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発明の名称 電子フォーム入力支援装置及びプログラム、並びに電子フォームプログラム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−6558(P2003−6558A)
公開日 平成15年1月10日(2003.1.10)
出願番号 特願2001−185498(P2001−185498)
出願日 平成13年6月19日(2001.6.19)
代理人 【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延 (外2名)
発明者 米 豊 / 坂本 早苗
要約 課題
電子書類を使用して各種手続を行う場合に、手続者が容易に正しい順序で電子書類を作成することを可能とする。

解決手段
電子フォーム入力支援装置において、複数の入力フィールドを含む電子フォームを表示装置上に表示する表示手段と、ユーザによる入力を受け取り、前記入力フィールドに入力する入力手段と、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階と、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドとを示す処理順データを参照して、ユーザによる電子フォームの入力処理を制御する制御手段と、を備える。制御手段は、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドを強調表示するように前記表示手段を制御する。また、コンピュータを上記電子フォーム入力支援装置として機能させるためのプログラムが提供される。
特許請求の範囲
【請求項1】 複数の入力フィールドを含む電子フォームを表示装置上に表示する表示手段と、ユーザによる入力を受け取り、前記入力フィールドに入力する入力手段と、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階と、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドとを示す処理順データを参照して、ユーザによる電子フォームの入力処理を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドを強調表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする電子フォーム入力支援装置。
【請求項2】 ユーザによる入力処理の中断があった場合に、中断時点において完了している処理段階を記憶する処理段階記憶手段と、ユーザによる入力処理の再開がなされた場合に、前記記憶された処理段階の次の処理段階からユーザの入力処理を実行させるように前記制御手段を制御する中断制御手段と、をさらに備える請求項1に記載の電子フォーム入力支援装置。
【請求項3】 既に入力処理が完了している処理段階に対応する入力フィールドについてユーザによる入力内容変更指示が入力された場合に、前記入力内容変更指示により指定された処理段階に遡って前記処理順データに従って入力処理を実行するように前記制御手段を制御する変更制御手段をさらに備える請求項1又は2に記載の電子フォーム入力支援装置。
【請求項4】 前記制御手段は、最後の処理段階において電子フォームを紙媒体にプリント出力する出力手段を有し、前記出力手段は、プリント出力後にユーザが記入すべき入力欄を強調表示した状態で電子フォームをプリントする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子フォーム入力支援装置。
【請求項5】 ユーザが入力のために使用する入力媒体を判別する手段と、前記入力媒体の種類に応じて前記強調表示の方法を決定する手段と、をさらに備える請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子フォーム入力支援装置。
【請求項6】 複数の入力フィールドを含む電子フォームを表示装置上に表示する表示手段と、ユーザによる入力を受け取り、前記入力フィールドに入力する入力手段と、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階と、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドとを示す処理順データを参照して、ユーザによる電子フォームの入力処理を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドを強調表示するように前記表示手段を制御する電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる電子フォーム入力支援プログラム。
【請求項7】 ユーザによる入力処理の中断があった場合に、中断時点において完了している処理段階を記憶する処理段階記憶手段と、ユーザによる入力処理の再開がなされた場合に、前記記憶された処理段階の次の処理段階からユーザの入力処理を実行させるように前記制御手段を制御する中断制御手段と、をさらに備える電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる請求項6に記載の電子フォーム入力支援プログラム。
【請求項8】 既に入力処理が完了している処理段階に対応する入力フィールドについてユーザによる入力内容変更指示が入力された場合に、前記入力内容変更指示により指定された処理段階に遡って前記処理順データに従って入力処理を実行するように前記制御手段を制御する変更制御手段をさらに備える電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる請求項6又は7に記載の電子フォーム支援プログラム。
【請求項9】 前記制御手段は、最後の処理段階において電子フォームを紙媒体にプリント出力する出力手段を有し、前記出力手段は、プリント出力後にユーザが記入すべき入力欄を強調表示した状態で電子フォームをプリントする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の電子フォーム入力支援プログラム。
【請求項10】 ユーザが入力のために使用する入力媒体を判別する手段と、前記入力媒体の種類に応じて前記強調表示の方法を決定する手段と、をさらに備える電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる請求項6乃至9のいずれか一項に記載の電子フォーム入力支援プログラム。
【請求項11】 複数の入力フィールドを含む電子フォームと、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階、各処理段階において入力を行うべき入力主体、及び、各処理段階において入力を行うべき入力フィールドを示す処理順データと、前記処理順データを参照し、ユーザによる電子フォームの入力処理を制御する入力処理プログラムと、を含む電子フォームプログラムにおいて、コンピュータを、ユーザによる入力を受け取り、前記入力フィールドに入力する入力手段と、前記処理順データを参照しつつユーザによる入力に応じて前記処理段階を進行させ、各処理段階において入力を行うべき入力主体の端末装置へ前記電子フォームプログラムを送信する手段と、前記処理順データを参照し、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドを強調表示した状態で前記電子フォームを表示装置上に表示させる表示手段と、として機能させる電子フォームプログラム。
