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発明の名称 消しゴム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2002−254894(P2002−254894A)
公開日 平成14年9月11日(2002.9.11)
出願番号 特願2001−55361(P2001−55361)
出願日 平成13年2月28日(2001.2.28)
代理人
発明者 高橋 安宏 / 小清水 隆弘
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】スチレン系熱可塑性エラストマー、充填剤およびアセチル化グリセリンを少なくとも含有する消しゴム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙面上に鉛筆やシャープペンシルで筆記された筆記線、プラスチッククレヨンや色鉛筆で描画された画像を消去する消しゴムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、消しゴムはその基材の違いにより3種類に大別される。一つ目は天然ゴムまたは合成ゴムとサブ、充填剤、軟化剤を混練し加硫して作る加硫ゴム系消しゴムである。二つ目はポリ塩化ビニル樹脂と可塑剤、充填剤を混合したプラスチゾルを加熱成形してなるポリ塩化ビニル系消しゴムである。三つ目は熱可塑性エラストマーと充填剤、軟化剤、必要に応じて軟質熱可塑性樹脂を混合して未加硫のまま加熱成形してなる熱可塑性エラストマー系消しゴムである。
【0003】これら消しゴムのうち、加硫ゴム系消しゴムは耐光性が悪く消しゴムが日光に当たると表面が硬化して消えなくなってしまうものであった。これは加硫ゴム系消しゴムの必須成分であるサブが光劣化し易いためである。サブとは別名サブスチチュートまたはファクチスと呼ばれるもので植物油を加硫したものである。消しゴムには主に白サブと呼ばれる菜種油や綿実油、大豆油等の植物油を塩化硫黄で加硫したものが使用されている。サブは摩耗し易いため消し屑を出やすくする作用がある。
【0004】加硫ゴム系消しゴムに対しポリ塩化ビニル系消しゴムは耐光性が良く、消去性も良いため消しゴムの主流になっている。しかし、ポリ塩化ビニル系消しゴムは加熱成形を行うときの温度の性能への影響が顕著である。例えば特公昭32−8220号公報には塩化ビニルペーストレジン100重量部に対し80〜160重量部の可塑剤を添加し比較的低温にて加熱し低度のゲル化を行わせる消しゴムの製造法が開示されている。可塑剤としてはDOP(ジ−2−エチルヘキシルフタレート)とBPBG(ブチルフタリルブチルグリコレート)が開示され、比較的低温として125〜135℃が好適であると開示されている。
【0005】これらに対し、熱可塑性エラストマー系消しゴムは耐光性が良く、加熱成形に際して精密な温度管理の必要がなく、容易に安定な性能の消しゴムを得ることが出来る。更に未加硫であり、温度の性能への影響が少ないため成形工程で発生した形状不良品を再利用できるといった利点のあるものである。
【0006】熱可塑性エラストマー系消しゴムに使用される熱可塑性エラストマーとしてはスチレン系熱可塑性エラストマーが知られている。スチレン系熱可塑性エラストマーを使用した熱可塑性エラストマー系消しゴムとしては、特開昭63−195000号公報にスチレン系熱可塑性エラストマーとしてスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−エチレンブチレン共重合体、およびスチレン−エチレンプロピレン共重合体が開示されている。また、特開平1−105799号公報には前記スチレン系熱可塑性エラストマーが分子末端がポリスチレンのブロック共重合体であること、および分子の一端のみがポリスチレンの2ブロック共重合体も併用できることが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記熱可塑性エラストマー系消しゴムは加硫工程や精密な温度制御の必要がないため、製造方法が簡単で形状不良品等の再利用もでき経済的であるが、消去性の点でポリ塩化ビニル製消しゴムに劣るものである。JIS S 6050−1994の2.2性能の消し能力(消字率)%は80%以上でなければならないとしている。同JISの4.4消し能力(消字率)には消字率を求めるための試験方法が記されているが、規定の形状の消しゴムに0.5Kgのおもりを載せ、4往復摩消している。この試験方法によれば、熱可塑性エラストマー系消しゴムもポリ塩化ビニル系消しゴムと同様に消字率80%以上を満足する。しかし実際に使用した場合、目視の判定にてポリ塩化ビニル系消しゴムに比べ筆跡の残りが認められるものである。すなわち、ポリ塩化ビニル系消しゴムは、紙面の凹み以外筆跡を目視にて認めることが出来ないが、従来の熱可塑性エラストマー系消しゴムはうっすらと筆跡を認めることが出来るものであった。
【0008】本発明は、熱可塑性エラストマー系消しゴムにおいて、目視による消去性の確認でうっすらと筆跡が消え残ることのない消しゴムを得ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、スチレン系熱可塑性エラストマー、充填剤およびアセチル化グリセリンを少なくとも含有する消しゴムを要旨とする。
