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発明の名称 トイレ暖房装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−190043(P2003−190043A)
公開日 平成15年7月8日(2003.7.8)
出願番号 特願2001−391753(P2001−391753)
出願日 平成13年12月25日(2001.12.25)
代理人
発明者 坪井 宏之 / 岩田 賢吾
要約 課題
冬場などの寒いトイレに於いて、人体の露出部である臀部、腰に対し温風を吹き付け暖か感を提供する。

解決手段
空気を送風する送風ファンと、該送風ファンにより送風された空気を加熱し温風とするためダクト内に配置されたヒータと、前記送風ファンの回転数と前記ヒータの発熱量を制御する制御部と、人体の有無または着座の有無を検知する人体検知手段と、が人体の背面且つ便器上に配設され、該人体検知手段からの人体検知信号に基づいて、該ダクトから人体の露出部である腰や臀部に向かって送風を開始し、送風温度は送風開始から所定の時間経過後に低下させて体感温度を一定にする。
特許請求の範囲
【請求項1】 空気を送風する送風ファンと、空気を加熱し温風とするためダクト内に配置されたヒータと、前記送風ファンの回転数と前記ヒータの発熱量を制御する制御部と、人体の有無または着座の有無を検知する人体検知手段と、が人体の背面且つ便器上に配設され、前記制御部は前記人体検知手段からの人体検知信号から所定の時間経過後に送風温度を低下させることを特徴とするトイレ暖房装置。
【請求項2】 前記制御部は、送風開始から所定の時間経過するとヒータ発熱量と共に送風ファンの回転数も低下させて、前記ダクトから吹き出す温風の風温を低下させることを特徴とする請求項1記載のトイレ暖房装置。
【請求項3】 前記制御部は、前記人体検知手段からの人体検知信号に基づいて前記ダクトから所定の間隔で温風を吹き出すことを特徴とする請求項1,2何れか1項記載のトイレ暖房装置。
【請求項4】 前記ダクトの前方には便座が配置され、前記ダクトと連通して前記本体ケースの前側面に開口し、便座表面層に温風を送風する吹き出し口を備えたことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載のトイレ暖房装置。
【請求項5】 前記吹き出し口から吹き出す温風は、前記便座の開口部略後端に向かうよう形成されたことを特徴とする請求項4項記載のトイレ暖房装置。
【請求項6】 前記トイレ暖房装置には使用者が好みの温度に設定する温度設定スイッチと便座表面温度を検知又は推測可能な温度検出素子とを有し、前記制御部は人体非検知時には該便座表面温度と該温度設定スイッチから入力された設定温度が略同温になるよう演算後、前記送風ファン及びヒータへ電力を供給することを特徴とする請求項4,5何れか1項記載のトイレ暖房装置。
【請求項7】 前記便座は前記本体に回動自在に支持され、前記トイレ暖房装置には該便座の開閉を検知する便座開閉検知手段を有し、該便座開閉検知手段が便座開状態を検知すると、前記制御部は送風ファンとヒータの運転を制限することを特徴とする請求項4乃至6何れか1項記載のトイレ暖房装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温風をトイレ内の保温・暖房用として用いるトイレ暖房装置に関するものであり、延いては、その温風を暖房便座の熱源にとしても利用可能としたトイレ暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】暖房便座装置は、トイレ使用者が便座に着座した時にヒヤリ感を与えないようにしたもので、一般家庭に広く普及している。従来の暖房便座構造を図9、図9のA−A’断面図を図10に示す。従来の暖房装置は図9,図10のように、放熱用の金属箔59と該金属箔59に接着された紐状のヒータ56を便座裏側53aに固定し、便座後方に配置された暖房便座装置本体ケース52から電力を供給し、紐状ヒータ56を発熱させ、金属箔59で便座53全面に伝熱しているため、着座時には便座から大腿部に熱の移動があり、暖か感を提供できる。
