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発明の名称 画像処理装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−69895(P2003−69895A)
公開日 平成15年3月7日(2003.3.7)
出願番号 特願2001−255351(P2001−255351)
出願日 平成13年8月24日(2001.8.24)
代理人 【識別番号】100084375
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 康夫
【テーマコード(参考)】
5B047
5C022
5C024
5C072
【Fターム(参考)】
5B047 AA01 AB04 BA02 BB04 BC05 BC14 CA05 CB04 CB17 
5C022 AB51 AC51 AC69 AC74 CA07
5C024 AX03 CX15 CX54 CX61 CY14 CY17 EX13 GY01 HX02 HX03 HX15 HX55
5C072 AA01 BA17 DA02 EA08 FB14 FB27
発明者 玉田 武司 / 丸山 吉紀
要約 課題
画像処理装置において、複数の分割画像を連続して撮像する際に、フリッカ周期の検出誤差や、温度・使用電力等の照明環境の変動があった場合でも、各分割画像の露光量に生じる差異を抑えて、自然な合成画像を得る。

解決手段
各分割画像の撮影の開始直前に検出した短時間の外光データに基づきフリッカの位相を求めて(S3、S6、S8、S10)、この位相に基づき奇数列画素に対する撮影開始タイミングを決定する。これにより、各分割画像の撮影の際における奇数列画素の撮影開始タイミングを任意のフリッカ位相に合わせることができるので(S5、S7、S9、S11)、各分割画像の露光量を一定にすることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】 撮像手段による撮像処理を制御する画像処理装置において、装置外の環境光を検出する外光検出手段と、前記外光検出手段により検出された外光のデータから外光の位相を求める位相演算手段と、前記外光検出手段により検出された外光のデータから外光の周波数を求める周波数演算手段と、前記撮像手段の奇数列画素又は偶数列画素のいずれか一方の列の画素に対する撮像開始タイミングを、前記位相演算手段により求めた外光の位相に基づいて決定し、他方の列の画素に対する撮像開始タイミングを、前記周波数演算手段により求めた外光の周波数に基づいて決定する決定手段と、前記決定手段により決定された撮像開始タイミングで前記撮像手段の奇数列画素及び偶数列画素に対する撮像開始タイミングを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】 前記位相演算手段は、前記外光検出手段により検出された第1の期間における外光データに基づいて外光の位相を求め、前記周波数演算手段は、前記外光検出手段により検出された第1の期間とは異なる第2の期間における外光データに基づいて外光の周波数を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】 前記決定手段は、前記奇数列画素に対する撮像開始タイミングを、前記位相演算手段により求めた外光の位相に基づいて決定し、前記偶数列画素に対する撮像開始タイミングを、前記周波数演算手段により求めた外光の周波数に基づいて決定するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】 前記第1の期間が前記第2の期間よりも短くなるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】 前記第1の期間と前記第2の期間とが重複するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート原稿等の読取対象物を上向きに載置して撮像を行う画像読取装置等の画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像処理装置の分野において、フリッカの周期を検出して、検出した周期に同期させて撮像手段の駆動用の垂直同期信号を出力する方法により、フリッカが撮影画像に及ぼす影響を除去するように工夫したものが知られている(例えば、特開2000−175105号公報等参照)。