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発明の名称 電子内視鏡システムの光源装置の光学系
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2002−34913(P2002−34913A)
公開日 平成14年2月5日(2002.2.5)
出願番号 特願2000−227328(P2000−227328)
出願日 平成12年7月27日(2000.7.27)
代理人 【識別番号】100098235
【弁理士】
【氏名又は名称】金井 英幸
【テーマコード(参考)】
2H040
4C061
5C054
5C065
【Fターム(参考)】
2H040 BA09 CA04 CA07 CA11 CA12 CA22 DA03 DA14 DA21 DA43 GA02 GA05 GA11 
4C061 CC06 GG01 JJ06 LL01 MM03 NN01 QQ02 QQ04 RR04 RR14 RR15 RR18 WW17
5C054 CA03 CA04 CD03 CE04 EA01 HA12
5C065 AA04 AA06 BB41 CC01 DD02 EE02 EE03 FF03 FF05 GG32
発明者 宇津井 哲也
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】被検体への照明光を導くためのライトガイドと照明された被検体の像を形成する対物光学系と形成された被検体の像を撮像する撮像素子とを備えた電子内視鏡の前記ライトガイドの入射端に対し、被検体の照明光としての可視光及び被検体の自家蛍光の励起光としての紫外光を供給する光源装置であって、前記ライトガイドの入射端へ向けて光束を収束させる集光レンズと、可視領域の波長を有する平行光束を発するとともに前記可視領域の波長を有する平行光束が前記集光レンズへ入射するように配置された可視光用光源と、紫外領域の波長を有する平行光束を発するとともに前記紫外領域の波長を有する平行光束が前記可視領域の波長を有する平行光束に対して直交するように配置された紫外光用光源と、前記可視領域の波長を有する平行光束と前記紫外領域の波長を有する平行光束とが交差する位置において各平行光束に対して夫々45°に傾く角度に配置され、前記可視領域の波長を有する平行光束を透過させるとともに、前記紫外領域の波長を有する平行光束を前記集光レンズに向けて反射させるUV反射フィルタとを備えたことを特徴とする光源装置の光学系。
【請求項2】前記UV反射フィルタは、一方の側面に紫外線を反射させるためのUV反射膜を蒸着した透明板であることを特徴とする請求項1記載の光源装置の光学系。
【請求項3】前記UV反射フィルタは、光束を反射させる面にUV反射膜を蒸着したプリズムであることを特徴とする請求項1記載の光源装置の光学系。
【請求項4】前記UV反射フィルタは、一方の側面には紫外線を反射させるためのUV反射膜が蒸着されているとともに他方の側面には可視光を透過させるための反射防止膜が蒸着されている透明板であることを特徴とする請求項1記載の光源装置の光学系。
【請求項5】前記可視光用光源は、可視領域の波長を含む白色の平行光束を前記集光レンズへ射出する白色光用光源であるとともに、前記白色光用光源と前記UV反射フィルタとの間に配置され、赤色成分からなる光のみを透過させるRフィルタ、緑色成分からなる光のみを透過させるGフィルタ、及び、青色成分からなる光のみを透過させるBフィルタを有し、回転することにより前記RGBフィルタを前記白色の平行光束の光路に挿入させるRGB回転シャッタと、前記紫外光用光源と前記UV反射フィルタとの間に配置され、回転することにより前記紫外領域の波長を有する平行光束に対して遮蔽と通過とを繰り返し作用させるUV回転シャッタと、赤色成分からなる光束、緑色成分からなる光束、青色成分からなる光束、及び、紫外領域の波長を有する光束が順次前記ライトガイドの入射端に入射するように、前記RGB回転シャッタ及び前記UV回転シャッタの回転の速度と位相を制御する制御部とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の光源装置の光学系。
