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発明の名称 複合処理装置及びその制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−8803(P2003−8803A)
公開日 平成15年1月10日(2003.1.10)
出願番号 特願2001−190296(P2001−190296)
出願日 平成13年6月22日(2001.6.22)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2C058
3F049
5C062
【Fターム(参考)】
2C058 AB04 AB17 AC04 AC07 AC11 AD09 AE02 AE09 AF03 AF08 AF20 AF23 AF25 AF31 AF36 AF44 AF65 DA11 DA42 
3F049 AA01 AA04 DA12 DA14 DB02 EA07 LA01 LB04
5C062 AA05 AB17 AB22 AB32 AC11 AD01 AD06 BA00
発明者 村田 定穂 / 降幡 秀樹
要約 課題
スキャナの対向位置に、印字媒体をスキャナに押し付けながら搬送する押圧送りローラを備える複合処理装置において、押圧送りローラに対する印字媒体の引っ掛かりを回避し、ジャムの発生や送りピッチのズレを防止する。

解決手段
複合処理装置10は、小切手Pを導く搬送経路15と、該搬送経路15に沿って配置され、小切手Pに印字を行う印字ヘッド21、23と、前記搬送経路15に沿って配置され、小切手Pの印字面をスキャンするスキャナ25と、該スキャナ25の対向位置に配置され、小切手Pをスキャナ25に押し付けながら搬送するスキャナ送りローラ26と、該スキャナ送りローラ26をスキャナ25から退避させて搬送経路15を開くローラ退避機構32とを備えて構成される。
特許請求の範囲
【請求項1】 印字媒体を導く搬送経路と、前記搬送経路に沿って配置され、前記印字媒体に印字を行う印字ヘッドと、前記搬送経路に沿って配置され、前記印字媒体の印字面をスキャンするスキャナと、前記スキャナの対向位置に配置され、前記印字媒体を前記スキャナに押し付けながら搬送する押圧送りローラと、前記押圧送りローラを前記スキャナから退避させて前記搬送経路を開くローラ退避機構と、を備えることを特徴とする複合処理装置。
【請求項2】 前記押圧送りローラによって排出された前記印字媒体の終端部が、前記押圧送りローラの下流側縦搬送経路で保持されることを特徴とする請求項1に記載の複合処理装置。
【請求項3】 前記スキャナの焦点位置は、前記押圧送りローラのスキャナ接点位置に対して搬送上流側もしくは搬送下流側にオフセットされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合処理装置。
【請求項4】 前記ローラ退避機構は、前記押圧送りローラの支軸を前記スキャナに対して進退させる回動部材と、該回動部材を印字媒体押圧方向に付勢する付勢手段と、前記回動部材を前記付勢手段の付勢力に抗して退避動作させるソレノイドと、前記回動部材に設けられ、前記押圧送りローラを駆動させる駆動系とを備えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の複合処理装置。
【請求項5】 前記ローラ退避機構は、前記支軸に設けられた一対の前記押圧送りローラ間に配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の複合処理装置。
【請求項6】 前記押圧送りローラおよび前記ローラ退避機構は、前記スキャナと分離されたスキャナ送りユニットに設けられ、更に、前記スキャナ送りユニット全体が前記スキャナから退避可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の複合処理装置。
【請求項7】 前記スキャナ送りユニットには、前記印字ヘッドの対向位置に配置されるプラテンが更に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の複合処理装置。
