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発明の名称 画像作成方法およびシステム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−16466(P2003−16466A)
公開日 平成15年1月17日(2003.1.17)
出願番号 特願2001−201984(P2001−201984)
出願日 平成13年7月3日(2001.7.3)
代理人 【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
【テーマコード(参考)】
5B080
5L096
【Fターム(参考)】
5B080 GA22 GA29 
5L096 AA06 DA01 FA41 GA10 JA03
発明者 野田 智孝 / 河合 直樹
要約 課題
作成画像上に同一画素値からなる塊のような模様を生じさせることなく、モデル画像に表現されている本来の特徴を再現することが可能な画像作成方法およびシステムを提供する。

解決手段
モデル画像上に表現された特徴を再現した作成画像を作成する際に、作成画像上の各画素に割り当てるモデル画像上の画素を決定するにあたって、モデル画像上の画素が作成画像上の画素として選出された回数IC(x,y)が所定の回数以内であるかどうかを判断し(S11)、所定回数以内でない場合は、その画素は選出対象としない(S12)。所定回数以内である場合には、評価値を算出する(S13)。モデル画像上の全ての画素について算出を行ったら(S14・S15)、評価値により類似度が高いと判断される所定数のモデル画像上の画素を選び、これらの画素が、いま決定しようとしている作成画像上の画素と近接する画素に既に割り当てられているモデル画像上の画素と同一であるかどうかを比較(S16)し、同一でない場合に、当該画素を作成画像上に割り当てるべき画素として決定する。
特許請求の範囲
【請求項1】所望の模様を有するモデル画像を利用して、当該モデル画像が表現している模様と同等の模様を表現した画像を作成する方法であって、作成すべき画像上の各画素の決定を、前記作成すべき画像上に所定の形状のマスクを配置する段階と、前記マスクと同形状のマスクを前記モデル画像上に配置する段階と、前記作成すべき画像上のマスクの位置は固定したまま、前記モデル画像上のマスクを1画素分ずつ移動させながら、前記作成すべき画像上のマスクと前記モデル画像上のマスクとの類似度を算出する段階と、当該類似度が高いモデル画像上のマスクとの位置関係が、前記作成画像上におけるマスクと決定すべき画素との位置関係と同一となる位置関係にある画素を、候補画素として、類似度が最も高いものから所定数分抽出する段階と、前記作成すべき画像上において決定すべき画素の近傍の所定数の画素を重複抽出禁止対象画素とし、前記候補画素のうち、前記重複抽出禁止対象画素に割り当てられていないもので類似度が最も高いものを、作成画像上の決定すべき画素に割り当てる段階により行うことを特徴とする画像作成方法。
【請求項2】前記作成すべき画像上の各画素を決定する際、作成すべき画像の最後の所定数分の行については、前記マスク形状と異なる形状のマスクを使用し、その一部の画素として、すでに作成画像に割り当てられた先頭の所定数の行の画素を利用するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像作成方法。
【請求項3】所望の模様を有するモデル画像を利用して、当該モデル画像が表現している模様と同等の模様を表現した画像を作成する方法であって、前記モデル画像を所定の縮小率で縮小することにより縮小モデル画像を作成する段階と、作成すべき画像のサイズを前記縮小率で縮小したサイズの画像である縮小作成画像上の各画素の決定を、前記縮小作成画像上に所定の形状のマスクを配置する段階と、前記マスクと同形状のマスクを前記縮小モデル画像上に配置する段階と、前記縮小作成画像上のマスクの位置は固定したまま、前記縮小モデル画像上のマスクを1画素分ずつ移動させながら、前記縮小作成画像上のマスクと前記縮小モデル画像上のマスクとの類似度を算出する段階と、当該類似度が最も高い縮小モデル画像上のマスクとの位置関係が、前記縮小作成画像上におけるマスクと決定すべき画素との位置関係と同一となる位置関係にある画素を、候補画素として、類似度が最も高いものから所定数分抽出する段階と、前記縮小作成画像上において決定すべき画素の近傍の所定数の画素を重複抽出禁止対象画素とし、前記候補画素のうち、前記重複抽出禁止対象画素に割り当てられていないもので類似度が最も高いものを、縮小作成画像上の決定すべき画素に割り当てる段階により行い、前記縮小モデル画像上の画素と、前記モデル画像上の複数の画素との対応関係に基づいて、前記作成された縮小作成画像に割り当てられた各画素に、前記モデル画像上の複数の画素を割り当てることにより、作成すべきサイズの画像を作成することを特徴とする画像作成方法。
