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発明の名称 アトミックレゾリューション・ストレージ用の滑らかな表面の結晶性相変化層を製造する方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−22581(P2003−22581A)
公開日 平成15年1月24日(2003.1.24)
出願番号 特願2002−163096(P2002−163096)
出願日 平成14年6月4日(2002.6.4)
代理人 【識別番号】100063897
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 馨 (外3名)
【テーマコード(参考)】
5D121
【Fターム(参考)】
5D121 AA01 AA04 EE01 EE28 GG04 GG08 GG26 
発明者 ホーエン・リー / ロバート・ビックネル−タシウス
要約 課題
原子レベルで滑らかな相変化層表面を有するデータ記憶媒体を提供すること。

解決手段
表面に原子レベルで滑らかな表面を残す結晶性相変化層(100)を形成する方法。および、この方法によって作られる原子レベルで滑らかな結晶性相変化層(100)。本方法は、相変化層(80)を基板(60)上に形成し、厚いキャップ層(90)を相変化層(80)上に形成し、相変化層(80)を非晶質から結晶状態へ変化させ、該厚いキャップ層(90)を除去し、薄いキャップ層(110)を相変化層(100)上に形成することを含む。
特許請求の範囲
【請求項1】データ記憶媒体(20)を製造する方法であって、相変化層(80)を基板(60)上に形成するステップと、厚いキャップ層(90)を前記相変化層(80)上に形成するステップと、前記相変化層(80)を第1の相から第2の相へ変化させるステップと、前記厚いキャップ層(90)を除去するステップと、薄いキャップ層(110)を前記相変化層(100)上に形成するステップと、からなる方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概して、データ記憶媒体およびデータ記憶媒体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、関連技術による超高密度データ記憶素子10を示している。データ記憶装置10は、記憶媒体20およびその記憶媒体20の片面に近接して配置されたチップウェーハ30からなる。記憶媒体20は、ナノメートルスケールの大きさのデータビット40を含み、これらは、チップウェーハ30の表面に配置されたその記憶媒体20に最も近い放出器50によって、書き込みおよび読み出しされる。書き込みおよび読み出しの動作を以下に説明する。
【0003】放出器50は、ナノメートルスケールのスポットに収束する電子ビームをデータビット40に照射する。電子ビームが十分に高いエネルギーを有する場合には、電子ビームを照射されたデータビット40に相変化(例えば、結晶状態と非晶質状態との間の相変化)が生じる。記憶媒体20への書き込みは、このような相変化を生じさせることによってなされる。
【0004】図1に示すデータ記憶装置10において、記憶媒体20内には、複数のナノメートルスケールのデータビット40が含まれる。これらのデータビット40は、上記のように何らかの放出器50によって既に書き込まれている場合、数「1」を表すデータビット40であるとみなされる。一方、まだ書き込みが行われていないデータビット40は、数「0」を表すデータビット40であるとみなされる。
【0005】データビット40が「1」を表すか「0」を表すかは、書き込み動作に用いられるビームよりも低いエネルギーのビームを目標のデータビット40に照射し、そのビームとデータビット40との相互作用を監視することによって判定することができる。かかるステップの実行は、記憶媒体20からの「読み出し」として知られている。
【0006】読み出し動作の例には、電子ビームを照射されるデータビット40が相変化を引き起こさないくらいの低エネルギーの電子ビームを記憶媒体20のデータビット40に照射することが含まれる。また、この例示的な読み出し動作には、低エネルギーで照射する電子がデータビット40と如何に相互作用するかを監視することも含まれる。低エネルギー電子ビームが結晶状態のデータビット40に照射されると、非晶質状態のデータビット40に照射されるときとは異なる数の電子−正孔対が生成される。それゆえ、生成された電子−正孔対の数を監視することによって、データビット40が「1」を表すか「0」を表すかを判定することが可能になる。