【請求項8】 前記スキャナ送りユニットには、前記スキャナの上流側に配置される送りローラ対の一方が更に設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載の複合処理装置。
【請求項9】 請求項1〜8の何れかに記載の複合処理装置における制御方法であって、前記押圧送りローラを前記スキャナから退避させる工程と、印字された印字媒体を印字用搬送手段によってスキャン位置まで搬送する工程と、前記押圧送りローラの退避を解除する工程と、前記押圧送りローラを駆動させながら前記印字媒体の印字面をスキャンする工程と、を備えることを特徴とする複合処理装置の制御方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字ヘッドおよびスキャナを備える小切手処理装置等の複合処理装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、印字ヘッドを備えるプリンタに、スキャナ等の処理デバイスを追加して複合的な処理を行うことが提案されている。例えば、印字ヘッドおよびスキャナを備える複合処理装置においては、小切手への必要事項の印字処理、印字した小切手のスキャン処理、必要に応じて決済機関へのスキャン画像の送信処理等を行うことにより、取引内容の電子データを用いた小切手のオンライン決済が可能になる。
【0003】ところで、上記のような複合処理装置では、スキャン画像の品質確保のために、スキャナに対する印字媒体の浮きを抑える必要がある。そのため、スキャナの対向位置には、印字媒体をスキャナに押し付けながら搬送する押圧送りローラを設けることが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記押圧送りローラを設けたものでは、印字媒体の先端がスキャナと押圧送りローラとの間に突入する際に、印字媒体の引っ掛かりによってジャムが発生する可能性があり、特に、印字媒体の状態が悪い場合(カール、折れ、欠落等)には、ジャムの発生率が高くなる不都合がある。
【0005】また、複合処理装置では、他の処理(印字処理、磁気文字読み取り処理等)が完了する前に、印字媒体先端が押圧送りローラ位置に到達する可能性があるため、押圧送りローラに対する印字媒体の引っ掛かりによって送りピッチにズレが発生すると、他の処理における処理精度が低下したり、処理不良となる可能性がある。
【0006】本発明の目的は、スキャナの対向位置に、印字媒体をスキャナに押し付けながら搬送する押圧送りローラを備えるものでありながら、押圧送りローラに対する印字媒体の引っ掛かりを回避し、ジャムの発生や送りピッチのズレを防止することができる複合処理装置及びその制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため本発明の複合処理装置は、印字媒体を導く搬送経路と、前記搬送経路に沿って配置され、前記印字媒体に印字を行う印字ヘッドと、前記搬送経路に沿って配置され、前記印字媒体の印字面をスキャンするスキャナと、前記スキャナの対向位置に配置され、前記印字媒体を前記スキャナに押し付けながら搬送する押圧送りローラと、前記押圧送りローラを前記スキャナから退避させて前記搬送経路を開くローラ退避機構とを備えて構成される。
【0008】また、前記押圧送りローラによって排出された前記印字媒体の終端部が、前記押圧送りローラの下流側縦搬送経路で保持されることが好ましい。この場合においては、排出した印字媒体を、押圧送りローラの下流側縦搬送経路を利用して保持するため、専用の保持部材を設ける場合に比して部品点数の削減および構造の簡略化を図ることができる。
【0009】また、前記スキャナの焦点位置は、前記押圧送りローラのスキャナ接点位置に対して搬送上流側もしくは搬送下流側にオフセットされていることが好ましい。この場合においては、スキャナの焦点位置に押圧送りローラの押圧力が作用しないため、印字後のスキャンにおいて、スキャナ焦点位置へのインク付着量を減らすことができ、その結果、インクの付着によるスキャン画像の品質低下を可及的に防止することができる。また、上記オフセット方向を搬送下流側とした場合には、印字媒体先端側におけるスキャン可能領域を広げることができる。