また、電子カメラの分野において、照明のリップル周期(フリッカ周期)を検出して、検出したリップル周期にシャッタの開閉タイミングを同期させることにより、シャッタの操作タイミングに関わらず、撮影した画像の明るさや色調等が常に一定となるように工夫したものが知られている(例えば、特開平8−149377号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特開2000−175105号公報に示される撮像手段駆動用の垂直同期信号の出力間隔をフリッカ周期の整数倍に設定して、この出力間隔で垂直同期信号を連続出力して複数の分割画像を連続撮像する画像処理装置では、フリッカ周期に検出誤差が生じると、フリッカ周期の検出時点から時間が経過するに従って、フリッカ周期と垂直同期信号出力タイミングとのずれが大きくなる。このため、各垂直同期信号の出力時におけるフリッカの位相が徐々にずれていき、従って、各分割画像の露光量に差異が生じるため、各分割画像を合成した場合に不自然な画像になってしまうという問題があった。また、フリッカ周期の検出後に、フリッカ周期が温度や使用電力等の影響を受けて変動した場合にも、フリッカ周期と垂直同期信号出力タイミングとの間にずれが生じるため、上記と同様の問題が起きる。また、上記特開平8−149377号公報に示される発明を画像処理装置に適用して、複数の分割画像を連続撮像した場合にも、フリッカ(リップル)周期に検出誤差が生じると、フリッカ周期の検出時点から時間が経過するに従って、フリッカ周期と各分割画像撮像用の垂直同期信号の出力タイミングとの間に生じるずれが大きくなる。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、複数の分割画像を連続して撮像する際に、フリッカ周期の検出誤差や、温度・使用電力等の照明環境の変動があった場合でも、各分割画像の露光量に生じる差異を抑えて、自然な合成画像を得ることが可能な画像処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1の発明は、撮像手段による撮像処理を制御する画像処理装置において、装置外の環境光を検出する外光検出手段と、外光検出手段により検出された外光のデータから外光の位相を求める位相演算手段と、外光検出手段により検出された外光のデータから外光の周波数を求める周波数演算手段と、撮像手段の奇数列画素又は偶数列画素のいずれか一方の列の画素に対する撮像開始タイミングを、位相演算手段により求めた外光の位相に基づいて決定し、他方の列の画素に対する撮像開始タイミングを、周波数演算手段により求めた外光の周波数に基づいて決定する決定手段と、決定手段により決定された撮像開始タイミングで撮像手段の奇数列画素及び偶数列画素に対する撮像開始タイミングを制御する制御手段とを備えたものである。
【0006】この構成においては、複数の分割画像を連続して撮像する際に、例えば、各分割画像の撮像の開始直前に外光検出手段により検出した短時間の外光データに基づき位相演算手段により外光の位相を求めて、この位相に基づき奇数列画素又は偶数列画素のうち最初に撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングを決定手段により決定する。これにより、周波数演算手段により求めた外光の周波数に誤差があった場合でも、最初に撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングを任意の外光の位相(フリッカ位相)に合わせることができるので、各分割画像の露光量を一定にすることができる。また、上記のように、各分割画像の撮像の開始直前に検出した短時間の外光データから求めた外光の位相に基づいて、最初に撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングを決定することで、周波数演算手段により外光の周波数を求めた後に、フリッカ周期が温度や使用電力等の影響を受けて変動した場合でも、各分割画像の撮像の際における撮像開始タイミングを任意のフリッカ位相に合わせることができる。
【0007】さらにまた、例えば、位相演算手段による演算に用いる外光データよりも長時間の外光データに基づいて、周波数演算手段により高い精度で外光の周波数を求めて、この周波数から算出した外光のフリッカ周期と、上記の方法により決定した最初に撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングとに基づいて、後で撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングを決定手段により決定する。これにより、上記の最初に撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングのみならず、後で撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングも任意のフリッカ位相に合わせることができるので、最初に撮像を行う方の列の画素による露光量と後で撮像を行う方の列の画素による露光量との差異を抑えることができる。
