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発明の名称 便 蓋
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−169762(P2003−169762A)
公開日 平成15年6月17日(2003.6.17)
出願番号 特願2002−72122(P2002−72122)
出願日 平成14年3月15日(2002.3.15)
代理人
発明者 藤村 弘樹 / 井上 誠一郎
要約 課題
完成後、外観および機能を悪化させるような基端周縁部の撓み変形が生じない便蓋を提供する。

解決手段
便蓋1は、腰掛式便器またはその付属機器に軸支部2を介して起立倒伏可能に取り付けられるものであり、溶融樹脂を金型中へ射出成型して形成され平面形状が略半楕円形をしている。便蓋1の軸支部2の軸方向と直角な方向の最遠部分に位置する先端周縁部4の厚さ4tを便蓋天面部5の厚さ5tの約120%とし、軸支部2の軸方向3と略平行をなす基端周縁部6に撓み変形防止用の補強手段として補強リブ6aを設けるとともに便蓋天面部5と補強リブ6aとを滑らかな連続曲面部6bで連接している。
特許請求の範囲
【請求項1】 腰掛式便器またはその付属機器に軸支部を介して起伏可能に取り付けられ溶融樹脂を射出成型して形成された平面形状が略半楕円形の便蓋であって、前記軸支部の軸方向と直角な方向の最遠部分に位置する先端周縁部の厚さを便蓋天面部の厚さの10%〜90%とし、前記軸支部の軸方向と略平行をなす基端周縁部に撓み変形防止用の補強手段を設けたことを特徴とする便蓋。
【請求項2】 (溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの成型後収縮率)−(溶融樹脂射出方向と平行な方向MDの成型後収縮率)=0.1〜1.0である合成樹脂で形成した請求項1記載の便蓋。
【請求項3】 溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの成型後収縮率が0.5〜2.5である合成樹脂で形成した請求項1または2記載の便蓋。
【請求項4】 前記溶融樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィドなどの結晶性樹脂のいずれかを含む合成樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の便蓋。
【請求項5】 前記溶融樹脂が、針状の結晶核剤を入れた合成樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の便蓋。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腰掛式便器の上面開口部を覆うため便器に起立倒伏可能に取り付けられている便蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】洋式トイレに設置されている腰掛式便器には上面開口部を覆うため便器またはその付属機器に、便座と同様に起立倒伏する合成樹脂製の便蓋が取り付けられている。従来の便蓋としては、例えば、図5に示すようなものが一般的である。図5に示す便座90は平面形状が略半楕円形であって、腰掛式便器(図示せず)またはその付属機器に軸支部91を介して起伏可能に取り付けられている。
【0003】このような便蓋90は一般に合成樹脂を射出成型して形成され、その射出成型金型においては、軸支部91の軸方向91aと略平行をなす基端周縁部90bの中央付近に溶融樹脂を金型内に供給するためのゲート(図示せず)が設けられ、溶融樹脂の射出方向は、通常、矢線92に示すように、基端周縁部90bの中央から便蓋90の天面90cと略平行になるように設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の便蓋90は、樹脂の種類、成型条件あるいは周囲の気温などによっても左右されるが、完成直後〜168時間程度の時間が経過すると、外力が付加されていないにも関わらず、図5に示すように、基端周縁部90bが撓むように変形することがある。
【0005】便蓋90においてこのような変形が生じると、外観が悪化して商品としての価値が低下したり、便蓋90や便座などの開閉動作に支障が生じたり、便蓋90が完全に閉止できなくなったりするおそれがある。
【0006】そこで、本発明が解決しようとする課題は、完成後、外観および機能を悪化させるような基端周縁部の撓み変形が生じない便蓋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】便蓋90において基端周縁部90bの撓み変形について様々な角度から検討を行ったところ、一部不明な点もあるが、次のような事項が原因ではないかと推測される。以下、図6を参照して、撓み変形の原因およびその解決手段について説明する。
