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発明の名称 暖房便座装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−235764(P2003−235764A)
公開日 平成15年8月26日(2003.8.26)
出願番号 特願2002−117513(P2002−117513)
出願日 平成14年4月19日(2002.4.19)
代理人
発明者 岩田 賢吾 / 坪井 宏之
要約 課題
便座内部に効率良く温風を送風して便座表面を暖める暖房便座装置を提供する。

解決手段
空気を送風する送風ファン6aと、送風ファン6aにより送風された空気を加熱し温風とするため送風ダクト10a内に配置された温風ヒータ8aと、送風ファン6aの回転数と温風ヒータ8aの発熱量を制御する制御部11aと、送風ファン6aと温風ヒータ8aと制御部11aを収納する本体ケース5aと、本体ケース5aの前側面に配置され送風ダクト10aと連通した送風口7a、7bと、本体ケース5aの前方に配置され内部が空洞化した便座2aと、便座2aの後側面に配置され便座2aの内表面とは非接触、且つ、便座2aの内部へと突出し風向を決定する吹き出しダクト9a、9bと、から構成されたことを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 空気を送風する送風ファンと、空気を加熱し温風とするため送風ダクト内に配置された温風ヒータと、前記送風ファンと前記温風ヒータを収納する本体ケースと、該本体ケースの前側面に配置され前記送風ダクトと連通した送風口と、前記本体ケースの前方に配置され内部が空洞化した便座と、該便座の後側面から挿入され、前記送風口からの温風を一端から流入させ、他端が前記便座の内表面とは非接触に突出する中空状の吹き出しダクトと、から構成されたことを特徴とする暖房便座装置。
【請求項2】 前記便座の略中央部に排泄するため設けられた開口部の中心点を基準として前記開口部の長手方向、且つ前記開口部の奥方向の端面部の接線を境界線1とすると、前記便座の内部に位置する前記吹き出しダクトの先端部を、前記境界線1と略同一、または前記境界線1より前記便座の先端方向側に配置したことを特徴とする請求項1記載の暖房便座装置。
【請求項3】 前記吹き出しダクトの先端上面部を切り欠いたことを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項4】 前記吹き出しダクトの側面から前記開口部に向かう遮蔽板を前記便座内部に設けたことを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項5】 前記便座の内部に位置する前記吹き出しダクトの先端部の開口形状を偏平の矩形状としたことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項6】 前記送風口の開口形状は前記便座の外部に位置する吹き出しダクトの後端部の開口形状と略同一とし、且つ、前記送風口の開口部中心点と前記吹き出しダクトの開口部中心点の高さと横位置を略同一としたことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項7】 前記吹き出しダクトを前記便座の長手方向の延長線上に相当する後方部に複数配置すると共に、前記送風口も複数設け、この複数の送風口から前記便座の内部へ交互に温風を送風することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項8】 前記便座の後方略中央部に排気口を設けたことを特徴とすることを特徴とする請求項7項記載の暖房便座装置。
【請求項9】 前記吹き出しダクトの通風路に前記便座の内部方向にのみ通風可能とする開閉板を配置したことを特徴とする請求項7または8項記載の暖房便座装置。
【請求項10】 複数配置された前記吹き出しダクトから前記便座の内部へ略同風量の温風を送風することを特徴とする請求項7乃至9いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項11】 前記便座の先端部に排気口を設けたことを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の暖房便座装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便座表面を暖める暖房便座装置に関する。
【従来の技術】
