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発明の名称 シャープペンシル
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2002−11992(P2002−11992A)
公開日 平成14年1月15日(2002.1.15)
出願番号 特願2001−89456(P2001−89456)
出願日 平成13年3月27日(2001.3.27)
代理人
発明者 高橋 一成
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 本体内に芯繰り出し機構が配置されたシャープペンシルであって、前記芯繰り出し機構を中軸内に配置すると共に、その中軸を前記本体内に配置し、また、その本体内には、芯の繰り出し過程において、前記中軸が後退し、次いで、前進する中軸移動手段を設けたことを特徴とするシャープペンシル。
【請求項2】 前記請求項1記載のシャープペンシルであって、前記中軸移動手段をカム機構にしたことを特徴とするシャープペンシル。
【請求項3】 前記中軸を弾撥部材によって後方に付勢したことを特徴とする請求項1、或いは、請求項2に記載のシャープペンシル。
【請求項4】前記請求項1〜請求項3の何れかに記載のシャープペンシルであって、本体前方に配置された先部材の先端に芯保護管を配置し、その芯保護管に芯を保持する芯保持部を設けたことを特徴とするシャープペンシル。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本体内に芯繰り出し機構が配置されたシャープペンシルに関するものであり、特に、短い芯を有効に使用することができるシャープペンシルに関する。
【0002】
【従来の技術】1例として、実開昭57−29384号公報がある。以下、詳述する。軸の先端には、先部材が螺着などの手段によって固定されており、その先部材には芯の後退を阻止する芯戻り止め部材が内設している。また、前記軸の内部には、芯ケースが前後動自在に配置されており、その芯ケースの前端には、芯の把持・解放を行うチャック体が固定されている。そのチャック体は、勿論、芯を把持し前進させるものである。そして、そのチャック体の前方部には、チャック体を閉鎖・拡開せしめるチャックリングが囲繞している。次に、動作について説明する。芯ケースを前進させると、芯を把持したチャック体が前進し芯も前進する。この時、前記チャックリングも前進するが、やがて先部材の内面段部に当接しチャック体の前方部から離れ、そのとき、チャック体が自らの弾性復帰力によって拡開し、把持していた芯を解放する。ここで、芯ケースの前進動作を解除すると、チャック体も後退し、やがては、前記チャックリングによって閉鎖せしめれ、再び芯を把持するが、この時、芯を把持した状態で、若干チャック体が後退する。チャック体の前方外周部(前記チャックリングとの接触部分)が円錐状になっているためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、使用により芯が短くなるとチャック体から芯が外れ、把持できない状態になる(以下、この把持されなくなった芯を残芯という)。この残芯は、チャック体に把持された追従する芯(以下、後続芯という)によって押されながら前進せしめられ、繰り出される。ここで、前記残芯は、芯戻り止め部材に軽く保持されているので、自重によって落下してしまうようなことはない。しかし、上述したように、芯ケースの前進動作を解除すると、チャック体がチャックリングによって閉鎖させられながらも後続芯を後退させる。そのため、その後続芯の後退により、前記残芯の後端と後続芯の前端との間に、隙間が発生してしまう。そして、この状態で筆記を行うと、その筆記圧が芯戻り止め部材の摩擦力より大きいため、前記残芯が隙間分後退し、つまり、残芯の後端が後続芯の前端に当接するまで後退するため、非常に違和感があり、また、その違和感をなくすために、残芯を捨ててしまう場合もあって無駄が発生してしまっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、本体内に芯繰り出し機構が配置されたシャープペンシルであって、前記芯繰り出し機構を中軸内に配置すると共に、その中軸を前記本体内に配置し、また、その本体内には、芯の繰り出し過程において、前記中軸が後退し、次いで、前進する中軸移動手段を設けたことを要旨とする。