【0007】図2は、図1に示すデータ記憶装置10に用いられる関連技術の記憶媒体20の拡大図を示す。図2によると、記憶媒体20は、基板60および基板60の片面に形成された結晶性相変化層70からなる。図には示していないが、前述のデータビット40は、結晶性相変化層70に対して書き込みおよび読み出しされる。
【0008】図2は、基板60から最も遠い結晶性相変化層70の表面が、大きな表面粗さを有することを示している。典型的には、表面粗さは、4.0nm二乗平均平方根値(RMS)より大きい。欠点の中でも、特にこの表面粗さの大きさは、一定の大きさのデータビット40を形成することを困難にし、それゆえ、データ記憶装置10の分解能を制限する。
【0009】図2に示す結晶性相変化層70を形成する関連技術の方法によれば、高温堆積法が用いられる。しかしながら、高温条件下(たとえば、約300℃)では、基板60上に形成される結晶性相変化層70が図2に示す比較的粗い表面を有し、超高密度記憶装置10にとって好ましくない粒状の表面形状になる場合がある。
【0010】表面粗さは、少なくとも、データビット40の形状を変化させ記憶媒体20から読み出しを行う際に信号雑音を生じさせる場合があるという理由から、好ましくない。さらに、関連技術による結晶性相変化層70の高温堆積は、記憶媒体20に通常用いられるセレンおよびテルル(Se、Te)などの揮発性VI族元素の損失を引き起こす場合がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の目的は、原子レベルで滑らかな相変化層表面を有し、データ記憶素子の分解能を制限することのないデータ記憶媒体と、そのデータ記憶媒体を製造する方法とを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】一実施形態によれば、データ記憶媒体を製造する方法は、相変化層を基板上に形成することと、厚いキャップ層を相変化層上に形成することと、相変化層を第1の相から第2の相へ変化させることと、厚いキャップ層を除去することと、薄いキャップ層を相変化層上に形成することとを含む。
【0013】別の実施形態によれば、データ記憶媒体は、基板と、基板上に配置された相変化層と、相変化層上に配置された薄いキャップ層とを含み、相変化層の第1の表面は薄いキャップ層の最も近くに配置され、相変化層の第1の表面は2nm未満の二乗平均平方根(rms)表面粗さを有する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、特定の添付の図面を参照しながら、実施例によって説明される。
【0015】図3A〜図3Eは、本発明の一実施形態による滑らかな表面の記憶媒体20を形成する方法を示している。図3Eに示す記憶媒体20は、原子レベルで滑らかな表面を含み、相変化材料に一般に用いられる揮発性VI族元素の損失を受けにくい。
【0016】図3Aによれば、非晶質相変化層80が、室温で基板60上に堆積される。非晶質相変化層80は、熱蒸着、電子ビーム蒸着、元素同時蒸着および/または高周波(RF)スパッタリングによって堆積させることができる。また、非晶質相変化層80は、原子レベルで滑らかな表面を形成する任意の他の方法によって堆積させることもできる。
【0017】非晶質相変化層80は、上記のナノメートルスケールのデータビット40を保持することができる任意の材料を含むことができる。これらのデータビット40は、先に説明した放出器50からの電子ビームによって、記憶媒体20に対して書き込みおよび読み出しされる。
【0018】基板60は、ほとんどいかなる材料からも形成することができる。しかしながら、本発明のある実施形態によれば、好ましい材料には、原子レベルで滑らかな層として堆積させることができる材料、および/または、半導体微細処理を容易に行うことができる材料が含まれる。特定の実施形態によると、基板60には、以下で説明する化学的エッチングに耐性のある材料が選択される。
【0019】通常、非晶質相変化層80は、約1000〜3000オングストロームの厚さの層として堆積される。非晶質相変化層80は、約1000〜1500オングストロームの厚さであることが好ましい(本発明の好ましい実施形態に関連して説明される層の厚さは、おおよその値であり、上記の厚さの10%以内にある任意の厚さ、その他適当な厚さも、本発明の範囲内にある)。非晶質相変化層80の厚さの制限は、その中に形成されるデータビット40が読み出し可能であるくらい厚くしなければならないことだけであり、非晶質相変化層80は、堆積中あるいは堆積後に内部の応力によって亀裂が生じるほど厚くしてはならない。
