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光ディスク及びその製造方法並びに光ディスク再生方法 - 日立マクセル株式会社
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発明の名称 光ディスク及びその製造方法並びに光ディスク再生方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−187453(P2003−187453A)
公開日 平成15年7月4日(2003.7.4)
出願番号 特願2001−379977(P2001−379977)
出願日 平成13年12月13日(2001.12.13)
代理人 【識別番号】100099793
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 喜十郎
【テーマコード(参考)】
5D090
【Fターム(参考)】
5D090 AA01 BB01 BB04 CC14 EE11 EE16 FF11 GG17 GG28 HH01 
発明者 飯田 保
要約 課題
トラッキングオフセットやトラッキング変動が発生しても確実にプリフォーマット情報を再生することができる光ディスクを提供する。

解決手段
光ディスクの記録トラックの両隣に位置するそれぞれの偏向トラックにプリフォーマット情報を偏向パターンとして複数に分散して形成する。このとき、それぞれの偏向トラックのそれぞれの偏向パターンが、記録トラックを介してディスク半径方向に互いに対向しないように配置する。トラッキングオフセットが発生しても確実にプリフォーマット情報を再生することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】 アドレス情報が局在化されて存在する光ディスクにおいて、第1トラックと、その両隣に位置する第2及び第3トラックを備え、第2及び第3トラックにプリフォーマット情報に対応する複数の偏向パターンが周方向に分散して形成されており、第2及び第3トラックのそれぞれの偏向パターンがディスク半径方向において互いに対向しないように位置付けられていることを特徴とする光ディスク。
【請求項2】 上記プリフォーマット情報が分割されており、分割されたプリフォーマット情報に対応して上記偏向パターンが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
【請求項3】 第1トラックは、情報が記録される記録トラックであり、第1トラックを光スポットで走査して情報が記録または再生され、トラック方向における第2トラックの偏向パターンの集合列と第3トラックの偏向パターンの集合列との間隔が、上記光スポットのスポット径以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ディスク。
【請求項4】 第1、第2及び第3トラックが、該光ディスクに関する管理情報を記録するリードイン領域またはリードアウト領域に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ディスク。
【請求項5】 上記プリフォーマット情報がCAVフォーマットに従って形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光ディスク。
【請求項6】 第1トラックと、第1トラックの両隣に位置し、プリフォーマット情報に対応する偏向パターンを有する第2及び第3トラックとを備える光ディスクの製造方法であって、第2及び第3トラックのそれぞれの偏向パターンを、周方向に複数に分散して形成するとともに、それぞれの偏向パターンがディスク半径方向において互いに対向しないように位置付けることを含む光ディスクの製造方法。
【請求項7】 上記製造方法は、光ディスク用基板を形成するための原盤露光工程を含み、該原盤露光工程において第2及び第3トラックに対応するパターンを露光する際に、原盤の回転角速度を一定にしながらプリフォーマット情報に基づいて露光光を原盤半径方向に偏向させるとともに、第2及び第3トラックのプリフォーマット情報に対応する露光パターンが原盤半径方向において隣り合わないように断続的に照射することを含む請求項6に記載の光ディスクの製造方法。