【0008】また、請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、位相演算手段が、外光検出手段により検出された第1の期間における外光データに基づいて外光の位相を求め、周波数演算手段が、外光検出手段により検出された第1の期間とは異なる第2の期間における外光データに基づいて外光の周波数を求めるようにしたものである。この構成においては、例えば、外光の位相の演算に用いる外光データの検出期間である第1の期間を各分割画像の撮像の開始直前における短い時間とし、外光の周波数の演算に用いる外光データの検出期間である第2の期間を第1の期間よりも長い時間とすれば、上記請求項1と同様な作用を得ることができる。
【0009】また、決定手段が、奇数列画素に対する撮像開始タイミングを、位相演算手段により求めた外光の位相に基づいて決定し、偶数列画素に対する撮像開始タイミングを、周波数演算手段により求めた外光の周波数に基づいて決定するようにしてもよい。これにより、例えば、奇数列画素による撮像を最初に行い、偶数列画素による撮像を後で行うようにすれば、上記請求項1と同様な作用を得ることができる。
【0010】また、上記請求項2の発明において、第1の期間が第2の期間よりも短くなるようにすることが望ましい。これにより、上記請求項1に記載の作用を的確に得ることができる。
【0011】また、上記第1の期間と第2の期間とが重複するようにすることが望ましい。これにより、外光の位相の演算に用いる外光データの検出と、外光の周波数の演算に用いる外光データの検出とを共に最初の分割画像の撮像直前とすることができるので、外光位相の演算誤差及び外光周波数の演算誤差の累積が奇数列画素及び偶数列画素による撮像開始タイミングに及ぼす影響を抑えて、これらの撮像開始タイミングを任意のフリッカ位相に合わせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による画像処理装置である画像読取装置について図面を参照して説明する。図1は本実施形態による画像読取装置の全体構成を示す。この画像読取装置は、基台となるベース10と、読取対象物21(以下、原稿という)を載せる原稿台20と、原稿の画像を上方から読み取るための読取光学系、撮像部及び制御部を内装するヘッド部30と、原稿台20上にヘッド部30を支持する支柱40とから構成されている。原稿台20上には、原稿21が上向きに載置される。ベース10の一隅に設けられた操作部50には、装置の状態を表示するための表示部、電源ON/OFFのためのメインスイッチ、読み取りの開始信号を入力するスタートキー52、及び各種条件を設定するためのキーが配置されている。また、ベース10上には、装置外の環境光を検出するための光センサ79(外光検出手段)が配設されており、この光センサ79により検出された外光のデータに基づいて、外光のフリッカ周期及び位相の検出が行われる。このフリッカ周期及び位相に基づいて、ヘッド部30による各分割画像の撮像のタイミングが制御される。
【0013】図2は上記ヘッド部30内の読取光学系と撮像部60の構成(側面視)を示す。撮像部60は、2次元エリアセンサ(CCD等)から成る撮像素子61(撮像手段)を含み、読取光学系は、結像レンズ62により構成される。撮像素子61は、撮像素子回路基板64上に装備されている。同基板64は撮像素子を駆動し、また、同素子から画像データを取り込むための回路を有している。原稿21の画像(静止画)は、結像レンズ62により撮像素子61上に結像され、撮像素子61により電気信号に変換される。読取光学系を構成する結像レンズ62は矢印Bに示すように回転可能に構成されており、結像レンズ62をこのように回転させることで、原稿画像の撮像位置(読取位置)を移動させることができ、従って、原稿21を複数領域に分割して読み込むことができる。この結像レンズ62は、各撮像(露光)動作と同期をとってモータやアクチュエータ等の駆動素子により回転移動される。後述するように、この分割して撮像された画像データは、合成(貼り合せ)されて1枚の画像に再現される。
【0014】図3は、前述した結像レンズ62を回転移動させて原稿を複数分割撮像し、貼り合わせ原稿を再現する要領を示す。(a)は、原稿21上を結像レンズ62が4分割撮像(露光)する際の撮像位置を示す。円形で示す■、■、■、■の各位置でその領域内の原稿画像を撮像する。(b)は、各位置で撮像した画像データの中から原稿部分を切り出し、並べ示している。(c)は、各並べられた画像を貼り合わせ処理を行なうことで、1枚の原稿画像に再現することを示す。結像レンズ62の回転移動量、撮像素子61の画素数、及び読取光学系の構成が予め分かっているので、画像の基準位置を基に各画像の貼り合わせ位置は演算により求まる。これら(a)、(b)、(c)の手順でもって原稿の分割撮像及び貼り合わせ動作が行なわれる。
