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発明の名称 暖房便座装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2003−164393(P2003−164393A)
公開日 平成15年6月10日(2003.6.10)
出願番号 特願2001−370532(P2001−370532)
出願日 平成13年12月4日(2001.12.4)
代理人
発明者 岩田 賢吾 / 坪井 宏之
要約 課題
使用者が満足する暖房感を与え、且つ消費電力を削減できる暖房便座装置を提供する。

解決手段
前記便座の略中央部に排泄するため設けられた開口部の中心点を基準として、前記開口部の長手方向、且つ奥方向の最端面部の接線を境界線1、前記境界線1と平行して前記中心点を通過する中心線を境界線2、前記開口部の長手方向、且つ先方向の最端面部の接線を境界線3とし、前記境界線1と前記境界線2に挟まれた前記便座表面を暖房領域1、前記境界線2と前記境界線3に挟まれた前記便座表面を暖房領域2、前記境界線2から前記便座先端までの前記便座表面を暖房領域3、前記便座奥端から前記境界線1までの前記便座表面を暖房領域4、と設定した時、前記暖房領域1と前記暖房領域2と前記暖房領域3における便座表面の平均温度は、前記暖房領域4における便座表面の平均温度より高いことを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 便座表面を暖める暖房便座装置において、前記便座の略中央部に排泄するため設けられた開口部の中心点を基準として、前記開口部の長手方向、且つ奥方向の最端面部の接線を境界線1、前記境界線1と平行して前記中心点を通過する中心線を境界線2、前記開口部の長手方向、且つ先方向の最端面部の接線を境界線3とし、前記境界線1と前記境界線2に挟まれた前記便座表面を暖房領域1、前記境界線2と前記境界線3に挟まれた前記便座表面を暖房領域2、前記境界線2から前記便座先端までの前記便座表面を暖房領域3、前記便座奥端から前記境界線1までの前記便座表面を暖房領域4、と設定した時、前記暖房領域1と前記暖房領域2と前記暖房領域3における便座表面の平均温度は、前記暖房領域4における便座表面の平均温度より高いことを特徴とする暖房便座装置。
【請求項2】 前記暖房領域1と前記暖房領域2における便座表面の平均温度は、前記暖房領域3における便座表面の平均温度より高いことを特徴とする請求項1項記載の暖房便座装置。
【請求項3】 前記暖房領域2における便座表面の平均温度は、前記暖房領域1における便座表面の平均温度より高いことを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項4】 前記暖房領域2の平均温度が、使用者の設定した設定温度になるよう便座加熱手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項5】 空気を送風する送風ファンと、該送風ファンにより送風された空気を加熱し温風とするためダクト内に配置された温風ヒータと、前記送風ファンの回転数と前記温風ヒータの発熱量を制御する制御部と、前記送風ファンと前記温風ヒータと前記制御部を収納する本体ケースと、該本体ケースの前側面に配置され前記ダクトと連通した吹き出し口と、前記本体ケースの前方に配置された便座と、から構成され、前記吹き出し口から温風を送風し前記便座表面を暖める暖房便座装置において、前記吹き出し口から前記各暖房領域へ送風される温風の風温または風量を制御することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の暖房便座装置。
【請求項6】 前記吹き出し口の対向する面に掛け渡された板状の風向指示板を配置したことを特徴とする請求項5項記載の暖房便座装置
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便座表面を暖める暖房便座装置に関する。
