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発明の名称 二次電池システムを用いた電力系統安定化装置および電力系統安定化方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−292531(P2001−292531A)
公開日 平成13年10月19日(2001.10.19)
出願番号 特願2000−212517(P2000−212517)
出願日 平成12年7月13日(2000.7.13)
代理人 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎 (外3名)
【テーマコード(参考)】
5G066
5H007
【Fターム(参考)】
5G066 JA05 JB03 
5H007 AA00 BB00 BB07 DA03 DA04 DA06 DC02 DC03 DC04 DC05 EA13
発明者 長谷川 善弘 / 大久保 昌利 / 佐々木 鉄雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 電力を出力する第1の設備と、電力を消費する第2の設備との間に設けられた、二次電池システムを用いた電力系統安定化装置であって、前記第1の設備と前記第2の設備を接続する電力供給系統の基準周波数、基準電圧、有効電力量および無効電力量と現状との差を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に応じて、前記二次電池システムから出力される有効電力量および無効電力量を制御する制御手段とを含む、二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項2】 前記検出手段は、前記電力供給系統の実際の無効電力量を検出する第1検出部と、実際の有効電力量を検出する第2検出部とを含む、請求項1に記載の二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項3】 前記検出手段は、さらに前記電力供給系統の有すべき所定の電圧と実際の電圧との差を検出する電圧偏差検出部と、前記電力供給系統の有すべき所定の周波数と実際の周波数との差を検出する周波数偏差検出部とを含む、請求項1または2に記載の二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項4】 前記検出手段はさらに、連系点相差角δを検出する相差角検出部を含む、請求項1または2に記載の二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項5】 前記二次電池は、定格値より大きい電力で充放電する過充放電運転を考慮した二次電池を含む、請求項1または2に記載の二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項6】 前記制御手段は、前記二次電池システムの過負荷出力と出力継続時間特性に基づいて、前記二次電池システムからの出力を制御する、請求項1,2または5に記載の二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項7】 前記制御手段は、充放電効率の周波数特性にもとづいて前記二次電池システムからの出力を制御する、請求項1,2または5に記載の二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項8】 電力供給系統と重要負荷との間に設けられた二次電池システムを用いた電力系統安定化装置であって、前記電力系統安定化装置は、前記重要負荷における瞬時電圧低下を前記二次電池システムによって改善する、二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項9】 電力供給系統と電鉄設備との間に設けられた二次電池システムを用いた電力系統安定化装置であって、前記電力系統安定化装置は、前記電鉄設備における車両の回生制動による回生エネルギーを前記二次電池システムで吸収する、二次電池システムを用いた電力系統安定化装置。