【0015】図4は、本装置における制御部の回路ブロックを示す。制御部のCPU71は、本装置全体を制御するものであり、結像レンズ駆動部75の制御をも行なう。また、CPU71は、請求項における位相演算手段、周波数演算手段、決定手段及び制御手段としても機能する。垂直同期パルス発生部78は、撮像素子61の駆動信号を発生する。撮像素子61により読み取った画像は、一つの原稿を複数に分割して撮像されたものの一つであり、この分割画像が順次、A/D変換器72でデジタルデータに変換された後、メモリ77に一時的に保存される。光センサ79は、環境照明のフリッカ周期及びフリッカ位相の演算の基となる外光データを検出する。CPU71は、光センサ79により検出された外光データに基づいてフリッカの周期及び位相を演算して、これらの演算結果に基づき垂直同期パルス発生部78による撮像素子61の駆動信号の発生タイミングを制御する。この駆動信号発生タイミングの制御の詳細については後述する。全ての分割画像のデータが揃うと、CPU71は、メモリ77からこれらの分割画像のデータを読み出して、画像処理部73に転送する。
【0016】上記の画像処理部73は、各分割画像のデータに対してホワイトバランス補正、画像濃度補正、MTF補正、感度ばらつき補正等の処理を行った上で、これらのデータを貼合せ処理部74に出力する。貼合せ処理部74は、複数枚に分割して撮像された分割画像の貼り合わせ処理を行ない、一つの原稿画像に再現した上で、再現した原稿画像のデータを外部に出力する。この外部出力データは、例えばプリンタに転送されて用紙上に画像出力されたり、また、パソコンなどに画像データとして記憶される。
【0017】図5は、インターレス制御CCD(撮像素子)を用いた場合のフレーム読み出しモードの手順を示す。(a)はCCD画素の並びの一部を示したもので、奇数列にR(赤)、G(緑)の並び、偶数列にG(緑)、B(青)の並びで画素が配列されている。奇数列及び偶数列の各画素が同時間、露光される。(b)は露光後のインターレス制御CCDの転送手順を示しており、奇数列画素を全画素転送後、偶数列画素を全画素転送する。(c)は転送された奇数列及び偶数列の画素をカラー補間処理によりRGBカラーの画素データに変換処理した状態を示す。本処理は、撮像素子内で行われるのではなく、前述の画像処理部73で行なわれる。
【0018】図6は、インターレス制御CCDのフレーム読み出しモードの制御内容を示す。1枚の分割画像を撮像する際に、図に示されるように、3回の垂直同期パルスが出力される。1つ目と2つ目のパルス間は奇数列画素の露光モードであり、2つ目と3つ目のパルス間は奇数列画素の転送モードと偶数列画素の露光モードとを兼ねており、3つ目のパルス後は偶数列画素の転送モードになる。つまり、CCDに露光動作させる電子シャッターを異なるタイミングで2回ONし、奇数列画素と偶数列画素の各露光を異なるタイミングで、同じ時間分だけ行う。CPU71は、光センサ79の出力から環境照明のフリッカ位相を求め、フリッカに同期させて(撮影毎に同じフリッカ位相で)、上記1つ目の垂直同期パルスを出力させる。また、CPU71は、光センサ79の出力から環境照明のフリッカ周期を求めて、垂直同期パルスの間隔(1つ目と2つ目、及び2つ目と3つ目の間隔)をこのフリッカ周期の整数倍になるように設定する。何故なら、例えば特開2000−175105号公報に示されるように、垂直同期パルス間隔をフリッカ周期の整数倍とすると、異なるタイミングで撮影した画像の露光量が一定となるからである。つまり、垂直同期パルス間隔をフリッカ周期の整数倍に設定することにより、奇数列画素と偶数列画素の露光量が同じになるからである。
【0019】ここで、図7(a)(b)を参照して、1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングについて説明する。例えば、1枚目の分割画像の撮影時における1つ目の垂直同期パルスを図7(a)に示されるタイミングIで出力し、2枚目の分割画像の撮影時における1つ目の垂直同期パルスを図7(b)に示されるタイミングI’で出力したとすると、均一な濃度の原稿を分割撮影した場合でも、1枚目の分割画像の撮影時における蓄積電荷100は、2枚目の分割画像の撮影時における蓄積電荷101とは異なる面積となる。従って、蓄積電荷100と蓄積電荷101とでは、同じ露光時間でも積分した値が異なるので、1枚目の分割画像と2枚目の分割画像の再現画像は異なったものとなる。このように、各分割画像の撮影の際における1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングとフリッカ周期との同期がとれていない場合には、均一濃度の原稿を読み取ったとしても、上記図3(c)に示される■、■、■、■の各分割画像を張り合わせた合成画像は、各分割画像の濃度が異なる不自然な画像になってしまう。これに対して、本画像読取装置は、各分割画像の撮影の際における1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングをフリッカ周期に同期させているため、均一濃度の原稿を読み取った場合に、各分割画像の撮影時における露光時間が同じであれば、撮像素子61内の蓄積電荷は常に一定となり、従って、各分割画像の合成画像からフリッカの影響を除去することができる。