【請求項4】模様を有するモデル画像を入力する画像入力手段と、作成すべき作成画像のサイズを設定する設定手段と、所定の画素数分の画素値を、乱数を用いて決定するノイズ発生手段と、前記作成画像上の画素値を決定すべき画素と所定の位置関係にあらかじめ用意されたマスクを配置すると共に、前記モデル画像上に前記マスクと同一形状のマスクを配置し、前記作成画像上のマスク位置は固定のままで、前記モデル画像上の位置を移動させながら、両画像上のマスクに対応する位置に存在する複数の画素の値を用いて類似度を算出し、当該類似度が高いモデル画像上のマスクとの位置関係が、前記作成画像上におけるマスクと決定すべき画素との位置関係と同一となる位置関係にある画素を、候補画素として、類似度が最も高いものから所定数分抽出し、前記作成画像上において決定すべき画素の近傍の所定数の画素を重複抽出禁止対象画素とし、前記候補画素のうち、前記重複抽出禁止対象画素に割り当てられていないもので類似度が最も高いものを、作成画像上の決定すべき画素に割り当てる画素値決定手段と、を有することを特徴とする画像作成システム。
【請求項5】コンピュータに、作成画像上の全画素に対して、作成すべき画像上に所定の形状のマスクを配置する段階、前記マスクと同形状のマスクを前記モデル画像上に配置する段階、前記作成すべき画像上のマスクの位置は固定したまま、前記モデル画像上のマスクを1画素分ずつ移動させながら、前記作成すべき画像上のマスクと前記モデル画像上のマスクとの類似度を算出する段階、当該類似度が高いモデル画像上のマスクとの位置関係が、前記作成画像上におけるマスクと決定すべき画素との位置関係と同一となる位置関係にある画素を、候補画素として、類似度が最も高いものから所定数分抽出する段階、前記作成すべき画像上において決定すべき画素の近傍の所定数の画素を重複抽出禁止対象画素とし、前記候補画素のうち、前記重複抽出禁止対象画素に割り当てられていないもので類似度が最も高いものを、作成画像上の決定すべき画素に割り当てる段階を実行させて画素を決定することにより画像を作成するためのプログラム。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、模様を有するモデル画像を用いて、同様の模様を有する、モデル画像よりもサイズが大きい画像を作成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建材製品等の表面を装飾するものとして様々な模様画像が用いられている。このような模様画像は、撮影した画像を変形処理して作成したり、コンピュータの演算により人工的に作成したりすることにより得られている。一般に、建材製品の表面は、そのサイズが大きいため、模様画像も大きなサイズのものを必要とする。ところが、大きなサイズの模様画像を作成するのは、非常に困難であるため、小さな模様画像を作成し、この模様画像を繰り返し上下・左右に並べることにより大きな模様画像を作成していた。
【0003】近年では、小さなサイズの模様画像をモデル画像として用い、同様の模様を有する大きなサイズの画像を作成する手法が用いられており、自分の気に入った模様を基にして所望のサイズの画像が得られるようになってきている。この手法は、所定の形状のマスクを用意し、作成すべき画像の上、およびモデル画像の上に配置し、マスクが存在する位置の画素の値を基に両者の類似度を求め、類似度が高い場合のモデル画像上の画素を、作成すべき画素上の画素とするものである。この手法によりモデル画像上に表現されている模様と同様の模様を有する画像が得られるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の画像作成手法では、作成画像上における隣接画素間において、お互いの画素の関係に何の制限もないため、隣接画素が同一の画素値になってしまうことがある。こうなると、上記マスクを利用した画像作成手法の特徴上、それらの画素値が影響して次の画素値も同一になる可能性が高くなる。これにより近接する画素が次々と同一の値となり、大きな塊のような模様が生じ、本来再現したいモデル画像上の特徴が得られなくなる。
【0005】上記のような点に鑑み、本発明は、作成画像上に同一画素値からなる塊のような模様を生じさせることなく、モデル画像に表現されている本来の特徴を再現することが可能な画像作成方法およびシステムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明では、所望の模様を有するモデル画像を利用して、モデル画像が表現している模様と同等の模様を表現した画像を作成する方法であって、作成すべき画像上の各画素の決定を、作成すべき画像上に所定の形状のマスクを配置し、前記マスクと同形状のマスクをモデル画像上に配置し、作成すべき画像上のマスクの位置は固定したまま、モデル画像上のマスクを1画素分ずつ移動させながら、作成すべき画像上のマスクとモデル画像上のマスクとの類似度を算出し、この類似度が高いモデル画像上のマスクとの位置関係が、作成画像上におけるマスクと決定すべき画素との位置関係と同一となる位置関係にある画素を、候補画素として、類似度が最も高いものから所定数分抽出し、作成すべき画像上において決定すべき画素の近傍の所定数の画素を重複抽出禁止対象画素とし、候補画素のうち、重複抽出禁止対象画素に割り当てられていないもので類似度が最も高いものを、作成画像上の決定すべき画素に割り当てることにより行うようにしたことを特徴とする。
