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発明の名称 光記録再生装置およびチルトエラー信号生成方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−77158(P2003−77158A)
公開日 平成15年3月14日(2003.3.14)
出願番号 特願2001−266050(P2001−266050)
出願日 平成13年9月3日(2001.9.3)
代理人 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【テーマコード(参考)】
5D118
【Fターム(参考)】
5D118 AA16 BA01 BC09 CA05 CD02 CD04 CG04 CG44 DA35 
発明者 加納 康行 / 梶山 清治 / 日比野 克俊 / 土屋 洋一
要約 課題
精度の良いチルト制御を行うことができ、また、チルト検出のために専用の光検出器等を配する必要がなく、且つ、チルトエラー信号を生成するための回路構成を簡素化し得る光記録再生装置およびチルトエラー信号生成方法を提供する。

解決手段
トラック上に反射率の変化するマークが形成されている場合に、ビームがこのマークを走査すると、ディスクからの反射ビームを受光する光検出器の出力から生成したプッシュプル信号上にパルス信号が生じ、このパルス信号の波高値がチルトエラーに応じて変化する。かかる波高値を監視してチルト制御を行う。
特許請求の範囲
【請求項1】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生する光記録再生装置において、前記トラックからの反射ビームを受光してプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査したときに前記プッシュプル信号生成手段上に現れるパルス信号に基づいてチルトエラー信号を生成するチルトエラー信号生成手段と、前記チルトエラー信号に基づいて前記ビームの前記ディスクに対する入射角度を調整するチルト補正手段とを有することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項2】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生する光記録再生装置において、前記トラックからの反射ビームを受光してタンジェンシャルプッシュプル信号を生成するタンジェンシャルプッシュプル信号生成手段と、ビームが前記マークを走査したときに前記タンジェンシャルプッシュプル信号生成手段上に現れるパルス信号に基づいてチルトエラー信号を生成するチルトエラー信号生成手段と、前記チルトエラー信号に基づいて前記ビームの前記ディスクに対する入射角度を調整するチルト補正手段とを有することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項3】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生する光記録再生装置において、前記トラックからの反射ビームを受光してラジアルプッシュプル信号を生成するラジアルプッシュプル信号生成手段と、ビームが前記マークの近傍箇所を走査したときに前記ラジアルプッシュプル信号生成手段上に現れるパルス信号に基づいてチルトエラー信号を生成するチルトエラー信号生成手段と、前記チルトエラー信号に基づいて前記ビームの前記ディスクに対する入射角度を調整するチルト補正手段とを有することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項4】 請求項1ないし3の何れかにおいて、チルトエラー信号生成手段は、非点収差を利用してフォーカスエラー信号を生成するための光検出器を共用することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項5】 請求項3において、チルトエラー信号生成手段は、ラジアルプッシュプルによりトラッキングエラー信号を生成するための光検出器を共用することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項6】 請求項3において、チルトエラー信号生成手段は、ラジアルプッシュプルによりトラッキングエラー信号を生成するための光検出器と、この光検出器からの出力からプッシュプル信号を生成するためのプッシュプル信号生成回路を共用することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項7】 請求項1ないし6の何れかにおいて、トラックは螺旋状のグルーブと当該グルーブ間のピッチ領域に形成されたランドとからなり、前記マークはこれらグルーブとランドの両方に形成されており、前記ビームは前記グルーブとランドの何れか一方を走査するメインビームと他方を走査するサブビームとからなり、前記プッシュプル信号生成手段は、前記メインビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項8】 請求項1ないし6の何れかにおいて、トラックは螺旋状のグルーブと当該グルーブ間のピッチ領域に形成されたランドとからなり、前記マークはこれらグルーブとランドの両方に形成されており、前記ビームは前記グルーブとランドの何れか一方を走査するメインビームと他方を走査するサブビームとからなり、前記プッシュプル信号生成手段は前記サブビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項9】 請求項8において、前記サブビームは前記メインビームよりも先行するようにしてグルーブまたはランド上に位置付けられており、前記前記プッシュプル信号生成手段は当該サブビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項10】 請求項1ないし6の何れかにおいて、トラックは螺旋状のグルーブと当該グルーブ間のピッチ領域に形成されたランドとからなり、前記マークはこれらグルーブとランドの何れか一方にのみ形成されており、前記ビームは前記グルーブとランドの何れか一方を走査するメインビームと他方を走査するサブビームとからなり、前記プッシュプル信号生成手段は、前記マークが形成された前記グルーブまたは前記ランドを走査する方のビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項11】 請求項10において、前記サブビームは前記マークが形成された前記ランドを走査し且つメインビームよりも先行するように当該グルーブまたはランド上に位置付けられており、前記前記プッシュプル信号生成手段は当該サブビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項12】 請求項1ないし11の何れかにおいて、前記チルトエラー信号は、ビームが前記マーク上を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じる正負の2つのパルス信号の波高値を比較し、このうち何れが大きいか、および、その大きさの差によって、チルトエラー信号を生成することを特徴とする光記録再生装置。
