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発明の名称 ハレーションを防ぐ自動調光機能を備えた電子内視鏡装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2002−58639(P2002−58639A)
公開日 平成14年2月26日(2002.2.26)
出願番号 特願2001−163973(P2001−163973)
出願日 平成13年5月31日(2001.5.31)
代理人 【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
【テーマコード(参考)】
2H040
4C061
5C022
【Fターム(参考)】
2H040 BA10 CA10 CA12 DA00 GA02 GA08 
4C061 CC06 GG01 QQ09 RR02 RR17 RR22 TT06
5C022 AA09 AB03 AB12 AB15 AC01 AC75
発明者 高橋 正
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、光を放射する光源と、前記電子スコープ内に形成され、前記光源からの光を前記電子スコープのプロセッサ側から前記撮像素子のある先端側へ導くファイバーバンドルと、前記光源からの光が入射する前記ファイバーバンドルの入射端と前記光源との間に介在し、該入射端に入射する光量を増減させる絞りと、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記絞りを開閉させて前記入射端に入射する光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記ヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、観察対象によって異なる前記電子スコープの種類および前記絞りの開度に応じて前記絞りの目標変動量を定め、該目標変動量だけ前記絞りを閉じることにより前記ファイバーバンドルの入射端に入射する光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項2】 前記ハレーション光量減少手段が、前記ハレーションの割合が大きいほど前記目標変動量が大きくなるように、前記ハレーションの割合の大きさに応じて前記目標変動量を定めることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項3】 前記ハレーション光量減少手段が、前記絞りの開度が全開時を基準とした時の半分の開度以上である場合、半分の開度に近い開度ほど略全開である場合に比べて前記目標変動量が小さくなるように、前記絞りの開度に応じて前記目標変動量を定めることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項4】 前記ハレーション光量減少手段が、前記絞りの半分の開度から全開までの範囲を第1および第2の範囲に分け、前記絞りの開度が半分の開度を含む前記第1の範囲内にある場合、前記絞りの開度が全開を含む前記第2の範囲内にある場合に比べて前記目標変動量を小さい値に定めることを特徴とする請求項3に記載の電子内視鏡装置。
【請求項5】 前記ハレーション光量減少手段が、前記電子スコープの最大出射光量が小さいほど前記目標変動量が小さくなるように、前記電子スコープの出射光量の特性に応じて前記目標変動量を定めることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項6】 前記ハレーション光量減少手段が、前記プロセッサに接続されている前記電子スコープの径の細い方が該径の太いのに比べて前記目標変動量が小さくなるように、前記電子スコープの径の太さに応じて前記目標変動量を定めることを特徴とする請求項5に記載の電子内視鏡装置。
【請求項7】 前記ハレーション光量減少手段が、前記絞りの開度が大きいほど前記目標変動量がおおきくなるように、前記絞りの開度に応じて前記目標変動量を定めることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項8】 前記ハレーション検出手段が、前記ヒストグラムに基づいて、前記被写体像の全画素数に対する所定輝度値以上の値をとる画素数の割合を算出し、算出された該割合を前記ハレーションの割合と定め、前記ハレーションの割合が所定の割合以上である場合にハレーションが生じていると判断することを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項9】 前記絞りが、前記光源からの光を遮蔽するための遮蔽部と前記遮蔽部から延びる平板状の支持アームとを有し、前記遮蔽部の位置に従って前記出射光量が変化するように、前記支持アームの軸を中心として回転する絞りであって、前記目標変動量が、前記絞りの移動回転角度であることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項10】 前記目標変動量を算出する演算が整数演算であることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項11】 前記代表輝度値が、1フレーム分もしくは1フィールド分のいずれかの被写体像の明るさの平均値を示す輝度平均値であることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項12】 被写体像が形成される撮像素子と光を伝達するファイバーバンドルとを有する電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換し、該映像信号を前記表示装置へ出力する電子内視鏡装置のプロセッサであって、光を放射する光源と、前記光源からの光が入射する前記ファイバーバンドルの入射端と前記光源との間に介在し、該入射端に入射する光量を増減させる絞りと、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記絞りを開閉させて前記入射端に入射する光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記ヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、観察対象によって異なる前記電子スコープの種類および前記絞りの開度に応じて前記絞りの目標変動量を定め、該目標変動量だけ前記絞りを閉じることにより前記ファイバーバンドルの入射端に入射する光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置のプロセッサ。
【請求項13】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、光を放射する光源と、前記電子スコープ内に形成され、前記光源からの光を前記電子スコープのプロセッサ側から前記撮像素子のある先端側へ導くファイバーバンドルと、前記光源からの光が入射する前記ファイバーバンドルの入射端と前記光源との間に介在し、該入射端に入射する光量を増減させる絞りと、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記絞りを開閉させて前記入射端に入射する光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記ヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、観察対象によって異なる前記電子スコープの種類に応じて前記絞りの目標変動量を定め、該目標変動量だけ前記絞りを閉じることにより前記ファイバーバンドルの入射端に入射する光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項14】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、光を放射する光源と、前記電子スコープ内に形成され、前記光源からの光を前記電子スコープのプロセッサ側から前記撮像素子のある先端側へ導くファイバーバンドルと、前記光源からの光が入射する前記ファイバーバンドルの入射端と前記光源との間に介在し、該入射端に入射する光量を増減させる絞りと、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記絞りを開閉させて前記入射端に入射する光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記ヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、前記絞りの開度に応じて前記絞りの目標変動量を定め、該目標変動量だけ前記絞りを閉じることにより前記ファイバーバンドルの入射端に入射する光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項15】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、光を放射する光源と、前記電子スコープ内に形成され、前記光源からの光を前記電子スコープのプロセッサ側から前記撮像素子のある先端側へ導くファイバーバンドルと、前記光源からの光が入射する前記ファイバーバンドルの入射端と前記光源との間に介在し、該入射端に入射する光量を調整する絞りと、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記絞りを開閉させて前記入射端に入射する光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記代表輝度値に基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記代表輝度値の大きさとともに、観察対象によって異なる前記電子スコープの種類および前記絞りの開度に応じて前記絞りの目標変動量を定め、該目標変動量だけ前記絞りを閉じることにより前記ファイバーバンドルの入射端に入射する光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項16】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、被写体に向けて光を放射する光源と、前記光源に電流を与え、前記光源から放射される光の発光量を制御する光源制御部と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記光源に与える電流量を制御することにより、被写体に照射される光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記ヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、観察対象によって異なる前記電子スコープの種類および前記電流量に応じて前記光源に対する目標電流変動量を定め、該目標電流変動量だけ前記電流量を減少させることにより被写体に照射される光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項17】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、被写体に向けて光を放射する光源と、前記光源に電流を与え、前記光源から放射される光の発光量を制御する光源制御部と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記光源に与える電流量を制御することにより、被写体に照射される光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記ヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、観察対象によって異なる前記電子スコープの種類に応じて前記光源に対する目標電流変動量を定め、該目標電流変動量だけ前記電流量を減少させることにより被写体に照射される光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項18】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、被写体に向けて光を放射する光源と、前記光源に電流を与え、前記光源から放射される光の発光量を制御する光源制御部と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記光源に与える電流量を制御することにより、被写体に照射される光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記ヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、観察対象によって異なる前記電流量に応じて前記光源に対する目標電流変動量を定め、該目標電流変動量だけ前記電流量を減少させることにより被写体に照射される光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項19】 被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、前記電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、前記撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して前記表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、被写体に向けて光を放射する光源と、前記光源に電流を与え、前記光源から放射される光の発光量を制御する光源制御部と、前記撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、前記表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、前記表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、前記代表輝度値に基づいて前記光源に与える電流量を制御することにより、被写体に照射される光量を調整する光量調整手段とを備え、前記光量調整手段が、前記表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを前記代表輝度値に基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、前記代表輝度値の大きさとともに、観察対象によって異なる前記電子スコープの種類および前記電流量に応じて前記光源に対する目標電流変動量を定め、該目標電流変動量だけ前記電流量を減少させることにより被写体に照射される光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項20】 前記光源が発光ダイオードであって、該発光ダイオードが前記電子スコープの先端部に設けられていることを特徴とする請求項16から請求項19のいずれかに記載の電子内視鏡装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡(スコープ)を胃などの臓器内に挿入し、光源からの光をスコープを介して観察部位に照射し、観察部位の映像をモニタに映し出して患部を検査する電子内視鏡装置に関し、特に、被写体像の明るさが一定となるように観察部に照射される光量を調整する光量調整に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内視鏡装置では、観察対象である体腔内の所定の部位の映像を常に適正な明るさでモニタに表示するため、被写体像の明るさを輝度値として検出し、その輝度値に基づいてスコープと光源との間に設けられた絞りを開閉させ、被写体の明るさが一定となるように光量を調整する自動調光機能が備えられている。このような調光方式では、例えば、被写体の明るさの平均値を示す輝度平均値を算出し、この平均輝度値を被写体像の基準となる明るさを示す輝度値(参照値)と比較する。そして、平均輝度値と参照値とに差があれば、その差に基づいた絞りの目標移動量を定め、その移動量だけ絞りを開いて(もしくは閉じて)光量を調整する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、被写体像が表示される画面がハレーション状態(画面が白くなる状態)となった場合、単に輝度平均値と参照値との差に基づいて絞りの目標移動量を定めるだけでは、適正にハレーションを解消させることができない場合がある。あるいは逆に、画面の一部領域のみハレーションが発生した場合、必要以上に絞りを閉じてしまうことによって一時的に画面が暗くなる。このような状態は、モニタの映像を観察しているオペレータにとって障害となり、内視鏡操作を伴う作業効率が低下する。