【0007】本発明によれば、モデル画像上と作成すべき画像の上に同一形状のマスクを配置し、これらのマスク位置の画素を用いて類似度を求め、この類似度が高いものから所定数の画素を候補画素としてモデル画像から抽出し、作成画像上の決定すべき画素の近傍の重複抽出禁止対象画素に割り当てられていないもので類似度が最も高い候補画素を、作成画像上の決定すべき画素に割り当てるようにしたので、作成画像上に同一画素値からなる塊のような模様を生じさせることなく、モデル画像に表現されている本来の特徴を再現した画像を作成することが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(1.基本的原理)まず、従来の手法とも共通する、モデルとなる模様画像を利用して、同様の模様を有する画像を作成する手法の基本的な原理について説明する。
【0009】まず、モデルとなる模様画像(以下、モデル画像という)を用意すると共に、作成すべき画像(以下、作成画像という)のサイズ、両画像において類似度の算出を行うためのマスクの形状を設定する。次に、作成画像の右端の2列、および下端の2行にノイズを発生させる。具体的には、作成すべき画像の右端の2列、および下端の2行に該当する画素に乱数等により決定される画素値を与える。
【0010】続いて、作成画像上の画素値を決定していく。画素値の決定は、1番上の行から順に決定していく。1番上の行においては、まず、1番左側の画素の値を決定する。この画素値は、以下のようにして決定される。まず、1番左上の画素の画素値を決定する場合、用意されたマスクと、作成画像との位置関係は、図1(a)に示すように定義される。また、モデル画像上にもマスクを配置し、作成画像上におけるマスク位置の12個の画素値と、モデル画像上におけるマスク位置の12個の画素値を用いて、所定の関数により、両画像のマスク位置における類似度を求める。実際には、図1(a)に示したある特定の位置のマスクに対して、モデル画像上の全位置のマスクとの類似度を求め、作成画像上のマスクとの類似度が最も高い、モデル画像上のマスクの位置を特定する。
【0011】作成画像上のマスクとの類似度算出の対象となるモデル画像上のマスクは、図1(b)〜図1(d)に示すように1画素分ずつ移動させていく。具体的には、最初のマスク位置は、図1(b)に示すように左上に設定され、次に、図1(c)に示すように右側に1画素分ずらした位置に設定される。このようにして、マスク位置がモデル画像の右端に達したら、図1(d)に示すように1行分ずらして左端にマスク位置が設定される。このようにして、マスク位置をモデル画像の右下位置に達するまで移動し、各位置におけるマスクの、作成画像上におけるマスクとの類似度が算出される。そして、作成画像上のマスクとの類似度が最も高い、モデル画像上のマスクが図1(e)に示すような位置であった場合、図1(e)に斜線の網掛けで示した画素の画素値を、図1(a)に示した作成画像上の斜線の網掛けで示した画素の画素値(この例では、左上端の画素の画素値)とする。
【0012】作成画像上の左端の画素値が決定したら、次に、決定した画素の右隣の画素値を決定する。そのために、作成画像上のマスクを1画素分右側に移動させることになる。そして、上述の左上端の画素値の決定の場合と同様に、この位置におけるマスクと、モデル画像上の全位置におけるマスクとの類似度の算出を行うことにより、モデル画像上の画素を特定し、その画素値を作成画像上の画素の画素値とする。このようにして、マスクを作成画像上において左から右へ順に移動させていき、右端に達したら、1行分下にずらして左端から右へ向かって順に移動させていくことにより、作成画像上の全画素について、画素値の決定を行う。
【0013】なお、マスクが作成画像内に収まる場合は、マスクの画素値は何の問題もなく特定されるが、図1(a)に示したようにマスクが作成画像からはみ出す場合には、作成画像の右端の2列、および下端の2行に発生させたノイズを利用する。すなわち、作成画像内の右端の2列、および下端の2行の画素が、作成画像外にあるものとして、その画素値を利用するのである。図1(a)に示すように、マスクは上下方向に最大2行、左右方向に最大2列分はみ出すことがあるため、作成画像内の右端、下端にそれぞれ、2行、2列分ノイズを発生させておくのである。
【0014】本来、作成画像の外側に発生させるべきノイズを、右端の2列、および下端の2行に発生させるのは、画像メモリの利用効率および演算処理を考慮した上でのことである。つまり、作成画像の外側にノイズを発生させると、作成画像サイズ以外に画像メモリの領域を割り当てなければならなくなるためである。なお、作成画像上に発生させたノイズは、その位置の画素値が、上述のような手法により決定されるモデル画像の画素値により上書きされることになり、最終的には、作成画像上のノイズは消去されることになる。
【0015】(2.左右交互に行う手法)続いて、本発明の特徴となる部分について説明していく。上記の基本原理により画像を作成した場合には、実際に得られた作成画像に、左上から右下方向に向かう流れ、すなわち、筋のようなものが生じてしまう。これは、実際の模様ではないのであるが、作成画像上における模様の配置の状況に応じて、人間の目のは、流れがあるように見えてしまうものである。これを除去するため、本発明に係る画像作成方法では、以下のような手法で作成画像上の画素値の決定を行う。
