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スロット型シャドウマスクの製造方法 - 凸版印刷株式会社
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発明の名称 スロット型シャドウマスクの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−351513(P2001−351513A)
公開日 平成13年12月21日(2001.12.21)
出願番号 特願2000−167668(P2000−167668)
出願日 平成12年6月5日(2000.6.5)
代理人
発明者 中原 教志 / 野儀 紀彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】金属薄板の両面に金属薄板表面を露出した開口部を有するレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜の開口部より露出した金属薄板部位をエッチング液にて溶解除去するエッチング工程とを少なくとも有する、所定の配列とした複数の矩形状スロット孔と、所定のスロット孔同士を連結する貫通ブリッジとを形成したスロット型シャドウマスクを製造する方法において、レジスト膜の前記スロット孔を形成する部位に対応した開口部の形状を、スロット孔と貫通ブリッジとを連結させる部位に対応した辺部位を凹状に窪ませた略矩形状とし、貫通ブリッジを形成する部位に対応したレジスト膜部位に前記スロット孔形成用の開口部と連結しない矩形状開口部を形成したことを特徴とするスロット型シャドウマスクの製造方法。
【請求項2】レジスト膜に形成したスロット孔形成用の略矩形状開口部の四隅にセリフパターンを付加したことを特徴とする請求項1に記載のスロット型シャドウマスクの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄板を素材とし電子線透過用の複数の貫通孔が穿設されたシャドウマスクを製造する方法に係わり、中でも特に、貫通孔を矩形状のスロット孔とし、かつ、所定のスロット孔同士を連結した貫通ブリッジを穿設したスロット型シャドウマスクを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー受像管等に組み込まれるシャドウマスクは、金属薄板を素材とし、フォトエッチング法を用いて製造されている。以下に、フォトエッチング法を用いたシャドウマスクの製造方法の一例につき図9をもとに簡単に説明する。まず、鉄または鉄合金の薄板からなるシャドウマスク材131の表面の洗浄、整面を行う。次いで、シャドウマスク材131の両面に感光性樹脂(光硬化型のフォトレジスト)の塗布、乾燥等を行いフォトレジスト膜を形成する。
【0003】次いで、パターン露光用マスクを介して、シャドウマスク材131の一方の面に小孔像のネガパターンを、他方の面に大孔像のネガパターンを各々露光する。その後、未露光未硬化のフォトレジスト膜部位を溶解除去する現像処理及び残ったフォトレジスト膜への硬膜処理、バーニング処理等を行えば、図9(a)に示すように、シャドウマスク材131を露出する小孔用開口部134aを有する小孔側レジスト膜132aと、大孔用開口部134bを有する大孔側レジスト膜132bとが得られる。
【0004】次いで、エッチングをシャドウマスク材131の表裏両面より行う。なお、エッチング液として塩化第二鉄液を用い、スプレーエッチングとすることが一般的である。エッチングの初期段階では、小孔用開口部134aおよび大孔用開口部134bより露出したシャドウマスク材131部位に凹部(小孔側凹部133aおよび大孔側凹部133b)が形成され(図9(b))、さらにエッチングを進めるにつれ、両面から形成された凹部133が拡大貫通し、図9(c)に示すように貫通孔135が形成される。
【0005】所定の貫通孔が形成された段階でエッチングを終了し、水洗洗浄を行った後、レジスト膜132を剥膜除去する剥膜工程を行う。次いで、シャドウマスク材131の断裁、不要な金属薄板部位の除去等の工程を行えば、図9(d)に示す、所定の配列とした複数の貫通孔135を有するシャドウマスク136が得られる。