【請求項13】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器を有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成し、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とするチルトエラー信号生成方法。
【請求項14】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器を有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からタンジェンシャルプシュプル信号を生成し、ビームが前記マークを走査するときに前記タンジェンシャルプシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とするチルトエラー信号生成方法。
【請求項15】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器を有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からラジアルプッシュプル信号を生成し、ビームが前記マークの近傍箇所を走査するときに前記ラジアルプッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とするチルトエラー信号生成方法。
【請求項16】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器と、当該光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段とを有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とするチルトエラー信号生成方法。
【請求項17】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器と、当該光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段とを有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からタンジェンシャルプシュプル信号を生成し、ビームが前記マークを走査するときに前記タンジェンシャルプシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とするチルトエラー信号生成方法。
【請求項18】 トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器と、当該光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段とを有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からラジアルプッシュプル信号を生成し、ビームが前記マークの近傍箇所を走査するときに前記ラジアルプッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とするチルトエラー信号生成方法。
【請求項19】 請求項13ないし18の何れかにおいて、前記チルトエラー信号は、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じる正負の2つのパルス信号の波高値を比較し、このうち何れが大きいか、および、その大きさの差によって、チルトエラー信号を生成することを特徴とするチルトエラー信号生成方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク面の傾きに応じて光ヘッドの光軸の傾きを調整するチルト制御装置を備えた光記録再生装置およびチルトエラー信号生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクに対し情報を記録・再生するディスク記録再生装置においては、ディスク上の記録トラックにレーザビームを合焦させながら追従させるべく、フォーカス制御装置とトラッキング制御装置が配備されている。かかるフォーカス制御装置とトラッキング制御装置はレーザビームを合焦させる対物レンズをディスク面に垂直な方向およびトラックに垂直な方向に駆動制御し、トラック上におけるレーザビームの合焦ずれとトラックずれを補正する。
【0003】かかる制御によりビームはトラック上に合焦されるが、ディスク面に対する対物レンズの光軸が垂直状態から傾くと、光学的な収差が発生し、情報の記録再生に支障が生じる。かかる光軸の傾きは、ディスク製造時のばらつき等によってディスク径方向の切断面が水平とはならず上下に傾くことによって生じる。
【0004】そこで、かかる不都合を解消すべく、ディスク面に対する光軸の傾きを検出してこれを補正するチルト制御装置が配備されている。かかるチルト制御装置としては、ピックアップの基体に対して対物レンズ駆動装置を傾けるものや、ピックアップ全体を傾けるもの等がある。また、傾けるための駆動手段として、圧電素子を用いるものや、カム機構を用いるもの等がある。
