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発明の名称 オーディオ信号復号器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−147699(P2001−147699A)
公開日 平成13年5月29日(2001.5.29)
出願番号 特願平11−329106
出願日 平成11年11月19日(1999.11.19)
代理人 【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
【テーマコード(参考)】
5D045
5J064
9A001
【Fターム(参考)】
5D045 DA08 
5J064 AA01 BA16 BB08 BC01 BC06 BC07 BC11 BD03
9A001 EE02 HH15 HH34 KK43 KK62
発明者 田中 猛
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 周波数帯域別に圧縮された圧縮データが無音を示す値の時に、該値を所定値に置換した後、伸長してデジタルオーディオ信号を得ることを特徴とするオーディオ信号復号器。
【請求項2】 周波数帯域別に圧縮された複数の圧縮データから成るサウンドグループ信号を所定時間毎に取出して伸長するオーディオ信号復号器において夫々の前記圧縮データが無音を示す値か否かを検知するデータ検知手段と、前記データ検知手段の検知結果に基づいて前記圧縮データを所定値に置換した後、伸長して周波数帯域別のスペクトラム信号を得る逆量子化手段と、前記スペクトラム信号を時間別のデジタルオーディオ信号に変換する変換手段と、を備えたことを特徴とするオーディオ信号復号器。
【請求項3】 前記データ検知手段は、各周波数帯域のスペクトラム信号の振幅に対応する圧縮データの有無を検知することを特徴とする請求項2に記載のオーディオ信号復号器。
【請求項4】 前記圧縮データを記憶する記憶手段を備え、連続した2つのサウンドグループ信号において、前のサウンドグループ信号の圧縮データが無音を示す値の時は、後のサウンドグループ信号の対応する周波数帯域の圧縮データの置換を中止することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のオーディオ信号復号器。
【請求項5】 前記圧縮データを記憶する記憶手段を備え、連続した2つのサウンドグループ信号において、前のサウンドグループ信号の圧縮データが所定の音量よりも大きな音量を示す値の場合に、後のサウンドグループ信号の対応する周波数帯域の圧縮データの置換を中止することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のオーディオ信号復号器。
【請求項6】 1つのサウンドグループ信号内の所定数連続した周波数帯域において前記圧縮データの置換を行った際に、その連続した周波数帯域に隣接する周波数帯域の圧縮データの置換を中止することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のオーディオ信号復号器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミニディスクなどの記録媒体に圧縮して記録されるデジタルオーディオ信号を伸長するオーディオ信号復号器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のデジタルオーディオ信号を記録媒体に圧縮して記録し、伸長して再生する装置として、ミニディスク(以下、「MD」という)装置を例に説明する。MDは直径がCDの約1/2となっており、MDに記録されるデジタルオーディオ信号は、CDと同程度の情報記録量を確保するために、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)と呼ばれるオーディオ高能率符号化方式によって、約1/5にデータ圧縮されている。
【0003】この圧縮方法は、図5に示すようなオーディオ信号圧縮器30により行われる。オーディオ信号は所定のサンプリング周波数でサンプリングしてデジタル変換された後、メモリ13に記憶される。メモリ13からはデジタルオーディオ信号が所定時間毎に帯域分割フィルタ32に送られ、Lバンド(DC〜5.5kHz)、Mバンド(5.5kHz〜11kHz)、Hバンド(11kHz〜22kHz)の3つの周波数帯域に分割される。
【0004】サンプリング周波数は例えば44.1kHzに設定され、11.6msec毎の信号を1ブロックとすると、1ブロック当り512個のデジタルデータが得られる。各デジタルデータは16ビットで変換され、この時、1ブロックのデータ量は1024バイトになる。