【0016】すなわち、上記基本原理では、作成画像上における画素値の決定を、全て左端の画素から行っていたが、本発明では、1行目を左端の画素から決定したら、2行目は右端の画素から決定する、というように交互に方向を変えて行っていく。さらに、この際、右端の画素から決定する場合には、左端の画素から決定する場合に利用したマスクと、左右方向が反転された形状のマスクを利用するようにする。
【0017】具体的には、まず、上記基本原理の場合と同様に、図1(a)に示したような位置関係にマスクを配置し、図1(b)〜図1(d)に示すようにモデル画像上のマスクとの類似度の算出を行って作成画像上の1行目の画素の画素値を決定していく。このようにして、1行目の右端の画素値が決定したら、2行目の画素値は右端から決定していく。詳細に説明すると、図2(a)に斜線の網掛けで示した1行目の右端の画素値を求める場合は、図示のようなマスクにより類似度の算出が行われる。次は、2行目の右端の画素値を決定することになるが、図2(b)に斜線の網掛けで示した画素値を決定する場合は、図示のようなマスクにより決定されることになる。図2(a)に示したマスクと図2(b)に示したマスクを比較するとわかるように、両マスクは左右に反転した形状となっている。図2(b)に示したマスクとの類似度を算出する際には、モデル画像上のマスクも図2(b)に示したものと同形状のものが使用される。なお、図2(a)、図2(b)に示したマスクは作成画像上からはみ出しているが、このように画像領域の右側にはみ出した部分についても発生させたノイズを流用することにより、仮想的な画素値を用いてマスクの類似度の比較を行うことができる。
【0018】(3.同一画素選出回数の制限)また、上記基本原理の手法をそのまま利用すると、モデル画像全体の模様が、作成画像上に現れるのではなく、モデル画像のある一部の模様が作成画像上に繰り返し現れるという現象が起こることがある。これは、作成画像上の画素値の決定にあたって、利用されるモデル画像上の画素が抽出される回数が画素によって偏りがあることに起因している。すなわち、ある画素は何回も選ばれるが、ある画素は1回も選ばれないということで、モデル画像全体の特徴が作成画像上に反映されないことになる。
【0019】そこで、このような不具合を解消するための工夫について説明する。このためには、モデル画像の各画素について、何回選択されたかをカウントしておき、それが所定の回数以上とならないように制限すれば良い。本発明では、この制限のために以下の〔数式1〕を利用する。
【0020】〔数式1〕
IC(x,y) < K × Count/(mx×my)+C【0021】上記〔数式1〕において、IC(x,y)は、モデル画像上の座標(x,y)における画素がこれまでに何回選ばれているかを示す変数であり、作成画像中の画素値として決定される度に、1増加されていく。Kは定数であり、1より大きい値であることを必須要件とする。できれば、Kは2未満の数値であることが好ましい。Countは、その画素の決定時における作成画像中でこれまでに決定された画素数を示す変数である。mx×myは、モデル画像の全画素数を示す定数である。Cは外部より設定される定数である。上述のように、作成画像上のマスクとモデル画像上のマスクの比較により、その類似度が最も高いときのモデル画像上の画素が決定されるが、この画素がこれまでに選択された回数をIC(x,y)として、上記の〔数式1〕を利用する。そして、この〔数式1〕を満たした場合に限り、作成画像上の画素として選択するようにする。選択された場合は、この画素の選択回数を示すIC(x,y)に、1だけ追加される。
【0022】上記〔数式1〕において、右辺のCount/(mx×my)は、作成画像において決定されている画素数が、モデル画像の全画素数の何倍であるかを示すものであるため、変数IC(x,y)が、これより小さい数となるように設定しておくことにより、モデル画像上で各画素が選ばれる回数が平均化されることになる。ただし、これだけだと、 Countを(mx×my)で除算したときの余りが0に近付くにつれて、選択できる画素が著しく減ることになる。例えば、上記余りが1のとき、選択の余地は1箇所しか現れない。このため、この際選択された画素は近傍との相関がないため、不自然な質感となる。上記定数Kは、これを回避するために用いられる。このようにすると、上記余りが小さくなったとしても、選択できる画素が減ることがなくなり、不自然な質感が現れなくなる。結果として、モデル画像からほぼ平均的に画素を選出することが可能となる。また、上記〔数式1〕の右辺のCは、許容範囲を設定するための定数であり、0以上の整数が設定される。定数Cの値が大きくなるほど、モデル画像上における各画素の選ばれる回数のばらつきが大きくなり、C=0と設定された場合は、ほぼ均一に各画素が選ばれることになる。
【0023】(4.実用的な演算手法)次に、本発明に係る画像作成方法を実行するにあたって、実用的な演算手法について説明する。本発明をコンピュータの演算により実行する場合、モデル画像、作成画像のサイズが大きなものを扱う場合には、その演算負担が膨大なものになる。この演算負担を軽減するため、本発明では、以下のような手法を用いる。