【0005】かかるチルト制御装置においては、光ディスクに対する光軸の傾きに応じたチルトエラー信号がチルト検出部によって出力され、かかるエラー信号に応じて圧電素子やカム機構が駆動されて、ディスク面に対する光軸の傾き補正がなされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、チルトエラー信号は、対物レンズの側近にチルト検出用の発光手段と光検出器を配しておき、この光検出器からの出力信号に基づいて生成される。かかるチルト検出用の光検出器は、上記のようにディスク径方向のディスク面の傾きをディスクからの反射ビームによって検出するものであり、2分割されたセンサー上における上記反射ビームの移動が上記ディスク面の傾きに応じて一方のセンサーから他方のセンサーに変位するように構成されている。チルトエラー信号は、上記2分割されたセンサーの出力を減算して生成されるものである。
【0007】しかしながら、かかるチルトエラー信号は、上記のように生成されるので、センサー上におけるトラック(記録溝)の像の影響を受けやすく、2分割された各センサー出力の差がチルトによるものなのか、像によるものなのか判別し難いものであった。従って、精度のよいチルト制御が困難であった。
【0008】また、上記従来装置によれば、チルト検出用の発行手段と光検出器の他、その出力からチルトエラー信号を生成するための回路が別途独立して必要であるため、回路構成が複雑となっていた。
【0009】そこで本発明は、精度の良いチルト制御を行い得る光記録再生装置およびチルトエラー信号生成方法を提供することを課題とする。また、チルト検出のために専用の光検出器等を配する必要がなく、且つ、チルトエラー信号を生成するための回路構成を簡素化し得る光記録再生装置およびチルトエラー信号生成方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されている場合に、形成されている場合に、ビームがこのマークまたはその近傍箇所を走査すると、当該ビームのディスクからの反射ビームを受光する光検出器の出力から生成したプッシュプル信号上にパルス信号が生じ、このパルス信号の波高値がチルトエラーに応じて変化することに着目してなされたものである。
【0011】請求項1の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生する光記録再生装置において、前記トラックからの反射ビームを受光してプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査したときに前記プッシュプル信号生成手段上に現れるパルス信号に基づいてチルトエラー信号を生成するチルトエラー信号生成手段と、前記チルトエラー信号に基づいて前記ビームの前記ディスクに対する入射角度を調整するチルト補正手段とを有することを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生する光記録再生装置において、前記トラックからの反射ビームを受光してタンジェンシャルプッシュプル信号を生成するタンジェンシャルプッシュプル信号生成手段と、ビームが前記マークを走査したときに前記タンジェンシャルプッシュプル信号生成手段上に現れるパルス信号に基づいてチルトエラー信号を生成するチルトエラー信号生成手段と、前記チルトエラー信号に基づいて前記ビームの前記ディスクに対する入射角度を調整するチルト補正手段とを有することを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生する光記録再生装置において、前記トラックからの反射ビームを受光してラジアルプッシュプル信号を生成するラジアルプッシュプル信号生成手段と、ビームが前記マークの近傍箇所を走査したときに前記ラジアルプッシュプル信号生成手段上に現れるパルス信号に基づいてチルトエラー信号を生成するチルトエラー信号生成手段と、前記チルトエラー信号に基づいて前記ビームの前記ディスクに対する入射角度を調整するチルト補正手段とを有することを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れかにおいて、チルトエラー信号生成手段は、非点収差を利用してフォーカスエラー信号を生成するための光検出器を共用することを特徴とする。
【0015】請求項5の発明は、請求項3において、チルトエラー信号生成手段は、ラジアルプッシュプルによりトラッキングエラー信号を生成するための光検出器を共用することを特徴とする。
【0016】請求項6の発明は、請求項3において、チルトエラー信号生成手段は、ラジアルプッシュプルによりトラッキングエラー信号を生成するための光検出器と、この光検出器からの出力からプッシュプル信号を生成するためのプッシュプル信号生成回路を共用することを特徴とする。
【0017】請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れかにおいて、トラックは螺旋状のグルーブと当該グルーブ間のピッチ領域に形成されたランドとからなり、前記マークはこれらグルーブとランドの両方に形成されており、前記ビームは前記グルーブとランドの何れか一方を走査するメインビームと他方を走査するサブビームとからなり、前記プッシュプル信号生成手段は、前記メインビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする。
【0018】請求項8の発明は、請求項1ないし6の何れかにおいて、トラックは螺旋状のグルーブと当該グルーブ間のピッチ領域に形成されたランドとからなり、前記マークはこれらグルーブとランドの両方に形成されており、前記ビームは前記グルーブとランドの何れか一方を走査するメインビームと他方を走査するサブビームとからなり、前記プッシュプル信号生成手段は前記サブビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする。
【0019】請求項9の発明は、請求項8において、前記サブビームは前記メインビームよりも先行するようにしてグルーブまたはランド上に位置付けられており、前記前記プッシュプル信号生成手段は当該サブビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする。
【0020】請求項10の発明は、請求項1ないし6の何れかにおいて、トラックは螺旋状のグルーブと当該グルーブ間のピッチ領域に形成されたランドとからなり、前記マークはこれらグルーブとランドの何れか一方にのみ形成されており、前記ビームは前記グルーブとランドの何れか一方を走査するメインビームと他方を走査するサブビームとからなり、前記プッシュプル信号生成手段は、前記マークが形成された前記グルーブまたは前記ランドを走査する方のビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする。