【請求項6】前記白色光用光源から発せられる前記白色の平行光束の光路内に、赤外領域の波長成分を取り除くための赤外カットフィルタを、更に備えるとともに、前記紫外光用光源から発せられる前記紫外領域の波長を有する平行光束の光路内に、紫外領域の波長からなる光のみを透過させるためのUV透過フィルタを、更に備えたことを特徴とする請求項5記載の光源装置の光学系。
【請求項7】前記白色光用光源は、白色光を射出するキセノンランプと前記キセノンランプから射出される白色光が平行光となるように反射させるためのリフレクタとを、備えるとともに、前記紫外光用光源は、紫外光を射出する紫外線ランプとこの紫外線ランプから射出される紫外光が平行光となるように反射させるためのリフレクタとを、備えたことを特徴とする請求項5又は6記載の光源装置の光学系。
【請求項8】前記UV反射フィルタと前記集光レンズとの間に、前記各平行光束の光量を調節するための光量絞りを、更に備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の光源装置の光学系。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視光により照明された被検体表面の画像及び励起光により発した自家蛍光による被検体の画像を得るための医療用の電子内視鏡システムに関し、特に、電子内視鏡に照明光及び励起光を供給する光源装置の光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子内視鏡システムを用いて被検体(体腔壁)の自家蛍光を観察する方法が提案されている。特定の波長の光(一般に紫外光である)が照射されて励起された体腔壁では、癌などの不健全な組織からの蛍光が健全な組織からの蛍光よりも弱い強度を有するために自家蛍光の強度分布が生じるので、このような体腔壁からの自家蛍光を電子内視鏡の固体撮像素子(CCD)によって撮像することにより、通常の可視光の照明による体腔壁の画像とは異なる特殊な体腔壁の画像を観察することができる。
【0003】このような蛍光観察が行える電子内視鏡システムとして、光源から発した白色光(可視光)をRGB光に分離するためのRGB回転シャッタとRGB光を順次電子内視鏡の先端部に伝達する照明光学系とを備えたいわゆる面順次方式の電子内視鏡システムに、体腔壁を励起させるための紫外光を上記照明光学系に供給する紫外光用光源が組み込まれたものがある。図7は、その電子内視鏡システムの光源装置60の光学構成を示した説明図である。また、図8は、光源装置60のRGB回転シャッタ603及びUV回転シャッタ609の正面図である。
【0004】図7に示すように、従来の光源装置60は、白色光用光源601,赤外カットフィルタ602,RGB回転シャッタ603,UV反射フィルタ604,光量絞り605,集光レンズ606,紫外光用光源607,UV透過フィルタ608,UV回転シャッタ609、及び、ミラー610から、構成されている。
【0005】また、RGB回転シャッタ603は、図7及び図8の(a)に示すように、モータ603aの駆動軸に対して同軸に取り付けられた円板に、その円板の中心に頂角が一致する3個の扇状の窓が形成され、各窓にRGBフィルタ603b〜603dが各々嵌め込まれることによって、構成されている。これら各RGBフィルタ603b〜603dは、夫々、R(赤色),G(緑色),B(青色)の波長からなる光のみを透過させる光波長フィルタであり、円板の中心を中心とする同一円周上において所定の間隔を空けて並べて配置されている。但し、これらRGBフィルタ603b〜603dは、その同一円周上のうち約半周側を占めるように配置されている。
【0006】一方、UV回転シャッタ609は、図7及び図8の(b)に示すように、モータ609aの駆動軸に対して同軸に取り付けられた円板に、その円板の中心に頂角が一致する扇状の開口部609bが形成されることによって、構成されている。但し、その開口部609bの中心角は、180°よりも僅かに小さい。
【0007】そして、図7に示すように、白色光用光源601から発せられた白色の平行光束は、赤外カットフィルタ602によりその赤外線領域の波長成分を除去され、RGB回転シャッタ603に備えられるRGBフィルタ603b〜603dの何れかを透過し、UV反射フィルタ604を透過した後、光量絞り605によりその光量を調整され、集光レンズ606により電子内視鏡のライトガイド70の入射端70aへ収束される。
