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セラミックヒータ用抵抗体ペースト及びセラミックヒータ - イビデン株式会社
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発明の名称 セラミックヒータ用抵抗体ペースト及びセラミックヒータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−189188(P2001−189188A)
公開日 平成13年7月10日(2001.7.10)
出願番号 特願2000−320019(P2000−320019)
出願日 平成12年10月19日(2000.10.19)
代理人 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
発明者 周 延伶
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】貴金属、ホウ化ニッケル及びガラスフリットからなるセラミックヒータ用抵抗体ペースト。
【請求項2】前記ホウ化ニッケルが、貴金属及びホウ化ニッケルの全重量に対して1重量%〜50重量%配合されてなる請求項1に記載のセラミックヒータ用抵抗体ペースト。
【請求項3】前記抵抗体ペーストは有機ビヒクルを含んでいる請求項1または2に記載のセラミックヒータ用抵抗体ペースト。
【請求項4】セラミック基板に厚膜抵抗体が形成されたセラミックヒータにおいて、前記厚膜抵抗体は、貴金属、ガラスフリット、並びにホウ化ニッケルもしくはニッケルまたはホウ化ニッケル及びニッケルの両方からなることを特徴とするセラミックヒータ。
【請求項5】前記セラミックヒータは、被加熱物を加熱する加熱面を、厚膜抵抗体が形成されている面の反対側面に備えていることを特徴とする請求項4に記載のセラミックヒータ。
【請求項6】前記セラミックは、酸化物セラミック、炭化物セラミック及び窒化物セラミックから選ばれる少なくとも1種以上である請求項4または5に記載のセラミックヒータ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製品の製造過程で使用されるセラミックヒータ用抵抗体ペースト、及びセラミックヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製品は、例えばシリコンウエハ上に感光性樹脂を塗布した後、エッチングすることにより製造される。塗布された感光性樹脂を乾燥させるためには、基板の裏面に発熱体を設けて構成されたヒータの表面にウエハを載置して加熱することが一般的に行われている。
【0003】この種のヒータ用の基板としては、従来、アルミニウム製基板が用いられていた。しかし、近年では、電気絶縁性に優れ、熱伝導率が高くかつ熱膨張率がシリコンに近い、というヒータ基板として優れた特性を有する窒化アルミニウム製の基板が注目されている。
【0004】従来における窒化アルミニウム製の基板には、抵抗体ペーストを塗布して焼成することにより、発熱体としての厚膜抵抗体が設けられる。このような抵抗体ペーストとしては、金属粒子とガラスフリットとを有機ビヒクルに混合したものが通常よく用いられている。また、抵抗体ペーストに含まれる金属粒子としては、従来、金、銀、白金、パラジウムなどの貴金属粒子が主として用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金、白金、パラジウム等によって抵抗体ペーストを構成すると、材料コストが高くなってしまう。
【0006】一方、材料コストを下げるために銅、鉛などの卑金属を混合した場合、大気中でペーストを焼付けて焼結させると、卑金属が酸化されてしまい、抵抗値が変動してしまう。従って、卑金属の酸化を避けるためには、特殊な条件下(非酸化雰囲気下)でペースト焼付けを行わなければならないという問題点がある。
【0007】そこで、本発明の第1の目的は、材料が安価であって、かつ大気中で焼結することができる抵抗体ペーストを提供することにある。さらに、本発明の第2の目的は、材料が安価でかつセラミック基板に抵抗体が十分な強度をもって密着形成されたセラミックヒータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、本発明者らは貴金属にホウ化ニッケルを混合することにより、上記課題を解決できることを見出した。