【請求項8】 請求項1に記載の光ディスクの再生方法であって、第1トラックの中心上を再生光で走査し、第1トラックの再生光照射部のトラック方向の領域からの反射回折光を検出して得られる信号、及び、トラック幅方向の領域からの反射回折光を検出して得られる信号の少なくとも一方の信号に基づいてプリフォーマット情報を再生することを含む光ディスクの再生方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク及びその製造方法並びに再生方法に関し、更に詳細には、管理情報がトラックの偏向パターンとして形成された光ディスク及びその製造方法並びに再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの分野では、例えばランド・グルーブ記録方式に代表されるように高密度化に対する様々な方法が提案されている。光ディスクの高密度化に伴ってフォーマット構造もまた複雑化し、データ記録部のみならずヘッダー部の構造も工夫されている。
【0003】光ディスク基板には、通常、管理情報やアドレス情報などがプリフォーマットパターンとして形成されている。かかる光ディスク基板は、プリフォーマットパターンに対応したパターンを有するスタンパを装着した金型内に溶融樹脂を射出充填して成形することにより作製される。光ディスク基板がプリピットのようにトラックの周方向に孤立したマークを有する場合、金型内に溶融樹脂を射出充填した際に、かかる孤立マークに対応したスタンパの凹凸が溶融樹脂の径方向の流れを局部的に阻害する。このため、得られるマーク形状が劣化するだけでなくマイクロリターディションも発生しやすくなる。したがって、プリピットのようなトラック方向に孤立するマークは、高密度記録するためにプリフォーマット領域内で一様に形成されていることが望まれる場合には適当ではない。
【0004】また、基板上のプリピットは、マスタリング(原盤露光)において、光ディスク原盤に形成されたレジストに露光ビームを照射することにより形成される。プリピットの形状は、露光ビームの光強度を強弱させたり、露光ビームを断続させることにより制御される。しかしながら、かかる方法を用いて高密度記録のためにピッチの小さなマークを形成する場合は十分な露光量が得られない。不十分な露光量で形成されたマークは、エッジ形状がシャープではないため、このマークからは品質のよい再生信号は得られない。
【0005】ところで、光ディスクには、例えば記録情報に関する情報を予め記録しておくためのコントロールトラック領域が予め形成されている。コントロールトラック領域のフォーマットとしては、ISO仕様(例えばISO/IEC 13963等)ではPEP(Phase Encoded Part)が規定されている。このフォーマットは、ユーザデータを記録するためのユーザ領域のフォーマットとは全く無関係であり、フォーマットとしてはユーザ領域とは連携関係にない。連携関係にあるフォーマットとしてはSFP(Standard Formatted Part)を備えているが、SFPはピットとして形成されているため、上述の理由により高密度記録には適合しない場合がある。
【0006】光ディスクのトラックを、管理情報やアドレス情報などに対応した変調周波数でディスク半径方向に一定量だけ偏向させて形成する方法が知られている。かかる方法によれば、所定のトラックを再生したときに、この偏向に基づく信号(以下、偏向信号という)から管理情報やアドレス情報を読み出すことができる。例えば、iD−photoと呼ばれる光ディスクにおいては、ヘッダー部の情報をトラックの内周側または外周側の一方の境界部分を偏向させることによって記録し、トラック方向への干渉を低減すると同時に、光ディスクのチルトに対するクロストークにより生じる誤動作を回避している。また、ヘッダー情報は、トラックの偏向パターンとして記録されるのでトラックを寸断することなく連続して構成できる。このため、光ヘッドがトラックを横断したときに、トラッキング信号を連続して確実に検出できるという利点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トラックの内周側または外周側の境界部分だけを偏向させる方法は高密度化には適さない。これは、次の理由による。原盤露光において、内周側または外周側の境界だけを偏向させたトラックを形成するには、2つの露光光を原盤半径方向に重なるように配置し、一方の露光光のみを原盤半径方向に偏向させる。このように、2つの露光光を重なるように配置するため、トラックを1つの露光光を用いて偏向して形成した場合よりもトラック幅は太くなってしまう。それゆえ、トラックの内周側または外周側の境界部分だけを偏向させる方法においては、トラックピッチを狭めて記録密度を高めるには限界があった。