【0010】また、前記ローラ退避機構は、前記押圧送りローラの支軸を前記スキャナに対して進退させる回動部材と、該回動部材を印字媒体押圧方向に付勢する付勢手段と、前記回動部材を前記付勢手段の付勢力に抗して退避動作させるソレノイドと、前記回動部材に設けられ、前記押圧送りローラを駆動させる駆動系とを備えることが好ましい。この場合においては、回動部材で押圧送りローラを進退自在に支持することにより、ローラ退避機構をコンパクトに構成できる許りでなく、進退動作を円滑にすることができ、しかも、回動部材に押圧送りローラの駆動系が設けられているため、押圧送りローラに対する動力伝動を確実に行うことができる。
【0011】また、前記ローラ退避機構は、前記支軸に設けられた一対の前記押圧送りローラ間に配置されていることが好ましい。この場合においては、一対の押圧送りローラが略均等に付勢されるため、押圧力のバラツキによる紙送り不良を防止することができ、また、退避動作時には、一対の押圧送りローラが平行移動するため、搬送経路を確実に開くことができる。
【0012】また、前記押圧送りローラおよび前記ローラ退避機構は、前記スキャナと分離されたスキャナ送りユニットに設けられ、更に、前記スキャナ送りユニット全体が前記スキャナから退避可能に構成されていることが好ましい。この場合においては、スキャナ送りユニット全体を退避させることにより、スキャナと押圧送りローラとの間を広く開放することができるため、スキャナ部位におけるジャム紙の除去が容易になる許りでなく、スキャナの読み取り面を容易にクリーニングすることができる。
【0013】また、前記スキャナ送りユニットには、前記印字ヘッドの対向位置に配置されるプラテンが更に設けられていることが好ましい。この場合においては、スキャナ送りユニットの退避に伴い、印字ヘッドとプラテンとの間も広く開放されるため、印字ヘッド部位におけるジャム紙の除去も容易になる。
【0014】また、前記スキャナ送りユニットには、前記スキャナの上流側に配置される送りローラ対の一方が更に設けられていることが好ましい。この場合において、スキャナ送りユニットの退避に伴い、送りローラ対の間も広く開放されるため、送りローラ対部位におけるジャム紙の除去も容易になる。 また、前記目的を達成するため本発明の複合処理装置の制御方法は、請求項1〜8の何れかに記載の複合処理装置における制御方法であって、前記押圧送りローラを前記スキャナから退避させる工程と、印字された印字媒体を印字用搬送手段によってスキャン位置まで搬送する工程と、前記押圧送りローラの退避を解除する工程と、前記押圧送りローラを駆動させながら前記印字媒体の印字面をスキャンする工程とを備えて構成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に沿って説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る複合処理装置の斜視図である。この図に示されるように、複合処理装置10は、樹脂製のカバー11で覆われており、その前面部には、小切手Pを手差しで挿入する挿入口12が形成される一方、上面部には、小切手Pを排出する排出口13が形成される。さらに、本実施形態の複合処理装置10は、その後部にロール紙を収納するロール紙収納部(図示せず)を備えており、該ロール紙収納部に収納されたロール紙が印字部を経て装置上面部のロール紙排出口14から引き出される。
【0016】図2は、複合処理装置の内部構造を示す側断面図である。この図に示されるように、複合処理装置10の内部には、挿入口12から排出口13に至る小切手Pの搬送経路15が形成される。搬送経路15は、挿入口12側が水平方向を向く一方、排出口13側が垂直方向を向いており、側面視においてL字状に曲折する。搬送経路15上には、挿入口12側から順に、用紙後端検出器16、MICRヘッド(磁気ヘッド)17、第1送りローラ対18、用紙先端検出器19、用紙位置決め部材20、裏印字ヘッド(第2の印字ヘッド)21、第二送りローラ対22、表印字ヘッド(第1の印字ヘッド)23、用紙排出検出器24およびスキャナ25が配置され、さらに、スキャナ25の対向位置には、スキャナ送りローラ(押圧送りローラ)26が設けられる。