【0002】近年、便座表面を予め暖めておくことで冬場などの気温が低い時期でも使用者が快適に便座に着座し排便することができる暖房便座装置が広く普及している。図13に示すような本体ケース5zと回動自在のヒンジ19にて接続され、中空構造にて形成された便座2zの内部に、チューブヒータや面状ヒータなど電圧(AC100V)を印加することにより発熱する便座加熱手段12を収納し、本体ケース5z内部には便座加熱手段12の発熱量を制御する制御部5zを備え、本体ケース5zと便座2zが電気コード13による接続で取り外しが不可能な暖房便座装置1zが主流であるが、清掃性の向上を図るため特開平5−237047では、本体ケースと便座を回動可能に接続するヒンジの内部を中空構造とし、本体ケースからヒンジ内部を介して便座後方部から内部に温風を送風・循環して便座を暖める温風加熱式の暖房便座装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、便座後方部から内部に温風を送風し暖めようとした場合、便座後方部の空洞部は広がりが大きいためヒンジ部から吹き出す温風の風速が急激に低下し、開口部付近に相当する便座後方の表面が集中的に暖められ高温状態に至り、使用者が着座した時に臀部や大腿部が接触する便座の中央から先端側の表面温度をほとんど上昇させることができない。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、便座内部に効率良く温風を送風して便座表面を暖める暖房便座装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課題を解決する為、請求項1記載の発明は、空気を送風する送風ファンと、空気を加熱し温風とするため送風ダクト内に配置された温風ヒータと、前記送風ファンと前記温風ヒータを収納する本体ケースと、該本体ケースの前側面に配置され前記送風ダクトと連通した送風口と、前記本体ケースの前方に配置され内部が空洞化した便座と、該便座の後側面から挿入され、前記送風口からの温風を一端から流入させ、他端が前記便座の内表面とは非接触に突出する中空状の吹き出しダクトと、から構成されたことを特徴とする暖房便座装置である。便座の後側面に開口部を設けてそこから温風を送風しようとすると、便座後方の空洞部は広がりが大きいため温風の風速が急激に低下し、開口部付近に相当する便座後方の表面が集中的に暖められ高温状態に至り、使用者が着座した時に臀部や大腿部が接触する便座の中央から先端側の表面温度をほとんど上昇させることができない。そこで、便座の内表面とは非接触に突出する中空状の吹き出しダクトを便座の後側面から挿入・配置し、送風口から送風された温風を吹き出しダクトを介して便座の内部に送風することで、便座内部に送風される温風の風速が急激に低下することを抑制できる。特に、吹き出しダクトは便座の内表面とは非接触に突出しているため、送風口から吹き出しダクトに流入した温風の熱が便座の後部によって奪われることが防止できる。その結果、便座後方の熱の偏りを抑制し便座の中央から先端側を暖めることができる。従って、使用者が便座に着座した時に十分な暖房感が得られ、また、高温による火傷を防止できるため安全性が向上する。
【0006】請求項2記載の発明は、前記便座の略中央部に排泄するため設けられた開口部の中心点を基準として前記開口部の長手方向、且つ前記開口部の奥方向の端面部の接線を境界線1とすると、前記便座の内部に位置する前記吹き出しダクトの先端部を、前記境界線1と略同一、または前記境界線1より前記便座の先端方向側に配置したことを特徴とする請求項1記載の暖房便座装置である。ここでいう、開口部の長手方向とは使用者が便座に着座した時に大腿部の向きと平行になる方向を、開口部の奥方向とは使用者が便座に着座した時に使用者の背後になる方向を、便座の先端方向とは使用者が便座に着座した時に使用者の正面になる方向を指す。便座の内部に位置する吹き出しダクトの先端部を、境界線1と略同一、または境界線1より便座の先端方向側に配置することにより、便座の先端方向に向かう温風の風量が多くなり、その結果、使用者が着座した時に臀部や大腿部が接触する便座の中央から先端側の便座表面を効率良く上昇させることができる。また、温風からの熱伝達により便座を暖める時、便座表面に温風が最初に接触した箇所で奪われる熱量が大きいため、吹き出し口から吹き出す温風の角度が便座底面と平行になるよう吹き出しダクトを配置することが望ましい。
【0007】請求項3記載の発明は、前記吹き出しダクトの先端上面部を切り欠いたことを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項記載の暖房便座装置である。便座の内部に位置する吹き出しダクトの先端部を、境界線1と略同一、または境界線1より便座の先端方向側に配置した時、吹き出しダクトの先端上面部を切り欠くことにより、開口部端面より便座奥方向の表面も暖め使用者が着座する便座表面全体を暖めることができる。