【請求項10】 発電設備と電力消費設備との間で二次電池システムを用いて電力系統の安定化を図る方法であって、前記発電設備の発電周波数と電圧と、有効電力と無効電力の偏差および連系点相差角δを検出するステップと、前記検出した各偏差に基づいて前記二次電池システムの有効電力および無効電力を制御して前記電力消費設備に所定の電力を提供する、二次電池システムを用いた電力系統安定化方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は二次電池システムを用いた電力系統安定化装置および電力系統安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この発明でいう電力系統安定化とは、電力を出力する第1の設備と、電力を消費する第2の設備および、前記第1の設備と前記第2の設備を接続する電力供給系統で生じた周波数、電圧、有効電力、無効電力、相差角の擾乱を抑制することをいう。電気炉や電鉄負荷といった変動の大きな需要家においては、需要家近傍の電圧や周波数が大きく変動するため、これを防ぐために静止型の無効電力補償装置や静止型の無効電力発生装置などを使用して無効電力を逐次補償して電圧変動を抑制させている。
【0003】一方で、太陽光や風力などの気象条件の変化により出力変動を伴う発電設備では、発電設備近傍の電圧が大きく変動するため、静止型無効電力補償装置、静止型の無効電力発生装置などを使用して無効電力を逐次補償して電圧変動を抑制させている。
【0004】また、瞬時電圧低下の対策として、需要家側では小容量の無停電装置などの対策が行なわれている。
【0005】また、系統の相差角安定度、周波数安定度、電圧安定度の維持のために、電力系統では、安定運転できる送電線の運用限度を定め、その限度内で運用してきたが、その限度を超える事故時には電源を遮断していた。
【0006】一方、電鉄における回生制動によるエネルギーは、従来は抵抗負荷により熱エネルギーとして放出していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電気炉や圧延機などによって負荷変動が生じると、電圧フリッカが発生する。その結果、照明機器やカラーテレビなどに不快なちらつきを与え、今日では電気の品質を低下させる要因になっている。
【0008】また、太陽光や風力発電は気象条件により出力が左右され、電力系統の電圧変動、周波数変動の要因となっている。従来は1つのシステムで、無効電力のみの補償によって対策を講じていたが、この方法では電圧変動に対する補償機能しかなかった。
【0009】また、瞬時電圧低下は、コンピュータ等の電子機器が最も影響を受けるため、コンピュータ等が普及している現代において、機器の損傷、データの損失などの原因となっている。したがって、現状では小容量の無停電装置を設置するなどの対策が必要である。
【0010】また、電力系統の安定度の維持のために、送電線に流れる潮流値を熱容量限度値よりも低く制限して運用している。この方法では、送電線の能力を使い切らないため、効率的な運用ができないという問題がある。
【0011】一方、需要家設備に目を向けると電鉄による回生エネルギーは、熱エネルギーとして大気中に放出されるため、新たな設備を設置し維持運用にコストがかかるとともに、省エネに反するという問題点があった。
【0012】この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、消費される負荷量が大きく変動する需要家の負荷変動の抑制や気象条件により出力が大きく変動する発電設備の出力変動を抑えて、安定な電力を供給できる二次電池システムを用いた電力系統安定化装置および電力系統安定化方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる二次電池システムを用いた電力系統安定化装置は、電力を出力する第1の設備と、電力を消費する第2の設備との間に設けられた二次電池システムを用いた電力系統安定化装置である。電力系統安定化装置は、第1の設備と第2の設備を接続する電力供給系統の本来有すべき所定の有効電力量および無効電力量と現状との差を検出する検出手段と、検出手段の検出結果に応じて二次電池システムから出力される有効電力量および無効電力量を制御する制御手段とを含む。
【0014】電力供給系統の本来有すべき所定の有効電力量および無効電力量と現状との差を検出し、その結果に応じて二次電池システムから出力される有効電力量および無効電力量を制御する。電力系統の制御指令値に対して応答性の早い二次電池システムを用いて電力系統の有効電力や無効電力を所定の値に制御するため、消費される負荷量が大きく変動する需要家の負荷変動や気象条件により出力が大きく変動する太陽光や風力発電などの発電設備の出力変動に伴う電力系統側への影響を抑制し、安定な電力を供給できる電力系統安定化装置が提供できる。
