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発明の名称 ボールペンチップ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2002−200878(P2002−200878A)
公開日 平成14年7月16日(2002.7.16)
出願番号 特願2000−399486(P2000−399486)
出願日 平成12年12月27日(2000.12.27)
代理人
発明者 上田 芳彌 / 永木 武
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも筆記部材としてのボールと、このボールを、インキ通孔内に形成したボール受け座部と先端を内方に倒れこませることで形成された小口部との間である抱持室に、小口部の先端開口部より一部突出した状態で回転自在に抱持してなるボールホルダーとからなるボールペンチップにおいて、前記抱持室内壁のボールの位置する範囲内に内方突部を形成したことを特徴とするボールペンチップ。
【請求項2】 前記内方突部が、抱持室内壁に周状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のボールペンチップ。
【請求項3】 前記内方突部が、ボールペンチップの長手方向での高さが小口部の開口部からボール受け座までの高さに対して10%以上55%以下であり、長手方向と垂直な方向の幅が内方突部の形成範囲における抱持室の断面径の最大値(Dmax)と最小値(Dmin、小口部の径を除く)とが、(Dmin)×1.05≦(Dmin)≦(Dmin)×1.20との関係にあることを特徴とした請求項1又は請求項2に記載のボールペンチップ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも筆記部材としてのボールと、このボールを、インキ通孔内に形成したボール受け座部と先端を内方に倒れこませることで形成された小口部との間である抱持室に、小口部の先端開口部より一部突出した状態で回転自在に抱持してなるボールホルダーとからなるボールペンチップに関するのもである。
【0002】
【従来の技術】従来知られているボールペンは、インキを収容するインキタンクと前記インキタンクに接続したボールペンチップより構成され、ボールペンチップは筆記部材として紙等の被筆記面に直接接触するボールとこのボールを回転可能に先端突出して抱持するボールホルダーとから主に構成されている。このボールの抱持されている抱持室は、インキの通過する孔の前端部として位置しており、ボールの後退移動を制限するボール受け座部とこの孔の先端開口部を内側に倒れこませた形状として開口部の内径をボールの直径よりも小径とすることでボールの前方向移動を制限する小口部とにて区画されており、前記ボール受け座部にはインキが流出する中心孔とこれに連通して実質的にボールの外側にインキを誘導する放射状溝とが開口している。このような筆記ボールとしてはタングステンカーバイドの燒結体などが知られており、ボールホルダーとしては、真鍮、洋白、ステンレスなどの合金のほかにポリオキシメチレン等の耐摩耗性合成樹脂が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合成繊維や天然繊維などの繊維集束体をペン先として使用する所謂フェルトペンと呼ばれるもののようなペン先を有するものは、そのペン先自体が毛細管力をもってインキを保持するものであるため、繊維束のインキ保持機能を調節することにより筆記に共するインキの量を調節できるが、ボールペンはボールとボールホルダーというインキ吸蔵性のない部材の隙間にインキを通過させて筆記するものであるため、その隙間管理が大きな問題となる。即ち、みずみずしい筆跡を得るためにはインキの通り道である隙間の面積を大きくすればよく、大量のインキが通過可能となしてやれば良いが、隙間を形成する部材自体にインキ保持機能がないことから過度のインキ供給は非使用時のインキ洩れの懸念を招くことになる。本発明は、ボールペンとして、筆跡のカスレや線飛びのない瑞々しい筆跡を得ながら、非使用時にインキ洩れが起き難いものを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なくとも筆記部材としてのボールと、このボールを、インキ通孔内に形成したボール受け座部と先端を内方に倒れこませることで形成された小口部との間である抱持室に、小口部の先端開口部より一部突出した状態で回転自在に抱持してなるボールホルダーとからなるボールペンチップにおいて、前記抱持室内壁のボールの位置する範囲内に内方突部を形成したことを特徴とするボールペンチップを要旨とするものである。