【0009】即ち、本発明は、貴金属、ホウ化ニッケル及びガラスフリットとからなるセラミックヒータ用抵抗体ペーストである。本発明の抵抗体ペーストは、上記のごとく貴金属、ホウ化ニッケル及びガラスフリットからなるため、酸化雰囲気で焼成した場合であっても、ホウ化ニッケルが酸化されてニッケルを生成する。ゆえに、貴金属のみを使用したペーストに比べて抵抗値が高くなり、貴金属の量を減らすことができる。このため、ペーストのコストを低減することができる。
【0010】また、ペーストに卑金属を直接添加すると、卑金属が焼成時に酸化されることにより、抵抗値が変動してしまう。これに対して本発明で使用しているホウ化ニッケルは、それ自体が導電性を有するばかりでなく、酸化されても導電性のニッケルとなる。このため、焼成の前後において大きく抵抗値が変動するようなことがない。
【0011】前記貴金属としては、銀が最適である。銀は貴金属のなかで最も安価だからである。また、前記ホウ化ニッケルは、貴金属及びホウ化ニッケルの全重量に対して1重量%〜50重量%であることが望ましい。ホウ化ニッケルが1重量%未満であると、貴金属の比率が大きくなる結果、抵抗値が低くなってしまうからである。逆に、ホウ化ニッケルが50重量%を越えると、ガラスフリットを還元してしまい、密着性が低下するからである。
【0012】本発明の抵抗体ペーストは、有機ビヒクルを含有していることが望ましい。有機ビヒクルが存在していると、ペースト中にガラスフリット、貴金属、ホウ化ニッケルを分散させることができるからである。
【0013】前記セラミック基板の構成材料であるセラミックは、窒化物セラミック、酸化物セラミック及び炭化物セラミックから選ばれる少なくとも1種以上が望ましい。窒化物セラミックとしては、窒化アルミニウム、窒化珪素及び窒化硼素から選ばれる1種以上であることが望ましい。炭化物セラミックとしては、炭化珪素、炭化硼素及び炭化タングステンから選ばれる1種以上であることが望ましい。
【0014】なお、純度の低い炭化物セラミックは電気伝導性を有する。このため、炭化物セラミックの表面にシリカ、アルミナなどの酸化物からなる絶縁層を形成し、この絶縁層上に厚膜抵抗体を形成するようにしてもよい。
【0015】前記セラミックとしては窒化アルミニウムが最適である。窒化アルミニウムは、熱伝導性に特に優れているからである。本発明の厚膜抵抗体が形成されたセラミックヒータでは、前記厚膜抵抗体は、貴金属、ガラスフリット、並びに「ホウ化ニッケル」もしくは「ニッケル」、または「ホウ化ニッケル及びニッケルの両方」からなる。つまり、本発明の厚膜抵抗体は、貴金属、ガラスフリット、ニッケル単体及び/またはそのホウ化物からなる。
【0016】ホウ化ニッケルは、焼付焼成時に酸化されてニッケルになる。ホウ化ニッケルが完全に酸化された場合には、厚膜抵抗体における卑金属はニッケルのみとなる。しかし、ホウ化ニッケルの一部がそのまま残存した場合には、厚膜抵抗体における卑金属はホウ化ニッケル及びニッケルの両方を含むものとなる。不活性雰囲気や還元性雰囲気で焼成を行った場合についても、ホウ化ニッケルはそのまま残存する。いずれにしても本発明によれば、貴金属の量を減らすことができる。また、抵抗値を高くすることができ、抵抗変化率も低くすることができる。
【0017】前記セラミックヒータは、被加熱物を加熱する加熱面を、厚膜抵抗体が形成されている面の反対側面に備えていることが望ましい。この構成であると、厚膜抵抗体が形成されている面から加熱面までの距離を確保できるため、厚膜抵抗体の発生した熱が拡散しやすくなり、加熱面の温度を均一にできるからである。
【0018】セラミック基板は、円板状であることが望ましい。加熱面の温度を均一にできるからである。特に直径は200mm以上が望ましく、厚さは25mm以下が望ましい。直径が大きくて厚さが薄いセラミック基板であるほど、厚膜抵抗体の温度変化の影響を強く受けるからである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体化した一実施形態のセラミックヒータを図1に基づき説明する。