【0017】用紙後端検出器16、用紙先端検出器19および用紙排出検出器24は、例えば透過型もしくは反射型のフォトセンサで構成されており、搬送経路15の各位置で小切手Pの有無を非接触で検出する。用紙位置決め部材20は、挿入口12から挿入された小切手Pを所定の位置で一旦停止させるためのもので、例えばソレノイド等のアクチュエータ駆動に応じて、搬送経路15内に突出する姿勢と、搬送経路15から退避する姿勢とに変姿動作するように構成される。第1送りローラ対18および第2送りローラ対22は、それぞれ搬送経路15を挟んで対向する一対のローラ部材で構成され、何れか一方のローラ駆動によって小切手Pを正逆両方向に搬送する。さらに、何れかのローラ部材は、他方のローラ部材に対して進退自在に構成されると共に、例えばソレノイド等のアクチュエータ駆動に応じた進退動作によって搬送経路15を開閉する。
【0018】MICRヘッド17は、小切手Pの表面に記録された磁気インク文字を読み取るためのもので、MICRヘッド17の読み取りデータに基づいて小切手Pの有効・無効が判断される。磁気インク文字は、図3に示されるように、小切手Pの表面におけるMICR記録領域27に記録されており、記録データには、小切手Pの口座番号等が含まれている。尚、MICRヘッド17の対向位置には、読み取り動作時に小切手PをMICRヘッド17に押し付ける押圧部材17aが設けられるが、常時は押圧部材17aがMICRヘッド17から退避し、搬送経路15が開かれる。
【0019】表印字ヘッド23は、小切手Pの表面に、支払い先、日付、金額等の表書き事項を印字するためのもので、この表書き事項は、図3に示される表書き領域28に印字される。表印字ヘッド23は、キャリッジに支承されたシリアル式の印字ヘッドであり、小切手Pの幅方向に移動しながら、1又は複数列ずつのドットマトリックス印字を実現する。本実施形態においては、表印字ヘッド23として、インクリボン上のインクを小切手Pに転写するドットインパクト方式の印字ヘッドを採用しているが、他の方式の印字ヘッドを採用しても良い。
【0020】裏印字ヘッド21は、小切手Pの裏面に買い物客の認証番号、日付、使用金額等の店側として必要な裏書き事項を印字するためのもので、この裏書き事項は、図3に示される裏書き領域29に印字される。裏印字ヘッド21は、シャトル式のものであって、小切手Pの幅方向に所定間隔を存して複数のヘッドを備え、該間隔幅内でのヘッド移動によって1又は複数列のドットマトリックス印字を実現する。本実施形態においては、裏印字ヘッド21として、インクリボン上のインクを小切手Pに転写するドットインパクト方式の印字ヘッドを採用しているが、他の方式の印字ヘッドを採用しても良い。
【0021】スキャナ25は、印字された小切手Pの表面をスキャンするためのもので、スキャンされた画像データは、圧縮処理された後、ホストコンピュータに保存され、電子決済に使用される。本実施形態においては、スキャナ25として、密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)を採用しており、その読み取り面25aに小切手Pを密着させた状態でスキャン動作が行われる。
【0022】スキャナ送りローラ26は、スキャン動作時に小切手Pを搬送するためのもので、スキャナ25の読み取り面25aに小切手Pを押し付けつつ、該小切手Pを排出口13側に搬送する。このとき、スキャナ送りローラ26は、図4に示されるように、スキャナ25の焦点位置Aに小切手Pを押し付けることなく、スキャナ焦点位置Aから僅かにずれた位置に小切手Pを押し付ける。つまり、スキャナ焦点位置Aは、スキャナ送りローラ26のスキャナ接点位置Bに対して搬送上流側もしくは搬送下流側にオフセットされており、例えば本実施形態においては、スキャナ送りローラ26のスキャナ接点位置Bから搬送下流側(排出口13側)に0.8mmオフセットした位置にスキャナ焦点位置Aを設定している。これにより、スキャナ焦点位置Aにスキャナ送りローラ26の押圧力が直接作用することが回避される。