【0008】請求項4記載の発明は、前記吹き出しダクトの側面から前記開口部に向かう遮蔽板を前記便座内部に設けたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の暖房便座装置である。吹き出しダクトから温風を送風し便座内部を循環させる時、吹き出しダクトの側面から開口部に向かう遮蔽板を便座内部に設けることにより、吹き出しダクトから送風される温風の送風方向が一旦便座内部を循環してきた温風に阻害されることがないため、所定の箇所を暖めることができる。
【0009】請求項5記載の発明は、前記便座の内部に位置する前記吹き出しダクトの先端部の開口形状を偏平の矩形状としたことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の暖房便座装置である。吹き出しダクト先端部の開口形状を決定する時、以下の点を考慮する必要がある。通常使用されているO型形状の便座は、便座奥(使用者が便座に着座した時に使用者の背後になる方向の便座端部を指す)から便座先端(使用者が便座に着座した時に使用者の正面になる方向の便座端部を指す)に向かって風路が狭くなるため、使用者が着座した時に臀部や大腿部が接触する便座の中央から先端側の表面を効率良く暖めようとすると、できるだけ風速を低下させないよう開口面積を小さくする必要がある。開口面積が大きすぎると、送風口から送風される温風の風量が少ない場合に、便座先端まで効率良く暖めることができない。また、吹き出しダクトから送風される温風の風速を上げて便座を暖めようとすると、便座先端がU字型をなしているため遠心力により温風の流れが便座外周面側に偏り、その結果、便座内周面が適温まで暖まらない。以上の点を考慮すると、吹き出しダクト先端部の開口形状は、広範囲に温風を送風でき、且つ風速を上げることができる偏平の矩形状が好ましい。従って、吹き出しダクト先端部の幅寸法をできるだけ広くし高さ寸法はできるだけ低くすることで、送風口から送風される温風の風量が少ない場合や短時間で便座を暖めたい場合でも、効率良く便座表面を暖めることができ、温度ムラを軽減することができる。
【0010】請求項6記載の発明は、前記送風口の開口形状は前記便座の外部に位置する吹き出しダクトの後端部の開口形状と略同一とし、且つ、前記送風口の開口部中心点と前記吹き出しダクトの開口部中心点の高さと横位置を略同一としたことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の暖房便座装置である。送風口の開口断面積をS1、便座外部に位置する吹き出しダクトの後端部の開口断面積をS2とした時、S1≦S2としても、形状が違いすぎると送風口から送風された温風が、吹き出しダクト外に漏れたり、非加熱状態の空気を巻き込むことになり、効率良く便座を暖めることができない。従って、吹き出しダクトの開口形状が矩形状としたら送風口の形状も矩形状として、吹き出しダクトの幅や高さと略同一にすることが好ましい。また、開口形状を略同一にしても、本体ケースに配置される送風口の高さと便座後方に配置される吹き出しダクトの高さや横位置が異なると、上記同様温風の流れが阻害され、効率よく便座の内部へ温風を送風することができない。従って、送風口の開口部の中心点と前記吹き出しダクトの開口部中心点の高さと横位置が略同一となるよう配置することが好ましい。かかる構成により、送風口と吹き出し口をホースなどの連結部材を用いて送風しなくても、本体ケースと便座が非接触の状態でも便座の内部に効率良く温風を送風し便座を暖めることができる。便座を前後に回動するヒンジを取り外すだけで、他に本体ケースと便座を連結する部材が要らないため、短時間で本体ケースから便座を取り外し、清掃することができる。