【0008】一方、白色の平行光束と平行な方向へ向けて紫外光用光源607から発せられた紫外領域の波長からなる平行光束は、UV透過フィルタ608により紫外領域の波長成分のみを有する光束とされ、UV回転シャッタ609に形成された開口部609bを通過し、ミラー610,UV反射フィルタ604と順次反射されることによって、上記の白色の平行光束と同じ光路を辿るようにシフトされた後、光量絞り605によりその光量を調整され、集光レンズ606によりライトガイド70の入射端70aへ収束される。
【0009】また、RGB回転シャッタ603及びUV回転シャッタ609は、回転の速度と位相とが制御されたモータ603a,609aにより回転駆動され、ライトガイド70の入射端70aには、青色成分からなる光束(B光),緑色成分からなる光束(G光),赤色成分からなる光束(R光),及び、紫外領域の波長を有する光束(紫外光)が入射する。このときの各光束が集光レンズ606に入射する様子を、図9に模式的に示している。この図9において、両破線間の間隔は、同期して回転する各回転シャッタ603,609が一周する期間を示し、各グラフが立ち上がっている期間は、白色の平行光束が各フィルタ603b〜603dを透過する期間,及び、紫外領域の波長からなる平行光束が開口部609bを通過する期間を、夫々示している。また、各線における×印は、光束が集光レンズ606に入射されないブランク期間を、示している。
【0010】この図9に示すように、各回転シャッタ603,609が一周する間に、集光レンズ606には、B光,G光,R光,及び、紫外光がこの順にて繰り返し入射する。この際、UV回転シャッタ609に形成される扇状の開口部609bが、RGB回転シャッタ603に形成されている3つの扇状の窓の中心角に対して大きい中心角となるように、形成されているために、紫外光は、各RGB光よりも長い時間をもって集光レンズ606に入射する。
【0011】そして、入射端70aより入射した各光束は、ライトガイド70を通って射出端から射出され、電子内視鏡の先端部に嵌め込まれた図示せぬ配光レンズを介して体腔壁を照明又は照射する。RGB光により順次照明された体腔壁の図示せぬ対物光学系による像,及び、紫外光により励起して自家蛍光を発した体腔壁の図示せぬ対物光学系による像は、電子内視鏡のCCDにより順次撮像されて電気信号に変換され、図示せぬ内視鏡プロセッサの画像信号処理回路へ送信される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した光源装置60の光学系では、白色の平行光束と紫外領域の波長からなる平行光束とが互いに平行となるように2つの光源601,607を並べ、ミラー610及びUV反射フィルタ604を用いて1つの光路にまとめることにより、光量絞り605及び集光レンズ606を共用している。
【0013】しかし、このように2つの光源601,607からの平行光束を互いに平行に並べることにより、この光源装置60の光学系に使用される光学素子の数が多くなり光学系や光源装置が大型化してしまう。また、光束を数回反射させるためのミラー等が幾つか設けられていることにより、この光学系の光軸を調整するのに手間が掛かる。
【0014】一方、図7に示したUV反射フィルタ604において、白色の光束を効率良く透過させるとともに、紫外領域の波長からなる光束を効率良く反射させなければ、被検体(体腔壁)に対して照明又は照射するのに十分な光量を与えることができない。
【0015】本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、光学素子の数が少なくて済み、手間を掛けることなく簡単に光軸が調整でき、また、UV反射フィルタにおいては白色の光束を効率良く透過させるとともに紫外領域の波長からなる光束を効率良く反射させることができる電子内視鏡システムの光源装置の光学系を、提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するために構成された本発明は、被検体への照明光を導くためのライトガイドと照明された被検体の像を形成する対物光学系と形成された被検体の像を撮像する撮像素子とを備えた電子内視鏡の前記ライトガイドの入射端に対し、被検体の照明光としての可視光及び被検体の自家蛍光の励起光としての紫外光を供給する光源装置であって、光源装置の光学系は、前記ライトガイドの入射端へ向けて光束を収束させる集光レンズと、可視領域の波長を有する平行光束を発するとともに前記可視領域の波長を有する平行光束が前記集光レンズへ入射するように配置された可視光用光源と、紫外領域の波長を有する平行光束を発するとともに前記紫外領域の波長を有する平行光束が前記可視領域の波長を有する平行光束に対して直交するように配置された紫外光用光源と、前記可視領域の波長を有する平行光束と前記紫外領域の波長を有する平行光束とが交差する位置において各平行光束に対して夫々45°に傾く角度に配置され、前記可視領域の波長を有する平行光束を透過させるとともに、前記紫外領域の波長を有する平行光束を前記集光レンズに向けて反射させるUV反射フィルタとを備えたことを、特徴とする。
【0017】上記のように構成されると、可視光用光源から発せられた可視領域の波長を有する平行光束は、UV反射フィルタを透過して集光レンズへ入射し、紫外領域の波長を有する平行光束は、UV反射フィルタによって進行方向に対して90°に曲げられた後に集光レンズに入射する。
【0018】このように、紫外領域の波長を有する平行光束を1度だけ反射させて集光レンズに入射させることにより、光学素子の数が少なくて済み、さらに、光軸の調整を簡単に行うことができる。
【0019】また、UV反射フィルタを各光束に対して45°に傾けて配置することにより、可視領域の波長を有する光束を効率良く透過させるとともに、紫外領域の波長からなる光束を効率良く反射させることができるので、被検体(体腔壁)に対して照明又は照射するのに十分な光量を与えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光源装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】図1は、本発明に係る光源装置の実施形態である電子内視鏡システム1の概略構成を示す説明図である。
【0022】この電子内視鏡システム1は、患者の体腔内に先端部10aから挿入される電子内視鏡10と,この電子内視鏡10に照明光及び励起光を供給する光源装置20と,この光源装置20を制御したり電子内視鏡10からの画像信号を受信して処理する内視鏡プロセッサ30と,各種の操作ボタンや操作スイッチ等を有する入力装置40とを、備えている。このうちの光源装置20,内視鏡プロセッサ30,及び、入力装置40は、共通の筐体内に収容されている。
【0023】そして、内視鏡プロセッサ30は、照明光及び励起光や画像信号などを同期させるためのタイミングコントローラ31と,電子内視鏡10からの画像信号を処理してRGB画像信号に変換してモニタ50に送出する画像信号処理回路32と,入力装置40等から入力される指示により本システム1全体の制御を行うシステムコントローラ33とを、備えている。
【0024】電子内視鏡10は、光源装置20に接続されるライトガイドファイババンドル(以下、「ライトガイド」と省略する)11と,このライトガイド11からの照明光及び励起光を広範囲に照明又は照射するための配光レンズ12と,被検体(体腔壁)の像を形成する対物光学系13と,この対物光学系13の結像面近傍に配置されて体腔壁の像を撮像する固体撮像素子(CCD)14と,このCCD14へ駆動用の転送パルスを送信したり画像信号処理回路32へ画像信号を送信するための電線15と,先端部10a近傍を湾曲させるための図示せぬ湾曲機構と,その図示せぬ湾曲機構を操作するための幾つかのボタンやスイッチやハンドル等を備える操作部16と,その操作部16からシステムコントローラ33へ各種の信号を伝送するための電線17とを、備えている。
【0025】図2は、光源装置20の光学構成を示す説明図である。
【0026】図1及び図2に示すように、光源装置20は、白色光用光源21,RGB回転シャッタ22,赤外カットフィルタ23,UV反射フィルタ24,光量絞り25,集光レンズ26,紫外光用光源27,UV回転シャッタ28,及び、2枚のUV透過フィルタ29a,29bから、構成されている。
【0027】白色光用光源21は、その内部に、通常観察用の照明光としての白色光を射出するキセノンランプ21aとこのキセノンランプ21aから射出された白色光が平行光となるように反射させるリフレクタ21bとを、備えている。また、紫外光用光源27は、その内部に、被検体(体腔壁)の自家蛍光の励起光として紫外光を射出する紫外線ランプ27aとこの紫外線ランプ27aから射出された紫外光が平行光となるように反射させるリフレクタ27bとを、備えている。