従って、印字直後における小切手Pのスキャンに際し、スキャナ焦点位置Aへのインク付着量を減らすことができ、インクの付着によるスキャン画像の品質低下を可及的に防止することが可能になる。また、本実施形態では、上記のように、スキャナ送りローラ26のスキャナ接点位置Bに対し、搬送下流側にスキャナ焦点位置Aをオフセットしているので、小切手Pの先端側スキャン可能領域を広げることが可能になる。尚、スキャナ焦点位置Aを、スキャナ送りローラ26のスキャナ接点位置Bに対して大きくオフセットした場合、スキャナ焦点位置Aにおいて小切手Pが読み取り面25aから浮く可能性があるが、上記のように、オフセット量は0.8mm程度であるため、読み取り面25aに対する小切手Pの浮きは0.2mm以下に抑えられ、スキャン画像の品質低下を招く惧れは無い。
【0023】上記のスキャン動作においては、スキャン送りローラ26が小切手Pを上方に搬送し、小切手Pをそのまま排出口13から排出する。このとき、排出された小切手Pの終端部は、スキャン送りローラ26の下流側搬送経路15で保持される。つまり、搬送経路15の終端部(スキャン送りローラ26と排出口13との間)は、略垂直方向を向き、且つ、L/6(L:小切手Pの長さ)程度の長さが確保されるため、排出した小切手Pを保持することが可能になり、排出後の小切手Pが複合処理装置10から落下することはない。
【0024】図5は、ローラ退避機構を示す側面図、図6は、ローラ退避機構を示す平面図である。これらの図に示されるように、スキャナ送りローラ26は、ローラ支軸30に所定間隔を存して一対設けられる。ローラ支軸30は、その両端部がガイド溝31に沿って前後移動自在にガイドされ、且つ、中間部が後述するローラ退避機構32によって支持される。ローラ退避機構32は、スキャナ送りローラ用ソレノイド33の駆動に応じてローラ支軸30を後方に引くように構成されており、それに伴ってスキャナ送りローラ26がスキャナ25から退避し、搬送経路15が開かれる。つまり、非スキャン動作時においては、スキャナ送りローラ26が退避位置にあり、スキャナ送りローラ26に対する小切手Pの引っ掛かりが回避される。また、スキャン動作時においては、第1送りローラ対18および第2送りローラ対22によって小切手Pがスキャン開始位置まで搬送された後、スキャナ送りローラ26の退避を解除して小切手Pをスキャナ25に押し付け、この状態でスキャナ送りローラ26を駆動させて小切手Pの搬送を行う。
【0025】ローラ退避機構32は、ローラ支軸30を、回転自在に支持し、且つ、スキャナ25に対して進退移動させる押えレバー(回動部材)34と、該押えレバー34をスキャナ25側に付勢する押えバネ35と、該押えバネ35の付勢力に抗して押えレバー34を退避動作させるスキャナ送りローラ用ソレノイド33とを備えて構成される。押えレバー34は、回動支軸34aを支点として前後回動自在な回動部材であって、該回動部材でスキャナ送りローラ26のローラ支軸30を進退自在に支持することにより、ローラ退避機構32をコンパクトに構成できると共に、進退動作を円滑にすることが可能になる。また、押えレバー34は、左右一対のスキャナ送りローラ26間でローラ支軸30を回転自在に支持している。そのため、一対のスキャナ送りローラ26を単一の押えバネ35で略均等に付勢でき、しかも、退避動作時においては、一対のスキャナ送りローラ26が略平行状態を保ち、搬送経路15を確実に開くことになる。
【0026】さらに、ローラ退避機構32には、スキャナ送りローラ26を駆動させる駆動系が設けられている。スキャナ送りローラ26の駆動系は、一対のスキャナ送りローラ26間でローラ支軸30に一体的に設けられる第1ギヤ36と、押えレバー34に設けられ、第1ギヤ36に常時噛合する第2ギヤ37と、該第2ギヤ37にスキャナ送り用モータ38の駆動力を伝動する伝動機構39とを備える。これにより、ローラ支軸30の支持部にローラ駆動力の伝動経路が構成され、スキャナ送りローラ26に対する動力伝動を確実に行うことができ、しかも、押えバネ35によるローラ支軸30の押圧位置と、ローラ支軸30に対する動力伝動位置とを近付けることにより、押圧バランスを崩すことなくスキャナ送りローラ26を回転させることが可能になる。