【0005】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。図1乃至図7は本発明の第1実施例である。軸筒1の内部には中軸ユニット2が配置されており、中軸ユニット2の内部には芯繰り出し機構3が配置されている。また、前記軸筒1の前方には先部材4が螺着などの手段によって着脱自在に取り付けられている(以下、図中上方を後方と言い、下方を前方と言う)。この先部材4の先端には金属製の芯保護管5が固定されているが、先部材4を樹脂で成形した場合には、その先部材4と芯保護管5とを一体成形しても良い。尚、この先部材4の内部には、芯を軽く保持し、芯の後退を阻止する芯戻り止め部材6が固定されている。一方、前記軸筒1の後部にはクリップ7が取り付けられているが、軸筒1に一体的に形成するなどしても良い。
【0006】前記軸筒1の後方内部には、摺動カム軸8が回転不能ではあるが摺動可能に配置されており、その摺動カム軸8は、軸筒1内部に設けられたコイルスプリングなどの弾撥部材9によって後方に付勢されている。この摺動カム軸8については、後に詳述する。また、摺動カム軸8の後部には消しゴム10、並びに、その消しゴム10を覆うようにキャップ11が、それぞれ着脱自在に取り付けられている。
【0007】前記中軸ユニット2は、芯繰り出し機構3と、その芯繰り出し機構3の前方に螺着などにより固定された先ネジ12と、その先ネジ12後部に螺着などにより固定された回転カム軸13などから構成されている。その回転カム軸13の側面には、内径方向に変形可能な弾性突起14が形成されており、前記軸筒1に設けられた窓孔15に填り込んでいる。その窓孔15について詳述すると、その窓孔15は、螺旋孔部16とその螺旋孔部16の両側に連続形成された前方水平孔部17、並びに、後方水平孔部18とから構成されており、常態においては前記弾性突起14が前方水平孔部17に位置している。
【0008】前記芯繰り出し機構3は、複数の芯を貯蔵する芯タンク19と、その芯タンク19の前端に中継ぎ部材20を介して固定された芯の把持・解放を行うチャック体21と、そのチャック体21の閉鎖・解放を行いチャック体21の把持部22の周囲に前後動自在に囲繞されたチャックリング23と、前記チャック体21や芯タンク19などを後方に付勢するチャックスプリング24と、前記チャックスプリング24の前方を支持し、また前記先ネジ12と螺着される中ネジ25とから構成されている。
【0009】前記摺動カム軸8の前方には、弾性突起26が形成されており、前記軸筒1に設けられた長手窓孔27に摺動可能に填り込んでいる。また、摺動カム軸8の前方には、窓孔28が形成されており、前記回転カム軸13の弾性突起14が填り込んでいる。前記窓孔28について詳述すると、この窓孔28は、螺旋孔部29と、その螺旋孔部29の両側に連続的に形成された前方長手方向孔部30、並びに、後方長手方向孔部31とから構成されており、常態においては前記弾性突起14は前方長手方向孔部30に位置している。また、摺動カム軸8の後方内面には、前記回転カム軸13の後端が当接する段部32と、芯タンク19の後端が当接する段部33が形成されている。
【0010】次に第1実施例の使用方法(動作)について説明する。図1は、常態を示す図であり、具体的には、残芯L1が芯戻り止め部材6に軽く保持され、後続芯L2がチャック体21により把持されている状態である。この図1の状態から、キャップ11を押圧すると摺動カム軸8が前進する。この際、初期前進時には前記回転カム軸13の弾性突起14が前記窓孔28の前方長手方向孔部30に位置しているので、前記摺動カム軸8からの押圧力は受けないが、間もなく窓孔28の螺旋孔部29の傾斜面に当接し、前記摺動カム軸8の押圧力を受ける。この時、前記回転カム軸13の弾性突起14は、前記軸筒1の窓孔15にも填り込んでいるため、その窓孔15に沿って(回転カム軸13が)後退移動を開始する。
