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発明の名称 カートリッジ式筆記具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2002−127669(P2002−127669A)
公開日 平成14年5月8日(2002.5.8)
出願番号 特願2000−323249(P2000−323249)
出願日 平成12年10月23日(2000.10.23)
代理人
発明者 高椋 俊浩
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 軸筒内に筆記体であるカートリッジを配置し、そのカートリッジをインキ貯蔵部とペン先部と、それらインキ貯蔵部とペン先部とを接続する細径部とより少なくとも構成されたカートリッジ式筆記具であって、前記ペン先部が位置する軸筒内にそのペン先部が接触する弾性部材を配置したことを特徴とするカートリッジ式筆記具。
【請求項2】 前記ペン先部と弾性部材との接触部に、部分的に空間部を形成したことを特徴とする請求項1記載のカートリッジ式筆記具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸筒内に筆記体であるカートリッジを配置し、そのカートリッジをインキ貯蔵部とペン先部と、それらインキ貯蔵部とペン先部とを接続する細径部とより少なくとも構成されたカートリッジ式筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カートリッジは、金属製のインキ貯蔵部の前方部分を深絞り加工によって細径部を形成し、その細径部にペン先部を接続したものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、ペン先は、紙面と接触しながら移動しており、この時、紙面の微細な凹凸により、前記ペン先に微細な振動が発生する。上記従来技術の筆記具でも例外ではない。即ち、筆記時にペン先と紙面から発生する微振動を、前記細径部では防止できずに、ペン先が軸筒先端孔の内側に細かい衝突を繰り返し、異音(以後、ビビリ音という。)が発生したり、筆記に引っかかりを感じるといった問題があった。そこで、本発明は、筆記時のビビリ音や引っかかり感を防止することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、軸筒内に筆記体であるカートリッジを配置し、そのカートリッジをインキ貯蔵部とペン先部と、それらインキ貯蔵部とペン先部とを接続する細径部とより少なくとも構成されたカートリッジ式筆記具であって、前記ペン先部が位置する軸筒内にそのペン先部が接触する弾性部材を配置したことを要旨とする。
【0005】
【実施例】本発明の実施の形態を図示した実施例に基づいて詳細に説明する。図1〜図7に第1実施例を示す。参照符号1は頭冠である。該頭冠1は外観部2と固定部3とから形成されている。該頭冠1の固定部3と頭冠止め4とが圧入や接着、螺合などの手段によって固定されている。また、頭冠1の段部5と頭冠止め4の天面6の間には、クリップ7の固定部8とキャップ9の内方鍔部9aが挟持固定されている。また、キャップ9の内側には、中キャップ10が配置されているが、その中キャップ10は、前記頭冠止め4に圧入や接着、螺合などの手段によって固定されている。その中キャップ10の内側には、シリコーンゴムやNBR、天然ゴムなどからなる円盤状の弾性体11が圧入固定されている。また、中キャップ10の内面には該弾性体11が下に移動しないように段部12が設けられている。
【0006】前記キャップ9の後方には、リング13が圧入や接着、螺合など手段によって固定されており、それらキャップ9とリング13の内面にそってバネカツラ14が、内接している。また、そのバネカツラ14の後端部は、前記リング13の内方段部15に当接しており、前記キャップからの脱落を防止している。
【0007】符号16は、先部材であるが、その先部材16は、前軸17に対して圧入や接着、螺合などの手段によって固定もしくは、脱着自在に取り付けられている。その先部材16の前端部には、筆記体18の筆記部が露出する先端孔20が形成されている。また、前記先部材16は、先端孔20を頂点として後方に向かって円錐状に拡径(円錐部16a)しており、その円錐部16a後方には、前記中キャップ10に設けられた内方リブ21と嵌着できるよう円周上の凹部22が形成されているが、その嵌着力は、5N〜20Nに設定されている。不用意には外れないが、使用する際には容易に外すことができる、最も好適な嵌着力となっている。
【0008】前記前軸17の後方には、後軸23が螺合などの手段によって取り外し自在に固定されている。即ち、前軸17と後軸23、並びに、先部材16、後述する尾栓を一体化させることで、本例の筆記具軸筒Aを構成している。尚、本例においては、後軸23の螺合を螺合部材24として構成し、後軸23に圧入や接着などの手段によって固定しているが、後軸17自体に形成しても良い。一方、前記後軸23の後端には、尾栓25が圧入や接着、螺合などの手段によって固定されているが、該尾栓25は、後軸23と一体成形などしても良い。そして、該尾栓23の内側には、コイルスプリングなどの弾撥部材26が配置されているが、コイルスプリングに代え、スポンジや発砲ウレタンなどの多孔質体であっても良い。この弾撥部材の弾撥力は筆記時の圧力に耐え、かつ、落下時の衝撃で適度に圧縮される様に約5N〜2.5Nにすることが望ましい。
