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発明の名称 デジタル画像シーケンスの安全透かし入れシステム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−134482(P2003−134482A)
公開日 平成15年5月9日(2003.5.9)
出願番号 特願2002−201275(P2002−201275)
出願日 平成14年7月10日(2002.7.10)
代理人 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【テーマコード(参考)】
5C063
5J104
【Fターム(参考)】
5C063 AB06 CA29 CA36 DA13 
5J104 AA01 AA08 AA12 AA14 NA02 NA42
発明者 ポール・ダブリュー・ジョーンズ
要約 課題
埋め込まれた透かしと、それが表す情報の完全性を確保するために、透かし入れプロセスのあらゆる面にわたって安全性を提供するデジタル映画透かし入れシステムを提供する。

解決手段
デジタル画像シーケンスの1つ以上のフレームからなる映画データに、メッセージ・データを表す透かしを安全に埋め込み、および、埋め込まれた透かしを含むデジタル画像シーケンスの1つ以上のフレームを表示するためのシステムと方法は、安全環境を提供すること、透かしを入れた映画データを生成するために、安全環境内で映画データと透かしと組み合わせること、および、安全環境内で、透かしを入れられた映画データから表示された画像を生成することを含んでいる。
特許請求の範囲
【請求項1】 デジタル画像シーケンスの1つ以上のフレームからなる映画データに、メッセージ・データを表す透かしを安全に埋め込み、埋め込まれた透かしを含むデジタル画像シーケンスの1つ以上のフレームを表示するシステムであって、安全な環境を提供するための手段と、透かしを入れた映画データを生成するために、安全環境内で映画データと透かしと組み合わせるための手段と、安全環境内で、透かしを入れられた映画データから、表示された画像を形成するための手段とを含むことを特徴とするデジタル画像シーケンスの安全透かし入れシステム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にデジタル画像処理の分野、特に、安全環境内でデジタル画像シーケンスに透かしを埋め込むためのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル透かし入れは、所有権を立証し、データの起源を追跡し、無許可のコピーを防ぎ、もしくは、内容に関する付加的情報(メタ・データ)を搬送するような目的で、画像、もしくは画像シーケンスに隠されたメッセージを埋め込むことを意味する。透かしを入れることは、デジタル・スチール・カメラ、デジタル・ビデオ・カメラ、プリンター、および他のハードコピー出力装置、および内容配達サービス(例えばインターネット・ベースの写真仕上げ)を含む、広範囲にわたる製品で、使用される可能性がある。近年、デジタル映画館と呼ばれる、劇場用映画の電子配給と表示において著しい関心がある。スタジオや配給業者には、映画内容を無許可の使用から保護する、強力なニーズがあり、透かし入れは、所有権を立証し、盗まれた内容のソースを辿る(映画配給、および/または、プレゼンテーションの時点で挿入される、隠された日付/時間/場所のスタンプの使用を通して)ことにより、これを援助することができる。本発明は、特に画像シーケンスに透かしを入れることに関連するが、それは、このようにして、デジタル映画館のようなアプリケーションにおいて有用性を持つ。
【0003】多くの透かしを入れる方法は、特許や技術文献を含む先行技術において記述されている。これらの方法の多くは、HartungおよびKutterの、「マルチメディア透かし入れ技術」、Proc.IEEE、87(7)、pp.1079−1107(1999)、および、Wolfgang他、「デジタル画像およびビデオのための知覚透かし」、Proc.IEEE、87(7)、pp.1108−1126(1999)のようなレビュー書類に記述されている。