【0011】この摺動カム軸8の回転カム軸13に対する回転押圧力は、弾性突起14が窓孔28の螺旋孔部29を通過し、後方長手方向孔部31に到達するまで継続される。即ち、弾性突起14は、軸筒1の窓孔15を前方水平孔部17から螺旋孔部16へ、次いで後方水平孔部18へと移動するため、前記中軸ユニット2は回転しながら後退動作を行うことになる。この時、前記芯繰り出し機構3は、前記摺動カム軸8からの押圧力を受けていないため、チャック体21は後続芯L2をも把持した状態で中軸ユニット2と共に、回転しながら後退する。ここで、残芯L1と後続芯L2との間に隙間X1が発生する(図4参照)。
【0012】また、この状態(図4に示す状態)においては、前記回転カム軸13の弾性突起14が窓孔15の後方水平孔部18に位置しているので、その回転カム軸13の前後への移動が規制されている。つまり、前記中軸ユニット2の前後への移動が規制されている。しかし、回転カム軸13の弾性突起14は摺動カム軸8の窓孔28の後方長手方向孔部31にも填り込み位置しているため、その摺動カム軸8は前進可能となっている。そして、この状態から、さらにキャップ11を前進させると、摺動カム軸8が前進し、間もなく摺動カム軸8に設けられた段部33に前記芯繰り出し機構3の芯タンク19の後端が当接する。ここで、さらに前記摺動カム軸8を前進させると芯タンク19が前進すると共に、チャック体21が前進し、その結果、後続芯L2が繰り出され(前進し)、その前端を残芯L1の後端に当接させる。さらに前記摺動カム軸8を前進させると、その摺動カム軸8の後方内面に設けられた段部32に前記回転カム軸13の後端が当接し、その摺動カム軸8の前進移動が規制される。(図5参照)。
【0013】ここで、キャップ11の押圧を解除すると、弾撥部材9とチャックスプリング24の復元力によって前記摺動カム軸8は後退する。そして、摺動カム軸8の段部33と前記芯タンク19の後端とが離間するとき、通常のシャープペンシルと同様に、チャック体21がチャックリング23によって閉鎖させられながらも後続芯L2を後退させる。そして、この時、残芯L1と後続芯L2との間には、隙間X0が発生する(図6参照)。
【0014】図6の状態からさらに弾撥部材9の復元力によって摺動カム軸8などの後退動作が進行すると、前記回転カム軸13の弾性突起14が窓孔28の螺旋孔部29の傾斜面に当接し、前記摺動カム軸8の後退動作による押圧力を受ける。その押圧力とは、前記弾性突起14を軸筒1の窓孔15に沿って移動させる押圧力である。その押圧力は、前記弾性突起14が摺動カム軸8の窓孔28の螺旋孔部29を通過し、前方長手方向孔部30に到達するまで継続される。具体的には、前記弾性突起14は、軸筒1の窓孔15を後方水平孔部18から螺旋孔部16へ、次いで前方水平孔部17へと移動する。そして、この時、前記中軸ユニット2は回転しながら前進動作を行うことになる。このとき、前記中軸ユニット2は、チャック体21によって後続芯L2を保持したまま前進し、その結果、後続芯L2の前端が残芯L1に当接する。そして、さらに摺動カム軸8が後退することにより、前記中軸ユニット2もさらに前進し、その結果、残芯L1が後続芯L2によって繰り出される。そして、摺動カム軸8の弾性突起26が、軸筒1の長手窓孔27の後端に当接した時点で、摺動カム軸8の後退動作が規制される(図7参照)。尚、前記回転カム軸13の弾性突起14は隙間X1の距離を前後移動できるよう設定されているが、上述の後続芯L2が残芯L1に当接し、さらに残芯L1を押し出すためには、隙間X0より弾性突起14の前後移動量X1をほぼ同じか、或いは、大きく設定する必要があることは言うまでもない。
