米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> カシオ計算機株式会社

発明の名称 キャリアテープおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−168149(P2001−168149A)
公開日 平成13年6月22日(2001.6.22)
出願番号 特願平11−347524
出願日 平成11年12月7日(1999.12.7)
代理人 【識別番号】100073221
【弁理士】
【氏名又は名称】花輪 義男
【テーマコード(参考)】
3E067
5F044
【Fターム(参考)】
3E067 AA11 AB46 AC04 BA15A BA24A BB14A EE46 FA09 
5F044 MM08 MM48
発明者 斎藤 浩一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項2】 幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の幅方向両端部を含む幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項3】 幅方向に配列された複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両端部を除く各幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項4】 幅方向に配列された複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両端部を含む各幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記補強層の開口部は、その開口面積が前記ベースフィルムの前記スプロケットホールの開口面積よりも大きいことを特徴とするキャリアテープ。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記補強層の開口部は、前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の他方側で前記ベースフィルムの前記一の面が露出するように形成されていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記補強層の開口部は、前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの幅方向の両側で前記ベースフィルムの前記一の面が露出するように形成されていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項8】 幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの幅方向の少なくとも一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項9】 幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の幅方向両端部を含む幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの幅方向の少なくとも一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項10】 幅方向に配列された複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両端部を除く各幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの幅方向の少なくとも一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項11】 幅方向に配列された複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の前記複数のキャリアテープ形成領域の各幅方向両端部を含む各幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの幅方向の少なくとも一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項12】 請求項3、4、10、11のいずれかに記載の発明において、前記ベースフィルムの前記複数のキャリアテープ形成領域の両外側にキャリアテープ製造用のスプロケットホールが形成されていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の発明において、前記配線と前記補強層とは同一の材料によって形成されていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の発明において、前記ベースフィルムの他の面に補強用フィルムが貼り付けられていることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の発明において、前記ベースフィルムの厚さは40μm程度以下であることを特徴とするキャリアテープ。