【0004】そこで、本発明では、ハレーションが生じた場合においても、被写体像が適正な明るさで維持されるように光量を調整することができる電子内視鏡装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電子内視鏡装置は、被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して表示装置へ出力するプロセッサとを備える。電子内視鏡装置は、光を放射する光源と、電子スコープ内に形成され、光源からの光を電子スコープのプロセッサ側から撮像素子のある先端側へ導くファイバーバンドルと、ファイババンドルにおける光の入射する入射端と光源との間に介在するとともに入射端に入射する光量を調整する絞りと、撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、代表輝度値に基づいて絞りを開閉させて入射端に入射する光量を調整する光量調整手段とを備える。そして、光量調整手段は、表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かをヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、被写体像全体に占めるハレーションの割合および観察対象によって異なる電子スコープの種類および絞りの開度に応じて絞りの目標変動量を定め、該目標変動量だけ絞りを閉じることによりファイバーバンドルの入射端に入射する光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする。ハレーションが発生した場合、ハレーションの割合とともにスコープの種類および絞りの開度に従って目標変動量を定めるため、ハレーションの割合が小さい、接続されている電子スコープの特性が被写体像の明るさを多少低下させる特性をもつ、あるいは絞りの開度がそれほど大きくない場合には必要上に絞りを閉じることがないように絞りを制御することにより、被写体の適正な明るさが維持される。代表輝度値は、例えば、1フレーム分もしくは1フィールド分の被写体像の明るさの平均を示す輝度平均値である。なお、電子スコープの種類のみに応じて目標変動量を定めることを特徴とする電子内視鏡装置も本発明における電子内視鏡装置であり、あるいは、絞りの開度のみに応じて目標変動量を定める電子内視鏡装置も、本発明における電子内視鏡装置の1つである。
【0006】好ましくは、ハレーション光量減少手段は、ハレーションの割合が大きいほど目標変動量が大きくなるように、ハレーションの割合の大きさに応じて目標変動量を定める。
【0007】ハレーション光量減少手段は、絞りの開度が全開時を基準とした時の半分の開度以上である場合、半分の開度に近い開度ほど略全開である場合に比べて目標変動量が小さくなるように、絞りの開度に応じて目標変動量を定めることが望ましい。絞りの開度が半分以上の場合、全開に近い開度と半分の開度に近い開度とでは出射光量に違いがある。そのため、半分の開度に近い場合には大きく絞りが閉じることがないように目標変動量が定められる。例えば、ハレーション光量減少手段は、絞りの半分の開度から全開までの範囲を第1および第2の範囲に分け、絞りの開度が半分の開度を含む第1の範囲内にある場合、絞りの開度が第2の範囲内にある場合に比べて目標変動量を小さい値に定める。
【0008】ハレーション光量減少手段は、電子スコープの種類に応じて目標移動量を定める場合、電子スコープの最大出射光量が小さいほど目標変動量が小さくなるように、電子スコープの出射光量の特性に応じて目標変動量を定めることが望ましい。ファイバーバンドルの径が細いことなどから出射光量が少ない場合、必要以上に絞りを閉じないようにすることによって、被写体像の明るさが適正に保たれる。例えば、ハレーション光量減少手段は、プロセッサに接続されている電子スコープの径の細い方が該径の太いのに比べて目標変動量が小さくなるように、電子スコープの径の太さに応じて目標変動量を定めることが望ましい。通常、電子スコープの径の太さに従ってファイバーバンドルの径の太さも変化することから、径の太さの違いによって出射光量が変わる。径の細い電子スコープが接続された場合、絞りを必要以上に閉じないように目標変動量が定められる。
【0009】ハレーション光量減少手段は、絞りの開度が大きいほど目標変動量が大きくなるように、絞りの開度に応じて目標変動量を定めることが望ましい。ハレーション検出手段は、ヒストグラムに基づいて被写体像の全画素数に対する所定輝度値以上の値をとる画素数の割合を算出し、算出された該割合をハレーションの割合と定め、ハレーションの割合が所定の割合以上である場合、ハレーションが生じていると判断することが望ましい。絞りは、例えば、光源からの光を遮蔽するための遮蔽部と遮蔽部から延びる平板状の支持アームとを有し、遮蔽部の位置に従って出射光量が変化するように、支持アームの軸を中心として回転する。この場合、目標変動量は、絞りの移動回転角度である。
【0010】目標変動量を算出する演算は、整数演算であることが望ましい。これにより、浮動演算処理を避けることができる。
【0011】ヒストグラム処理を必要としない本発明の電子内視鏡装置は、被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して表示装置へ出力するプロセッサとを備える。電子内視鏡装置は、光を放射する光源と、電子スコープ内に形成され、光源からの光を電子スコープのプロセッサ側から撮像素子のある先端側へ導くファイバーバンドルと、ファイバーバンドルにおける光の入射する入射端と光源との間に介在するとともに入射端に入射する光量を調整する絞りと、撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、代表輝度値に基づいて絞りを開閉させて入射端に入射する光量を調整する光量調整手段とを備える。そして、光量調整手段は、表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを代表輝度値に基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、代表輝度値の大きさとともに、観察対象によって異なる電子スコープの種類および絞りの開度に応じて絞りの目標変動量を定め、該目標変動量だけ絞りを閉じることによりファイバーバンドルの入射端に入射する光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする。
【0012】また、絞りを使用する代わりに光源から放射される光の光量を直接調整する本発明の電子内視鏡装置は、被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、被写体に向けて光を放射する光源と、光源に電流を与え、光源から放射される光の発光量を制御する光源制御部と、撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、表示装置に表示される被写体像の各画素の輝度分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、代表輝度値に基づいて光源に与える電流量を制御することにより、被写体に照射される光量を調整する光量調整手段とを備える。光量調整手段は、表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かをヒストグラムに基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、被写体像全体に占めるハレーションの割合とともに、観察対象によって異なる電子スコープの種類および光源に与える電流量に応じて光源に対する目標電流変動量を定め、該目標電流変動量だけ該電流量を減少させることにより被写体に照射される光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする。例えば、キセノンランプなどの光源から放射された光を光ファイバーバンドルによって被写体側へ伝達するようにしてもよいが、好ましくは、光源は発光ダイオードでり、また、スコープ先端部に発光ダイオードが配置されることが好ましい。なお、電子スコープの種類のみに応じて目標電流変動量を定めることを特徴とする電子内視鏡装置も本発明における電子内視鏡装置であり、あるいは、光源に与える電流量のみに応じて目標電流変動量を定める電子内視鏡装置も、本発明における電子内視鏡装置の1つである。