【0015】尚、本発明においては、芯戻り止め部材6に残芯が保持されている例を示したが、チャック体21と芯戻り止め部材6の双方に保持されている芯においても、勿論その芯の繰り出しは可能である。また、本実施例においては、キャップ11を押圧した際、中軸ユニット2の後退が完了してからチャック体21を前進させ、次いで後続芯を解放させてその後続芯を繰り出し、また、キャップ11の押圧解除時に、チャック体21がチャックリング23によって閉鎖させられてから中軸ユニット2が前進を開始するようにしたが、これらの動作は同時に動作しても良い。例えば、キャップ11の押圧解除時において、チャック体21がチャックリング23に閉鎖される前に、前記中軸ユニット2が前進を開始するように、前記各々の窓孔(窓孔15、窓孔29)の形状を設定してもよい。要は、チャック体21がチャックリング23によって閉鎖された後も、発生した隙間X0とほぼ同じか、或いは、それよりも大きい距離を中軸ユニット2が前進すればよいのである。また、本実施例においては窓孔15及び28及び弾性突起14を単純な形状としたが、作動がスムーズになるような窓孔並びに、弾性突起の形状とするのが好ましい。また、グリースなどを塗布すること、又、樹脂成形品として成形できるような形状とするなど、適宜設定するのが好ましい。そして、さらには、弾性突起14又は弾性突起26を非弾性突起として作動を確実にしてもよい。
【0016】図8乃至図15は、本発明の第2実施例である。前記第1実施例と同様な構成は、その説明を省略する。本実施例における軸筒1の前方部側面には、開口部34が形成されており、その開口部34にはノック駒35が前記軸筒1に対して垂直方向に移動可能に配置されるが、そのノック駒35は、前記開口部34に固定された受け部材36の突部37に嵌め込まれたノックスプリング38により外方向に付勢されている。また、中軸ユニット2は、芯繰り出し機構3、並びに、先ネジ12とこの先ネジ12に圧入固定される中軸摺動カム39とから構成されている。この中軸摺動カム39の側面には、カム溝40が形成されており、前記ノック駒35に延設された係合脚部41の係合突起42が係合している。この係合突起42が前記カム溝40を通過するのである。そのカム溝40について具体的に説明すると、そのカム溝40は傾斜部43と、その傾斜部43の両側に連続形成された後方水平部44、並びに、前方水平部45とから構成されており、常態ににおいては、前記ノック駒35の係合突起42が後方水平部44に位置しており、段部46に当接している。また、芯繰り出し機構3は、前記第1実施例の芯タンク19に相当する、チャック摺動カム47を有している。そのチャック摺動カム47の側面には、傾斜面48が形成されており、前記ノック駒35の中間部に延設された押圧脚部49の押圧面50が当接可能となっている。
【0017】次に使用方法(動作)について説明する。図8は、常態を示す図であり、具体的には、残芯L1が芯戻り止め部材6に軽く保持され、後続芯L2がチャック体21により把持されている状態である。この図8の状態から、前記ノック駒35を軸心方向へ押圧すると、そのノック駒35の係合突起42は、最初に中軸摺動カム39のカム溝40の後方水平部44を移動するが、間もなく傾斜部43の傾斜面に当接する。このとき、前記ノック駒35は軸筒1の前後方向には移動不能になっているため、前記中軸摺動カム39は後方への押圧力を受け、その結果、中軸摺動カム39は後方へと移動する。そして、係合突起42がカム溝40の前方水平部45に達すると、中軸摺動カム39の後退が終了する。この時、前記実施例1と同様に中軸ユニット2は、後退した状態となり、残芯L1と後続芯L2との間に隙間X1が発生する(図12参照)。
【0018】さらに、前記ノック駒35を押圧すると、そのノック駒35の押圧脚部49の押圧面50がチャック摺動カム47の傾斜面48に当接し、前記チャック摺動カム47の前進が開始される。このチャック摺動カム47の前進過程で、チャック体21も前進すると共に、後続芯L2が送り出され、その後続芯L2の前端が自重により前記残芯L1の後端に当接する。さらに、ノック駒35が押圧されると、前記ノック駒35が受け部材36の突部37に当接し、チャック摺動カム47の前進が阻止される(図13)。
【0019】ここで、ノック駒35の押圧を解除すると、前記ノックスプリング38と前記チャックスプリング24の復元力によって、ノック駒35は外方向へ移動する。そして、ノック駒35の押圧面50とチャック摺動カム47の傾斜面48が離間するとき、前記第1実施例と同様に、チャック体21がチャックリング23によって閉鎖させられながらも後続芯L2を後退させるため、残芯L1と後続芯L2との間には隙間X0が発生する(図14参照)。
