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発明の名称 ポリメテン化合物を用いた有機薄膜EL素子
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−326078(P2001−326078A)
公開日 平成13年11月22日(2001.11.22)
出願番号 特願2000−143285(P2000−143285)
出願日 平成12年5月16日(2000.5.16)
代理人
発明者 吉田 完 / 榊 祐一 / 久米 誠
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】一対の電極間に、有機化合物からなる正孔輸送層、および電子輸送層を少なくとも1層有する有機薄膜EL素子において、一般式(1)で表されるポリメテン化合物が当該正孔輸送層または電子輸送層中に少なくとも1種ドープされたことを特徴とするポリメテン化合物を用いた有機薄膜EL素子。
【化1】

(ここで、R1 〜R12はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基から選択される。また、R13およびR14はそれぞれ独立にベンゼン環または縮合芳香環から選択される。)
【請求項2】一般式(1)で表されるポリメテン化合物が、一般式(2)で表されるポリメテン化合物であることを特徴とする請求項1記載のポリメテン化合物を用いた有機薄膜EL素子。
【化2】

(ここで、R15〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基から選択される。また、R19およびR20はそれぞれ独立にベンゼン環または縮合芳香環から選択される。)
【請求項3】一般式(1)で表されるポリメテン化合物が、一般式(3)で表されるポリメテン化合物であることを特徴とする請求項1記載のポリメテン化合物を用いた有機薄膜EL素子。
【化3】

(ここで、R21〜R24はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基から選択される。)
【請求項4】前記ポリメテン化合物の前記正孔輸送層または電子輸送層におけるホスト材料に対する濃度が1〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のポリメテン化合物を用いた有機薄膜EL素子。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリメテン化合物を用いたことを特徴とする有機薄膜EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機薄膜EL素子としては、一般的には、仕事関数の小さい金属から成る陰極と仕事関数が大きく透明な陽極との間に、互いに積層された有機化合物から成る電子輸送層、有機化合物から成る正孔輸送層、および有機化合物から成る正孔注入層が配された3層構造を有し、当該正孔輸送層または電子輸送層中に発光材料として適当な割合で蛍光性有機材料をドープさせたものが知られている。
【0003】このタイプの素子は、ドーパントとして用いる材料については成膜性を考慮する必要がないため、強い蛍光を示す様々な材料を用いることができるという利点を有する。
【0004】例えば、パイオニア社の脇本らにより、第40回高分子討論会予稿集第40巻第10号第3600頁(1991年)に発表された素子がある。当該素子は、陽極としてITO 、正孔注入層として4,4',4''−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン、正孔輸送層としてN,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン、電子輸送層としてトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(以下Alq3 と略す)、発光材料としてAlq3 層中に 0.5重量%程度ドープされたキナクリドン、陰極としてAlLi合金を用いていた。当該素子に順方向の直流電圧を印加すると、キナクリドン由来の高輝度の緑色発光が得られる。
【0005】しかしながら、これまでのドーパントを用いた素子では発光色毎に異なる発光材料を用いなければならず、また、発光材料をドープさせる正孔輸送層または電子輸送層についても発光材料毎にホストとして最適な材料を選択しなければならないという素子作製上の制約があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、一対の電極間に、有機化合物からなる正孔輸送層、および電子輸送層を少なくとも1層有する有機薄膜EL素子において、一般式(1)で表されるポリメテン化合物が当該正孔輸送層または電子輸送層中に少なくとも1種ドープされたことを特徴とする有機薄膜EL素子である。一般式(1)で表されるポリメテン化合物をより具体的に挙げれば、請求項2に記載の一般式(2)または請求項3に記載の一般式(3)に記載のポリメテン化合物である。
【0007】請求項4記載の発明は、請求項1〜3記載の発明を前提とし、前記ポリメテン化合物の前記正孔輸送層または電子輸送層におけるホスト材料に対する濃度が1〜10重量%であることを特徴とする有機薄膜EL素子である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る有機薄膜EL素子に用いるポリメテン化合物は、例えば、以下の方法に従って容易に製造される。
【0009】一般式(1)で表されるポリメテン化合物は、2当量の一般式(4)の化合物と1当量の一般式(5)の化合物を、水酸化ナトリウム存在下、エタノールと水の混合溶媒中で1昼夜攪拌して反応させることにより容易に得られる。
【0010】
【化4】

(ここで、R25〜R29はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基から選択される。また、R30はベンゼン環または縮合芳香環から選択される。)
【0011】
【化5】

(ここで、R31およびR32はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基から選択される。)
【0012】一般式(2)で表されるポリメテン化合物は、2当量の一般式(6)の化合物と1当量のアセトンを、水酸化ナトリウム存在下、エタノールと水の混合溶媒中で1昼夜攪拌して反応させることにより容易に得られる。
【0013】
【化6】