【0027】図7は、制御部の入出力を示すブロック図である。この図に示されるように、複合処理装置10は、CPU、ROM、RAM等で構成される制御部40を備える。制御部40には、前述した用紙後端検出器16、MICRヘッド17、用紙先端検出器19、裏印字ヘッド21、表印字ヘッド23、用紙排出検出器24、スキャナ25、スキャナ送りローラ用ソレノイド33およびスキャナ送り用モータ38に加え、第1送りローラ対18および第2送りローラ対22を搬送動作させる搬送モータ41、第1送りローラ対18を開閉動作させる第1送りローラ対用開閉アクチュエータ42、第2送りローラ対22を開閉動作させる第2送りローラ対用開閉アクチュエータ43、用紙位置決め部材20を開閉動作させる用紙位置決め部材用開閉アクチュエータ44、第1処理制御モード(スキャン有り)と第2処理制御モード(スキャン無し)とを切換えるモード切換えスイッチ45等が接続される。以下、制御部40において実行される複合処理制御(第1処理制御モード、第2処理制御モード)の制御手順をフローチャートに沿って説明する。
【0028】図8は、第1処理制御モードを示すフローチャート、図9は、第1処理制御モードの作用説明図、図10は、小切手挿入時を示す複合処理装置の内部概略側面図、図11は、MICR読み取り動作時を示す複合処理装置の内部概略側面図、図12は、印字動作時を示す複合処理装置の内部概略側面図、図13は、スキャン動作時を示す複合処理装置の内部概略側面図である。これらの図に示されるように、第1処理制御モードにおいては、まず、小切手Pの挿入待ちを行う(S801)。このとき第1および第2送りローラ対18、22は開状態を維持し、用紙位置決め部材20およびスキャナ送りローラ26は閉状態を維持する(前回が第2処理制御モードの場合は、スキャナ送りローラ26が開状態を維持)。挿入口12から小切手Pが挿入されると、用紙後端検出器16および用紙先端検出器19の検出信号に基づいて小切手Pの挿入が判断される(図9(1)、図10)。小切手Pの挿入を判断すると、第1送りローラ対18を閉状態(S802)、スキャナ送りローラ26を開状態(S803)、用紙位置決め部材20を開状態(S804)とした後、搬送モータ41を排出口方向に駆動(S805)させながら、MICRヘッド17による磁気インク文字の読み取り(S806、図9(2)、(3)、図11)を行う。MICR読み取り終了後は、搬送モータ41の駆動を停止(S807)すると共に、第2送りローラ対22を閉状態とする。MICRヘッド17の読み取りデータは、ホストコンピュータに送信され、小切手Pの有効・無効が判定される。ホストコンピュータから判定結果を受信すると、判定結果が有効であるか否かを判断し(S808)、ここで小切手Pが無効である場合は、無効小切手排出処理(S809)を実行して第1処理制御モードを終了する。一方、小切手Pが有効である場合は、搬送モータ41を排出口方向に駆動(S810)しながら、裏印字位置設定(S811、図9(4)、(5)、図12)を行う。裏印字位置設定および後述の各位置設定は、所定の検出器16、19、24による検出位置を基準とし、該基準位置からの搬送ステップ数に基づいて行われる(搬送停止を含む)。裏印字位置設定が終了すると、搬送モータ41を挿入口方向に駆動(S812)しながら、裏印字ヘッド21による裏印字処理(S813、図9(6)、(7))を実行する。裏印字処理が終了すると、続いて表印字位置設定(S814、図9(8)、(9))を行い、その後、搬送モータ41を排出口方向に駆動(S815)しながら、表印字ヘッド23による表印字処理(S816、図9(10)、(11))を実行する。表印字処理が終了すると、搬送モータ41を挿入口方向に駆動(S817)しながら、スキャン開始位置設定(S818、図9(12)、(13))を行い、その後、スキャナ送りローラ26を閉状態(S819)とし、第1および第2送りローラ対18、22を開状態(S820)とする。次に、スキャナ送り用モータ38を排出口方向に駆動(S821)しながら、スキャン処理(S822、図9(14)、図13)を実行する。