【0013】ヒストグラム処理を必要としない本発明の電子内視鏡装置は、被写体像が形成される撮像素子を有する電子スコープと、電子スコープが着脱自在に接続されるとともに映像を表示するための表示装置が接続され、撮像素子から読み出される被写体像に応じた画像信号を映像信号に変換して表示装置へ出力するプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、被写体に向けて光を放射する光源と、光源に電流を与え、光源から放射される光の発光量を制御する光源制御部と、撮像素子から読み出される画像信号に基づいて、表示装置に表示される被写体像の明るさを示す代表輝度値を算出する代表輝度値算出手段と、表示装置に表示される被写体像の明るさが一定となるように、代表輝度値に基づいて光源に与える電流量を制御することにより、被写体に照射される光量を調整する光量調整手段とを備える。光量調整手段は、表示装置に表示される被写体像にハレーションが発生しているか否かを代表輝度値に基づいて検出するハレーション検出手段と、ハレーションが発生している場合、代表輝度値の大きさとともに、観察対象によって異なる電子スコープの種類および光源に与える電流量に応じて光源に対する目標電流変動量を定め、該目標電流変動量だけ電流量を減少させることにより被写体に照射される光量を減少させるハレーション光量減少手段とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下では、図を参照して本発明の実施形態である電子内視鏡装置について説明する。
【0015】図1は、第1の実施形態である電子内視鏡装置のブロック図である。この電子内視鏡装置は、電子スコープであるスコープ30を体腔内に送り込み、観察部位Sの映像をスコープ30およびプロセッサ10を介してモニタ23に表示させる装置である。
【0016】スコープ30内には、キセノンランプなどの光源19からの光をスコープ30の先端側へ導くファイバーバンドルのライトガイド32が設けられており、光源19から放射された光は、光を収束させる集光レンズ27を介してライトガイド32の入射端32aに入射する。ライトガイド32を通過した光は、ライトガイド32の出射端32bから出射し、光の配光角を広げる配光レンズ34を介して体腔Sに照射する。観察部位Sに照射される光量は、光源19と集光レンズ27との間に設けられた絞り18により調整され、絞り18の開閉に従ってライトガイド32の入射端32aに入射する光量が増減する。絞り18は、ステッピングモータ26により駆動され、パルス信号が絞り制御回路17からステッピングモータ26へ送られる。
【0017】観察部位Sの画像は、対物レンズLを介してCCDなどの撮像素子31上に結像される。撮像素子31の各画素上には赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の色モザイクフィルタが設けられ、光電変換により各色に応じた画像信号が発生する。発生した1フレーム分の画像信号は所定間隔毎に順次読み出され、プロセッサ10に送られる。なお、本実施形態ではNTSC方式が適用されており、1/30秒間隔毎に画像信号が読み出される。
【0018】スコープ30から送られてきた1フレーム分の画像信号は、CCDプロセス回路11においてそれぞれ各色(R,G,B)に応じた画像信号毎に分離され、増幅される。増幅された画像信号は、A/D変換器12においてアナログ信号からデジタル信号に変換され、信号処理回路13に送られる。
【0019】信号処理回路13では、画像信号に対するリセット雑音の除去などの処理が行われ、処理された画像信号は信号変換回路25とホワイトバランス調整回路14に送られる。
【0020】信号変換回路25では、R,G,B各色に応じた画像信号に基づいて1フレーム分の輝度信号が求められる。この輝度信号は、ヒストグラム処理のためヒストグラム処理回路16へ送られる。
【0021】ヒストグラム処理回路16では、輝度信号に基づいてヒストグラム処理が施され、ヒストグラムデータが生成される。生成されたヒストグラムデータは、CPU22によって読み出される。CPU22では、ヒストグラムデータに基づいて1フレーム分の被写体像の明るさの平均値を示す輝度平均値が算出される。この輝度平均値は、1フレーム分の各画素の輝度の平均値である。
【0022】CPU22には、操作パネル20におけるスイッチ操作やキーボード21の操作による信号が入力され、これにより、自動調光時の基準輝度値となる参照値の設定やモニタ23における表示画面の変更などが行われる。また、ステッピングモータ26を駆動するための制御信号がCPU22から絞り制御回路17へ送られる。
【0023】絞り制御回路17では、送られてきた制御信号に基づき、絞り18を開く正相のパルス数か、もしくは絞り18を閉じる逆相のパルス数のパルス信号がステッピングモータ26に送られる。パルス信号がステッピングモータ26に送られると、ステッピングモータ26が駆動(回転)し、これにより絞り18が開閉する。
【0024】ホワイトバランス調整回路14では、各色(R,G,B)に応じた画像信号に基づいて色温度補正処理(ホワイトバランス調整)が施される。ここでは、白い被写体を撮像した時に、その画像を構成するすべての画素におけるR,G,Bの画像信号の比が1になるように調整される。ホワイトバランス調整された画像信号は、D/A変換器24においてアナログ信号に変換され、ビデオプロセス回路15に送られる。ビデオプロセス回路15では、R,G,Bの画像信号が映像信号であるNTSC信号に変換され、モニタ23に送られる。これにより、モニタ23において観察部位Sの映像が映し出される。
【0025】スコープ30内のEEPROM33には、接続されているスコープ30の特性がデータとして記憶されており、スコープ30がプロセッサ10に接続されると、そのデータがCPU22によって読み出される。ここでは、スコープ30の径の太さに関するデータなどがあらかじめ記憶されている。
【0026】図2は、絞り18およびステッピングモータ26を、絞り18から光源19へ向かう方向から見た時の平面図である。
【0027】絞り18の先端部(遮蔽部)18aは、光源19から平行に出射する光をすべて遮蔽できるように円形状に形成されている。先端部18aから延びている平板状の支持アーム18bには、ステッピングモータ26がギア(図示せず)を介して接続されており、ステッピングモータ26が回転すると、絞り18はステッピングモータ26の回転軸を中心に回転する。絞り18が回転すると、先端部18aの位置に応じて、絞り18を通過する光量、すなわち、被写体Sに照射される光量が変化する。ここでは、絞り18が光源19に移動する方向を絞り18の閉じる方向、絞り18が光源19から離れていく方向を絞り18の開く方向とする。
【0028】絞り18の回転角度aは、絞り18が開くほど増加し、全閉で0度、全開で30度である。すなわち、絞り18は0〜30度の範囲で回転(移動)する。ステッピングモータ26の位置を示す回転位置変数pは、0〜240の値をとり、0で絞り18は全閉、240で絞り18は全開である。本実施形態では、絞り18の回転角度aとステッピングモータ26の回転位置変数pには線形関係が成り立っており、絞り18の回転角度aが1度に対し、ステッピングモータの回転位置変数pは8となる。すなわち、ステッピングモータ26の回転位置変数pは、絞り18の位置(回転位置)を示す。そこで、本実施形態では、回転角度aの代わりに回転位置変数pによって絞り18の位置、すなわち開度を表す。例えば、回転位置変数pが120である場合、開度は全開の時を基準として半分の開度となる。