【請求項12】 前記制御手段は、最後の処理段階において電子フォームを紙媒体にプリント出力する出力手段を有し、前記出力手段は、プリント出力後にユーザが記入すべき入力欄を強調表示した状態で電子フォームをプリントする請求項11に記載の電子フォームプログラム。
【請求項13】 さらに、ユーザが入力のために使用する入力媒体を判別する手段と、前記入力媒体の種類に応じて前記強調表示の方法を決定する手段と、してコンピュータを機能させる請求項11又は12に記載の電子フォームプログラム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネットなどを利用して各種申込、通知などの手続を行うシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、官公庁などへの申請、届出や、企業などへの申込、登録、契約などの各種手続は、基本的に紙の書類を利用して行われていた。即ち、予め用意された書式の帳票に手続者が必要事項を記入し、さらに必要に応じて捺印したり、必要書類を添付したりして提出先に提出するという方法で手続が行われていた。
【0003】近年のネットワーク技術の進歩やペーパーレス化の流れに伴い、紙媒体の書類ではなく、電子化された書類データをインターネット上で授受することにより、上述のような各種手続を効率的に行うことが可能となりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのように手続を行うユーザが電子フォームに対して必要な事項を入力して電子書類を作成する際にはある程度の支援、補助などが必要な場合が多い。一般的に官公庁や企業などへ提出する書類は記載内容や記載方式などに規則が多く、規則に従って必要な事項を正しい順序で入力する必要がある。特に保険契約その他の種々の契約に関する書類は、必要事項の記入、署名及び捺印などの順序が予め決められており、正しい順序で作成された書類のみが有効なものとして取り扱われる。従って、ユーザが必要な事項を正しい順序で入力して手続のための電子書類を容易に作成することが可能なシステムが要求される。
【0005】本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、その課題は、インターネットなどのネットワークを通じ、電子書類を使用して各種手続を行う場合に、手続者が正しい順序で必要事項を入力することにより電子書類を容易に作成することを可能とすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の一の観点によれば、電子フォーム入力支援装置において、複数の入力フィールドを含む電子フォームを表示装置上に表示する表示手段と、ユーザによる入力を受け取り、前記入力フィールドに入力する入力手段と、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階と、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドとを示す処理順データを参照して、ユーザによる電子フォームの入力処理を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドを強調表示するように前記表示手段を制御する。
【0007】上記のように構成された電子フォーム入力支援装置によれば、複数の入力フィールドを含む電子フォームが表示装置上に表示される。ユーザによる入力事項は、入力フィールドに入力される。処理順データは、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階と、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドとを示しており、これを参照して予め定められた順序で電子フォームへの入力処理が進行する。ここで、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドが強調表示されるので、ユーザは入力を行うべき入力フィールドを容易に把握することができる。
【0008】上記電子フォーム入力支援装置の一態様では、ユーザによる入力処理の中断があった場合に、中断時点において完了している処理段階を記憶する処理段階記憶手段と、ユーザによる入力処理の再開がなされた場合に、前記記憶された処理段階の次の処理段階からユーザの入力処理を実行させるように前記制御手段を制御する中断制御手段と、をさらに備える。
【0009】この態様によれば、ユーザによる入力処理の中断時点で完了済の処理段階が記憶されているので、入力処理の再開時にはそれ以降の処理段階から入力処理を続行することができる。
【0010】上記電子フォーム入力支援装置の他の一態様では、既に入力処理が完了している処理段階に対応する入力フィールドについてユーザによる入力内容変更指示が入力された場合に、前記入力内容変更指示により指定された処理段階に遡って前記処理順データに従って入力処理を実行するように前記制御手段を制御する変更制御手段をさらに備える。
【0011】この態様によれば、過去に入力処理が完了している処理段階の入力内容を変更、修正する場合には、その処理段階にまで遡り、その後は処理順データに従って入力処理を実行する。よって、内容の変更、修正がなされた処理段階以降の入力処理は再度行われるので、不正に過去の入力内容を変更などすることが防止される。
【0012】上記電子フォーム入力支援装置の他の一態様では、前記制御手段は、最後の処理段階において電子フォームを紙媒体にプリント出力する出力手段を有し、前記出力手段は、プリント出力後にユーザが記入すべき入力欄を強調表示した状態で電子フォームをプリントする。
【0013】この態様によれば、端末による入力処理が完了し、電子フォームを紙媒体にプリントした状態でさらにユーザが入力、捺印などを行うべき欄が強調表示される。
【0014】上記電子フォーム入力支援装置のさらに他の一態様では、ユーザが入力のために使用する入力媒体を判別する手段と、前記入力媒体の種類に応じて前記強調表示の方法を決定する手段と、をさらに備える。
【0015】この態様によれば、ユーザが入力に使用する媒体に応じて、適切な態様で強調表示がなされる。
【0016】本発明の他の観点によれば、電子フォーム入力支援プログラムは、複数の入力フィールドを含む電子フォームを表示装置上に表示する表示手段と、ユーザによる入力を受け取り、前記入力フィールドに入力する入力手段と、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階と、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドとを示す処理順データを参照して、ユーザによる電子フォームの入力処理を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドを強調表示するように前記表示手段を制御する電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる。