【0021】請求項11の発明は、請求項10において、前記サブビームは前記マークが形成された前記ランドを走査し且つメインビームよりも先行するように当該グルーブまたはランド上に位置付けられており、前記前記プッシュプル信号生成手段は当該サブビームがディスクから反射された反射ビームに基づいてプッシュプル信号を生成することを特徴とする。
【0022】請求項12の発明は、請求項1ないし11の何れかにおいて、前記チルトエラー信号は、ビームが前記マーク上を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じる正負の2つのパルス信号の波高値を比較し、このうち何れが大きいか、および、その大きさの差によって、チルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0023】請求項13の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器を有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成し、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0024】請求項14の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器を有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からタンジェンシャルプシュプル信号を生成し、ビームが前記マークを走査するときに前記タンジェンシャルプシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0025】請求項15の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器を有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からラジアルプッシュプル信号を生成し、ビームが前記マークの近傍箇所を走査するときに前記ラジアルプッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0026】請求項16の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器と、当該光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段とを有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0027】請求項17の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器と、当該光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段とを有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からタンジェンシャルプシュプル信号を生成し、ビームが前記マークを走査するときに前記タンジェンシャルプシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0028】請求項18の発明は、トラック上に回折特性の変化するマークが形成されたディスクに対し情報を記録および/もしくは再生すると共に、前記トラックから反射された反射ビームを受光する光検出器と、当該光検出器からの出力信号からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段とを有する光記録再生装置に用いられるチルト制御方法であって、前記光検出器からの出力信号からラジアルプッシュプル信号を生成し、ビームが前記マークの近傍箇所を走査するときに前記ラジアルプッシュプル信号上に生じるパルス信号の波高値に基づいてチルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0029】請求項19の発明は、請求項13ないし18の何れかにおいて、前記チルトエラー信号は、ビームが前記マークまたはその近傍箇所を走査するときに前記プッシュプル信号上に生じる正負の2つのパルス信号の波高値を比較し、このうち何れが大きいか、および、その大きさの差によって、チルトエラー信号を生成することを特徴とする。
【0030】本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
【0031】なお、請求項における「トラック」は実施の形態におけるグルーブおよびランドが対応する。請求項における「マーク」は実施の形態におけるファインクロックマークおよびランドプリピットが対応する。「プッシュプル信号生成手段」、「タンジェンシャルプッシュプル信号生成手段」および「ラジアルプッシュプル信号生成手段」は実施の形態における図9および図10の光検出器および加減算回路が対応する。請求項における「チルトエラー信号生成手段」は実施の形態における図13の回路が対応する。請求項における「チルト補正手段」は実施の形態における図5および図6の駆動機構が対応する。
【0032】ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0034】まず、図1を参照して、本実施の形態に係る光磁気ディスクの構造を説明する。ディスクには、外周部から内周部に亘って螺旋状の溝(グルーブ)が形成されており、従って、この溝間のピッチ領域には、同様に螺旋状の平坦部(ランド)が形成されている。
【0035】この内、グルーブには、ある半径領域内において1周を均等な角度で分割した位置に平坦部が形成されており、また、ランドには同一の位置に溝部が形成されている。これら平坦部と溝部はファインクロックマークと称され、同期信号およびクロック信号生成のために物理フォーマットとして形成されたものである。情報は、ディスクをある半径領域内において角速度一定で回転させながら、グルーブおよびランドに光磁気記録される。