【0029】さらに、本実施形態では、ステッピングモータ26に入力されるパルス数vpに関し、1パルスは回転位置変数pを1だけ変動させる。例えば、パルス数vp=16のパルス信号がステッピングモータ26へ送られた場合、回転位置変数pが16だけ変動するように絞り18が開く(閉じる)。このとき、絞り18は2度だけ回転する。このように、パルス数vpは、絞り18の移動量(目標変動量)に対応する。
【0030】図3は、CPU22によって実行される内視鏡装置全体の動作を示すフローチャートである。
【0031】ステップ101では、電源がON状態になることによって、絞り18、制御に関する各変数、モニタ23の文字表示などがそれぞれ初期値に設定される。また、接続されたスコープ30のEEPROM33からデータが読み出される。
【0032】ステップ102では、操作パネル20におけるスイッチ操作に基づいて、光源19の明るさ設定や自動調光時の参照値の設定などが行われる。ステップ103では、キーボード21の操作に基づいて、モニタ23への文字の入力や表示画面の変更などが行われる。ステップ104では、スコープ30の接続に関する処理が施され、あらたにスコープ30がプロセッサ10に接続されると、接続されたスコープ30のEEPROM33からスコープの特性に関するデータが読み出される。
【0033】一般に、スコープ30については観察対象の部位に応じて様々な種類のものが用意されており、観察対象の違いによって径の太さが異なる。本実施形態では、気管支を検査するために径が細いタイプAのスコープ30と大腸など下部消化管を検査するために径の太いタイプBのスコープ30が接続可能である。そして、ステップ104では、スコープ30が新たに接続されると、スコープ30のタイプ(AもしくはB)に関するデータがEEPROM33から読み出される。ステップ105では、例えばモニタ23上に時刻が表示される。
【0034】このような内視鏡装置全体の動作は、電源がOFFになるまで繰り返し行われる。それぞれの各ステップにおいてサブルーチンが実行される。
【0035】図4は、自動調光による光量調整動作を示す割り込みルーチンである。この割り込みルーチンは、約1/30秒ごとに実行されるルーチンであり、図3のステップ102〜105が実行されている間に割り込んで処理される。以下では、図5、図6、図7を同時に参照しながら、光量調整動作について説明する。
【0036】ステップ201では、1画面分のヒストグラムのデータがヒストグラム処理回路16からCPU22によって読み出される。ヒストグラムは、図5に示すように、モニタ23に表示される被写体像の各画素の輝度値としてとりうる値(0〜255)を横軸とし、その横軸の各輝度値に応じた画素の個数(度数)を縦軸にとったグラフであり、被写体像の各画素の輝度分布が示される。ステップ201が実行されると、ステップ202に進む。
【0037】ステップ202では、得られたヒストグラムのデータに基づき、輝度平均値vaが算出される。具体的には、輝度平均値vaは、次式に示すように、図5に示すヒストグラムの横軸の各輝度値に対応する画素の数を乗じたものの総和を1フレーム分の画素数で割ることによって算出される。ただし、jは輝度レベルを表し、nj は輝度レベルjの度数を表す。
va=(Σnj ×j)/Σnj (j=0〜255) ・・・(1)
また、ステップ202では、画面上において画面が白く映し出される現象であるハレーションが発生しているか否か、特に画面上において局所的にどの程度ハレーションが発生しているか否かを検出するため、ハレーション割合trがヒストグラムのデータに基づいて算出される。
【0038】通常、局所的なハレーションは、観察部位のごく小さな領域がスコープ30の対物レンズLに接近し、その他の部分は対物レンズLから離れた状態において発生する。すなわち、ごく一部の領域は十分明るいが被写体像全体としての明るさは適正でないため、絞り18が開くように制御される。これにより、モニタ23に映し出される被写体像の一部領域にだけハレーションが発生する。
【0039】図5に示すヒストグラムは、ハレーションが発生している状態でのヒストグラムであり、輝度値220〜255の範囲において画素の個数が多い。そこで、本実施形態では、次式に示すように、1フレーム分の画素の総和をf0とし、220以上の値である境界輝度値vhから輝度値255までの範囲にある画素の個数をfhとした場合、f0に対するfhの比に100を掛けた値「tr」をハレーション割合と定める。ただし、境界輝度値vhは、ハレーション状態となる最小輝度値であり、ここでは「220」である。
tr=100×fh/f0 ・・・・・・(2)
ただし、f0=Σnj (j=0〜255)
fh=Σnj (j=220〜255)
ステップ202においてハレーション割合trが算出されると、ステップ203に進む。
【0040】ステップ203では、輝度平均値vaと参照値vrとの差(|va−vr|)が許容値C1よりも大きいか否かが判定される。参照値vrは、観察部位Sに適正な光量が照射されている(画面が適度な明るさに保たれている)状態での輝度平均値であり、ここでは「128」である。また、許容値C1は、輝度平均値vaと参照値vrとの差の許容差を示す値であり、ここでは「4」である。輝度平均値vaと参照値vrとの差が許容値C1よりも大きいと判断されると、ステップ204に移る。一方、輝度平均値vaと参照値vrとの差が許容値C1よりも大きくないと判断されると、実質的に輝度平均値vaは参照値vrと等しいとみなされ、光量制御は実行されず、割り込みルーチンが終了する。
【0041】ステップ204では、輝度平均値vaが参照値vrよりも大きいか否かが判定される。輝度平均値vaが参照値vrよりも大きい場合、後述するステップ205〜209が実行され、画面を明る過ぎる状態から適正な明るさに戻すために絞り18が閉じる。逆に、輝度平均値vaが参照値vrよりも小さい場合、後述するステップ210〜211が実行され、画面を暗い状態から適正な明るさの状態へ戻すために絞り18が開く。
【0042】ステップ204において、輝度平均値vaが参照値vrよりも小さいと判断されると、ステップ210に進む。ステップ210では、図6に示す表T1を用いてパルス数vpが求められる。表T1は、絞り18の移動量に対応するパルス数vpを定めるための表であり、表T1には、輝度平均値vaと参照値vrとの差に対し、その差の範囲に応じたパルス数vpが示されている。例えば、輝度平均値vaと参照値vrとの差が34である場合、パルス数vpは「8」であり、絞り18の移動量(回転位置変数pの変化量)が8に定められる。なお、表T1は、メモリ(図示せず)にあらかじめデータとして格納されている。パルス数vpが求められると、ステップ211に移る。
【0043】ステップ211では、ステッピングモータ26がステップ210において定められたパルス数vpだけ開く方向へ駆動され、これにより、絞り18は、駆動前の回転位置変数pにパルス数vp分を加えた回転位置変数p+vpの位置まで移動する。たとえば、駆動前の回転位置変数pが「100」、ステップ210で定められたパルス数vpが「8」である場合、絞り18は回転位置変数p=108の位置まで移動する。すなわち、絞り18は1度だけ開く。ステップ211が実行されると、このルーチンは終了する。
【0044】一方、ステップ204において、輝度平均値vaが参照値vrよりも大きいと判断されると、ステップ205に進む。ステップ205では、ハレーション割合trが10(%)より大きいか否かが判定される。ハレーション割合trが10(%)以下の場合、ハレーションが生じていないとみなし、通常の光量調整を実行するためにステップ208へ進む。ステップ208では、ステップ210と同様に、図6に示す表T1に基づいてパルス数vpが定められ、ステップ209に進む。一方、ステップ205においてハレーション割合trが10(%)より大きい場合、ステップ206に移る。