【0008】トラッキング信号がトラック横断中にも寸断されることなく検出できるという利点を生かすには、連続したグルーブを偏向させて構成し、かかる連続グルーブをトラックとして用いて情報を記録することが望ましい。ところが、トラックを偏向させて形成した場合、トラックピッチを狭めて記録密度を上げようとすると隣接トラックからの干渉が強くなる。すなわち、トラックピッチが狭くなると、例えば、所望のトラックT1をレーザ光で走査したときに、光スポット内にそのトラックT1の両側に位置するトラックT2及びT3が部分的に含まれてしまう。トラックT1〜T3のアドレス情報は、それぞれ異なっているため、トラックT1から偏向信号を検出したときに、そのトラックの両側に位置するトラックT2及びT3の偏向信号が同時に検出されて再生信号が劣化し、トラックT1に偏向信号として記録されている管理情報やアドレス情報などを読み出すことができなくなる。特に、管理情報は光ディスクを記録または再生するために必要な情報が含まれているため、管理情報を読み出すことができないと光ディスク自体が使用不可能となってしまう。
【0009】特開平10−312543号公報には、アドレス情報がウォブリングされて記録されているグルーブ(ウォブリンググルーブ)とウォブリングされていないグルーブ(DCグルーブ)を交互に形成した光ディスクが開示されている。かかる光ディスクにおいては、ウォブリンググルーブが2トラック分(2ランド分)離れることになるので、トラック(ランド)をレーザビームスポットで走査して記録再生する際の隣り合うウォブリンググルーブからのクロストークを考慮する必要がなくなっている。しかしながら、かかる光ディスクにおいては、記録再生時には、通常、光スポットでトラック中心線を走査して、そのトラックの片側に隣接するウォブリンググルーブからウォブリング信号を検出して情報を再生しているが、トラッキングにオフセットが発生して光スポットが、そのトラックに隣接するウォブリングトラックと反対側のトラック上を走査してしまうとウォブリンググルーブが光スポット内に含まれなくなってウォブリング信号を安定して検出できなくなる。このため、必ずしも良好に再生信号を得ることができない恐れがあった。
【0010】また、特開平10−162369号公報には、アドレス情報に応じて半径方向に蛇行したグルーブ(蛇行グルーブ)と蛇行しないグルーブ(通常グルーブ)とを有し、蛇行グルーブと通常グルーブとが切り換わる切換部を周方向に3箇所または4箇所設けた光ディスク、すなわち、蛇行グルーブと通常グルーブがディスク1周の間に3回または4回切り換わる光ディスクが開示されている。かかる光ディスクは、2つのサブビームで蛇行グルーブを追従させながら、メインビームでランドを走査して記録再生を行なっており、上記のように、蛇行グルーブと通常グルーブの切換部を周方向に3箇所または4箇所設けることにより、アドレス情報が形成された蛇行グルーブを追従するサブビームがより頻繁に切り替わるため、メインビームの正確なアドレス情報を安定して求めることを可能にしている。
【0011】本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、トラッキングにオフセットが発生しても、そのトラックに記録されているプリフォーマット情報を確実に再生することが可能な高密度記録に最適な光ディスク並びにその製造方法及び再生方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従えば、アドレス情報が局在化されて存在する光ディスクにおいて、第1トラックと、その両隣に位置する第2及び第3トラックを備え、第2及び第3トラックにプリフォーマット情報に対応する複数の偏向パターンが周方向に分散して形成されており、第2及び第3トラックのそれぞれの偏向パターンがディスク半径方向において互いに対向しないように位置付けられていることを特徴とする光ディスクが提供される。
【0013】本発明の光ディスクは、アドレス情報が局在化されて存在するタイプの光ディスクであり、第1トラックの両隣(ディスク内周側と外周側)にプリフォーマット情報に対応する複数の偏向パターンが周方向に分散して形成された第2トラックと第3トラックとを有する。第2及び第3トラックのそれぞれの偏向パターンはディスク半径方向において互いに対向しないように位置付けられている。すなわち、第1トラックの両隣の第2及び第3トラックは、それぞれ、プリフォーマット情報に基づく偏向パターンが形成されている部分と形成されていない部分を交互に有しており、第2及び第3トラックのそれぞれの偏向パターンがディスク半径方向に互いに対向しないように配置されている。第1トラックの中心線上を光スポットで走査すると、第1トラックの、例えば内周側に位置する第2トラックの偏向パターンと、外周側に位置する第3トラックの偏向パターンが光スポットに部分的に含まれることによって信号が交互に検出され、これらの信号に基づいてプリフォーマット情報を再生することができる。このように本発明の光ディスクでは、第1トラック上を光スポットで走査したときに第1トラックの内周側または外周側に交互に偏向パターンが検出される。例えば、トラッキングにオフセットが発生した場合、第2トラックに光スポットが近づき、第3トラックからは遠ざかる関係になる。このようなオフセットしたトラッキングによる再生状態であっても、本発明の光ディスクからは安定した情報が得られる。プリフォーマット情報に基づく偏向パターンの分割を第2及び第3トラックに多数設けることで常時再生可能な信号として得ることができる。本発明においては、トラックはランド及びグルーブのどちらも含む概念であり、第1トラックをグルーブとした場合は、第1トラックの両隣のトラック(第2及び第3トラック)はランドとなる。また、第1トラックをランドとした場合は、その両隣のトラック(第2及び第3トラック)はグルーブとなる。