スキャン処理終了後は、小切手Pの排出判断(S823)を行い、排出を判断した時点(図9(15))でスキャナ送り用モータ38の駆動を停止(S824)すると共に、用紙位置決め部材20を閉状態(S825)にして第1処理制御モードを終了する。排出された小切手Pは、スキャナ送りローラ26によって、その上流側搬送経路15への落下が規制されると共に、その下流側搬送経路15で保持されることにより、複合処理装置10からの落下が規制される。尚、第1処理制御モードにおいて、搬送モータ41をスキャナ送り速度と同期させて制御することにより、スキャン処理終了まで、第1および第2送りローラ対18、22を閉状態のままで小切手Pを搬送してもよい。
【0029】図14は、第2処理制御モードを示すフローチャート、図15は、第2処理制御モードの作用説明図、図16は、排出小切手の除去時を示す複合処理装置の内部概略側面図である。これらの図に示されるように、第2処理制御モードのS1401〜S1416は、第1処理制御モードのS801〜S816と略同一であるため、第1処理制御モードの説明および図面(図10〜図12)を援用する。第2処理制御モードにおいては、表印字処理終了後、そのまま排出口方向への搬送駆動を継続し、小切手Pの排出判断(S1417)を行い、排出を判断した時点で搬送モータ41の駆動を停止(S1418、図15(11))すると共に、用紙位置決め部材20を閉状態(S1419)にする。このとき、排出された小切手Pは、第2送りローラ対22によって、その上流側搬送経路15への落下が規制されると共に、その下流側搬送経路15で保持されることにより、複合処理装置10からの落下が規制される。その後、小切手Pの除去操作を用紙排出検出器24の検出信号に基づいて判断し(S1420)、除去操作判断後、第1および第2送りローラ対18、22を開状態(S1421、図16)にして第2処理制御モードを終了する。
【0030】ところで、本実施形態においては、スキャナ25の読み取り面25aをクリーニングする場合や、スキャナ25とスキャナ送りローラ26との間で発生した紙ジャムを除去する場合の作業性を考慮し、スキャナ送りローラ26やローラ退避機構32をスキャナ25から大きく退避させることができるように構成されており、以下、その構成を図17に基づいて説明する。
【0031】図17は、スキャナ送りユニットの退避構造を示す複合処理装置の内部概略側面図である。この図に示されるように、スキャナ25の対向位置には、スキャナ25と分離されたスキャナ送りユニット46が構成されている。スキャナ送りユニット46は、前述したスキャナ送りローラ26、ローラ退避機構32、スキャナ送り用モータ38等を備えて構成されると共に、ユニット回動支軸47を介して複合処理装置内部に回動自在に支持されている。ユニット回動支軸47を支点としてスキャナ送りユニット46全体を後方に退避回動操作(本実施形態では最大90゜)すると、スキャナ送りローラ26やローラ退避機構32がスキャナ25から大きく退避し、スキャナ25とスキャナ送りローラ26との間が広く開放される。これにより、スキャナ25部位におけるジャム紙の除去や、読み取り面25aのクリーニングが容易になる。更に、スキャナ送りユニット46の前面部には、表印字ヘッド23の対向位置に配置されるプラテン23aや、第2送りローラ対22を構成する一方のローラ部材22aが設けられている。つまり、スキャナ送りユニット46全体を後方に退避回動操作すると、プラテン23aおよびローラ部材22aも一体的に退避するように構成されており、その結果、表印字ヘッド23部位や第2送りローラ対22部位におけるジャム紙の除去も容易になる。
【0032】以上の如く本実施形態によれば、複合処理装置10は、小切手Pを導く搬送経路15と、該搬送経路15に沿って配置され、小切手Pに印字を行う印字ヘッド21、23と、前記搬送経路15に沿って配置され、小切手Pの印字面をスキャンするスキャナ25と、該スキャナ25の対向位置に配置され、小切手Pをスキャナ25に押し付けながら搬送するスキャナ送りローラ26と、該スキャナ送りローラ26をスキャナ25から退避させて搬送経路15を開くローラ退避機構32とを備えて構成される。従って、スキャナ25の対向位置に、小切手Pをスキャナ25に押し付けながら搬送するスキャナ送りローラ26を備えるものでありながら、スキャナ25とスキャナ送りローラ26との間に小切手Pが突入する際に、スキャナ送りローラ26を退避させることにより、スキャナ送りローラ26に対する小切手Pの引っ掛かりを回避でき、その結果、ジャムの発生や送りピッチのズレを防止することができる。