【0020】まず、本実施形態のセラミックヒータの製造にあたって用いられる抵抗体ペーストについて述べる。本実施形態のセラミックヒータ用抵抗体ペーストは、貴金属粒子、ガラスフリット及び有機ビヒクルを少なくとも含有するとともに、さらに卑金属粒子としてホウ化ニッケルを含有している。
【0021】ホウ化ニッケルとしては、NiB(ホウ化一ニッケル),Ni2B(ホウ化二ニッケル),Ni3B(ホウ化三ニッケル)が知られている。B/Ni比率を下げるという点からみて、本実施形態においてはNi3Bの選択が好ましい。
【0022】金属粒子の平均粒径は、概ね0.1μm〜10μm程度、さらには1μm〜5μm程度であることが好ましい。平均粒径が小さすぎると、金属粒子が酸化されやすくなるからである。一方、平均粒径が大きすぎると、焼結し難くなりかつ抵抗値が高くなるからである。
【0023】また、金属粒子の形状は特に限定されないため、球状の金属粒子、鱗片状の金属粒子、球状及び鱗片状の金属粒子の混合物などを使用することができる。例えばセラミック基板1が窒化アルミニウム製である場合、鱗片状の金属粒子を選択することが好ましい。かかる粒子形状の金属粒子であれば、窒化アルミニウムとの密着性が改善されるからである。
【0024】貴金属粒子として例えば銀粒子を選択した場合、銀とホウ化ニッケルとの配合割合は、銀及びホウ化ニッケル全量に対してホウ化ニッケル(100×ホウ化ニッケル/(ホウ化ニッケル+貴金属))が1重量%〜50重量%配合され、さらには5重量%〜40重量%配合されていることがより好ましい。余りにホウ化ニッケルの割合が高いあるいは余りにホウ化ニッケルの割合が低いと、比抵抗率が低くなり、抵抗温度係数が大きくなるからである。
【0025】例えばセラミック基板1が窒化アルミニウム製である場合等において、ガラスフリットは、金属粒子と基板1との密着性を向上させるために混合される。このようなガラスフリットとしては、例えば、SiO2−B23−ZnO2系ガラスが主として用いられる。
【0026】ガラスフリットの組成については特に限定されない。しかし、フリット全量に対し、SiO2が1重量%〜30重量%、B23が5重量%〜50重量%、ZnO2が20重量%〜70重量%の範囲で配合された組成であることが好ましい。また、ガラスフリット中には、これに加えてAl23、Y23、PbO、CdO、Cr23、CuO、Bi23、TiO2などの金属酸化物や、ビスマス単体などから選ばれた少なくとも1種が適宜混合されていてもよい。
【0027】有機ビヒクルとしては、従来公知のものを用いることができる。有機ビヒクルは、金属粒子及びガラスフリットの混合物を基板1上に塗布するためにこれらをペースト化する役割を果たしている。
【0028】このような有機ビヒクルとしては、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、アクリル系樹脂などの樹脂バインダと、α−テルピネオール、ブチルカルビトールなどの溶剤とからなるものなどがある。
【0029】ペーストを構成する各物質の配合比は特に限定されるものではない。しかし、ペースト全量に対して、金属粒子が60重量%〜80重量%、ガラスフリットが1重量%〜10重量%、樹脂バインダが1重量%〜10重量%、溶剤が10重量%〜30重量%の範囲で配合されていることが好ましい。
【0030】本実施形態の抵抗体ペーストは、例えば、図1に示すように、円板状の基板1の一面1a(例えば基板表面)に、スクリーン印刷法などの適宜の手段によって所定形状となるように塗布される。
【0031】そして、この基板1を大気中で約700℃〜900℃程度で焼成すると、抵抗体ペーストが焼結して前記基板1に密着した状態となる。以上の結果、片側の面1aに厚膜抵抗体2(発熱体)を備えるセラミックヒータが製造される。なお、厚膜抵抗体2の酸化を防止するため、その表面に、金、銀、パラジウム、白金、ニッケルなどの非酸化性金属からなる金属層を被覆することが好ましい。
【0032】
【実施例及び比較例】以下、いくつか実施例を挙げてさらに詳述する。
<ペーストの調整>金属粒子、ガラスフリット、並びに、有機ビヒクルとして樹脂バインダ(エチルセルロース)及び溶剤(α−テルピネオール:ブチルカルビトール=2:8(vol比)の混合物)を十分に混練して、実施例1〜7及び比較例1,2の抵抗体ペーストをそれぞれ作製した。実施例1〜7及び比較例1,2における抵抗体ペーストの組成は、表1に示す通りである。