【0017】上記のように構成された電子フォーム入力支援プログラムによれば、それをコンピュータ上で実行することにより、複数の入力フィールドを含む電子フォームが表示装置上に表示される。ユーザによる入力事項は、入力フィールドに入力される。処理順データは、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階と、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドとを示しており、これを参照して予め定められた順序で電子フォームへの入力処理が進行する。ここで、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドが強調表示されるので、ユーザは入力を行うべき入力フィールドを容易に把握することができる。
【0018】上記電子フォーム入力支援プログラムの一態様は、ユーザによる入力処理の中断があった場合に、中断時点において完了している処理段階を記憶する処理段階記憶手段と、ユーザによる入力処理の再開がなされた場合に、前記記憶された処理段階の次の処理段階からユーザの入力処理を実行させるように前記制御手段を制御する中断制御手段と、をさらに備える電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる。
【0019】この態様によれば、ユーザによる入力処理の中断時点で完了済の処理段階が記憶されているので、入力処理の再開時にはそれ以降の処理段階から入力処理を続行することができる。
【0020】上記電子フォーム入力支援プログラムの他の一態様では、既に入力処理が完了している処理段階に対応する入力フィールドについてユーザによる入力内容変更指示が入力された場合に、前記処理順データを参照して、前記入力内容変更指示により指定された処理段階に遡って前記処理順データに従って入力処理を実行するように前記制御手段を制御する変更制御手段をさらに備える電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる。
【0021】この態様によれば、過去に入力処理が完了している処理段階の入力内容を変更、修正する場合には、その処理段階にまで遡り、その後は処理順データに従って入力処理を実行する。よって、内容の変更、修正がなされた処理段階以降の入力処理は再度行われるので、不正に過去の入力内容を変更などすることが防止される。
【0022】上記電子フォーム入力支援プログラムの他の一態様では、前記制御手段は、最後の処理段階において電子フォームを紙媒体にプリント出力する出力手段を有し、前記出力手段は、プリント出力後にユーザが記入すべき入力欄を強調表示した状態で電子フォームをプリントする。
【0023】この態様によれば、端末による入力処理が完了し、電子フォームを紙媒体にプリントした状態でさらにユーザが入力、捺印などを行うべき欄が強調表示される。
【0024】上記電子フォーム入力支援プログラムのさらに他の一態様は、ユーザが入力のために使用する入力媒体を判別する手段と、前記入力媒体の種類に応じて前記強調表示の方法を決定する手段と、をさらに備える電子フォーム入力支援装置としてコンピュータを機能させる。
【0025】この態様によれば、ユーザが入力に使用する媒体に応じて、適切な態様で強調表示がなされる。
【0026】本発明のさらに他の観点では、複数の入力フィールドを含む電子フォームと、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階、各処理段階において入力を行うべき入力主体、及び、各処理段階において入力を行うべき入力フィールドを示す処理順データと、前記処理順データを参照し、ユーザによる電子フォームの入力処理を制御する入力処理プログラムと、を含む電子フォームプログラムにおいて、コンピュータを、ユーザによる入力を受け取り、前記入力フィールドに入力する入力手段と、前記処理順データを参照しつつユーザによる入力に応じて前記処理段階を進行させ、各処理段階において入力を行うべき入力主体の端末装置へ前記電子フォームプログラムを送信する手段と、前記処理順データを参照し、各処理段階においてユーザが入力を行うべき入力フィールドを強調表示した状態で前記電子フォームを表示装置上に表示させる表示手段と、として機能させる。
【0027】上記のように構成された電子フォームプログラムによれば、処理順データは、電子フォームへの入力処理において実行される複数の処理段階、各処理段階において入力を行うべき入力主体、及び、各処理段階において入力を行うべき入力フィールドを示し、これを参照してユーザによる電子フォームの入力処理が実行される。ここで、各処理段階においては、処理順データを参照して、入力を行うべき主体の端末装置へ電子フォームプログラム自体が送信され、予め決められた入力主体による電子フォーム入力処理が行われる。また、各処理段階では、入力を行うべき入力フィールドが強調表示される。
【0028】上記電子フォームプログラムの一態様では、前記制御手段は、最後の処理段階において電子フォームを紙媒体にプリント出力する出力手段を有し、前記出力手段は、プリント出力後にユーザが記入すべき入力欄を強調表示した状態で電子フォームをプリントする。
【0029】この態様によれば、端末による入力処理が完了し、電子フォームを紙媒体にプリントした状態でさらにユーザが入力、捺印などを行うべき欄が強調表示される。
【0030】上記電子フォームプログラムの他の一態様は、さらに、ユーザが入力のために使用する入力媒体を判別する手段と、前記入力媒体の種類に応じて前記強調表示の方法を決定する手段と、してコンピュータを機能させる。
【0031】この態様によれば、ユーザが入力に使用する媒体に応じて、適切な態様で強調表示がなされる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[1]システムの構成図1に、本発明の実施形態にかかる入力支援を実行する手続システムの構成を概念的に示す。本発明の手続システムは、まず、保険契約などを含む各種手続をオンラインで実行する機能を有する。
【0033】図1に示すように、手続主体2、手続先3、フォーム製作会社5、外部機能提供者10、及び申込・通知プラットフォーム(以下、単に「プラットフォーム」と呼ぶ。)20がインターネット1を通じて接続されている。なお、本発明はインターネット以外のネットワークにも適用可能である。
【0034】手続主体2は、申込などの各種手続を行う者であり、個人及び企業を含む。手続とは、例えば官公庁に対して個人や企業が行う各種申請、届出、登録などの他、私企業に対して個人や企業が行う申込、登録、契約なども含む。手続先3は、手続主体2が所定の手続を行う相手であり、官公庁などの他に、銀行、保険会社などの私企業も含まれる。また、図1では手続先3を1つのみ示しているが、実際には複数の手続先3がインターネット1に接続されている。
【0035】フォーム製作会社5は、手続主体2が手続先3に対して行う各種手続において必要とされる書類の電子フォームを作成し、提供する会社である。従来の申請などの手続は紙書類を使用して行われてきたが、本手続システムにおいては、電子フォームを利用して手続が実行される。「電子フォーム」とは、手続主体が必要事項を記入する前の状態の申込書などに対応する電子データである。電子フォームには、書類名、入力項目名、入力フィールドなどが予め含まれており、手続主体が入力フィールドに必要事項を入力する。手続主体が電子フォームに必要事項を入力し、手続先へ提出できる状態としたデータを、未入力状態の電子フォームと区別する意味で以下「電子書類」と呼ぶことがある。フォーム製作会社5は、手続先3などの要求に応じて各種手続に使用する電子フォームを作成し、プラットフォーム20に提供、登録する役割を有する。
