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発明の名称 デジタル画像系列の表示システム及び表示方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−189219(P2003−189219A)
公開日 平成15年7月4日(2003.7.4)
出願番号 特願2002−294545(P2002−294545)
出願日 平成14年10月8日(2002.10.8)
代理人 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦 (外2名)
【テーマコード(参考)】
5C053
【Fターム(参考)】
5C053 FA30 GB19 GB36 GB37 HA21 JA16 JA30 LA01 LA06 LA11 
発明者 マイケル ユージーン ミラー / ロナルド スティーヴン コック
要約 課題
視聴者における乗り物酔いの程度及び発生を低減することができる、デジタル画像系列を発生する改善された方法を提供する。

解決手段
本発明は、自己移動の知覚を提供可能なイマーシブなデジタル画像系列を発生するシステム及び方法に関する。本方法は、該デジタル画像系列を供給するステップ、及び該デジタル画像系列を調整して、該自己移動の知覚を制御するステップを含んでいる。これにより、該デジタル画像系列の視聴者に誘発される乗り物酔いの程度を制御することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】 自己移動の知覚を提供可能なイマーシブなデジタル画像系列を発生する方法であって、前記デジタル画像系列を供給するステップと、前記デジタル画像系列を調整して、前記デジタル画像系列の視聴者に誘発される乗り物酔いの程度が制御されるように、前記自己移動の知覚を制御するステップと、を備えることを特徴とする方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル画像系列の処理及び表示に関し、より詳細には、該デジタル画像系列の視聴者に誘発される乗り物酔いの知覚の軽減に関する。
【0002】
【従来の技術】現実世界の動きのシーンを描写するビジュアル表示システムでは、多くの人々は、乗り物酔い、より正確には、視聴者の前庭感覚と提示される画像の流れとの間の不一致により生じるシミュレータ シックネスを経験する。僅かなレベルのシミュレータ シックネスを受けている個人は、興奮のようなあるレベルのポジティブな作用を受けている。しかし、所定の閾値を超えると、視聴者は、動揺性のめまい、吐き気及び他の望まない徴候のような、かなりのネガティブな作用を受け始める。矛盾又は一貫しない心理的なきっかけを視聴者に提供することにより、この特定のタイプの不快な症状を誘発することが良く理解される。
【0003】本発明に関連するタイプのシステムでは、視聴者が動きを経験しているという知覚を提供する視覚的なシミュレーションを表示するシステムが提供される場合がある。しかし、個人の前庭システム及び/又は固有受容性システムは、類似の刺激を提供しない場合がある。その代わり、これらのシステムは、視聴者が静止していることを示す場合がある(又は、移動している自動車にいる間に画像をみるとき、視覚、すなわち前庭システムと一致しない場合がある)。
【0004】矛盾するきっかけが視聴者に提供されるとき、視聴者は、特定のクラスのシミュレータ シックネスを受ける場合がある。異なる人であれば、このタイプのシックネスに対して異なる感受性を有するであろう。任意の個人がこのシックネスを受ける可能性は、このタイプのシックネスに対する感受性及び視覚的な刺激の強さに依存する。
【0005】乗り物酔いに対する個人の感受性は、非常に劇的に変動する。乗り物酔いに対する感度に作用する公知の要因には、以下が挙げられる。
年齢:若い個人は、高齢の個人よりも一般に感受性が高い。
性 :女性は、男性よりも一般に感受性が高い。
人種:アジア人種の個人は、欧州又はアフリカ人種よりも感受性が高い。
可能性及び前の経験:シミュレータ シックネスを経験した個人は、次も経験する可能性が高い。