【0014】本発明において、アドレス情報が局在化されて存在するとは、例えば、トラックが複数の領域、例えばセクタに分割されて構成されており、各セクタの所定領域、例えばユーザデータが記録される領域の先頭領域にアドレス情報が記録されているような場合を意味する。
【0015】本発明において、プリフォーマット情報とは、予め光ディスク用基板に記録されている情報を意味し、例えば、アドレス情報、トラック情報、管理情報などを含む。
【0016】本発明の光ディスクにおいて、プリフォーマット情報が分割されて形成されたトラックは、ユーザがデータを記録するためのユーザ記録領域や管理情報が記録される領域など任意の領域に適用可能である。また、本発明の光ディスクは、再生専用光ディスク、追記型光ディスクまたは書換型光ディスクのいずれの光ディスクにも適用可能である。
【0017】本発明の第2の態様に従えば、第1トラックと、第1トラックの両隣に位置し、プリフォーマット情報に対応する偏向パターンを有する第2及び第3トラックとを備える光ディスクの製造方法であって、第2及び第3トラックのそれぞれの偏向パターンを、周方向に複数に分散して形成するとともに、それぞれの偏向パターンがディスク半径方向において互いに対向しないように位置付けることを含む光ディスクの製造方法が提供される。
【0018】本発明の製造方法においては、例えば、原盤露光の際に、レジストが塗布された原盤に、プリフォーマット情報に対応する信号に基づいて露光光を原盤半径方向に偏向しながら照射することができる。このとき、原盤を周回する第2及び第3トラックに対応するそれぞれの環状露光パターンにおいて、プリフォーマット情報に基づいて偏向して露光された部分が、原盤半径方向において互いに隣り合わないように、第2及び第3トラックのプリフォーマット情報に基づく露光パターンを複数に分散して露光する。こうして得られる原盤には、第2及び第3トラックのそれぞれのプリフォーマット情報に対応する複数の露光パターンが、周方向に分散して形成されるとともに、原盤半径方向において互いに隣り合わないように位置付けられる。かかる原盤に基づいて製造される光ディスクは、第2及び第3トラックにプリフォーマット情報に対応する複数の偏向パターンが周方向において分散して形成されるとともに、第2及び第3トラックのそれぞれの偏向パターンが半径方向において互いに対向しないように位置付けられることになる。かかる製造方法は、本発明の第1の態様に従う光ディスクの製造方法として最適である。
【0019】本発明の第3の態様に従えば、本発明の第1の態様の光ディスクの再生方法であって、第1トラックの中心上を再生光で走査し、第1トラックの再生光照射部のトラック方向の領域からの反射回折光を検出して得られる信号、及び、トラック幅方向の領域からの反射回折光を検出して得られる信号の少なくとも一方の信号からプリフォーマット情報を再生することを含む光ディスクの再生方法が提供される。
【0020】本発明の第1の態様の光ディスクの情報を再生するには、例えば、レーザ光を第1トラックの中心線上で走査し、スポット内のトラック方向前方と後方の領域からの反射回折光を独立に検出し、それらの差分信号または和信号に基づいて再生信号を得ることによって再生することができる。或いは、レーザ光を第1トラックの中心線上で走査し、スポット内のディスク内周側と外周側の領域からの反射回折光を独立に検出し、それらの差分信号または和信号に基づいて再生信号を得ることによって再生することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に従う光ディスクについて実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】光ディスクは、一般に、図1に示すように、ディスク内周部に管理情報領域としてのリードイン領域10を備え、その外側にユーザ領域11を備えた構造を有する。かかる構成は、DVD−RAMのようにディスクの内周側から情報を記録するタイプの光ディスクでは一般的である。すなわち、光ディスクにおいては、光ディスクの内周側から情報を記録する場合は内周側にリードイン領域が形成され、ディスク外周側から情報を記録する場合は外周側にリードイン領域が形成される。光磁気ディスクのようにリードイン領域とは呼称していないが、内周及び外周双方にコントロールトラック領域(管理情報が記録される領域)を設けているものもある。