【0020】図3Bは、本発明の一実施形態による製造方法の別のステップを示しており、厚いキャップ層90が、基板60から最も遠い非晶質相変化層80の表面上に形成される。この厚いキャップ層90の厚さは、通常、1000〜2000オングストロームであるが、製造プロセス中に亀裂が生じない限り、厚いキャップ層90および非晶質相変化層80のいずれについても、その厚さに特定の上限値はない。さらに、厚いキャップ層90は、非晶質相変化層80の厚いキャップ層90に最も近い表面が製造方法の残りのステップの間にその表面形状に変化を受けないようにするだけの十分な厚さを有する限り、その厚さに下限値もない。
【0021】厚いキャップ層90には、結晶性相変化層100(以下に説明するように、非晶質相変化層80が最終的に変換されたもの)および基板60に対して選択的にエッチングすることができるならば、任意の材料を用いることができる。厚いキャップ層90を形成する典型的な材料には、限定はしないが、シリカ(SiO)、ほうけい酸ガラス(BSG)、りんガラス(PSG:phosphosilicate glass)、ほうけい酸りんガラス(BPSG:borophosphosilicate glass)などが含まれる。厚いキャップ層90は、通常、RFスパッタリングまたは電子ビーム蒸着によって堆積される。しかしながら、これらの方法は、本発明を制限するものではなく、非晶質相変化層80の原子レベルの滑らかな表面を実質的に乱すことなく厚いキャップ層90を形成するいかなる方法も、本発明の範囲内にある。
【0022】図3Cは、本発明の一実施形態による製造プロセスの別のステップを示しており、非晶質相変化層80が結晶性相変化層100に変換された後を示している。しかしながら、非晶質相変化層80から結晶性相変化層100への変化を生じさせることができるいかなるプロセスも、本発明の範囲内にある。好ましい実施形態では、アニール処理を用いてこの変化を生じさせる。典型的なアニール時間およびアニール温度は、用いられる相変化材料に依存する。しかしながら、典型的なアニール温度は、アニールされる材料の結晶化温度に応じて選択されることが好ましい。本発明の特定の実施形態によると、結晶化温度は、約200〜300℃であり、アニール温度は、その範囲内から選択することができる。
【0023】図3Dは、本発明の一実施形態による製造プロセスの別のステップを示している。図3Dによれば、先に結晶性相変化層100上に堆積されていた厚いキャップ層90は、結晶性相変化層100の表面から除去されている。
【0024】本発明のある実施形態によれば、厚いキャップ層90は、HF溶液あるいは蒸気によって選択的にエッチングされ、および/またはフッ素系のドライエッチングによってエッチングされる。言い換えると、厚いキャップ層90を除去する方法には、ウエットエッチングまたは蒸気エッチングのいずれを用いることもできるが、ウエットエッチングおよび蒸気エッチングに限定されない。結晶性相変化層100の表面形状を実質的に変化させることなく結晶性相変化層100の表面から厚いキャップ層90を除去することができるいかなる方法も、本発明の範囲内にある。通常、HF腐食剤は、1:10〜1:100のHF対水の比を有するが、この比率は例示的なものにすぎず、他の比率を用いることもできる。また、他の緩衝酸化物エッチング(BOE)を用いることもできる。
【0025】図3Eは、本発明による製造プロセスのさらに別のステップを示しており、薄いキャップ層110が、基板60から最も遠い結晶性相変化層100の表面上に形成されている。薄いキャップ層110の厚さは、通常、3〜7nmであるが、他の厚さも本発明の範囲内にある。薄いキャップ層110の最大厚は、記憶媒体20に対して読み出しおよび書き込み動作を行う際にエネルギー放出器50によって放出されるエネルギー量によって決まる。詳しくは、薄いキャップ層110が厚くなるほどより多くのエネルギーを吸収するので、エネルギー放出器50によって放出されるエネルギーが薄いキャップ層110の一定の厚さしか横切らないようになり、そのため薄いキャップ層110は、薄くしておく必要がある。
【0026】本発明の別の実施形態では、エネルギー放出器50が、透明な薄いキャップ層110の大きな厚みを貫通することができる種類のエネルギー(たとえば、光)を放出するので、薄いキャップ層110の厚さを非常に厚くすることができる。
【0027】薄いキャップ層110は、通常、低原子密度の耐久性のある材料から形成される。これは、アルミニウムおよびホウ素など、低原子密度の原子を用いることができることを意味する。そのような低原子密度の材料によって、放出器50からの電子は、薄いキャップ層110のさらに大きな厚みを貫通して移動できるようになる。薄いキャップ層110に用いられる材料の耐久性に関しては、これは主に材料の磨耗および物理的損傷に耐える能力のことを指す。