【0006】乗り物酔いを起こすための視覚的な刺激の強さは、多数の要因により影響される。第1に、擬似運動感覚(視覚的に誘発される自己移動の知覚)は、ユーザの視野の小さな割合のみを表示する表示システムにおいて殆ど生じない。しかし、この擬似運動感覚は、このタイプのシックネスに対する典型的に必要な前駆体であると考えられている。したがって、シミュレータ シックネスを誘発する視覚的な刺激は、ユーザの視野の大部分を満たすように表示される画像について、強くなる。さらに、認識の強さは、動きを受けている画像の領域に強く依存する。
【0007】第2に、オプティカルフロー(動きを表すエッジ)の量は、このクラスのシミュレータ シックネスの発病に影響する。エッジのない、すなわち詳細のない画像は、重要なテクスチャ及びエッジ数を有する画像よりも、このクラスのシミュレータ シックネスを生じる可能性が低い。
【0008】第3に、前庭システムは、加速度における変化に対して最も敏感である。加速度の変化を描写している画像は、一定の速度を描写している画像よりもシックネスを生じる可能性が高い。第4に、画像系列が忠実な立体映像のきっかけにより立体情報で取得される場合、システムは、より強い擬似運動感覚を示し、該シックネスを誘発する可能性が高い場合がある。
【0009】第5に、他の矛盾する情報の描写は、乗り物酔いの発病の可能性を増加する可能性が高い。たとえば、画像系列の情報が固定翼航空機における世界に視聴者を誘導する場合、視聴者が後方に移動することを示す画像系列の一部は、ユーザの参照フレームと一致しない。同様に、横転することなしに45°以上横揺れする自動車もまた、ユーザの参照フレームと一致しない情報を提供するものとして考えられる場合がある。これらの状況、及び矛盾する情報を提供する他の状況のいずれかにおいて、視聴者はシミュレーション シックネスを受ける可能性が高い。
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,011,065号明細書【特許文献2】米国特許第5,829,446号明細書【特許文献3】国際公開第97/01245号パンフレット【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって、視聴者における乗り物酔いの程度及び発生を低減することができる、デジタル画像系列を発生する改善された方法についての必要性が存在する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、自己移動の知覚を提供可能なイマーシブなデジタル画像系列を発生するシステム及び方法である。本方法は、該デジタル画像系列を供給するステップ、及び該デジタル画像系列を調整して、該デジタル画像系列の視聴者に誘発される乗り物酔いの程度が制御されるように、該自己移動の知覚を制御するステップを含むものである。本発明は、デジタル画像系列の視聴者における乗り物酔いの程度及び発生を低減するという利点を有している。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、取得されたデジタル画像系列、予めレンダリングされたデジタル画像系列、或いはリアルタイムで編集されているデジタル画像系列を変更して、乗り物酔いの発生を減少するための方法及びシステムを提供する。本方法及びシステムは、ディスプレイの情報及びデジタル画像系列の分析を利用して、乗り物酔いを生じさせる、表示されているデジタル画像系列の傾向を判定する場合がある。この分析は、修正すべきデジタル画像系列の一部を判定するために使用される。また、本発明は、視聴者の特徴を考慮して、何時、どの程度まで該デジタル画像系列を変更すべきかを判定する。
【0014】本発明を実施するために有効なシステムの1つの実施の形態は、図1に示されている。図1を参照して、システムは、デジタル画像系列ストレージデバイス10、デジタルイメージプロセッサ12、デジタル画像系列表示システム14及び視聴者の入力装置16を含んでいる。
【0015】デジタル画像系列ストレージデバイス10は、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)リーダ、デジタルビデオディスク(DVD)リーダ、又はデジタル画像系列情報を伝送可能なネットワークコネクションのような、電気−光学的又は電気−磁気的なストレージデバイスである場合がある。このデジタル画像系列ストレージデバイス10は、複数のバージョンのデジタル画像系列を異なる程度の動きシミュレーションにより含んでいる。