【0005】次に、MDCT回路33において各周波数帯域の信号に対して変形離散コサイン変換(MDCT:Modified Discrte Cosine Transform)演算が行われる。これにより、各周波数帯域のデジタルオーディオ信号は、時間別のデジタル信号から周波数別のスペクトラム信号に変換される。この時、上記の例では512個のスペクトラム信号が得られる。
【0006】そして、量子化手段34にて人間の聴覚特性上重要な周波数帯域ほど多くのビットを、重要でない周波数帯域ほど少ないビットをそれぞれ配分した上で、スペクトラム信号の各帯域の振幅を量子化し直す。このようにしてスペクトラム信号をデータ圧縮し、得られた圧縮データを合成手段35で合成してメモリコントローラ(不図示)へ出力する。
【0007】MD装置では1ブロック当りの1024バイトのデータから圧縮された212バイトのデータを1単位としている。この1単位の信号はサウンドグループ信号と呼ばれている。各サウンドグループ信号は、図7に示すように、ブロックサイズBS、BS2、サブインフォメーションアマウントSIA、SIA2、52個のワードレングスWL(i)、52個のスケールファクタSF(i)、及び、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))からなる。
【0008】ここで、iは0〜51の整数である。また、X(i)は512個のスペクトル信号を52個に分割した各周波数帯域毎におけるデータ数を示しており、X(i)の総計が、512になる。
【0009】ブロックサイズBS、BS2は、1ブロックを分割処理する際のモードを示しており、夫々同じ値がサウンドグループ信号の1バイト目と212バイト目に入力されている。ブロックサイズBS、BS2のビット数は各8ビットに設定されている。
【0010】サブインフォメーションアマウントSIA、SIA2はワードレングスWL(i)及びスケールファクタSF(i)のデータ数(ユニット数)を示しており、夫々同じ値がサウンドグループ信号の2バイト目と211バイト目に入力されいる。ここでは、SIA=SIA2=52である。サブインフォメーションアマウントSIA、SIA2のビット数は各8ビットに設定されている。
【0011】ワードレングスWL(i)はスペクトラム信号の52分割(サブインフォメーションアマウントSIAで指定される)された各周波数帯域毎に配分されたビット数を示すデータであり、そのビット数は4ビットに設定されている。スケールファクタSF(i)はスペクトラム信号の振幅の指数部を各周波数帯域毎に示すデータであり、そのビット数は6ビットに設定されている。
【0012】オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))はスペクトラム信号の振幅の仮数を各周波数帯域毎に配分されたビット数で示すデータであり、人間の聴覚特性を利用して各周波数帯域にはワードレングスWL(i)で示される適切なビット数が配分されるので、そのバイト数(ビット数)は可変長である。
【0013】そして、サウンドグループ信号の総バイト数は212バイトになっている。これらのデータに基づく演算により512個の周波数帯域別のスペクトラム信号の振幅が演算可能になっている。
【0014】MDの再生時には、図6に示すようなオーディオ信号復号器31により、圧縮されたサウンドグループ信号の復号が行われる。サウンドグループ信号は復号手段45により、1ブロック毎に取出され、ワードレングスWL(i)、スケールファクタSF(i)、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))に分割される。
【0015】分割された各データから逆量子化手段44により周波数帯域別の512個のスペクトラム信号の振幅が演算される。そして、スペクトラム信号はLバンド、Mバンド、Hバンドの3つの周波数帯域に分割してIMDCT回路43に送られる。IMDCT回路43は、逆変形離散コサイン変換(IMDCT:Inverse Modified Discrte Cosine Transform)演算を行うことによって、Lバンド、Mバンド、Hバンドのスペクトラム信号を時間別のデジタル信号に変換する。
【0016】次に、これにより得られたLバンド、Mバンド、Hバンドの時間別のデジタルデータを帯域合成フィルタ42にて合成してデジタルオーディオ信号が得られる。そして、所定時間長(例えば、11.6msec)毎にデジタルオーディオ信号が順次送出され、サンプリング周波数でアナログ変換されてオーディオ信号が得られるようになっている。これにより再生が行われるようになっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の圧縮方法によると、量子化手段34により量子化される際に周波数帯域(52個)に応じて割当てられるビット数が異なる。このため、スペクトラム信号に含まれる微小な信号は、聴覚心理モデルにより聞こえない信号として削除される場合がある。