【0011】請求項7記載の発明は、前記吹き出しダクトを前記便座の長手方向の延長線上に相当する後方部に複数配置すると共に、前記送風口も複数設け、この複数の送風口から前記便座の内部へ交互に温風を送風することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の暖房便座装置である。ここでいう、便座の長手方向とは使用者が便座に着座した時に大腿部の向きと平行になる方向を指す。開口部の中心点を基準として便座の長手方向を左右に区分した時、例えば、便座右側の延長線上に相当する後方部にのみ吹き出しダクトを配置してそこから温風を送風した時、便座先端部で壁面に衝突し乱流になったり、便座内表面に接触した所から温風の熱が徐々に奪われるため、便座左側まで十分に暖めることができない。そこで、便座右側と便座左側の延長線上に相当する両後方部に吹き出しダクトを挿入・配置して、両方の吹き出しダクトから便座の先端方向に向けて交互に温風を送風する、例えば、まず便座右側の後方に配置した吹き出しダクトから便座内部に温風を取り入れ、便座左側の後方に配置した吹き出しダクトから便座に熱を奪われ低温化した温風を便座外部に排出する、次に便座左側の後方に配置した吹き出しダクトから温風を取り入れ、便座右側の後方に配置した吹き出しダクトから低温化した温風を便座外部に排出する、これを交互に繰り返すことにより、使用者が着座した時に主に臀部や大腿部が接触する便座の中央から先端側を効率良く、均一に暖めることができる。
【0012】請求項8記載の発明は、前記便座の後方略中央部に排気口を設けたことを特徴とすることを特徴とする請求項7項記載の暖房便座装置である。便座の後方略中央部に排気口を設けることにより、吹き出しダクトから送風され便座先端を経由した温風を便座後方部(境界線1より便座奥側)まで循環させることができる。従って、便座後方部の表面温度を先端部と同一温度まで均一に上昇させることはできなが、使用者が着座した時に冷やり感を感じない程度、例えば、便座の中央部から先端までの温度が38℃前後とすると、ほとんど使用者の皮膚が接触することがない便座後方部は平均20℃前後まで暖めることができる。このように、便座全体を均一に暖めなくても、使用者が着座する部分を重点的に暖めることにより十分な暖房感が得られ、消費電力を削減することができる。両方の吹き出しダクトから同時に略同風量の温風を吹き出すと、吹き出し口の先端部を便座先端方向に向けて便座先端側に温風を送風しようとしても、便座先端には温風が送風されず、略中央部に設けられた排気口に向かい温風の流れが変化する。便座表面を暖める時は、まず、吹き出しダクトから交互に温風を送風し便座中央から先端部を暖め、その後に略同風量の温風を吹き出しダクトから送風し便座後方部を暖めることが望ましい。
【0013】請求項9記載の発明は、前記吹き出しダクトの通風路に前記便座の内部方向にのみ通風可能とする開閉板を配置したことを特徴とする請求項7または8項記載の暖房便座装置である。便座後方に配置された複数の吹き出しダクトから交互に温風を便座内部に送風し便座後方の略中央部に設けられた排気口から外部へ送風する時、片側の吹き出しダクトからの風量をゼロにしてしまうと、そこから温風が漏れ排気口に向かう温風の流れが阻害され、便座後方部を適温まで暖めるのに消費電力が増加する。そこで、吹き出しダクトの通風路に便座の内部方向にのみ通風可能とする開閉板を配置することにより、片側の吹き出しダクトからのみ温風を送風し他側の吹き出しダクトからは温風を送風しない場合でも、片側の吹き出しダクトから送風された温風が他側の吹き出しダクトから外部に漏れることを防止でき、便座後方に設けられた排気口へと温風を確実に送風することができる。
【0014】請求項10記載の発明は、複数配置された前記吹き出しダクトから前記便座の内部へ略同風量の温風を送風することを特徴とする請求項7乃至9いずれか1項記載の暖房便座装置である。両方の吹き出しダクトから同時に略同風量の温風を吹き出すと、吹き出し口の先端部を便座先端方向に向けて便座先端側に温風を送風しようとしても、便座先端には温風が送風されず、略中央部に設けられた排気口に向かい温風の流れが変化する。従って、使用者が着座した時に両吹き出しダクトから略同風量の温風を送風すると略中央部に設けられた排気口から人体露出部に向けて温風を送風することができる。排気口を使用者が着座時に塞ぐことのない便座表面側に設けることにより、外気に皮膚が露出した臀部や腰、背中に向けて温風を送風することができ、排気口を便器ボール面上部に位置する便座裏面側に設けることにより、臀部や局部を温めることができる。
【0015】請求項11記載の発明は、前記便座の先端部に排気口を設けたことを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の暖房便座装置である。便座先端部に排気口を設けることにより、吹き出しダクト先端部から便座の先端方向に向けて送風された温風が使用者の膝裏から足元に向けて温風を送風することができる。吹き出しダクトの先端部の延長線上に相当する便座先端部に排気口を設けることにより、直線的に温風を送風することでき温風の低温化を抑制して、より少ない消費電力にて人体暖房ができる。
【0016】
