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発明の名称 半導体レーザ装置およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−53381(P2001−53381A)
公開日 平成13年2月23日(2001.2.23)
出願番号 特願平11−222167
出願日 平成11年8月5日(1999.8.5)
代理人 【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史 (外1名)
【テーマコード(参考)】
5F073
【Fターム(参考)】
5F073 AA13 AA45 AA51 AA86 CA13 CA17 CB18 DA14 EA28 
発明者 鶴間 功
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも基板上に下部クラッド層、量子井戸活性層および上部クラッド層をこの順に積層して、該各層の端部を劈開してなる端面において前記活性層から光を発生させる結晶層を形成し、該結晶層の前記端面近傍に、前記上部クラッド層を通して、前記基板の結晶軸に対して平行に注入し、前記上部クラッド層から前記量子井戸活性層に至る不純物拡散窓構造を形成することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
【請求項2】 前記不純物を、前記クラッド層中に該クラッド層の導電性と逆極性の導電性の領域が形成されるように注入して、前記不純物拡散窓構造を形成する部分に電流ブロック層を形成することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
【請求項3】 前記不純物を、前記基板の(100)面に垂直な方向に対し7度未満で注入することを特徴とする請求項1または2記載の半導体レーザ装置の製造方法。
【請求項4】 前記基板を室温以下に冷却して前記不純物を注入することを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体レーザ装置の製造方法。
【請求項5】 前記上部クラッド層の上部にエピタキシャル成長層を形成し、前記不純物を該エピタキシャル成長層を通して注入することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の半導体レーザ装置の製造方法。
【請求項6】 前記エピタキシャル成長層を犠牲層として機能させ、前記不純物注入後、前記エピタキシャル成長層を除去することを特徴とする請求項5記載の半導体レーザ装置の製造方法。
【請求項7】 少なくとも基板上に下部クラッド層、量子井戸活性層および上部クラッド層がこの順に積層されており、該各層の端部を劈開してなる端面において前記活性層から光を発生させる結晶層からなり、該結晶層の前記端面近傍に、不純物が前記上部クラッド層を通して、前記結晶層の結晶軸に対して平行に注入されてなる、前記上部クラッド層から前記活性層に至る不純物拡散窓構造を備えていることを特徴とする半導体レーザ装置。
【請求項8】 前記不純物が、前記上部クラッド層中に該上部クラッド層の導電性と逆極性の導電性の領域が形成されるように注入されており、前記不純物拡散窓構造が形成された部分に電流ブロック層が形成されていることを特徴とする請求項7記載の半導体レーザ装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ装置およびその製造方法に関し、特に、光出射端面に発振光に対して吸収を少なくした不純物拡散窓構造を備えた半導体レーザ装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ装置において、その高出力化は、光出射端面の端面破壊(COMD:Catastrophic Optical Mirror Damage)によって抑制されている。この端面破壊は、端面での不純物順位に起因するリーク電流と、そのリーク電流による発熱、さらにその発熱によるバンドギャップの低下、そのバンドギャップ低下によるによる光吸収増大、さらにその光吸収による発熱という正のフィードバックにより急速に端面が熱破壊されることにより起こる。
【0003】これを解決するため、例えば1979年発行のIEEE J.quantum.Elec.QE-15(8).775-781においてyonezu氏らによって、端面でのバンドギャップを広げ、実質的に発振レーザ光に対し透明、すなわち吸収がない構造(窓構造)とする方法が報告されている。