【0024】まず、モデル画像の縮小を行う。縮小率は任意に設定することができる。続いて、この縮小されたモデル画像(以下、縮小モデル画像という)を、上記説明におけるモデル画像と同様に扱い、縮小された作成画像(以下、縮小作成画像という)を得る。すなわち、縮小モデル画像と縮小作成画像の関係は、上述の基本原理で説明したモデル画像と作成画像の関係と同じであり、両画像上のマスクの類似度を算出することにより、縮小モデル画像上の画素が決定され、決定された画素の画素値を縮小作成画像上の画素値とするのである。このようにして作成された縮小作成画像を、上記縮小率の逆数で拡大することにより、作成画像が得られる。
【0025】(5.近傍画素重複抽出の防止)演算量の削減のために、上記のように縮小画像を用いた処理を行うことは重要であるが、この場合、図3に示すような問題が生じる。図3(a)は、縮小作成画像の一部拡大図であり、図3(b)は、作成画像の一部拡大図である。なお、図3は縮小率を1/3とした場合を示している。縮小率を1/3とした場合、縮小作成画像上の1画素は、作成画像上の9(3×3)画素に復元されることになるが、その場合、この9画素の配列は、元のままで復元される。そのため、図3(a)に示すように縮小モデル画像上の同一画素が連続して3回選ばれた場合、復元した際に、作成画像上の狭い範囲において模様の繰り返しが生じてしまう。これは、図3(b)に網掛けで示した画素でわかるように、特定の画素が繰り返されてしまうからである。
【0026】そこで、本発明では、近傍の画素と同一の画素を選択しないようにすることにより、上記のような問題が生じないようにしている。図4は、縮小作成画像の一部拡大図である。特に、図4(a)は、左から右方向に画素を決定していく場合、図4(b)は、右から左方向に画素を決定していく場合を示している。左から右へ画素を決定していく場合、図4(a)の斜線の網掛けで示した画素を決定する際には、○で示した4つの画素と同一にならないようにする。斜線の網掛けで示した画素を決定するにあたっては、上記基本原理の項で説明したのと同様に、縮小作成画像上のマスクと、縮小モデル画像上のマスクとの類似度の算出を行い、類似度が最も高い場合の画素が選択されるが、ここでは、選択された縮小モデル画像上の画素を、そのまま斜線で示した画素とするのではなく、○で示した4つの画素と同一でないかどうかを調べるのである。これにより、近傍の画素と同一の画素を選択することがなくなり、上述の問題が解決される。なお、ここでの「画素」とは、上記基本原理で説明した作成画像の画素値の決定において説明した画素値ではなく、縮小モデル画像上のどの画素であるかの位置を特定するものである。また、右から左方向へ画素を決定していく場合は、図4(b)に示すような位置関係、すなわち、図4(a)の場合と左右対称の画素を対象として重複を防ぐ処理が行われる。
【0027】(6.シームレス化)本発明において作成される画像は、上述のように建材製品の表面に用いられることが多い。この表面に貼られる印刷物は、1枚で建材製品全体を装飾することができない場合、複数枚貼り付けられることになるが、その継ぎ目においては、模様が異なるため、継ぎ目が一層目立つことになる。これは、作成画像の最上段の部分と、最下段の部分のシームレス化処理、すなわち、継ぎ目を目立たなくする処理が行われていないために生じる。このような問題を解決するため、本発明では、作成画像の作成時に以下のような処理を行う。
【0028】シームレス化処理は、具体的には、作成画像の画素決定の際に、下の2行の画素の決定を、その他の行の画素の決定とは異なる処理を行うことにより実現される。シームレス化処理の詳細を図5を用いて説明する。下から2行目の画素を左側から決定する場合、図5(a)に示すように、斜線で示した左端の画素を、17個の画素からなるマスクを用いて決定するようにする。マスクを構成する17個の画素のうち、下の5個については、この位置には実際には画素が存在しないため点線で示している。画像を上下に繋ぎ合わせる際には、作成画像の最上部が、作成画像の下に位置することになるので、点線で示した部分の代わりに、最上部に示した5つの画素を使用する。すなわち、下から2行目の画素に、一番上の行の画素の値が反映されることになり、シームレス化が図られることになる。
【0029】最下段の画素を決定する場合には、図5(b)に示すように、斜線で示した左端の画素を、22個の画素からなるマスクを用いて決定するようにする。マスクを構成する22個の画素のうち、下の2行分10個については、この位置には実際には画素が存在しないため点線で示している。上述のように、画像を上下に繋ぎ合わせる際には、作成画像の最上部が、作成画像の下に位置することになるので、点線で示した部分の代わりに、作成画像の1行目、2行目に示した10個の画素を使用する。これにより、下から1行目の画素に、上から1行目と2行目の画素の値が反映されることになり、シームレス化が図られることになる。
【0030】図5(a)(b)に示したマスクとの類似度を求めるためのモデル画像上のマスクは、当然のことながら同形状としている。また、図5(a)(b)においては、いずれも左側の画素から決定する場合について説明したが、右側の画素から決定する場合は、図5(a)(b)に示したマスクと左右対称の形状のマスクが使用される。
【0031】(7.類似度算出関数)ここで、本発明において、作成画像上のマスクとモデル画像上におけるマスクの類似度を算出するための関数について説明する。この関数としては、作成画像上のマスクを構成する画素とモデル画像上のマスクを構成する画素との類似性を検出できるものであれば、どのようなものでも良いが、本実施形態では、以下の〔数式2〕に示すものを利用している。