【0036】次に、図2を参照して、光ヘッドのフォーカス制御装置、トラキング制御装置、チルト制御装置の構成を説明する。図において、1は上記構造を有する光磁気ディスク、2はディスク1を駆動するスピンドルモータ、3は光ヘッド、4は光ヘッドの光検出器3aの出力を増幅するプリアンプ、5はプリアンプ4からの出力を受けてフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびチルトエラー信号を生成する信号生成回路、6は信号生成回路5からの各エラー信号を受けてフォーカスサーボ信号、トラッキングサーボ信号およびチルトサーボ信号を生成し、これを光ヘッド3のサーボ機構3bに出力するサーボ回路である。
【0037】なお、情報の記録再生には図2に示すサーボ装置の他、信号記録のための磁気ヘッドや各種の信号処理回路が必要であるが、これらは従前の光磁気記録再生装置と同様であるので図示を省略する。情報の再生のための信号処理系はプリアンプ4からの信号を受けて再生信号を生成する。また、光ヘッド3からのレーザビーム照射位置に対向するディスク1の反対側に磁気ヘッドが配されており、情報の記録は、この磁気ヘッドに対し記録信号に応じた駆動信号を印加することによって行われる(磁界変調方式)。
【0038】図3および図4に、光ヘッド3の光学系を示す。図3は光学系を上から見た図、図4は光学系を側方から見た図である。図において、301は半導体レーザ、302は回折格子、303はコリメータレンズ、304は偏光ビームスプリッタ、305は反射ミラー、306は対物レンズ306はウォラストンプリズム、308は集光レンズ、309はシリンドリカルレンズ、310は光検出器である。
【0039】ここで、偏光ビームスプリッタ304にはP偏光の透過が約80%、P偏光の反射が約2%、S偏光の反射が約100%となる偏光特性を持つ。また、ウォラストンプリズムは入射するビームの偏光方向の違いによって3つの方向にビームを分離する偏光特性を持つ。
【0040】半導体レーザ301から出射された直線偏光のレーザビーム(P偏光)は、回折格子302により3ビームとされ、コリメータレンズ303によって平行光とされる。しかる後偏光ビームスプリッタ304を透過(約80%)し、反射ミラー305によって上方に反射され、対物レンズ306によってディスク1上に合焦される。
【0041】ディスク上に合焦されたビームはディスク1によって反射され、上記光路を逆方向に辿る。ディスク1からの反射ビームは偏光ビームスプリッタ304で反射(約20%)され、ウォーラストンプリズム307に入射し、偏光方向により回折格子302での3ビームの分離方向と直行するように更に3つの方向分離される。しかる後、かかる反射ビームは、集光レンズ308により集光され、さらにシリンドリカルレンズ309によってビーム径の一方向のみに集光作用を受け、光検出器310に受光される。尚、ウォーラストンプリズム307での分光については、MOなど光磁気記録用のピックアップ光学構成として既に周知であるので説明は省略する。
【0042】ここで、回折格子302によって一次分割された3つの3ビーム(メインビームB0、サブビームB1、B1)は、更にウォーラストンプリズム307によって2次分割されて光検出器310に至る。いま、メインビームB0の2次分割ビームの内、真中のビームをB00とし、両端のビームをB01、B01とする。同様に、サブビームB1の2次分割ビームの内、真中のビームをB10とし、両端のビームをB11、B11とする。かかる9ビームの内、B00とB10、B10は、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびチルトエラー信号の生成用に用いられる。またB01、B01は光磁気再生信号の生成用に用いられる。B11、B11は信号生成用には用いられない。従って、光検出器310は、B00、B10、B10およびB10、B10の各ビームを受光するために、5組が配されているが、この内、B10、B10の各ビームを受光する組は、本実施の形態においてはチルトエラー信号生成用には用いられないので、図示およびその説明を省略する。
【0043】B00、B10、B10の各ビームを受光するための3組の光検出器310は、それぞれ4分割センサーによって構成されている。各組の光検出器上に集光されたビームスポットは、ディスク上におけるレーザビームの収束状態が合焦の場合には円となり、非合焦の場合には、楕円となる。4分割センサーからは、かかる円、楕円の状態に応じた信号が出力され、かかる4分割センサーからの出力によってフォーカスエラー信号が生成される。
【0044】なお、かかるシリンドリカルレンズを用いたフォーカスエラー信号の生成原理については、既に周知であるので説明を省略する。3組の光検出器からフォーカスエラー信号を生成する回路構成については、後述する。また、トラッキングエラー信号とチルトエラー信号は、4分割センサーの内、2つのセンサーを組としたプッシュプル信号によって生成されるが、これについても後述する。
【0045】図5および図6に、チルト制御装置の駆動系を示す。なお、フォーカス制御装置およびトラッキングエラー装置の駆動系は従来周知の構成なので、ここでは説明を省略する。
【0046】図において、311は対物レンズ306を保持する対物レンズ保持体、312は保持板、313は対物レンズ保持体311を保持板312に対し弾性支持する支持ワイヤー、314は光ヘッドの基体、315は基体314上に固設された一対の積層型圧電素子、316は積層型圧電素子に対し保持板312を支持せしめるヒンジ部材である。
【0047】ディスク1が水平状態の場合、圧電素子316、316には基準電圧V0が印加されている。かかる状態において、図5のようにディスク1が傾くと、対物レンズの光軸がディスク面に直交せず、ディスク面の傾き角だけ直交状態から傾く。かかる傾きはチルトエラーとして検出され、図2の信号生成回路5によってチルトエラー信号が生成される。そして、サーボ回路6によってチルトサーボ信号が生成され、圧電素子315、315にそれぞれ電圧Va、Vbが印加される。これにより、保持板312が傾き、対物レンズ306の光軸がディスク面に直交するように補正される。
【0048】なお、チルト制御装置の駆動系は図5および図6に示すものに限らず、他の駆動系を採用することも可能である。すなわち、上記では圧電素子を用いて駆動したが、これに変えてカム機構を採用することもできる。また、上記では対物レンズ保持体のみを傾けるようにしたが、基体314を傾けるようにしても良い。また、光ヘッド送り機構を含む光ヘッドメカニズム全体を傾けるようにしても良い。