【0003】また、トイレ暖房装置は、便座に接触する大腿部のヒヤリ感解消だけでなく、図9の本体ケース52の吹き出し口50から温風を吹き出し、トイレ空間全体を暖めたり、便蓋57の吹き出し口55から人体の背中に向けて温風を送風する構造も研究されており、冬場の室温低下時に便座表面だけでなくトイレ空間や人体を昇温し、寒さを与えないような提案もなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の暖房便座の一般的な製造方法はポリプロピレン樹脂またはアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂で成形された便座表面層53bに前述の紐状ヒータ56を接着させた後便座表面層53bと同材料の底板部53cを振動又は超音波溶着で固定している。そのため溶着代の肉厚分ヒータからの伝熱がなかったり、紐状ヒータを便座の内周部に配設することが難しく、量産のバラツキでその部位を加熱できない製品もあり、子供やお尻の小さい方は便座内部にお尻が入り込み、内周部の非加熱部に接し、不快感を与えていた。また、暖房便座は便座上のみ加温されており、便器内部は暖められていないため、人体の局部は便器からの放射冷却で、着座中徐々に寒さを感じるという課題があった。
【0005】また、トイレ暖房装置として、本体ケース52からトイレ空間に向かって温風を送風するタイプの装置は、人体に直接温風を吹き付けず、トイレ室内を暖めた後、暖められた空気を人体に提供しているため、供給するヒータの容量によっては人体を暖めるレベルまで部屋全体を昇温できないことがあった。また、人体の背後から人体に温風を吹き付けるタイプの装置は、着衣している服の上から温風を吹き付けるため、最も寒さを感じる人体の露出部である臀部、腰には風が届かない。背中を暖める場合も服の上から温風を吹き付けるため風量、風速を上げなければならず、服の熱容量分時間遅れがあるため、徐々に体感温度が上がりしいては熱さを感じたり、風速を速くすると、冬場の乾燥した肌にはかゆみを感じたり、背中だけでなく頭や顔にも風が当たるため、不快感を感じてしまう課題もあった。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、人体の背面から人体に送風する温風の風温、風量を制御し、使用者が受ける体感温度を常に快適な状態にしたトイレ暖房及び暖房便座装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明においては、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、空気を送風する送風ファンと、空気を加熱し温風とするためダクト内に配置されたヒータと、前記送風ファンの回転数と前記ヒータの発熱量を制御する制御部と、人体の有無または着座の有無を検知する人体検知手段と、が人体の背面且つ便器上に配設され、前記制御部は前記人体検知手段からの人体検知信号から所定の時間経過後に送風温度を低下させることを特徴とする。
【0008】本発明のトイレ暖房装置は、トイレ使用時に人体の背後にあたる便器上から人体検知手段の信号に同期し、その送風温度が送風開始から所定の時間は比較的高く、その後低下させているため、トイレルームに入ってきた使用者が最も寒さを感じる脱衣後の皮膚の露出した部分の体温低下を防ぎ、更に前記露出した皮膚周辺の温度が徐々に暖まり熱く感じることも防止でき、使用者の温熱感覚にあった常に心地よい暖かさを提供できる。また、人体は、その環境になれてくると徐々に感覚が鈍くなり、無感状態になることもあるため、トイレ内で読書をし続けたり、万一眠り込んだ場合にも風温を制限したため低温火傷を起こすことが無い安全なトイレ暖房装置である。