【0015】また、有効電力と無効電力の両方で、制御目標となる基準値に対する偏差量を補償することにより、電圧変動、瞬時電圧低下、および発電機の動揺を効率よく抑制できる。また、SIL(サージインピーダンスローディング)を上回るような負荷の領域での電圧制御では、P制御が有効であるため、無効電力だけでは制御できなかった領域の電圧制御が可能である。二次電池システムは、負荷の平準化対策としても利用が可能であり、1つの装置で数多くの機能を兼ね備えているので経済的にも有利になる。
【0016】本システムでは、検出手段は電力供給系統の実際の無効電力量を検出する第1検出部と実際の有効電力量を検出する第2検出部とを含む。電力供給系統の実際の有効電力量と無効電力量とを検出して二次電池システムから出力される有効電力量および無効電力量を制御するため、有効電力量および無効電力量が実際に変動する、気象条件により出力が大きく変動する太陽光や風力などの、発電設備の近傍や、電鉄や電気炉といった負荷変動の大きい需要家の近傍においても供給電力の安定化を図ることができる。
【0017】さらに好ましくは、検出手段は電力供給系統の有すべき所定の電圧と実際の電圧との差を検出する電圧偏差検出部と、電力供給系統の有すべき所定の周波数と実際の周波数との差を検出する周波数偏差検出部とを含む。
【0018】電力供給系統の有すべき所定の電圧と実際の電圧との差および電力供給系統の有すべき所定の周波数と実際の周波数との差を検出して二次電池システムから出力される有効電力量および無効電力量を制御するため、有効電力量および無効電力量の変動は少ないが、比較的不安定な電力源や、負荷変動の大きい需要家に近いため、電圧や周波数の変動の影響を受ける位置においても供給電力の安定化を図ることができる。
【0019】制御手段は、二次電池システムの過負荷出力と出力継続時間特性に基づいて、二次電池システムからの出力を制御することにより、二次電池の能力を最大限活用することができる。
【0020】制御手段は、二次電池システムの充放電効率の周波数特性にもとづいて、二次電池システムの出力を制御することにより、二次電池の能力を最大限利用できる。
【0021】二次電池システムは、瞬時電圧低下を抑制するために有効電力と無効電力を出力することにより、効果的に瞬時電圧低下を抑制できる。
【0022】需要家における利用の観点からみれば、電力系統と電鉄設備との間に設けられた二次電池システムを用いた電力系統安定化装置は、電鉄設備における車両の回生制動による回生エネルギーを二次電池システムで吸収する。
【0023】電鉄設備における車両の回生制動による回生エネルギーを二次電池システムで吸収するため、電圧変動を抑制できるだけでなく、電圧の回生制動により発生した電力を二次電池システムにより吸収でき、再度放電することによりエネルギーの有効活用が図れる。
【0024】この発明のさらに他の局面においては、発電設備と電力消費設備との間で二次電池システムを用いて電力系統の安定化を図る方法は、発電設備の発電周波数と電圧と有効電力と無効電力の偏差および相差角を検出するステップと、検出した各偏差に基づいて二次電池システムの有効電力および無効電力を制御して電力消費設備に所定の電力を提供する。
【0025】発電設備の発電周波数と電圧と有効電力と無効電力の偏差および相差角を検出し、検出した各偏差に基づいて二次電池システムの有効電力および無効電力を制御して電力消費設備に所定の電力を提供するため、消費される負荷量が大きく変動する需要家の負荷変動の抑制をおこなう。気象条件により出力が変動する太陽光発電、風力発電設備の出力変動を抑えて、安定な電力を供給できる二次電池システムを用いた電力系統安定化方法を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0027】図1はこの発明に係る電池システムが適用された電力系統の一例を示す図である。図1を参照して、電力系統には、通常の発電設備200としての原子力発電機群201や、火力発電機群202や、水力発電機群203が設けられている。
【0028】これに対し、発電設備には、風力発電機204や太陽光発電機205といった出力変動の大きい発電設備も存在する。このような出力変動の大きい発電設備と通常の電力系統4との間にこの発明に係る二次電池システム100a、100bが組込まれる。二次電池システム100a、100bは二次電池10と、系統の電流および電圧に基づいてその検出結果に応じて二次電池の出力を制御するインバータ20とを含む。
【0029】一方、電力を消費する負荷側としては、一般の需要家310や、電鉄や電気炉のような負荷変動の大きな需要家311が存在する。このような負荷変動の大きい需要家311と通常の電力系統5との間にも、本願発明の二次電池システム100cは適用できる。
