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発明の名称 防弾ガラス
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2002−154847(P2002−154847A)
公開日 平成14年5月28日(2002.5.28)
出願番号 特願2000−343535(P2000−343535)
出願日 平成12年11月10日(2000.11.10)
代理人 【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4G061
【Fターム(参考)】
4G061 AA04 BA01 BA02 CB16 CD02 CD19 DA09 DA38 
発明者 加藤 英美 / 菊田 雅司 / 中井 日出海 / 高原 正弘 / 久保 剛
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 内外に複数枚のガラス板を積層し、各ガラス板間に介在させた中間膜を介して各ガラス板を接合一体化した防弾ガラスにおいて、前記ガラス板をフロート法で成形したトップ面とボトム面とを有するガラス板とし、前記ガラス板のうちの室外側に配置された複数枚のガラス板は、トップ面を室外側に配置し、前記ガラス板のうちの室内側に配置された複数枚のガラス板は、トップ面を室内側に配置した、ことを特徴とする防弾ガラス。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物、自動車等の防弾窓ガラスに用いられる防弾ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】テロや強盗等の銃弾による犯罪を防止しながら、自動車の窓や住宅、商店、展示場等の窓等の開口部としての機能を確保するため、防弾ガラスが採用される場合がある。防弾ガラスとして、従来■特開平7−149548号公報、■特開平11−1350号公報に開示の技術が知られている。
【0003】上記■の技術は防弾ガラスに係り、ガラス板に結合された耐衝撃性プラスチック材料シートまたはプレートの日射の熱による変形又は離脱を防止又は軽減した砲撃防止用防弾窓ガラスを得るものある。この技術は、熱可塑性ポリマーの中間層で結合した複数のケイ酸塩ガラス板のうちの、耐衝撃性プラスチック材料のシートまたはプレートの前方で、外側に向けて配置したガラス板が、熱放射反射コーティングを備える構造である。
【0004】上記■の技術は、防弾ガラスの製造方法に係り、作業性が良好で、簡便な防弾ガラスの製造方法を得るものである。この技術は、ポリカーボネート板の両側に、接着剤シートを介してガラス板を積層した積層体を真空台車の上に載置し、上部からゴムシートを被せてゴムシートの内部を真空とした後、真空状態のまま加熱炉に入れて均一加熱するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように防弾ガラスは、複数枚のガラス板を中間膜で接着一体化したものや、複数枚のガラス板と樹脂製品(例えば、ポリカーボネート)を中間膜で接着一体化したものがあるが、使用されるガラス板は、フロート法で成形されたガラス板が一般的である。上記した防弾ガラスの防弾性能を高くするためには、一般的には、ガラス板の板厚を厚くしたり、積層するガラス板の枚数を増やしたり、又は中間膜の厚みを増やしたり、材質を変更する等の方法が採られている。
【0006】ところで、フロート法で成形したフロートガラス板は、このガラス板の製造時において、溶融スズに接触する板面(以下ボトム面という)と、溶融スズに接触しない板面(以下トップ面という)では、強度に差があるということは広く認識されており、特開平11−199279号公報に開示のように、フロートガラス板ではトップ面がボトム面に対して強度が大きい。
【0007】本発明者等は、ガラス板を中間膜を介して複数枚積層して一体化した防弾ガラスにおいて、防弾ガラスが被弾した場合の被弾側に近い部分ではヘルツ破壊(詳細は後述する)を起こす可能性があり、遠い部分では曲げ破壊(詳細は後述する)が生じる可能性がある、という破壊メカニズムと、フロート法で成形したトップ面とボトム面とを有するフロートガラス板は、トップ面がボトム面に対して強度が大きいという特性とに着目し、防弾性能に優れる防弾ガラスを得るべく本発明をなしたものである。