【0009】本発明において請求項2記載の発明は、前記制御部は、送風開始から所定の時間経過するとヒータ発熱量と共に送風ファンの回転数も低下させて、前記ダクトから吹き出す温風の風温を低下させることを特徴とする。
【0010】本発明のトイレ暖房装置は、送風温度を低下する手段としてヒータ発熱量及び送風フャンの風量である回転数を減少させているため、比較的高温の風を送風するとき以外はファンの風きり音、モータの振動音等の不快音や、風の圧力を受けたり逆に風により人体から熱を奪われ寒く感じたりする不快感が無く、快適な暖かさを提供できる。
【0011】本発明において請求項3記載の発明は、前記制御部は、前記人体検知手段からの人体検知信号に基づいて前記ダクトから所定の間隔で温風を吹き出すことを特徴とする。
【0012】本発明のトイレ暖房装置は、所定の間隔で温風を吹き出すため、前述のように人体が無感状態にならず定期的に快適な暖かさを感じることができる。
【0013】本発明において請求項4記載の発明は、前記ダクトの前方には便座が配置され、前記ダクトと連通して前記本体ケースの前側面に開口し、便座表面層に温風を送風する吹き出し口を備えたことを特徴とする。
【0014】本発明のトイレ暖房装置は、便座後方の本体ケースの前側面に温風の吹き出し口を設けたため、トイレ使用前は便座に向かって送風して加熱し、人体が便座に着座したときには便座からの伝熱と、吹き出し口を変えることなく人体の露出部である臀部から腰にかけて温風を吹き出すため、個々に暖房装置を必要とせず、2重の暖かさを提供するコンパクトな暖房便座装置が可能になる。また、人体との距離は非常に短く、風速を遅くしても、充分届くため、より微弱な風によるポカポカした暖かさを提供できる。更に本発明は、便座の後方にある本体ケースから便座に向かって温風を吹き出すため、吹き出し口の送風角度を調整することで、便座の内周部や便器と便座で構成される空間の空気までも同時に加温することができ、子供やお尻の小さな方が便座内に入り込んだ時のヒヤリ感や、便器からの放射冷却により局部が冷やされることがく、ほとんどの露出部分に対して暖か感を提供できる快適な暖房便座装置になる。
【0015】本発明において請求項5記載の発明は、前記吹き出し口から吹き出す温風は、前記便座の開口部略後端に向かうよう形成されたことを特徴とする。
【0016】本発明のトイレ暖房装置は、送風する温風の風向が便座の開口部の略後端に届くように吹き出し口を配置したため、使用者が便座に着座した際、最も寒く感じる臀部から腰に風を受けより快適な暖かさを提供できる。また本発明では、露出している部分と吹き出し口の間に介在する物がなく直接人体を加熱できるので、微弱な風量の温風を送風するとポカポカ感を感じるトイレ暖房装置が可能になる。
【0017】本発明において請求項6記載の発明は、前記トイレ暖房装置には使用者が好みの温度に設定する温度設定スイッチと便座表面温度を検知又は推測可能な温度検出素子とを有し、前記制御部は人体非検知時には該便座表面温度と該温度設定スイッチから入力された設定温度が略同温になるよう演算後、前記送風ファン及びヒータへ電力を供給することを特徴とする。
【0018】本発明のトイレ暖房装置は、人体非検知時はあらかじめ便座を昇温する前に、温度検出素子により便座の表面温度を検知又は想定し、使用者が調整した設定温度と便座表面温度との差に応じた熱量を演算し、ヒータ及び送風ファンへの通電量を制御する。従って、前記表面温度と設定温度の差が大きいときにはそれぞれの通電量を大きくし、大風量且つ高温の温風を送風し、差が小さくなるに連れそれぞれの通電量を減少するように設定している。なお、人体検知時は、その検知信号に同期して便座の加温状態に係わらず使用者の露出部である腰、臀部に最適な風量、風温の風を送風することができ、トイレを使用する時間帯に関係なく常に快適な暖かさを直接人体に提供できる。
【0019】本発明において請求項7記載の発明は、前記便座は前記本体に回動自在に支持され、前記トイレ暖房装置には該便座の開閉を検知する便座開閉検知手段を有し、該便座開閉検知手段が便座開状態を検知すると、前記制御部は送風ファンとヒータの運転を制限することを特徴とする。