【0004】様々な方法の根本的相違は、透かしが、空間領域もしくは周波数領域のいずれに適用されるかである。空間領域透かし入れ技術は、透かしパターンを直接デジタル画像のピクセル値に加えるものであり、それに対して、周波数領域透かし入れ技術は、透かしパターンを、デジタル画像を表す変換係数(例えば、JPEGおよびMPEG‐圧縮画像に用いられる、離散的コサイン変換(DCT)係数)に加えるものである。先行技術での空間領域技術の例には、Honsinger他に対して2000年3月28日に発行された米国特許第6,044,156号、およびRhoadsに対して1997年6月3日に発行された米国特許第5,636,292号がある。先行技術での周波数領域技術の例には、Girod他に対して1998年9月15日に発行された米国特許第5,809,139号、Lee他に対して1999年5月4日に発行された米国特許第5,901,178号、およびCox他に対して1999年7月27日に発行された米国特許第5,930,369号がある。
【0005】空間領域アプローチであれ、周波数領域アプローチであれ、大部分の技術は、透かし入れおよび抽出処理に、疑似ランダム・ノイズ(PN)シーケンス(または複数のシーケンス)を利用している。PNシーケンスは、概してメッセージ・データにより変調されるキャリヤー信号として用いられ、結果としてそれは、多くのピクセルまたは変換係数を横切って分布される分散メッセージ・データ(すなわち、透かしパターン)となる。PNシーケンスを生成する際には、一般にシークレットキー(すなわちシード値)が用いられるが、透かし、およびそれに関係づけられた本来のメッセージ・データを抽出する場合は、このキーを知っていなければならない。デジタル映画システムのために透かしを入れる環境として、その映画が計画中に透かしを埋め込むことが好ましい。これにより、埋め込まれた透かしに、ユニークなプレゼンテーション情報(劇場、特定のスクリーン、タイムスタンプなどを示す)を含めることができる。映画が不法にコピーされた場合、窃盗の時間と場所を示すユニークなプレゼンテーション情報(「指紋」として知られる)は、透かしに含まれた他のあらゆる情報と同様に、コピーに埋め込まれた透かしから抽出することができる。そのような情報が法的手続きで使われる場合、情報がどんな形であれ損なわれていないことを示す必要がある。
【0006】典型的な映画館では、多くの人々が、映画内容と映写装置にアクセスする可能性がある。これは、劇場のオーナー、映写技師、メンテナンス人員、劇場により雇用されていないが無許可のアクセスが可能な個人をも含む。映画内容を表すデジタル・データへのアクセスは、品質劣化なく簡単にコピーし得るため、これは深刻な問題である。これを防ぐためには、デジタル映画データが、強力な暗号化技術で保護されていなければならないことはよく理解されている。こうした技術では、シークレットキーに、パブリックキー・インフラストラクチャ(PKI)に基づくもののような、よく知られたセキュリティ・プロトコルを通して、安全に劇場に届けることが可能な暗号化データの解読を要求する。暗号化、およびセキュリティ・プロトコルの広範な記述は、Menezes他による、「応用暗号ハンドブック」、CRC Press,Boca Raton,FL,1997,ISBN0−8493−8523−7に見られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】デジタル映画データに透かしを入れる場合、透かしを入れるシークレットキーは、透かし入れと抽出に必要な、少なくともある程度の安全性を提供する。透かしキーは、解読キーのために使われるのと同一の安全方式を用いる劇場に、送致することができる。しかしながら、それは、デジタル映画システムで、透かしキー(または、複数のキー)だけを制御するには十分とは言えない。多くの人々が、デジタル映画画像処理システムの様々な構成要素にアクセス可能かもしれないため、透かし入れプロセスの完全な状態が損傷を受けると危惧されるあらゆる潜在的な点に、安全性を提供する必要がある。
【0008】したがって、このように、埋め込まれた透かしと、それが表す情報の完全性を確保するために、透かし入れプロセスのあらゆる面にわたって安全性を提供する、デジタル映画透かし入れシステムが必要とされている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この要請は、本発明によって満たされるものとなる。本発明は、デジタル画像シーケンスの1つ以上のフレームからなる映画データに、メッセージ・データを表す透かしを安全に埋め込み、さらに、埋め込まれた透かしを含む、デジタル画像シーケンスの、1つ以上のフレームを表示するシステムと方法を提供し、それは安全環境を提供すること;透かしを入れた映画データを作成するために、安全環境内で、映画データと透かしとを組み合わせること;および、安全環境内で、透かしを入れられた映画データから表示画像を形成することを含んでいる。