【0008】本発明の目的とする処は、複数枚のフロートガラス板の積層一体化構造からなる防弾ガラスにおいて、フロートガラス板のトップ面がボトム面に対して強度が大きいという特性と、防弾ガラスが銃弾が受けた場合の破壊メカニズムとを考慮し、フロートガラスのトップ面の向きを、室内外の積層配置順において工夫し、防弾性能に優れる防弾ガラスを提供することにある。又本発明の他の目的とする処は、ガラス板枚数を増やすことなく、同数の枚数からなるガラス板の積層体からなる防弾ガラスにおいて、中間膜の厚みを増やしたり、材質の変更や厚さの増大等の方法を講じることなく、防弾性能を向上させることができる防弾ガラスを提供し、更に特別な手法を講じることなく、簡素な構成で防弾性能の向上が可能である防弾ガラスを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために請求項1は、内外に複数枚のガラス板を積層し、各ガラス板間に介在させた中間膜を介して各ガラス板を接合一体化した防弾ガラスにおいて、前記ガラス板をフロート法で成形したトップ面とボトム面とを有するガラス板とし、前記ガラス板のうちの室外側に配置された複数枚のガラス板は、トップ面を室外側に配置し、前記ガラス板のうちの室内側に配置された複数枚のガラス板は、トップ面を室内側に配置したことを特徴とする。
【0010】請求項1では、複数枚のフロートガラス板の積層体からなる防弾ガラスにおいて、室外側に配置された複数枚のガラス板は強度の高いトップ面が室外側に配置され、室内側に配置された複数枚のガラス板は強度の高いトップ面を室内側に配置することで、ヘルツ破壊を起こす可能性のある被弾側に近い室外側のガラス板は、強度の高いトップ面であり、被弾により曲げ破壊を起こす可能性のある室内側に近いガラス板は、強度の高いトップ面であり、防弾ガラスの室内外の強度を高め、トータルとして防弾性能を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は、防弾ガラスを構成するフロートガラス板単体の要部拡大縦断面図である。2はガラス板で、ガラス板2はフロートガラスで構成され、フロートガラス板とは、フロート法で成形されたガラス板をいう。
【0012】フロートガラス板2において、製造時に溶融スズに接触する板面をボトム面Bとし、製造時に溶融スズに接触しない板面をトップ面Tとした。ボトム面Bとトップ面Tとは、トップ面Tの強度が高く、ボトム面Bの強度がトップ面Tよりも低い。トップ面Tとボトム面Bとの間の強度の差は、例えば、上記した特開平11−199279号にも記載されている。以上のガラス板2を、複数枚中間膜3…を介して接合一体化し、防弾ガラス1を形成する。
【0013】図2は、防弾ガラス1の要部の拡大縦断面図である。実施の形態では、中間膜2…を介して7枚のガラス板2…を積層し、接合一体化し、防弾ガラス1を形成した。ガラス板2…は、例えば厚さ8mmのフロートガラスを用い、中間膜としては、例えばPVC(塩化ビニル樹脂)を用い、膜厚は例えば0.76mmであり、防弾ガラスの全体の厚さは、例えば56mmとした。以上において、積層し、接合一体化する7枚のガラス板2…夫々のトップ面Tを、次の順序で配置する。
【0014】図において左側のLを室外側とし、右側のRを室内側とする。室外側Lから室内側Rに向けて、実施の形態では3枚のガラス板2a,2b,2cを、各トップ面Tを室外側に向けて順次積層して配置する。ガラス板2a〜2cは間には中間膜3…を介装し、接合一体化する。室内側Rから室外側Lに向けて、残余の4枚のガラス板2d,2e,2f,2gを配置し、これ等ガラス板2d〜2gは、夫々のトップ面Tを室内側Rに向けて順次積層して配置し、中間膜3…で接合一体化する。室外側から3枚目のガラス板2cと、室内側から4枚目のガラス板2dとは、ボトム面B,Bが向い合って中間膜3により接合一体化されている。