【0008】便蓋90の先端周縁部90a付近は、射出成型金型に設けられた溶融樹脂供給用のゲート(図示せず)から遠いので射出圧力が小さくなりがちであり、このため成型後の先端周縁部90aの収縮量は他の部分より大きくなる。また、成型品の厚さが大である部分ほど、樹脂が収縮するとき、その厚さ方向と直角な方向(面方向)の収縮力は大きくなる傾向があるので、他の部分に比べて厚さが大である先端周縁部90aにはその面方向に比較的大きな引張応力96が生じている。したがって、先端周縁部90aが他の部分を強い力で引っ張るように周縁面方向に収縮する結果、便蓋90の軸支部91付近がそれぞれ外側方向93へ開くように変形し、これによって基端周縁部90bが撓むように変形するものと考えられる。
【0009】一方、射出成型によって形成された便蓋90においては、射出成型樹脂特有の現象として、図6に示すように、射出成型工程における溶融樹脂の射出方向92と平行な方向MDの収縮率が、射出方向92と直角な方向TDの収縮率より小さくなる傾向がある。したがって、便蓋90の天面90cには、MD方向の引張応力94と、TD方向の引張応力95とが生じており、これらのうちTD方向の引張応力95は基端周縁部90bの撓みを阻止するように作用しているものと考えられる。
【0010】このように、射出成型によって形成された便蓋90においては、先端周縁部90aに引張応力94が生じ、天面90cには引張応力95,96が生じ、これらの引張応力94,95,96が互いに作用し合ってバランスがとれたところで、基端周縁部90bの撓み量が決まるものと推測される。
【0011】以上のような知見に基づいて本発明はなされたものであり、本発明の便蓋は、腰掛式便器またはその付属機器に軸支部を介して起伏可能に取り付けられ溶融樹脂を射出成型して形成された平面形状が略半楕円形の便蓋であって、前記軸支部の軸方向と直角な方向の最遠部分に位置する先端周縁部の厚さを便蓋天面部の厚さの10%〜90%とし、前記軸支部の軸方向と略平行をなす基端周縁部に撓み変形防止用の補強手段を設けたことを特徴とする。
【0012】このような構成とすることにより、射出成型後の樹脂収縮に起因して先端周縁部に生じる周縁面方向の収縮力が減少し、この収縮力と便蓋天面部に生じる収縮力との総合作用で基端周縁部に生じようとする撓み変形は前記補強手段によって確実に阻止されるので、完成後、外観および機能を悪化させるような基端周縁部の撓み変形が生じないようになる。なお、撓み変形防止用の補強手段としては、基端周縁部の撓み方向に形成された補強リブ、便蓋天面と補強リブとの間に形成された曲面部またはC面部など、基端周縁部の剛性、特に断面二次モーメントが増加するような補強手段の他、全体的なうねり形状で基端周縁部以外で剛性を上げるなどの手段を採用することができる。
【0013】また、(溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの成型後収縮率)−(溶融樹脂射出方向と平行な方向MDの成型後収縮率)=0.1〜1.0である合成樹脂で便蓋を形成することにより、射出成型後の樹脂収縮に起因して便蓋天面に生じるTD方向の収縮力がMD方向の収縮力より増大するので、基端周縁部の撓み変形を阻止する作用が増大することとなり、撓み変形をさらに有効に防止することができる。
【0014】さらに、溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの成型後収縮率が0.5〜2.5である合成樹脂で便蓋で形成することにより、射出成型後、便蓋天面に生じるTD方向の収縮力をMD方向の収縮力よりさらに増大させることができるので、基端周縁部の撓み変形を阻止する作用が増大して、撓み変形防止効果がさらに向上する。
【0015】前記溶融樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィドなど結晶性を有する樹脂のいずれかを含む合成樹脂を用いることにより、これらの合成樹脂は射出成型後のTD方向の収縮率がMD方向の収縮率より大であるため、射出成型後に便蓋天面に生じるTD方向の収縮力がMD方向の収縮力より大となり、基端周縁部の撓み変形を抑制する作用を高めることができる。
【0016】また、溶融樹脂へ針状の結晶核剤を入れた合成樹脂で便蓋を形成することにより、結晶核剤の形状から、射出成形後は溶融樹脂射出方向と平行な方向MDよりも、溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの方が収縮率が大きくなるため、基端周辺部の撓み変形を阻止する作用が増大することとなり、撓み変形をさらに有効に防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態である便蓋を示す斜視図、図2は図1におけるA−A線断面図である。
【0018】本実施形態の便蓋1は、腰掛式便器またはその付属機器(いずれも図示せず)に軸支部2を介して起立倒伏可能に取り付けられるものであり、溶融樹脂を金型中へ射出成型して形成された平面形状が略半楕円形をしている。そして、便蓋1の軸支部2の軸方向と直交する方向の最遠部分に位置する先端周縁部4の厚さ4tを便蓋天面部5の厚さ5tの約80%とし、軸支部2の軸方向3と略平行をなす基端周縁部6に撓み変形防止用の補強手段として補強リブ6aを設けるとともに便蓋天面部5と補強リブ6aとを滑らかな連続曲面部6bで連接している。便蓋1の先端周縁部4の厚さ4tを便蓋天面部5の厚さ5tの約80%とすると、樹脂成形を行なう上で最適な成形性を得ることができる。