【請求項16】 幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムの一の面の幅方向中央部に配線を形成する工程と、前記ベースフィルムの前記一の面上に、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層を形成する工程と、を備えることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項17】 請求項16に記載の発明において、前記補強層は、前記ベースフィルムの前記一の面の幅方向両端部を除く幅方向両側に設けられていることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項18】 請求項16に記載の発明において、前記補強層は、前記ベースフィルムの前記一の面の幅方向両端部を含む幅方向両側に設けられていることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項19】 請求項16〜18のいずれかに記載の発明において、前記配線を形成する工程及び前記補強層を形成する工程は、前記ベースフィルムの前記一の面上に設けられた導電層をパターニングすることにより一括して形成される工程であることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項20】 幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムの一の面の幅方向中央部に配線を形成する工程と、前記ベースフィルムの前記一の面上に、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの幅方向の少なくとも一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層を形成する工程と、を備えることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項21】 請求項20に記載の発明において、前記補強層は、前記ベースフィルムの前記一の面の幅方向両端部を除く幅方向両側に設けられていることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項22】 請求項20に記載の発明において、前記補強層は、前記ベースフィルムの前記一の面の幅方向両端部を含む幅方向両側に設けられていることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項23】 請求項20〜22のいずれかに記載の発明において、前記配線を形成する工程及び前記補強層を形成する工程は、前記ベースフィルムの前記一の面上に設けられた導電層をパターニングすることにより一括して形成される工程であることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項24】 幅方向に複数のキャリアテープ形成領域を有し、各キャリアテープ形成領域における幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムの一の面の各キャリアテープ形成領域の幅方向中央部に配線を形成する工程と、前記ベースフィルムの前記一の面上に、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向又は幅方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層を形成する工程と、を備えることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項25】 請求項24に記載の発明において、前記補強層形成工程は、前記ベースフィルムの互いに隣接するキャリアテープ形成領域の互いに隣接する前記補強層同士を所定の距離離間して形成することを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項26】 請求項24又は25に記載の発明において、前記ベースフィルムの他の面には、接着剤を介し補強用フィルムが設けられていることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
【請求項27】 請求項24〜26のいずれかに記載の発明において、前記複数のキャリアテープ形成領域の両外側の前記ベースフィルムにキャリアテープ製造用スプロケットホールが形成されていることを特徴とするキャリアテープの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はキャリアテープ、特にチップオンフィルム方式のキャリアテープおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路を接続させるための複数のフレキシブル配線基板が長尺方向に連続して形成されたキャリアテープには、集積回路が配置される箇所及びアウターリード(配線)箇所に貫通孔が設けられているベースフィルムからなる、いわゆるTAB(Tape Automated Bonding)方式のものや、集積回路が配置される箇所に貫通孔を設けないベースフィルムからなる、いわゆるCOF(Chip On Film)方式のものなどがあり、液晶表示装置のドライバなどの接続に広く用いられている。
【0003】TAB方式のキャリアテープは、ベースフィルムが厚く且つアウターリードのところで屈曲してアウターリードと外部回路端子とを接合するので、屈曲するところでの可撓性を向上するためにアウターリードの下方のベースフィルムに貫通孔が設けられている。一方、COF方式のキャリアテープのポリイミドからなるベースフィルムは比較的薄く可撓性に優れているために集積回路が配置される箇所に貫通孔を設けていない。