【0004】上記のような端面でのバンドギャップを広げる方法の一つとして、特開平第3-116795号において、端面近傍の活性層にイオンを注入することにより活性層を無秩序化し、発光部に対して相対的にバンドギャップを大きくする方法が記載されている。しかし、この方法ではクラッド層を通して活性層にイオン注入を行うため、高エネルギー注入が必要となり、装置的な負荷が増すとともに、基板にもダメージを与え、それによる素子劣化が生じる。
【0005】上記問題を解決するために、特開平第5-129721号および特開平第2-54593号においては、少なくとも、窓構造が形成されるクラッド層部分を除去した後にイオン注入を行うことにより、比較的低いエネルギーの注入で窓構造の作成を可能としたことが記載されている。しかし、この方法においても、注入後にブロック層あるいはクラッド層を再成長させる必要があるため、工程の煩雑化、再成長界面に起因する欠陥の発生等の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、これまでの端面の窓構造の作成方法は、工程上あるいは信頼性上最適ではなく、それに起因するレーザ特性の劣化が問題であった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みて、窓構造を簡略に作成でき、かつ特性劣化の無い信頼性の高い半導体レーザ装置およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、少なくとも基板上に下部クラッド層、量子井戸活性層および上部クラッド層をこの順に積層して、該各層の端部を劈開してなる端面において量子井戸活性層から光を発生させる結晶層を形成し、該結晶層の端面近傍に、上部クラッド層を通して、基板の結晶軸に対して平行に注入し、上部クラッド層から量子井戸活性層に至る不純物拡散窓構造を形成することを特徴とするものである。
【0009】また、不純物を、クラッド層中に該クラッド層の導電性と逆極性の導電性の領域が形成されるように注入して、不純物拡散窓構造を形成する部分に電流ブロック層を形成してもよい。
【0010】また、不純物を、基板の(100)面に垂直な方向に対し7度未満で注入することが望ましい。
【0011】また、基板を室温以下に冷却して不純物を注入することが望ましい。
【0012】さらに、上部クラッド層の上部にエピタキシャル成長層を形成し、不純物を該エピタキシャル成長層を通して注入してもよい。
【0013】前記エピタキシャル成長層を犠牲層として機能させ、不純物注入後、エピタキシャル成長層を除去してもよい。
【0014】本発明の半導体レーザ装置は、少なくとも基板上に下部クラッド層、量子井戸活性層および上部クラッド層がこの順に積層されており、該各層の端部を劈開してなる端面において活性層から光を発生させる結晶層からなり、該結晶層の端面近傍に、不純物が上部クラッド層を通して、結晶層の結晶軸に対して平行に注入されてなる、上部クラッド層から活性層に至る不純物拡散窓構造を備えていることを特徴とするものである。
【0015】また、不純物が、上部クラッド層中に該クラッド層の導電性と逆極性の導電性の領域が形成されるように注入されており、不純物拡散窓構造が形成された部分に電流ブロック層が形成されているものであってもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明の半導体レーザ装置の製造方法によると、半導体レーザ装置の光出射端面に不純物拡散窓構造を形成する際、不純物の注入方向を半導体レーザ装置を構成する結晶軸に対し平行にしたことにより、不純物が結晶中で散乱することなく結晶のチャネル(隙間)を進行するので、クラッド層を形成した後でも、クラッド層を通して従来より低エネルギーで活性層まで注入することができる。従って、高エネルギー注入による結晶欠陥の発生を防止することができ、結晶欠陥による素子特性の劣化が無いので、信頼性を向上させることができる。
【0017】また、不純物を上部クラッド層中に上部クラッド層の導電性と逆極性の導電性を有する領域が形成されるように注入して、不純物拡散窓構造が形成された部分に電流ブロック層を形成するので、例えばp型導電性のクラッド層中であればその中にn型導電性の領域が形成されるので、そのPNP接合による電流ブロック層を窓構造の形成と同時に形成することができ、電流ブロック層を別工程で作成する必要がなく、工程の簡略化が可能である。