【発明の実施形態】以下、本発明にかかる暖房便座装置の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
(第一実施形態)図1は本発明の暖房便座装置1aの第一実施形態を示す上面からみた透視図、図2は同、A部拡大断面図、図3は同、タイミングチャートである。図1に示す暖房便座装置1aは、空気を送風する送風ファン6aと、送風ファン6aにより送風された空気を加熱し温風とするため送風ダクト10a内に配置された温風ヒータ8aと、送風ファン6aの回転数と温風ヒータ8aの発熱量を制御する制御部11aと、送風ファン6aと温風ヒータ8aと制御部11aを収納する本体ケース5aと、本体ケース5aの前側面に配置され送風ダクト10aと連通した送風口7a、7bと、本体ケース5aの前方に配置され内部が空洞化した便座2aと、から構成されている。そして、本体ケース5a前側面に配置された送風口7a、7bを連通するよう送風ダクト10aが接続され、その通風路に送風ファン6a、温風ヒータ8aが配置され、送風ファンの回転方向により送風口7aまたは送風口7bから所定の温度まで温風ヒータ8aにて加熱された温風が、便座2aの長手方向の延長線上に相当する後方部の側面に配置された吹き出しダクト9a、9bを介して、便座2aの内部へ送風される。便座2a内部に位置する吹き出しダクト9a、9bの先端部は、便座2aの略中央部に排泄するため設けられた開口部3aの中心点を基準として開口部3aの長手方向、且つ開口部3aの奥方向の端面部の接線を境界線1とすると、境界線1より便座2aの先端方向側に突出するよう配置している。なお、この吹き出しダクト9a,9bはその後端が便座2aに固定されている他は便座2aとは接触しておらず、便座2aの内部に位置する吹き出しダクト9a、9bの周囲と便座2aとの間には空気層が形成されており、従って、吹き出しダクト9a,9bの周囲が便座と接触している場合と比べて吹き出しダクト9a,9bを流れる温風の熱が便座に伝わり難くなり、便座2aの先端を所定温度まで暖めようとすると便座2aの後側が熱くなるといったことが防止できる。このように、便座2a奥端から吹き出しダクト9a、9bの先端部までの長さをL1、便座2a奥端から境界線1までの長さをL2とすると、L1≧L2となるよう吹き出しダクトを配置することで、吹き出しダクト出口での圧力損失による風速の低下を抑制でき、便座2aの先端方向に向かう温風の風量が多くなり、その結果、使用者が着座した時に臀部や大腿部が接触する便座2aの中央から先端側の便座2a表面を効率良く上昇させることができる。
【0017】そして、便座2aの内部に位置する吹き出しダクト9a、9bの先端部の幅寸法をW1、高さ寸法をH1とした時、W1をできるだけ広くし高さ寸法H1はできるだけ低くし偏平の矩形状とすることで、送風口から送風される温風の風量が少ない場合や短時間で便座を暖めたい場合でも、便座2a内表面との距離をかせぎ、広範囲に風速を上げて温風を便座内部へ送風することができるため、吹き出しダクト9a、9bの先端部上方に相当する便座2a表面への伝熱量を抑制できるので、効率良く便座表面を暖めることができ、温度ムラを軽減することができる。
【0018】また、便座の外部に位置する吹き出しダクト9a、9bの先端部も、上記同様、幅寸法W1、高さ寸法H1の矩形状とし、それに応じて、本体ケース5a前側面に配置された送風口7a、7bの開口形状も幅寸法W2、高さ寸法H2の矩形状とし、それぞれの長さはW1=W2、H1=H2とし、吹き出しダクト9a、9bと、それに対峙する送風口7a、7bの位置関係も、それぞれの中心点の高さと横位置が略同一になるよう便座2aの後側面、本体ケース5aの前側面に配置している。従って、送風口7a、7bと吹き出しダクト9a、9bをそれぞれホースなどの連結部材を用いて送風しなくても温風の流れが阻害されず、便座の内部に効率良く温風を送風し便座を暖めることができる。便座を前後に回動するヒンジを取り外すだけで、他に本体ケースと便座を連結する部材が要らないため、短時間で本体ケースから便座を取り外し、清掃することができる。本実施例においては、吹き出しダクトの開口形状を偏平の矩形状としたが、他の形状として偏平の楕円形状や便座通風路形状に合せた偏平の蒲鉾形状などが考えられる。