【0020】さらにノック駒35の押圧解除が進行すると、前記ノックスプリング38の復元力によってノック駒35はさらに外方向へ移動する。すると、前記ノック駒35の係合突起42がカム溝40の傾斜部43の傾斜面に当接するため、その結果、前記中軸摺動カム39には前方への押圧力が作用し前進する。このとき、前記中軸ユニット2は後続芯L2を保持したまま前進するため、その後続芯L2は残芯L1に当接し、その残芯L1を押し出す。そして、最終的には、前記係合突起42がカム溝40の段部46に当接し、外方向への移動を阻止される(図15参照)。ここで、前述の第1実施例において、摺動カム軸8を樹脂成形品とする場合、成形におけるアンダーカットを防止した形状で窓孔28を形成する必要がある。その結果、弾性突起14が窓孔28をスムーズに移動しない場合がある。しかし、本第2実施例においては、中軸摺動カム39のカム溝40やチャック摺動カム47の傾斜面48をアンダーカットのない形状で成形できるため、係合突起42や押圧面50が、カム溝40や傾斜面48をスムーズに移動可能となる。
【0021】図16乃至図24は本発明の第3実施例である。本実施例における軸筒は、前軸と後軸から構成されており、それらは回転可能に連結されている。即ち、前軸と後軸を相対的に回転させることにより芯を繰り出すシャープペンシルである。ちなみに、本実施例における先部材4の先端には金属製の芯保護管5が固定されているが、この芯保護管5の内部には、芯の落下や、筆記による芯の回転を防止する弾性部材51が配置されている。この弾性部材51は、芯保護管5の前方が内方に屈曲していることにより前方への脱落が防止されており、また、芯保護管5の後方が固定部材52が圧入固定されていることにより後方への脱落が防止されている。尚、芯保護管5自体に芯の落下防止、または筆記による芯の回転が防止されるように芯保護管5に切り込みを形成し、この切り込みにより芯を保持するようにしてもよい。いずれの方法にしても、芯戻り止め部材6から離れた極めて短い残芯をも保持することができ、もって、違和感なく残芯を極力有効に使用することができる。
【0022】前記軸筒1の後方には、回転カム軸53が配置されており、その回転カム軸53の前方に内径方向に変形可能に形成された弾性突起54が、前記軸筒1の後方に形成された窓孔55に嵌め込まれることにより摺動不能ではあるが回転可能となっている。この回転カム軸53の外側には後軸56が被覆固定されており、この後軸56と前記軸筒1が回転カム軸53を介して摺動不能ではあるが回転可能となっている。一方、前記軸筒1の前方内部には段部57が形成され、この段部57には多角形部58が形成されている。そして、この段部57の後方には弾発部材9並びに摺動カム59が配置されており、この摺動カム59は前記弾発部材9により後方付勢されている。また、この摺動カム59は後方にカム面60が形成されており、このカム面60に前記回転カム軸53の前方に形成されたカム突起61が案内されることにより、この摺動カム59の前後動が制限されている。なお、常態においては前記カム突起61がカム面60の前端付近に位置している。
【0023】中軸ユニット2は、芯繰り出し機構3と、その芯繰り出し機構3の前方に配置された先ネジ12と、その先ネジ12後部に螺着などにより固定された摺動軸62などから構成されている。この摺動軸62の側面には、内径方向に変形可能な弾性突起63が形成されており、この弾性突起63は前記回転カム軸53に形成された窓孔64に嵌り込んでいる。その窓孔64について詳述すると、その窓孔64は、螺旋孔部65とその螺旋孔部65の後方に連続形成された後方水平孔部66とから構成されており、常態においては前記弾性突起63が螺旋孔部65の前端付近に位置している。また、この摺動軸62は外側断面が多角形形状をしており、前記多角形部58及び前記摺動カム59の内側に形成された多角形部67とそれぞれわずかな隙間を持って摺動可能に嵌め合わされており、互いに回転不能となっている。