【従来の技術】
【0002】従来、図9に示す中空構造にて形成された便座2zの内部に、チューブヒータや面状ヒータなど電圧を印加することにより発熱する便座加熱手段12zを便座2zの上表面全体を均一に暖められるように配置し、本体ケース5z内部には加熱手段12の発熱量を制御する制御部9zを備え、使用者の好みに応じた設定温度まで便座2zの上表面全体を均一に加熱して暖める暖房便座装置1zが広く普及している。 図10には、便座加熱手段12zにより暖められた便座2z表面(暖房領域)の温度分布を示す。ここでいう便座奥方向とは使用者が便座に着座した時に使用者の背後になる方向を指し、便座先方向とは使用者が便座に着座した時に使用者の正面になる方向を指す。暖房便座装置1zを便器に設置して便座2zの上表面全体を予め暖めておくことで、冬場などの気温が低い時でも使用者は常に暖かい便座2zに着座することができ、快適に排便することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、暖房便座装置1zはトイレ室内温度が5℃前後と低い場合、便座2zの上表面全体を40℃前後まで均一に暖め保温しようとすると、便座加熱手段12zにて常時50〜100W程度の消費電力を要するが、近年の省エネ事情により暖房便座装置1zも消費電力の削減が望まれている。しかしながら、単純に消費電力を低下・削減しようとすると、室温が低い冬場など設定温度まで便座表面の温度を上昇させることができなくなるため、使用者が便座に着座した時、暖房感を得られにくくなり快適に排便することができなくなる。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、使用者が満足する暖房感を与え、且つ消費電力を削減できる暖房便座装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課題を解決する為、請求項1記載の発明は、便座表面を暖める暖房便座装置において、前記便座の略中央部に排泄するため設けられた開口部の中心点を基準として、前記開口部の長手方向、且つ奥方向の最端面部の接線を境界線1、前記境界線1と平行して前記中心点を通過する中心線を境界線2、前記開口部の長手方向、且つ先方向の最端面部の接線を境界線3とし、前記境界線1と前記境界線2に挟まれた前記便座表面を暖房領域1、前記境界線2と前記境界線3に挟まれた前記便座表面を暖房領域2、前記境界線2から前記便座先端までの前記便座表面を暖房領域3、前記便座奥端から前記境界線1までの前記便座表面を暖房領域4、と設定した時、前記暖房領域1と前記暖房領域2と前記暖房領域3における便座表面の平均温度は、前記暖房領域4における便座表面の平均温度より高いことを特徴とする暖房便座装置である。ここでいう、長手方向とは使用者が便座に着座した時に大腿部の向きと平行になる方向を指し、奥方向とは使用者が便座に着座した時に使用者の背後になる方向を指し、先方向とは使用者が便座に着座した時に使用者の正面になる方向を指す。また、開口部の最端面とは、通常、使用者が着座する便座表面側から開口部を見ると座り心地の向上のため開口部周囲にテーパーが設けられているため、テーパー部も開口部の一部と見なして便座表面の平滑部とテーパー部の境界部を最端面としても良いし、単純に便座裏面(便器に面する便座面)から見た開口部の端部を最端面としても良い。平均温度とは、各暖房領域において各目標温度となるよう便座加熱手段を制御した時の、各暖房領域における便座表面の平均温度を指し、サーモグラフィー等の赤外線熱画像装置を使用して各暖房便座領域の総表面温度を測定し、この総表面温度をその暖房領域のその暖房領域の全表面積で割ることにより容易に把握することができる。使用者が便座に着座した時、臀部・大腿部の裏側が接触する暖房領域1、暖房領域2、暖房領域3の便座部分が十分に暖かければ、便座の上表面全体が均一に暖められていなくても、冷やり感を感じることはなく快適に排便することができる。