【0019】図3に示すタイミングにて、吹き出しダクト9a、9bから便座2aの内部に温風を交互に送風することで、使用者が着座した時に主に臀部や大腿部が接触する便座の中央から先端側を効率良く、均一に暖めることができる。本実施例においては、正逆の両方向に回転する送風ファンを送風ダクト内に配置して複数の送風口から温風を送風しているが、正回転する送風ファンと逆回転する送風ファンを送風ダクト内に配置して送風方向に応じて各送風ファンを回転させても良いし、高温の温風を送風口から送風させたい場合、正逆の両方向に回転する送風ファンを挟むように複数の温風ヒータを送風ダクト内に配置して送風方向に応じて各温風ヒータを発熱させても良い。このように、便座後方の側面に複数の吹き出しダクトを配置し、片側の吹き出しダクトから温風を取り入れている時、他側の吹き出しダクトから低温化した温風を排出させ、且つ、本体ケースを介して温風を循環させる構造を取ることにより、便座に専用の排気口を設ける必要がなく熱交換効率を上げることができる。
【0020】吹き出しダクトから送風される温風の風温を高くして便座を暖めようとすると、吹き出しダクトおよび吹き出しダクトと接する便座部分の構成材料に耐熱性が要求され、また機器等が破損した時使用者に熱風が送風され火傷する危険性があるため、安全性を考慮すると50〜70℃程度の温風を、広範囲にバランス良く風速を上げて送風することが好ましい。そして、吹き出しダクトの形成材料を便座の形成材料と同じにすることで、一体成形でき組立てが簡素化できるため生産性が向上する。
【0021】使用者の着座分布を考慮すると、便座内周面側から外周面側に向けて吹き出しダクトの開口形状の高さ方向を変えて送風口から送風される温風の風量を場所ごとに変えることにより、例えば、便座内周面側から便座外周面側の高さを低くすることにより、便座内周面側をより暖めることもできる。吹き出しダクトの先端から送風される風量を場所毎に変える別の手段としては、便座の内部に位置した吹き出しダクトの先端部内面に複数の風向指示板を垂直に配置し、その風向指示板の間隔を便座内周面側から便座外周面側にかけて徐々に増加減させる方法が挙げられる。
【0022】(第二実施例)図4に示すように、便座2aの外部に位置し、送風口7aに対向する吹き出しダクト9gの後端部にテーパーを設けることにより、送風口7aと吹き出しダクト9gの位置が多少ずれたとしても、送風口7aから送風された温風を確実に便座2a内部に送風することができる。また、吹き出しダクト9gの底面に断熱板16を配置して、便座2a下面と断熱板16の間に空気層を設けることにより便座2a下面からの放熱を抑制することができるため、使用者が着座する便座2a上面を効率よく暖められ経済性が向上する。本実施例においては、断熱板を吹き出しダクトの底面に配置しているが、断熱板が吹き出しダクトの底面になるよう配置しても同様の効果を得ることができ、また、吹き出しダクトを十分に固定することができる。
【0023】(第三実施例)図5に示すように、送風口7eを吹き出しダクト9aの内面まで突出させることにより、送風口7eから温風の風速を下げずに便座2aの内部へ送風することができ、且つ、便座2aの位置を固定することもできる。そして、送風口7eに上下へ回動するヒンジ機構(図示せず)を設けることにより、便座を立てて男子が小便する際、送風口7eから本体ケース5a内部および吹き出しダクト9aから便座2a内部に小便が侵入することを防止できるため衛生的である。本実施例においては、送風口を吹き出しダクトの内面まで突出させているが、吹き出しダクトを送風口の内面まで突出させても同様の効果を得ることができる。
【0024】(第二実施形態)図6は本発明の暖房便座装置1bの第二実施形態を示す上面からみた透視図、図7は同、B部拡大断面図、図8は同、タイミングチャートである。図6に示す暖房便座装置1bは、空気を送風する送風ファン6bと、送風ファン6bにより送風された空気を加熱し温風とするため送風ダクト10b内に配置された温風ヒータ8bと、Y字型に形成された送風ダクト10bの左右方向に送風される温風の風量をダンパーの位置により切り替える風量切替弁17と、送風ファン6bの回転数と温風ヒータ8bの発熱量、風量切替弁17のダンパー位置を制御する制御部11bと、送風ファン6bと温風ヒータ8bと制御部11bを収納する本体ケース5bと、本体ケース5bの前側面に配置され送風ダクト10bの左右方向に分岐した通風路と連通した送風口7c、7dと、本体ケース5bの前方に配置され内部が空洞化した便座2bと、便座2bの後側面から挿入され、送風口7c、7dからの温風を一端から流入させ、他端が便座2bの内表面とは非接触に突出する中空状の吹き出しダクトと、から構成されている。そして、送風ファン6bから送風され所定の温度まで温風ヒータ8bにて加熱された温風は、温風ヒータ8bの下段に位置する送風ダクト10bの一部に配置された風量切替弁17により、所定の時間間隔にて送風ダクト10bの左右方向送風される風量比率を変えて、本体ケース5b前側面に配置された送風口7c、7dから風量比率が異なる温風を送風し、送風口7c、7dがら送風された温風が、便座2bの長手方向の延長線上に相当する後方部の側面に配置された吹き出しダクト9c、9dを介して、便座2bの内部へ送風され、便座2bの後方略中央部に設けた排気口14aより排気される。