【0006】上述したシャドウマスクの製造方法では、1回のエッチングで貫通孔135を形成する製造方法につき説明したが、ニス法を用いエッチングを2段階に分けて行う製造方法もある。すなわち、シャドウマスク材に所定の開口部を有するレジスト膜を形成した後に第1段目のエッチングを行い、シャドウマスク材の少なくとも片面にシャドウマスク材を貫通しない程度の凹部を形成する。次いで、一方の面の凹部にニス層(耐エッチング層)を塗布、充填する。次いで、ニス層を塗布、充填した面と反対面側に第2段目のエッチングを行うことで第二エッチング側の凹部を拡大し貫通孔を形成する方法である。
【0007】従来公知のフォトエッチング法で得られるシャドウマスクの種類として、図8に示すように、所定の配列、形状にて複数穿設する貫通孔125を各々矩形状(長方形状)のスロット孔としたスロット型シャドウマスク126が知られている。なお、スロット孔127の長辺方向に連なるスロット孔間の金属部位は一般的にブリッジ部128と呼称される。通常、カラー受像管は長方形状の画像表示面を有するもので、シャドウマスクも画像表示面の形状に合わせ長方形としている。なお、以下の記述で、電子線通過用の複数の貫通孔(スロット孔)が形成されたシャドウマスク上の領域(図8中の破線で囲まれた領域)を画像面部129と呼称する。画像表示面の形状に合わせて画像面部129も長方形状の領域とするもので、画像面部129の長辺方向とスロット孔127の長辺方向とが略直交するようスロット孔127をシャドウマスク上に穿設するのが一般的である。
【0008】シャドウマスクが組み込まれたカラー受像管内では、電子銃から発射された電子線(電子ビーム)は偏向ヨークで方向を制御されシャドウマスクに照射される。シャドウマスクに照射された電子線のうち、貫通孔を通過した電子線が、画像表示面に配設された例えば赤、緑、青からなる三色蛍光体を発光させ、カラー画像が表示される。電子銃より発せられた電子線のうち、方向を制御され正しい軌道となった電子線のみを蛍光体に導くというシャドウマスクの機能上、軌道から外れた電子線は貫通孔以外の金属部位で遮断される。このため、金属部位に衝突した電子線によりシャドウマスクは熱を持つことになる。また、カラー受像管を構成する各種部品より発せられた熱、または、カラー受像管が置かれた周辺環境の熱が伝導することによっても、シャドウマスクは熱を持つといえる。
【0009】金属薄板からなるシャドウマスクが熱を持った場合、当然のことながらシャドウマスクは熱膨張を生じる。カラー受像管内に組み込まれたシャドウマスクは外周部を固定されている。このため、シャドウマスクの熱膨張により生じた外力(伸び)は画像面部に集まり、スロット孔の位置ズレもしくはスロット孔の形状変形をもたらすことになる。スロット孔の位置ズレもしくはスロット孔の形状変形が生じた場合、電子線を所望する蛍光体部位に導けなくなり、電子線が隣接する他の色の蛍光体を発光させ表示色が混色を生じる等画像表示品質が低下する。
【0010】最近では、画像表示面への外光の映り込みを少なくし画像表示品位を向上させるため、画像表示面をフラット(平面)としたフラット型カラー受像管の需要が増している。フラット型カラー受像管においてシャドウマスクは、外周方向に向けた張力を掛けられ、平板状でカラー受像管内に組み込まれている。一般的に、スロット型シャドウマスクを平板状としてカラー受像管に組み込むにあたり、矩形状のスロット孔127の長辺方向に張力を掛けた状態でカラー受像管に組み込まれている(図8参照)。このため、シャドウマスクが熱膨張を生じたとしても、スロット孔127の長辺方向(図8中に示す、張力がかけられた方向)への熱膨張はさほど問題とならない。しかし、スロット孔127の短辺方向には張力が掛かっていないため、スロット孔の短辺方向に生じるシャドウマスクの熱膨張は、スロット孔の位置ズレもしくはスロット孔の形状変形をもたらし、画像表示品位の低下の原因となっていた。
【0011】かかるスロット孔の短辺方向への熱膨張によるスロット孔の位置ズレもしくは形状変形を防止する手段として、図7に示すように、矩形状のスロット孔117の長辺方向(列方向)に連なる幾つかのスロット孔117同士を直線状(矩形状)とした貫通部で連結する(すなわち、所定のスロット孔間に直線状(矩形状)の貫通部を穿設する)ことが提案されている。なお、以下の記述で上記スロット孔117同士を連結する直線状(矩形状)の貫通部を、貫通ブリッジ115と呼称する。