例えば、暖房領域1、暖房領域2、暖房領域3は40℃前後まで暖め、暖房領域4は35℃前後に暖めておいても、使用者が着座した時に十分な暖房感を得ることができる。このように、使用者が便座に着座する領域のみを十分に暖めることにより、便座の上表面全体を均一に暖めるよりも消費電力の削減が図れ、経済性が向上する。便座表面の温度分布に所定の温度勾配を持たせる方法としては、中空構造に形成された便座内部に予め発熱量が場所ごとに異なる面状発熱体を配置して加熱する、チューブヒータを疎密に配置して加熱する、便蓋から便座表面に温風を送風して加熱する、など様々な形態が考えられる。
【0006】請求項2記載の発明は、前記暖房領域1と前記暖房領域2における便座表面の平均温度は、前記暖房領域3における便座表面の平均温度より高いことを特徴とする請求項1項記載の暖房便座装置である。使用者が便座に着座した時、暖房領域1、暖房領域2に座圧がかかり、暖房領域3にはほとんど座圧がかからず軽く接触する程度である。従って、使用者が便座に着座した時、座圧がかかる暖房領域1と暖房領域2、を中心に便座表面を暖めておけば、ほとんど座圧がかからず大腿部が軽く接触する程度の暖房領域3は多少温度が低くても、冷やり感を感じることはなく十分な暖房感が得られ、快適に排便することができるとともに、さらに節電が図れ、経済性が向上する。
【0007】請求項3記載の発明は、前記暖房領域2における便座表面の平均温度は、前記暖房領域1における便座表面の平均温度より高いことを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項記載の暖房便座装置である。臀部と大腿部の皮膚表面温度は、使用者の体型や年齢、周囲温度に応じて異なるが、大腿部が臀部より2〜3℃温度が高い。そのため、暖房領域1と暖房領域2の便座表面の温度を均一にした便座に使用者が着座した時、大腿部で感じる便座表面温度は臀部で感じる便座表面温度より低く感じる。そこで、大腿部が接触する暖房領域2を暖房領域1より暖かくすることにより、使用者は均一な暖房感を得ることができる。従って、着座時に便座へ接触する人体皮膚の表面温度分布に応じて便座表面を暖めることにより、よりさらに節電が図れ、経済性が向上する。
【0008】請求項4記載の発明は、前記暖房領域2の平均温度が、使用者の設定した設定温度になるよう便座加熱手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の暖房便座装置である。使用者が便座温度を設定する時、便座表面の温度が暖房領域毎に異なるため、各暖房領域毎に温度設定しても良いが操作が複雑で面倒である。また、便座のような馬蹄形状で広範囲にわたる暖房領域を温度検出素子1つで制御することは困難なため、便座の特定箇所が最高温度となるように設計し、その最高温度の箇所に温度検出素子を配置すれば、常に便座の最高温度を検知しているため、火傷や火災につながらない安全性を維持することができる。そのため、操作を簡素化して1回の操作で使用者が温度設定する場合、基準となる温度が必要である。その時、暖房領域2が便座の座圧分布や人体皮膚の表面温度分布の関係から最高温度となるため、暖房領域2の平均温度が、使用者の設定した設定温度になるよう便座加熱手段を制御することにより、安全性が向上し、使用者が安心して着座することができる。
【0009】請求項5記載の発明は、空気を送風する送風ファンと、該送風ファンにより送風された空気を加熱し温風とするためダクト内に配置された温風ヒータと、前記送風ファンの回転数と前記温風ヒータの発熱量を制御する制御部と、前記送風ファンと前記温風ヒータと前記制御部を収納する本体ケースと、該本体ケースの前側面に配置され前記ダクトと連通した吹き出し口と、前記本体ケースの前方に配置された便座と、から構成され、前記吹き出し口から温風を送風し前記便座表面を暖める暖房便座装置において、前記吹き出し口から前記各暖房領域へ送風される温風の風温または風量を制御することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の暖房便座装置である。