【0020】本発明は、便座開閉検知手段により男性小便時等の便座開状態を検知して、便座表面に吹き付ける、温風の風量、風温を低下させることができるため、便座表面を加熱する吹き出し口と便座の位置関係がずれた場合に便座を局所的に加熱する恐れが無く、安全性をかね揃えたトイレ暖房装置を提供できる。また、一般的に便座を開状態にした場合は着座する割合が低いため、送風ファンの風量及びヒータへの通電量を減少あるいは停止すると、余剰電力を抑えた省エネルギーのトイレ暖房装置を提供できる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態に係るトイレ暖房装置を説明する。図1にトイレ暖房装置の外観図を示す。図2,図3に温風を吹き出すタイミングチャートを示す。
【0022】トイレ暖房装置1は、便器15とその上方に本体ケース2と本体ケース前方に便座3が配設されている。本体ケース2には便器15に洗浄水を送り込むために貯水している貯水タンク14と空気を送風する送風ファン5とその下流側に送風ファン5から送られてくる風を加熱するヒータ6、更に下流側の便座43に対向する本体ケース2の前側面に吹き出し口7が配置してある。吹き出し口7の上流側には温風温度を測定する温度検出素子(図示せず)を配設しており、温度検出素子の信号に基づいて便座表面温度を推定し、送風ファン5の回転数及びヒータ6の発熱量を制御する制御部10も本体ケース2内に配設している。その他本体ケース2内には、人体がトイレ内に入室してきた人体検出手段9を構成している。
【0023】以上の構成により、人体検知手段9により人体がトイレ内に入室あるいは着座したことを検知すると、あらかじめ温度検出素子により室温を検知し、室温に応じた最適温度を制御部10で選定後、送風ファン5、ヒータ6への通電量を演算し、吹き出し口7から温風16を送風する。この時吹き出し口7は、便座3の開口部3aの後端部3bに温風16が到達するように便座3側に傾斜しているため、人体30が着座したときに臀部から腰を暖めることでき、快適なトイレ暖房装置である。
【0024】温風16の風温、風量の制御を図2、図3のタイミングチャートを使い説明する。人体検知手段9により、使用者がトイレに入室したことまたは便座3に着座したことを検知すると、制御部10から送風ファン5,ヒータ6へ電力の供給を開始する。この送風開始直後は、ヒータ6が熱容量により飽和温度に達するまで時間がかかり、人体に涼風を吹き付け逆に不快感を与えることがあるため、トイレ内に人体が入室したことを検知して、着座するまでの間にヒータへ予備加熱を行い適温状態に保ち、着座と同時に温風16を吹き出すように制御すると送風開始直後から暖か感を感じることができ快適である。一般に人体が最も寒いと感じるのは、排泄するために脱衣した瞬間で、下半身の露出した部分の体温がトイレ内の室温との差により奪われたり、壁の温度との差による放射冷却で熱を奪われるからである。そのため、送風開始直後は、人体に送風する温風の温度が最も高くなるよう設定している。この温風の温度は、温度設定スイッチを設け、使用者の好みの温度に設定したり、トイレの室温に応じて人体に最適な温度をあらかじめ制御部10に記憶させ、温度検知素子により室温を検知した際、制御部10にて選定した温度を自動的に決定しても良い。
【0025】t1時間経過するまでその温度を保持し、人体に暖か感を提供した後熱く感じる前に、今度は徐々にt2にかけて温風の温度をさげ、その後最低の熱量でt3まで保持している。この時室温があまり寒くない場合は、温風を停止しても良い。このように、人体が受ける体感温度が一定になるように風温を設定しているので、常に快適な環境を提供できる。この風温制御方法は、図2に示す3つのケースが考えられる。ケース1はヒータ6の発熱量を固定し、送風ファン6の回転数を上昇させ風量を上げることでヒータの発熱量を奪い風温を下げ、ケース2は反対に送風ファン5の回転数を固定して、ヒータ6の発熱量を減少させて風温を下げている。