【0033】また、スキャナ送りローラ26によって排出された小切手Pの終端部が、スキャナ送りローラ26の下流側縦搬送経路15で保持されるため、専用の保持部材を設ける場合に比して部品点数の削減および構造の簡略化を図ることができる。
【0034】また、スキャナ25の焦点位置Aは、スキャナ送りローラ26のスキャナ接点位置Bに対して搬送上流側もしくは搬送下流側にオフセットされているため、スキャナ25の焦点位置Aにスキャナ送りローラ26の押圧力が直接作用することが回避される。従って、印字後のスキャン処理において、スキャナ焦点位置Aへのインク付着量を減らすことができ、その結果、インクの付着によるスキャン画像の品質低下を可及的に防止することができる。
【0035】また、ローラ退避機構32は、スキャナ送りローラ26の支軸30をスキャナ25に対して進退させる回動自在な押えレバー34と、該押えレバー34を小切手押圧方向に付勢する押えバネ35と、前記押えレバー34を押えバネ35の付勢力に抗して退避動作させるスキャナ送りローラ用ソレノイド33と、前記押えレバー34に設けられ、スキャナ送りローラ26を駆動させる第2ギヤ37等の駆動系とを備えて構成されるため、回動部材である押えレバー34でスキャナ送りローラ26を進退自在に支持することにより、ローラ退避機構32をコンパクトに構成できる許りでなく、進退動作を円滑にすることができ、しかも、押えレバー34にスキャナ送りローラ26の駆動系が設けられているので、スキャナ送りローラ26に対する動力伝動を確実に行うことができる。
【0036】また、ローラ退避機構32は、ローラ支軸30に設けられた一対のスキャナ送りローラ26間に配置されているため、一対のスキャナ送りローラ26を略均等に付勢し、押圧力のバラツキによる紙送り不良を防止することができ、また、退避動作時には、一対のスキャナ送りローラ26が平行移動して搬送経路15を確実に開くことができる。
【0037】また、スキャナ送りローラ26およびローラ退避機構32は、スキャナ25と分離されたスキャナ送りユニット46に設けられ、更に、スキャナ送りユニット46全体がスキャナ25から退避可能に構成されているため、スキャナ送りユニット46全体を退避させることにより、スキャナ25とスキャナ送りローラ26との間を広く開放することができ、その結果、スキャナ25部位におけるジャム紙の除去が容易になる許りでなく、スキャナ25の読み取り面25aを容易にクリーニングすることができる。
【0038】また、スキャナ送りユニット46には、表印字ヘッド23の対向位置に配置されるプラテン23aが更に設けられているため、スキャナ送りユニット46の退避に伴い、表印字ヘッド23とプラテン23aとの間も広く開放され、表印字ヘッド23部位におけるジャム紙の除去も容易になる。
【0039】また、スキャナ送りユニット46には、スキャナ25の上流側に配置される第2送りローラ対22を構成する一方のローラ部材22aが更に設けられているため、スキャナ送りユニット46の退避に伴い、第2送りローラ対22の間も広く開放され、第2送りローラ対22部位におけるジャム紙の除去も容易になる。
【0040】以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用を行うことができる範囲が含まれる。
【0041】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、スキャナの対向位置に、印字媒体をスキャナに押し付けながら搬送する押圧送りローラを備えるものでありながら、押圧送りローラに対する印字媒体の引っ掛かりを回避し、ジャムの発生や送りピッチのズレを防止することができる。




 

 


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