【0018】この時に、上記従来のオーディオ信号復号器31を用いてサウンドグループ信号を復号すると、本来微小な信号が含まれていた周波数において無音状態となり、再生時に一瞬(例えば11.6msec)の音切れが発生する。このため、聴覚心理モデルでは聞こえないとされるが、実際には視聴の際に視聴者が違和感を感じる問題があった。
【0019】本発明は、デジタルオーディオ信号を再生する際の音切れを防止し、視聴の際の違和感を防止することのできるオーディオ信号復号器を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、周波数帯域別に圧縮された圧縮データが無音を示す値の時に、該値を所定値に置換した後、伸長してデジタルオーディオ信号を得ることを特徴としている。
【0021】また本発明は、周波数帯域別に圧縮された複数の圧縮データから成るサウンドグループ信号を所定時間毎に取出して伸長するオーディオ信号復号器において夫々の前記圧縮データが無音を示す値か否かを検知するデータ検知手段と、前記データ検知手段の検知結果に基づいて前記圧縮データを所定値に置換した後、伸長して周波数帯域別のスペクトラム信号を得る逆量子化手段と、前記スペクトラム信号を時間別のデジタルオーディオ信号に変換する変換手段と、を備えたことを特徴としている。
【0022】この構成によると、周波数帯域別の圧縮データから成るサウンドグループ信号は所定時間毎にオーディオ信号復号器に取込まれ、データ検知手段により各周波数帯域毎に圧縮データが無音を示す値か否かが判断される。圧縮データが無音を示す値の際には、逆量子化手段により該圧縮データが所定値に置換された後、伸長されてスペクトラム信号が得られる。この時、無音を示す値の圧縮データを有した周波数帯域には、前記所定値を伸長したスペクトラム信号が割当てられる。その後、変換手段によって、周波数別の信号であるスペクトラム信号は時間別の信号であるデジタルオーディオ信号に変換される。
【0023】また本発明は、上記構成のオーディオ信号復号器において、前記データ検知手段は、各周波数帯域のスペクトラム信号の振幅に対応する圧縮データの有無を検知することを特徴としている。
【0024】また本発明は、上記構成のオーディオ信号復号器において、前記圧縮データを記憶する記憶手段を備え、連続した2つのサウンドグループ信号において、前のサウンドグループ信号の圧縮データが無音を示す値の時は、後のサウンドグループ信号の対応する周波数帯域の圧縮データの置換を中止することを特徴としている。
【0025】この構成によると、オーディオ信号復号器に取込まれたサウンドグループ信号は所定の圧縮データが記憶手段に記憶される。記憶手段に記憶された前のサウンドグループ信号の圧縮データが無音を示す値の時には、後のサウンドグループ信号の対応する周波数帯域の圧縮データが無音を示す値であっても前記所定値に置換せずに伸長して無音の状態に復号する。
【0026】また本発明は、上記構成のオーディオ信号復号器において、前記圧縮データを記憶する記憶手段を備え、連続した2つのサウンドグループ信号において、前のサウンドグループ信号の圧縮データが所定の音量よりも大きな音量を示す値の場合に、後のサウンドグループ信号の対応する周波数帯域の圧縮データの置換を中止することを特徴としている。
【0027】この構成によると、オーディオ信号復号器に取込まれたサウンドグループ信号は所定の圧縮データが記憶手段に記憶される。記憶手段に記憶された前のサウンドグループ信号の圧縮データが所定の音量よりも大きな音量を示す値の時には、後のサウンドグループ信号の対応する周波数帯域の圧縮データが無音を示す値であっても前記所定値に置換せずに伸長して無音の状態に復号する。
【0028】また本発明は、上記構成のオーディオ信号復号器において、1つのサウンドグループ信号内の所定数連続した周波数帯域において前記圧縮データの置換を行った際に、その連続した周波数帯域に隣接する周波数帯域の圧縮データの置換を中止することを特徴としている。
【0029】この構成によると、所定数連続した周波数帯域において圧縮データが無音を示す値の時に夫々置換が行われた場合に、その連続した周波数帯域に隣接する周波数帯域の圧縮データが無音を示す値であっても前記所定値に置換せずに伸長して無音の状態に復号する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。説明の便宜上、従来例の図5〜図7と同一の部分については同一の符号を付している。図1は一実施形態のオーディオ信号復号器を搭載するMD記録再生装置を示すブロック図である。