【0032】〔数式2〕
V = Σi(Rs2+Gs2+Bs2
ただし、i=1〜12(画素数)
【0033】上記〔数式2〕において、Vは類似度を評価するための評価値であり、Rs、Gs、Bsはそれぞれ、RGBのカラー画像を用いた場合の、作成画像上の画素とモデル画像上の画素の各色成分ごとの差分である。そのため、評価値Vの値が小さいほど、類似度が高いということになる。なお、上記の例ではi=1〜12としているが、これは、図1に示したような標準的なマスクを使用した場合であり、図5に示したようなシームレス処理を行うためのマスクを使用する場合は、i=1〜17、i=1〜22となる。
【0034】(8.本発明の具体的な流れ)次に、本発明の最も特徴的な部分である、近傍画素との重複を防止する処理を中心とした画像作成方法について、図6のフローチャートを用いて説明する。まず、作成画像のサイズsx×syの設定を行う(ステップS1)。続いて、所望の模様を有するモデル画像の入力を行う(ステップS2)。ここで、入力されたモデル画像のサイズはmx×myとする。
【0035】続いて、入力されたモデル画像を利用して、設定されたサイズ(sx×sy)の作成画像における各画素の値を決定していく。まず、作成画像の下端2行、右端2列に位置する画素についてノイズを発生させる(ステップS3)。具体的には、該当する各画素に、適当な乱数により決定される画素値を与える。次に、作成画像上の各画素値の決定を行う(ステップS4)。これは、上記1.基本原理の項で説明したように、1行目の左端の画素から順に決定を行っていく(ステップS4〜ステップS6)。各画素の画素値の決定については、上記1.基本原理の項で説明したように作成画像上のマスクとモデル画像上のマスクを用いて評価値の算出を行うことになる。この際、本発明では、モデル画像上の各画素について選出された回数IC(x,y)を記録するようにしておき、この選出回数IC(x,y)が、上記〔数式1〕を満たしている画素についてだけ評価値の算出を行うようにする。ステップS4における作成画像上の各画素値の決定について、図7に示すフローチャートを用いてさらに詳細に説明する。
【0036】まず、モデル画像上のある画素について、その画素の選出回数IC(x,y)(ただし、x=1〜mx、y=1〜my)を参照する。そして、この選出回数IC(x,y)が上記〔数式1〕を満たしているかどうかを判定する(ステップS11)。〔数式1〕の条件を満たしていない判定された場合には、その画素は選出対象とはせず、次の画素の判定に移る(ステップS12)。〔数式1〕の条件を満たしていると判定された場合には、その画素に対応するマスクを利用して評価値の算出を行う(ステップS13)。評価値の算出は上記〔数式2〕に示すようなものを用いる。算出された評価値は、そのモデル画像上の画素の座標値(x,y){ただし、x=1〜mx、y=1〜my}と共に所定数記録しておく。具体的には、重複抽出を禁止している近傍の画素数+1個分だけ、評価値が小さいもの(類似度が高いと考えられるもの)から記録するようにする。例えば、図4に示したように近傍の画素として隣接する4個の画素を重複抽出禁止対象とする場合には、評価値を最小のものから5つ記録しておく。
【0037】上記ステップS11〜ステップS13の処理を、モデル画像上の全画素(mx×my個)に対して行う(ステップS14・S15)ことにより、モデル画像上のmx×my個の画素のうちで評価値が小さい5つの画素が得られる。次に、この5つの画素のうち、評価値が最小のものから順に、作成画像上における既に選出された画素と同一の画素であるかどうかを比較していく(ステップS16)。例えば、いま作成画像上の画素(10,10)の座標値を特定しようとしている場合を考えてみる。この場合に、評価値が最小のものから5つに対応するモデル画像上の画素M1・M2・M3・M4・M5が記録されているものとする。作成画像上の決定しようとしている画素S(10,10)が左から決定される行である場合、決定しようとしている画素S(10,10)の左上の画素S1(9,9)、真上の画素S2(10,9)、右上の画素S3(11,9)、左の画素S4(9,10)が重複抽出禁止対象となる。この場合、決定すべき画素Sと、重複抽出禁止対象の各画素S1〜S4との関係は、図4(a)に示した斜線の網掛けで示した画素と、○印を付した4つの画素との関係に対応する。
【0038】このような状況で、評価値が最小で、作成画像上の画素Sとして割り当てるべき第1の候補である画素M1が、既に作成画像上の画素S1〜画素S4に割り当てられているかどうかを確認する。画素S1〜画素S4に既に画素M1が割り当てられている場合には、画素Sとして選出する画素の候補から画素M1を除外する。同様にして、順に画素M2、M3…と調べていき、画素S1〜画素S4のいずれにも割り当てられていないものがあった場合は、その画素を作成画像上の画素Sに割り当てるべき画素として決定する。画素Sに割り当てるべき画素の候補としてM1〜M5の5つの画素を記録しているので、例え4つの画素S1〜S4の全てに既に候補画素M1〜M4が割り当てられている場合であっても、画素M5を画素Sに割り当てることが可能となる。候補画素を重複抽出禁止対象画素より1つ多く記録しておくのはこのためである。また、画素が決定されると、選出されたモデル画像上の画素の選出回数IC(x,y)には、1追加され、また、作成画像上でこれまでに決定された画素数を示す変数Countにも、1追加される。以上ステップS11〜ステップS16のようにして図6のフローチャートにおけるステップS4の画素決定が行われる。