【0049】図7に、フォーカスエラー信号生成回路を示す。なお、図には、ディスク上における3つのビームの照射状態と、これら3つのビームの反射光を受光する各組の光検出器との関係が分かるように、ディスク上のビームの照射状態を図の左側に併せて示してある。
【0050】半導体レーザから出射され回折格子によって分割された3つのビームの内、真ん中のメインビームは情報の記録再生用およびサーボ制御用に用いられ、2つのサブビームはサーボ制御用に用いられる。ディスクから反射された3つのビームは上記図3、図4の光学系によって、3組の4分割センサー上に収束される。このとき、ディスク上においてビームが合焦状態にある場合には、4分割センサー上に収束されたビームスポットは円形となり、4分割センサーに等しく掛かる。また、ディスク上においてビームが非合焦状態にある場合には、4分割センサー上のビームスポットは楕円形となる。ここで、合焦点がディスク面の手前すなわち対物レンズ側にあるときは、4分割センサー上のビームスポットは例えばセンサーBD、FH、JL方向に長い楕円となる。逆に、合焦点がディスクの向こう側(対物レンズから離れる方向)にある場合には、4分割センサー上のビームスポットはセンサーAC、EG、IK方向に長い楕円となる。
【0051】したがって、メインビームを受光する4分割センサーにおいては、センサーACの加算出力とセンサーBDの加算出力とを減算すればフォーカスエラー信号が得られる。同様に、サブビームを受光する4分割センサーにおいても、センサーEGの加算出力とセンサーFHの加算出力との減算、およびセンサーIKの加算出力とセンサーJLの加算出力との減算によってフォーカスエラー信号が得られる。
【0052】図7のフォーカスエラー信号生成回路においては、メインビームによる上記フォーカスエラー信号とサブビームによる上記フォーカスエラー信号とをさらに合成してフォーカスエラー信号を生成している。すなわち、サブビームによる2つのフォーカスエラー信号を加算し、これに係数αを乗じてメインビームのフォーカスエラー信号に加算することによってフォーカスエラー信号を生成する。
【0053】このように、メインビームによるフォーカスエラー信号のみを用いずにサブビームによるフォーカスエラー信号をさらに合成するようにしたのは、ディスクのグルーブ、ランド構造によって外乱成分がフォーカスエラー信号に漏れ込み、そのままではフォーカスサーボ特性が乱されるからである。かかる外乱成分は、メインビームとサブビームとでは逆位相となる。また、サブビームの反射光量はメインビームの反射光量より小さいので、サブビームによるフォーカスエラー信号はメインビームによるフォーカスエラー信号に比べて数段小さい。そこで、サブビームによる2つのフォーカスエラー信号を加算し、これをα倍した後にメインビームによるフォーカスエラー信号に加算することにより、逆位相関係にある外乱成分が相殺される。したがって、係数αは外乱成分が相殺されるように設定されなければならない。
【0054】なお、かかるフォーカスエラー信号に対する外乱の漏れ込み、およびその補償については、第60回応用物理学会学術講演会・講演予稿集(1999.9甲南大学)の3a−ZC−11「3ビームを用いたDVD−RAMディスク再生用光ピックアップ」に記載されている。
【0055】図8に、トラッキングエラー信号生成回路を示す。各組の光検出器は上記フォーカスエラー信号生成回路における光検出器を共用しており、4分割センサーからの出力線と加算回路、減算回路の構成のみが上記フォーカスエラー信号生成回路と相違している。
【0056】なお、各組の光検出器上に収束されたビームスポットにおいて、グルーブとランドの像は左右方向に生じ、メインビームがグルーブ上に正しく位置付けられている場合には、この像は、センサーABとセンサーCDを分割する分割線上に現れ、トラックずれが起こると、像は上下方向に変位する。サブビームのセンサー上における像の変位もこれと同様である。このように、図8において、ディスク上におけるグルーブおよびランドの方向とセンサー上におけるグルーブおよびランドの像の方向が90度回転しているのは、上記図3および図4のシリンドリカルレンズ309によって、反射光が一方向にのみ収束作用を受けたことを示すためである。
【0057】したがって、図8に示すように、メインビームを受光する4分割センサーにおいては、センサーABの加算出力とセンサーCDの加算出力とを減算すればトラッキングエラー信号が得られる。サブビームを受光する4分割センサーにおいては、センサーEFの加算出力とセンサーGHの加算出力との減算、およびセンサーIJの加算出力とセンサーKLの加算出力との減算によってトラッキングエラー信号が得られる。
【0058】図8のトラッキングエラー信号生成回路においては、メインビームによる上記トラッキングエラー信号とサブビームによる上記トラッキングエラー信号とをさらに合成してトラッキングエラー信号を生成している。すなわち、サブビームによる2つのトラッキングエラー信号を加算し、これに係数αを乗じてメインビームのトラッキングエラー信号に減算することによってトラッキングエラー信号を生成する。
【0059】このように、メインビームによるトラッキングエラー信号のみを用いずにサブビームによるトラッキングエラー信号をさらに合成するようにしたのは、対物レンズのトラッキング変位によりトラッキングエラー信号にオフセットが生じるからである。かかるオフセットは、メインビームとサブビームとでは同位相となる。また、サブビームの反射光量はメインビームの反射光量より小さいので、サブビームによるトラッキングエラー信号はメインビームによるトラッキングエラー信号に比べて数段小さい。そこで、サブビームによる2つのトラッキングエラー信号を加算し、これをα倍した後にメインビームによるトラッキングエラー信号に減算することにより、同位相関係にあるオフセット成分が相殺される。したがって、係数αはオフセット成分が相殺されるように設定されなければならない。
【0060】なお、かかるフォーカスエラー信号に対する外乱の漏れ込み、およびその補償については、第60回応用物理学会学術講演会・講演予稿集(1999.9甲南大学)の3a−ZC−11「3ビームを用いたDVD−RAMディスク再生用光ピックアップ」に記載されている。