(ここで、R33およびR34はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基から選択される。また、R35はベンゼン環または縮合芳香環から選択される。)
【0014】一般式(3)で表されるポリメテン化合物は、2当量の一般式(7)の化合物と1当量のアセトンを、水酸化ナトリウム存在下、エタノールと水の混合溶媒中で1昼夜攪拌して反応させることにより容易に得られる。
【0015】
【化7】

(ここで、R36およびR37はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基から選択される。)
【0016】本発明に係る有機薄膜EL素子に用いるポリメテン化合物の代表例を表1に具体的に例示するが、本発明に係る有機薄膜EL素子に用いるポリメテン化合物は以下の代表例に限定されるものではない。
【0017】
【表1】

【0018】上記の手順で得られたポリメテン化合物は、最終的に真空昇華法にて精製した後に、発光材料として使用することができる。
【0019】本発明のポリメテン化合物を発光材料として用いた有機薄膜EL素子は、具体的には、(イ)陽極/ 正孔輸送層/ 陰極、(ロ)陽極/ 正孔輸送層/ 電子輸送層/ 陰極、(ハ)陽極/ 正孔注入層/ 正孔輸送層/ 電子輸送層/ 陰極、(ニ)陽極/ 正孔注入層/ 正孔輸送層/ 電子輸送層/ 電子注入層/ 陰極、(ホ)陽極/ 正孔輸送層/ 電子輸送層/ 電子注入層/ 陰極、(ヘ)陽極/ 電子輸送層/ 陰極などの構造を有し、一般式(1)、(2)、または(3)で表されるポリメテン化合物が上記正孔輸送層または電子輸送層中に少なくとも1種ドープされたことを特徴とする。該素子は石英、ガラス、透明プラスチックなどから成る透明絶縁性基板に支持されていることが望ましい。
【0020】次に、本発明の有機薄膜EL素子の実施の形態について上記(ニ)の構成を基に、図1を用いて説明する。まず、透明絶縁性基板(1)上に形成される陽極(2)に用いられる材料としては酸化インジウムスズ( 以下ITO と略す) 、SnO2、ZnO などの透明酸化物材料が挙げられる。陽極(2)は、これらの電極材料を蒸着やスパッタリングなどの方法により薄膜状に形成する。
【0021】次に、正孔注入層(3)に用いられる化合物としては電界を印加した一対の電極間に配置され、陽極から正孔を注入し得る化合物であり、かつ陽極との密着性が高い化合物が選ばれる。具体的には銅フタロシアニン、4,4',4''−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミンなどの化合物が挙げられる。正孔注入層(3)はこれらの化合物を陽極(2)上に蒸着することにより形成する。
【0022】正孔輸送層(4)に用いられる化合物としては、正孔を適切に輸送し得る材料から選ばれる。電子写真用材料で正孔伝達材料として慣用的に用いられている材料や、有機薄膜EL材料の正孔輸送材料として公知のものの中から選択してもよい。具体的にはN,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(1−ナフチル)−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン(以下α−NPD と略す)、N,N'−ジフェニルN,N'−ビス(3−メチルフェニル)−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミンなどが挙げられる。正孔輸送層(4)はこれらの化合物を正孔注入層(3)上に蒸着することにより形成する。
【0023】電子輸送発光層(5)とは、ここでは電子を適正に輸送し得る電子輸送性材料に本発明の発光材料を1〜10重量%の濃度でドープしたことにより、有機薄膜EL素子の一対の電極間に電圧を印加した際、該素子の発光を担う層のことをいう。ここで電子輸送性材料としてはAlq3 が挙げられる。ドーパントとして使用される発光材料としては一般式(1)、(2)、または(3)で表されるポリメテン化合物のうち少なくとも1種が挙げられる。電子輸送発光層(5)は電子輸送性材料および発光材料を正孔輸送層(4)上に共蒸着することにより形成する。さらに(5)の電子輸送発光層上に電子輸送性の有機材料から成る電子注入層(6)を蒸着法により形成する。
【0024】陰極(7)としては、仕事関数の小さい(4.0eV 以下)金属、合金、電気伝導性化合物を電極材料として用いる。具体的な例としては、アルミニウム、マグネシウム−インジウム合金、銀−マグネシウム合金、アルミニウム−リチウム合金、フッ素−リチウム合金およびこれらの組み合わせから選ばれる。さらに、この陰極(7)の上部に封止層や保護層など大気中の水分、酸素を遮断する機能を有する層があってもよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0026】[実施例1]
化合物(I) の合成水酸化ナトリウム10gをエタノール/ 水=1/1 混合溶媒100mlに溶解させた。室温で攪拌しながらアセトン0.8g(0.014mol)を加え、そのまま15分間攪拌した。その後、式(8)で表される4−ジメチルアミノシンナモイルアルデヒド5g(0.029mol)を溶媒をさらに加えて完全に溶解させ、そのまま室温にて1昼夜攪拌した。反応液をろ過して得た沈殿物をクロロホルムから再結晶することにより、目的化合物を黒色結晶として2.6g得た。その後、さらに真空昇華法にて精製した。
【0027】
【化8】