【0033】実施例1,2,3,7では、金属粒子としてAg粒子及びNi3B粒子を用いた。なお、Ag粒子としては、主として平均粒径4.5μmで、鱗片状のものを用いた。実施例4では、金属粒子としてAu粒子及びNi3B粒子を用いた。実施例5では、金属粒子としてPt粒子及びNi3B粒子を用いた。実施例6では、金属粒子としてPd粒子及びNi3B粒子を用いた。
【0034】一方、比較例1では金属粒子としてAg粒子及びPd粒子を用い、比較例2では金属粒子としてAg粒子及びNi粒子を用いた。つまり、比較例1では、ホウ化ニッケルを用いない抵抗体ペーストとした。比較例2では、ニッケルをホウ化物としてではなく単体として含む抵抗体ペーストとした。
【0035】表1中、組成はペースト全量に対する重量%で示されている。
<試験体の作製>窒化アルミニウム粉末(平均粒径1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.4μm)4重量部、及びアクリル系樹脂バインダ12重量部に、アルコールを混練し、スプレードライ法によって顆粒状粉末を得た。そして、これを成形用金型に投入し、平板状に成形することにより、成形体を得た。この成形体に、半導体ウエハ支持ピンを挿入するための挿入孔と、熱電対を埋め込むための凹部とをドリル加工によって穿設した。その後、約1800℃,200kg/cm2下でホットプレスし、厚さ3mmの窒化アルミニウム焼結体を得た。このものから直径210mmの円盤を切り出し、これをヒータ用窒化アルミニウム基板1とした。
【0036】この基板1に対して、上記実施例1〜7及び比較例1,2のペーストを、図1に示した厚膜抵抗体2の形状になるように、スクリーン印刷法により塗布した。この基板1を大気中にて850℃で焼成することにより、基板1上にペーストを焼き付けた。そして、このようにして得られた窒化アルミニウムヒータを試験体とした。なお、いずれの試験体においても、厚膜抵抗体2の厚さは約5μm、幅は約2.4mmであった。
【0037】(試験例1)各試験体について、厚膜抵抗体2の引張強度を測定した。測定方法は、2mm角の厚膜抵抗体2についての90度ピールテストとした。このピールテストには、島津製作所製の「オートグラス」を使用し、引張り速度を5mm/分に設定して試験を行った。
【0038】(試験例2)さらに、各試験体について、厚膜抵抗体2の面積抵抗率を測定した。面積抵抗率は、厚さ1.0μm、幅5mm、長さ5cmの厚膜抵抗体2の抵抗値をマルチメーターで測定して計算することにより求めた。
【0039】(試験例3)さらに、各試験体について、厚膜抵抗体2の焼成前後における抵抗値の変化率をマルチメーターで測定した。
【0040】各試験例の結果を表1に併せて示す。
【0041】
【表1】

【0042】次に、窒化物セラミックであったセラミック材料を酸化物セラミックに変更して基板1を作製した。即ち、アルミナ粉末(平均粒子径1.0μm)にアクリル系バインダを加えてアルコールを混練し、スプレードライ法にて顆粒状粉末を得た。この粉末を成形用金型に投入し、平板状に成形した。この成形体に半導体ウエハ支持ピン挿入するための挿入孔をドリル加工した。さらに、1600℃で大気中でホットプレスして厚さ5mm、直径300mmのアルミナ焼結体を得た。このものから直径210mmの円盤を切り出し、これをヒータ用アルミナ基板1とした。
【0043】この基板1に対して、表2に示す組成のペースト(実施例8〜16及び上記比較例1,2)を、図1に示した厚膜抵抗体2の形状になるようにスクリーン印刷した。この基板1を大気中にて850℃で焼成することにより、基板1上にペーストを焼き付けた。そして、このようにして得られたアルミナヒータを試験体とした。なお、いずれの試験体においても、厚膜抵抗体2の厚さは約6μm、幅は2.4mmであった。
【0044】なお、表2中、組成はペースト全量に対する重量%で示されている。各試験体について、上述した方法に準拠して、厚膜抵抗体2の引張強度、面積抵抗率、抵抗変化率をそれぞれ測定した。その結果を表2に併せて示す。
【0045】
【表2】

【0046】<試験結果>厚膜抵抗体2の引張強度に関しては、各実施例と各比較例との間で大きな差異は認められず、いずれも高い値を示すことがわかった。