【0031】MD記録再生装置に対して脱着自在なMD100はスピンドルモータ1により回転駆動される。光ピックアップ2は、MD100に対峙する対物レンズ2aを備えている。再生時には、MD100に光ピックアップ2から光を照射するとともに、その反射光を取り込んでMD100に記録されたRF信号(変調された圧縮データ)を毎秒4.3Mビットの速度で読み取る。
【0032】一方、記録時には再生時よりも強い光を光ピックアップ2からMD100に照射する。これにより、MD100上の記録領域の温度を局所的に上昇させるようになっている。尚、記録時には、MD100上の温度が上昇した領域には後出する記録ヘッド9により変調磁界が印加されて、RF信号がMD100に記録される。
【0033】光ピックアップ2は送りモータ3によりMD100の半径方向に移送される。対物レンズ2aはMD100への光の照射及びMD100からの反射光の入射を最適に維持するためにアクチュエータ(不図示)により微少移動するようになっている。スピンドルモータ1、送りモータ3及び前記アクチュエータは、後出するサーボ回路6の制御の下、ドライブ回路4により駆動される。
【0034】光ピックアップ2により読み取られたRF信号はRFアンプ5により増幅される。また、RFアンプ5によりRF信号からフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号などのサーボ信号が生成される。サーボ回路6はサーボ信号に基づいて、後出するシステムコントローラ24による制御の下、対物レンズ2aのフォーカシング及びトラッキング、並びに、MD100の回転速度にサーボをかけるように、ドライブ回路4を制御する。
【0035】変復調及び誤り訂正回路7は、再生時には、RFアンプ5で増幅されたRF信号を復調する。そして、復調して得られた圧縮データに対して誤り訂正などの信号処理を行う。一方、記録時には、後出するメモリコントローラ11から送られてくる圧縮データに所定長からなるブロック毎に誤り訂正用の符号としてCIRC(Cross Interleave Reed-solomon Code)を付加した上で圧縮データをEFM(Eight to Fourteen Modulation)方式で変調する。
【0036】記録ヘッド8は記録時にMD100に対して磁界を印加する。記録ヘッド駆動回路9は、記録ヘッド8により印加される磁界を変復調及び誤り訂正回路7により圧縮データから変調して得られた変調信号に基づいて制御する。これにより、変調信号に応じた磁界がMD100に印加される。
【0037】半導体メモリから成るショックプルーフメモリ10は、変復調及び誤り訂正回路7から出力される圧縮データ(再生時)または、後出する圧縮及び伸長回路12から出力される圧縮データ(記録時)を、それぞれ一時的に保持するために設けられる。
【0038】これにより、変復調及び誤り訂正回路7にて入出力される圧縮データの転送速度(毎秒1.4Mビット)と後出する圧縮及び伸長回路12にて入出力される圧縮データの転送速度(毎秒0.3Mビット)との差を吸収し、振動などの外乱に起因した再生エラー及び録音エラーによる音飛びを防止するようになっている。尚、ショックプルーフメモリ10としては、例えば4MビットのDRAMが適当である。
【0039】ショックプルーフメモリ10に対する圧縮データの読み書き11はシステムコントローラ24による制御の下、メモリコントローラ11により制御される。即ち、再生時には、メモリコントローラ11は、変復調及び誤り訂正回路7から送られてくる圧縮データをショックプルーフメモリ10に格納する。そして、ショックプルーフメモリ10に格納されている圧縮データを読み出して後出する圧縮及び伸長回路12へ出力する。
【0040】一方、記録時には、圧縮及び伸長回路12から送られてくる圧縮データをショックプルーフメモリ10に格納するとともに、ショックプルーフメモリ10に格納されている圧縮データを読み出して変復調及び誤り訂正回路7へ出力する。
【0041】尚、ショックプルーフメモリ10には、オーディオデータを格納する領域以外に、オーディオデータに関する付加情報であるTOC情報を格納する領域が設けられている。MD100が装着されると、直ちにMD100からTOC情報が読み出され、オーディオデータと同じ経路でショックプルーフメモリ10の所定の領域に格納される。
【0042】また、メモリコントローラ11は、システムコントローラ24からの要求に応じて、必要なTOC情報をショックプルーフメモリ10から読み出し、システムコントローラ24へ送るようになっている。システムコントローラ24は、上記TOC情報を基にMD100に対するデータの読み書き動作を制御する。