【0039】(9.システム構成)次に、上記画像作成方法を実行するためのシステム構成について説明する。図8は、本発明による画像作成システムの一実施形態を示す構成図である。図8において、パラメータ設定手段1は、図6のステップS1の処理を実行するためのものであり、マウスやキーボード等で実現できる。
【0040】モデル画像入力手段2は、図6のステップS2の処理を実行するためのものであり、デジタルデータとしてモデル画像を入力する機能を有する。モデル画像入力手段2としては、モデル画像がデジタルデータとして既に用意されている場合は、そのデジタルデータを記録した電子記録媒体を読取り可能な読取り装置で実現でき、モデル画像が紙媒体で用意されている場合は、スキャナ等の光学的読取り装置で実現できる。
【0041】ノイズ発生手段3は、上記図6のステップS3の処理で説明したように、乱数等によりランダムに画素値を決定するためのものである。マスク形状記憶手段4は、上記図6のステップS4〜ステップS6および上記図7のステップS11〜ステップS16で説明したような、画素値決定のためにモデル画像と作成画像の両方に配置するためのマスクを記憶するためのものである。
【0042】画素値決定手段5は、本発明に係る画像作成システムの中心的な機能を有するものであり、パラメータ設定手段1により設定された内容に従って、モデル画像入力手段2から入力されたモデル画像が有する特徴が表現された画像を作成する機能を有する。画素値決定手段5は、作成画像の各画素について画素値を決定していくことにより画像を作成するが、その際、ノイズ発生手段3にノイズを発生させて、画像メモリ6上の下2行および右2列分の画素値を与え、続いて、マスク形状記憶手段4より必要なマスクを呼び出して、画素値の決定のために用いる。画素値が決定すると、画像メモリ6上の所定の位置に画素値を与えていく。さらに、画素値決定の際に、モデル画像上の画素の選出回数を上記〔数式1〕に基づいて制限する機能も有している。画像メモリ6は、作成画像を作成するための記憶領域であり、パラメータ設定手段1により設定された画像サイズ分の領域が確保され、画素値決定手段5により決定された画素値を記録していく。ノイズ発生手段3、マスク形状記憶手段4、画素値決定手段5、画像メモリ6はコンピュータのCPU、メモリ、およびコンピュータに搭載された専用のソフトウェアプログラムにより実現される。
【0043】(10.応用例)続いて、上記のような様々な特徴を全て実行した場合の、本発明に係る画像作成方法の具体例について図9のフローチャートを用いて説明する。まず、パラメータの設定を行う(ステップS21)。パラメータとしては、作成画像のサイズ(画素数)sx×sy、画像の縮小率が設定される。
【0044】次に、所望の模様を有するモデル画像の入力を行う(ステップS22)。ここで、入力されたモデル画像のサイズはmx×myとする。続いて、入力されたモデル画像を、ステップS21で設定された縮小率に従って縮小する(ステップS23)。ここでは、縮小率が1/3であるものとして以下説明する。従って、縮小モデル画像のサイズ(画素数)は、(mx/3)×(my/3)となる。このとき、縮小モデル画像の1画素は、元のモデル画像の横3×縦3の9画素に対応するものであり、その画素値の決定手法は種々あるが、ここでは9画素の平均値とする。ただし、後の復元処理のことを考慮して縮小モデル画像の各画素が、元のモデル画像のどの画素に対応するものであるかを記録しておく。また、同時に縮小作成画像のサイズも、(sx/3)×(sy/3)として自動的に算出される。
【0045】続いて、縮小モデル画像を利用して、(sx/3)×(sy/3)のサイズの縮小作成画像を作成する(ステップS24)。この縮小作成画像の作成処理としては、まず、縮小作成画像の下端2行、右端2列に位置する画素についてノイズを発生させる。具体的には、該当する各画素に、適当な乱数により決定される画素値を与える。続いて、縮小作成画像上の各画素に、縮小モデル画像上の画素を割り当てる処理を行う。まず、縮小作成画像の左上端の画素から処理を行っていく。具体的には、図1に示したようなマスクを配置し、同形状のマスクを縮小モデル画像上に配置し、上記〔数式2〕を利用して両者の類似度を算出する。この類似度が最も高い縮小モデル画像上の画素を、縮小作成画像上の画素に割り当てることになる。両画像上に配置したマスクを利用して、割り当てるべき画素を決定する手法は、上記1.基本原理の項で説明したのと同様であるが、ここでは、縮小モデル画像において選出された画素の画素値だけを縮小作成画像上の画素に割り当てるのではなく、縮小モデル画像において選出された画素を特定するための情報も割り当てるようにしている。これは、縮小画像同士で処理を行う場合は、縮小作成画像を後で元のサイズに拡大する際に、画素値だけでは復元することができず、縮小作成画像上に割り当てられた画素が、元のモデル画像のどの画素をまとめたものであるかを特定するためである。