【0028】そして、白色光用光源21から発せられる白色の平行光束(以下、「平行白色光束」という)は、後述するRGB回転シャッタ22を透過し、赤外カットフィルタ23によりその赤外領域の波長成分を除去され、後述するUV反射フィルタ24を透過した後、光量絞り25によりその光束径を調整され、集光レンズ26によりライトガイド11の入射端11aへ収束される。
【0029】一方、平行白色光束に直交するように紫外光用光源27から発せられる紫外領域の波長を有する平行光束(以下、「平行紫外光束」という)は、後述するUV回転シャッタ28を通過し、UV透過フィルタ29a,29bにより紫外領域の波長成分のみを有する光束とされ、後述するUV反射フィルタ24により反射された後、絞り25によりその光束径を調整され、集光レンズ26によりライトガイド11の入射端11aへ収束される。
【0030】図3の(a)は、RGB回転シャッタ22の正面図を示し、図3の(b)は、UV回転シャッタ28の正面図を示している。
【0031】図1乃至図3に示すように、RGB回転シャッタ22は、モータ22aの駆動軸に対して同軸に取り付けられた円板に、その円板の中心に頂角が一致する3個の扇状の窓が形成され、各窓にRGBフィルタ22c〜22eが各々嵌め込まれることによって、構成されている。これら各RGBフィルタ22c〜22eは、夫々、R(赤色),G(緑色),B(青色)の各波長成分のみの光を透過させる光波長フィルタであり、円板の中心を中心とする同一円周上において所定の間隔を空けて並べて配置されている。但し、これらRGBフィルタ22c〜22eは、その同一円周上のうち約半周側を占めるように配置されている。
【0032】このRGB回転シャッタ22が、モータ22aによって回転駆動されると、各RGBフィルタ22c〜22eは、白色光用光源21から発せられる平行白色光束の光路へ、RGBの順に繰り返し挿入される。これにより、平行白色光束は、赤色成分のみからなる光束(R光)、緑色成分のみからなる光束(G光)、青色成分のみからなる光束(B光)として変換される。そして、RGBの各光は、UV反射フィルタ24を透過した後、集光レンズ26を介してライトガイド11の入射端11aに順次入射される。
【0033】また、図1乃至図3に示すように、UV回転シャッタ28は、モータ28aの駆動軸に対して同軸に取り付けられた円板に、その円板の中心に頂角が一致する扇状の開口部28cが形成されることによって、構成されている。但し、その開口部28cの中心角は、180°よりも僅かに小さい。
【0034】このUV回転シャッタ28が、モータ28aによって回転駆動されると、開口部28cは紫外光用光源27から発せられる平行紫外光束の光路へ繰り返し挿入される。これにより、平行紫外光束は、UV反射フィルタ24に繰り返し入射され、集光レンズ26を介してライトガイド11の入射端11aに順次入射される。
【0035】これらRGB回転シャッタ22及びUV回転シャッタ28には、図1及び図2に示すように、制御部としてのタイミングコントローラ31に接続されたセンサ22b,28bが、それぞれ外周縁の近傍に配置されている。これらセンサ22b,28bは、RGB回転シャッタ22及びUV回転シャッタ28の回転状態を検知してタイミングコントローラ31の回転シャッタ制御回路(図4)312へ通知する。
【0036】また、このタイミングコントローラ31の回転シャッタ制御回路(図4)312には、各モータ22a,28aも接続されており、集光レンズ26により収束されるR光,G光,B光,及び、紫外光が順次ライトガイド11の入射端11aに入射するように、各モータ22a,28aの回転の速度と位相が制御される。
【0037】さらに、光量絞り25は、内視鏡プロセッサ30のシステムコントローラ33の光量絞り制御回路(図4)333に、接続されている。従って、集光レンズ26へ入射するR光,G光,B光,及び、紫外光の各光量は、システムコントローラ33より制御された光量絞り25によって、調整される。
【0038】図4は、内視鏡プロセッサ30の内部の概略構成を示すブロック図である。
【0039】この図4に示すように、タイミングコントローラ31は、同期パルス信号を発生するとともにこの同期パルス信号に照明光及び励起光や画像信号などを同期させるタイミング生成回路311と、センサ22b,28bによって検知された回転状態に基づいてRGB回転シャッタ22及びUV回転シャッタ28を回転させるモータ22a,28aを制御する回転シャッタ制御回路312と,タイミング生成回路311からの同期パルス信号に応じてCCD14に転送パルスを送出するCCDドライバ313とを、備えている。