【0012】シャドウマスク116がスロット孔117の短辺方向に熱膨張する際、熱膨張で生じた外力(伸び)は、上記貫通ブリッジ115部で吸収され、スロット孔117の位置ズレ、変形が防止できる。なお、シャドウマスク116の機械的強度を保ち、また、シャドウマスク116の振動を防止するため、長辺方向(列方向)に連なる全てのスロット孔117を貫通ブリッジ115で連結せず、長辺方向(列方向)に連なる幾つかのスロット孔117を各々連結ブリッジ115で連結した群とし、各群間は通常のブリッジ部118(金属部位)とすることが検討されている。
【0013】ここで、電子線を正しく蛍光面に導くというシャドウマスクの機能上、シャドウマスク材に穿設する電子線通過用の貫通孔は設計時点で決められた形状とすることが望ましく、当然のことながら、貫通孔を矩形状とするスロット型シャドウマスクにおいても矩形状の貫通孔(スロット孔)を穿設しなければならない。しかし、上述した貫通ブリッジをスロット孔間に付加形成した場合、貫通ブリッジ及びスロット孔が所望する矩形状にならないという問題が生じていたものである。
【0014】この点につき、以下に説明を行う。上述したように、シャドウマスクの製造にあってはフォトエッチング法を用いるものである。フォトエッチング法では、エッチングの際に所定の金属面部位に選択的にエッチング液を接触させるため、開口部を有するレジスト膜を金属面上に形成する。通常、レジスト膜に形成する開口は、所望される貫通孔の形状と平面視略相似形としたパターンにて形成する。ここで、矩形状のスロット孔を有するスロット型シャドウマスクを得るため、図6に示すように、レジスト膜102に形成する開口部104の形状を、シャドウマスク材に穿設すべき矩形状のスロット孔及び直線状の貫通ブリッジ(図6中に破線で示した部位)とに相似な開口部104形状としたとする。すなわち、スロット孔形成部位に対応するレジスト膜部位に矩形状の開口部を形成し、また、貫通ブリッジを形成すべき部位に対応するレジスト膜部位に前記矩形状の開口部と連結させた線状の開口部を形成したとする(図6中に実線で示した部位)。エッチングの際、レジスト膜の開口部より露出した金属薄板部位には等方的にエッチングが行われる。このため、図6の実線に示すレジスト膜開口部104形状とした場合、貫通ブリッジ形成用開口部とスロット孔形成用開口部とが連結して形成される角部ではエッチングが進みすぎることになる。その結果、図5に示すように、エッチング後の貫通部の形状(図5中の実線に示す部位)はスロット孔97が貫通ブリッジ95方向に膨らみ、また、貫通ブリッジ95もそれにともなって、直線状でなく弧状に形成される。
【0015】貫通ブリッジ部から不要な電子線が通過することを防止するため、貫通ブリッジの幅は狭くすることが望ましい。このため貫通ブリッジの幅は、例えば、矩形状とするスロット孔の幅の1/4以下と狭くすることが要望される。しかし、貫通ブリッジの幅を狭くするほど図5の形状となりやすく、所望する矩形状のスロット孔および貫通ブリッジを得ることは困難であった。
【0016】図5の例に示す、所望される矩形とは異なった形状となったスロット孔97および貫通ブリッジ95を有するシャドウマスクでは、軌道をズレた電子線の完全な遮断ができず、軌道をズレた電子線の一部が通過し、その結果、所望する蛍光体とは別の蛍光体が発光され表示色に混色が生じることになる。また、シャドウマスクが振動した際に画像表示面にフリッカーが発生する等、画像表示品位の低下をもたらすことになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものである。すなわち本発明の目的は、所定の配列とした複数の矩形状スロット孔と、所定のスロット孔同士を連結する貫通ブリッジとを形成したスロット型シャドウマスクの製造方法において、所望する矩形状となったスロット孔および線状の貫通ブリッジを得ることの可能なスロット型シャドウマスクの製造方法を提供しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、請求項1においては、金属薄板の両面に金属薄板表面を露出した開口部を有するレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜の開口部より露出した金属薄板部位をエッチング液にて溶解除去するエッチング工程とを少なくとも有する、所定の配列とした複数の矩形状スロット孔と、所定のスロット孔同士を連結する貫通ブリッジとを形成したスロット型シャドウマスクを製造する方法において、レジスト膜の前記スロット孔を形成する部位に対応した開口部の形状を、スロット孔と貫通ブリッジとを連結させる部位に対応した辺部位を凹状に窪ませた略矩形状とし、貫通ブリッジを形成する部位に対応したレジスト膜部位に前記スロット孔形成用の開口部と連結しない矩形状開口部を形成したことを特徴とするスロット型シャドウマスクの製造方法としたものである。