【0018】また、不純物を前記基板の(100)面に垂直な方向に対し7度未満で注入することによって、不純物をチャネリングさせることが可能であり、不純物を低エネルギーで注入することができる。
【0019】また、基板を室温以下に冷却して不純物を注入することにより、結晶層の原子の振動を低減できるので、チャネリングを起こし易くできる。
【0020】また、クラッド層の上部にエピタキシャル成長層を形成し、前記不純物を該エピタキシャル成長層を通して注入することにより、チャネリングする不純物が多くなるので、容易に電流ブロック層を形成できる。
【0021】さらに、エピタキシャル層を犠牲層として機能させることによって、チャネリングしない不純物が高濃度で蓄積したダメージ層を犠牲層として除去することができるので、そのダメージの影響を下層に与えないようにすることができる。
【0022】本発明の半導体レーザ装置は、不純物を光出射端面に上部クラッド層を通して基板の結晶軸に平行に注入されてなる不純物拡散窓構造を備えているので、格子欠陥が少なく、素子特性の劣化が少ない。
【0023】また、不純物注入によって、上部クラッド層に電流ブロック層が形成されているため、水平方向の電流の漏れを無くすことができ、良好に横モードの制御された光を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0025】図1は本発明の第1の実施の形態による半導体レーザ装置の作成過程の斜視図を示す。
【0026】本実施の形態による半導体レーザ装置は、図1eに示すように、n型GaAs基板11上に有機金属気相成長法によりn−GaAsバッファ層12、n−Al0.6Ga0.4Asクラッド層13、In0.5Ga0.5P光ガイド層14、In0.15Ga0.85As0.650.35活性層15、In0.5Ga0.5P光ガイド層16、p−Al0.6Ga0.4Asクラッド層17、p−GaAsキャップ層18が順次積層されている。光ガイド層14、活性層15および光ガイド層16が積層されてSCH活性層を構成している。装置の幅方向の中央部にはリッジ型のストライプ部23が形成されている。そして光出射面(斜視図前面)には、不純物を注入することによって、端面のエネルギーギャップを内部より大きくし、発振するレーザ光に対して吸収の無いようにした窓構造22を備えている。また、GaAsキャップ層18の上にはp側電極25を備え、n型GaAs基板11の裏面にはn側電極26を備えている。
【0027】次に本実施の形態による半導体レーザ装置の製造方法について図1を参照しながら説明する。
【0028】図1aに示すように、n型GaAs基板11上に有機金属気相成長法により、n−GaAsバッファ層12、n−Al0.6Ga0.4Asクラッド層13、In0.5Ga0.5P光ガイド層14、In0.15Ga0.85As0.650.35活性層15、In0.5Ga0.5P光ガイド層16、p−Al0.6Ga0.4Asクラッド層17、p−GaAsキャップ層18を積層して結晶層を形成する。光ガイド層14、活性層15および光ガイド層16が積層されてアンドープSCH活性層を構成している。
【0029】GaAs基板11の不純物濃度は例えばSiが2×1018cm-3である。n−GaAsバッファ層12の不純物濃度はSiが例えば1×1018cm-3、厚さは例えば0.5μmである。クラッド層13の不純物濃度は例えばSiが1×1018cm-3、厚さは例えば2.5μmである。光ガイド層14は例えば不純物はドープされておらず、厚さが0.4μmである。活性層15は例えば、不純物はドープされておらず、厚さが8nmである。光ガイド層16は例えば、不純物はドープされておらず、厚さは例えば0.4μmである。クラッド層17の不純物濃度は例えばZnが1×1018cm-3あり、厚さは例えば2μmである。キャップ層18の不純物濃度は例えばZnが3×1019cm-3であり、厚さは例えば0.3μmである。
【0030】図1bに示すように、上記結晶層上全面にSiO2膜19(0.1μm)をCVDにより成膜する。その後、SiO2膜19上にレジストを塗布し、リソグラフィ法により端面形成予定領域のレジストを除去しレジストパターン20を形成する。このときのレジスト膜厚は注入イオンが事実上影響しない濃度までレジストで吸収される厚さ以上を持つように設定する。
【0031】レジストパターン20をマスクとして、Nイオン21を180KeVのエネルギーで注入する。このときGaAs基板11の(100)面は入射イオンビームに対して垂直になるように保持する。また、基板はホルダーに設置された冷却コイルにより室温以下の温度に冷却する。
