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発明の名称 フッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−238457(P2003−238457A)
公開日 平成15年8月27日(2003.8.27)
出願番号 特願2002−44716(P2002−44716)
出願日 平成14年2月21日(2002.2.21)
代理人 【識別番号】100103997
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 曉司
【テーマコード(参考)】
4H006
【Fターム(参考)】
4H006 AA02 AC30 BB61 BE53 EA33 
発明者 佐々木 幸夫 / 竹原 雅裕 / 宇恵 誠
要約 課題
シクロヘキシルベンゼン類を高転化率かつ高選択率でフッ素化してフッ素化シクロヘキシルベンゼン類を得る方法を提供する。

解決手段
置換基を有していてもよいシクロヘキシルベンゼンにフッ素ガスを接触させるフッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法。
特許請求の範囲
【請求項1】 置換基を有していてもよいシクロヘキシルベンゼンにフッ素ガスを接触させることを特徴とするフッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法。
【請求項2】 フッ素ガスが、窒素、ヘリウム、フッ化水素又は炭素数4以下のパーフルオロアルカンで希釈されてなる、請求項1に記載のフッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法。
【請求項3】 主生成物がモノフッ素化シクロヘキシルベンゼン類である、請求項1又は2に記載のフッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法に関する。本発明により製造された各種フッ素化シクロヘキシルベンゼン類は、各種溶剤、特にリチウム電池、リチウムイオン電池等の添加剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、リチウムイオン電池や電気二重層キャパシタ等のエネルギー貯蔵デバイスは,携帯電話、携帯情報端末、ノートパソコン等のデジタル携帯電子機器の急激な普及により、需要が急増している。また、地球環境問題や省エネルギーの点からこれらのエネルギー貯蔵デバイスは電気自動車やハイブリッド車の動力源としても注目を浴びている。
【0003】これらのエネルギー貯蔵デバイスは動作機構的には電気化学デバイスであるため、構成材料として電解質が必要であり、広い作動電位範囲を利用するために、有機溶媒に溶質塩を溶解した有機電解液が使用されている。たとえば、負極としてリチウム金属を使用しているリチウム一次電池では、正極が二酸化マンガンの際には、プロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンとの混合溶媒にLiClO4あるいはLiCF3SO3を溶解した電解質溶液が、また、正極がフッ化炭素の際には、γ−ブチロラクトンにLiBF4を溶解した電解質溶液が、それぞれ主として使用されている。また、リチウム−炭素化合物を負極とするリチウムイオン二次電池では、エチレンカーボネートあるいはプロピレンカーボネートなどの環状炭酸エステルとジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートあるいはジエチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステルとの混合溶媒にLiPF6を溶解した電解質溶液が専ら使用されている(宇恵 誠ら、リチウムイオン電池材料の開発と市場、シーエムシー、第6章(1997))。
【0004】上記のような非水系溶媒を用いた電解液は、非水系溶媒の高い安定性の為に高い電圧での使用が可能であるが故に、逆に充電時等に所定の上限電圧以上の電圧になる、いわゆる過充電現象が問題となりやすい。過充電になると、電池の変形や発熱だけでなく、甚だしい場合には、発火、破裂等の現象をも招き得るので、過充電時の二次電池の安全性を向上させることは重要なことである。
【0005】特に、リチウム二次電池の正極活物質として、重量あたりの容量が大きいことから、層状構造を有する、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム等のリチウム遷移金属酸化物が用いられているが、これらの化合物は過充電状態において、リチウムイオンがほとんど脱離した状態になり、不安定になって、電解液との急激な発熱反応を起こしたり、負極上にリチウム金属を析出させたりすることがあるので、過充電時の安全性は非常に重要である。
【0006】このような過充電時の安全性を向上させる方法の一つとして、電解液中に過充電防止剤を添加して、電流を遮断する方法が知られている。本発明者らは、フッ素化シクロヘキシルベンゼンが過充電防止剤として有効であり、非水溶媒にリチウム塩を溶解させた非水系電解液にフッ素化シクロヘキシルベンゼンを含有させると、過充電時に自身が酸化されることにより過充電の進行を止めることができる性能を持ち、かつ通常の充放電時や高温保存時等の条件下における電池の性能低下を許容範囲に収めることができることを見出した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、シクロヘキシルベンゼン及びその誘導体のフッ素化物は有用な化合物であるが、その簡便な製造方法は知られていない。本発明は、フッ素化シクロヘキシルベンゼン類の簡便な製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、既に、従来1,2−ジメトキシエタンのパーフルオロ化に用いられた方法(J.Org.Chem.,38,3617(1973))を、その反応性から勘案すると適用が難しいと思われたラクトン化合物に適用したところ、意外にも高転化率、高選択率で、フッ化ラクトン化合物が得られることを見出し、さらに、従来の製造法では得ることの出来なかったモノフルオロスルホラン化合物を得ることに初めて成功している(特開2001−226367号及びJ. Fluorine Chem.,108,117(2001))。