【0045】ステップ206では、絞り18の現在の位置、すなわち回転位置変数pが120より大きいか否かが判定される。回転位置変数pが120より大きくない、すなわち120以下である場合、被写体像全体の明るさを適正にするのにそれほど多くのパルス数vpが必要ないことからテップ208に移り、表T1に基づいてパルス数vpが定められる。ステップ208においてパルス数vpが定められると、ステップ209に移る。一方、ステップ206において回転位置変数pが120よりも大きい場合、ステップ207に移る。
【0046】ステップ207では、図7に示す表T2および下に示す(3)式に基づいて、パルス数vpが定められる。ただし、(3)式のdは、スコープ30のタイプ、絞り18の回転位置変数pおよびハレーション割合trに従って値が変わる定数である。
vp=d×p ・・・・(3)
【0047】表T2に示すように、定数dの値は、スコープ30のタイプ(タイプAとタイプB)に従って定められており、さらに、絞り18の回転位置変数pの範囲を2つ(120〜180と180〜240)の範囲に分けてその2つの範囲それぞれに定数dの値が定められ、また、ハレーション割合trを4段階(10〜20、20〜40、40〜60、60〜)に分けてその各段階毎に定数dの値が定められている。たとえば、タイプAのスコープ30がプロセッサ10に接続された状態において、ハレーション割合trが50、絞り18の回転位置変数pが140である場合、定数d=0.3となる。
【0048】ハレーションが発生している場合、絞り18の移動量に応じたパルス数vpは、(3)式に示すように、現在の絞り18の回転位置変数pおよび表T2に示された定数dに基づいて定められる。したがって、絞り18の開度が大きい、すなわち、回転位置変数pが大きいほどパルス数vpの値も大きくなり、また、定数dの値が大きいほどパルス数vpの値が大きくなる。なお、表T2は、表T1と同じようにあらかじめデータとしてメモリに記憶されている。
【0049】定数dの値は、以下に示す次の3つの状況を考慮して定められている。
【0050】まず、定数dは、スコープ30のタイプを考慮して定められている。タイプAのスコープ30のライトガイド32は、タイプAのスコープ30の径が細いことから、そのライトガイド32のファイバの径も細い。逆に、タイプBのスコープ30のライトガイド32は径が太い。したがって、タイプAのスコープは、タイプBのスコープ30に比べ、ライトガイド32の出射端32bから出射する光量が少ない。そこで、表T2に示すように、タイプAのスコープ30の定数dは、絞り18の移動量(パルス数vp)が大きな値に定められることによって急激に光量が減少することを防ぐため、タイプBのスコープ30に比べて定数dが小さい値に設定されている。例えば、ハレーション割合trが20〜40(%)の範囲で、絞り18の回転位置変数pが120〜180の範囲である場合、タイプAのスコープでは定数d=0.2であり、タイプBのスコープ30では定数d=0.3である。
【0051】次に、定数dは、絞り18の開度を考慮して定められている。絞り18の回転位置変数pが120〜180の範囲内である、すなわち、絞り18の開度が1/2〜3/4の開度である場合、ハレーションが局所的に発生していたとしても絞り18は全開付近の開度に比べればそれほど開いた状態ではなく、パルス数vpが大きな値に設定されると、必要以上に光量が減少されてしまう。そのため、回転位置変数pが120〜180の範囲である場合の定数dは、回転位置変数pが180〜240の範囲にある場合に比べて小さい値に設定される。例えば、ハレーション割合trが20〜40(%)でタイプAのスコープ30が使用されている場合、回転位置変数pが120〜180の範囲では定数d=0.2であり、回転位置変数pが180〜240の範囲では定数d=0.3である。
【0052】また、定数dは、ハレーション割合trを考慮して定められている。ハレーション割合trが小さい場合、被写体像全体の明るさを考慮すれば極端に明るくはない。そのため、絞り18が必要以上に閉じないように定数dは小さい値に定められている。一方、ハレーション割合trが大きい場合、光量をある程度減少させる必要があるため、定数dは大きな値に設定されている。なお、ハレーション割合trが60(%)以上である場合、絞り18の開度に関わらずスコープ30のタイプごとに定数dの値は同じである。
【0053】したがって、ステップ207では、今回のルーチンにおいて検出されるハレーション割合tr、回転位置変数pおよびスコープのタイプ(AもしくはB)に基づいて、定数dが定められる。そして、(3)式に定数dが代入されることにより、パルス数vpが算出される。パルス数vpが算出されると、ステップ209に移る。
【0054】ステップ209では、絞り18が表T1もしくは表T2に基づいて定められたパルス数vp分だけ閉じる方向へ駆動される。これにより、観察部位Sに照射される光量が減少する。ステップ209が実行されると、このルーチンは終了する。
【0055】このように第1の実施形態によれば、ステップ205においてハレーションが発生していることが検出されると、ステップ207において、(3)式および表T2に基づいて絞り18の移動量に応じたパルス数vpが求められる。絞り18が算出されたパルス数vpだけ閉じることにより、観察部位Sに照射される光量が減少し、ハレーションが解消する。
【0056】前述したように、定数dは、スコープ30のタイプ、すなわち径の太さによって異なり、また、絞り18の開度が半分(回転位置変数pが120)以上である場合には絞り18の開度によって異なる。すなわち、ライトガイド32から出射する光の出射光量に関係するライトガイド32の径の太さおよび絞り18の開度に基づいてパルス数vp(絞り18の移動量)が定められている。これは、ハレーションが発生している場合でも、ライトガイド32の出射端32bから出射する光量が多い状態においては絞り18の移動量を大きくし、出射する光量が少ない状態においては絞り18の移動量を抑えるためである。これにより、被写体像の明るさが必要以上に低下することなくハレーションを解消することができ、部位の観察の障害となるものがなく、作業効率が上がる。
【0057】電子スコープ30の種類によっては、径が太くてもライトガイド32のファイバの径が太くなく、出射光量がそれほど多くないものもある。その場合、電子スコープ30の最大出射光量、すなわちライトガイド32のファイバの径の太さに従ったライトガイド32が伝達できる最大の光量を考慮し、最大出射光量の少ないスコープのパルス数vpは最大出射光量の多いスコープに比べて少ない値に定められる。さらに、電子スコープ30内の対物レンズLのF値の違いによってもモニタ23に表示される被写体像の明るさが異なることなどを考慮し、ライトガイド32の径、対物レンズのF値その他の被写体像の明るさに関係するスコープのすべての特性に応じてパルス数vpを定めてもよい。この場合、被写体像の明るさを低下させる特性のあるスコープにはパルス数vpを小さい値に定める。なお、絞り18の開度に関しては、回転位置変数pの120〜240の範囲を複数(3つ以上)の範囲に分けて定数dを定めてもよい。この場合、半分の開度に近い開度ほどパルス数vpが小さい値となる。
【0058】輝度平均値vaの代わりに、画面の各画素の輝度値の中央値である中央輝度値や1画面の中の最大値であるピーク値を参照値vrと比較して自動調光を行ってもよい。また、1フィールド分の被写体像の明るさを輝度平均値としてもよい。
【0059】本実施形態では、パルス数vpと回転位置変数pとが線形関係にあり、また、回転位置変数pと回転角度aとが線形関係にあるが、回転位置変数pとパルス数vpおよび回転位置変数pと回転角度aとが線形関係でない場合、回転位置変数pとパルス数vpおよび回転角度aと回転位置変数pとを満たす関係式(例えば、p=f(vp)、a=g(p))に基づいて絞り18の移動量、すなわちパルス数vpを定めればよい。また、絞り18は、図2に示すような軸支周りに回転する絞りに限定されず、他の構成の絞り(例えば、U字型絞り、スリット状の絞りなど)であってもよい。
【0060】次に、図8〜図10を用いて、第2の実施形態の電子内視鏡装置について説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、ハレーションが生じた場合にはCPU22の処理に適した方法でパルス数vpの値が算出される。その他の構成に付いては、第1の実施形態と同じである。
