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発明の名称 電子分光装置用検出器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−250502(P2001−250502A)
公開日 平成13年9月14日(2001.9.14)
出願番号 特願2000−61338(P2000−61338)
出願日 平成12年3月7日(2000.3.7)
代理人 【識別番号】100087273
【弁理士】
【氏名又は名称】最上 健治
【テーマコード(参考)】
5C038
【Fターム(参考)】
5C038 FF05 FF07 KK07 KK17 
発明者 山田 貴久
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 試料より発生した電子のエネルギー分析に用いる同心半球型アナライザと、エネルギー分析された電子を検出するための少なくとも1個のチャンネルエレクトロンマルチプライヤとを備えた電子分光装置において、前記アナライザとチャンネルエレクトロンマルチプライヤとの間に静電レンズ形成用のレンズ電極を配置したことを特徴とする電子分光装置用検出器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子分光装置用検出器に関し、特に同心半球型アナライザでエネルギー分析された電子をチャンネルエレクトロンマルチプライヤの中央部へ入射させ、検出効率を向上させるようにした電子分光装置用検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、オージェ電子分光装置やXPS(X-ray phtotoelectron spectroscopy)などの電子分光装置では、低速電子(0〜約 3000eV)の電子エネルギー分析に同心半球型アナライザ( HSA:Hemispherical analyzer,又は CHA:Concentric hemispherical analyzer)が使用されている。そして、この同心半球型アナライザで電子検出のために使用される検出器には、チャンネルエレクトロンマルチプライヤ(以下、CEMと略称する)を複数個並べたもの(多重検出)が使用されている。
【0003】図4は同心半球型アナライザに対して、CEMを5個並べて構成した検出器を配置した例を示している。同心半球型アナライザは、内球1(一部を表示)と外球2(一部を表示)で構成され、内球1には内球用電源11によって、外球2には外球用電源12によって電圧が与えられている。同心半球型アナライザの入口側(省略)から入った試料面からの電子20のうち、外球2と内球1の電位及びそれらのディメンジョンによって決められる特定のエネルギーE0 の電子が、内外球の間の中心軌道をとおる。同心半球型アナライザの入口では、試料面から発生した電子は通常ポイントソースで入射するように設計し、そこから広がったエネルギーE0 の電子ビームは、出口付近で再び収束する(これをα収束という)。また、エネルギーE0 より大きなエネルギーの電子は中心軌道より外球2に近い側をとおり、またエネルギーの小さなものはより内球1側をとおり出口側から出てくる。つまり、電子エネルギーによって同心半球型アナライザから出るときの軌道が、同心半球型アナライザの動径方向に分散する(これはエネルギー分散と言われている)。
【0004】同心半球型アナライザから出てきた電子は、CEM7で検出する。CEM7にはCEM用高圧電源18によって電圧が与えられている。通常2000〜3000V程度である。また、CEM7に与える電圧による電界が内球1と外球2の間に形成される電場へ入り込むのを防止するため、同心半球型アナライザの出口には、電子のCEM7への入射を邪魔しないような方向に導電性のワイヤ3が張られ、図5の斜視図に示すように、それらのワイヤ3は導電性のワイヤ固定台4に固定され同電位に設定される。このワイヤ3とCEM入口部の間に、同心半球型アナライザから出てきた電子を加速してCEM7に入射させるための電圧が、加速電源17によって与えられている。この電源17の電圧は 100〜500 Vである。ワイヤ3は同心半球型アナライザの中心の軌道と同電位に固定される。このワイヤ3の電位は用途によってアース電位よりも低くなるように設定しうる。これを減速電位と呼び、減速電源19によって与えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の電子分光装置における上記のような構成の検出器において、電子軌道をシミュレーションすると図6に示すようになる。つまり、同心半球型アナライザから出てきた電子20はワイヤ3とCEM7の入口の間で決められた電位で加速されて、真っ直ぐCEM7に入る。なお、図6において、7aはCEM7の開口を模式的に示しており、また21は等電位線を示している。ところが、CEM7の検出感度sは図7に示すように動径r方向に均一ではなく、それぞれのCEM7の両端の縁部で感度が低くなり、動径方向で実質的な開口率は50〜70%程度である。つまり30〜50%の信号は検出できないということになる。