【0019】このように、先端周縁部4の厚さ4tを比較的薄くすることによって、射出成型後の樹脂収縮に起因して先端周縁部4に生じる周縁面方向の収縮力が減少し、補強リブ6aおよび連続曲面部6bを設けることによって基端周縁部6の剛性(断面二次モーメント)が増大するので、先端周縁部4の収縮力と便蓋天面部5に生じる収縮力との総合作用で基端周縁部6に生じようとする撓み変形は補強リブ6aおよび連続曲面部6bによって確実に阻止されることとなり、便蓋1の完成後、その外観および機能を悪化させるような基端周縁部6の撓み変形が生じることがない。
【0020】また、便蓋1は、(溶融樹脂射出方向7と直角な方向TDの成型後収縮率)−(溶融樹脂射出方向7と平行な方向MDの成型後収縮率)=0.1〜1.0であるポリプロピレン樹脂で形成しているので、射出成型後の樹脂収縮に起因して便蓋天面5に生じるTD方向の収縮力がMD方向の収縮力より大きくなる結果、基端周縁部6の撓み変形を阻止する作用も比較的大となり、撓み変形を有効に防止することができる。
【0021】さらに、便蓋1は、溶融樹脂射出方向7と直角な方向TDの成型後収縮率が0.5〜2.5であるポリプロピレン樹脂で形成しているので、射出成型後、便蓋天面部5に生じるTD方向の収縮力をMD方向の収縮力より大であり、このことによっても基端周縁部6の撓み変形を有効に阻止することができる。
【0022】本実施形態では、便蓋1を射出成型するときの溶融樹脂として、ポリプロピレン樹脂を含む合成樹脂を使用しているが、これに減退するものではないので、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィドなど結晶性を有する樹脂のいずれかを含む合成樹脂を用いることもできる。
【0023】また、便蓋1は、溶融樹脂に針状の結晶核剤を混入している。このため、射出成形後は溶融樹脂射出方向と平行な方向MDよりも、溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの収縮率が大であるため、基端周辺部の撓み変形を阻止する作用が増大することとなり、撓み変形をさらに有効に防止することができる。
【0024】次に、図3,図4を参照して、その他の実施の形態である便蓋21,31について説明する。図3は便蓋21の基端周縁部26付近を示す部分断面図であり、図4は便蓋31の基端周縁部36付近を示す部分断面図である。なお、図3,図4において、図1,図2で示した便蓋1の構成部分と同じ機能、効果を有する部分については図1,図2の場合と同記号を付して説明を省略する。
【0025】図3に示す便蓋21においては、基端周縁部26の撓み変形防止用の補強手段として、基端周縁部26の撓み方向に補強リブ26aを設けるとともに、便蓋天面部25と補強リブ26aとの間にC面部26bを設けている。このことによって、基端周縁部26の剛性(断面二次モーメント)が増加するので、基端周縁部26の撓み変形を防止することができる。その他の部分の構造、機能などについては、図1,図2で示した便蓋1と同様である。
【0026】図4に示す便蓋31においては、基端周縁部36の撓み変形防止用の補強手段として、基端周縁部36の撓み方向に比較的長く垂下した形状の補強リブ36aを設けている。このことにより、前述した便蓋1,21と同様、基端周縁部36の剛性(断面二次モーメント)が増加するので、基端周縁部36の撓み変形を防止することができる。その他の部分の構造、機能などについては、図1,図2で示した便蓋1と同様である。
【0027】
【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0028】(1)腰掛式便器またはその付属機器に軸支部を介して起伏可能に取り付けられ溶融樹脂を射出成型して形成された平面形状が略半楕円形の便蓋において、前記軸支部の軸方向と直角な方向の最遠部分に位置する先端周縁部の厚さを便蓋天面部の厚さの10%〜80%とし、前記軸支部の軸方向と略平行をなす基端周縁部に撓み変形防止用の補強手段を設けたことにより、完成後、外観および機能を悪化させるような基端周縁部の撓み変形が生じないようになる。
【0029】(2)(溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの成型後収縮率)−(溶融樹脂射出方向と平行な方向MDの成型後収縮率)=0.1〜1.0である合成樹脂で便蓋を形成することにより、基端周縁部の撓み変形を阻止する作用が増大し、撓み変形をさらに有効に防止することができる。
【0030】(3)溶融樹脂射出方向と直角な方向TDの成型後収縮率が0.5〜2.5である合成樹脂で便蓋で形成することにより、基端周縁部の撓み変形を阻止する作用が増大して、撓み変形防止作用がさらに向上する。
【0031】(4)前記溶融樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィドなど結晶性を有する樹脂のいずれかを含む合成樹脂を用いることにより、基端周縁部の撓み変形を抑制する作用を高めることができる。
【0032】(5)前記溶融樹脂に針状の結晶核剤を入れた合成樹脂で便蓋を形成することにより、基端周辺部の撓み変形を阻止する作用が増大して、撓み変形防止作用が向上する。




 

 


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