チューブヒータなどの便座加熱手段を便座内部に配置し、便座の表面温度を各暖房領域毎に変えようとすると、複数の加熱手段と電気配線が必要となるため構造が複雑化し生産性が低下する。温風を吹き出し口から直接、便座表面に送風して便座表面を暖める時、風温(温風の温度)と風量(温風の送風量)で便座表面の温度が決定する。従って、便座表面に送風される風温や風量を各暖房領域毎に制御することで、便座構造を複雑化することなく容易に便座表面の温度を各暖房領域毎に変えることができる。
【0010】請求項6記載の発明は、前記吹き出し口の対向する面に掛け渡された板状の風向指示板を配置したことを特徴とする請求項5項記載の暖房便座装置である。吹き出し口の対向する面に掛け渡された板状の風向指示板を配置することにより複数の通風路が形成され、それぞれの通風路から送風される温風の風向を変えることができ、さらに、その風向指示板の間隔や角度を変えることにより、それぞれの通風路から送風される温風の風量を変えることができる。従って、前記吹き出し口の対向する面に掛け渡された板状の風向指示板を配置することにより、吹き出し口が可動しなくても広範囲にて温風を送風し、且つその風量を可変することができるため、送風ファンの回転数、温風ヒータの発熱量を可変しなくても便座表面の温度分布を容易に変えることができる。風向指示板は、便座表面に対して平行に複数に配置することにより便座の奥端から先端までの便座長手方向の風量を可変することが可能となり、便座表面に対して垂直に複数配置することにより便座幅方向の風量を可変することが可能となるため、暖房領域の広さに応じて配置すれば良い。また、風向指示板は吹き出し口に固定しても良いが可動させることにより、使用者が着座した際、外気に露出する腰や大腿部を効率よく暖めることもできる。
【0011】
【発明の実施形態】以下、本発明にかかる暖房便座装置の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
(第一実施形態)図1は本発明の暖房便座装置1aの第一実施形態を示す上面図、図2は同装置のヒータ概略構成図、図3〜図5は同装置の便座2a表面の長手方向における温度分布を示すグラフである。図1に示す暖房便座装置1aは、便座2aの略中央部に排泄するため設けられた開口部3aの中心点4aを基準として、開口部3aの長手方向、且つ奥方向の最端面部の接線を境界線1、境界線1と平行して中心点4aを通過する中心線を境界線2、開口部3aの長手方向、且つ先方向の最端面部の接線を境界線3とし、境界線1と境界線2に挟まれた便座2a表面を暖房領域1、境界線2と境界線3に挟まれた便座2a表面を暖房領域2、境界線2から便座2a先端までの便座2a表面を暖房領域3、便座2a奥端から境界線1までの便座2a表面を暖房領域4、と区分している。そして、便座2a内部に面状発熱体からなる便座加熱手段12a、12b、12c、12dを各暖房領域毎に配置し、且つ、各便座加熱手段12a〜12dを並列に接続している。制御部9bから通電される電圧をVとし、便座加熱手段12a〜12dの抵抗値をR1〜R4とすると、 暖房領域1における消費電力W1は、W1=V×V/R1 暖房領域2における消費電力W2は、W2=V×V/R2 暖房領域3における消費電力W3は、W3=V×V/R3 暖房領域4における消費電力W4は、W4=V×V/R4となり、各消費電力W1〜W2に相当する熱量Q1〜Q4が、各便座加熱手段より便座2a表面に伝熱され、その結果、便座2aの表面を暖めることができる。従って、各暖房領域の表面積、および便座内表面から便座外表面までの熱伝達率が等しい時は、各便座加熱手段の抵抗値を変えることにより、各暖房領域における平均温度を変えることができる。しかしながら、実際は各暖房領域における表面積は異なるため、熱量Q1〜Q4が等しくても各暖房領域における表面積に応じて平均温度は異なる。