【0004】図23に示すように、COF方式のキャリアテープ11は、幅方向に左右で対になったスプロケットホール13が形成され、ベースフィルム12の中央表面に配線14を設け、配線14上のうち両端子部を除き保護膜15を設けている。ベースフィルム12の長さは数十〜百m程度と長尺であり、スプロケットホール形成後の製造工程はピンローラ搬送によるロールツウロールで行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、TAB方式のベースフィルムとしては、一般的に厚さが75〜125μm程度と比較的厚いポリイミドが用いられているので、スプロケットホールでのベースフィルムの強度を十分とすることができ、ひいてはピンローラのピンがスプロケットホールでのベースフィルムに良好にひっかかり、ピンローラによるキャリアテープの搬送をスムーズに行うことができ、またスプロケットホールが変形しないようにすることができる。しかしながら、COF方式のベースフィルム12として、厚さが38μm以下の比較的薄いものを用いられることがあるが、このようなベースフィルム12は、スプロケットホール13の部分のベースフィルム12の強度を十分とすることができない。このため、ピンローラのピンをスプロケットホール13に収容しにくく、またスプロケットホール13に収容してベースフィルム12にひっかけることができても、ピンローラによるキャリアテープの搬送時にキャリアテープがピンからはずれやすく、またピンによる搬送時にスプロケットホール13周辺のキャリアテープに集中する機械的応力により、スプロケットホール13の四隅に亀裂が発生しやすく、一度発生した亀裂は徐々に拡張しやすいためキャリアテープ11の位置ずれが起き、後工程でのアライメント精度に悪影響を及ぼすという問題がある。本発明の一の課題は、ベースフィルムの厚さが比較的薄い、特にCOF方式のキャリアテープにおいて、ピンローラによる搬送をスムーズに行うことができ、またスプロケットホールが変形しないようにすることである。また本発明の他の課題は、良好にピンローラにより搬送できるキャリアテープの生産性に優れた製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の一の課題を解決するために、例えば、請求項1記載の発明に係るキャリアテープは、幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムと、該ベースフィルムの一の面の幅方向中央部に形成された配線と、前記ベースフィルムの一の面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成され、且つ、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層とを備えたものである。また、本発明の他の課題を解決するために、例えば、請求項16記載の発明に係るキャリアテープの製造方法は、幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムの一の面の幅方向中央部に配線を形成する工程と、前記ベースフィルムの前記一の面上に、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層を形成する工程と、を備えるようにしたものである。以上の発明によれば、スプロケットホールの周囲におけるベースフィルムの一の面に補強層を形成しているので、COF方式のキャリアテープであっても、ベースフィルムの厚さが比較的薄くても、スプロケットホールの部分の実質的な強度を所期の通りとすることができ、したがってピンローラによる搬送をスムーズに行うことができ、またスプロケットホールが変形しないようにすることができる。この場合、補強層に、スプロケットホールにおけるベースフィルムの長尺方向の一方側でベースフィルムの一の面を露出させる開口部を形成しているのは、ピンローラによって搬送するとき、ピンローラのピンが補強層に接触しないようにして、接触した場合に発生する補強層の粉の発生を防止するためである。この補強層が導電物で形成されている場合、補強層のが配線のショートを引き起こす恐れがあるので、特に有効である。さらに、他のキャリアテープの製造方法において、幅方向に複数のキャリアテープ形成領域を有し、各キャリアテープ形成領域における幅方向両側にスプロケットホールが形成された長尺なベースフィルムの一の面の各キャリアテープ形成領域の幅方向中央部に配線を形成する工程と、前記ベースフィルムの前記一の面上に、前記ベースフィルムの前記スプロケットホールに対応する部分が開口されているとともに前記スプロケットホールにおける前記ベースフィルムの長尺方向又は幅方向の一方側で前記ベースフィルムの前記一の面を露出させる開口部を有する補強層を形成する工程と、を備えるようにしたので、一括して複数のキャリアテープを製造することができるので生産性の向上を図ることができる。上記製造方法において、前記補強層形成工程は、前記ベースフィルムの互いに隣接するキャリアテープ形成領域の互いに隣接する前記補強層同士を所定の距離離間して形成することにより、複数のキャリアテープに分割するためにの裁断位置にがないように設定することができるので、ロールカッターなどで裁断するときに補強層による粉が発生することがない。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、図1〜図11を順に参照して、この発明の一実施形態におけるキャリアテープの構造についてその製造方法と併せ説明する。まず、図1に示すように、ボリイミドからなる厚さ40μm程度以下(例えば38μm程度または25μm程度)のベースフィルム101の上面に、スパッタおよびこれに続く電解メッキにより、合計厚さが8μm程度の銅層(第1導電層)102を形成する。この場合、ベースフィルム101は、幅158mm程度の長尺なものからなっている。なお、この実施形態では、ベースフィルム101と銅層102の2層構造としているが、ベースフィルム101に銅箔を接着剤層を介して貼り合わせてなる3層構造であってもよい。