【0023】管理情報を含むリードイン領域10のフォーマットは、ユーザ領域11のフォーマットと基本的には同一である。高密度化のために狭トラックピッチにしたときにリードイン領域に記録された管理情報を干渉等の制限を受けずに良好な再生信号を得るための方法ついて以下に説明する。高密度化のために狭トラックピッチにしたときに発生する問題は隣接するトラックからの光学干渉であり、それにより十分な再生信号が得られないことである。光ディスクを、例えば磁気超解像(MSR)技術(例えばCADタイプ)を用いた光磁気ディスクとして構成した場合には、ユーザ領域に記録される記録マークは超解像技術の原理に従って再生されるため、光学的分解能より狭い領域に記録しても再生することが可能である。しかしながら、従来技術の欄において説明したように、原盤露光の制限から、磁気超解像に従う光磁気ディスクの記録層に記録されるような微小な記録マークと同一のピッチでプリフォーマット情報を光ディスクに予め記録することはできない。
【0024】リードイン領域10の管理情報を再生したときに、隣接するトラックからの干渉を受けたとしても得られる再生信号には影響を受けないようにするためには、リードイン領域10において隣接するトラックが互いに同一方向に同一角度で偏向するように、すなわち隣接するトラックの偏向パターンが互いに同位相で且つ同偏向量になるようにリードイン領域のトラックを形成することが考えられる。すなわちリードイン領域10の管理情報をCAVフォーマットに従って記録すればよい。このように、リードイン領域10の管理情報をCAVフォーマットで記録することにより、隣接トラックからの干渉が再生信号の劣化の要因にならないようにすることができる。一方、ユーザ領域11は、CLVフォーマット、CAVフォーマットまたはゾーン分割したCLVフォーマット若しくはCAVフォーマットなど任意のフォーマットにすることができる。リードイン領域の管理情報は、ユーザ領域の記録フォーマットに従って1周内で完結するように記録する。こうすることでフォーマットとしてはリードイン領域もユーザ領域も共通のフォーマットであるが、リードイン領域を上述のように構成することにより、隣接トラックによる光学的干渉という問題を解決することができる。この場合、リードイン領域のトラックは全て同じ偏向パターンを有するため、トラック番号やアドレスは全て共通であり識別することができない。
【0025】そこで、本発明の光ディスクでは、プリフォーマット情報が偏向パターンとして記録されるトラック(以下、偏向トラックという)において偏向パターンを周方向に分散して記録する。このとき、記録トラックを挟んで隣り合う偏向トラックの偏向パターンが互いに半径方向に対向しないように位置付けられている。換言すれば、ある偏向トラックに分散されている偏向パターンは、それぞれ、その偏向トラックに隣接する偏向トラックに分散されている偏向パターンとは周方向にオフセットされて形成されている。これにより、光ディスクを駆動装置に装填したときに、オフセットしたトラッキングが発生してもプリフォーマット情報を安定して再生することができる。特に、偏向トラックの偏向パターンを多数に分割することにより常に再生可能な信号を得ることができる。ここで、例えば、一方の偏向トラックの偏向パターンを他方の偏向トラックにも記録することにより、記録の冗長が倍となって記録効率は低下するものの、確実にその情報の記録再生が行われることになる。偏向トラックの偏向パターンは、光ディスクの偏心等の機械特性により変動することを勘案して分割することができ、一般には最低でも2分割以上のオフセット発生に対応する対策が採れることになる。
【0026】図2に、偏向トラックの偏向パターンがトラック方向に複数に分割して形成されている様子を示した。図2において、偏向トラックは、原盤露光において、フォトレジストが形成された原盤の露光パターン部に対応する。記録トラックを挟んで両隣に位置する偏向トラックの偏向パターン同士が記録トラックを介して互いに対向しないように配置されている。すなわち、記録トラックの両隣に位置する偏向トラックの偏向パターン同士の光学的干渉を避けて、それぞれの偏向トラックに偏向パターンが記録されている。かかる構成にすることにより、記録トラックを走査したときには、その記録トラックの両隣の偏向トラックの偏向パターンが交互に検出される。このため再生信号に乱れは発生せず情報再生が正確に行われる。隣り合う偏向トラックの偏向パターン同士の位置関係は、例えば原盤露光の際にCAV駆動することにより簡単に制御することができる。CLV駆動の場合は、隣り合う偏向トラックの関係が次第にずれるため、偏向トラックの偏向パターンの記録トラックに対するトラック方向前後の位置関係を予め設定してから偏向トラックに偏向パターンを形成する必要が生じる。このため効率よく記録することは容易ではない。したがって、偏向トラックにプリフォーマット情報に基づく偏向パターンを記録する際にはCAV記録が簡単な方法である。また、図3に示すように、記録トラックの両隣に位置する偏向トラックのうち一方の偏向トラックの偏向パターンの集合列の後端部分と、他方の偏向トラックの偏向パターンの集合列の先端部分との間に位置する記録トラックのスペース部の間隔δTは、光学干渉を受けないようにするために、光ディスクを記録再生する際に用いる光スポット径よりも大きいことが望ましい。