【0005】特に、内方突部が、抱持室内壁に周状に形成されており、この内方突部が、ボールペンチップの長手方向での高さが小口部の開口部からボール受け座までの高さに対して10%以上55%以下であり、長手方向と垂直な方向の幅が内方突部の形成範囲における抱持室の断面径の最大値(Dmax)と最小値(Dmin、小口部の径を除く)とが、(Dmin)×1.05≦(Dmin)≦(Dmin)×1.20との関係にあることが好ましい。
【0006】
【作用】筆記部材としてのボールが抱持される抱持室は、いわば直ぐにも筆跡となるインキが準備されている部分であり、外部に配置されているインキの量はそのままインキ吐出により影響を受ける筆跡品質に関係してくる。即ち、該部のインキ量が少ないと、特に高速筆記においてはインキの追従が間に合わず、筆跡のカスレや線飛びになる可能性がある。しかし、単に抱持部の容積を増加させれば大量のインキを供給可能になるが、要求するインキの吐出スピードは、ゆっくり丁寧に筆記する場合と、高速で筆記する場合とでは異なり、ゆっくり書くときには供給過多になるが、そのインキ通路に内方突部を形成することにより、インキの通り道の途中にてインキの流れに変化を付与することができ、大量のインキを保持しながらそれが必ずしも直接的に吐出されない状態を得ることができる。但し、高速筆記の際には、ボールの回転も高速となることから、該部に存在する豊富なインキをボールが高速で掻き出すことになり、大量のインキ吐出を得るものである。特に、せん断速度によって粘度が低下するせん断減粘性インキであればより筆記の要望に即したインキ吐出量に調整可能であり好ましい。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づき一例について説明する。図1に示したものは、筆記部剤としてのボール1と、このボール1を収容するボール抱持室2aと中心孔2bと中心孔に連通する放射状溝2cとをインキ通路として有するボールホルダーとからなるボールペンチップの要部断面図であり、ボール1側を上向きに置いたときの状態を想定している。ボール抱持室2aはボール1の後方(インキタンク(図示せず)側)移動を規制し、放射状溝の開口するボール受け座部2dと、押圧力による組成変形によって内側に倒れこませた先端部分であるカシメ部とによって区画されており、カシメ部の先端内径である小口部2eはボール1の直径よりも小径に形成され、ボール1の前方向移動規制をなしている。また、ボール受け座部2dにはボール1の形状と略同一形状の窪み2gが形成されており、ボール抱持室2a内でのボールの座りを安定にしている。このような窪み2gは、予め形成しておいても良いが、ボール1と小口部2eとの間にインキの通過する隙間を形成するためには、ボールを設置してカシメ部を形成した後にボールを打ちつけて(所謂ハンマリング加工)形成することが容易であり、安定した形状を得ることができる。
【0008】ボール抱持室2aの側壁2fとボール受け座部2dとの境界部分には、周状の内方突部3が階段状に形成してある。この内方突部3は、ボール抱持室2aの小口部2eからボール受け座部2dまでの長手方向高さ(L)0.2mmに対して15%に相当する0.03mmの長手方向高さ(l)を有していると共に、ボール抱持室2aの断面径の最大値(Dmax)が0.57mm、小口部2eを除いた部分のボール抱持室2aの断面径の最小値(Dmin)が0.53mmとしてある。また、中心孔2bの径は0.23mm、ボール受け座2dが形成する角度が120°、ボール直径は0.5mmのものである。