【0008】次に、図2に示すように、ベースフィルム101の下面に接着剤層103を介してPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる厚さ50μm程度の補強用フィルム104を貼り付ける。補強用フィルム104も幅158mm程度の長尺なものからなっている。補強用フィルム104は、キャリアテープ製造中での搬送時において、後述するように3列分のキャリアテープの自重による撓みを抑えるものである。このため、厚さは50μm以上であってもよい。例えば、補強用フィルム104の厚さを100μm程度あるいは125μm程度としてもよく、厚いほど製造工程中の搬送をより一層確実とすることができる。
【0009】次に、図3および図4に示すように、通常の金型を用いたパンチングにより、ベースフィルム101、銅層102、接着剤層103および補強用フィルム104の幅方向両側にキャリアテープ製造用の円形状のスプロケットホール105を形成するとともに、その内側において幅方向に配列された3つのキャリアテープ形成領域106の各幅方向両側にキャリアテープ用の正方形状のスプロケットホール107を形成する。この場合、キャリアテープ形成領域106の幅は48mm程度となっている。これら2つのスプロケットホール105および6つのスプロケットホール107は1組となって、ベースフィルム101の長尺方向に沿って所定の間隔で複数組、設けられている。
【0010】次に、図5に示すように、ベースフィルム101〜104に空けられたスプロケットホール105にピンローラ108のピン109が収容され、補強用フィルム104がピンローラ108上に載置した状態でピンローラ108が所定の方向に回転することにより、ベースフィルム101などが所定の方向に搬送される。この場合、ピンローラ108側に位置する補強用フィルム104により、ベースフィルム101の厚さが比較的薄くても、スプロケットホール105の部分の実質的な強度を所期の通りとすることができ、したがってピンローラ108による搬送をスムーズに行うことができ、またスプロケットホール105が変形しないようにすることができる。
【0011】そして、この搬送において、銅層102の上面の幅方向中央部(幅145mm程度)つまり幅方向両側のスプロケットホール105、105間の部分にレジスト層110をロールコータなどによって厚さ4μm程度に塗布して形成する。この場合、正方形状のスプロケットホール107の大きさは例えば1辺が1.4mm程度でレジスト層110の厚さ4μm程度よりもかなり大きいので、レジスト層110をベタ塗りで形成しても、スプロケットホール107の部分におけるレジスト層110に孔111が自然に形成される。
【0012】次に、図6および図7に示すように、所定の露光および現像を行うことにより、銅層102の上面の3つのキャリアテープ形成領域106の各幅方向中央部の配線形成領域に所定のレジストパターン110aを形成するとともに、銅層102の上面であって、スプロケットホール107の周囲を所定の距離をおいて囲んだ開口部111を有し、ベースフィルム101の長尺方向に沿って連続した6つの帯状のレジストパターン110bを形成する。すなわち、スプロケットホール107に対応する部分におけるレジストパターン110bにはスプロケットホール107よりもやや大きめの正方形状の開口部111が形成されている。また、各キャリアテープ形成領域106において、帯状のレジストパターン110bは、開口部111に対しレジストパターン110a側(内側)の幅が、開口部111に対しその反対側(外側)の幅よりも長くなっている。なお、6つのレジストパターン110bは、ベースフィルム101の幅方向において互いに離間して配置されている。
【0013】次に、レジストパターン110a、110bをマスクとして銅層102をウェットエッチングし、次いでレジストパターン110a、110bを剥離すると、図8および図9に示すようになる。すなわち、ベースフィルム101の上面の3つのキャリアテープ形成領域106の各幅方向中央部の配線形成領域には所定の配線112が形成されるとともに、ベースフィルム101の上面であって、スプロケットホール107の周囲を所定の距離をおいて囲んだ開口部114を有し、ベースフィルム101の長尺方向に沿って連続した6つの帯状の銅からなる第1補強層113が形成される。ここで、6つの第1補強層113は、ベースフィルム101の幅方向において互いに離間して配置されている。この場合、各フレキシブル配線基板の配線112は複数本の入力配線112aと複数本の出力配線112bとからなっている。なお、スプロケットホール105の周囲のベースフィルム101上には、第1補強層113は設けられていない。
【0014】次に、すずの無電解メッキを行うことにより、配線112および第1補強層113の表面にそれぞれすずメッキ層115、116(第2導電層)を形成する。すなわち、6つの帯状のすずメッキ層116は、ベースフィルム101の幅方向において互いに離間して配置されている。次に、図10に示すように、複数本の入力配線112aの各中央部、複数本の出力配線112bの各中央部およびその近傍の所定の箇所にソルダレジストなどからなる方形枠状の保護膜118をスクリーン印刷などにより形成する。
【0015】次に、図10において配線112、第1補強層113およびすずメッキ層115、116のない一点鎖線で、ベースフィルム101、接着剤層103および補強用フィルム104を切断し、補強用フィルム104が付着された3つのキャリアテープが形成される。そして、最終的に補強用フィルム104を接着剤層103とともにベースフィルム101から剥離し、図11に示す幅48mm程度の長尺なキャリアテープ117が3本得られる。この場合、図10において一点鎖線で示す切断箇所には第1補強層113および第1補強層113上のすずメッキからなる第2補強層116が設けられていないので、当該切断箇所に第1補強層113が設けられている場合に発生する金属粉の発生を防止することができ、ひいてはこのような金属粉に起因する配線112のショートを防止することができる。