【0024】前記芯繰り出し機構3は、実施例1とは異なり、芯タンク19の前端に直接チャック体21を圧入固定したもので前記中ネジ25の代わりに中子68を配置したものであるが、基本性能は同等である。また、芯タンク19の後端には圧入などの方法によりノックカム69が固定されており、このノックカム69にはカム面70が形成されている。尚、芯タンク19の後方外側には長手方向のリブ71が、また、前記摺動軸62の内側には長手方向の溝72が形成されており、それぞれわずかな隙間を持って摺動可能に嵌め合わされ、互いに回転不能となっている。
【0025】前記後軸56の後方内部には複数のリブ73が形成されており、このリブ73の任意の一つにカム突起74が形成されている。そして、このカム突起74は前記カム面70に案内可能となっているが、常態においてはこのカム突起74は前記カム面70と任意の距離だけ離間している。
【0026】次に第3実施例の使用方法(動作)について説明する。図16は、常態を示す図であり、具体的には、残芯L1が弾性部材51に筆記により回転しない程度に保持され、後続芯L2がチャック体21により把持されている状態である。この図16の状態から、前記軸筒1に対して後軸56を任意の方向に回転させると回転カム軸53が回転する。この際、中軸ユニット2は軸筒1に対して回転不能となっているので前記弾性突起63は前記窓孔64の螺旋孔部65に沿って後退移動を開始する。つまり中軸ユニット2が後退移動を開始する。このとき前記チャック体21は後続芯L2を把持した状態であるため、残芯L1と後続芯L2が離間を開始する。一方、後軸56の回転によって前記カム突起74が回転する。この回転によって、回転初期時に離間していたこのカム突起74と前記カム面70は接近を開始する。また、後軸56の回転によって前記カム突起61が前記摺動カム59のカム面60に沿って相対的に移動を開始するが、回転カム軸53が前後動不能であり、摺動カム59が回転不能であるため摺動カム59が前進を開始する。尚、後軸56の回転を解除すると前記弾発部材9により摺動カム59が後退するので、後軸56は逆方向に回転し、常態に戻る。
【0027】前記弾性突起63は前記窓孔64の後方水平孔部66に到達したときに後退移動が終了する。つまりこのとき中軸ユニット2の後退移動が終了する。ここで、残芯L1と後続芯L2との間に隙間X1が発生する。(図21参照)一方、弾性突起63の後退移動が終了した時点において前記カム突起74と前記カム面70は当接直前の状態になっている。この状態においては、前記弾性突起63が前記窓孔64の後方水平孔部66に位置しているので、弾性突起63は前後への移動が規制されている。つまり中軸ユニット2の前後への移動が規制されている。
【0028】後軸56をさらに回転させると、弾性突起63は窓孔64の後方水平孔部66に沿って移動し、前後動不能の状態を維持する。一方、カム突起74はカム面70に当接し、このカム面70に沿って相対的に移動を開始するが、弾性突起63及び後軸56は前後動不能な状態であるためこのカム面70をもつノックカム69が前進移動を開始する。つまり、ノックカム69及び芯タンク19、チャック体21、チャックリング23が後続芯L2を把持したまま前進を開始する。ここで後軸56をさらに回転させるとチャック体21がさらに前進し、チャックリング23が前記先ネジ12の前方内部に形成された段部75に当接し、後続芯L2の把持が解放され通常のシャープペンシルの芯繰出作動と同様に後続芯L2が繰り出され(前進し)、その前端を残芯L1の後端に当接させる。そして後軸56をさらに回転させると、前記弾性突起54が前記窓孔55の端部に当接し後軸56の回転が規制される。(図22参照)
【0029】後軸56の回転操作を解除すると、前述のように前記弾発部材9による摺動カム59の後退により後軸56は逆方向に回転を開始する。ここで、弾性突起63は窓孔64の後方水平孔部66に沿って移動し、前後動不能の状態を維持する。一方、カム突起74はカム面70に沿って相対的に移動を開始し、チャック体21は後退を開始する。このとき通常のシャープペンシルと同様にチャック体21がチャックリング23によって閉鎖されながらも後続芯L2を後退させる。そして弾性突起63が窓孔64の後方水平孔部66と螺旋孔部65の境界に達したとき、カム突起74とカム面70は離間し、残芯L1と後続芯L2との間には、隙間X0が発生する(図23参照)