【0028】薄いキャップ層110を形成する典型的な材料には、限定はしないが、アルミナ(Al23)および窒化ホウ素が含まれる。通常、薄いキャップ層110は、RFスパッタリングあるいは原子層堆積(ALD)を用いて堆積される。しかしながら、薄いキャップ層110を形成する方法は、薄いキャップ層110の表面粗さを低く保つことができ、安定的に滑らかな表面を形成し、および、薄いキャップ層110が堆積される結晶性相変化層100の表面特性を実質的に変化させることのない方法にみ限られる。
【0029】薄いキャップ層110の典型的な表面粗さは、2.0nm未満のRMSである。しかしながら、本発明の好ましい実施形態によれば、薄いキャップ層110の表面粗さは、0.4nm未満のRMSである。
【0030】図3Eに示す記憶媒体20の構成は、結晶性相変化層100および薄いキャップ層110を有し、これらは、原子レベルで滑らかであり、上記の放出器50に近接して配置することができる。薄いキャップ層110は、結晶性相変化層100の表面構造を保護し、それによってデータビット40の読み出しおよび書き込みを、より高い温度でまたはより高い放出器50のエネルギーで実行できるようにしている。さらに、図3Eに示す本発明の実施形態によれば、結晶性相変化層100からのVI族元素の気化は、大幅に低減されあるいは完全になくなる。
【0031】図4は、上記の製造ステップの流れ図である。図4に示すように、製造プロセスは、開始ステップ200から開始される。その後、基板上に非晶質相変化層を形成することを要するステップ210が含まれる場合がある。このステップは、図3Aに示されている。その後、非晶質相変化層上の厚いキャップ層を形成することを要するステップ220が続く場合があり、これは、図3Bに示されている。この時点で、図3Cに示すような、非晶質相変化層を結晶性相変化層に変換することを要するステップ230が含まれる場合がある。ステップ230の後、図3Dに示されるような厚いキャップ層を除去することを要するステップ240が続く場合がある。その後、結晶性相変化層上に薄いキャップ層を形成するため、図3Eに示すステップ250が含まれる場合がある。その後、ステップ260で、製造プロセスは、終了することができる。
【0032】上記の説明は、本発明の典型的な実施形態を理解するためにのみ提供するものであって、それらによって不要な制限を課すものではない。当業者には、付記の特許請求の範囲およびその均等から逸脱することなく、種々の変形が明らかであろう。
【0033】以下においては、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
1.データ記憶媒体(20)を製造する方法であって、相変化層(80)を基板(60)上に形成するステップと、厚いキャップ層(90)を前記相変化層(80)上に形成するステップと、前記相変化層(80)を第1の相から第2の相へ変化させるステップと、前記厚いキャップ層(90)を除去するステップと、薄いキャップ層(110)を前記相変化層(100)上に形成するステップと、からなる方法。
2.前記相変化層(80)を形成するステップは、熱蒸着、電子ビーム蒸着、元素同時蒸着および高周波(RF)スパッタリングのうちの少なくとも1つを実施することを含む、項番1の方法。
3.前記厚いキャップ層(90)を形成するステップは、RFスパッタリングおよび電子ビーム蒸着のうちの少なくとも一方を実施することを含む、項番1の方法。
4.前記除去するステップは、前記厚いキャップ層(90)を選択的にエッチングすることを含む、項番1の方法。
5.前記薄いキャップ層(110)を形成するステップは、RFスパッタリングおよび原子層堆積(ALD)のうちの少なくとも一方を含む、項番1の方法。
6.基板(60)、該基板(60)上に配置された相変化層(100)および該相変化層(100)上に配置された薄いキャップ層(110)からなるデータ記憶媒体(20)であって、前記相変化層(100)の第1の表面が該キャップ層(110)に近接して配置され、前記相変化層(100)の第1の表面が2nm未満の二乗平均平方根(rms)表面粗さを有するデータ記憶媒体(20)。
7.前記相変化層(100)が結晶性領域を含む、項番6のデータ記憶媒体(20)。
8.前記相変化層がナノメートルスケールのデータビット(40)を含む、項番7のデータ記憶媒体(20)。
9.前記薄いキャップ層(100)が低原子密度の耐久性のある材料を含む、項番7のデータ記憶媒体(20)。
10.前記第1の表面が0.4nm未満の二乗平均平方根表面粗さを有する、項番7のデータ記憶媒体(20)。
【0034】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、原子レベルで滑らかな相変化層表面を有し、データ記憶素子の分解能を制限することのないデータ記憶媒体およびそのデータ記憶媒体を製造する方法を提供することができる。




 

 


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