【0032】注入後、再度リソグラフィ法によりあらかじめイオン注入マスクパターンに形成しておいたアライメントマーク部分(図示せず)以外をマスクし、SiO2膜19、結晶成長層をエッチングしてアライメントマークを形成する。その後、レジストを剥離し、SiO2膜19をキャップとし、カーボン製の容器にGaAs基板11を設置してランプアニールにより900℃、20secのアニールを行う。
【0033】その後、図1cに示すように、SiO2膜19をバッファードフッ酸によりエッチング除去する。光出射端面近傍には不純物拡散窓構造22が形成されている。
【0034】次に、図1dに示すように、再度フォトリソグラフィ法によりストライプパターンを形成する。このときのストライプ幅は2〜250μm程度にする。酒石酸系エッチャントを使用し、GaAsキャップ層18とAlGaAsクラッド層17を所定の深さまでエッチングし、リッジ部23を形成する。その後レジストを剥離する。
【0035】次に、図1eに示すように、CVDにより厚さが例えば0.1μmのSiO2膜24を成膜する。その後リッジ部トップのSiO2膜24をリソグラフィ法により除去し、レジストを剥離した後キャップ層18上にTi/Pt/Auをこの順に成膜しp電極25とする。
【0036】次に、GaAs基板11の裏面を研磨し100μm程度の厚さにした後、研磨面にAuGe/Ni/Auをこの順に成膜してn電極26とする。その後350℃でアロイを行いオーミック電極とする。
【0037】次に、あらかじめ形成しておいたアライメントマークに合わせてイオン注入部分で劈開し、両端面を誘電体膜でコーティングして光共振器を形成し、半導体レーザ装置を完成させる。
【0038】上記の製造方法により作成された半導体レーザ装置は端面での光吸収が小さいためにCOMDするまでの出力が大きく、かつ、注入時の結晶へのダメージが小さいために劣化率が小さい。
【0039】次に本発明の第2の実施の形態による半導体レーザ装置について説明し、その作成過程の斜視図を図2に示す本実施の形態による半導体レーザ装置は、図2eに示すように、n型GaAs基板31上に有機金属気相成長法により形成されたn−GaAsバッファ層32、n−Al0.6Ga0.4Asクラッド層33、In0.5Ga0.5P光ガイド層34、In0.15Ga0.85As0.650.35活性層35、In0.5Ga0.5P光ガイド層36、p−Al0.6Ga0.4Asクラッド層37、p−GaAsキャップ層38が順次積層されている。光ガイド層34、活性層35および光ガイド層36が積層されてアンドープSCH活性層を構成している。装置の幅方向の中央部にはリッジ型のストライプ部45が形成されている。そして光出射面には、不純物を注入することによって、端面のエネルギーギャップを内部より大きくし、発振するレーザ光に対して吸収の無いようにした窓構造44備えている。また、GaAsキャップ層38に上にはp側電極47を備え、n型GaAs基板31の裏面にはn側電極48を備えている。
【0040】次に本実施の形態による半導体レーザ装置の製造方法について、図2を参照しながら説明する。
【0041】図2aに示すように、n型GaAs基板31上に有機金属気相成長法により、n−GaAsバッファ層32、n−Al0.6Ga0.4Asクラッド層33、In0.5Ga0.5P光ガイド層34、In0.15Ga0.85As0.650.35活性層35、In0.5Ga0.5P光ガイド層36、p−Al0.6Ga0.4Asクラッド層37、p−GaAsキャップ層38、InGaPエッチングストップ層39、GaAs犠牲層40を積層してなる結晶層を形成する。光ガイド層34、活性層35および光ガイド層36が積層されてアンドープSCH活性層を構成している。
【0042】GaAs基板31の不純物濃度は例えばSiが2×1018cm-3である。バッファ層32の不純物濃度は例えばSiが1×1018cm-3 であり、厚さが例えば0.5μmである。クラッド層32は不純物濃度が例えばSiが1×1018cm-3であり、厚さは例えば2.5μmである。光ガイド層33は例えば、不純物がドープされておらず、厚さは0.4μmである。活性層34は例えば、不純物がドープされておらず、厚さは例えば8nmである。光ガイド層35は例えば、不純物がドープされておらず、厚さは例えば0.4μmである。クラッド層36の不純物濃度は例えばZnが1×1018cm-3であり、厚さが例えば2μmである。キャップ層38の不純物濃度は3×1019cm-3であり、厚さは例えば0.3μmである。エッチングストップ層39は例えば不純物はドープされておらず、厚さは0.1μmである。犠牲層40は例えば不純物がドープされておらず、厚さは0.5μmである。