【0036】プラットフォーム20は、企業Aにより運営され、手続主体2と得意先3の間に入って手続の実行に伴う種々の処理を行う。また、外部機能提供者10は、プラットフォーム20による手続の実行に関連して、種々の専門的処理、サービスなどを提供する企業、機関などである。このような構成で、手続主体2と手続先3との間で手続が実行される。
【0037】次に、図2を参照して本発明の手続システムの構成について詳細に説明する。図2は、手続システムの構成を示す機能ブロック図である。
【0038】図2において、手続主体2は、種々の形態でインターネットを通じてプラットフォーム20と通信し、手続を行う。プラットフォーム20へのアクセス方法として、手続主体2は家庭や勤務先に設置されたパソコン、携帯電話、PDA、などを利用することができる。手続主体2は、基本的にはインターネット上の所定のウェブサイトを通じてプラットフォーム20に入ることになる。パソコンの場合には、ウェブブラウザを使用してプラットフォーム20のサイトにアクセスしたり、商品ポータルサイトを経由してプラットフォームのサイトにアクセスしたり、電子メールをそのサイトに送信したりすることにより手続主体2側のデータをプラットフォーム20に送信することができる。携帯電話を使用した場合も同様にインターネットに接続してウェブページを閲覧したり、電子メールを送信したりしてプラットフォーム20と通信することができる。なお、手続主体2からプラットフォーム20へ送信されるデータとしては、各種手続のために手続主体2が作成した電子書類や、電子署名その他の付随的データが含まれる。
【0039】また、プラットフォーム20から手続主体2への通信も、手続主体2のパソコン、携帯電話などを使用して実行することができる。即ち、プラットフォーム20は、手続主体2に対してウェブブラウザ上でデータを送信することができ、また電子メールやファイル自体としてパソコンや携帯電話にデータを送信することができる。また、手続主体2側がパソコンに接続されたプリンタを所有する場合には、手続主体2はパソコンを通じてダウンロードしたデータをプリンタにより紙媒体に出力することもできる。なお、プラットフォーム20から手続主体2へ送信されるデータとしては、手続を行うために要求される電子フォームや、手続の進捗、完了に関する情報、手続の実行中又は実行後に手続先3から手続主体2に送られる通知データなどが含まれる。
【0040】手続先3は、官公庁や役所、企業など、各種の手続を受け付ける機関、企業などである。手続先3は、端末装置を使用してインターネットに接続して手続を実行する。手続先3の端末装置は、データ授受ブロック3aとフォーム製作指示ブロック3bとを備える。
【0041】データ授受ブロック3aは、プラットフォーム20との間で申込書などの電子書類を授受する。申込書などの電子書類自体は手続主体2が作成してプラットフォーム20に送信し、プラットフォーム20は所定の処理後に手続先3に電子書類を送信することになる。従って、データ授受ブロック3aは、手続先3において各種手続の受付処理を行う役割を果たす。また、データ授受ブロック3aは、必要に応じて、受信した申込書の電子書類のフォーマット変換を行う。例えば、プラットフォーム20において使用している申込書などの電子フォーム(即ち、手続主体が必要事項を入力した電子フォーム)と手続先3内部において使用する電子フォームのフォーマットが異なる場合に(なお、フォーマットが異なっていても、入力事項は一致している)、プラットフォーム20から受信した電子書類を手続先3専用のフォーマットに変換する処理を行う。なお、これは例えばXMLなどの構造化言語で構成されている電子書類のタグを利用して行うことができる。
【0042】また、フォーム製作指示ブロック3bは、手続先3内部で規定される要求事項をフォーム製作会社5に指示し、その要求事項に適合した電子フォームの製作を依頼する。
【0043】フォーム製作会社5は、手続先3からの指示に応じて、手続に必要となる電子フォームを製作するフォーム製作&登録ブロック6を有する。フォーム製作&登録ブロック6は、フォーマット変換機能7、フォーム登録機能8及び部品化管理機能9を含む。フォーム登録機能8は、製作された電子フォームや通知物テンプレートなどをプラットフォーム20へ送信し、登録させる。フォーマット変換機能7は、電子フォームの製作過程及び/又はプラットフォーム20への登録過程において必要に応じてフォーマット変換(例えばXFAからPDFへの変換など)を実行する。部品化管理機能9は、製作した電子フォームを部品単位で保存し、管理する。電子フォームは、通常の紙の申込書類などと同様に複数のセクションから構成されている。ここでは、各セクションを部品として製作し、複数の部品の集合体として1つの電子フォームを構成する。こうすることにより、例えば住所、氏名など、多数の電子フォームで使用される部品を共通化して管理することにより、電子フォームの製作、修正、変形などを効率化することができる。
【0044】プラットフォーム20は、申込・通知手続の中心的な役割を果たす部分であり、大別してデータ受付ブロック30、データ配信ブロック35、プロセス管理ブロック40、申込・通知手続ブロック45、ファイル生成ブロック50、データ管理ブロック55、フォーム管理ブロック60、及び手続ログ管理ブロック65を含む。
【0045】データ受付ブロック30は、ウェブブラウザ、電子メールなどの手段により、手続主体から申込、請求などの手続に関するデータを受け取る処理を行うものであり、ポータルサイト、ウェブブラウザ、携帯電話など複数の手段を通じてデータの受付が可能なように構成される。手続主体2から提供されるデータは、HTML、XFA(JetForm対応)などの複数のフォーマットに対応するものとする。データ受付ブロック30は、サイト連携機能31、データ受付機能32及びメール受信機能33を含む。サイト連携機能31は、商品ポータルサイトなどと連携して手続の申込、要求などを処理する。データ受付機能32は、手続主体2から送信されるデータを受け取る処理を行う。また、メール受信機能33は手続主体2から送信される電子メールデータを受け取る処理を行う。データ受付ブロック30は、セキュリティの観点より、手続主体2から正しいデータを受信したことを保証、確保する手段を備える。例えば、適切な暗号化処理、電子署名、電子透かしなどの種々の技術を利用し、インターネット1を介した送信中に手続主体2から受信したデータに対して改竄、変更などがされていないことを確認する。
【0046】データ配信ブロック35は、ウェブブラウザ、電子メール、ファイルのダウンロードなどの方法により、申込書などの電子フォームや、手続の結果報告などを含む通知データなどを手続主体2へ配信する。データ配信ブロック35は、ウェブブラウザを通じてデータを送信するデータ送信機能36、電子メールによりデータを送信するメール送信機能37、ファイルの形態でデータを送信するファイル配信機能38及びプリントデータを送信するプリント出力機能39を含む。手続主体2に提供されるデータは、HTML、XFA、PDFなど種々の形態とすることができる。プリントデータは、例えば保険契約手続における保険証券など、手続の完了を証明するデータとすることができる。プリントデータは、手続主体2の端末装置に付属するプリンタにより紙出力することができる。また、データ配信ブロック35は、正しいデータが手続主体2へ確実に届いたことを確保する手段を有する。これは、例えば電子署名などを利用したり、手続主体が受領確認データを返信したりすることにより実現することができる。