【0043】圧縮及び伸長回路12は、再生時には、メモリコントローラ11から出力される圧縮データを毎秒0.3Mビットの速度で伸長し、伸長して得られるデジタルのオーディオ信号を出力する。また、記録時には、メモリ13から出力されるデジタルのオーディオ信号をATRAC方式によりデータ圧縮し、データ圧縮して得られる圧縮データを毎秒0.3Mビットの速度でメモリコントローラ11へ出力する。
【0044】A/D及びD/Aコンバータ14は、記録時には、入出力端子18を介して入力されるアナログのオーディオ信号をデジタルのデジタルオーディオ信号に変換して出力する。また、再生時には、デジタルオーディオ信号をアナログのオーディオ信号に変換して出力し入出力端子18から外部へ出力される。
【0045】また、22はユーザがMD記録再生装置に対して指令を入力するための操作部である。23はシステムコントローラ24による制御の下、MD記録再生装置の動作状態、現在再生されている曲名及び曲番号などを表示する表示部である。24はMD記録再生装置全体としての動作が操作部22から入力された指令に応じたものとなるように、各部の動作を制御するシステムコントローラであり、マイクロコンピュータからなっている。
【0046】上記構成のMD記録再生装置において、まず記録時の動作を説明する。入出力端子18を介してアナログのオーディオ信号がA/D及びD/Aコンバータ14に入力される。A/D及びD/Aコンバータ14では、例えば、44.1kHzのサンプリング周波数でデジタルオーディオ信号に変換してメモリ13に出力する。
【0047】デジタルオーディオ信号は、メモリ13から所定時間(例えば、11.6msec、ステレオ時はLchとRchとがあるため5.8msec)毎に圧縮及び伸長回路12に送られる。圧縮及び伸長回路12は、前述の図5に示したオーディオ信号圧縮器30を有している。オーディオ信号圧縮器30によりサウンドグループ信号(図7参照)が生成され、メモリコントローラ11に送出される。サウンドグループ信号の生成方法は上記と同様ため省略する。
【0048】メモリコントローラ11の次段の変復調及び誤り訂正回路7では、圧縮データから成るサウンドグループ信号がEFM方式で変調される。システムコントローラ24は、TOC情報に基づいてMD100上の記録可能な領域を認識し、磁気ヘッド駆動回路9により記録可能な領域へ記録ヘッド8を移動し、MD100上に記録が行われる。
【0049】次に、再生時には、システムコントローラ24の制御により光ピックアップ2が駆動され、RF信号がMD100から読出される。RF信号はRFアンプ5により増幅され変復調及び誤り訂正回路7に送られる。また、RFアンプ5によってRF信号からサーボ信号が生成され、サーボ回路6にフィードバックされる。
【0050】変復調及び誤り訂正回路7は、RF信号を復調する。これにより、圧縮データが得られ、圧縮データに対して誤り訂正などの信号処理が行われた後、メモリコントローラ11に送出される。圧縮データはメモリコントローラ11から所定時間毎に圧縮及び伸長回路12にサウンドグループ信号(図7参照)として取込まれる。
【0051】圧縮及び伸長回路12に設けられた後述するオーディオ信号復号器12aによりサウンドグループ信号は伸長され、デジタルオーディオ信号がメモリ13に送られる。そして、所定時間長(例えば、11.6msec)毎にデジタルオーディオ信号が順次送出され、A/D及びD/Aコンバータによりサンプリング周波数(44.1kHz)でアナログ変換されてオーディオ信号が得られる。これにより再生が行われるようになっている。
【0052】上記の圧縮及び伸長回路12には、図2に示すオーディオ信号復号器12aが設けられている。オーディオ信号復号器12aに入力されるサウンドグループ信号は、復号手段45によりワードレングスWL(i)、スケールファクタSF(i)、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))に分割される。前述したように、iは0〜51の整数であり、X(i)は512個のスペクトル信号を52個に分割した各周波数帯域毎におけるデータ数を示しており、X(i)の総計が、512になる。
【0053】分割された各データは、記憶手段46、データ検知手段47及び逆量子化手段44に順次送られる。記憶手段46はサウンドグループ信号の所定のデータが記憶され、逆量子化手段44による次のサウンドグループ信号のデータ演算の際に用いられる。
【0054】記憶手段46に記憶されるデータは、ワードレングス、スケールファクタ、及びオーディオスペクトラムデータの符号ビットであり、夫々WLB(i)、SFB(i)、ASDF(i、X(i))で表す。また、データ検知手段47は、ワードレングスWL(i)及びワードレングスWLB(i)が0か否かを判断できるようになっている。