【0020】本画像読取装置は、1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングをフリッカに同期させ、1つ目と2つ目の垂直同期パルスの間隔をフリッカ周期の整数倍に設定する。つまり、フリッカの位相から1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを決定し、フリッカの周期から垂直同期パルス間隔を決定する。
【0021】本画像読取装置は、環境照明のフリッカ周期及び位相の検出にフーリエ変換を用いる。フーリエ変換で周波数を求める場合、周波数の検出分解能は、サンプリングするデータ数とサンプリング周期に依存する。例えば、データ数が1024個、サンプリング周期が488μsecの場合、(1024×488μsec = )0.5秒間分のデータを検出に用いるため、2Hzピッチでの検出となり、データ数が1024個、サンプリング周期が4880μsecの場合、(1024×4880μsec = )5秒間のデータを検出に用いるため、0.2Hzピッチでの検出となる。つまり検出分解能を細かくするとサンプリングに要する時間は長くなり、検出分解能を粗くするとサンプリングに要する時間は短くなるという特徴がある。
【0022】ここで、上記のフリッカ周期の検出誤差が撮影画像に及ぼす影響について述べる。フリッカ周期の検出に誤差が存在する場合、検出したフリッカ周期に基づいて1つ目と2つ目の垂直同期パルスの間隔を決定すると、誤差がフリッカ周期の整数倍分だけ累積し、これが奇数列画素と偶数列画素の露光量差となる。しかし、フリッカのサンプリングタイミングに関わらず、誤差の累積はフリッカ周期の整数倍だけである。言い換えると、1つ目と2つ目の垂直同期パルス間隔については、サンプリングした直後の撮影でも、1分後の撮影でも、10分後の撮影でも、累積する誤差の量は同じである。一方、1つ目の垂直同期パルス発生タイミングについては、フリッカ周期の検出に誤差が存在する場合、検出したフリッカ周期に基づいて1つ目の垂直同期パルス発生タイミングを決定すると、フリッカのサンプリングタイミングと、各分割画像撮影の際における1つ目の垂直同期パルス発生タイミングの間に入るフリッカの数だけ誤差が累積する。すなわち、1つ目の垂直同期パルス発生タイミングが、フリッカのサンプリングタイミングから離れれば離れるほど、累積する誤差は増加する。さらに、温度や使用電力等の影響を受けてフリッカ周期が変動した場合は、上記の累積誤差に加え、フリッカ周期の変動に起因するずれも発生する。さらに、そのずれも累積する。
【0023】次に、本画像読取装置における1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングと垂直同期パルス間隔の決定方法の詳細について説明する。本画像読取装置は、偶数列画素の露光において、電子シャッターの制御開始タイミングを垂直同期パルスの出力タイミング(図7(a)のII及び図7(b)のII’参照)に同期させる。従って、電子シャッターの制御開始タイミングを変更するためには、垂直同期パルスの周期(間隔)を変更する必要がある。上述したように、この垂直同期パルスの周期を決定する際には、垂直同期パルスの周期をフリッカ周期の整数倍にして、奇数列画素と偶数列画素の露光量を同じにする必要がある。そのためには、フリッカ周期の検出精度を向上させて、垂直同期パルスの周期を正確にフリッカ周期の整数倍に設定する必要がある。そこで、本画像読取装置は、サンプリング周期を長くして分解能を向上させた状態でフリッカ周期の検出を行うことにより、フリッカ周期の検出精度を向上させている。具体的には、図7(b)のt2に示されるように、1024個のデータを4880μsec周期に約5秒間サンプリングして、分解能0.2Hzピッチでフリッカの検出を行う。そして、このサンプリング結果から求めたフリッカ周期(又はフリッカ周波数)に基づいて、垂直同期パルスの周期を決定する(フリッカの周期と垂直同期パルスの周期を合わせる)。