従って、便座表面の暖房領域1の表面積をS1、暖房領域2の表面積をS2、暖房領域3の表面積をS3、暖房領域4の表面積をS4、とすると、暖房領域1における電力密度P1は、P1=W1/S1暖房領域2における電力密度P2は、P2=W2/S2暖房領域3における電力密度P3は、P3=W3/S3暖房領域4における電力密度P4は、P4=W4/S4となり、各暖房領域における平均温度を変えるには、各電力密度P1〜P4が異なるよう、各表面積S1〜S4に応じて、各便座加熱手段12a〜12dの抵抗値R1〜R4を設定すれば良い。なお、便座の使用者が便座表面の温度を設定する場合、平均温度が最も高くなる暖房領域の平均温度を使用者が設定するものとし、この平均温度が最も高くなる暖房領域に設けられたサーミスタによって検出される温度がその設定温度となるように通電制御すれば、他の暖房領域はその設定された設定温度以下となるように抵抗値R1〜R4が設定されているものとすればよい。
【0012】(第一実施例)電力密度P1=電力密度P2=電力密度P3>電力密度P4となるように、各便座加熱手段12a〜12dの抵抗値R1〜R4を設定することにより、ひとつの制御部9bによって通電制御を行なっても、例えば、図3に示すような暖房領域1と暖房領域2と暖房領域3の平均温度を40℃、暖房領域4の平均温度を38℃とすることができる。また、暖房領域4に相当する便座2a内面に配置した便座加熱手段12dを、他の便座加熱手段12a〜12cとは独立した配線にて、この便座加熱手段12a〜12cとを制御する制御部9bとは別の制御部(図示せず)と接続し通電制御することにより、他の暖房領域に影響なく平均温度を自在に変えることもでき、この場合、使用者が便座に着座した時、臀部が接触する暖房領域1と大腿部が接触する暖房領域2、暖房領域3を使用者が設定した設定温度(通常、30〜40℃前後)まで暖め、ほとんど臀部が接触することがない暖房領域4は、その使用者が設定した設定温度よりも低い固定温度(トイレ室内温度に応じて冷たくない程度、例えば25℃前後)で暖めておけば、便座の上表面全体が均一に暖められていなくても、冷やり感を感じることはなく十分な暖房感が得られ、快適に排便することができる。従って、使用者が便座に着座する領域のみを十分に暖めることにより、便座の上表面全体を暖めるよりも消費電力の削減が図れ、経済性が向上する。各暖房領域が隣接する境界近傍において、いきなり温度をかえるのではなく、各暖房領域の中でもある程度の温度勾配を持たせることにより、使用者に違和感を与えずに温度分布を付けることができる。この時、各暖房領域において部分的に平均温度より表面温度が低く、または高くなるが、各暖房領域における温度分布のばらつきが大き過ぎると、平均温度では十分温度が高くても使用者が着座した時に冷やり感やを感じたり、均一な暖房感を得ることができないため、各暖房領域における温度分布のばらつきは5℃以内が好ましい。また、グラフには図示しないが、トイレ室内温度が5℃以下といった寒い時や夜間などの使用者がトイレをほとんど使用しない時間帯は、設定温度とは無関係に暖房領域1、暖房領域2、暖房領域3は25℃前後まで暖め、暖房領域4は20℃前後に暖めておくことも可能である。この場合でも、使用者がトイレに行き便座に着座しても、暖房感は得られにくいが冷やり感は感じることなく排便することができる。
【0013】(第二実施例)電力密度P1=電力密度P2>電力密度P3>電力密度P4となるように、各便座加熱手段12a〜12dの抵抗値R1〜R4を設定することにより、ひとつの制御部9bによって通電制御を行なっても、例えば、図4に示すような暖房領域1と暖房領域2の平均温度を40℃、暖房領域3の平均温度を38℃、暖房領域4の平均温度を30℃とすることができる。このように、使用者が便座2aに着座した時、座圧がかかる暖房領域1と暖房領域2を中心に便座2a表面を暖めておけば、ほとんど座圧がかからず大腿部が軽く接触する程度の暖房領域3の表面温度が多少低くても、冷やり感を感じることはなく十分な暖房感が得られ、快適に排便することができる。