検出処理を的確に行いより快適なハンズフリー通話を行えることが出来ることである。その理由は、長い区間の平均値を計算する事により定常ノイズレベルを監視し、定常ノイズに対応した音声検出を行うことと長い区間の平均値に応じて音声検出判定パラメータを更新しながら音声有無検出を行うためである。
【0081】第5の効果は、スピーカより出力されるエコーに対して誤検出を防止できることである。その理由は、送話に対して受話の音節検出パラメータの値を大きく設定できるためである。
【0082】第6の効果は、送受話モードの切り替わり時の音声の頭切れを防ぐことが出来ることである。その理由は、送受話の入力信号が音声データでないときに送受話切替許可フラグをセットし、送受話切替許可時のみ送受話モードの切替が行えるためである。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013