【0009】このようなボールペンチップを形成するための工程を説明する。図2に示したものは、カシメ部を形成する前の材料である。銅;70重量%、亜鉛;10重量%、ニッケル;20重量%を主成分とする外径2.3mmの洋白材の外側を圧延加工、切削加工等によりテーパー壁状に形成し、内側を切削加工によって形成する。この際刃物の回転径を異ならせることにより、内方突部3の元になる段部分3’を形成しておく、即ち、ボールホルダー2の内孔として開口側に一段大径の部分を形成しておくことになる。この材料にボール1を配置して、先端部をカシメ角度40°、250gの力のカシメ加工にて絞り内側に倒れこませ、小口部を形成する。カシメ加工には、回転する押圧加工具を押し当てることが一般的であるが、内方突部3の元になる段部分3’が肉厚部分であるために変形し難く、容易にボール抱持室2aの径を稼ぐことができ、インキ通路となる空間容積を大きくすることができるものである。更に、400gの力でボール1をハンマリング加工し、深さ0.38mmの窪み2gを形成する。
【0010】図3〜図6に内方突部3の変形例を示す。図3に示したものは、内方突部3の角部に相当する頂点を曲面状に形成したものであり、内方突部3が一つの面(曲面)としてインキに濡れることになるため、角部分によるインキの連続性が切れる懸念がなく、インキの流れが円滑となると考えられる。
【0011】また、図4に示したものは、内方突部3を多段状に形成したもので、凹みの角部分2hを複数形成することによって該部にインキに対する毛細管力を働かせ、インキの保持機能が得られ易いと共に、多段階の加工となることから切削代を大きく取る必要がなく加工精度が高く得られることと切削刃物の寿命を長くすることができる。
【0012】更に、図5及び図5のI−I’線断面矢視図である図6に示したものは、内方突部3を全周状に形成せずに一部切欠き部3aを形成することによって、ボール抱持室2aの容積を稼ぐと共に、インキ保持能を高めることができる。尚、切欠き部3aとしては内方突部3の形成する形状を多角形状として同一平面状における対角距離(径)の異なるものとすることもできる。
【0013】
【発明の効果】基本的に上述の図1にて示した形状のボールペンチップを、各部の寸法及び材質を変化させて試験サンプルとし、筆記加重100g、筆記角度70度、速度7cm/秒及び14cm/秒で、インテック(株)製NS−〈55〉カエテの用紙に(株)精機工業研究所製、TS−4C−10型を用い1000mの螺旋筆記を行ない、筆記試験とした。使用したボールペンチップ及び試験結果を表1に示す。尚、各試験サンプルのボールペンチップは、ハイブリッド(K105、ぺんてる(株)製、水性ボールペン)用のリフィルKF5の構造に組み立てたものを使用した。
【0014】筆記線の評価1線飛びは筆記線中に発生する1mm以上、2mm以下の筆記不能部分と定義し、1000m筆記線中に発生する前記線飛びの数により評価した。螺旋筆記1000mの筆記線中に線飛び発生が5カ所未満を良好な筆記線とし、5カ所以上を不良筆記線とした。
【0015】筆記線の評価2筆記線のかすれは、所望の筆記線幅に対し、筆記距離10mm以上の範囲で線幅が設定値の70%以下に縮小した領域と定義し、螺旋筆記1000mに存在する総距離で評価した。かすれ発生距離30cm未満を良好な筆記線とし、それ以上を不良筆記線とした。
【0016】筆記線の評価3ボテは筆記線幅が1.0mm以上となる部分と定義し、螺旋筆記距離1000mに発生する個数により評価した。ボテの数が10個未満を良好な筆記線とし、それ以上を不良筆記線とした。
【0017】
試験に使用したインキ(水性ゲルインキ)
MA100(カーボンブラック、三菱化成工業(株)製) 8.0重量%カルボキシメチルヒドロキシプロピル化ガーガム(水溶性増粘多糖類) 1.5重量%カラギーナン(水溶性増粘多糖類) 0.2重量%NP−20(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、日光キミカルズ(株)製) 2.0重量%安息香酸(防錆剤) 0.4重量%プロピレングリコール 9.0重量%水 80.9重量%上記成分中カツボキシメチルヒドロキシプロピル化ガーガム、カラギーナン以外の成分をボールミルで3時間混合攪拌した後、カルボキシメチルヒドロキシプロピ化ガーガム、カラギーナンを加えて再度2時間分散処理を行い、粘度2018cpの黒色水性インキ組成物を得た。粘度は(株)トキメック製ELD型粘度計STローター2.5rpmにて測定した。
【0018】
【表1】

【0019】以上より、本発明のボールペンチップは、瑞々しいインキ吐出とインキの過剰供給を抑制することを両立し得、筆記線の線飛び、カスレ、ぼてが極力抑制されたものである。




 

 


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