両者とも1つの部品の通電量を固定することができるため、制御回路の簡略化というメリットはあるが、ケース1では、風量が過度に多い場合に送風ファン5の風きり音、モータの振動音等が発生したり、風の圧力を人体が受けるため不快に感じたりし、ケース2では、ファンの風量を固定しているので極低温時には送風する風が涼風に変わり体温を逆に奪われ寒さを感じることもあるので注意が必要である。本発明では、ケース3の送風ファン5,ヒータ6共に通電量を減少しているため、前記課題を解消できる。このように風温を低下させると、トイレ空間を読書などのくつろげる空間として利用しているときや居眠りをしたときにも低温火傷の心配が無く、省エネルギーのトイレ暖房装置となる。
【0026】また、人体はその環境になれてくると徐々に間隔が鈍くなり、快適感が低下する場合もある。その場合には図3(a)に示した温風温度制御が望ましい。この温風温度制御は前記のように送風開始直後の風温を最高温度にしてt4時間経過後から風温を低下させているが、更にt5時間経過後に再度送風開始直後からの送風と同量を同タイミングで吹き出している。そのため、人体が無感に感じたころ再び暖かい風が露出部に届き、一定間隔で刺激を受け心地よい。送風温度の制御はこの方法に限定することはなく、図3(b)、(c)のようにしても良いが、高温度の持続時間が短いため、設定温度を多少高めにする方が望ましい。また、送風するタイミングや、風温の設定は、別途設定スイッチを設け使用者の好みに応じて設定できるようにしても良い。本発明では、一般的な大便、小便のトイレ使用状況を想定し、送風開始からt4迄の時間を略1分、t5迄の時間を略3分としている。
【0027】次に、第二の実施形態に係わるトイレ暖房装置について説明する。この第二の実施形態では、トイレ暖房装置から送風される温風を便座の暖房にも用いることを目的としている。図4に暖房便座装置に人体が着座したときの外観図、図5に暖房便座装置が便座を加熱しているときの上方図、図6に便座,便蓋着脱構造図、図7に男性小便時の状態図を示し、図8に離座直後の状態図を示す。
【0028】暖房便座装置21は、本体ケース22に回動自在に取り付けてある便座23と便座23の上方に同様に本体ケース22に回動自在に取り付けてある便蓋24とで構成されている。本体ケース22と便座23及び本体ケース22と便蓋24は簡単な着脱構造にしているため、取り外しが自在である。着脱構造は便座23、便蓋24が開状態(図4は便座が閉状態で便蓋が開状態)のとき、便座側ヒンジ部に挿入している取付部材80のひっかかり部80aを図6のC方向に回動させると、本体側の突起部材85のくぼみ部85aの嵌合が解除され、便座23を上方に引き上げると本体ケース22から取り外すことができる。便座23,便座24を同軸で回動させ、共通の軸受け部に前記取付部材を設ければ同時に便座23,便蓋24を取り外すことができる。脱着構造はこの構造に限定することはなく、ハートカム機構を用いワンプッシュで着脱する構造や、ワンタッチで着脱できるカプラーや、クイックフャスナー、スナップフィット等着座時に便座が前後左右方向にがたつかなければ何れを用いても良い。
【0029】本体ケース22には空気を送風する送風ファン25とその下流側に送風ファン25から送られてくる風を加熱するヒータ26、更に下流側の便座23に対向する本体ケース22の前側面に吹き出し口27、吹き出し口27の内部には風向指示板28が配置してある。ヒータ26と吹き出し口27の間には温風温度を測定する温度検出素子(図示せず)を配設しており、温度検出素子の信号に基づいて便座表面温度を推定し、送風ファン25の回転数及びヒータ26の発熱量を制御する制御部40も本体ケース内に配設している。その他本体ケース内には、人体がトイレ内に入室してきたことを検知する人体検出手段37と便座23の開閉状態を検知する便座開閉検出素子33を構成している。人体検知手段37は、便座着座状態を検出する着座センサーでも可能で、赤外線を投受光する素子を用い、反射量、受光角度のズレを検出したり、焦電センサーを用いたり、マイクロ波等の電磁波を用いたセンサー等何れの方式を用いても良い。また、便座開閉検出素子33は、男性小便時のように着座せず、便座開状態で使用する場合に検知することを想定しており、ファン風量及びヒータ通電量を減少あるいは停止して、余剰エネルギーを削減するようにあらかじめ制御部40にプログラミングされている。送風ファン25の送風口とヒータ26と温度検出素子及び吹き出し口27はダクト31内に構成されている。