【0016】そして、このようにして得られたキャリアテープ117では、ベースフィルム101の厚さが40μm程度以下(例えば38μm程度または25μm程度)と比較的薄くても、ベースフィルム101の上面の幅方向両側に帯状の第1補強層113および第1補強層113上のすずメッキ層(第2補強層)116が形成されているので、すなわち、スプロケットホール107の周囲におけるベースフィルム101の上面に第1補強層113および第2補強層116の2層が形成されているので、スプロケットホール107の部分の実質的な強度を所期の通りとすることができる。したがって、スプロケットホール107にピンローラのピンを挿入してキャリアテープ117に集積回路を接続する工程でも、集積回路がキャリアテープ117上で保持されても、その重さでスプロケットホール107からピンがはずれる程度にベースフィルム101が撓むことを防止できる。
【0017】また、図12に示すように、キャリアテープ117のスプロケットホール107にピンローラ131のピン132を係合し、この状態でピンローラ108が矢印で示す方向に回転することにより、キャリアテープ117を所定の方向に搬送しても、ピンローラ131による搬送をスムーズに行うことができ、またピンローラ131の回転による機械応力がスプロケットホール107に集中してもスプロケットホール107が変形しないようにすることができ、ひいては後述するような後工程でのアライメント精度に悪影響を及ぼさないようにすることができる。また、上記効果は第1補強層113だけでも生じることができる。
【0018】ところで、このキャリアテープ117では、スプロケットホール107に対応する部分における第1補強層113および第2補強層116にスプロケットホール107よりもやや大きめの正方形状の開口部114が形成されている。次に、このようにした理由について説明する。図12に示すように、キャリアテープ117のスプロケットホール107にピンローラ131のピン109を係合させてキャリアテープ117を搬送するとき、ピン109が第1補強層113およびその表面に形成されたすずメッキ層116に前後左右のいずれにおいても接触しないようにすることができる。この結果、ピン109が第1補強層113およびその表面に形成されたすずメッキ層115に接触した場合に発生する金属粉の発生を防止することができ、ひいてはこのような金属粉に起因する配線112のショートを防止することができる。また、スプロケットホール107の搬送方向後行部両側からベースフィルム101にクラックが発生しても、このクラックの広がりを開口部114内において止めることができる。
【0019】次に、図13は、図11に示すキャリアテープ117に液晶表示パネル駆動用のLSIなどからなる半導体チップ121を搭載した状態の一部の平面図を示したものである。この場合、図12に示すように、キャリアテープ117をピンローラ131で間歇的に搬送しながら、図14を参照して説明すると、半導体チップ121の下面幅方向両端部に設けられた入力側および出力側の金バンプ122a、122bを入力配線112aおよび出力配線112bの各一端部上のすずメッキ層115に熱圧着する。そして、この後、図13において一点鎖線で示すように、通常の金型を用いたパンチングにより、ベースフィルム101を切断すると、図14に示すCOF123が得られる。
【0020】次に、図15は図14に示すCOF123を液晶表示パネル124に接合した状態の平面図を示したものである。液晶表示パネル124は、2枚のガラス基板125、126を貼り合わせ、その間に液晶(図示せず)を封入したものからなっている。この場合、一方のガラス基板125の隣接する所定の2辺125a、125bは他方のガラス基板126から突出されている。そして、一方の突出部125aの下面の所定の2箇所に、COF123の出力配線112bの他端部上に設けられたすずメッキ層115が異方性導電接着剤(図示せず)を介して接合されている。また、他方の突出部125bの下面の所定の箇所に、COF123の出力配線112bの他端部上に設けられたすずメッキ層115が異方性導電接着剤(図示せず)を介して接合されている。
【0021】なお、上記実施形態では、幅158mmのベースフィルムから幅48mmのキャリアテープを3本得る場合について説明したが、これに限らず、例えば、幅35mmのキャリアテープを4本得るようにしてもよく、また幅70mmのキャリアテープを2本得るようにしてもよい。
【0022】ここで、上記3種類のキャリアテープの各部の寸法の一例について説明する。ただし、幅35mmおよび幅48mmのキャリアテープはそれぞれ2例について、幅70mmのキャリアテープは1例について説明する。また、キャリアテープの各部の寸法は、図16に示すように、フィルム幅をAとし、両側のスプロケットホール107の中心間距離をBとし、有効領域の幅をCとし、スプロケットホール107のピッチをDとし、フィルム端とスプロケットホール107との間隔をEとし、正方形のスプロケットホール107の一辺の長さをFとし、スプロケットホール107と開口部114との間隔をGとし、フィルム端と第1補強層113および第2補強層116との間隔をHとする。
【0023】第1の幅35mmのキャリアテープの各部の寸法は次の通りとする。
A=34.975±0.2mmB=28.977±0.05mmC=26mmD=4.75±0.04mmE=2.01±0.2mmF=1.981±0.04mmG=0.2mmH=0.3mm【0024】第2の幅35mmのキャリアテープの各部の寸法は次の通りとする。
A=34.975±0.2mmB=31.82±0.05mmC=29mmD=4.75±0.04mmE=0.8675±0.2mmF=1.42±0.04mmG=0.2mmH=0.3mm【0025】第1の幅48mmのキャリアテープの各部の寸法は次の通りとする。
A=48.175±0.2mmB=42.177±0.07mmC=41.6mmD=4.75±0.04mmE=2.0085±0.2mmF=1.981±0.04mmG=0.2mmH=0.3mm【0026】第2の幅48mmのキャリアテープの各部の寸法は次の通りとする。