【0047】プロセス管理ブロック40はプロセス制御機能41を有し、手続主体2が指定した手続のプロセスを制御する。手続主体2が指定することができる各種手続については、予め対応する手続フローが用意されている。手続フローは手続モジュールという細かい処理の集合として構成され、手続は手続フローに規定する順序に従って手続モジュールを順に実行することにより行われる。プロセス制御機能41は手続フローに従って手続モジュールを実行する制御を行う。なお、手続モジュールは個別のプログラムとして構成することができる。また、プロセス制御機能41は、単に手続フローに従って手続を実行するのみでなく、手続主体2の認証レベルや手続の利用チャネルなどを判断して適切な方法で手続を実行する機能も含む。
【0048】データ管理ブロック55は、申込・通知などの手続で扱う個人データ、申込データ、通知データなどを保存し、保存期間を管理してデータを処分などする。個人データは個人の住所、氏名などの個人情報であり、法人の場合は法人のデータが含まれる。個人データは個人データDB56に保存される。申込データは手続主体が申込手続において入力した情報であり、申込データDB57に保存される。申込データは2つの目的で管理することができる。プラットフォーム20は手続主体2からの依頼に基づき、手続先3に対して所定の手続を行う。代行処理の際には手続主体2から入手した申込データを手続先3へ提出するが、プラットフォーム20はその控えとして申込データを申込データDB57に保存することができる。また、データ管理ブロック55は、手続主体2からの依頼に基づいて、申込データや手続が完了した後の結果データなどを手続主体2から預かるサービスを行うことができる。例えば、手続主体2の保険契約手続を代行した場合に、契約書データを手続主体2へ送信するともにその控えデータを預かり、保管することができる。これにより、例えば手続主体2は自分の契約書データを紛失したような場合に、プラットフォーム20からその控えデータを入手することができる。なお、プラットフォーム20はそのようなサービスを有料で行うことができる。
【0049】また、通知データは、手続先3が手続主体2へ通知する情報であり、通知データDB58に保存される。申込データ及び通知データは、データファイル単位で保存され、ホルダ又はリレーショナルDB単位で格納されてセキュリティ保護及び原本性の保証がなされる。また、個人データはリレーショナルDBに保存され、セキュリティ保護がなされる。保存するデータにはタグ付けがなされ、タグの標準化や関連付けがなされる。
【0050】フォーム管理ブロック60は申込・通知手続において利用する申込書フォーム、通知物テンプレート、カタログファイルなどを保管し、そのバージョン管理なども行う。申込書フォームは、プラットフォーム20が手続主体2から情報を取得する時に使用されるフォームやテンプレートであり、申込書フォームDB61に保存される。通知物テンプレートは、プラットフォーム20から手続主体2へ情報を提供する時に使用されるフォームやテンプレートであり、通知物テンプレートDB62に保存される。カタログファイルは手続に関連して手続主体2に提示すべきマニュアルやカタログなどのデータであり、カタログファイルDB63に保存される。これらのデータは、原則としてファイル単位での管理が行われるが、オブジェクト単位での管理も可能である。
【0051】ファイル生成ブロック50は、プラットフォーム20から手続主体2へ通知、配信されるデータファイルを作成するものであり、データの形態はHTML、XFA、PDFなどとすることができる。ファイル生成ブロック50は、データ転記機能51、テキスト加工機能52、ファイル編集機能53及びチャネル変換機能54を含む。データ転記機能51は、データ管理ブロック55の個人データDB56内に保存されている個人データを申込書フォームや通知物テンプレートに転記する処理を行う。手続主体2へ送信する申込フォームなどに予め個人情報を転記しておくことにより、手続主体の電子書類作成を簡素化することができる。テキスト加工機能52は、申込書フォームや通知物テンプレートに入力するテキストデータの加工を行う機能であり、加工後のテキストデータが申込書フォームなどに入力されることになる。ファイル編集機能53は、オブジェクト化されたフォームやテンプレートなどを編集する機能である。チャネル変換機能54は、手続主体2へ配信すべきデータファイルを、手続主体2の有する端末装置、例えばパソコン、携帯電話などの別に応じて適切なデータフォーマットに変換する機能である。
【0052】申込・通知手続ブロック45は、手続主体2が希望する手続を実行する際に中心的な役割を果たす部分であり、本人認証機能46、フォーム配信機能47、申込・受付代行機能48及び通知・配信代行機能49を含む。本人認証手続機能46は、外部の認証機関などと連携して本人認証を行い、その結果を通知する。また、各手続において要求される認証レベルによっては、会員データのID/パスワードを利用して本人認証を行うこともできる。また、電子署名などを使用して本人認証を行うことができ、その際には手続主体2はICカードなどの記録媒体に署名のための鍵データを記憶しておき、これを利用して署名などを行うことができる。この本人認証機能により、従来は署名・捺印などにより行われていた処理をオンラインで実行することが可能となる。多くの手続においては手続主体の署名・捺印などが必要とされ、従来は紙の書類に署名・捺印を行っていた。本発明の本人認証機能を利用することにより、申込から手続の完了までを、紙書類などを使用することなく、全てオンラインで実行することが可能となる。なお、電子署名などの電子的な手法により本人認証を行うことにより、パソコンのみならず携帯電話などを利用する場合でも、何らかの認証を要する手続をオンラインで完了することができるようになる。申込・通知手続ブロック45は、本人認証に成功したことを条件に以降の手続を進行するように制御することができる。
【0053】フォーム配信機能47は、手続主体2及び/又は手続先3の要求に従って、申込書、カタログなどをインターネット上で配信し、手続主体2の端末や外部出力機能14へ送信する。こうして手続主体2は申込書やカタログのプリント出力を得ることができる。
【0054】申込、受付手続代行機能48は、手続主体2から申込書などの電子書類を受け取って申込を受け付け、その入力データを申込データとしてデータ管理ブロック55内に保管する。また、申込の受付結果をウェブブラウザや電子メールなどを利用して手続主体2へ通知する。さらに、手続が決済を要する場合には、外部の決済機能13やマルチ決済ゲートウェイなどと連携して必要な決済手続を実行する。
【0055】通知・配信代行機能49は、手続先3から手続主体2への通知物(例えば、クレジットカードの利用明細、保険の満期案内など)をインターネットで配信し、又はプリント出力として配送する処理を制御する。なお、利用明細のように定期的に大量の通知物を配達する処理と、保険の満期案内のように不定期に少量の通知物を配送する処理の両方を行う。