【0030】送風ファン25は吸引口29からトイレ内の空気を吸引し、ヒータ26で加熱された後、吹き出し口27を通り、便座23に吹き付けられる。吹き出し口27は便座23に対して鋭角な関係になるよう便座23側に傾斜しているため、便蓋24の開閉状態に関係なく便座23に温風36を吹き付けることが可能である。便座全面をムラなく暖めるには吹き出し口27の内部に風向指示板28を配設し、温風が便座23の各部位に届くように構成するのが望ましいが、風向指示板28の変わりに吹き出し口27を複数分割してもよい。風向指示板28は便座23の長手方向に対し風向を調節できるように取り付けた場合は、図5(a)に示したように便座長手方向後方の本体ケース22の前側面中央部に二カ所吹き出し口27a,27bを配設するのが望ましく、風向指示板28が便座長手方向だけでなく、左右方向にも配風できる場合は、図5(b)に示したように1ヶ吹き出し口27cを設けれるだけで便座23の全面を加熱でき、送風ファン,ヒータ,温度検出素子,ダクトが全て1セットで構成でき、省部材のコンパクト設計が可能である。このような位置に吹き出し口27a,27b又は27cを配設すると、従来便座では不可能であった、紐状ヒータを接着できない内周部まで加熱することができ、子供やお尻の小さな方が便座開口部にお尻が入り込みヒヤリを感じることが無く、全ての使用者に快適性を提供できる。また便座23が開状態では吹き出し口27が便座23で遮蔽されるため、男性小便時に便器35の封水部35bに放尿した際飛び跳ねる尿が浸入することが無く、専用部品を追加することなく防水可能である。
【0031】以上の構成により、便座が閉状態にあることを便座開閉検出素子33により検知した場合は、あらかじめダクト31内に配置している温度検出素子により室温を検知して、便座の表面温度を想定し、使用者が調整した便座設定温度と便座表面温度との差に応じた熱量を制御部40で演算し、ヒータ26及び送風ファン25への通電量を制御する。前記表面温度と設定温度の差が大きいときにはヒータ26及び送風ファン25への通電量を大きくし、差が小さくなるに連れ通電量を減少するようにプログラムが組まれている。送風時、吹き出し口27から送風される温風を妨げないような形状をした便蓋24を閉状態にして、便蓋24と便座23を略密閉空間とし吹き出し口27から送風された熱が対流によって逃げるのを防止すると、より早く便座23を暖められる。また同時に便器35内の空間35aをも暖めることができ、着座中便器35からの放射冷却により人体の局部が冷やされること無く、快適な温熱環境を提供できる。
【0032】本発明では、便座温度を直接測定せず、ダクト31内の温度とトイレ内温度から想定しているため、使用者が連続して着座する場合、先に使用した人の体温によって、吹き出し口27から供給した熱量以上に便座が昇温していることを認識できない場合もある。その際は、使用者の着座時間から便座の昇温状態を想定し、離座した瞬間から一定時間は、ヒータ26及び送風ファン25への通電量を制限もしくは停止し、設定温度を保持できるよう設定している。このように便座内にヒータや温度検出手段を設けないので便座と本体間を連結する電線類が不要になる。その為、前記便座、便蓋簡易着脱機構を設けると、ヒータの漏電に対する安全性を気にすることなく浴室等のトイレルーム外で水洗いできるため、便座裏面等に汚物がこびりついた場合にも、容易に洗い落とせる。従来のお手入れは、あらかじめアルコール類が付着した水溶性のペーパーでこすりながらふき取っていたため、便座形成樹脂に傷が付き、清掃後付着した汚れが前記傷内に入りやすく、次清掃時には更に強くふき取らねばならず、悪循環を生み出すだけでなく、傷による意匠性の低下まで考えられたが、本発明によると清潔性、意匠性を常に維持できる。更に便座23は一部品で形成されているのでリサイクル性もよく、環境に優しい暖房便座装置の提案になる。