A=48.175±0.2mmB=44.86±0.07mmC=41.6mmD=4.75±0.04mmE=0.9475±0.2mmF=1.42±0.04mmG=0.2mmH=0.3mm【0027】幅70mmのキャリアテープの各部の寸法は次の通りとする。
A=69.95±0.2mmB=63.949±0.08mmC=61mmD=4.75±0.04mmE=2.01±0.2mmF=1.981±0.04mmG=0.2mmH=0.3mm【0028】また、上記実施形態では、図11に示すように、スプロケットホール107に対応する部分における第1補強層113および第2補強層116にスプロケットホール107よりもやや大きめの正方形状の開口部114を形成した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図17に示すように、第1補強層113および第2補強層116をベースフィルム101の上面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成するとともに、スプロケットホール107に対応する部分および該スプロケットホール107から矢印で示すベースフィルム搬送方向先行側に対応する部分に開口部114を形成するようにしてもよい。
【0029】また、図18に示すように、第1補強層113および第2補強層116をベースフィルム101の上面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成するとともに、スプロケットホール107に対応する部分および該スプロケットホール107から矢印で示すベースフィルム搬送方向先行側および後行側に対応する部分に開口部114を形成するようにしてもよい。
【0030】また、図19に示すように、第1補強層113および第2補強層116をベースフィルム101の上面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成するとともに、スプロケットホール107に対応する部分および該スプロケットホール107からベースフィルム101の幅方向両側に対応する部分に開口部114を形成するようにしてもよい。このように構成にすることにより、ピンローラ131のピンが、ベースフィルム101の幅方向で、第1補強層113又は第2補強層116と接触することが防止できる。また、スプロケットホール107に対応する部分およびベースフィルム101の幅方向の一方の側だけベースフィルム101の上面が露出するように開口部114を形成してもよい。
【0031】さらに、図20に示すように、第1補強層113および第2補強層116をベースフィルム101の上面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成するとともに、スプロケットホール107に対応する部分、該スプロケットホール107から矢印で示すベースフィルム搬送方向先行側および該スプロケットホール107からベースフィルム101の幅方向両側に対応する部分に開口部114を形成するようにしてもよい。
【0032】また、上記実施形態では、図11に示すように、第1補強層113および第2補強層116をベースフィルム101の上面の幅方向両端部を除く幅方向両側に形成した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図21に示すように、第1補強層113および第2補強層116をベースフィルム101の上面の幅方向両端部を含む幅方向両側に形成するようにしてもよい。このようなことは、図17〜図20にそれぞれ示す場合も同様である。
【0033】また、上記実施形態では、図11に示すように、第1補強層113および第2補強層116をベースフィルム101の長尺方向に沿って連続して形成した場合について説明したが、図22に示すように、第1補強層113および第2補強層116をスプロケットホール107毎に区切って形成するようにしてもよい。このようなことは、図17〜図21にそれぞれ示す場合、並びに図17〜図20のそれぞれに図21の構成を適用する場合の構成にも同様に適用できる。
【0034】また、上記各実施形態において、スプロケットホール107は正方形であったが円形などの他の形状であってもよく、また第1補強層113および第2補強層116に設けられた開口部114は、必ずしもスプロケットホール107と相似形状でなくてもよい。
【0035】さらに、上記各実施形態では、第1補強層113および第2補強層116は、それぞれ配線112およびすずメッキ層115と同一材料で同一工程によりパターニングして形成されたが、それぞれ配線112およびすずメッキ層115と別々の材料でもよく、また剛性があれば合金でもよく、また金属以外の無機化合物、有機化合物でもよい。さらに、第1補強層113および第2補強層116は、それぞれ配線112およびすずメッキ層115と異なる工程でパターニングされてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、スプロケットホールの周囲におけるベースフィルムの一の面に補強層を形成しているので、ベースフィルムの厚さが比較的薄くても、スプロケットホールの部分の実質的な強度を所期の通りとすることができ、したがってピンローラによる搬送をスムーズに行うことができ、またスプロケットホールが変形しないようにすることができる。また、補強層にスプロケットホールよりも大きめの開口部を形成しているので、ピンローラのピンが補強層に接触しにくいようにすることができ、したがってこのような接触により発生するの粉が発生しにくいようにすることができ、が導電物の場合このような粉に起因する配線のショートが発生しにくいようにすることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013