【0016】プロセッサ12は、視聴者との対話支援、デジタル画像系列クリップの選択、及び選択されたビデオ系列クリップの表示、等が可能な任意の汎用又は特定用途向けプロセッサである場合がある。ディスプレイ14は、任意のデジタル画像系列ディスプレイである場合があり、ダイレクトビュー及び投影ディスプレイを含んでいる。ディスプレイ14は、公知の電子的な表示技術に基づいており、有機発光ダイオード、デジタルマイクロミラー、液晶、陰極線管、又は強誘電技術を含んでいる。
【0017】しかし、本システムは、一人の人間又は個人からなるグループのいずれかに画像を提供するデジタルシネマ或いは仮想現実システムに適用されるような、イマーシブ(没入型)の表示システムを採用していることが好ましい(すなわち、大きな視野をユーザに提供するシステム)。
【0018】視聴者入力装置16は、キーパッド、キーボード、マウス、スライダバー、データグローブ、ジョイスティック、又は視聴者に対して幾つかの個別のオプションを選択することを可能にする他の装置である場合がある。
【0019】図2は、本発明によるシステムの動作を説明するフローチャートである。図2を参照して、表示システムに関する情報を使用して、システムは、表示の特徴を受信し(ステップ18)、ユーザがシミュレータ シックネスを受けている可能性があるかを判定する(ステップ20)。乗り物酔いしている可能性がない場合、画像系列を通して最も高い擬似運動感覚の経路が選択される(ステップ22)。
【0020】次いで、画像系列は、視聴者に表示される(ステップ24)。ディスプレイの視野が乗り物酔いを誘発するに十分大きい場合、視聴者には、対話型ディスプレイスクリーン及び入力装置を使用して、彼又は彼女が望む刺激の量を選択するための能力が提供される(ステップ26)。この対話型スクリーンは、図3に示されるオプションに類似した選択を提供する場合がある。
【0021】図3を参照して、スクリーン28は、指示的なテキスト文30(「あなたがビデオにおいて見たい動きの量を選択して下さい」)及び可能な選択からなるリスト32(「くつろいで下さい」、「ビデオを見せて下さい」、「私を叱って下さい!!! 私を病気にしてごらん!!!」)を表示する。視聴者が、複数の経路のうちの特定の経路について選択を一旦行うと(ステップ34)、表示システムの情報を利用して、画像系列が選択される(ステップ36)。
【0022】これにより、該経路は、彼又は彼女の選択に対応する動きの刺激の量をユーザに提供する。次いで、動作シーケンスは、選択されたクリップ及び表示からなる(ステップ24)。視聴者が彼又は彼女の入力装置で操作を開始しない限り、このシーケンスは再生を継続する。
【0023】このシーケンスは、視聴者の入力なしに終了に到達する場合がある。しかし、シーケンスの間、視聴者が任意の程度の不快感又は倦怠を受け始めている場合、彼又は彼女は、入力装置を使用して(ステップ38)、図4に示されるスクリーンのような別の対話型スクリーン40を表示し(ステップ46)、自己移動の刺激の量を減少又は増加させる。
【0024】図4を参照して、スクリーン40は、指示的なテキスト文42(「あなたの動きの設定を変えて下さい」)及び可能な選択からなるリスト44(「止めてくれ!!! 休みが必要」、「遅く」、「もっと早く」)を表示する。別の選択が一旦行われると、システムは、この選択を取得し(ステップ48)、マルチパスシーケンスにおける新たな経路が選択されて(ステップ50)、適切なレベルの動きの刺激を提供する。次いで、シーケンスを通して新たな経路が構成され、シーケンスの表示24が新たに選択された経路により再開される。
【0025】図5を参照して、本発明の代替的な実施の形態では、システムは、人間の生理学的な応答を感知、記録及び分析する1つ以上のセンサ52、並びに視聴者プロファイル及び履歴データを含むソース54をさらに含んでいる。
【0026】視聴者プロファイル又は履歴データのためのソース54は、任意のネットワークコンピュータデータベース、ユーザにより持ち運びされる磁気カードのようなポータブルデータベースである場合がある。
【0027】生理応答を測定する装置52は、交感神経システムの活動における増加、及び/又は副交感神経システムの活動における減少を可能にする任意の装置である場合がある。かかる装置52は、末端(特に、手及び顔)の蒼白(血流が減少することによる非飽和状態)、心拍ゆらぎ、皮膚電気反射、眼球運動、嗜眠状態(目が閉ざされる)、呼吸レート及び容量、末端の温度、胃腸の筋肉の活動の規則性を測定可能な機器を含んでいる場合がある。