【0055】逆量子化手段44では、分割された各データから周波数帯域別の512個のスペクトラム信号の振幅が演算される。そして、スペクトラム信号は並替え手段48により周波数帯域順に並べ替えられた後、Lバンド、Mバンド、Hバンドの3つの周波数帯域に分割してIMDCT回路43に送られる。IMDCT回路43は、逆変形離散コサイン変換演算を行うことによって、Lバンド、Mバンド、Hバンドのスペクトラム信号を夫々の周波数帯域における時間別のデジタル信号に変換する。
【0056】次に、LバンドとMバンドの各デジタル信号はML合成フィルタ50により合成される。更に、Hバンドのデジタル信号とHML合成フィルタ51により合成され、全帯域のデジタルオーディオ信号が得られる。尚、49はML合成フィルタ50の出力に対するタイミングを調節する遅延手段である。
【0057】次に、オーディオ信号復号器12aにおける動作、特に、逆量子化手段44による演算動作を図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。まず、ステップ#101では復号手段45に1ブロックのサウンドグループ信号が入力される。ステップ#102では復号手段45によりサウンドグループ信号が52個のワードレングスWL(i)、52個のスケールファクタSF(i)、512個のオーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))に分割される。
【0058】ステップ#103ではカウンタi、jが初期化され、カウンタiをインクリメントして52個の周波数帯域別に順にステップ#104からステップ#112の処理が繰り返される。ステップ#104で、データ検知手段47によりワードレングスWL(i)が0か否かが検知される。ワードレングスWL(i)が0の場合は、ステップ#105に移行する。この時、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))はデータが存在しない。つまり、スペクトル信号の振幅は0であり、その周波数帯域では無音状態である。
【0059】ワードレングスWL(i)が0でない場合は、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))には何らかのデータが存在する。つまり、スペクトル信号は振幅を有し、その周波数帯域では無音状態ではないため、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))はそのまま維持される。そして、後述するステップ#110、ステップ#111、ステップ#112を介してステップ#113でカウンタiをインクリメントし、ステップ#104に戻って次の周波数帯域の演算に移る。
【0060】ステップ#105では、記憶手段46に記憶された前回入力されたサウンドグループ信号のワードレングスWLB(i)が0か否かがデータ検知手段47により検知される。ワードレングスWLB(i)が0の場合は、前回のサウンドグループ信号においても無音状態であったため、実際のオーディオ信号も無音状態が続いていると判断する。そして、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))はそのまま維持され、上記と同様にカウンタiをインクリメントしてステップ#104に戻る。
【0061】ワードレングスWLB(i)が0でない場合は、前回のサウンドグループ信号においては無音状態でなかったため、今回のサウンドグループ信号では量子化時にデータが除去されたと判断してステップ#106に移行する。
【0062】ステップ#106では、記憶手段に46に記憶された前回入力されたサウンドグループ信号のスケールファクターSFB(i)が所定の値より大きいか否かがデータ検知手段47により検知される。スケールファクターSFB(i)が前回のサウンドグループ信号において所定値より大きい場合に、今回のサウンドグループ信号において量子化前のスペクトラム信号にデータがあったとすれば、ある程度大きな信号であると考えられる。
【0063】従って、量子化時に除去されるような微小な信号があったと考えにいため、ステップ#104で判断した無音状態は正しいと判断する。そして、オーディオスペクトラムデータASD(i、X(i))はそのまま維持され、カウンタiをインクリメントしてステップ#104に戻る。
【0064】スケールファクターSFB(i)が前回のサウンドグループ信号において所定値以下の場合は、今回のサウンドグループ信号において量子化時に誤ってデータが除去されたと判断し、ステップ#107へ移行する。
【0065】ステップ#107では、カウンタjの値が判断される。カウンタjはステップ#108の置換処理が行われるとステップ#109でインクリメントされ、ステップ#104〜ステップ#106の判断で置換処理を行わない場合にはリセットされる。従って、カウンタjは何回連続して置換処理が行われたかを表している。