【0030】図23の状態からさらに後軸56の逆回転が進行すると、弾性突起63が窓孔64の螺旋孔部65に沿って移動を開始する。つまり中軸ユニット2が前進移動を開始する。このとき中軸ユニット2はチャック体21によって後続芯L2を把持したまま前進し、その結果後続芯L2の前端が残芯L1に当接する。一方、カム突起74とカム面70は次第に遠ざかる。そしてさらに後軸56の逆回転が進行すると、中軸ユニット2がさらに前進移動し、その結果、残芯L1が後続芯L2によって押し出される。そして、弾性突起54が窓孔55の端部に当接し後軸56の回転が規制される。(図24参照)尚、本実施例においては、カム面60又はカム突起61にグリースなどを塗布することによって、前記後軸56の逆回転速度を遅くすることが可能となり、これによって、前記後続芯L2が残芯L1に当接する時の衝撃を緩和することが可能となる。
【0031】図25乃至図34は、本発明の第4実施例である。本実施例における軸筒1の内側には摺動カム76が配置されている。この摺動カム76の回転が防止されるように、軸筒1の前方内側には前方ガイド筒77が、軸筒1の後方には後方ガイド尾栓78がそれぞれ圧入などの方法により取り付けられている。また、軸筒1の前方には筆記の際の握り部となるグリップ軸79が螺合などの方法により着脱自在に取り付けられている。尚、前方ガイド筒77には長手方向のリブ80が形成されており、軸筒1の前方内側に形成された長手方向の溝81に嵌り込むことにより前方ガイド筒77の回転方向の位置決めがなされている。また、後方ガイド尾栓78にも同様にリブ82が形成されており、軸筒1の後方内側に形成された長手方向の溝83に嵌り込み後方ガイド尾栓78の回転方向の位置決めがなされている。そして前方ガイド筒77及び後方ガイド尾栓78にはそれぞれガイド溝84、85が形成されており、前記摺動カム76に形成された板状部86が嵌り込み、摺動カム76の回転が防止されている。また、摺動カム76と前方ガイド筒77の間には弾発部材9が配置されており、摺動カム76は後方に付勢されている。
【0032】軸筒1の内側には回転カム87が配置されている。この回転カム87は、前後を前方ガイド筒77及び後方ガイド尾栓78の端部にそれぞれわずかな隙間をもって配置されており回転可能、摺動不能となっている。この回転カム87には前後にそれぞれ前方カム面88、後方カム面89が形成されており、前記摺動カム76の板状部86の内側前後にそれぞれ形成された前方カム突起90、後方カム突起91が案内されることにより回転カム87の回転作動となる。尚、常態においては摺動カム76が後方付勢されているため前方カム突起90が前方カム面88の最も奥に位置しており、後方カム突起91は後方カム面89の最も手前付近に離間して位置している。また、後方カム面89は奥側端部から摺動溝92が形成されており、この摺動溝92に後方カム突起91が摺動可能となっている。中軸ユニット2は、芯繰り出し機構3、並びに、先ネジ12とこの先ネジ12に螺合固定される摺動軸62とから構成されている。この摺動軸62の後方側面には、内径方向に変形可能な弾性突起63が形成されており、この弾性突起63は前記回転カム87に形成された窓孔93に嵌り込んでいる。この窓孔93について詳述すると、その窓孔93は螺旋孔部94とその螺旋孔部94の前方に連続形成された前方水平孔部95とから構成されており、常態においては前記弾性突起63が前方水平孔部95に位置している。また、摺動軸62の前方側面には長手方向のリブ96が形成されている。このリブ96は前記前方ガイド筒77の前方内面に形成された長手方向の溝97に嵌り込み、摺動軸62が摺動可能、回転不能となっている。