【0028】図6を参照して、図5のシステムにより実行される動作に関する高水準のフローチャートが示されており、図7及び図8のそれぞれに示される処理により構成される。図7を参照して、はじめに、使用される表示装置に関する情報が検索される(ステップ56)。視聴者は、表示システムに入る前に、磁気カードをカードリーダに通す。このカードリーダは、視聴者を識別して、オンラインデータベースから履歴情報を読み出す。
【0029】次いで、システムは、視聴者に履歴を評価して、乗り物酔いに対する視聴者の傾向を判定する(ステップ58)。この履歴情報は、ユーザの性、人種又は視聴者が該シックネスにかかる可能性に関する情報を提供する医学的な情報を含む場合がある。
【0030】また、履歴データは、前に視聴された全ての経験について前のステップで計算されたシミュレータ シックネスの傾向の測定値におけるピーク値を含む前の経験に関する情報、及び視聴者がシミュレータ シックネスの知覚を示した経験からなるリストも含んでいる場合がある。
【0031】この履歴データに基づいて、シミュレータ シックネスの傾向の測定値について、目標のピーク値が設定される(ステップ60)。視聴者が最近の傾向においてシミュレータ シックネスの感知を示している場合、この値は、その経験の間に得られたピーク値よりも小さい値に設定される。
【0032】しかし、視聴者が最近この感知を経験していない場合、視聴者が該シミュレータ シックネスを頻繁に受けることを超えるピーク値を示す長期の履歴が存在する場合、システムはこのピーク値を採用する。視聴者が最近シミュレーションシックネスを受けたことを示していない場合、利用可能な長期の履歴が存在しない場合、目標となるピーク値は、その3つの最近の経験の間に得られた平均ピーク値よりも高い値に設定される。
【0033】次いで、システムは、シミュレータ シックネスを誘発するために、デジタル画像系列ストリームの傾向に関する情報を取得する(ステップ104)。この傾向は、デジタル画像系列ストリームにおける個々のデジタル画像系列のクリップについて理解されなければならず、又は、デジタル画像系列情報を伴う時系列信号として理解されなければならない。この信号は、デジタル画像系列情報を伴うものであり、デジタル画像系列と記憶される。ストレージデバイス又はデジタル画像系列情報は、この信号を判定するために処理される。
【0034】図9は、デジタル画像系列の情報がシミュレータ シックネスを誘発する可能性に相関する時間変動する測定値を計算するために使用される場合がある方法を示しており、この方法は、図10及び図11のそれぞれの処理により構成されている。
【0035】図10を参照して、時系列で記録される画像フレームの系列は、それぞれのフレームのペアの間で動きベクトルを決定するために分析される(ステップ64)。動きを計算するために使用される実際の方法を変えることができる。たとえば、高速のブロックベースの動き方法、又はオプティカルフローベースのアルゴリズムは、密な動きベクトルを提供することができる。
【0036】代替的に、特徴追跡方法を使用して、画像の系列を通して、スパースの更に正確な動きベクトルのセットを提供する場合がある。次いで、これらの動きベクトルは分析されて、該動きベクトルが3次元空間においてカメラの動きと一致しているかが判定される。
【0037】画像系列からのカメラの動きの予測は、動きの無い情景における3次元カメラの動き(the ego-motion)の推定として知られており、この動きを推定するための幾つかの公知のアルゴリズムが存在する。任意の2つのフレームの間の該動きの無い情景における3次元カメラの動きが存在するかが判定するために、テストが実行される(ステップ66)。任意の2つのフレーム間の動きベクトルがカメラの動きと一致しない場合、刺激的ではない瞬時値が0に設定されているものとして、これら2つの画像の間の時間の経過が分類される(ステップ68)。
【0038】2つのフレーム間の動きベクトルが3次元空間におけるカメラの動きと一致する場合、動きベクトルは更に分析され、動きの速度及び方向が決定され(ステップ70)、更にカメラの加速度が決定される(ステップ72)。次いで、動きの速度及び方向は、更に分析され(図示せず)、視聴者が描写されている環境と動きの方向が一致しているかが判定される。