【0043】図2bに示すように、上記結晶層全面に厚さが例えば0.1μmのSiO2膜41をCVDにより成膜する。その上にレジストを形成し、リソグラフィ法により端面形成予定領域のレジストを除去してレジストパターン42を形成する。このときのレジスト膜は注入イオンが事実上影響しない濃度までレジストで吸収される厚さ以上の厚さを持つように設定する。
【0044】レジストパターン42をマスクとして、Nイオン43を180KeVのエネルギーで注入する。このときGaAs基板31の(100)面は入射イオンビームに対して垂直になるように保持する。また、基板はホルダーに設置された冷却コイルにより室温以下の温度に冷却する。
【0045】イオン注入量はチャネリングしたSiのピーク濃度がクラッド層中のZn濃度よりも大きくなり、かつその上部のデチャネリング領域と下部領域ではZn濃度よりも低くなるように設定する。
【0046】注入後、再度リソグラフィ法によりあらかじめイオン注入マスクパターンに形成しておいたアライメントマーク部分(図示せず)以外をマスクし、SiO2膜、結晶成長層をエッチングしてアライメントマークを形成する。その後レジスト42を剥離し、SiO2膜41をキャップとし、カーボン製の容器にGaAs基板を設置してランプアニールにより700〜1100℃で、10secから10minアニールを行い、活性層の無秩序化をすると共に注入されたSiを活性化する。
【0047】その後、図2cに示すように、GaAs犠牲層40を硫酸系エッチング液除去し、InGaPエッチングストップ層を塩酸系エッチング液にて処理し除去する。
【0048】図2dに示すように、再度フォトリソグラフィ法によりストライプパターンを形成する。このときのストライプ幅は2〜250μm程度にする。酒石酸系エッチャントを使用し、GaAsキャップ層とAlGaAsクラッド層を所定の深さまでエッチングし、リッジ部45を形成する。
【0049】図2eに示すように、レジスト膜を除去した後、CVDにより厚さ0.1μmのSiO2膜46を成膜する。その後リッジ部トップのSiO2膜46をリソグラフィ法により除去する。レジスト剥離後、p−GaAsキャップ層38の上にTi/Pt/Auをこの順に成膜しp電極47を形成する。次に、GaAs基板の裏面を研磨し100μm程度の厚さにし、研磨面にAuGe/Ni/Auをこの順に成膜してn電極48を形成し、350℃でアロイを行いオーミック電極とする。
【0050】あらかじめ形成しておいたアライメントマークに合わせてイオン注入部分で劈開し、両端面を誘電体膜でコーティングして光共振器を形成し、半導体レーザ装置を完成させる。
【0051】このように作成された半導体レーザ装置は端面での光吸収が小さいためにCOMDするまでの出力が大きく、かつ、注入時の結晶へのダメージが小さいために劣化率が小さい。
【0052】ここで、第2の実施の形態において、Siイオンが結晶層に注入された窓構造部分の濃度分布図を図3に示す。紙面左には分布図の深度に従って本実施の形態による半導体レーザ装置の構造を示している。図中、クラッド層中の破線は、ドープされたZnの濃度分布を示し、実線は、ドープされたSiの濃度分布を示すものである。上部クラッド層中では、一部Zn濃度よりSi濃度が高い領域が形成されている。つまり、Siの注入条件を本実施の形態の如く選択することにより、p領域にn領域ができるのでPNP接合による電流ブロック層を形成することができる。よって、電流ブロック層を別工程で作成する必要がなく工程の簡略化が可能である。
【0053】また、本実施の形態では基板と結晶軸のそろったGaAs犠牲層を通してイオンを注入するため、よりチャネリングするイオンが多くなり、ブロック層形成が容易となる。また、表面のチャネリングしない高濃度の不純物によってダメージを受けた犠牲層を除去することによって、そのダメージ層がキャップ層へ影響を及ぼすのを防止することができる。さらに注入時に基板を冷却することにより、基板を構成する原子の格子振動の影響を低減し、よりチャネリングを起こし易くしている。
【0054】なお、本発明は上記2つの実施の形態に限られるものではなく、他の組成および構成による半導体レーザ装置にも応用することが可能である。




 

 


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