【0033】次に使用方法(動作)について説明する。図25は常態を示す図であり、図26は図25における軸筒1やグリップ軸79などを除いた外観図で、図の左右はそれぞれ180度本体を回転させた状態を示している。具体的には、残芯L1が弾性部材51に筆記により回転しない程度に保持され、後続芯L2がチャック体21に把持されている状態である。この図25の状態からキャップ11を押圧すると摺動カム76が前進する。この際、初期前進時には後方カム突起91は後方カム面89と離間しているので、回転カム87は、摺動カム76からの押圧力は受けないが、間もなく後方カム突起91が後方カム面89に当接し摺動カム76からの押圧力を受ける。この時、後方カム突起91は後方カム面89に沿って移動し、同時に回転カム87は摺動不能であるため回転移動を開始する。一方、常態において前方水平孔部95に位置している前記弾性突起63は、回転カム87の回転移動に伴って前方水平孔部95から螺旋孔部94へと移動し、同時に摺動軸62は回転不能であるため後退移動を開始する。そして、摺動カム76がさらに前進し、後方カム突起91が後方カム面89の奥側端部に到達すると、前記回転カム87は回転移動を終了する。その時、弾性突起63の螺旋孔部94における移動も終了し、同時に摺動軸62の後退移動も終了する。この時、弾性突起63は螺旋孔部94の後端付近に位置し、中軸ユニット2は後退した状態となり、残芯L1と後続芯L2との間に隙間X1が発生する。また、芯タンク19の後端が摺動カム76に接触する(図29、30参照;図30は図26と同様に軸筒1やグリップ軸79などを除いた外観図である)。
【0034】さらに、キャップ11を押圧すると摺動カム76が前進し、後方カム突起91は摺動溝92内を前進する。この時回転カム87は回転移動を終了しており、中軸ユニット2は後退したままであるため、摺動カム76は芯タンク19の後端を押圧、前進させ、チャック体21も前進すると共に後続芯L2が送り出され、その後続芯L2の前端が前記残芯L1の後端に当接する。さらに、キャップ11を押圧すると摺動カム76が摺動軸62の後端に当接し、芯タンク19やチャック体21の前進が阻止される(図31、32参照;図32は図26と同様に軸筒1やグリップ軸79などを除いた外観図である)。
【0035】ここで、キャップ11の押圧を解除すると、弾発部材9とチャックスプリング24の復元力によって前記摺動カム76は後退する。そして摺動カム76と芯タンク19の後端が離間するとき通常のシャープペンシルと同様にチャック体21がチャックリング23によって閉鎖されながらも後続芯L2を後退させるため、残芯L1と後続芯L2との間には隙間X0が発生する(図33参照)。
【0036】さらにキャップ11の押圧を解除すると、弾発部材9の復元力によって摺動カム76は後退する。この時回転カム87は、前方カム突起90が前方カム面88に当接するため摺動カム76からの押圧力を受ける。そして前方カム突起90は前方カム面88に沿って移動し、同時に回転カム87はキャップ11の押圧時とは逆方向に回転移動を開始する。一方、螺旋孔部94の後端付近に位置していた弾性突起63は、回転カム87の逆回転移動に伴って螺旋孔部94から前方水平孔部95へ向かって移動し、同時に摺動軸62は回転不能であるため前進移動を開始する。この時中軸ユニット2は後続芯L2を保持したまま前進するため、この後続芯L2は残芯L1に当接し、その残芯L1を押し出す。そして、前記板状部86の後端がガイド溝85の奥に当接し摺動カム76の後退動作が規制される。(図34参照)尚、前述の第1実施例においては、弾性突起14が窓孔15及び窓孔28に同時に嵌入する構造になっているため、弾性突起14の外径方向への高さを高くし、また弾性片の撓み量を大きくする必要があるが、本第4実施例においては弾性突起63は窓孔93にのみ嵌入する構造になっているため、弾性突起63の外径方向への高さ、及び弾性片の撓み量を最小限に抑えられ、作動性や弾性突起の強度が向上可能となるという利点を有している。
【0037】
【発明の効果】本発明は、本体内に芯繰り出し機構が配置されたシャープペンシルであって、前記芯繰り出し機構を中軸内に配置すると共に、その中軸を前記本体内に配置し、また、その本体内には、芯の繰り出し過程において、前記中軸が後退し、次いで、前進する中軸移動手段を設けたので、残芯状態においても良好な筆記感が得られ、また、無駄なく使用することができる。




 

 


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