【0028】化合物(I) の重クロロホルム溶液について測定した1H−NMR スペクトルの結果は次のようになった。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ[ppm] :3.01(12H, CH3), 6.45(1H, CH), 6.48(1H, CH), 6.67-6.69(4H, CH), 6.74-6.80(2H, CH), 6.88-6.92(2H, CH), 7.37-7.39(4H, CH), 7.44-7.51(2H, CH)【0029】[実施例2]
表1に記載した(I) で表されるポリメテン化合物を1重量%ドープした有機薄膜EL素子図1は実施例2〜4に係る有機薄膜EL素子の断面図である。
【0030】本実施例において、図1の(2)はITO から成る陽極(ITO は透明であり、光の取り出し窓を兼ねる)、(3)は銅フタロシアニンから成る正孔注入層であり、(4)は式(9)で表されるα−NPDから成る正孔輸送層、(5)は式(10)で表されるAlq3 から成る電子輸送材料に(I) で表されるポリメテン化合物を1重量%ドープすることにより構成される電子輸送発光層、(6)はAlq3 単独成分から成る電子注入層、(7)はLiFとAlを順に積層して成る陰極である。
【0031】
【化9】

【0032】
【化10】

【0033】本実施例に係る有機薄膜EL素子の作製は、以下のようにして行った。
【0034】まず、透明絶縁性基板(1)として用いた厚さ1.1mm の青板ガラス板上に、厚さ120nm のITOをスパッタリング法で被覆させ陽極(2)とした。この陽極(2)の上に、正孔注入層(3)として銅フタロシアニンを膜厚10nm、正孔輸送層(4)として式(9)で表されるα−NPDを膜厚40nmとなるように順に真空蒸着した。
【0035】次に、式(10)で表されるAlq3 と(I) で表されるポリメテン化合物を蒸着速度比100:1で共蒸着し、膜厚20nmの電子輸送発光層(5)とした。
【0036】次に、式(10)で表されるAlq3 を蒸着し、膜厚30nmの電子注入層(6)とした。
【0037】次に、LiFを約0.5nm積層させた後、最後にAlを約200nm蒸着し、陰極(7)とした。
【0038】この素子に導線(8)、直流電源(9)を接続し、順方向に電圧を印加したところ、図2に示すように、電圧3Vから発光し始め、電圧が13Vに達すると、34,600 cd/m2の輝度で安定に発光した。この素子は、図3に示すように、541nmにピークを持つ、(I) で表されるポリメテン化合物由来の緑色光を発する。
【0039】[実施例3]
表1に記載した(I) で表されるポリメテン化合物を5重量%ドープした有機薄膜EL素子(I) で表されるポリメテン化合物のドープ濃度を5重量%とする以外は実施例2と同様な方法により、有機薄膜EL素子を作製した。
【0040】本実施例に係る有機薄膜EL素子に、実施例2と同様に、電圧を印加したところ、図4に示すように電圧3Vから発光し始め、電圧が14Vに達すると、16,800 cd/m2の輝度で安定に発光した。この素子は、図5に示すように、561nmにピークを持つ、(I) で表されるポリメテン化合物由来の黄色光を発する。
【0041】[実施例4]
表1に記載した(I) で表されるポリメテン化合物を10重量%ドープした有機薄膜EL素子(I) で表されるポリメテン化合物のドープ濃度を10重量%とする以外は実施例2と同様な方法により、有機薄膜EL素子を作製した。
【0042】本実施例に係る有機薄膜EL素子に、実施例2と同様に、電圧を印加したところ、図6に示すように電圧4Vから発光し始め、電圧が14Vに達すると、10,200 cd/m2の輝度で安定に発光した。この素子は、図7に示すように、580nmにピークを持つ、(I) で表されるポリメテン化合物由来の橙色光を発する。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、ポリメテン化合物をドーパントとして用いることにより、高輝度で安定に発光する有機薄膜EL素子を得ることができる。さらに、ドープ濃度を1〜10重量%の範囲とすることにより、緑〜橙色の範囲で任意の発光色を得ることができる。
【0044】




 

 


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