【0039】次いで、シミュレータ シックネスを誘発するためのデジタル画像系列の傾向に関する瞬間的な表示は、一連のデジタル画像系列のフレームを分析することから決定される情報に基づいて計算される。この計算を実行するために、表示のための最終的な解像度及び視野は、エッジの動きベクトルを、毎秒当りの視覚的な弧の程度のような視覚的に関連するユニットに変換するために使用される(ステップ74)。
【0040】次いで、最も可能性のあるユーザの凝視は、画像における最も安定な点を見つけることにより決定される(ステップ76)。次いで、エッジの動きベクトルの長さは、画像の中央からの異なる距離での多数の空間ゾーンのそれぞれにおいて総和される(ステップ78)。次いで、ディスプレイの中央から離れている動きを受けているエッジが、この同じエッジがディスプレイの中央に存在するときよりも大きな影響を有する可能性があるように、これらの総和から重み付け平均が計算される(ステップ80)。
【0041】次いで、1にある定数と加えたものと、2乗秒当りの視覚的な弧の程度のような、視覚的に関連する単位での加速度の絶対値とが乗算された値により乗算することにより、重み付けが先の計算値に適用される場合がある(ステップ82)。次いで、立体情報が表示されているかに関する判定が行われる(ステップ84)。
【0042】この立体情報が表示されている場合、1よりも大きな重み付け定数が設定される(ステップ86)。この立体情報が表示されていない場合、重み付け要素は1に設定される(ステップ88)。次いで、この値は、重み付け定数により乗算することができる(ステップ90)。
【0043】図11において、画像の速度及び加速度が描写される環境に一致しているかを判定するために、テストが実行される(ステップ92)。画像の速度及び加速度が描写される環境に一致していない場合、環境の重み付けは、1よりも大きな値に設定される(ステップ94)。画像の速度及び加速度が描写される環境に一致している場合、環境の重みは、1に設定される(ステップ96)。次いで、この値は、環境の重みにより乗算される(ステップ98)。
【0044】乗り物酔いの発病は瞬間的ではなく、時間につれて形成されていくため、時定数が設定され(ステップ100)、時間の重み付けされた平均値が計算される(ステップ102)。画像系列が記憶及び再生されるよりはむしろ、画像系列が生成される代替的な実施の形態では、記載された特徴と同じ特徴を分析して、乗り物酔いを誘発するための系列の先入的な好みを測定する。好ましくは、所望のレベルの乗り物酔いを誘発する画像に関連する情報を使用して、第1の場所に適切な系列を作成することができる。
【0045】この実施の形態では、系列の使用に関する分析は不要である。むしろ、この系列は、視聴者において乗り物酔いを誘発する可能性を低減する特定の制約により構築される。系列の変更が視聴者の操作に応答して必要である場合、適切に変更された制約をリアルタイムに適用して、乗り物酔いを誘発するための低減された先入的な好みによる代替的な系列を作成することができる。
【0046】図7を再び参照して、画像系列又は使用について傾向の測定値が一旦計算されると(ステップ104)、この時間的に変動する値は目標とするピーク値と比較され、デジタル画像系列が個人についてのピーク値よりも高い傾向値を提供するかが判定される(ステップ106)。
【0047】デジタル画像系列が目標とするピーク値よりも高いシミュレーション シックネスの傾向値を提供する場合、画像は、デジタル画像系列のピーク値を低減するために処理される。デジタル画像系列のストリーム又は仕様は、この値を低減するための様々な方法で処理される場合がある。適用されるアプローチの中には、以下に挙げられるものがある。
【0048】デジタル画像系列にフレームを補間することにより、デジタル画像における動きの速度及び加速度を変更する。効果的に、デジタル画像系列において知覚された速度及び加速度を低減することができる。
【0049】空間フィルタリング及びコントランスト低減を画像に適用して、特に、ディスプレイのエッジの近く、又はディスプレイのエッジに通常与えられる主題から離れたデジタル画像系列におけるエッジの数及びコントラストを低減する。
【0050】デジタルビデオ信号の周辺領域において一様な領域を提供する。効果的に、表示システムの視野を低減することができる。同じ内容を有するが刺激的な動きが少ないデジタル画像系列のクリップを選択する。
【0051】デジタル画像系列のうち、特に刺激的な部分をスキップする。シーンから立体情報を除く。デジタル画像系列が立体情報において利用可能である場合、1つの立体チャネルから両方の立体チャネルに提供される情報をコピーする。