【0024】一方、本画像読取装置は、奇数列画素の露光においても、電子シャッターの制御開始タイミング(図7(a)のI及び図7(b)のI’参照)を垂直同期パルスに同期させる。ここで、上述したように、1枚目の分割画像の撮影開始時におけるフリッカの位相と2枚目の分割画像の撮影開始時におけるフリッカの位相とが異なると、それぞれの画像を撮影した際における奇数列画素の露光量が異なってしまうので、1枚目と2枚目の分割画像の撮影開始時におけるフリッカ位相を合わせることが非常に重要となる。撮像素子61は、各分割画像の撮影開始指令が出ると、すぐに奇数列画素による露光動作を行う。このため、CPU71は、撮影開始指令が出た後の短いサンプリング期間でフリッカをサンプリングし、このサンプリング結果に基づいてフリッカの位相を即座に演算して、フリッカの任意の位相に1つめの垂直同期パルスの出力タイミングを同期させる。ただし、2枚目の分割画像の撮影時における奇数列画素の露光を開始する際のフリッカの位相が、1枚目の分割画像の撮影時における奇数列画素の露光を開始する際のフリッカの位相と同位相であることが絶対条件である。
【0025】上記の垂直同期パルスの周期(間隔)を検出するためのフリッカのサンプリングと、1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを検出するためのフリッカのサンプリングとは、いずれも1つ目の垂直同期パルスが出力される前に行われる。また、図7(b)には、1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを検出するためのフリッカ(位相検出用)のサンプリング周期t1と、垂直同期パルス間隔を検出するためのフリッカ(周波数検出用)のサンプリング周期t2とが重複したタイミングとなる場合の例を示したが、t1とt2との関係はこれに限らず、t2の終了後にt1がくるようにしてもよい。ただし、この場合でも、t1が奇数列画素による露光開始直前のタイミングとなるようにする必要がある。
【0026】次に、図8のフローチャートを参照して、本画像読取装置による各分割画像の撮影処理について説明する。CPU71は、電源が投入されると、488μsec周期で光センサ79からの出力のサンプリングを開始する。そして、4880μsec間隔の1024個のサンプリングデータ(5秒間分のサンプリングデータ)を使用して、0.2Hzピッチで垂直同期パルス間隔を決定するためのフリッカ周波数の検出を行う(S1)。次に、CPU71は、ユーザからの撮影開始指示があったか否かをチェックする(S2)。そして、指示がない場合は(S2でNO)、S1の処理に戻り、再び0.2Hzピッチの検出分解能でフリッカ周波数を検出し直す。これに対して、ユーザからの撮影開始指示があった場合(S2でYES)、すなわち、図1に示されるスタートキー52が押下された場合には、S3に進み、1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを決定するためにフリッカの位相の検出を行う。具体的には、488μsec間隔の1024個のサンプリングデータ(0.5秒間分のサンプリングデータ)を使用して、2Hzピッチでフリッカ位相の検出を行う(S3)。
【0027】次に、CPU71は、上記S1で検出したフリッカ周波数に基づいて、各分割画像撮影の際における垂直同期パルスの間隔を決定する(S4)。そして、上記S3で検出したフリッカ位相に基づいて1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを決定した後、この垂直同期パルスの出力タイミングとS4で決定した垂直同期パルス間隔とに基づいて、撮像素子61による1枚目の分割画像の撮影を行う(S5)。1枚目の分割画像の撮影が終了すると、CPU71は、2枚目の分割画像の撮影時における1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを決定するために、上記S3と同様な処理を行って、2枚目の分割画像の撮影直前におけるフリッカの位相の検出を行う(S6)。そして、検出したフリッカ位相に基づいて、2枚目の分割画像の撮影時における1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを決定した後、この垂直同期パルスの出力タイミングとS4で決定した垂直同期パルス間隔とに基づいて、2枚目の分割画像の撮影を行う(S7)。次に、CPU71は、上記S6及びS7と同様な処理を行って、3枚目の分割画像の撮影(S8及びS9)と、4枚目の分割画像の撮影(S10及びS11)とを行う。