【0019】また、請求項2においては、レジスト膜に形成したスロット孔形成用の略矩形状開口部の四隅にセリフパターンを付加したことを特徴とする請求項1に記載のスロット型シャドウマスクの製造方法としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のシャドウマスクの製造方法の実施形態の一例を説明する。
【0021】本発明のスロット型シャドウマスクの製造方法では、従来公知のフォトエッチング法を用いた製造工程(例えば、前述した(従来の技術)の項に記した製造工程等)に従い、所定の配列とした複数の矩形状のスロット孔と、所定数のスロット孔同士を連結した貫通ブリッジを有するスロット型シャドウマスクを得る。
【0022】すなわちまず、鉄または鉄合金からなるシャドウマスク材131の表面の洗浄、整面を行う。次いで、シャドウマスク材131の両面に感光性樹脂(光硬化型のフォトレジスト)の塗布、乾燥等を行いフォトレジスト膜を形成する。
【0023】次いで、パターン露光用マスクを介して、シャドウマスク材131の一方の面に小孔像のネガパターンを、他方の面に大孔像のネガパターンを各々露光する。その後、未露光未硬化のフォトレジスト膜部位を溶解除去する現像処理及び残ったフォトレジスト膜への硬膜処理、バーニング処理等を行い、図9(a)に示すように、シャドウマスク材131を露出する小孔用開口部134aを有する小孔側レジスト膜132aと、大孔用開口部134bを有する大孔側レジスト膜132bとを得る。
【0024】図2は、本発明のスロット型シャドウマスクの製造方法に従って、シャドウマスク材上に形成したレジスト膜22の一部位、中でも特に、貫通ブリッジ25と連結させたスロット孔27を形成すべき部位を示す平面図である。なお、図2中の破線に示す部位は、エッチング終了時に形成すべき貫通ブリッジ25と、貫通ブリッジ25と連結したスロット孔27との形状を示している。スロット孔27を形成すべき部位に相対するレジスト膜22部位には、平面視略矩形状のスロット孔形成用開口部23を形成する。ここで本発明の特徴として、略矩形状としたスロット孔形成用開口部23のうち、スロット孔27と貫通ブリッジ25とを連結させる部位に対応する辺部位を凹状21に窪ませている。すなわち、スロット孔形成用開口部23の内側に向けレジスト膜からなる遮蔽部位を凸状に突出させた形状としている。次いで、貫通ブリッジ25を形成すべき部位に相対するレジスト膜22部位には、前記凹状21部を形成したスロット孔形成用開口部23と連結しない、独立した矩形状の貫通ブリッジ形成用開口部24を形成している。
【0025】上述した図2は、シャドウマスク材の一方の面側に形成したレジスト膜22の一部を拡大した平面図であるが、他方の面側の対応するレジスト膜部位にも同様に、凹状部を形成した略矩形状のスロット孔形成用開口部と、凹状部を形成したスロット孔形成用開口部と連結しない独立した矩形状の貫通ブリッジ形成用開口部とを形成する。
【0026】周知のように、カラー受像管内に配設されたシャドウマスクの中央部上に電子銃が配置される。このため、図4に示すように、シャドウマスク86の中央部近傍では電子線が垂直に貫通孔85に入射し、中央部から外れたシャドウマスクの周辺部では電子線が斜め方向より貫通孔85に入射する。斜め入射する電子線の通過を可能とする貫通孔85を得るため、シャドウマスクの中央から周辺方向に外れるにつれ、小孔側凹部と大孔側凹部とを逐次ずらして形成する、いわゆる、オフセットをかけた凹部を形成することが一般的である。オフセットは、小孔側凹部を、対応する大孔側凹部と比して、シャドウマスクの中央寄りに形成することが一般的である。オフセットのかかった凹部を形成する場合、当然のことながら、凹部形成の基となる対となった小孔側のレジスト膜開口部と大孔側のレジスト膜開口部も、予めオフセット分だけズラして形成するものである。スロット孔と同様に貫通ブリッジも小孔側凹部と大孔側凹部とを貫通させて得ることになる。このため、上述した略矩形状のスロット孔形成用開口部に設ける凹状部の位置は、オフセットに応じて適宜移動させて構わない。図10はオフセットに応じた凹状部の位置の変化を示す図面である。図10(a)は、画像面部の中央部近傍に形成したレジスト膜開口部の例を示し、図10(b)は画像面部の外周部近傍に形成したレジスト膜開口部の例を示す。図10は一方の面側(例えば大孔側)から見た図であり、図10中の点A及び点Bは、開口部に掛けたオフセットを示すため仮に記したもので、各々同一の個所を示し同一面側から見た場合に重なる点である。