【0066】カウンタiのインクリメントにより周波数帯域順に処理が移行するため、連続した置換処理は連続した周波数帯域で行われる。このため、連続した各周波数帯域で無音と判断されていることになるので、予め決められた最大置換回数Rmax(i)だけ置換処理が行われた場合には、実際に無音状態であると判断して次の周波数帯域では置換処理を行わないようにしている。尚、最大置換回数Rmax(i)は、52個の各周波数帯域毎に決められている。
【0067】次にステップ#108では、図4に示す置換処理が呼出される。図4において、ステップ#121では、カウンタkが初期化される。カウンタkは、52個の各周波数帯域におけるオーディオスペクトラムデータのデータ数になるまで、ステップ#126で判断してステップ#127でインクリメントされるようになっている。
【0068】ステップ#122では、ワードレングスWL(i)に置換の際のビット数、例えば4が代入され、スケールファクターSF(i)に最小値が代入される。ステップ#123では、記憶手段に46に記憶された前回入力されたサウンドグループ信号のオーディオスペクトラムデータの符号ビットASDF(i、k)が正を示す値か否かがデータ検知手段47により検知される。
【0069】符号ビットASDF(i、k)が負を示す値(通常は1で表す)の場合には、ステップ#125でオーディオスペクトラムデータASD(i、k)に4ビットの負の最小値である「1111」が代入される。
【0070】符号ビットASDF(i、k)が正を示す値(通常は0で表す)の場合は、ステップ#124でオーディオスペクトラムデータASD(i、k)に正の最小値である「0001」が代入される。そして、ステップ#126でカウンタkがX(i)で示されるデータ数になるまで繰り返し処理が行われ、カウンタkがX(i)になるとその周波数帯域での置換処理が終了して図3の処理に戻る。
【0071】置換処理が終了すると、ステップ#109でカウンタjがインクリメントされる。そして、ステップ#111で、今回のサウンドグループ信号のワードレングスWL(i)及びスケールファクターSF(i)が、次回の演算のためにワードレングスWLB(i)及びスケールファクターSFB(i)として記憶手段46に記憶される。同様に、今回のサウンドグループ信号のスペクトラムデータASD(i、X(i))の符号ビットが、符号ビットASDF(i、X(i))として記憶手段46に記憶される。
【0072】ステップ#112で52分割された周波数帯域の全ての処理が終了したか否かを判断し、終了すると(i=51)ステップ#114に移行する。ステップ#114では、逆量子化手段44により置換されたデータを含むサウンドグループ信号(このサウンドグループ信号は212バイトより大きなデータ量になっている)がスペクトラム信号に伸長される。
【0073】置換処理(図4参照)で、「0001」または「1111」にデータが置換された周波数帯域では、微小な振幅を有するスペクトラム信号が生成される。そして、前述したように、並べ替え手段48、IMDCT49及び各合成フィルタ50、51を経て、デジタルオーディオ信号が出力される。
【0074】尚、本実施形態において、データ検知手段47(図2参照)により、ワードレングスのデータが0か否かを判断して置換を行ったが、該データは0に限られず、無音状態を表すデータの時に置換を行うようにする必要がある。例えば、オーディオスペクトラムデータが1ビットの「0」の時に無音状態を表すのであれば、オーディオスペクトラムデータを最小値(例えば「0001」)に置換する。
【0075】本実施形態のオーディオ信号復号器は、MD記録再生装置に搭載したが、再生専用のMD再生装置に搭載してもよい。また、フロッピーディスクやハードディスク等の他の媒体を使用するデジタルオーディオ信号の再生装置に搭載することが可能である。
【0076】
【発明の効果】本発明によると、サウンドグループ信号が無音状態を示すデータであっても復号する際に所定のデータに置換するため、微小な信号がデータ圧縮の際に除去されても複号後無音状態とならずに音切れを防止することができる。これにより、視聴の際の違和感を防止することができる。
【0077】また本発明によると、サウンドグループ信号の同じ周波数帯域において無音状態を示すデータが時間的に連続した場合、同じ周波数帯域において無音状態を示すデータの所定時間前のデータが大音量を示す値の場合、または隣接する周波数帯域において無音状態を示すデータが所定数連続した場合に、データの置換を中止することにより、実際に無音であった可能性の高いデジタルオーディオ信号を誤って微小な振幅の信号に復号することを防止することができる。




 

 


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