【0046】左上端の画素に割り当てられるべきモデル画像上の画素、および画素値が決定したら、次に、その右側の画素の決定を行っていき、2行目は右端の画素から左側に向かって、画素の決定を順次行っていく。この際、上述のように、1行目とは左右対称形状のマスクを使用する。また、上述の場合と同様に、下から2行目の画素の決定の際は、17個の画素からなるマスクを使用し、下から1行目の画素の決定の際は、22個の画素からなるマスクを使用する。結局、このステップS24の縮小作成画像の作成処理は、図6に示したフローチャートのステップS3〜ステップS6、および図7に示したフローチャートのステップS11〜ステップS16の処理と同様に行われることになる。
【0047】縮小作成画像が得られたら、この縮小作成画像を基に設定したサイズの作成画像を作成する(ステップS25)。作成画像の作成は、縮小作成画像上の各画素に割り当てられた縮小モデル画像上の画素を介して、基のモデル画像上の画素値を割り当てることにより行われる。本例では、縮小率を1/3としたので、縮小作成画像上の1画素に対して横3×縦3の9画素が割り当てられる。この際、縮小作成画像の各画素は、その画素値および縮小モデル画像のどの画素であるかの情報を有している。このうち、縮小モデル画像上のどの画素であるかの情報を用いて縮小モデル画像を参照することにより、さらに、その縮小モデル画像のその画素が基のモデル画像のどの9画素を代表しているかが特定できる。特定できたら、モデル画像上のその9画素を作成画像上の9画素として流用する。このようにして、縮小作成画像上の各画素について、順次処理を行っていくことにより、作成画像が得られることになる。
【0048】上記ステップS25の処理では、縮小作成画像から作成画像を作成する際に、縮小作成画像から縮小モデル画像を介してモデル画像の対応画素を求め、それをそのまま、作成画像上に割り当てるようにしたが、この際、縮小率が小さい(1/3程度)場合には、それほど問題は生じないが、縮小率が大きい場合には、縮小率に対応する画素数ごとに、固まりのようなものが見えるような現象が生じてしまう。例えば、縮小率が1/40であるならば、40×40の画素からなるブロックを作成画像上に並べていくことになる。このとき、40×40画素のブロック間には相関があるため不自然さは生じないが、スケール感を小さくして画像を捉えると不自然さが生じることになる。例えば、これを40×40画素のブロックとして見れば問題ないが、10×10画素のブロックの連続として見ると、10×10画素のブロック同士に相関の差が出てしまう。つまり、10×10画素のブロック同士が隣接する部分であっても、40×40画素のブロックの繋ぎ目にあたる部分と、40×40画素のブロックの中にある部分とでは、見え方のギャップが激しい。その結果、作成画像全体が、40×40画素のブロックの集合体であるように見えてしまう。
【0049】そこで、ステップS15の処理では、以下のような処理を行うことで対応可能となっている。縮小率が1/40であった場合、40×40画素を作成画像上に割り当てることになるが、モデル画像上における46×46画素を作成画像上に割り当てるようにする。つまり、上下左右の3画素ずつを余分に抽出し、割り当てることになる。この余分に抽出した画素は、作成画像上に割り当てられた他の画素と合成する。このときの合成率は、46×46画素のブロックの端に近付けば近付くほど、小さくなる値とし、さらに、乱数を用いて合成率を変動させる。合成率α算出は、以下の〔数式3〕により行う。
【0050】
〔数式3〕
α = DI(X)+RAND【0051】上記〔数式3〕において、DI(X)は、ブロックの端からの距離に応じて増加する関数であり、0〜1の値をとる。また、RANDは、−0.5〜0.5の値をとる乱数である。演算後、αは、0〜1の値になるように補正される。また、ここでは、上下左右に3画素分を余分に抽出・割り当てするようにしたが、この余分の画素数も縮小率に応じて変化される。
【0052】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、所望の模様を有するモデル画像を利用して、モデル画像が表現している模様と同等の模様を表現した画像を作成するにあたって、作成すべき画像上の各画素の決定を、作成すべき画像上に所定の形状のマスクを配置し、前記マスクと同形状のマスクをモデル画像上に配置し、作成すべき画像上のマスクの位置は固定したまま、モデル画像上のマスクを1画素分ずつ移動させながら、作成すべき画像上のマスクとモデル画像上のマスクとの類似度を算出し、この類似度が高いモデル画像上のマスクとの位置関係が、作成画像上におけるマスクと決定すべき画素との位置関係と同一となる位置関係にある画素を、候補画素として、類似度が最も高いものから所定数分抽出し、作成すべき画像上において決定すべき画素の近傍の所定数の画素を重複抽出禁止対象画素とし、候補画素のうち、重複抽出禁止対象画素に割り当てられていないもので類似度が最も高いものを、作成画像上の決定すべき画素に割り当てることにより行うようにしたので、作成画像上に同一画素値からなる塊のような模様を生じさせることなく、モデル画像に表現されている本来の特徴を再現した画像を作成することが可能となるという効果を奏する。




 

 


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