【0061】次に、チルトエラー信号生成回路について以下に説明する。図9にチルトエラー信号生成のための光検出器と加減算回路を示す。図9の光検出器は、上記フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を生成するための光検出器を共用するものである。
【0062】まず、図9に基づきチルトエラー信号の生成について説明する。メインビームがグルーブ上のファインクロックマークを走査すると、図9のメインタンジェンシャルプシュプル信号上に所定の波高値のパルス信号が正負方向に生じる。同様に、サブビームがランド上のファインクロックマークを走査すると、図9のタンジェンシャルプシュプル信号上に所定の波高値のパルス信号が正負方向に生じる。
【0063】いま、かかるパルス信号の内、正のパルス信号の波高値(絶対値)をa、負のパルス信号の波高値(絶対値)をbとすると、対物レンズの光軸がディスク面に垂直である場合にはa=bとなる。また、光軸がディスク面に対し一方のチルトエラー方向に傾くとa>bとなり、他方のチルトエラー方向に傾くとa<bとなる。従って、かかる2つのパルスの波高値を検出・比較することによって、チルトエラー信号を生成することができる。
【0064】図10は、ディスクに対する対物レンズの光軸の傾き(ラジアルチルト)とパルス波高値a、b(mV)との関係を、所定の装置環境にて実測したものである。なお、かかる実測は、メインビームのタンジェンシャルプシュプル信号に基づいて行ったものである。
【0065】かかる実測結果から、同図中のグラフに示すようにラジアルチルトと波高値a、bの対称性との関係を示す近似直線が得られる。したがって、パルス信号の波高値a、bを演算処理して対称性を算出すれば、その算出値によってチルトの方向とチルト量(角度)を検出でき、チルトエラー信号を生成できる。
【0066】さらに、図9のサブタンジェンシャルプッシュプル信号上にも同様のパルス信号が生じ、これによっても、チルトエラー信号を生成できる。
【0067】図11に、パルス信号a、bからチルトエラー信号を生成するための処理回路を示す。図において、プッシュプル信号と記載されているのは、図9に示すメインタンジェンシャルプッシュプル信号、サブタンジェンシャルプッシュプル信号の内、何れか一つの信号である。
【0068】図において、501aは波高値aを保持するピークホールド回路、501bは波高値bを保持するピークホールド回路、502aおよび502bはAD変換回路、503は波高値a、bについて(a−b)/(a+b)×100を計算して対称性を算出し、これによりチルトエラー信号を生成する信号生成回路である。かかるチルトエラー信号は図2のサーボ回路6に出力される。そして、かかるサーボ回路6は、かかるチルトエラーに応じたチルトサーボ信号をサーの機構3bに出力し、例えば、図5および図6のチルト制御装置の駆動系によって、対物レンズの光軸がディスク面に垂直となるように補償される。
【0069】ところで、上記の通り、チルトエラー信号の生成は、図9メインタンジェンシャルプッシュプル信号、サブタンジェンシャルプッシュプル信号の内、何れか一つの信号を用いて行われるが、何れの信号を用いるかについては、回路の設計思想に基づいたものとなる。
【0070】次に、本発明の他の実施の形態について、図12〜図16を参照して説明する。本実施の形態は、本発明をDVD−R/RWディスクおよびその記録再生装置に用いたものである。
【0071】まず、図12を参照して、本実施の形態に係るDVD−R/RWディスクの構造を説明する。ディスクには、内周部から外周部に亘って螺旋状の溝(グルーブ)が形成されており、従って、この溝間のピッチ領域には、同様に螺旋状の平坦部(ランド)が形成されている。ランドには、同期信号およびクロック信号生成のためのピット(ランドプリピットと称す)が物理フォーマットとして形成されている。
【0072】図13および図14に、光ヘッド3の光学系(DVD−R/RW用)を示す。図13は光学系を上から見た図、図14は光学系を側方から見た図である。かかる光学系は、図3および図4の光学系に比べ、ウォラストンプリズム307を省略すると共に1/4波長板317を追加している。その他の構成は、図3および図4と同一なので、同一番号を付し説明を省略する。かかる構成上の相違は、光磁気ディスクとDVD−R/RWディスクの特性上の相違に基づくものである。すなわち、上記図3および図4の光学系では、再生ビームを直線偏光の状態でディスク上に照射し当該直線偏光のカー回転角を検出する必要があったので、1/4波長板317を省略し、ウォラストンプリズム307を配している。これに対し、図13および図14の光学系では、再生ビームの強度変化を検出するものであるから、1/4波長板317を追加し、ウォラストンプリズム307を省略している。
【0073】したがって、図13および図14の光学系では、光検出器310上に導かれるビームは3ビームである。光検出器310は、これら3つのビームを受光するために、3組の光検出器が配されている。各組の光検出器の構成は、上記実施の形態における図7〜図9と同様である。
【0074】かかるディスクの場合、グルーブ上にマークが形成さていないので、図9に示すメインビームによるタンジェンシャルプッシュプル信号上に上記パルスが発生することはなく、したがって、メインビームによるタンジェンシャルプッシュプル信号によってチルトエラー信号を生成することはできない。当該実施の形態では、サブビームによるタンジェンシャルプッシュプル信号によって、チルトエラー信号を生成する。
【0075】図15は、ディスクに対する対物レンズの光軸の傾き(ラジアルチルト)とパルス波高値a、b(mV)との関係を、所定の装置環境にて実測した実測結果である。上記の通り、かかる実測は、サブビームビームのタンジェンシャルプッシュプル信号に基づいて行ったものである。
【0076】かかる実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様、サブビームがランドプリピットを走査する際に、タンジェンシャルプッシュプル信号上にパルスが生じ、その波高値の比較によって、チルトの方向とチルトの量(角度)を検出できる。よって、本実施の形態においても、図11と同様の回路にて、チルトエラー信号を生成することができる。