【0027】上述した説明では、本発明のスロット型シャドウマスクの製造方法の特徴の一つである、貫通ブリッジを穿設すべき部位に形成するレジスト膜の開口部形状につき説明したが、貫通ブリッジと連結しないスロット孔形成用開口部の辺部、および、他の部位では、従来通りの形状とした開口部をレジスト膜に形成して構わない。
【0028】上述したレジスト膜の形成が終了した後、塩化第二鉄液をエッチング液として用い、スプレーエッチングをシャドウマスク材の表裏両面より行い、レジスト膜の開口部より露出した金属薄板部位にエッチングを行ない貫通孔を形成する。エッチングの際、スロット孔形成用開口部23内で凹状21とした部位、すなわち凸状に突出したレジスト膜部位の下部ではシャドウマスク材のエッチングが遅れることになる。また、スロット孔が形成されるのと同時進行で、貫通ブリッジ形成部位に形成した矩形状の貫通ブリッジ形成用開口部24でもエッチングが行われる。エッチングが進むに連れ、矩形状の貫通部(貫通ブリッジ25)が形成され、最終的にこの矩形状の貫通部とスロット孔27とが結合する。すなわち、従来の製造方法では、前述した(従来の技術)の項に記したように、貫通ブリッジとスロット孔とを連結させた形状と相似形としたレジスト膜の開口部形状としていた。このため開口部の角部でエッチングが進みすぎることになり、スロット孔と貫通ブリッジとの連結部におけるエッチング形状が不良となっていた。しかし上述したように本発明の製造方法では、スロット孔形成用の開口部内に凸状に突出したレジスト膜部位を付加しエッチングを遅くし、また、スロット孔用の開口部と貫通ブリッジ形成用の開口部との間に間隙を持たせエッチングする金属部位を多くしている。このため、従来はエッチングが進みすぎ形状不良となっていた部位でも、本発明ではエッチングの進みすぎを防止でき、エッチング後に得られるスロット孔と貫通ブリッジとの結合部位は角が立った形状となり、所望する形状となった貫通孔を得ることが可能となる。
【0029】なお、上述した開口部に形成する凹状21部の大きさ及び位置、貫通ブリッジ形成用開口部24の大きさ、および凹状21部と貫通ブリッジ形成用開口部24の距離等は、所望されるスロット孔および貫通ブリッジの形状および大きさ、もしくは、エッチング条件、金属薄板の板厚、レジスト膜厚等の製造条件によって異なるといえ、各種条件を考慮の上、所望する貫通孔形状が得られるよう適宜設定して構わない。
【0030】エッチング終了後、水洗洗浄、レジスト膜2を剥膜除去する剥膜工程等を行った後、金属薄板の断裁、不要な金属薄板部位の除去等を行い、図9(d)に示す、スロット型シャドウマスク136を得る。
【0031】ここで、電子線通過用の貫通孔の形状を円形状としたシャドウマスクでは、レジスト膜に形成する開口部の形状を円形とすれば、所望する円形の貫通孔を得ることは比較的容易といえる。しかし、穿設すべき貫通孔の形状を矩形状とするスロット型シャドウマスクの製造においては、レジスト膜に形成する開口部の形状を矩形状としても、エッチングが等方的に行われるため、矩形状のスロット孔(四隅に角を持たせたスロット孔)を得ることは難しいといえる。すなわち、矩形状スロット孔の角部に丸み(R)がつき、所望する角部が得られないためである。
【0032】また前述したように、中央から離れた周辺部の画像面部位で斜め入射する電子線を通過させるため、レジスト膜に形成する開口部は画像面部中央から周辺部に向かうにつれ、逐次オフセットをかけて形成している。