【0056】手続ログ管理ブロック65は、プラットフォーム20内の各ブロックや各機能が実行する処理のログを取得し、手続ログDB66に保存する。具体的には、各手続は手続フローに規定される複数の手続モジュールを順に実行することにより行われるので、手続ログDBには各手続モジュールの実行ログが保存されることになる。また、手続ログ管理ブロック65は、手続ログDB66の内容(例えば実行された処理の前後関係、時間など)を保証することができる。また、手続の終了後も、手続主体2や手続先3などからの要求に応じてログ記録を開示したり、ログ記録に基づいて手続が完了した事実を証明したりすることもできる。
【0057】なお、ログ情報は、種々の方法で利用者へ提供することができる。例えば、手続主体2へ送信したログファイルを紙媒体などにプリントすることができる。また、手続主体がログ情報を要求した場合以外にも、ログ情報又はそれに関連する情報を提供することができる。例えば、ある手続の完了時に契約書データ、確認書類データなどの重要な書類データが作成され、手続主体がこれを紙媒体にプリントして保存するような状況が考えられる。保険契約における保険証書、ローン契約における契約書などがその例である。この場合、プラットフォーム20から手続主体の端末へ書類データが送信されるが、その書類データ自体にログファイルを添付することができる。これにより、手続主体は、契約書などの書類データを入手すると共に、その契約に至るまでの手続のログデータを同時に取得することができる。さらに、書類データに添付されるログファイルを不可視データとし、特別な読み取りソフトウェアなどを利用した場合にのみ見ることができるように構成することもできる。さらには、ログファイル自体ではなく、例えばログファイルを特定するID、バーコード、管理番号など、ログファイルに関連する情報を書類データに添付して手続主体の端末へ提供することもできる。この場合、例えばユーザがその書類データをプリントして契約書その他の紙書類を作成した時に、その書類の一部にログデータ又はログデータに関連するデータが可視的又は不可視的にプリントされるようにすることもできる。手続主体2はこのログファイル関連情報を使用して、必要な時にプラットフォームからログファイルを取得することができる。
【0058】外部機能ブロック10は、プラットフォーム20による処理に付随して発生する各種処理を行うブロックであり、認証機能11、公証機能12、決済機能13、出力機能14、配信機能15、課金・請求機能16、物流管理機能17、及び時刻証明機能18を含む。
【0059】認証機能11は、手続を実行する手続主体2が正しい本人であることを第三者が保証する機能であり、具体的には公的又は私的な認証機関などがこれを行うことができる。認証機能11は、例えば特定の認証機関などにより発行されたID及びパスワードや、電子署名の鍵データ、特定のユーザ識別データなどにより、登録ユーザの本人認証を行うことができる。
【0060】公証機能12は、ネットワーク上で行われた手続や通知・配信物の内容を第三者が保証する機能であり、これも公的又は私的な公証機関などが行うことができる。決済機能13は、ある手続の実行に付随して、クレジット決済、銀行引き落としなどの決済手続をネットワーク上で行う機能であり、具体的にはクレジット会社、金融機関などのサーバが実行することができる。
【0061】出力機能14は、いわゆるキオスク端末などから手続主体が必要なデータを出力する機能である。キオスク端末とは、コンビニエンスストアやショッピングセンターなどに設置される端末装置であり、紙や各種記録媒体にデータを出力する機能を有するものである。プラットフォーム20は、手続主体2の要求に応じて特定のデータをキオスク端末などの外部の出力機能14に送信し、手続主体2はそこから必要なデータを出力することができる。また、出力機能14は、そのようにして行われたデータの出力処理についてのログを記録し、プラットフォーム20に送信して手続ログ管理ブロック65に保存させることができる。
【0062】キオスク端末は、種々の形態でデータの入出力を可能とするように構成されている。例えば、キオスク端末は手続主体2がキオスク端末から必要なデータを取り出すためにIDやパスワードを手入力するためのキーボードなどの入力装置を備える。また、手続主体2が所有するICカードとの間でデータの入出力を行うためのICカードリーダや、バーコードを読みとるためのバーコードリーダ、電子ペーパーとの間でデータの入出力を可能とするインタフェースなどを備えることができる。また、CD−ROM、DVDなどの汎用記録媒体のドライブを備えることができる。さらに、携帯電話やPDAを接続して、データの入出力を行う機能を備えることもできる。
【0063】配信機能15は、ネットワーク上でファイル配信(例えば、e-Percelなどによる)を行うと共に、その配信状況などを管理する機能であり、配信処理に関するログを記録してプラットフォーム20の手続ログ管理ブロック65に提供することができる。
【0064】課金・請求機能16は、手続主体2の行った手続に付随するコンテンツの使用や手続の手数料などの課金管理を行うと共に、プラットフォーム20を介して手続主体2に代金などの請求通知を行う。この場合の課金は、プラットフォーム20側が手続代行手数料のようなものを手続主体2に対して請求する場合と、手続先3に対して請求する場合とがありうる。
【0065】物流管理機能17は、例えば紙の申込書が物流会社により提出先に配送される場合などに、配送の進捗状況を取得し、管理する機能である。物流管理機能17から進捗状況データを取得することにより、プラットフォーム上で手続の進捗状況を管理することも可能となる。なお、この物流管理機能17をプラットフォーム20内部に設け、外部から進捗状況の情報を受信してプラットフォーム内部で進捗状況管理を行うようにシステムを構成することも可能である。
【0066】時刻証明機能18は、公的機関その他の許認可を受けた企業やその他の企業などが時刻の証明業務を提供するものである。プラットフォーム20は、各種手続のうち特に時刻が重要視される手続(例えば、為替に関連する手続など)を実行する際に時刻証明機能18を利用し、実際に手続を実行した時刻を証明する。このような時刻情報は、手続ログとして手続ログ管理ブロック65により管理することができる。
【0067】また、プラットフォーム20内の外部機能連携ブロック68は、プラットフォーム20の各ブロックと、上記の外部機能10との間の処理の連携を行う。具体的には、外部の認証機能11と接続して認証情報や認証結果のやりとりを行い、外部の公証機能12と接続して通知物やログ記録の内容保証を行う。また、配信機能15と連携して利用明細などの通知物をファイルの形態で配達し、出力機能14と連携して申込書、カタログなどのプリント出力を行う。
【0068】以上のようなプラットフォームを利用することにより、手続主体はパソコン、携帯電話など種々の手段を利用して所望の手続をオンライン上で実行することができる。なお、以上の説明において、プラットフォーム20内の各機能は、コンピュータプログラムにより実現することができる。
[2]実施例次に、本発明の手続システムによる入力支援について説明する。本発明では、ユーザが所定の手続を行うために必要な電子フォームに対して必要事項を入力して電子書類を作成する際に、その電子書類に対して予め決められた処理順序に従ってユーザに入力を促し、正しい順序で電子書類を作成することを可能とする。