【0010】本発明は、こうした透かしに含まれる情報の正当性を確保するために、デジタル画像シーケンスで透かしを埋め込む間、改善された安全性を提供する。また、キーおよび/またはメッセージのような、透かしとして入れられる重要なパラメータを安全に更新すること、およびこれらの更新されたパラメータを安全に記録することを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】前述のように、秘密の透かしキー(複数の場合もある)は、よく知られた暗号化技術とセキュリティ・プロトコルを用いて、配送の間、保護されることができる。しかしながら、デジタル映画システムでは、強化された安全性を提供するために、および/または透かしパターンの可視性を最小にするために、映画シーケンスでの特定数のフレームが過ぎ、ルート・キーの全部または一部を変えることが好ましいかも知れない(パターンを変化させることは、変化しない透かしパターンより、鑑賞者による認知が難しい)。キーを修正する能力は、ローカルの劇場環境内で、キー生成の少なくとも若干の制御を伴うこともある。キーのそのような修正は、安全な方法でなされなければならず、さらに、後の抽出を実行するためには、安全にキーの使用を探知する必要もあるだろう。
【0012】しかしながら、デジタル映画システムにおいては、透かしキーを制御するだけでは十分とは言えない。透かしメッセージ・データを保護することもまた、必要である。なぜなら、メッセージ・データが違法コピーから抽出される場合、メッセージ・データのいかなる改竄も、劇場および/または時間を、不正確に識別させる原因になりかねないからである。さらに、特定数フレームの後、時間コードの更新がなされるように、メッセージ・データを修正をすることが好ましいかもしれない。安全にメッセージ使用を探知することも必要であろう。
【0013】最後に、透かし入れの後、デジタル映画データのために安全性を提供する必要がある。たとえデジタル映画データに、すでにユニークな情報の透かしが入れられているとしても、同様に2次透かし(オリジナルの透かしとは異なる情報を含む)が埋め込まれる可能性もある。どの透かしが最初の透かしであるかを解明することは不可能となることもあり(「行き詰まり」問題)、それは、いかなる法的手続きにおいても、本来の透かしの確実性を打ち砕いてしまう。
【0014】本発明では、安全性は、安全環境内で透かし入れプロセスを実行することで達成される。安全環境とは、無許可の個人が、意味ある方法で、プロセスの、任意の格納された情報、または、任意の入力、出力、または、内部接続にアクセスすることができないことを意味する。これは、無許可の個人が、透かしを入れるプロセス、およびそのパラメータについての情報を得、および/または、それに影響を与えるのを防ぐ。たとえデータがすでに透かしを埋め込まれている場合であっても、それは、また、映画を表すデジタル・データが獲得されるのを防ぐ。
【0015】安全な環境は、物理的、および、論理的保護技術を用いることを通して成し遂げられる。簡単な物理的保護技術は、適切なキーまたは組合せだけでしかアクセスできない施錠された部屋に、全てのシステム構成要素と、任意の関連情報を置くことである。同じように、システム構成要素は、(施錠された蓋がある硬化鋼のケースのような)その機械的特性によって、改竄に抵抗する強靭な物理的ハウジングに含まれることができた。
【0016】ハウジングは、また、改竄があった場合、電源を切り、さらに、重要な記録箇所を消去する蓋スイッチ、および他の安全装置を含むことができる。更なる物理的な安全性は、半導体チップのようなハイテクノロジー方法、および、いかなる改竄が起こっても、操作不能となるよう特に設計された回路を用いて提供することができる。これらのハイテクノロジー・セキュリティー処置のいくらかの議論は、Anderson他による「タンパー抵抗−訓戒注釈」、The Second USENIX Workshop on Electronic Commerce Proceedings,Oakland,CA,Nov.1996,pp.1−11,ISBN1−880446−83−9に見られる。しかしながら、デジタル映画システムでは、若干の情報が、1つの物理的場所から、別の場所へ転送される必要があるらしく、論理的方法によって、この情報に、適切な保護を与えなければならない。たとえば、映画を表すデジタル・データは、配給サイトから各劇場まで転送されなければならない。そして、前述したように、このデータは、強い暗号化方法とセキュリティ・プロトコルを用いて、保護することができる。