【0027】図4に、偏向トラックの間に位置する記録トラックを光スポットで走査して情報を記録する様子を示している。偏向トラックに記録されているプリフォーマット情報(例えばアドレス情報)を用いて記録トラックに情報を記録する場合は、2本の偏向トラックの間に位置する記録トラックに情報を記録する。この記録トラックはその両隣に位置する偏向トラックのアドレス情報に基づく信号を交互に連続して検出することができるため、再生信号を連続した信号として得ることができる。
【0028】図5には、偏向トラックに、プリフォーマット情報の一例としてアドレス情報を偏向して記録した様子を示した。偏向トラックの間に位置する記録トラックを光スポットで走査すると、記録トラックの両隣に位置するそれぞれの偏向トラックから偏向信号が交互に検出され、複数のアドレス情報が得られる。このためアドレス確定のための冗長が得られている。もし、記録再生時に、光ディスクが径方向に傾いてレーザ光のコマ収差により、記録トラックの両隣の偏向トラックのうちの一方の偏向トラックからの再生信号が劣化しても、他方の偏向トラックからの再生信号が得られるため、記録トラックのアドレス情報を確定することが可能である。例えば、記録トラックをレーザ光で走査して、その両隣に位置する偏向トラックの偏向して記録されたアドレス情報による再生信号を検出したときに、先に読み出されるアドレス情報(ID1)と後に読み出されるアドレス情報(ID2)とから、図6のテーブルに従って、記録トラックのアドレス情報(データトラック番号)を特定することができる。例えば、ある記録トラックをレーザ光で走査したときに、先に読み出されるアドレス情報(ID1)がアドレスN+1であり、後に読み出されるアドレス情報(ID2)がアドレスNであれば、図6のテーブルから、その記録トラックのトラックアドレスがkであることを特定することができる。このように、記録トラックのトラックアドレスと、偏向トラックに記録されたアドレス情報との関係は1対1に対応する。
【0029】また、偏向トラックに偏向して記録する情報は、アドレス情報以外のプリフォーマット情報、例えば、セクタ内の記録情報などにも適用し、それらの情報を偏向する際の周方向への分割は、アドレスで指差する領域を細分化してアドレス情報と同程度の長さで記録を行なうことが記録バランス上望ましい。すなわち、プリフォーマット情報のうち、セクタ内の記録情報をアドレス情報と同程度の長さで分割し、分割されたセクタ内記録情報を偏向トラックに周方向に分散して偏向して記録する。分割する情報の長さは、アドレス情報と同程度の長さに限らず、必要に応じて任意の長さに設定することができる。
【0030】ここで、図2に示したような、プリフォーマット情報に対応する偏向パターンが分割されて形成された偏向トラックを有する光ディスクの作製方法について説明する。以下の説明では、偏向トラックがグルーブとして形成され、記録トラックがランドとして形成される光ディスクを例に説明する。
【0031】まず、光ディスクの基板を以下のようにして作製する。表面を研磨したガラス基板上にフォトレジストを一定の膜厚で塗布する。次いで、かかるガラス基板を原盤露光装置に装填してフォトレジストの露光を行なう。フォトレジストを偏向トラックに対応するパターンで露光するときには、例えば、プリフォーマット情報の信号に基づいて露光光を原盤半径方向に、一定周期で断続的に偏向させながら照射する。このとき、原盤を周回するそれぞれの環状露光パターンが、隣り合う露光パターンのうち、偏向させた露光パターン同士が互いに隣り合わないように断続的に露光する。露光光を原盤の半径方向に偏向するには、例えば、露光光の集光レンズへの入射角度を、所定量だけ原盤の内周側または外周側にずらせばよい。露光光のレンズへの入射角を変位させるためには、例えばAO変調器を用いることができる。かかる方法により、それぞれの偏向トラックのプリフォーマット情報に対応する偏向した露光パターンが、原盤半径方向で互いに隣り合わないように分割されて形成される。
【0032】その後、露光されたフォトレジストの付いたガラス原盤をアルカリ溶液で現像することにより、偏向トラックと記録トラックを有するガラス原盤を得ることができる。