【0069】図3(A)に本発明において使用される電子フォームパック10のデータ構成を概念的に示す。電子フォームパック10は、電子フォーム及びプログラムを含むデータの集合であり、ユーザの端末、A社の運営するプラットフォーム及び手続先の間で電子フォームを授受する際の単位データとなる。具体的には、電子フォームパック10は、電子フォーム12と、処理モジュール14と、処理データ16とを含む。
【0070】電子フォーム12は、上述のように従来からの紙書類を電子化したデータであり、これにユーザが必要な事項を入力することにより電子書類が作成される。図4(A)に電子フォーム12の一例を示す。この電子フォーム12は例えば自動車保険などの保険契約書の電子フォームであり、個人ユーザ甲が保険会社乙との間で保険契約を行う際に使用されるものである。図4(A)の電子フォームは、契約内容を入力するための契約内容フィールド20と、契約者である甲が住所及び氏名を入力するための甲署名フィールドと21と、乙が住所及び氏名を入力するための乙署名フィールド22と、甲及び乙が捺印するための捺印フィールド23と、を含む。
【0071】契約内容フィールド20は保険会社乙が保険契約の内容を入力するための欄である。甲署名フィールド21は、契約内容フィールドに記載された契約内容に同意する場合に甲が自己の住所及び氏名を入力する欄である。乙署名フィールド22は、甲が甲署名フィールド21に住所及び氏名を入力した後に、保険会社乙が住所及び氏名を入力する欄である。また、捺印フィールド23は、保険契約の当事者である甲及び乙が各々の捺印を行う欄である。なお、本例では契約内容フィールド20、甲署名フィールド21及び乙署名フィールド22が入力された後に電子フォーム12がプリント出力されて紙の契約書となり、その捺印フィールド23に甲及び乙の両者が捺印することにより保険申込書の作成が完了する。
【0072】処理モジュール14は一種のプログラムであり、ユーザが電子フォーム12に対して必要事項を入力する際に、処理データ16を参照してユーザの入力を支援する表示処理を行う。なお、この表示処理の詳細は後述する。
【0073】処理データ16は、処理順データ17及び現在の処理段階データ18を含む。処理順データ17は、電子フォーム12に対してユーザが行うべき処理(多くの場合は入力)の順序などを示すデータである。図3(B)に処理順データ17の一例を示す。ある1つの手続に対して1つの処理順データ17が作成される。図3(B)に示すのは上述の甲・乙間の保険契約手続に関する処理順データである。
【0074】図示のように、処理順データ17には、「処理段階」、「処理主体」及び「処理部分(強調部分)」の3つの項目毎に必要な情報が設定されている。「処理段階」は、その手続を行うために実行される複数の処理の進行段階を示す。なお、一般的には複数の処理の大部分はユーザによる入力処理となる。「処理主体」は、対応する処理段階において処理を実行する主体を示す。また、「処理部分(強調部分)」は、入力支援の目的でユーザに対して強調表示される電子フォーム上の部分(フィールド)を示す。
【0075】現在の処理段階データ18は、手続中の各時点において、その時点で既に完了している処理段階を示している。現在の処理段階データ18は、何らかの理由により手続が中断し、その手続を再会する場合に使用される。また、現在の処理段階データ18は、ある段階まで進行した手続を何らかの理由により、それ以前の段階までさかのぼって修正、再入力などを行うような場合にも使用される。
【0076】次に、保険契約手続における入力支援処理を図3乃至図6を参照して説明する。なお、以下の手続の進行においては、保険契約を行う甲(個人:山田××)が図1における手続主体2に相当し、保険契約の相手である保険会社乙(企業:ABC保険会社)が図1における手続先3に相当する。また、手続を行う甲(山田××)は図2に示すような各種端末装置を操作してA社の運営するプラットフォーム20にアクセスして処理を行う。また、保険会社も同様に各種端末装置を使用してプラットフォーム20とデータを授受して手続を行う。また、以下の処理は、基本的に各端末装置上で図3(A)に示す処理モジュール14が処理データ16を参照して行う。
【0077】まず、保険会社の担当者は端末装置を使用してプラットフォーム20に接続し、保険契約の電子フォームを要求する(ステップS10)。これに対し、プラットフォーム20はフォーム管理部60から対応する電子フォームを含む電子フォームパック10を取得し、保険会社の端末へ送信する(ステップS11)。
【0078】保険会社の端末上では、受信した電子フォームパック10に含まれる処理モジュール14が動作し、処理順データ17を参照する。図3(B)に例示する処理順データ17では、処理段階1において処理主体が乙(保険会社)であり、その時の強調部分が契約内容フィールド20であることが示されている。よって、処理モジュール14は、図4(A)に示すように契約内容フィールド20を強調表示させた状態で電子フォーム12を保険会社の端末上に表示させる(ステップS12)。
【0079】なお、図4(A)の例においては、強調表示の一例として契約内容フィールド20の枠を太線により示しているが、これ以外の種々の方法により契約内容フィールド20を強調表示することができる。例としては、表示画面上で強調表示するフィールドの枠のみを異なる色(例えば赤)とすることができる。また、契約内容フィールド20の枠を点滅させたり、点線により示したり、契約内容フィールド20以外の全てのフィールドを非アクティブ状態(カーソルを移動できない状態)とすることもできる。こうして、契約内容フィールド20を強調することにより、保険会社の担当者はその段階で入力すべき事項が契約内容であることを容易に把握することができる。なお、こうして強調表示される入力フィールド以外の入力フィールドは、ユーザによる入力を不能とすることもできる。
【0080】さて、保険会社において契約内容が入力され、担当者が入力完了指示又は送信指示を行うと(ステップS13)、処理モジュール14は現在の処理段階データ18を「段階1」とする。次に処理モジュール14が処理順データを参照し、次の段階2における処理主体が甲であることを知ると、処理モジュール14は保険会社の端末装置を制御して電子フォームパック10が甲の端末へ送信されようにする。なお、処理モジュール14は、段階1における乙の入力が完了し、送信ボタンなどが押されると、電子フォームパック10全体を次の処理主体である甲へ送信するように端末装置に指示を送るようにプログラムされている。
【0081】電子フォームパック10が甲の端末装置へ送信された後(ステップS14)、処理モジュール14は処理順データ16を参照し、段階2において甲署名フィールド21を強調表示させるべきであることを知る。そして、図4(B)に示すように甲署名フィールド21を強調表示させた状態で電子フォーム12を甲の端末装置上に表示する(ステップS15)。これにより、甲は自分が入力すべき事項が甲署名フィールド内の住所及び氏名であることを容易に知ることができる。
【0082】こうして甲の入力が完了すると(ステップS16)、電子フォームパック10内の現在の処理段階データ18が「段階2」に変更され、再び電子フォームパック10は段階3の処理主体である乙の端末装置へ送信される(ステップS17)。ここで、処理モジュール14は処理順データ17を参照し、図5(A)に示すように乙署名フィールド22を強調した状態で電子フォーム12を端末装置上に表示する(ステップS18)。保険会社乙の担当者は、次に入力すべき事項が乙の住所及び氏名であることを容易に把握することができる。