【0017】安全なデジタル映画透かし入れシステムの基本的構成は、図1に示されている。リモート・データ・サーバ10(例えば配給サイト)は、圧縮され、暗号化された映画データを劇場へ配送する。映画は、現在の技術の制約の範囲内で、データのより効果的な転送を実現するために圧縮されるが、圧縮は本発明の作用にとって本質的ではない。圧縮データは、劇場への配送の間に、無許可の個人がデジタル映画データにアクセスするのを防ぐために暗号化される。リモート解読キー・サーバ12は、暗号化された映画データを解読するために、安全な解読キー(または、複数のキー)を劇場に配送する。若干のシステムでは、リモート・データ・サーバ10、およびリモート解読キー・サーバ12は、単一のサーバ内に含まれていてもよい。他のシステムでは、リモート・データ・サーバは、映画データを劇場、例えばDVDディスクのような物理的な格納メディア、に配送するために、別の手段で置き換えることができた。
【0018】劇場で、圧縮され、暗号化されたデータと解読キーは、解読ユニット14に送られる。解読ユニットは、解読キーを用いて、暗号化されていない圧縮映画データを生成するために、圧縮され、暗号化されたデータを解読する。圧縮された映画データは、それから非圧縮映画データを生成するため、デコンプレッション・ユニット16に送られる。非圧縮映画データは、デジタル・データの1つ以上のフレームのシーケンスを表す。個々のフレームは、フレームnとして示される(n=1,2,...,N)。ここでNは、映画シーケンスのフレームの総数である。
【0019】各フレームのための非圧縮デジタル・データは、透かしを含む映画データを生成するために、デジタル映画データを透かしパターンと組み合わせる、透かし入れユニット18に送られる。以後にすぐに述べられるように、透かしパターンは、多くの異なるアプローチを用いて生成可能であり、特定数のフレームの後、透かしパターンを変化させることも可能である。各フレームに透かしを入れる必要はないかもしれないが、一般に、少なくとも相当数のフレームが、透かしパターンを含むことになる。
【0020】透かしを入れられた映画データは、それから、デジタル・データを劇場の聴衆による鑑賞可能な可視画像に変える、画像形成アセンブリ20に送られる。結果は、表示された映画内容の範囲内で埋め込まれた透かしを含む投影フレームnである。海賊版ビデオ業者が、投影された映画の無許可コピーを制作する場合、透かしはコピーと共に搬送され、違法コピーの場所および時間のような、その映画に関する情報を示すために、後に抽出されることができる。
【0021】本発明の好ましい実施例では、解読ユニット14、デコンプレッション・ユニット16、透かし入れユニット18、および、画像形成アセンブリ20は、すべて図1に示される劇場の安全環境内に含まれる。これは無許可の個人が、解読データ、デコンプレスト・データ、もしくは、透かしを入れたデータにアクセスできないことを意味し、さらには、そのような人物が、透かし入れプロセスに関する情報に影響を与えたり、得たりすることができないことを意味する。安全な環境は、「プロジェクター」と一般に呼ばれる、単一の物理ユニットに、これらの処理ユニットの全てを統合することによって提供することができる。プロジェクターは、任意の内部構成要素、もしくは、コネクションへの無許可のアクセスを防ぐための十分な物理的安全方策を含んでいる。これらの方策は、(施錠された鋼のケースのような)抗改竄ハウジング、および/または、全体的なシステムの完全性をモニターし、無許可のアクセスがなされた場合には、構成要素を操作不能にする、侵入‐検知回路を含むことができる。透かし入れ、および解読プロセスを保護するために、侵入‐検知回路はまた、システムの完全性が危うくされた場合、キーレジスターおよびメッセージ・レジスターのような様々な記録箇所を削除してしまってもよい。
【0022】今述べられた好ましい実施例では、解読、デコンプレッション、透かし入れ、および、画像形成プロセスは、すべて組み合わされて単一の安全ユニットにされている。しかしながら、これらのプロセスを、安全な論理接続によって接続された、2つ以上の物理ユニットに分けることも有益であろう。図2に示されるように、解読ユニット14とデコンプレッション・ユニット16とは、1つの安全な物理ユニットに収容され、一方、透かし入れユニット18と画像形成アセンブリ20は、他の安全な物理ユニットに収容されてもよい。これらの2つの安全ユニットは、安全なローカル・コミュニケーション・リンクを用いて接続され、その安全性は、たとえば、強力な暗号化/デコンプレッション・プロトコルによって提供される。このシステムでは、透かし入れユニット18と画像形成アセンブリ20とを含む安全な物理ユニットは、プロジェクターを構成する。また、安全なローカル・コミュニケーション・リンクを伴う安全な物理ユニットの他の構成を組み上げることも可能であり、それは、デコンプレッション・ユニット16からの、および画像形成アセンブリ20への、安全なローカル・コミュニケーション・リンクを伴う分離された物理ユニットに透かし入れ装置18を配置することを含む。