【0006】本発明は、従来の電子分光装置用検出器における上記問題点を解消するためになされたもので、同心半球型アナライザで分析された電子をCEMの中央部に入射させて、検出効率を向上させるようにした電子分光装置用検出器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するため、本発明は、試料より発生した電子のエネルギー分析に用いる同心半球型アナライザと、エネルギー分析された電子を検出するための少なくとも1個のCEMとを備えた電子分光装置において、前記アナライザとCEMとの間に静電レンズ形成用のレンズ電極を配置して電子分光装置用検出器を構成するものである。
【0008】このように静電レンズ形成用のレンズ電極を配置することにより、アナライザとCEMとの間で静電レンズを形成し、これにより検出感度のよいCEMの中央部へ分析電子を入射させることができ、検出効率を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明する。図1は本発明に係る電子分光装置用検出器の実施の形態を示す概略断面図であり、図4に示した従来例と同一の構成要素には同一の符号を付して示し、その説明を省略する。図1に示す本発明の実施の形態における電子分光装置用検出器の同心半球型アナライザの出口までと、該出口に位置する加速用ワイヤ3を配置している構成は、従来のものと同一である。本発明に係る実施の形態においては、加速用ワイヤ3の間を抜けて来た電子を収束させるために、ワイヤ3とCEM7の間に矩形静電レンズを形成するためのレンズ電極5を設けている。
【0010】このレンズ電極5は、動径方向にはなるべく薄いもの(例えば 0.1mm)で形成され、図2に示すように、電極保持台6に固定されている。ワイヤ3もレンズ電極5と同様に細いもの、例えば 0.1mmφのものを用いる。レンズ電極5と電極保持台6は、レンズ電源15によって電圧が与えられている。通常のディメンジョンではワイヤ3の電位に対して−100 Vから−200 Vでよい。
【0011】次に、このように構成されている実施の形態における動作について、図3に示したレンズ電極5に電圧を与えた場合の電子軌道のシミュレーション例を参照しながら説明する。このシミュレーション例は、同心半球型アナライザの内球1(半径80mm)の電位:+150 V,外球2(半径 120mm)の電位:−100 V,中心軌道(半径 100mm)の電位:0V,ワイヤ3の電位:0V,CEM7の入口電位:+100 V,レンズ電極5の電位:−150 Vとした場合のものである。
【0012】このように各部の電位を設定した場合、中心軌道を通る電子のエネルギーは300eVである。そして、300eVを中心としてエネルギー分散した電子は、ワイヤ3からなるメッシュを通り抜けて収束し、CEM7の中央部付近に入射している。これは、レンズ電極5が矩形静電レンズとしての役割を果しているためである。その結果、同心半球型アナライザでエネルギー分析された電子は、ほぼ 100%CEM7の検出効率のよい部分に入射させることができる。
【0013】このシミュレーション例では、レンズ電極5の長さ方向(電子の入射方向)の寸法は十分大きく設定していないので(5mm程度)、レンズ電極電位(−150 V)が外球電位(−100 V)よりも絶対値で大きな値となっている。これに対して、このレンズ電極5の長さ寸法を大きくする(例えば1cm程度)ことにより、レンズ効果を大きくすることがある程度可能である。したがって、このように構成することにより、レンズ電極5への印加電位を低くすることができ、これによりレンズ電極5への印加電位を、外球2への電源12の抵抗分割により与えることができ、別個のレンズ電極用の電源を省略することが可能となり、電源の構成が簡単になる。
【0014】また、上記実施の形態ではCEMを5個並列に配置して多重検出とした場合を示しているが、1個のCEMを用いた場合においても本発明は適用することができ、同様な作用効果が得られる。
【0015】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したように、本発明によれば、アナライザとCEMとの間に静電レンズ形成用のレンズ電極を配置しているので、CEMの検出感度のよい中央部へ分析電子を入射させることができ、検出効率を向上させることができる。




 

 


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