【0052】擬似運動感覚の知覚を減少して、知覚された動きの速度を低減する場合がある、画像の雑音のような矛盾又は混乱させる情報を画像に加える。視聴者が自己の動きの知覚を減少するために視力を固定することができる安定した水平ライン又は航空機の機体のような、固定された参照フレームを画像に加える。
【0053】画像が生成された場合、カメラの最大速度及び加速度が制限される場合がある。対話型システムにおいて画像が生成された場合、視聴者入力装置への視聴者の入力と、システムの振る舞いとの間の割合が低減される(たとえば、旋回半径に対するハンドルの変位の割合が低減されるか、又は速度における変化に対するアクセルの変位の割合が減少される)。
【0054】シミュレータ シックネスの傾向値に要求される低減量に依存して、これらの技術の任意の1つ又はその組合せが選択され(ステップ108)、シーンにおける乗り物酔いのための刺激を低減するために適用される(ステップ110)。上述された多くの空間画像処理方法は、リアルタイムで計算するためのかなりの処理サイクルを必要とする場合があることは、当業者であれば認識されるであろう。
【0055】本発明の特定の魅力的な実施の形態は、JPEG,JPEG2000,MPEG標準による圧縮画像に関する画像の忠実度を減少することにより、空間フィルタリング処理を実行する。この処理は、圧縮を解凍することができ、これら又は他の階層的な画像圧縮フォーマットで表示することができる所定の高周波帯域を無視することにより実行される。この処理は、空間的に一様な方法又は空間的に非一様な方法で実行される場合がある。
【0056】次いで、図8を参照して、視聴者の生理機能に関する基線の読み取りは、参加者の皮膚電気反射、及び手の裏又は額の皮膚の色のような人体の生理状態を測定することにより取得される(ステップ112)。デジタル画像系列情報が利用可能であるとき、該画像系列は視聴者に対して表示される(ステップ114)。
【0057】デジタル画像系列が表示されたとき(ステップ114)、動きベクトルの分析に基づいて刺激的となるように示されるそれぞれのシーンの前及び該シーンの間に、皮膚電気反射(GSR)及び視聴者の蒼白が測定される(ステップ116)。さらに、視聴者入力装置はモニタされ、視聴者が動きの刺激の量を変える希望を合図しているかが判定される(ステップ118)。
【0058】図8を参照して、生理状態(たとえば、GSR及び/又は顔色等の蒼白)における大幅な変化が動きのクリップの間に測定された場合(ステップ120)、又は視聴者が動きの刺激の量を変えることを希望する合図をした場合(ステップ122)、システムは、そのシミュレータ シックネスの発病を示すフラグが既に設定されているかを判定する(ステップ124)。
【0059】そのシミュレータ シックネスの発病を示すフラグが既に設定されていない場合、フラグが設定され(ステップ126)、画像系列を変更する更に積極的な手段が選択されて(ステップ128)、画像系列が視聴者に対して表示される(ステップ114)更に前に、画像系列が変更される(ステップ130)。
【0060】フラグが既に設定されている場合、システムは生理状態が改善されているかを判定する(ステップ132)。生理状態が改善されている場合、現在のフィルタリング方法は徴候を改善しており、画像系列を処理するための方法が変更されないままとなる(ステップ134)。
【0061】しかし、生理状態が改善されていない場合、シミュレータ シックネスの傾向値のための低い目標ピーク値が計算される(ステップ136)。画像系列を処理するための更に積極的な方法が選択され(ステップ138)、目標とする傾向値よりも高い値を有する将来の全てのデジタル画像系列のクリップが変更され、シミュレータ シックネスの傾向が更に減少される。
【0062】ステップ122に戻り、視聴者がシミュレータ シックネスの発病を合図しない場合、シックネスのフラグがチェックされ(ステップ140)、このフラグが設定されている場合、高い目標となるピーク値が設定される(ステップ142)。画像系列を処理するための積極性の低い方法が選択される(ステップ144)。次いで、画像は処理され(ステップ130)、表示される(ステップ114)。他方で、シックネスフラグが設定されていない場合、画像の表示が継続される。
【0063】図12に、本発明の代替的な実施の形態が示されており、ユーザインタフェース152、電子ビデオカメラ、フィルムスキャナ、或いはビデオ生成装置のようなビデオ取得装置150を含んでいる。