【0010】以下、詳述する。本発明に於ける熱可塑性エラストマー系消しゴムは各種の熱可塑性エラストマー、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等を使用できるが、スチレン系熱可塑性エラストマーを必須とする。スチレン系熱可塑性エラストマーは、分子中に塑性変形を防止する分子拘束成分(ハードセグメント)であるポリスチレンと、弾性を有するゴム成分(ソフトセグメント)を有するブロック共重合物である。分子構造は直鎖型、側鎖型、ラジアル型等がある。
【0011】スチレン系熱可塑性エラストマーとして具体的には、ゴム成分がブタジエンであるスチレン−ブタジエン共重合体としてタフプレンA、タフプレン125、同200、同315、同912、ソルプレンT−406、同T−411、同T−414、同T−475、アサプレンT−420、同T−430、同T−431、同T−450(以上、旭化成工業(株)製)、クレイトンD−1101、同D−1102、同D−1155、同D−KX405、同D−KX408、同D−KX410、同D−KX414、同D−KX415、同D−1116、同D−1118、同D−1184、同D−1122X、同D−4270、同D−4271(以上、クレイトンポリマージャパン(株)製)等が挙げられる。
【0012】ゴム成分がイソプレンであるスチレン−イソプレン共重合体としてクレイトンD−1107、同D−1112、同D−1113、同D−1117、同D−1119、同D−1124、同D−1161、同D−KX401、同D−KX406、同D−KX603(以上、クレイトンポリマージャパン(株)製)等が挙げられる。
【0013】ゴム成分がビニルイソプレンであるスチレン−イソプレン共重合体としてハイブラー5127、同5125、同7125(以上、(株)クラレ 製)が挙げられる。
【0014】ゴム成分がブタジエンを水素添加したエチレンブチレンであるスチレン−エチレンブチレン共重合体としてタフテックL515、同H1062、同H1052、同H1141、同H1041、同H1053、同H1043、同H1272(以上、旭化成工業(株)製)、クレイトンG1650、同G1651、同G1652、同G1654X(以上、クレイトンポリマージャパン(株)製)、セプトン8004、同8006、同8007(以上、(株)クラレ製)等が挙げられる。
【0015】ゴム成分がイソプレンを水素添加したエチレンプロピレンであるスチレン−エチレンプロピレン共重合体としてクレイトンG1730(クレイトンポリマージャパン(株)製)、セプトン2002、同2005、同2006、同2007、同2043、同2063、同2104(以上、(株)クラレ製)等が挙げられる。
【0016】ゴム成分がイソプレンを水素添加したエチレンとエチレンプロピレンであるスチレン−エチレンエチレンプロピレン共重合体としてセプトン4033、同4055、同4077(以上、(株)クラレ製)が挙げられる。
【0017】ゴム成分がブタジエンとブタジエンを選択的に水素添加したブチレンであるスチレン−ブタジエンブチレン共重合体としてタフテックP JT−83、同JT−82(以上、旭化成工業(株)製)が挙げられる。
【0018】特殊なスチレン系熱可塑性エラストマーとして、分子拘束成分とゴム成分が各1ブロックからなる2ブロック共重合体がある。ゴム成分がエチレンブチレンであるスチレン−エチレンブチレン2ブッロク共重合体含有物としてクレイトンG1657(2ブロック共重合体30%含有)、同G1726(2ブロック共重合体70%含有)(以上、クレイトンポリマージャパン(株)製)が挙げられる。ゴム成分がエチレンプロピレンであるスチレン−エチレンプロピレン2ブロック共重合体としてクレイトンG1701(以上、クレイトンポリマージャパン(株)製)、セプトン1001、同1050(以上、(株)クラレ製)が挙げられる。
【0019】無水マレイン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーとして、ゴム成分がエチレンブチレンである無水マレイン酸変性スチレン−エチレンブチレン共重合体としてクレイトンFG1901X(以上、クレイトンポリマージャパン(株)製)、タフテックM1943、同M1911、同M1913(以上、旭化成工業(株)製)が挙げられる。これらスチレン系熱可塑性エラストマーは単独でも2種以上併用しても良く、他の熱可塑性エラストマーや軟質熱可塑性樹脂と併用してもよい。
【0020】本発明に於ける充填剤は従来消しゴムに使用されている充填剤が使用できる。具体的には重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、珪藻土、珪砂、シリカ、ケイ酸化合物、貝殻粉、炭酸マグネシウム等が使用できる。これらの充填剤は単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