【0030】高速応答性を持つ二次電池システム100cを用いて、電気炉や電鉄などの負荷変動の大きい需要家の負荷変動および電圧変動に対し、その変動に応じた二次電池システムの有効電力・無効電力の同時制御を行ない、需要家の負荷変動および電圧変動の抑制に供する。一方、需要家側では、電鉄からの回生エネルギーを回収することが可能になる。
【0031】また、二次電池システムは主系統1,2から分岐した副系統3にも設けられる。これは出力変動の大きい風力発電機204、太陽光発電機205や負荷変動の大きい需要家311から離れた位置にある需要家においても電圧変動、周波数変動が生じる。有効電力量、無効電力量が所定の値から大きく変動しないまでも、電力系統の事故により電圧変動や周波数変動を受ける場合があり、この場合に二次電池システム100dを用いた電力系統安定化装置によってその変動を吸収することができる。
【0032】なお、二次電池システム100dの構成は二次電池システム100a等と同じである。
【0033】図2は二次電池システム100の具体的構成を示すブロック図である。図2を参照して、二次電池システム100を構成するインバータ20は二次電池10に接続された交流・直流変換器40を含み、電力系統から電圧検出装置51および電流検出装置52を用いて測定された電圧値および電流値に基づいて交流・直流変換器40を介して電力系統に対して充電および放電を行なう。
【0034】インバータ制御部21は、電圧検出装置51からの系統電圧測定値を検出する電圧偏差検出部22と、電圧検出装置51からの系統電圧を受けて瞬時電圧低下を検出する瞬時電圧低下を検出する瞬時電圧低下検出部32と、電圧検出装置51からの検出電圧と電流検出装置52からの検出電流とを受ける無効電力偏差検出部24と、電圧偏差検出部22,無効電力偏差検出部24および瞬時電圧低下検出部32の検出結果に基づいて無効電力必要量を算出する無効電力必要量算出部23とを含む。
【0035】インバータ制御部21はさらに、電圧検出装置51の検出した、系統1から5のいずれかの周波数偏差を受ける周波数偏差検出部25と、電圧検出装置51で検出された検出電圧および電流検出装置52で検出された検出電流から有効電力偏差を検出する有効電力偏差検出部27と、電圧検出装置51で検出された検出電圧、電流検出装置52で検出された検出電流および基準有効電力から相差角を検出する相差角検出部28と、周波数偏差検出部25、有効電力偏差検出部27および相差角検出部28からの出力を受け、有効電力必要量を算出する有効電力必要量算出部26とを含む。
【0036】以上のように、電圧偏差検出部22と無効電力偏差検出部24は無効電力必要量を算出するために設けられ、周波数偏差検出部25と有効電力偏差検出部27と相差角検出部28とは有効電力必要量を算出するために設けられている。ここで電圧偏差検出部22と無効電力偏差検出部24とはそれぞれ検出する対象が若干異なっており、相互に補完し合うことによってより詳細な系統電力の安定化を図ることができるが、この点については後述する。
【0037】周波数偏差検出部25と有効電力偏差検出部27と相差角検出部28も共に同様の内容を検出するが、これについても同じである。
【0038】無効電力必要量算出部23および有効電力必要量算出部26からの出力は加算器29で加算され、その加算値が出力電圧指令値部30に出力される。出力電圧指令値部30の出力はパルス発生部31へ出力され、その値に基づいて交流・直流変換器40が作動される。
【0039】次にインバータ制御部21の詳細について説明する。図3はインバータ制御部21の詳細を示すブロック図である。図3を参照して、電圧偏差検出部22は、電圧偏差検出部22が予め有している基準系統電圧と電圧検出装置51からの検出電圧とを比較する電圧偏差検出器221を含む。
【0040】無効電力偏差検出部24は、無効電力偏差検出部24が予め有している基準無効電力と実際の系統の無効電力とを比較する無効電力偏差検出器241を含む。
【0041】無効電力必要量算出部23は、電圧偏差検出部22で検出された電圧偏差と無効電力偏差検出部24からの無効電力偏差信号を受けて出力無効電力値を演算する出力無効電力値演算器231と、出力無効電力値演算器231の演算結果を、電圧検出装置51で検出される系統電圧実効値と比較して無効電力を対応する電流値に換算し、出力電流指令値を演算する出力電流指令値演算器232とを含む。
【0042】周波数偏差検出部25は、周波数変動分検出部25が予め有している基準系統周波数と電圧検出装置51で検出した周波数成分とを比較する周波数変動分検出器251を含む。