【0064】ユーザインタフェース152は、ビデオクリップが、標的とされるビデオクリップにおいて乗り物酔いを誘発する可能性の示唆を提供する番号を表示可能な任意のテキストディスプレイ又はイメージディスプレイとすることができる。ユーザインタフェース152は、イメージディスプレイ14に組込まれ、イメージディスプレイ14は、視聴者に対して画像系列を視聴すること、その編集処理のシステムフィードバックを提供することを可能にする。
【0065】図13は、図12に示されるシステムにより実行される動作を説明するフローチャートである。図13を参照して、視聴者は、編集のために画像系列を選択する(ステップ154)。つぎに、視聴者は、表示の特徴を示す(ステップ156)。ついで、視聴者は、ユーザの母集団を示す。このユーザの母集団は、シミュレータ シックネスに対するユーザの感度を判定するために使用される(ステップ158)。
【0066】この値を使用して、システムは、シミュレータ シックネスを引き起こすシステムの傾向を表す目標とするピーク値を設定する(ステップ160)。次いで、シミュレータ シックネスを引き起こす画像系列の傾向が計算される(ステップ162)。この計算値は、視聴者に対して表示される(ステップ164)。視聴者がこの計算値に満足する場合、視聴者は、更なる編集のために、画像系列を保存することを決定する場合がある(ステップ166)。
【0067】次いで、システムは、計算された値を出力ファイルに保存するとともに(ステップ170)、画像を保存する(ステップ168)。ユーザがこの値に満足していない場合、ユーザは画像処理を適用して、乗り物酔いを生成する画像系列の傾向を低減する(ステップ172)。乗り物酔いを生成する画像系列の傾向は、再び計算され(ステップ162)、処理が繰り返される。
【0068】視聴者が分析のために画像系列を一旦選択すると、次いで、図14に示されるスクリーンのような視聴者インタフェーススクリーン156を表示することができる。この表示スクリーンにより、ユーザは、画像系列における異なるビデオクリップを示す一連の寸描(thumbnail)180を見ることを可能にする。
【0069】視聴者インタフェーススクリーン182は、デジタル画像系列が視聴される最後の表示について現在の選択184(display type)を示す。視聴者は、このメニューを作動させて、別の表示システムを選択するか、又は標的となる表示の特徴を変える場合がある。
【0070】視聴者は、表示の特徴を選択するか、視聴者のグループを選択して、視聴者の感度を示し、シミュレーション シックネスの傾向値について目標とするピーク値を設定する。この選択を変えることにより、視聴者は、表示に関する水平及び垂直サイズ、スクリーンまでの視聴距離、及びディスプレイが立体表示スクリーンであるか否かといった、関連する表示の特徴を変更することができる。
【0071】また、視聴者インタフェースは、選択された現在の視聴者の母集団に関する表示186(user group)を提供する。次いで、視聴者は、ビデオ画像系列が設計されている視聴者の母集団を変更する。たとえば、視聴者は、ヨーロッパの男性又はアジアの女性のような視聴者の母集団を選択する場合がある。
【0072】これら母集団における個人に関して収集されたデータに基づいて、乗り物酔いを受ける可能性のあるこの母集団における人間の割合は、選択された表示に関してシミュレーション シックネスを誘発するデジタル画像系列の最大の傾向の関数として推定される。
【0073】この値は、デジタル画像系列の傾向値の時間重み付け平均の最大値の検索を実行して、これら母集団からのグループとの前に行われた実験において収集された主観的なデータを決定することにより得ることができる。この検索に基づいて、シミュレーション シックネスを受ける可能性のある個人の割合を示す値が生成され、ソフトウェアの視聴者に報告される場合がある。
【0074】次いで、シミュレーション シックネスを誘発するデジタル画像系列の傾向の測定値、又はシミュレーション シックネスを受ける可能性のある選択された母集団における個人の割合が計算される。乗り物酔いを引き起こす画像系列の傾向を計算するための方法は、図9から図11において既に説明及び図示されている。
【0075】次いで、この値が表示される。この値は、多くの方法で視聴者に提供される場合がある。この情報の1つの可能性のある表示は、図14に示される例示的な視聴者インタフェースにおけるシックネス プロファイル188として示されている。