【0033】一方便座開閉検出素子33が開状態を検知した場合、前述のようにヒータ26,送風ファン25の通電量を制限あるいは停止するが、この便座開状態のまま使用者が退出した場合、便座23への熱の供給が制限されたままになり、次使用者が着座する際にヒヤリ感を生じる可能性があるため、使用者との距離又は使用者の運動方向を検出できる人体検知センサを設け、使用者が便座開状態のまま退出した場合には便座開状態をブザーやLED表示などで報知する報知手段を設け使用者に便座を閉じるように促したり、便座のヒンジ部に電動部材を設け、使用者が退出した際自動的に便座を閉状態にして便座23への送風を再開しても良い。なお、ヒータ26及び送風ファン25が充分熱量を供給できる能力があれば、本体ケース22内にトイレに人体が入室したことを人体検知センサー37で検知し、この人体検知センサーによって使用者との距離又は使用者の運動方向に基づいて入室を検知したタイミングに同期して、ヒータ26,送風ファン25へ通電を開始し、使用者が着座する迄の間に便座23の表面をヒヤリ感の感じない温度まで昇温することができ、待機電力の必要ない省エネルギーな暖房便座装置を提供することができる。
【0034】人体に温風を送風するときの制御方法は、第一の実施形態と同様である。人体検知手段37により、使用者がトイレに入室したことまたは便座23に着座したことを検知すると、検知前に便座に送風していた風温,風量から切り替えて人体暖房用に制御を開始する。
【0035】使用者が排泄行為を終了し、離座した直後には、図8に示しすように大腿部及び便座に温風を吹き付けると更に皮膚表面がさらっとし、快適である。便座も使用者のぬくもりを除去でき、次の使用者が連続して使う場合にも快適な暖房便座装置を提供することができる。
【0036】本発明では、着座中は本体ケースから吹き出す温風が人体によって遮られるため、便座表面を加熱できないが、着座瞬間に暖か感を提供できれば徐々に便座温度は皮膚温度と略同温になっていくため、長時間着座しても熱の移動はほとんど無く大腿部の冷えは感じない。かえって、吹き出し口から人体までの距離が非常に短いので、風の圧力を感じない極微量の風速で温風を送風すると、ポカポカした暖かさが人体の中心部に近い臀部から腰にかけてあたり、心地よい暖か感を提供できる。また、便蓋を閉じた状態で温風を吹き出すと、前記のように、便器と便座で構成される空間も暖めることができるため、人体が排泄行為で露出するほとんどの部分に暖か感を提供できる。吹き出し口に電動部材を設け可動式にしてもよく、風向を使用者の要求する部位にセットして温風を送風すると更に快適性が向上する。
【0037】着衣している服が着座時に吹き出し口を塞がないよう、服を引っかける部材を吹き出し口の周辺に配設すると、衣服の種類に関係なく快適性を提供できるとともに衣類が長時間温風にさらされ熱変形したり、火災につながる心配も無い。また、吹き出し口から送風される温風温度を60℃以下に設定するか熱伝達率の悪い材料たとえば樹脂表面に植毛した材料などを用いると、人体露出部が接触しても火傷の心配のない安全性を付与した暖房便座装置になる。
【0038】また、ヒータ6の通電を停止し、送風ファン5から送風される風をそのまま吹き出し口27から吹き出すと夏場の温湿度が高く不快な時に、着座時には臀部30aに、離座する瞬間は大腿部30bから膝の裏側30cにかけて涼風35があたり新たな快適感を提供できる。また、離座後しばらく送風し続けると着座中皮膚から蒸散された湿気が便座上で結露した水分を除去でき、次使用者にも快適な環境を提案できる。




 

 


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