【0040】また、画像信号処理回路32は、前段信号処理回路321,アナログ/デジタル(A/D)コンバータ322,メモリ部323,デジタル/アナログ(D/A)コンバータ部324,後段信号処理回路325a〜325d,及び、加算器326を、備えている。さらに、メモリ部323は、蛍光画像信号用メモリ323a,B画像信号用メモリ323b,G画像信号用メモリ323c,及び、R画像信号用メモリ323dを備えているとともに、D/Aコンバータ部324は、これら各メモリ323a〜323dに対応したD/Aコンバータ324a〜324dを備えている。
【0041】システムコントローラ33は、入力装置40に接続されるとともに電線17を介して電子内視鏡10の操作部16に接続されたCPU331と,画像信号処理回路32の各メモリ323a〜323dを制御するためのメモリコントロール回路332と,D/Aコンバータ部324からの画像信号に応じて光量絞り25の絞り量を制御する光量絞り制御回路333とを、備えている。CPU331は、入力装置40及び操作部16から入力される指示により本システム1全体の制御を行う中央処理回路である。
【0042】上述したように、RGB光及び紫外光がライトガイド11の入射端11aより順次入射されると、ライトガイド11を通って射出端より射出されるRGB光及び紫外光により、被検体(体腔壁)が照明又は照射される。すると、これらRGB光により照明された体腔壁の対物光学系13による像,及び、紫外光により励起されて自家蛍光を発した体腔壁の対物光学系13による像が、CCD14の撮像面上に順次形成される。そのCCD14は、タイミング生成回路311からの同期パルス信号を受けたCCDドライバ313により駆動され、照明光及び励起光によって形成される被検体の像を順次読み取って電気信号に変換する。
【0043】CCD14から時系列に出力されるR画像信号,G画像信号,B画像信号及び蛍光画像信号を受信した前段信号処理回路321では、増幅,サンプルホールド,クランプ,ガンマ補正等の処理が、行われる。そして、前段信号処理回路321により処理された各画像信号は、A/Dコンバータ322によりデジタル信号に変換される。
【0044】A/Dコンバータ322により順次デジタル信号に変換されたRGB画像信号及び蛍光画像信号は、CPU331の命令に従ったメモリコントロール回路332によって各信号に対応するメモリ323a〜323dに振り分けられ、一旦各メモリ323a〜323dに格納された後、夫々D/Aコンバータ部324のD/Aコンバータ324a〜324dへ同時に出力される。このように同時化された各メモリ323a〜323dからのデジタル信号は、夫々各D/Aコンバータ324a〜324dでアナログ信号に変換される。
【0045】これらアナログ信号に変換されたRGB画像信号及び蛍光画像信号には、各画像信号に対応する後段信号処理回路325a〜325dにおいて増幅,クランプ,ブランキング,75Ωドライバ等の処理が施される。
【0046】そして、加算器326においてB画像信号に蛍光画像信号が加算された後、このB画像信号とともにG画像信号及びR画像信号がモニタ50へ出力される。同時に、タイミング生成回路311からの同期信号SYNCも、モニタ50へ出力される。
【0047】ところで、体腔壁において反射されるRGB光に比べると、体腔壁から発せられる自家蛍光の強度は極めて弱い。しかし、UV回転シャッタ28に形成される扇状の開口部28cは、図3に示すように、RGB回転シャッタ22に形成されている3つの扇状の窓の中心角に対して大きい中心角となるように、形成されている。このため、開口部28cが光路に挿入されている間にのみ通過する平行紫外光束は、RGBフィルタ22c〜22eが光路に挿入されている間にのみ通過する各RGB光よりも長い時間をもって集光レンズに26に入射する。これにより、自家蛍光を発する体腔壁の対物光学系13による像は、各RGB光が照射された体腔壁の対物光学系13による像よりも長い時間をかけてCCD14の電荷蓄積部に蓄積されるので、蛍光画像信号は、RGBの各画像信号に近い信号レベルにまで増幅される。尚、蛍光画像信号は、更に、ノイズが目立たない範囲で増幅回路などによって増幅されることにより信号出力レベルを高められても良い。