【0009】本発明者らは、かかる事情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、シクロヘキシルベンゼン類にも同様の方法を適用することが可能であることを見出し、それに基づいて本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は、置換基を有していてもよいシクロヘキシルベンゼンにフッ素ガスを接触させることを特徴とするフッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法、に存する。
【0010】本発明により、従来は得ることの出来なかった化合物を含む各種フッ素化シクロヘキシルベンゼン類の製造方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。本発明方法においては、置換基を有していてもよいシクロヘキシルベンゼン(以下、シクロヘキシルベンゼン類という)にフッ素ガスを接触させてフッ素化シクロヘキシルベンゼン類を製造する。
【0012】本発明方法に用いる原料は、シクロヘキシルベンゼン類、即ちシクロヘキシルベンゼン及びその置換基を有する誘導体である。上記置換基としては反応を阻害しない種々の置換基が挙げられ、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基等が挙げられる。シクロヘキシルベンゼン類として具体的には、例えばシクロヘキシルベンゼン、1−シクロヘキシル−4−メチルベンゼン、1−シクロヘキシル−4−メトキシベンゼン、(4−メチルシクロヘキシル)ベンゼン等が挙げられ、好ましくはシクロヘキシルベンゼンである。
【0013】シクロヘキシルベンゼン類に対するフッ素ガス(F2)の仕込みモル比は、通常、0.1〜100程度であるが、より好ましくは、0.5〜10である。シクロヘキシルベンゼン類と接触させて反応させるフッ素ガスは極めて反応性が高い化合物であるので、反応の暴走を防止するために、フッ素ガスを不活性なガスで希釈したものを用いることが好ましい。フッ素ガスの希釈に用いる不活性ガスとしては、例えば窒素、ヘリウム、フッ化水素又は炭素数4以下のパーフルオロアルカンが挙げられる。希釈されたフッ素ガス中のフッ素の濃度は、通常1〜50容量%、好ましくは5〜30容量%である。濃度が低すぎると生産性が悪く、高過ぎると反応制御が困難になる。
【0014】シクロヘキシルベンゼン類とフッ素ガスとの反応は、通常、液相のシクロヘキシルベンゼン類中に希釈されたフッ素ガスを導入して行われる。この際、フッ素ガスに対して不活性な溶媒を存在させてもよい。上記のフッ素ガスに対して不活性な溶媒としては、例えばアセトニトリル、パーフルオロシクロブタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフルオロデカンなどのパーフルオロアルカンや、潤滑誌32巻2号107頁に示されるようなパーフルオロポリエーテル油(例えば、ダイキン工業社製「デムナム」、オウシモント社製「フォンブリン」、デュポン社製「クライトックス」など)、クロロトリフルオロエチレンオリゴマー油(例えば、ダイキン工業社製「ダイフロイル」など)などのクロロフルオロアルカンを挙げることができる。不活性溶媒に対するシクロヘキシルベンゼン類の割合は、通常、10〜99重量%、好ましくは50〜95重量%である。この割合が低過ぎると釜効率が低下し、高過ぎると希釈の効果が薄くなる。
【0015】反応温度は、通常、−80〜100℃、好ましくは−30〜80℃の範囲である。反応圧力は、通常、常圧であるが、場合により減圧または加圧条件下で行ってもよい。反応時間は、シクロヘキシルベンゼン類の種類、溶媒の種類、反応温度等によって異なるが、通常は1〜500時間、好ましくは5〜100時間である。
【0016】また、この反応の際、反応により生成するフッ化水素を吸収するために、フッ化ナトリウムのような、フッ化物塩を反応系中に加えてもよい。また、シクロヘキシルベンゼン類を気化させて、気相でフッ素ガスと反応させることも可能である。この場合も、反応の暴走を防止するため、不活性ガスで希釈することが必要になる。気相反応の反応温度は、通常、30〜250℃であるが、好ましくは50〜150℃の範囲である。
【0017】反応方式は、回分式、半回分式、流通式いずれの方法でも可能であり、伝熱制御のし易いマイクロリアクターを使用することもできる。上記反応によって、主としてベンゼン環上の水素原子がフッ素原子で置換されたフッ素化シクロヘキシルベンゼン類が得られる。得られるフッ素化シクロヘキシルベンゼン類は、モノ置換体、ジ置換体からパーフルオロ置換体まで、フッ素化の程度の異なる種々の置換体が考えられるが、反応条件を調節することにより、従来製造法の知られていなかった化合物を高収率、高選択率で得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例によって本発明の具体的態様を詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1液相へのガス仕込み口とガス排出口とを設けた容量300mlのテフロン(R)容器に、シクロヘキシルベンゼン100gを仕込み、この中に、窒素ガスで30vol%に希釈したフッ素ガスを0.045mol/hrの速度にて導入し、反応温度を10℃、反応圧を大気圧に保持して、約24時間反応させた。反応終了後、液相を分析した。
【0019】GC/MS分析及びNMR分析の結果、1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼンが30%、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼンが5%、1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンが13%生成しており、この他にベンゼン環上の水素原子がフッ素原子で置換されたシクロヘキシルジフルオロベンゼンと考えられる5種の化合物がそれぞれ痕跡量確認された。シクロヘキシルベンゼン骨格を有しない化合物は見出されなかった。
【0020】実施例2シクロヘキシルベンゼンの代わりに(4−メチルシクロヘキシル)ベンゼンを原料に用いたこと以外は実施例1と同一の条件で反応を行った。GC/MS分析及びNMR分析の結果、1−(4−メチルシクロヘキシル)−2−フルオロベンゼンが30%、1−(4−メチルシクロヘキシル)−3−フルオロベンゼンが5%、1−(4−メチルシクロヘキシル)−4−フルオロベンゼンが13%生成していた。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、シクロヘキシルベンゼン類を高転化率かつ高選択率でフッ素化してフッ素化シクロヘキシルベンゼン類を得ることができる。




 

 


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