【0023】図1の安全な透かし入れシステムでは、透かしは、与えられたフレームnのための非圧縮映画データと組み合わせられる。前述したように、この透かし組合せプロセスは、空間領域または周波数領域においてなされることができる。しかしながら、本発明の他の実施例では、透かし組合せプロセスは、フレームnのための圧縮データに適用される。MPEGとJPEGのような圧縮技術は、本質的にオリジナル・イメージ・データの周波数分解を含んでおり、従って、それらは、周波数領域透かし入れを実行するための便利なフレームワークを提供することができる。図3は、圧縮データに透かし入れを実行する、安全な透かし入れシステムを示す。このシステムでは、圧縮され、暗号化された映画データは、リモート・データ・サーバ10から、解読ユニット14に送られ、リモート解読キー・サーバ12は、解読ユニットに安全な解読キーを提供する。解読ユニット14は圧縮映画データを生成し、圧縮映画データはその後、透かしを含む圧縮データを生成するために、透かし入れユニット18で透かしパターンと組み合わせられる。圧縮され、透かしを入れられたデータは、それからデコンプレッション・ユニット16に送られ、そこで、透かしを入れられた映画データ、すなわち、透かしを含む非圧縮映画データを生成する。透かしを入れられた映画データは、デジタル・データを、劇場で聴衆が鑑賞可能な可視画像に変換する画像形成アセンブリ20に送られる。このシステムでは、解読、デコンプレッション、透かし入れ、および、画像生成プロセスは、再び安全環境内に含まれ、それは、単一の安全な物理ユニット、もしくは、安全なコミュニケーション・リンクによって接続された、複数の安全な物理ユニットであり得る。
【0024】図1−3の安全な透かし入れシステムでは、圧縮され、暗号化されたデータは、リモート・データ・サーバ10から、解読ユニット14に直接送られる。これは、映画データのリアルタイム伝送を意味する。多くのシステムでは、後の再生のために、圧縮され、暗号化されたデータを格納するローカル劇場サーバを持つことが望ましい。図4ではこの構成を示しており、ここでは、リモート・データ・サーバ10は、圧縮され、暗号化されたデータを、ローカル劇場サーバ22に送り、そこでデータは、後の使用に備えて格納される。圧縮が、本発明にとって必須でない一方で、効率的な格納および映画データの配送のための要請により、それは、多くのシステムで使われている。しかしながら、暗号化は、データを無許可のアクセスから保護するために必要な構成要素であり、それがローカル劇場サーバに保存される場合は、完全に安全な環境とは言えないかもしれない。映画が上映される時、ローカル劇場サーバ22は、圧縮され、暗号化されたデータを、圧縮された映画データを生成するために解読キーを用いる解読ユニット14に送る。図1のシステムのために述べたように、圧縮データはデコンプレッション・ユニット16によってデコンプレスされ、さらに、透かし入り映画データを生成するために、透かし入れ装置18を用いて、透かしパターンが、デコンプレスされた映画データと組み合わせられる。透かしを入れられた映画データは、その後、透かしを埋め込まれた可視画像を作る、画像形成アセンブリ20に送られる。再び、解読、デコンプレッション、透かし入れ、および画像形成ユニットは、安全環境内に含まれている。
【0025】ローカル劇場サーバを、安全環境内に移動させることもまた、有益であろう。図5に示されるように、この構成は、圧縮され、暗号化された映画データを、解読ユニット14によって解読させ、結果として生じる圧縮映画データは、それからローカル劇場サーバ22に格納される。ローカル劇場サーバ22が安全環境内に含まれているので、無許可の個人によるデータへのアクセスが防がれ、圧縮データは、非暗号化形式で格納することができる。映画が発表される時点で、ローカル劇場サーバは、圧縮された映画データを、デコンプレッション・ユニット16に送り、その結果得られる非圧縮映画データは、それから透かし入れユニット18により透かしを入れられ、画像形成アセンブリ20を用いて表示される。また、解読ユニット14とデコンプレッション・ユニット16の後、ローカル劇場サーバが配置可能となり得る。その場合には、ローカル劇場サーバ22は、安全環境内に、解読された、非圧縮映画データを格納する。このシステムは、メモリ必要条件に関しては非能率的である反面、プレゼンテーション時点では、映画データに対する実行処理を単純化する。映画上映ごとに、解読、デコンプレッションを繰り返すよりも、一度にそれをしてしまう方が、遥かに簡単である。