【0077】また、本実施の形態の場合は、メインビームのラジアルプシュプル信号においてもチルトの方向とチルトの量(角度)を検出できる。図16に基づきチルトエラー信号の生成について説明する。メインビームがランドプリピットに隣接するグルーブを走査する(ランドプリピットの横を走査する)と、図16のメインラジアルプシュプル信号上に所定の波高値のパルス信号が正負方向に生じる。図17は、ディスクに対する対物レンズの光軸の傾き(ラジアルチルト)とパルス波高値a、b(mV)との関係を、所定の装置環境にて実測した実測結果である。但し、波高値a、bは同時には生じず、時間的なズレがある(時間は不確定)。
【0078】上記の通り、かかる実測は、メインビームビームのラジアルプッシュプル信号に基づいて行ったものである。かかる実施の形態においても、上記の実施の形態と同様、メインビームがランドプリピットに隣接するグルーブを走査する(ランドプリピットの横を走査する)際に、メインビームビームのラジアルプッシュプル信号上にパルスが生じ、その波高値の比較によって、チルトの方向とチルトの量(角度)を検出できる。よって、本実施の形態においても、図11と同様の回路にて、チルトエラー信号を生成することができる。
【0079】ところで、上記の通り、チルトエラー信号の生成は、サブタンジェンシャルプッシュプル信号、メインラジアルプッシュプル信号の内、何れか一つの信号を用いて行われるが、何れの信号を用いるかについては、回路の設計思想に基づいたものとなる。
【0080】例えば、メインビームのプッシュプル信号を用いるかサブビームのプッシュプルを用いるかについては、特性的には、サブビームのプッシュプル信号を用いた方が良好なチルトエラー信号が得られる。すなわち、メインビームが照射されているグルーブ上のスポット位置は温度変化が激しく、特に、記録時には、かかるスポット位置の反射率は不安定になってしまう。このため、その反射ビームを受光する光検出器の出力も、かかる反射率の影響を受けて不安定となり、その結果、メインラジアルプッシュプル信号も不安定となる。したがって、チルトエラー信号の特性を考慮すれば、サブビームのプッシュプル信号を利用するのが好ましい。
【0081】しかしながら、上記実施の形態のようにフォーカスエラー信号およびトラッキング信号の生成のためにサブビームを用いない場合、すなわち、メインビームを受光する4分割センサーのみでフォーカスエラー信号およびトラッキング信号の生成する場合(上記外乱成分やオフセット成分を相殺しない場合)には、サブビームのプッシュプル信号を用いるとサブビーム受光用の光検出器が必要となってしまう。
【0082】また、サブビームはビームパワーがメインビームに比べ小さいので、サブビームのプッシュプル信号上に現れるパルスの波高値はメインビームのそれに比べて小さいものとなる。したがって、サブビームを用いた場合、チルトエラー信号がノイズの影響を受けやすい。
【0083】さらに、ラジアルプッシュプル信号とタンジェンシャルプッシュプル信号の何れを用いるかについては、図12に示すように、ラジアルプッシュプルを用いる場合にはトラッキングエラー信号生成用の光検出器および加減算回路をそのまま共用できるので、構成が簡素となるとの利点がある。他方、タンジェンシャルプッシュプル信号を用いた場合には、図12に示すように波高値a、bが同時に生じるのでサンプリングが容易である利点がある。
【0084】なお、上記実施の形態では、図12に示すように、2つのサブビームの内、一方のサブビームについてのみプッシュプル信号を得るようにしている。かかるサブビームは、グルーブの走査においてメインビームに先行する方のサブビームである。このように、先行するサブビームの方のプッシュプル信号を用いたのは、安定したチルトエラー信号を得るためである。すなわち、先行するサブビームの照射点はメインビームが未だ走査していないから、温度変化による反射率の揺らぎが生じない。これに対し、他方のサブビームの照射点は、メインビームが既に走査したものであるから、メインビームによる温度変化の影響を受け、反射率に揺らぎが生じる。したがって、先行する側のサブビームのプッシュプル信号を利用した方が、安定したチルトエラー信号が得られるのである。もちろん、かかる反射率の揺らぎの問題を考慮しないのであれば、メインビームよりも遅れた側のサブビームを用いてチルトエラー信号を生成することもできる。
【0085】以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、かかる実施の形態に制限されるものではなく、他に種々の変更が可能である。
【0086】例えば、上記実施の形態は、光磁気ディスクやDVD−R/RWディスクについて説明したが、これに変えて、トラック上に回折特性の変化するマークが形成された他の光ディスクとすることもできる。また、チルト制御装置の駆動機構も、図5および図6に示すものに限らず、他の駆動機構を用いることができる。さらに、上記実施の形態では、2つのパルスの大きさの相違によってチルトエラー信号を生成しチルト制御を行ったが、何れか一方のパルスによってチルト制御を行うことも可能である。例えば、何れか一方のパルスの波高値がピークとなるようにチルト制御を行う方法もある。
【0087】本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【0088】
【発明の効果】以上、本発明によれば、 プッシュプル信号上に生じるパルスによってチルトを検出するものであるから、光検出器上のトラック(溝)の像によってチルトエラー信号が影響を受けることはなく、よって、安定したチルト制御を行うことができる。
【0089】また、フォーカス用およびトラッキング用の光検出器をチルト検出用の光検出器として共用でき、さらに、ラジアルプッシュプルにてトラッキングエラー信号を生成している場合は、トラッキングエラー信号生成用の加減算回路をチルトエラー信号生成用に共用することができるので、チルト検出用の回路構成を省略でき、回路の簡素化を図ることができる。
【0090】さらに、チルト制御用のビームとしてメインビームを用いるか、サブビームを用いるか、また、ラジアルプッシュプルを用いるか、タンジェンシャルプッシュプルを用いるかのそれぞれの利点・効果については、上記実施の形態にて詳細に説明した通りである。また、メインビームよりも先行するサブビームを用いてチルトエラー信号を生成する利点・効果も上記実施の形態にて詳細に説明した通りである。




 

 


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