【0061】図8は、第2の実施形態における光量調整動作を示したルーチンである。ステップ307を除くステップ301〜311の実行は、図4のステップ207を除くステップ201〜211の実行と同じである。
【0062】ステップ307では、(3)式に代わりに次式が適用され、また、図7の表T2の代わりに図9に示す表T3が適用される。ただし、定数dの値は、第2の実施形態において常に1/2であり、定数bは、図9に示す表T3によって定められる。ただし、表T3は、あらかじめデータとしてメモリに格納されている。
vp=d×(p−b) ・・・(4)
【0063】(4)式は、CPU22において浮動小数点演算をするのを避けるため(3)式を改善した式であり、定数bは、上述した3つの状況を考慮して定められている。(4)式を使用すると、演算はすべて整数となる。
【0064】図10は、定数bが表T3に示す値それぞれについて、絞り18の開度(回転位置変数p)と絞り18の開度の変化を表すvp/pとの関係を示したグラフである。図10に示すように、絞り18の開度(回転位置変数p)が大きいほど絞り18の開度変化(vp/p)が大きく、絞り18の開度が小さいほど絞り18の開度変化は小さくなる。したがって、(4)式は(3)式と実質的に等価な式である。また、図10に示すように、定数bの値が小さいほど絞り18の開度変化は大きい。ただし、d=m/n(m,n=1,2,3,・・・)の値である。
【0065】このように、第2の実施形態によれば、パルス数vpの算出する場合、(3)式の代わりに(4)式を用いるため、演算は整数のみで行うことができ、CPU22の処理が容易になる。なお、定数dは1/2以外の値であってもよい。
【0066】次に、図11、図12を用いて、第3の実施形態を説明する。第3の実施形態では、第1の実施形態と異なり、ヒストグラムを用いてハレーションの検出を行わず、算出される輝度平均値vaからハレーション発生を検出する。したがって、図1に示すヒストグラム処理回路16を設けずに、信号変換回路25から直接CPU22に1フレーム分の輝度信号が送られ、CPU22において輝度平均値vaが算出される。その他の構成に関しては、第1の実施形態と同じである。
【0067】図11は、第3の実施形態における光量調整動作を示した割り込みルーチンである。
【0068】ステップ401では、CPU22において直接輝度平均値vaが算出される。ステップ404、405を除いたステップ402〜403およびステップ406〜409の実行は、図4のステップ203〜204およびステップ208〜211の実行と同じである。
【0069】ハレーションの発生と被写体像全体の明るさ、すなわち輝度平均値vaには正の相関関係がある。そこで、ステップ404では、算出された輝度平均値vaが、ハレーションが発生する時の輝度平均値であるハレーション輝度値C9より大きいか否かが判定される。ここでは、ハレーション輝度値C9=200である。輝度平均値vaがハレーション輝度値C9より大きい場合、ステップ405に進む。
【0070】ステップ405では、図12に示す表T4に基づいて、(4)式の定数bが求められる。表T4では、表T3に示すハレーションの割合trの代わりに、輝度平均値vaの値に応じて定数bが定められている。すなわち、輝度平均値vaの値が大きいほど、ハレーションの割合が大きいとみなす。
【0071】このように第3の実施形態によれば、ヒストグラムを生成せずに輝度平均値vaを求め、ハレーション輝度値C9を基準としてハレーション発生を検出する。したがって、ヒストグラム処理機能をもたないプロセッサにおいても、ハレーションを適切に解消することができる。
【0072】次に、図13から図21を用いて、第4、第5、第6の実施形態について説明する。第4〜第6の実施形態では、絞りを用いた光量調整の代わりに光源から放射される光の光量(以下、発光量という)を調整する。まず、図13〜図16を用いて、第4の実施形態について説明する。
【0073】図13は、第4の実施形態である電子内視鏡装置のブロック図である。なお、第1の実施形態の電子内視鏡装置と同じ構成部分は、そのまま同じ符号で参照される。
【0074】スコープ30内には発光ダイオード(Light Emitting Diode)112が設けられており、プロセッサ10内には電流制御回路111が設けられている。スコープ30がプロセッサ10に接続されると、発光ダイオード112と電流制御回路111は電気的に接続される。スコープ30の先端部に設けられた発光ダイオード112は、白色光を発光し、発光ダイオード112から発光した光は配光レンズ34を介して被写体Sに照射する。このとき、発光ダイオード112の発光量は、電流制御回路111によって制御される。電流制御回路111はCPU22と接続されており、CPU22から送られてくる制御信号に基いて、発光ダイオード112に与える電流量Iを調整する。この電流量Iの値に従って発光量が変化し、被写体Sに照射する光の光量もそれに従って変化する。
【0075】図14は、第4の実施形態における光量調整動作を示す割り込みルーチンである。図15、図16では、輝度平均値と参照値との差と変動させる電流量を示す変数との関係を示す表が示されている。
【0076】第1の実施形態では、絞り18のパルス数vpに応じて絞り18を移動させることによって光量調整を行っていたが、第4の実施形態では、発光ダイオード112に与える電流量Iを以下の式に従って変動させることにより、光量調整を行う。
ΔI=Iu × kp ・・・ (5)
ただし、ΔIは増加あるいは減少させる電流量を表し、「Iu」は電流変化の単位量を示す。「Iu」は、ここでは0.2mAである。kpは、第1の実施形態におけるパルス数vpに対応した変数であり、以下では電流変動変数という。この電流変動変数kpの値に従って、変動させる電流量ΔIが決まる。
【0077】ステップ501〜503の実行は、第1の実施形態における図4のステップ201〜203の実行と同じである。すなわち、ヒストグラムデータを読み出し、輝度平均値vaおよびハレーション割合trを算出し、輝度平均値vaと参照値vrとの差が、許容値C1より小さいか判定される。また、ステップ504では、第1の実施形態のステップ204と同様に、輝度平均値vaが参照値vrよりも大きいか否かが判定される。輝度平均値vaが参照値vrよりも大きい場合、後述するステップ505〜509が実行され、画面を明る過ぎる状態から適正な明るさに戻るように発光ダイオード112に与えられる電流量Iが減少される。逆に、輝度平均値vaが参照値vrよりも小さい場合、後述するステップ510〜511が実行され、画面を暗い状態から適正な明るさの状態へ戻すために電流量Iが増加される。
【0078】ステップ504において、輝度平均値vaが参照値vrよりも小さいと判断されると、ステップ510に進む。ステップ510では、図15に示す表T5を用いて電流変動変数kpが求められる。表T5には、輝度平均値vaと参照値vrとの差に対し、その差の範囲に応じた電流変動変数kpが示されている。第4の実施形態では、電流変動変数kpの値は、第1の実施形態における表T1(図6参照)に示された値と等しく、第1の実施形態で示したパルス数vpに従って変化する被写体Sへの光量と、電流変動変数kpの値に従って変化する被写体Sへの光量は、光量変化の割合において、実質的に等しい。なお、表T5は、メモリにあらかじめデータとして格納されている。電流変動変数kpが求められると、ステップ511に移る。
【0079】ステップ511では、求められた電流変動変数kpから(5)式により変動させる電流量ΔIが求められる。そして、発光ダイオード112に与える電流量Iが(5)式で示したΔIだけ増加するように、CPU22から電流制御回路111へ制御信号が送られる。例えば、発光ダイオード112に与えられている電流量Iが10mAであって、電流変動変数kpが「8」に定められた場合、ΔI=0.2×8=1.6mAであることから、電流量Iは11.6mAまで増加する。これにより、被写体Sに照射される光の光量が増加する。ステップ511が実行されると、このルーチンは終了する。