但し、暖房領域2と暖房領域3の温度差が大きすぎると使用者が着座した時に冷やり感を感じるため、その温度差はトイレ室内温度や設定温度に応じて変更しても良い。暖房領域3に相当する便座2a内面に配置した便座加熱手段12cを、暖房領域1、2および暖房領域4の便座加熱手段12a〜12b、12dとは独立した配線とし、この便座加熱手段12a〜12bとを制御する制御部9bと、便座加熱手段12cを制御する制御部(図示せず)と、便座加熱手段12dを制御する制御部(図示せず)とを別々とし、便座加熱手段12a〜12bのみを室温を検出するサーミスタ(図示せず)からの信号に基づいて使用者の好みに応じて設定された設定温度に応じて通電制御することにより、他の暖房領域に影響なく温度差を自在に変えることができる。具体的には、便座加熱手段12dは25℃で暖めるようにし、その結果、暖房領域1=暖房領域2の設定温度が40℃の時は暖房領域3の平均温度が35℃となるよう便座加熱手段12cを制御し、暖房領域1=暖房領域2の設定温度が30℃の時は暖房領域3の平均温度が28℃となるよう便座加熱手段12cを制御するなど、暖房領域1=暖房領域2の平均温度が低くなるにつれ、暖房領域3との温度差を小さくすればよい。このように、暖房領域1、暖房領域2より暖房領域3の平均温度を低くすることにより、さらに節電が図れ、経済性が向上する。
【0014】(第三実施例)電力密度P2>電力密度P1>電力密度P3>電力密度P4となるように、各便座加熱手段12a〜12dの抵抗値R1〜R4を設定することにより、例えば、図5に示すような暖房領域1の平均温度を38℃、暖房領域2の平均温度を40℃、暖房領域3の平均温度を35℃、暖房領域4の平均温度を30℃とすることができる。臀部と大腿部における皮膚の表面温度は、使用者の体型や年齢、周囲温度に応じて異なるが、大腿部が臀部より1〜5℃程度、温度が高い。そのため、暖房領域1と暖房領域2の便座表面の温度を均一にした便座に使用者が着座した時、大腿部にて感じる便座表面温度は臀部で感じる便座表面温度より低く感じる。従って、大腿部が接触する暖房領域2を暖房領域1より暖かくすることにより、使用者は均一な暖房感が得られ、快適に排便することができ、よりさらに節電が図れ、経済性が向上する。また、男性と女性とでは局部の位置が違うことから、男性は両大腿部を広げる方向、女性は両大腿部をつける方向で着座する傾向があるため、女性の場合は暖房領域1と暖房領域3の温度は略同程度が好ましく、男性の場合は暖房領域1を暖房領域3より温度を高くすることが好ましい。
【0015】(第二実施形態)図6は本発明の暖房便座装置1bの第二実施形態を示す上面図、図7は同装置の(a)側面図および(b)A部拡大図、図8は同装置の便座表面の長手方向における温度分布を示すグラフである。図6に示す暖房便座装置1bは、空気を送風する送風ファン6a、6bと、送風ファン6a、6bにより送風された空気を通風するダクト7a、7bと、ダクト7a、7b内に配置し送風される空気を加熱し温風とする温風ヒータ8a、8bと、送風ファン6の回転数と温風ヒータ8の発熱量を制御する制御部9aとを本体ケース5bに収納し、本体ケース5bの前側面の両端部にはダクト7a、7bと連通した吹き出し口10a、10bが固定され、その前方に便座2bを配置している。温風を吹き出し口10a、10bから直接、便座2b表面に送風して便座2b表面を暖める時、風温(温風の温度)と風量(温風の送風量)で便座2b表面の温度が決定する。従って、便座2b表面に送風される風温や風量を各暖房領域毎に制御することで、容易に便座表面の温度を各暖房領域毎に変えることができる。本実施例においては、前記第一実施形態と同様に便座2bの暖房領域を区分し、送風ファン6a、6bと温風ヒータ8a、8bに所定の電圧を印加して吹き出し口10a、10bから各暖房領域に温風を送風する時、暖房領域1に送風する熱量をQ1、暖房領域2に送風する熱量をQ2、暖房領域3に送風する熱量をQ3、暖房領域4に送風する熱量をQ4とし、暖房領域1の表面積をS1、暖房領域2の表面積をS2、暖房領域3の表面積をS3、暖房領域4の表面積をS4、とすると、(Q2/S2)>(Q1/S1)>(Q3/S3)>(Q4/S4)となるよう、吹き出し口10a、10bに複数の風向指示板11a、11b、11c、11d、11eを、所定の間隔、角度にて配置し風量比率を固定している。その結果、図8に示すように、便座2b表面の温度分布を、暖房領域1が38℃、暖房領域2が40℃、暖房領域3が37℃、暖房領域4が35℃と、暖房領域毎に平均温度を変えることができる。