【0043】有効電力偏差検出部27は、有効電力偏差検出部27が予め有している基準系統電力値と電圧検出装置51の検出した系統電圧および電流検出装置52が検出した系統電流から算出した有効電力量とを比較する有効電力偏差検出器271を含む。
【0044】相差角検出部28は、外部から入力される基準有効電力と電圧検出装置51の検出した系統電圧および電流検出装置52が検出した系統電流から算出した有効電力量とを比較する相差角検出器281を含む。
【0045】ここで、基準有効電力は、各発電機群201〜205から出力される有効電力の波形であり、好ましくは、対応する電力系統が受ける発電機から受信する。なお、この基準有効電力は任意の電力系統上の有効電力であっても良い。
【0046】有効電力必要量算出部26は、周波数偏差検出部25からの周波数偏差と有効電力偏差検出部27の検出した有効電力偏差とを受けて出力有効電力値を演算する出力有効電力値演算回路261と、出力有効電力値演算回路261からの出力有効電力値と電圧検出装置51から入力される系統電圧実効値を受けて出力電流指令値を演算する出力電流指令値演算回路262とを含む。
【0047】出力電圧指令値部30は、無効電力必要量算出部23および有効電力必要量算出部26からの両出力の加算データを入力する連系インピーダンスによる電圧降下演算器301と、上記の無効電力必要量および有効電力必要量の加算値に対して交直変換器40から出力される現状の変換量である変換器出力電流を減算する減算器302と、減算器302による減算結果を受け、出力信号の歪みを補正する誤差補正用演算器303と、連系インピーダンスによる電圧降下演算回路301および誤差補正用演算回路303からの両演算結果を受ける加算器304と、加算器304の加算結果と電圧検出装置51からの検出電圧を加算する電圧指令値作成部305とを含む。
【0048】パルス発生部31は、電圧指令値作成部305からの出力を受け、それを所定の三角波と比較することによってゲートパルスを発生するコンパレータ311を含む。
【0049】なお、図2においては、無効電力必要量の算出に電圧偏差検出部22と無効電力偏差検出部24を両方用いているが、これに限らず、一方のみを設けてもよい。これは、電圧が変動したからといって必ず無効電力がそれだけ増えるというわけではないためである。
【0050】同様に、有効電力必要量算出のために、周波数偏差検出部25と有効電力偏差検出部27とを設けているが、これも一方のみでもよい。有効電力量の変動で周波数の変動が通常はほぼ比例して起こるため、一方だけでもよいが、両方で検出することにより、より正確な制御が可能になる。
【0051】この制御の内容について具体的に説明する。すなわち、図2を参照して、この発明が適用される二次電池システムを用いた電力系統安定化装置は、発生変動の大きな発電機側に用いられる100a、100bと、負荷変動の大きな負荷の変動を吸収するために用いられる100cと、これらとは無関係に、主系統1,2から外れた系統3で周波数変動や電圧変動の吸収を行なう100dのような使用が可能である。
【0052】二次電池システムが二次電池システム100a、100bおよび100cのような形態で用いられるときは、有効電力量自身が変動するが、周波数はほとんど変動しない。したがって、二次電池システム100aや100bの状態で使用するときには、無効電力偏差検出部24および有効電力偏差検出部27のみでも十分な制御が可能になる。これは、有効電力量および無効電力量そのものの変化が激しいためである。
【0053】一方で、二次電池システム100dの場合は、通常発電機群200から負荷変動の大きな需要家311に主系統電力が送られている場合に、主系統の有効電力および無効電力の変動は激しいが、それに分岐する二次電池システム100dが接続されている系統での有効電力および無効電力の変動は主系統ほど激しくはない。すなわち、この場合はこの系統での有効電力および無効電力の変動量は小さいが、周波数や電圧は変動している。このような状態においては、無効電力偏差検出部24や有効電力偏差検出部27では有効電力や無効電力の変動の検知が難しい。
【0054】ここでは、電圧偏差検出部22、周波数偏差検出部25、無効電力必要量算出部23、有効電力必要量算出部26で無効電力および有効電力の必要量の算出が可能となる。なお、二次電池は、定格値より大きい電力で充放電する過充放電運転を考慮した二次電池を用いてもよい。
【0055】ところで、これまで二次電池は過負荷出力と出力継続時間特性を考慮せずに、一律にあるマージンを持って過負荷量および出力継続時間を定めていたため、二次電池の能力を最大活用することができなかった。