便座2b内部に位置する吹き出しダクト9c、9dの先端部は、前記第一実施形態と同様、便座2bに配置され、便座2b内部に位置する吹き出しダクト9c、9dの先端には、便座2bの内部方向にのみ通風可能とする開閉板15a、15bを配置している。なお、この吹き出しダクト9a,9bは前記第一実施形態と同じくその後端が便座2aに固定されている他は便座2aとは接触しておらず、便座2aの内部に位置する吹き出しダクト9a、9bの周囲と便座2aとの間には空気層が形成されており、従って、吹き出しダクト9a,9bの周囲が便座と接触している場合と比べて吹き出しダクト9a,9bを流れる温風の熱が便座に伝わり難くなり、便座2aの先端を所定温度まで暖めようとすると便座2aの後側が熱くなるといったことが防止できる。開閉板15a、15bは、吹き出しダクト9c、9dの先端部の外形形状と略同一形状にて形成され、吹き出しダクト9c、9dの先端上部にヒンジを介して接続され、所定風量以上の温風が、送風口7c、7dから送風されることにより、便座2bの先端方向にのみ開閉する構造となっている。
【0025】便座2bの後方略中央部に排気口14aを設けることにより、吹き出しダクト9c、9dから送風され便座2b先端を経由した温風を便座2bの後方部まで循環させることができる。両方の吹き出しダクト9c、9dから同時に略同風量の温風を吹き出すと、吹き出しダクト9c、9dの先端部を便座2bの先端方向に向けて便座2bの先端側に温風を送風しようとしても、便座2bの先端には温風が送風されず、略中央部に設けられた排気口14aに向かい温風の流れが変化する。この時、便座後方の表面温度を均一にすることはできないが便座内周側を中心に暖めることができるため、使用者が着座した時に冷やり感を感じることはない。従って、便座2bの表面を暖める時は、図8に示すように、まず、風量切替弁17のダンパー位置を制御し吹き出しダクト9c、9dから風量比率が大きく異なる温風を交互に送風し便座2bの中央から先端部を暖め(t2期間)、その後、徐々にその風量比率を同じにしていき便座2bの後方部を暖める(t3期間)ことが望ましい。その結果、便座2bの後方部の表面温度を先端部と同一温度まで均一に上昇させることはできなが、使用者が着座した時に冷やり感を感じない程度、例えば、トイレ内の室温が5℃の時、便座2bの中央部から先端までの温度が38℃前後とすると、ほとんど使用者の皮膚が接触することがない便座2bの後方部は平均で20℃前後までめることができる。このように、便座全体を均一に暖めなくても、使用者が着座する部分を重点的に暖めることにより十分な暖房感が得られ、消費電力を削減することができる。また、送風初期(t1期間)は、温風ヒータ8bに電力が投入されてから所定の温度まで加熱されるまでに時間を要するため、所定温度の温風が便座2b内部に送風されない。そこで、温風ヒータ8bへの投入電力および立ち上がり特性に応じて送風時間を延長することで、便座2bの左右表面を均一に暖めていくことができる。そして、便座2bへの温風の送風を停止する時は、温風ヒータ8bの電圧印加を遮断した後、送風ファン6bを停止し、温風ヒータ8bの破壊、劣化、送風ダクト10bの溶融や発火を防止することが望ましい。
【0026】便座2bの内部に位置する吹き出しダクト9c、9dの先端部に便座2bの内部方向にのみ通風可能とする開閉板15a、15bを配置しているため、吹き出しダクト9cからのみ温風を送風し吹き出しダクト9dからは温風を送風しない場合でも、吹き出しダクト9cから送風された温風が吹き出しダクト9dから外部に漏れることを防止でき、便座2bの後方に設けられた排気口14aへと温風を確実に送風することができる。また、送風口7c、7dの先端に開閉板15c、15dを設けることにより、便座2bを立てて男子が小便する際、送風口7c、7dから本体ケース5b内部に小便が侵入することを防止できるため衛生的である。
【0027】また、使用者が便座2bに着座した時に両吹き出しダクト9c、9dから、図8に示すように略同風量の温風を送風する(t4期間)と、略中央部に設けられた排気口14aから人体露出部に向けて温風を送風することができる。排気口を使用者が着座時に塞ぐことのない便座の表面側に設けることにより、外気に皮膚が露出した腰や背中に向けて温風を送風することができ、排気口を便器ボール面上部に位置する便座裏面側に設けることにより、臀部を温めることができる。