【0033】次いで、かかるガラス原盤にニッケル電鋳を行うことにより、ニッケルからなるスタンパを作製する。そして、作製したスタンパを射出成形機(不図示)の金型に装着し、例えば、ポリカーボネート樹脂を金型内に射出充填する。こうしてポリカーボネート樹脂製の基板を作製することができる。
【0034】光ディスクを再生専用の光ディスクとして構成する場合は、更に上記プロセスに基づいてデータとしてのピットを基板に形成し、基板上に反射層などを形成することができる。また、光ディスクを例えば光磁気ディスクとして構成する場合は、基板上に、光磁気記録層など、既に知られた光磁気ディスクで用いられる層を形成することができる。また、光ディスクを例えば相変化型光ディスクとして構成する場合は、基板上に、例えば相変化材料からなる記録層など、既に知られた相変化型光ディスクで用いられる層を形成することができる。また、光ディスクを例えば追記型光ディスクとして構成する場合には、基板上に、有機色素材料からなる記録層など、既に知られた追記型光ディスクで用いられる層を形成することができる。
【0035】つぎに光ディスクの再生方法について説明する。図7に、本発明の光ディスクを記録及び/または再生するための記録再生装置300の概略構成図を示した。記録再生装置300は、主に、光ヘッド30、レーザ駆動回路31、サーボ制御回路32、記録再生信号処理回路33、スピンドルモータ34、回転制御回路35及びコントローラ36を備える。スピンドルモータ34は、ターンテーブル上に載置された光ディスク1を所定回転数で回転させることができる。スピンドルモータ34の回転数は回転制御回路35により制御される。サーボ制御回路32は、光ヘッド30により検出されるフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいて、光ヘッド30の光ディスク1上の位置や光ヘッド30に搭載されているレンズの光軸方向の位置等を制御して、光ヘッド30からのレーザ光を光ディスク1上の所望の位置に位置付けることができる。コントローラ36は、光ヘッド30により読み出された光ディスク1の管理情報に基づいてサーボ制御回路32及び回転制御回路35を制御することができる。
【0036】光ヘッド30は、記録または再生用のレーザ光を光ディスク1に照射するためのレーザ光源と、レーザ光を光ディスク上に集光するためのレンズと、光ディスクからの戻り光(反射回折光)を検出するための光検出器を備えることができる(いずれも不図示)。光検出器には、例えば分割検出器を用いることができる。光ヘッド30の光検出器の一例として、図8(b)に、4分割の検出器PD1〜PD4を模式的に示した。図8(a)に示したように、検出器PD1及びPD3は、それぞれ、光ディスクのトラック中心に対して外周側領域と内周側領域からの反射回折光を検出し、検出器PD2及びPD4は、トラック方向前方領域と後方領域からの反射回折光をそれぞれ検出することができる。光ディスクの記録トラックを光ヘッドで走査すると、光ディスクの記録トラックからのPD1とPD3の検出信号の差信号またはPD2とPD4の検出信号の差信号から偏向信号を検出することができる。検出された偏向信号を記録再生信号処理回路33で復調することによってプリフォーマット情報を再生する。ここでは、記録トラックから差信号を検出してプリフォーマット情報を再生したが、和信号を検出してプリフォーマット情報を再生することもでき、トラックピッチや溝形状に応じて、差信号により再生するか和信号により再生するかの処理内容を適宜選択することができる。
【0037】以上、本発明に従う光ディスクについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記実施例では、ランドを偏向トラックとして用い、グルーブを記録トラックとして用いたが、ランドを記録トラックとして用い、グルーブを偏向トラックとして用いても良い。この場合は、グルーブに、プリフォーマット情報に対応する偏向パターンを形成することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の光ディスクは、高密度化のためにトラックピッチを狭めてもプリフォーマット情報を確実に再生することができる。また、記録トラックの両隣に位置するそれぞれの偏向トラックに同じプリフォーマット情報を偏向パターンとして形成することができるので、駆動装置のトラッキングオフセットや光ディスクの機械特性によるトラッキング変動が発生した場合であっても、安定した再生信号を得ることができる。それゆえ、冗長度のある信頼性の高い光ディスクシステムを構築することができる。




 

 


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