【0056】そこで、この発明の実施形態では図4に示すように過負荷出力と出力継続時間特性を3つの領域で関数化して、その関数を考慮して制御することにより、二次電池の能力を最大限活用する。図4に示す関数1,2および3は、二次電池に一定の有効電力出力指令を与え、その指令値でインバータ制御部21を介してインバータ20を作用させて一定の有効電力を出力し、この条件で一定の出力電圧を維持したまま、出力を継続できる最大時間を表したものである。過負荷出力と出力継続時間特性は図4から明らかなように、3つの領域に分けられ、過負荷出力が大きい領域ほど出力継続時間が短くなることを示している。関数1〜3の領域は、それぞれ、関数1がセル内部のイオンの電荷量の減少によって決まる領域、関数2がセル内部のイオンの移動と拡散によって決まる領域、関数3が酸化還元反応、膜抵抗、電極表面抵抗によって決まる領域に相当している。
【0057】この方法により、二次電池が出力電圧を維持して充放電を続けることが可能な時間を数式によって明確にできる。すなわち、図4に示した3つの関数1,2および3から過負荷出力に対して、出力継続時間がどの程度維持できるかを容易に知ることができる。したがって、図2に示した有効電力必要量算出部26はこの3つの関数を考慮して有効電力を算出することにより、二次電池の能力を最大限利用できるだけでなく、シミュレーションのモデル化にあたって精度の高いモデルができるため、より現状に近い検討が可能となる。
【0058】図5はこの発明の他の実施形態を示す図である。この実施形態は、二次電池システムを適切な容量および最適な場所に配置することにより、効果的に瞬時電圧低下改善を行うものである。
【0059】図5において、超高圧送電線61は超高圧変電所62に接続され、さらに変電所63から配電用変電所64を介して需要家65に電力が供給される。配電用変電所64の近傍には二次電池システム100eが設置される。また、需要家65は必要に応じて特別高圧,高圧および低圧の電力を使用するが、各電圧の電力系統には二次電池システム100f,100gおよび100hを設置することが可能である。
【0060】図6は図5に示した電力系統の中に設置した二次電池システムのシミュレーションを行い、事故点,二次電池設置場所および設置容量を変えて、瞬時電圧低下に対して改善効果のある設置容量を算定した表を示す。図6において、電圧低下幅を大(66〜100%),中(33〜66%),小(0〜33%)に区分し、需要家の低圧,高圧,特別高圧,もしくは配電用変電所であるかに応じて設置容量を定めたものである。この図6に示した表により、それぞれ必要に応じた設置場所および設置容量を検討し、最適な二次電池システムの設置方法を決定できる。すなわち、電圧低下幅を複数の領域と消費側の電力消費量との関係で予め定めておき、その関係に基づいて二次電池システムが設置される。その結果、効果的かつ効率的に二次電池システムを設置することが可能となる。
【0061】また、従来二次電池の効率は一定であるという仮定のもとに、設備の仕様が検討されている。しかし、二次電池の充放電の周波数が短くなるにしたがって、効率は向上する傾向にあるが、あるマージンを持った効率で設備の仕様検討をしていたため、二次電池の能力を最大限活用できなかった。
【0062】図7は二次電池の充放電効率の周波数特性を示す図である。図7に示すように二次電池を短周期で繰り返し使う場合、充放電効率が充放電の周期で異なることがわかる。そこで、それぞれの充放電の周期によって二次電池の効率が変わるため、充放電の周期によって効率が変化することを考慮して、設備の仕様を検討する。すなわち、図7に示すように変動周期によって充放電効率が変化した場合、短周期で変動するような使い方をする場合には、効率が向上するため、小容量の機器で同じ能力を確保できる。この変動周期による効率の変化を用いて機器の仕様を検討する。
【0063】実験では、図7に示すように、二次電池の出力変動幅および出力変動周期を変化させて、充放電の効率を測定した。このように変動周期によって効率が変動するため、二次電池の使用方法に応じて効率に応じた機器の仕様を決定することができる。
【0064】さらに、二次電池の諸々の基本パフォーマンスをパラメータとして、設置場所と使用目的に応じて、最適な設置容量、制御ロジックを自動算定する手法を提案する。
【0065】今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。




 

 


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