【0028】(第三実施形態)図9は本発明の暖房便座装置1cの第三実施形態を示す上面図、図10は同、C部拡大断面図である。尚、前記第二実施形態と同様に、本体ケース5c内部に構成した部材およびその構成については詳細説明を省略する。図9に示す暖房便座装置1cは、便座2cの後方側面に複数の吹き出しダクト9e、9fを挿入・配置し、各吹き出しダクト9e、9fの先端部の延長線上に相当する便座2c先端部に排気口14b、14cを設けている。従って、吹き出しダクト9e、9fから排気口14b、14cに向かい直線的に温風を送風することで温風の低温化を抑制し、使用者が便座2cに着座した時、より少ない消費電力にて膝裏から足元に向けて温風を送風し暖めることができる。排気口は14b、14cは、吹き出しダクト9e、9fから送風された温風が使用者の膝裏から足元に向けて送風されるように、便座2cの下面から側面下部にかけて開口することが望ましい。
【0029】(第四実施形態)図11は本発明の暖房便座装置1dの第四実施形態を示す上面からみた透視図、図12は同、D部拡大断面図である。図11に示す暖房便座装置1hは、空気を送風する送風ファン6hと、送風ファン6hにより送風された空気を加熱し温風とするため送風ダクト10h内に配置された温風ヒータ8hと、送風ファン6hの回転数と温風ヒータ8hの発熱量を制御する制御部11hと、送風ファン6hと温風ヒータ8hと制御部11hを収納する本体ケース5hと、本体ケース5hの前側面に配置され送風ダクト10hと連通した送風口7hと、本体ケース5hの前方に配置され内部が空洞化した便座2hと、から構成されている。そして、本体ケース5h前側面に配置された送風口7hを連通するよう送風ダクト10hが接続され、その通風路に送風ファン6h、温風ヒータ8hが配置され、送風ファンの回転方向により送風口7hから所定の温度まで温風ヒータ8hにて加熱された温風が、便座2hの長手方向の延長線上に相当する後方部の側面に配置された吹き出しダクト9hを介して、便座2hの内部へ送風される。そして、吹き出しダクト9hから送風された温風が便座2h内部を循環して他側の便座2h後側面に設けられた排気口14hから排気される。便座2h内部に位置する吹き出しダクト9hの先端部は、便座2hの略中央部に排泄するため設けられた開口部3hの中心点を基準として開口部3hの長手方向、且つ開口部3hの奥方向の端面部の接線を境界線1とすると、境界線1より便座2hの先端方向側に突出するよう配置され、且つ先端上面部が切り欠かれている。なお、この吹き出しダクト9hはその後端が便座2hに固定され、便座2h内表面と点または線接触し吹き出しダクト9hが安定保持される程度の支柱20a、20bが吹き出しダクト9hの上下側面にそれぞれ配置され便座2hと接触している他は便座2hとは接触しておらず、便座2hの内部に位置する吹き出しダクト9hの周囲と便座2hとの間には空気層が形成されており、従って、吹き出しダクト9hの周囲が便座と接触している場合と比べて吹き出しダクト9hを流れる温風の熱が便座に伝わり難くなり、便座2hの先端を所定温度まで暖めようとすると便座2hの後側が熱くなるといったことが防止できる。このように、便座2hの内部に位置する吹き出しダクト9hの先端部を、境界線1と略同一、または境界線1より便座2hの先端方向側に配置した時、吹き出しダクト9hの先端上面部を切り欠くことにより、開口部端面より便座2h奥方向の表面も暖めることができる。そして、吹き出しダクト9hから送風される温風の方向が、吹き出しダクト9hの左右側面にて規制され左右方向への拡散が抑制されるため便座2hの先端方向に向かう温風の風量も確保することができ、その結果、使用者が着座する便座2h表面全体を暖めることができる。また、便座2hの片側後方から温風を送風し他側の便座2h後方から便座2hの内部に送風された温風を排気する構成にて便座を暖める時、吹き出しダクト9hの側面から開口部に向かう遮蔽板18を便座2h内部に設けることにより、排気口14hから排気されずに便座2h内部を循環する温風により吹き出しダクト9hから送風される温風の送風方向を阻害されず所定の箇所を暖めることができる。
【0030】以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。本実施例においては、吹き出しダクトの通風路断面形状を同じにしたが、便座内部に向かい狭くしてさらに風速を上げることもできるし、Y字型に形成された吹き出しダクトを左右方向に分岐した先端部が便座内部に位置するよう便座後側面の略中央部に配置する、など様々な形態が考えられる。




 

 


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