【0016】このように、使用者の座圧分布、皮膚表面の温度分布に応じて便座表面の平均温度を暖房領域2>暖房領域1>暖房領域3>暖房領域4とすることで、使用者が便座2bに着座した時、便座2bの上表面全体が均一に暖められていなくても、冷やり感を感じることはなく十分な暖房感が得られ、快適に排便することができる。従って、便座の上表面全体を暖めるよりも消費電力の削減が図れ、経済性が向上する。
【0017】吹き出し口の断面形状は、矩形状や円状、楕円状と風の流れを妨げずに均一に送風できる形状が好ましく、吹き出し口を本体前側面に配置する箇所も、上下左右に電動にて可動する吹き出し口の場合は本体ケース前側面の中央部に1個配置する、上下に電動にて可動する吹き出し口の場合は本体ケースの前側面の両端部および中央部に複数配置する、可動しない吹き出し口を本体ケースの前側面に吹き出し方向に応じて複数配置する、など吹き出し口の形状や可動機構により様々な形態が考えられる。例えば、上下左右に電動にて可動し各暖房領域に温風が送風可能な吹き出し口を用いる時、送風方向には係わらず送風ファンの回転数は常に一定(風量は一定)に制御して温風ヒータの発熱量を可変制御し各暖房領域毎に送風される風温を可変する、送風方向には係わらず温風ヒータの発熱量は常に一定(風温は一定)に制御して送風ファンの回転数を可変制御し各暖房領域毎に送風される風量を可変する、送風方向に応じて送風ファンの回転数と温風ヒータの発熱量を同時に可変制御する、ことで便座表面の温度を各暖房領域の平均温度にすることができる。また、吹き出し口を複数配置する時、温風ヒータや乾燥ファンを兼用させることで装置のコンパクト化が図れ、生産性が向上する。
【0018】吹き出し口10の内面に複数の風向指示板11を配置することにより複数の通風路が形成され、それぞれの通風路から送風される温風の風向を変えることができ、さらに、その風向指示板の間隔や角度を変えることにより、それぞれの通風路から送風される温風の風量を変えることができる。従って、前記吹き出し口の内面に複数の風向指示板を配置することにより、吹き出し口が可動しなくても広範囲にて温風を送風し、且つその風量を可変することができるため、送風ファンの回転数、温風ヒータの発熱量を可変しなくても便座表面の温度分布を容易に変えることができる。また、各暖房領域に送風される温風の風量比率が固定されているため、送風ファンの回転数や温風ヒータの発熱量を制御部により可変制御することにより、容易に暖房温度をかえることができる。そして、風量比率が固定されているため、暖房領域2の平均温度が、使用者の設定した設定温度になるよう便座加熱手段を制御することにより、必然的にこの暖房領域2以外の暖房領域1,3,4の平均温度は暖房領域2よりも低くなる為、安全性が向上し、使用者が安心して着座することができる。
【0019】以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。本実施例においては、中空構造に形成された便座内部に面状発熱体からなる便座加熱手段を配置して伝熱により便座表面を加熱する方法、本体ケースから便座表面に直接温風を吹き出し便座表面を加熱する方法を示したが、別の方法としては、チューブヒータを疎密に配置して加熱する、便蓋から便座表面に温風を送風して加熱する、など様々な形態が考えられる。




 

 


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