【0083】乙署名欄の入力が完了すると(ステップS19)、現在の処理段階データ18が「段階3」に変更される。電子フォームパック10は処理順データ17を参照し、次の段階4では電子フォーム12をプリント出力すべきであることを知り、所定のプリント端末(例えばプラットフォーム20内のプリント出力機能39又は外部出力機能14など)へ電子フォームパック10が送信される。
【0084】プリント端末では電子フォーム12が図5(B)に示すように、甲及び乙の捺印欄フィールドが強調された状態でプリント出力される(ステップS21)。こうして、保険契約書が作成される。また、プリント出力された状態では、次に行うべき処理が甲及び乙による捺印であることが容易にわかる。この後、甲及び乙が保険契約書に捺印をすると保険契約が完了する。
【0085】このように、本発明によれば、所定の手続を行う際に必要なる電子フォームと、その手続における処理順データとがパッケージとして一体的に取り扱われる。処理モジュールは処理順データを参照し、次の処理主体へ電子フォームパックが送信されるように各端末装置を制御する。また、電子フォームパックを受信した端末装置上では処理モジュールが動作して次の処理順に対応する入力部分が強調表示される。よって、各段階において処理主体は自分が行うべき処理を容易に知ることができる。
【0086】また、強調表示は、端末上での表示のみならず、プリント出力した紙書類上においても行われるので、書類の作成をオンラインで行い、最後に捺印などを行って紙の書類を提出するような手続においてもユーザの書類作成を効果的に支援することができる。
【0087】上記の例では、甲と乙の2者間で保険契約書を作成しているが、3者以上が同一の電子フォームに順に必要事項を入力することにより特定の電子書類を作成し、手続を行う場合にも本発明を適用することができる。逆に、1人のユーザが複数の入力フィールドを有する電子フォームに必要事項を入力して電子書類を作成する場合にも本発明を適用することができる。いずれの場合にも、その電子フォームにおける正しい入力順を示す入力順データが予め用意されているので、処理モジュールは処理順データを参照して正しい順序で必要事項の入力を行うようにユーザを促すことができる。
[3]変形例上記の例では、一連の入力処理が中断無く行われた場合を示したが、電子フォームへの入力処理中に何らかの理由により入力の中断を余儀なくされた場合でも、現在の処理段階データ18を参照することにより、中断があった段階から入力処理を再開することができる。この場合、処理モジュール14が処理順データ17及び現在の処理段階データ18を参照して、中断が生じた時点でどの段階まで処理が進んでいたかを把握し、処理順データ17に示される次の処理段階へと処理を進めればよい。
【0088】また、本発明によれば、ある段階まで入力処理が進んだ状態で過去に入力した事項を変更する場合にも正しく入力処理を行うことができる。例えば、図3(B)に示す処理順データに従って入力処理が進行し、段階3に至って保険会社の担当者が乙署名フィールドに乙の住所及び氏名を入力する状況になったとする。この状況で、例えば保険会社の担当者が契約内容の入力に誤りがあることに気づいたとする。その担当者は画面上に表示された修正ボタンなどを使用して、契約内容の修正を行う指示を入力する。すると、処理モジュールはこの指示を受け取り、処理順データを参照して現在の処理段階データ18を段階1まで戻し、図4(A)に示すように契約内容フィールドを強調表示する。これにより、担当者は契約内容を修正することができる。
【0089】こうして、契約内容が変更されると、後は処理順データ18に従って再度入力処理が続行される。即ち、処理は段階2へ進み、電子フォームパックが甲の端末装置へ送信されて、甲による署名入力が行われ(段階2)、さらに電子フォームパックが乙の端末装置へ送信されて乙の署名入力が行われる(段階3)。ここで、契約内容の修正後に直ちに段階3の甲署名入力に進まないのは、処理順データ18により正しい入力処理の順序が定められているからである。この例では保険契約書の内容に変更があれば、変更後の内容で甲及び乙が署名及び捺印をしなければ契約が有効とならない。よって処理が段階1へ戻って契約内容が変更された場合は、その後は予め決められた処理順データに従って再度甲及び乙の入力が行われる。
【0090】このように、過去に入力が済んだ事項の修正、変更などを行う場合には、変更された段階以降の処理を処理順データに従ってやり直すので、修正などがあった場合でも正しい順序で入力を行い、電子書類を作成することが可能となる。
【0091】なお、上記の例では、電子フォームパック中に電子フォーム自体と処理モジュールと処理データが含まれており、電子フォームパックを複数の端末装置間で送受信することにより入力支援を行っている。その代わりに、プラットフォーム20上のフォーム管理部60内に記憶された電子フォームと、プロセス管理部40内に記憶された手続プロセスデータを使用して、サーバ上で同様の処理を行って強調表示した電子フォームを作成し、これを各端末装置へ送信するようにシステムを構成することも可能である。
【0092】また、ユーザが電子フォームへの入力を行う際に使用する処理媒体(端末装置)に応じて、強調表示の方法を変更することが可能である。即ち、ユーザが電子フォームに対して必要事項を入力する際にはパソコン、携帯電話、携帯型情報端末(PDA)などの各種の媒体を使用する場合があるが、そのような入力処理に使用する媒体に応じて、強調方法を変更することができる。例えば、ユーザがパソコンを使用している場合はユーザが見る表示画面が比較的大きいので電子フォーム中のフィールドを示す枠を太線にするとか、色を変える方法を採用する。一方、ユーザが携帯電話を使用している場合には、表示画面が小さくフィールド枠全体を表示しきれないことがあるので、強調部分の文字自体を太線にしたり、色を変えて表示する、という具合である。
【0093】これは、具体的には、プラットフォーム20との通信に使用可能な媒体(端末装置)を予めプラットフォーム20側で規定しておき、端末装置の種類毎に適切な強調表示方法を予め決定してテーブルなどの形態で記憶しておくことにより実現することができる。プラットフォーム20は、ユーザが使用している媒体の種類を特定し、上記のテーブルなどを参照してその媒体に適した強調方法で表示又はプリント出力を行う。
【0094】なお、ユーザがどのような種類の処理媒体を使用しているかは、プラットフォーム20側でユーザの使用する端末装置からの信号を受信し、その信号フォーマットなどを知ることにより自動判定することができる。また、入力処理の開始前に、ユーザに対して自分が入力に使用する端末装置の種類などを指定することを要求し、それに応じて強調表示方法を制御することもできる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、予め定められた処理順に従って、次に入力すべきフィールドが強調表示されるので、ユーザは正しい順序で電子フォームに必要事項を入力することができる。
【0096】また、その処理順に従ってどの段階まで入力処理が進行したかを示す現在の処理段階データが常に記憶されているので、電子書類の作成途中で何らかの理由で入力処理を中断、再開する場合や、過去に入力した事項を修正、変更するような場合でも、正しい順序に従って電子フォームへの入力を行うことができる。




 

 


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