【0026】今述べられた、図1−5に示される透かし入れシステムでは、透かしパターンは、透かし入れユニット18が利用できるようにされる。このパターンは、製造の時点で、透かし入れユニットにプリセット可能で、透かし入れユニットおよび/またはプロジェクターの、ユニークなIDを表す情報を含むことができる。しかしながら、このアプローチは非常に制限されたもので、以下のために、透かしパターンを何度も修正することが好ましい:1)透かし情報への追加的な安全性を提供する;2)透かし情報(例えば、タイム・スタンプ情報を反映するために)を更新する;そして、3)劇場聴衆に対する透かしパターンの可視性を最小にする。本発明の他の好ましい実施例では、透かしパターンは、映画フレームのシーケンスの様々な点で、透かしキーおよび/または透かしメッセージを変えることによって修正される。図6に示されるように、プリセットの透かしパターンは、透かしキー生成装置26から透かしキーを、透かしメッセージ生成装置28から透かしメッセージを受け取る、透かしパターン生成装置24によって取り替えられる。透かしパターン生成装置24、キー生成装置26、メッセージ生成装置28、および透かし入れユニット18は、安全環境内に全て含まれる。前述したように、これらの透かし入れ構成要素のための安全環境は、単一の物理ユニット(これは、例えば、画像形成アセンブリ20などの、他のシステム構成要素を含んでいてもよい)に構成可能であり、または、透かし入れ構成要素が、物理ユニットの間でデータを搬送する安全なコミュニケーション・リンクを装備した、2つ以上の物理ユニットに存在させられることが可能であった。たとえば、透かしパターン生成装置24、キー生成装置26、およびメッセージ生成装置28は、1つの物理ユニット(劇場にあっても、また、リモート・サイトにあってもよい)に含められることができ、そして、透かし入れ装置18は、分かれた物理ユニットに含められることができる。
【0027】透かしキー、および/または、透かしメッセージは、要求があれば、図6に示されるシステムを用いて映画フレームのシーケンスの間中、修正することができる。例えば、透かしキーは、m≧1の場合、mフレームごとに変更可能であり、または、キーは、透かしキー生成装置26の範囲内で、ランダムな方法で変更することもできる。透かしを抽出するためには、キーが判明していなければならないので、限られた数の異なるキーだけを使うことが有益だろう。限られた数のキーを用いて、後の透かし抽出プロセスの間、異なるキーの徹底的な検索を実行することは、簡単である。透かしキーを変えることにより、1つのフレームに使われるキーの知識が、他のフレームに使われるキーについて何の知識も提供しなくなり、透かし入れプロセスに、更なる安全性を提供することになる。加えて、大部分の透かし入れ技術では、異なるキーの使用は、完全に異なる透かしパターンをもたらす。これは、個人が複数フレームを平均する(動きのある画像内容を損なう反面、変化のない透かしパターンを補強する)ことによって、透かしパターンを特定されるのを防ぐ。さらに、時間を通して変わる透かしパターンは、劇場の聴衆の鑑賞者にとり、より見つけられにくい/より不快ではないことになるだろう。
【0028】同様に、透かしメッセージは、各映画シーケンスの各フレーム、もしくは、シーケンスの範囲内の一定数のフレームごとに変更可能である。特に、透かしメッセージは、時間や日付情報と同様に、例えば、劇場特定スクリーンのユニークなIDなど、特定のプレゼンテーション情報を含むように修正可能である。さらに、時間情報を、映画フレームのシーケンスを通して更新することができ、その結果、m≧1の場合、新しいタイム・スタンプが、mフレームごとに、透かし情報に含まれるようにすることができる。時間スタンプに十分な正当性を提供するために、透かしメッセージ生成装置28は、安全環境内で完全なタイムレコーダーを含むことができる。無許可の個人は、映画データ処理経路の中で、1つ以上の必要なコンポーネントを使用不能にすることなくタイムレコーダーを修正することができない。