【0033】貫通孔の形状を矩形状とするスロット型シャドウマスクでは、画像面部中央から離れるにつれてレジスト膜開口部にかけるオフセットの量を大きくしていくと、エッチングで得られた貫通孔の形状は角部のRが大きくなったものとなりやすい。特に、画像面部の短辺方向の外周部近傍では、図3に示すように、電子線の入射方向から見たスロット孔77の形状が、画像面部の短辺寄りの2個所の角部のRが特に大きくついた(図3中の破線で囲まれた部位)、いわゆる「柿の種」状となり易いものである。電子線の入射方向から見た形状が「柿の種」状となったスロット孔では、Rとなった部位で電子線の遮断が不良となり、シャドウマスクが振動した際、表示画面にフリッカーを発生する要因となっていた。
【0034】本発明者らは、かかるスロット孔の形状不良を防止し、所望する矩形状となったスロット孔を得るため検討を行った。その結果、図1に示すように、前述した形状としたスロット孔形成用開口部13および貫通ブリッジ形成用開口部14に加えて、スロット孔形成用開口部13の角部にセリフ(Serif)パターン10を追加形成することに想達した。すなわち、角部にセリフパターン10(小さな開口部)を追加形成したことで、従来エッチングによりR状となっていた部位が削られることになり、角のたった略矩形状の貫通孔(スロット孔)を得ることが可能となるものである。なお、一方の面側のスロット孔形成用開口部にのみセリフパターンを付加形成することであっても構わないが、両面のスロット孔形成用開口部の四隅にセリフパターンを付加形成することは、矩形状のスロット孔を得るうえでより望ましいといえる。
【0035】上記スロット孔形成用開口部13の角部に追加形成するセリフパターン10の形状および大きさは、台形状、三角形状、矩形状等があげられる。また、角部に付加形成する際の角部からのセリフパターンの突出のさせかたは、エッチング条件、レジスト膜の材質、レジスト膜開口部の大きさ及び形状、金属薄板の板厚等に応じて適宜適切な位置が変わるといえ、セリフパターン10の大きさ、形状と合わせて、各種条件に応じて適宜設定して構わない。
【0036】また、画像面部中央から外周に向かうにつれオフセット量を大きくとるのに従って、画像面部の短辺寄りの2個所の角部に付加形成するセリフパターンの大きさを逐次大きくしていくことは、上述した、画像面部の外周で画像面部短辺寄りの2個所の角部につくRが大きくなった「柿の種」状のスロット孔となることを防止するうえで、望ましいといえる。
【0037】また、オフセット量が大きくなりセリフパターンと凹状部とが重なるようであれば、セリフパターンとぶつからない様、凹状部を若干移動させても構わない。
【0038】
【発明の効果】上述したように、本発明のシャドウマスクの製造方法を用いることで、所望する矩形状となったスロット孔および、所定のスロット孔同士を連結する線状(矩形状)の貫通ブリッジを形成することが可能となる。また、貫通ブリッジの幅を、例えばスロット孔の幅の1/4以下と狭くすることが要求される場合であっても、矩形状となったスロット孔および、線状(矩形状)の貫通ブリッジを形成することが可能となる。これにより、本発明のシャドウマスクの製造方法を用いて製造されたスロット型シャドウマスクを組み込んだカラー受像管は、スロット孔および貫通ブリッジの形状不良、および、熱膨張に起因する混色等の画像表示品位の低下が生じない。すなわち、本発明のシャドウマスクの製造方法を用いて製造されたスロット型シャドウマスクを組み込むことで画像表示品位の優れたカラー受像管を得ることが可能となる。
【0039】また、シャドウマスクの価格を下げるため、安価だが熱膨張率の大きい鉄材(一般にアルミキルド材、AK材と呼称される)をシャドウマスク材として用いる場合であっても、本発明のシャドウマスクの製造方法を用いることで、所望する矩形状となったスロット孔および線状(矩形状)の貫通ブリッジを得ることが可能となる。すなわち、本発明のシャドウマスクの製造方法では、熱膨張率の低い高価な鉄合金(例えば、鉄−ニッケル合金)に代えて安価な鉄材を用いても、熱膨張に起因する混色等の画像表示品の低下を防止したシャドウマスクを得ることを可能としている。すなわち、本発明のシャドウマスクの製造方法を用いれば、安価なシャドウマスク材にて所望する矩形状となったスロット孔および線状の貫通ブリッジを有するスロット型シャドウマスクを安価なシャドウマスク材を用いて提供することが出来、シャドウマスクの価格及びカラー受像管の価格を低く押さえることが可能になる。
【0040】




 

 


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