【0015】ところで、防弾ガラスが銃弾を受けた場合、防弾ガラスの破壊性状として、被弾側(銃弾が当る室外側)に近いガラスはヘルツ破壊を起こし、被弾側から遠いガラスは曲げ破壊を起こすという知見を発明者等は得た。ここでヘルツ破壊とは、荷重作用面の荷重点近傍に発生する応力が起因となり、その表面(荷重作用表面)から破壊するもので、破壊は荷重作用表面の強度に支配される。曲げ破壊とは、荷重が作用した面ではなく、荷重の押す力によって凸状に変形した面(荷重が直接作用していない面)に発生する応力が起因となり、その表面から破壊するもので、破壊は荷重作用面とは反対の面の強度に支配される。
【0016】図3は、防弾ガラス1の室外側L表面に銃弾を受けた状態を示す作用説明図である。防弾ガラス1の室外側L表面1aに銃弾4を受け、矢印■方向に荷重が作用した場合、防弾ガラス1の室外側は、上記したように複数のガラス板2…の各トップ面T…は室外側を向いて配置されており、銃弾4を受けた室外側最表面1aは、銃弾4の押し力で室内側方向に凸状に変形すると同時に、銃弾接触近傍のガラス表面1aが室外側方向に凸状に盛り上がり、この部分での応力(ヘルツ応力)が過大になると、ヘルツ破壊を起こす。この際、防弾ガラス1の室外側の表面は、先ず室外側の最外側のガラス板2aの銃弾4を受ける表面1aがトップ面Tであり、続くガラス板2b,2cの室外側の面がトップ面Tなので、被弾側の面の強度が高く、被弾時において破壊しにくい表面をもつ防弾ガラスを得ることができる。
【0017】図4は、防弾ガラス1の被弾時における防弾ガラス全体を示す要部の作用説明図である。前述のように銃弾4を表面に被弾した防弾ガラス1は、表面1aへの被弾による押し力で、室内側Rに凸状にする。即ち、防弾ガラス1の全体としては、弓形に変形する。
【0018】図5は、図4の鎖線○部分の拡大断面図である。図2で説明したように、防弾ガラス1は、室内側Rのガラス板2d〜2gが、トップ面Tを室内側Rとしているので、図5に示すように、被弾により全体的に弯曲した場合、ガラス板2のトップ面Tには引張り応力が、ガラス板2のボトム面Bには圧縮応力が発生する。ガラスは、圧縮には強いが、引張りには弱い材料とされているので、ガラス板2の引張り側をトップ面としたことで、曲げによる破壊を回避することができる。即ち、銃弾を受けた際、曲げ荷重に強く、破壊しにくい裏面(室内側面)を有する防弾ガラスを得ることができる。
【0019】以上実施の形態では、7枚のガラス板を積層して防弾ガラスを形成したが、ガラスの枚数は任意であり、ガラス板の強度や厚さ、及び求められる防弾ガラスの強度等で適宜選定することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、内外に複数枚のガラス板を積層し、各ガラス板間に介在させた中間膜を介して各ガラス板を接合一体化した防弾ガラスにおいて、ガラス板をフロート法で成形したトップ面とボトム面とを有するガラス板とし、ガラス板のうちの室外側に配置された複数枚のガラス板は、トップ面を室外側に配置し、該ガラス板のうちの室内側に配置された複数枚のガラス板は、トップ面を室内側に配置した。
【0021】請求項1では、複数枚のフロートガラス板の積層体からなる防弾ガラスにおいて、室外側に配置された複数枚のガラス板は強度の高いトップ面が室外側に配置され、室内側に配置された複数枚のガラス板は強度の高いトップ面を室内側に配置することで、ヘルツ破壊を起こす可能性のある被弾側に近い室外側(表面側)のガラス板は、強度の高いトップ面であり、被弾により曲げ破壊を起こす可能性のある室内側(裏面側)に近いガラス板は、強度の高いトップ面であり、防弾ガラスの室内外両面の強度を高め、トータルとして防弾性能を向上させることができる。
【0022】特に本発明は、複数枚のフロートガラス板を積層し、接合一体化して防弾ガラスを形成する際、トップ面の位置を特定することで、同じ品種、同じ品質のガラス板からなる防弾ガラスに対して、より防弾性能の高い防弾ガラスを得ることができる。又ガラスの枚数を増やすことなく、ガラス板の厚さを増やすことなく、防弾性能の高い防弾ガラスを、少しでも薄く、少しでも軽く製作することができる。




 

 


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