【0048】以上に示した電子内視鏡システム1の光源装置20では、上述したように、UV反射フィルタ24を、平行白色光束及び平行紫外光束の夫々に対して45°に傾く角度にて配置している。これは、以下の理由による。
【0049】図5は、UV反射フィルタ24,赤外カットフィルタ23及びUV透過フィルタ29a,29bの配置を示す説明図である。また、図6は、UV反射フィルタ24に対して45°の入射角にて光束を入射させた場合の分光反射率特性を示すグラフである。
【0050】図5に示すように、UV反射フィルタ24は、一方の側面には白色光を無駄なく透過させる反射防止膜24aが蒸着され、他方の側面には紫外線を反射させるUV反射膜24bが蒸着されている。
【0051】この両側面に反射防止幕24aとUV反射幕24bとが夫々蒸着されたUV反射フィルタ24に対して45°の入射角にて光束を入射させた場合、図6のグラフに示すように、約400nm以下の波長からなる光束は、約80%以上の(図6では約89%)反射率にて反射されるとともに、約400nm〜約800nmの間の波長からなる光束は、約4%の反射率にて反射される。
【0052】このように、このUV反射フィルタ24に対して45°の入射角にて光束を入射させた場合、紫外領域の波長成分のみを有する光束は、その光量を減らされることなく殆ど反射され、一方、可視領域の波長成分のみを有する光束は、極めて低い反射率にて反射される(即ち、極めて高い透過率にて透過される)ので、その殆どが反射されずに透過する。
【0053】このUV反射フィルタ24は、45°の入射角度にて入射する光束に対して紫外領域に対する高い反射率と可視領域に対する高い透過率を示し、45°以外では、このような高い反射率及び透過率を示すことがない。
【0054】従って、本実施形態の電子内視鏡システム1の光源装置20では、図5に示すように、UV反射フィルタ24を、照明光であるRGBの波長からなる平行光束に対して45°に傾けているとともに、励起光である平行紫外光束に対して45°に傾けている。
【0055】但し、このUV反射フィルタ24へ平行紫外光束を入射させる前に、UV透過フィルタ29a,29bを介して可視領域の波長成分を除去している。これは、紫外光用光源27の紫外線ランプ27aから発せられる光束には可視領域の波長成分が若干混じっているからであり、また、図6のグラフに示すように、UV反射フィルタ24は、可視領域の波長からなる光束に対しても若干反射率を持つためである。
【0056】また、UV透過フィルタ29a,29bを2枚構成としたのは、もしUV透過フィルタが1枚であると可視光領域の波長を完全に分離することができずに、若干可視光領域の波長成分が残ってしまう場合があるからである。
【0057】一方、このUV反射フィルタ24へ平行白色光束を入射させる前に、赤外カットフィルタ23を介して赤外領域の波長成分を除去している。これは、電子内視鏡10に組み込まれるCCD14が広い波長領域に亘って感度が高く、特に、赤外領域の波長からなる光束に対して高い感度を有しているために、赤外領域の波長成分を除去するためである。
【0058】以上のような構成であるから、光源装置20では、平行白色光束を透過させるとともに平行紫外光束を反射させる光学系を、1枚のUV反射フィルタ24にて構成することができ、光学系の光学素子の数を少なくすることができる。これにより、手間を掛けることなく簡単に光学系の光軸が調整できる。
【0059】また、両側面に反射防止幕24aとUV反射幕24bとが夫々蒸着されたUV反射フィルタ24を、平行白色光束及び平行紫外光束の夫々に対して45°に傾けて配置することにより、平行白色光束を効率良く透過させることができるとともに、平行紫外光束を効率良く反射させることができる。
【0060】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の光源装置の光学系によれば、光学素子の数が少なくて済み、手間を掛けることなく簡単に光軸が調整でき、また、UV反射フィルタにおいては、白色の光束を効率良く透過させるとともに紫外領域の波長からなる光束を効率良く反射させることができる。




 

 


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