【0009】次に、筆記体18について説明する。前記筆記体18は、前端に筆記用のボール27を有し、該ボール27は、ペン先28の前方内側に配置されたコイルスプリングなどの弾撥部材29によってボール受け部30に付勢されている。該弾撥部材29は、その前端を前記したようにボール27で受け、後端を継手31に形成された弾撥部材受け部32で受けている。即ち、弾撥部材29は、ボール27と弾撥部材受け部32との間に張設されている。また、前記ペン先28と継手31は、圧入部33で圧入・固定されている。その継手31の中間部には、鍔部31aが形成されており、その鍔部31aには前方から側面に抜ける空気溝31bが対向する2箇所に形成されている。
【0010】また、継手31の後部外周には、その継手31よりも大径のパイプ状のインキ貯蔵部材34の内面が圧入・固定されている。言い換えれば、インキ貯留部材34の前方には、細径の継ぎ手31が固定されている。尚、前記インキ貯蔵部材32は、インキの残量が外側から確認できるように、透明もしくは半透明の合成樹脂材質から形成されており、また、継手31も合成樹脂材質から形成されている。また、本実施例では、インキ貯蔵部材34と継手31とを別部材で構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、インキ貯蔵部材34と継手31とを一体成形などしてもよい。そのインキ貯蔵部材34の内側には、粘度を50〜2000cps(600cp未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コーンローター1rpmにて測定、600cp以上は(株)トキメック製ELD型粘度計ST型ローター20rpmにて測定、温度25℃)にした水性ボールペンインキ35が充填されている。更に、該水性ボールペンインキ35の後方には、ワセリンやシリコーングリス、シリコーンオイル、ポリブデン、α−オレフィンオリゴマー、エチレン−α−オレフィンオリゴマーなどの難揮発性有機液体をゲル化した高粘度流体36が充填されており、該高粘度流体36の後方には浮き子37が埋没している。また、前記インキ貯蔵部材34の後端には、尾栓38が圧入用リブ39を形成して、圧入・固定されているが、該尾栓38の後端には、前記弾撥部材26の前端部が当接している。即ち、インキ貯留部材34(筆記体18)は、弾撥部材26によって、常に、前方に付勢されているのである。また、該尾栓38の中央部には、小径孔40が形成されており、該小径孔40の回りには溝41が放射状に形成されている。上記のように構成された筆記体18は、先部材16や前軸17、後軸23、尾栓38によって構成された筆記具軸筒A内に配置されている。
【0011】また、先部材16の先端孔20の内周面と前記筆記体18のペン先28外周面との間には、断面が3角形以上の多角形のパイプ上の弾性部材42が配置されている。該弾性部材42は、金属製であれば板厚0.05mm〜0.2mmのステンレスや真鍮、リン青銅製などが望ましく、合成樹脂製であれば板厚0.2mm〜0.5mm程度のものが望ましい。ここで、前記弾性部材42を多角形に形成することで、先部材16の内面と弾性部材42との間には、外側空間部42aが形成され、また、ペン先28の外面と弾性部材42との間には、内側空間部42bが形成される。そして、これらの空間部(外側空間部42aと内側空間部42b)により、インキの消耗による空気の交換が行われ、もって、インキの吐出不良、即ち、筆記中による筆記線のカスレを防止することができる。さらに、前記多角形の弾性部材42の各辺が弾性を有しているので、ペン先28の外径のバラツキや、先端孔20の内径のバラツキを、前記空間部を維持しながらも吸収することができる。
【0012】次に作用について説明する。筆記するときは、前軸23からキャップ9を外すが、実際には、中キャップ10内に形成された内方リブ21が、先部材16に形成された円周上の凹部22から外れ、筆記体18の先端部(ペン先28やボール27)が露出する。尚、筆記体18の先端部を収納するときは、前記筆記する時の逆の動作をおこなうことは言うまでもない。次に筆記体18の先端部で紙面に筆記するときは、ボール27が紙面で回転して、インキが吐出され筆記できる。この時のボールの回転や紙面の微細な凹凸によって、微振動が発生する。この振動は薄肉金属弾性部材42によって吸収され、ビビリ音や引っかかり感が干渉できる。
【0013】次に図8、9に第2実施例を示す。本例は、先部材16の先端孔20の内周面と前記筆記体18のペン先28外周面との間の弾性部材43を配置し、該弾性部材43の側面に1個または複数個の窓穴44を付け、窓穴と窓穴との間にできる板状の柱45の長手方向にRをつける。したがって、板状の柱45の弾性によって、実施例1と同様の作用を得ることができる。符号43aは、外側空間部であり、符号43bは、内側空間部である。
【0014】尚、上記例においては、キャップ式の筆記具を例示したが、カートリッジの先端が、軸筒1の先端から出没する、いわいる、出没式の筆記具に本発明の弾性部材を取り付けても良い。その出没式筆記具の1例としては、軸の後端を押圧することによりカートリッジを出没させる後端ノック式の筆記具や、前軸と後軸を相対的に回転させることによりカートリッジを出没させる回転式筆記具などがある。これらの出没式筆記具の先端孔は、前記カートリッジが先端孔内で上下に移動するため、キャップ式筆記具に比べ、内径をより大きくする必要がある。即ち、出没不良を防止するためのクリアランス(隙間)である。したがって、ペン先との空間が大きくなり、その結果、ペン先が振動しやすくなる。そこで、本発明の弾性部材を取り付ければ、前記の振動が阻止され、著しく良好な筆記具となる。
【0015】
【発明の効果】本発明の効果は、軸筒内に筆記体であるカートリッジを配置し、そのカートリッジをインキ貯蔵部とペン先部と、それらインキ貯蔵部とペン先部とを接続する細径部とより少なくとも構成されたカートリッジ式筆記具であって、前記ペン先部が位置する軸筒内にそのペン先部が接触する弾性部材を配置したので、筆記時のビビリ音や引っかかり感を防止することができる。




 

 


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