【0029】透かしパターン生成装置24は、透かしキー、もしくは、透かしメッセージが変わる時だけ、新しい透かしパターンを生成する必要がある点に注意を向ける必要がある。透かしパターン生成装置は、それぞれ、透かしキー生成装置26と、透かしメッセージ生成装置28で提供される、キー、およびメッセージとをモニターすることができ、キーもしくはメッセージが修正される場合に、新しい透かしパターンが生成される。また、透かしパターン生成装置24の範囲内で、予め計算して、メモリに格納された、限定数の透かしパターンを用いることが可能である。この場合、透かしキーおよびメッセージは、ルックアップ・テーブルにおけるアドレスの働きをして、対応する透かしパターンがメモリから取り出される。
【0030】本発明の他の好ましい実施例では、透かしキー生成装置26で生成される透かしキーと、透かしメッセージ生成装置28で生成される透かしメッセージは、安全にリモート透かしデータベース30に転送される。図7に示されるように、透かしキー生成装置26で生成される透かしキーは、格納して、後日映画データの無許可コピーからの透かし情報抽出の使用に供されるために、リモート透かしデータベース30へ、安全なコミュニケーション・リンク経由で送られる。安全なコミュニケーション・リンクは、よく知られた暗号化方法とプロトコルを用いて提供することができた。透かしデータベースにおいて、各透かしキーは、所与の映画、および、特定の劇場/スクリーン、および/または、上映からの、特定フレームもしくは複数のフレームに関連している場合がある。しかしながら、それはまた、特定のフレームもしくは複数のフレームとの関連を持たない、特定の劇場/スクリーン、および映画上映のために使われたキー、もしくは複数のキーを記録するだけで十分であるかもしれない。同様に、透かしメッセージ生成装置28で生成される透かしメッセージは、安全な手段によって、リモート透かしデータベース30へ送られ、そこで、特定フレームもしくは一連のフレーム、および/または、特定の劇場/スクリーン、および上映に関係づけることができる。リモート透かしデータベース30で、透かしキーとメッセージは、暗号化形式で格納されるか、もしくは、データベース自体が、安全環境内に含まれるならば、解読された形式で保存可能である。
【0031】本発明の好ましいもう1つの実施例では、透かしキーおよび/または透かしメッセージの全部または一部は、リモート透かしサーバで提供される。図8に示されるように、リモート透かしサーバ32は、安全環境内に存在する透かしキー生成装置26に、透かしルート・キーを安全に送る。ルート・キーが部分キーに過ぎない場合は、透かしキー生成装置26は、完全なキーを作るために接尾辞および/または接頭辞を、ルート・キーにつけ加える。あるいは、その後修正されずに透かしパターン生成装置に送られる完全なキーを、リモート・サーバが送ることも可能である。完全なキーもまた、後に透かしキー生成装置26で修正される初期化キーとして使うことができる。リモート透かしサーバ32はまた、多くのルート・キーを送ることができ、この場合の各ルート・キーは、映画における特定フレームもしくは複数フレームのシーケンスと関連している。
【0032】同様に、リモート透かしサーバ32は、安全環境内に存在する透かしメッセージ生成装置28に、安全に透かしルート・メッセージを送る。ルート・メッセージは、特定の劇場、および、スクリーンのユニークなIDを含み、および/または、映画の特定の上映のためのユニークなプレゼンテーションIDを含むことができる。透かしメッセージ生成装置28は、その後、タイム・スタンプをユニークなIDに加えることができた。ここで、タイム・スタンプは、映画を上映する際に、様々な点で更新される。ルート・メッセージは、また、劇場および時間情報を含む完全なメッセージ(もしくは、一連のメッセージ)であることが可能である。
【0033】透かしルート・キーおよびルート・メッセージの安全性は、転送の間、よく知られた暗号化方法とプロトコルにより提供される。さらに、リモート透かしサーバは、劇場へそれらが配送される前に、無許可の個人がルート・キーもしくはメッセージを改竄するのを防ぐため、安全環境内に保護されている。リモート透かしサーバも、透かしルート・キー、および、ルート・メッセージを特定の映画フレームもしくは一連のフレーム、および/または、特定の劇場/スクリーン、および、上映と関連させる、安全なデータベースを維持している。




 

 


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