【0080】一方、ステップ504において、輝度平均値vaが参照値vrよりも大きいと判断されると、ステップ505に進む。ステップ505では、第1の実施形態におけるステップ205と同様に、ハレーション割合trが10(%)より大きいか否かが判定される。ハレーション割合trが10(%)以下の場合、ハレーションが生じていないとみなし、通常の光量調整を実行するためにステップ508へ進む。ステップ508では、ステップ510と同様に、図15に示す表T5に基づいて電流変動変数kpが定められ、ステップ509に進む。一方、ステップ505においてハレーション割合trが10(%)より大きい場合、ステップ506に移る。
【0081】ステップ506では、電流量変数zが120より大きいか否かが判断される。電流量変数zは、発光ダイオード112に与える電流量Iを示す変数であり、第1の実施形態における絞り18の回転位置変数pに対応する。発光ダイオード112に与えられる電流量の最小(=0mmA)を0、最大(ここでは、48mA)を240と設定すると、電流量変数zは0〜240の範囲内のいずれかの値をとる。本実施形態では、電流量変数zと電流変動変数kpとは線形関係にあり、また電流量変数zと電流量Iも線形関係にある。この電流量変数zにより、発光ダイオード112に与えられている電流量が示される。
【0082】ステップ506において電流量変数zが120を超えていると判断されると、ステップ507に進む。ステップ507では、図16に示す表T6および下に示す(6)式に基づいて、電流変動変数kp定められる。
kp=d×z ・・・・(6)
【0083】表T6は、第1の実施形態における表T2(図7参照)に対応した表であり、回転位置変数pの代わりに電流量変数zが表されている。また、定数dの値は、スコープ30のタイプ、電流量I、ハレーション割合trを考慮して定められている。回転位置変数pの代わりに電流量変数zが用いられている以外については、第1の実施形態における定数dの設定条件と同じである。電流量変数zが120〜180の範囲内、すなわち電流量が最大電流量の1/2〜3/4である場合、ハレーションが局所的に発生していても被写体Sに照射される光量が多すぎる状態とは言えず、電流変動変数kpが大きな値に設定されると、必要以上に発光量が抑えられてしまう。そのため、電流量変数zが120〜180の範囲内である場合、定数dは、電流量変数zが180〜240の範囲内にある場合に比べて小さい値に設定される。
【0084】(6)式に示すように、第4の実施形態では、ハレーションが発生している場合、電流変動変数kpは、現在の電流量Iに応じた電流量変数zと表T6の定数dに基いて定められる。したがって、発光量が多い、すなわち電流量変数zが大きいほど電流変動変数kpも大きくなり、また、定数dの値が大きいほど電流変動変数kpの値が大きくなる。なお、表T6は、あらかじめデータとしてメモリに記憶されている。
【0085】ステップ507において電流変動変数kpが定められると、ステップ509に移る。ステップ509では、発光ダイオード112に与えられる電流量IがΔI(=Iu×kp)だけ減少するように、CPU22から電流制御回路111へ制御信号が送られる。これにより、被写体Sに照射される光の光量が減少する。ステップ509が実行されると、このルーチンは終了する。
【0086】このように第4の実施形態によれば、発光ダイオード112に与える電流量Iを制御することによって発光量が調整される。すなわち、被写体Sに照射される光量調整が実行される。そして、ハレーションが発生していることが検出されると、表T6および(6)式に基いて電流変動変数kpが定められる。図13に示すように発光ダイオード112がスコープ30の先端部に設けられているとハレーションが発生しやすいが、第4の実施形態によれば適切な光量調整が行われる。なお、電流量変数zの範囲(0〜240)、電流量変化の単位量Iu(0.2mmA)や、輝度平均値vaと参照値vrとの差それぞれに応じて定められる電流変動変数kpの値(表T5、表T6参照)は、第4の実施形態で示した値に限定されず、使用される発光ダイオードの特性などに従って所定の値に設定すればよい。なお、本実施形態では、電流変動変数kpと電流量変数zが線形関係にあり、また、電流量変数zと電流量Iが線形関係にあるが、これらが線形関係にない場合、電流変動変数kpと電流量変数zおよび電流量Iと電流量変数zとの関係を満たす式(例えば、z=f1(kp)、I=g1(z))に基いて、電流の変化量、すなわち電流変動変数kpを定めればよい。
【0087】次に、図17、図18および図19を用いて、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、第4の実施形態と同様に発光ダイオードの発光量を調整することによって被写体に照射される光量を調整する。さらに、第5の実施形態は第2の実施形態と対応しており、ハレーションが発生した場合にはCPU22の処理に適した方法で電流変動変数kpが算出される。なお、電子内視鏡装置の構成は、第4の実施形態の構成と実質的に同じである。
【0088】図17は、第5の実施形態における光量調整動作を示した割り込みルーチンであり、また、図18では、電流変動変数kpの算出に必要な定数を定めるための表が示されている。
【0089】ステップ607を除くステップ601〜611の実行は、第4の実施形態におけるステップ507を除くステップ501〜511(図14参照)の実行と同じである。
【0090】ステップ607では、(6)式に代わりに次式を用いて電流変動変数kpが算出され、また、図16の表T6の代わりに図18に示す表T7が適用される。ただし、定数dの値は、第2の実施形態と同様に1/2であり、定数bは、表T7によって定められる。なお、表T7は、あらかじめデータとしてメモリに格納されている。
kp=d×(z−b) ・・・(7)
【0091】(7)式は、第2の実施形態と同様に、CPU22において浮動小数点演算をするのを避けるため(6)式を改善した式であり、変数bは、第2の実施形態で述べた3つの状況を考慮して定められている。(7)式を使用すると、演算はすべて整数となる。
【0092】図19は、表T7に示す定数bの値それぞれに対する、電流量変数「z」と電流量Iの変化を示す比「kp/z」との関係を示したグラフである。図19に示すように、各定数bの値毎に表された電流量Iの変化を示す比「kp/z」が描く曲線は、第2の実施形態における絞り18の開度の変化vp/p(図10参照)に対応している。したがって、(7)式は、(6)式と実質的に等価な式である。
【0093】このように、第5の実施形態によれば、電流変動変数kpを算出する場合、(6)式の代わりに(7)式が用いられ、演算は整数のみで行われる。
【0094】次に、図20、図21を用いて、第6の実施形態について説明する。第6の実施形態では、第3の実施形態と同様に、ヒストグラムを用いないでハレーション発生を検出する。また、第5の実施形態と同様に、(7)式を用いて発光ダイオードの発光量を制御し、光量調整を行う。したがって、ハレーション発生検出に関する構成は第3の実施形態と同じであり、発光ダイオードに関連した構成は、第5の実施形態と同じである。
【0095】図20は、第6の実施形態における光量調整動作を示した割り込みルーチンである。また、図21には、第6の実施形態における電流変動変数kpの算出に必要な定数を定めるための表が示されている。
【0096】ステップ701〜704の実行は、第3の実施形態におけるステップ401〜404の実行(図11参照)に対応しており、また、ステップ706、707、708、709は、それぞれ第5の実施形態におけるステップ608、609、610、611の実行(図17参照)に対応している。
【0097】ステップ705では、図21に示された表T8に基いて(7)式の定数bが求めれる。表T8は、第3の実施形態における表T4(図12参照)に対応しており、輝度平均値vaの値が大きいほど、ハレーションの割合が大きいとみなす。
【0098】
【発明の効果】このように本発明によれば、ハレーションが生じた場合においても、被写体像が適正な明るさで維持されるように光量を調整することができる。




 

 


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