【0021】本発明に於けるアセチル化グリセリンとしてはグリセリン酢酸エステルおよびアセチル化グリセライドがある。具体的な市販品としてはトリアセチン(成分グリセリルトリアセテート)(大八化学工業(株)製)、リケマールPL−004、同PL−012、同PL−012G、同PL−014、ポエムG−002(以上、成分グリセリンジアセトモノラウレート)、ポエムG−038(成分グリセリンジアセトモノオレエート)、ポエムG−508(成分グリセリンモノアセトモノステアレート)(以上、理研ビタミン(株)製)が挙げられる。これらのアセチル化グリセリンは単独でも2種以上併用してもよい。アセチル化グリセリンはスチレン系熱可塑性エラストマーと組合わさって消去性を向上させるが、添加量が多すぎると消し屑が紙面に張り付くようになるため、熱可塑性エラストマーおよび樹脂の全量を100重量部として30重量部以下が望ましい。
【0022】この他に、本発明では熱可塑性エラストマー系消しゴムで従来から公知の軟化剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤等が使用できる。特に軟化剤は肉薄形状や長尺形状等の硬くて剛性のある消しゴムでは必要がなかったり、極少量の添加でよいが、通常使われる事務用消しゴムのような柔らかい消しゴムにおいては多量に添加する場合があり重要である。特開平5−124391にはスチレン系熱可塑性エラストマーに対し石油系油を1〜3倍量使用した消しゴムが開示されており、特開平5−147392にはスチレン系熱可塑性エラストマーに対し動粘度1000cSt(40℃)以下のポリブテンを1〜3倍量使用した消しゴムが開示されている。本発明で使用可能な従来公知の軟化剤は、具体的には流動パラフィン、パラフィン系炭化水素とナフテン環系炭化水素の混合物であるプロセスオイルやエクステンダーオイル等の鉱油、液状ポリブテンや液状αオレフィンオリゴマー、液状エチレン−αオレフィンオリゴマー等が挙げられる。
【0023】
【作用】熱可塑性エラストマー消しゴムにおいてスチレン系熱可塑性エラストマーとアセチル化グリセリンを併用すると何故に消去性が向上するか定かではないが、アセチル化グリセリンがスチレン系熱可塑性エラストマーのスチレンブロックに弱く親和して、スチレンブロックに鉛筆やシャープペンシルの筆跡を構成するグラファイトや、プラスチッククレヨンや色鉛筆の画像を構成する着色顔料が付着しやすくなるためと推察される。
【0024】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。実施例および比較例の「部」は「重量部」を示す。
実施例1ミラストマー3070N(オレフィン系熱可塑性エラストマー、三井化学(株)
製) 25部クレイトンG1650 12.5部クレイトンG1726 12.5部IRGANOX1010(安定剤、ドイツ、チバガイギー社製)1部重質炭酸カルシウム(平均粒径1.25μm) 150部トリアセチン 10部120℃に加熱した二本ロールにクレイトンG1726、グレイトンG1650、ミラストマー3070Nの順に加えながら充分に混練を行う。充分に混練を行った後、二本ロール上で混練している前記熱可塑性エラストマー混合物に、重質炭酸カルシウム、流動パラフィン、トリアセチンを少量づつ加えながら混練を続ける。これらを全量加えた後、さらに充分混練を行う。充分に混練したものを厚さ10mmのシート状物が成形できるように作られた金型で120℃にて5分間プレス成形して10mm厚さの消しゴムを得た。
【0025】
実施例2セプトン2002 25部セプトン4055 20部クレイトンFG1901X 5部IRGANOX1010(安定剤、ドイツ、チバガイギー社製) 1部重質炭酸カルシウム(平均粒径10.5μm) 350部流動パラフィン 95部リケマールPL−012 5部二本ロールの温度が150℃、プレス温度が50℃であること以外は実施例1と同じ方法で消しゴムを得た。
【0026】比較例1トリアセチンを加えない以外、実施例1と同じ方法にて消しゴムを得た。
比較例2リケマールPL−012を加えない以外、実施例2と同じ方法にて消しゴムを得た。
【0027】
【発明の効果】上記実施例1、2および比較例1、2で得た消しゴムを用いて、JIS S6050−1994の4.4消し能力(消字率)試験の方法により消字率を測定し以下の結果を得た。
実施例1 消字率 89%実施例2 消字率 92%比較例1 消字率 82%比較例2 消字率 85%【0028】上記実施例1、2および比較例1、2で得た消しゴムを厚さ10mm、幅16mm、長さ45mmに切り出してブロック状の消しゴムとした。鉛筆をシャープペンシル(芯径0.5mm、芯硬度HB、ハイポリマー100、ぺんてる(株)製)に変更し、画線ピッチを2mm以上にして筆跡が重ならないようにした以外はJIS S6050−1994の4.4消し能力(消字率)試験と同じ方法で着色紙を作製した。
【0029】前記ブロック状消しゴムを手で把持して、この着色紙の筆跡上を往復4回擦り消去作業をなした。消去作業後の着色紙の筆跡を目視にて確認したところ、実施例1、2は筆跡部の紙の凹み以外確認できなかったが、比較例1、2は紙の凹み部分がうっすらと黒く着色していることを認めた。
【0030】以上のように、発明による消しゴムは実際の使用状況において、ポリ塩化ビニル製消しゴムと同様、目視による消去性の確認でうっすらと筆跡が消え残ることのなものであった。




 

 


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