【0028】上述したように、本実施形態による画像読取装置は、垂直同期パルス間隔を決定するためのフリッカ周波数の検出時には、フリッカのサンプリング周期を長くして検出分解能を向上するようにした。具体的には、1024個のデータを4880μsec周期でサンプリングして、検出分解能を0.2Hzピッチとするようにした。一方、1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングを決定するためのフリッカ位相の検出時には、フリッカのサンプリングをサンプリング周期を短くして撮影直前に行うようにした。具体的には、1024個のデータを488μsec周期でサンプリングして、検出分解能を2Hzピッチとするようにした。これにより、フリッカ周期の検出誤差の累積に起因して1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングと任意のフリッカ位相とのずれが大きくなるのを防ぐことができ、また、フリッカ周波数の変動により1つ目の垂直同期パルスの出力タイミングと任意のフリッカ位相とのずれが生じる頻度を少なくすることができる。
【0029】本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、本実施形態では、撮像素子61の奇数列画素による露光を偶数列画素による露光よりも先に行う場合の例を示したが、偶数列画素による露光を奇数列画素による露光よりも先に行ってもよい。また、本実施形態では、原稿画像を2×2の4枚の画像に分割して撮影した場合の例を示したが、原稿画像の分割数はこれに限られず、原稿画像を左右の2つの部分に分割してもよいし、他の任意の枚数に分割してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、撮像手段の奇数列画素又は偶数列画素のいずれか一方の列の画素に対する撮像開始タイミングを外光のデータから演算した外光の位相に基づいて決定し、他方の列の画素に対する撮像開始タイミングを外光の周波数に基づいて決定するするようにした。これにより、例えば、奇数列画素又は偶数列画素のうち最初に撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングを、外光の位相に基づいて決定するようにすれば、外光の周波数の検出結果に誤差がある場合や、外光の周波数の検出後にフリッカ周期が温度や使用電力等の影響を受けて変動した場合でも、各分割画像の撮像開始タイミングを任意のフリッカ位相に合わせることができる。従って、各分割画像の露光量に生じる差異を抑えて、自然な合成画像を得ることができる。
【0031】また、外光の位相の演算に用いる外光データよりも長時間の外光データに基づいて、高い精度で外光の周波数を求めて、この外光周波数と、上記の方法により決定した最初に撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングとに基づいて、後で撮像を行う方の列の画素に対する撮像開始タイミングを決定するようにすれば、最初に撮像を行う方の列の画素と、後で撮像を行う方の列の画素の撮像開始タイミングを任意のフリッカ位相に合わせることができる。これにより、奇数列画素と偶数列画素との間の露光量の差異を抑えることができるので、良好な分割画像を得ることができる。
【0032】また、請求項2の発明によれば、第1の期間における外光データに基づいて外光の位相を求め、第1の期間とは異なる第2の期間における外光データに基づいて外光の周波数を求めるようにしたことにより、例えば、周波数演算用の外光データの検出期間である第2の期間を位相演算用の外光データの検出期間である第1の期間よりも長い時間とすれば、上記請求項1に記載の効果を的確に得ることができる。
【0033】また、奇数列画素に対する撮像開始タイミングを外光の位相に基づいて決定し、偶数列画素に対する撮像開始タイミングを外光の周波数に基づいて決定するようにすることにより、例えば、奇数列画素による撮像を最初に行い、偶数列画素による撮像を後で行うようにすれば、上記請求項1に記載の効果を的確に得ることができる。
【0034】また、上記請求項2の発明において、第1の期間が第2の期間よりも短くなるようにすることにより、上記請求項1に記載の効果を的確に得ることができる。
【0035】また、上記第1の期間と第2の期間とが重複するようにすることにより、外光の位相の演算に用いる外光データの検出と、外光の周波数の演算に用いる外光データの検出とを共に最初の分割画像の撮像直前とすることができる。これにより、外光位相の演算誤差及び外光周波数の演算誤差の累積が奇数列画素及び偶数列画素による撮像開始タイミングに及ぼす影響を抑えて、これらの撮像開始タイミングを任意のフリッカ位相に合わせることができるので、各分割画像の露光量に生じる差異を抑えて、自然な合成画像を得ることができる。




 

 


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