【0076】既に説明されているように、図14に示されるインタフェースは、画像系列における鍵を握る画像系列のビューを含んでいる場合がある。シックネスプロファイルは、乗り物酔いを引き起こすビデオの傾向に関する時間変動する軌跡188(proportion sickness 30%)である。また、表示は、シミュレーション シックネスを受ける可能性のある人の母集団に関する全体的な推定190を含んでいる。
【0077】ビデオを見た後、及び/又はシックネス傾向の測定値或いは負の徴候を受ける可能性のある個人の割合の推定値を見た後、乗り物酔いのための刺激が適切でないことを視聴者が判定した場合、現在の動きクリップを変更するか、より望ましい動きシーケンスを生成する場合がある。
【0078】多くの編集ツールが本システムの視聴者に提供される場合がある。これらのツールは、以下のうちの1つ又は全てを含んでいる場合がある。ビデオにおけるフレームを補間又は統合することにより、ビデオにおける動きの割合及び加速度を変更するためのツール。これにより、効果的に、ビデオにおいて知覚される動作の速度を減少又は増加することができる。
【0079】空間フィルタリング又はコントラスト変化を画像に適用して、特に、ディスプレイのエッジの近くの、画像系列におけるエッジの数及びコントラストを減少又は増加するためのツール。ビデオにおける焦点の領域を示し、次いで、この焦点の領域から離れて、空間フィルタリング又はコントラスト変化を画像に適用して、ビデオにおけるエッジの数及びコントラストを減少又は増加するためのツール。
【0080】ビデオの周辺部分を一様な領域で置き換えるためのツール。これにより、効果的に、表示システムの視野を低減することができる。これらのフレームを静止フレームで散在させる、乗り物酔いの高い刺激を有するシーンを再び整理することを視聴者に対して可能にするツール。これにより、乗り物酔いの発病を低減することができる。
【0081】現在のクリップの位置に、乗り物酔いの異なるレベルの刺激により別の動きクリップを選択するためのツール。特定の刺激的なシーンの一部を除くためのツール。これにより、乗り物酔いの発病の可能性が低減されるように、シーンの周期が低減される。
【0082】1つの立体チャネル又は両方のステレオチャネルにおいて提供される情報をコピーして、シーンから立体情報を除くためのツール。シーンにおいて知覚されたエッジのコントラストを低減し、知覚されたビデオの動きの速度を低減するために、雑音又は別の散在する刺激をビデオ情報に加えるためのツール。
【0083】視聴者が自己の移動の知覚を減少するために視力を集中することができる、安定した水平ライン又は航空機の機内のような、固定された参照フレームを画像に加えるためのツール。画像が生成された場合、最大のカメラ速度及び加速度が制限される場合がある。
【0084】これらの編集はビデオ系列に対してなされるので、乗り物酔いの推定は、これらの変化を反映するために更新される場合がある。視聴者は、このシステムと対話して、乗り物酔いの発病を生じさせる異なる傾向の1つ以上のビデオを生成する場合がある。
【0085】視聴者がビデオの編集を一旦完了すると、次いで、システムは、管理者に対して結果のデータを出力することを可能にする。また、システムは、視聴者に対して、システムにより計算された値を出力することを可能にする。この計算された値は、未処理の動きベクトルデータ、速度情報、加速度情報、及び/又は乗り物酔いプロファイルデータの傾向を、ビデオ情報を伴う形式で含んでいる場合がある。この情報は、先に開示されたシステムのうちのいずれかのように、表示システムにより更に利用される場合がある。
【0086】本実施の形態で記載されたシステムは、動画編集システムであるが、当業者であれば、本システムがデジタルカメラのような先端のデジタルビデオ取得装置に組込み可能であることを認識されるであろう。かかる構成では、写真家は、シーンを取得し、該シーン及びシミュレータ シックネスを引き起こすシステムの可能性に関して提供されるデータを検討することができる。次いで、乗り物酔いの発病の可能性を変更するようなやり方で、シーンを再び取得することを即座に決定することができる。




 

 


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