【0047】厚膜抵抗体2の面積抵抗率に関しては、各実施例及び比較例2の測定値が0.1Ω/□以上であったのに対し、比較例1の測定値はそれよりもかなり小さかった。従って、比較例1の抵抗体ペーストを用いて得られた試験体は、ヒータとしての好適な特性を有しているとは言い難いものであった。
【0048】厚膜抵抗体2の抵抗変化率に関しては、各実施例及び比較例1の測定値がずれも0.1%であったのに対し、比較例2の測定値はそれよりもかなり大きく、5%であった。従って、比較例2の抵抗体ペーストを用いて得られた試験体も、ヒータとしての好適な特性を有しているとは言い難いものであった。
【0049】なお、Ag粒子を含むペーストを用いて得られた実施例1,2,3について、厚膜抵抗体2の顕微鏡観察を行ったところ、マイグレーションを起こしている様子は特になかった。
【0050】従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のセラミックヒータ用抵抗体ペーストには、貴金属、ホウ化ニッケル、及びガラスフリットが含まれている。即ち、このペースト中には、卑金属の一種であるニッケルが、単体としてではなくホウ化物として混合されている。従って、かかる抵抗体ペーストは、大気中で焼結して厚膜抵抗体2となった後においても、窒化アルミニウム基板1やアルミナ基板1と十分な強度をもって密着することができる。ゆえに、厚膜抵抗体2に剥離が起こりにくくなる。また、それ自体導電性を有するホウ化ニッケルを添加していることから、導電性確保のために使用している貴金属の量を低減することができる。ゆえに、ペーストの材料コスト低減を図ることができる。
【0051】以上のことから、本実施形態のペーストを用いれば、良好なセラミックヒータを構成することができる。
(2)また、本実施形態の抵抗体ペーストによれば、ホウ化ニッケルの混合量を変更することによって、面積抵抗率を適宜調整することができる。
【0052】(3)上記実施例1,2,3では、貴金属のうち比較的安価な銀を主に用いているため、金、白金、パラジウムを用いた場合に比べて材料コストをよりいっそう安価にすることができる。なお、この場合にあってもマイグレーションを起こしにくく、ヒータに高い信頼性を付与することができる。
【0053】(4)前記実施例1〜7では、基板形成材料として窒化アルミニウムを選択している。窒化アルミニウムは熱伝導性に特に優れていることから、品質のよいセラミックヒータを得ることができる。
【0054】なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ セラミック基板1は、実施形態のようなプレス成形法を経て製造されたものに限定されることはなく、例えばドクターブレード装置を利用したシート成形法を経て製造されたものでもよい。
【0055】・ セラミック基板1に対して抵抗体ペーストを塗布する方法としては、スクリーン印刷法のみならず、例えば捺印法などのその他の手法もある。
・ 厚膜抵抗体2は実施形態のようにセラミック基板1の外表面に露出した状態で形成されていてもよいほか、セラミック基板1の内層に埋設されていてもよい。
【0056】次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 請求項4乃至6のいずれか1つにおいて、前記セラミック基板は、略円形状かつ板状であること。従って、この技術的思想1に記載の発明によれば、加熱面の温度を均一にできる。
【0057】(2) 請求項4乃至6のいずれか1つにおいて、前記セラミック基板は、直径200mm以上かつ厚さ25mm以下の円板状であること。
(3) セラミック基板に厚膜抵抗体が形成されたセラミックヒータにおいて、前記厚膜抵抗体は、貴金属、ガラスフリット、ホウ化ニッケル及び/またはニッケルからなることを特徴とするセラミックヒータ。
【0058】(4) セラミック基板に厚膜抵抗体が形成されたセラミックヒータにおいて、前記厚膜抵抗体は、貴金属、ガラスフリット、ニッケル単体及び/またはそのホウ化物からなることを特徴とするセラミックヒータ。
【0059】(5) 化合物自体が導電性を有するばかりでなく酸化されても導電性の金属単体となりうる卑金属化合物、貴金属及びガラスフリットからなるセラミックヒータ用抵抗体ペースト。
【0060】(6) 化合物自体が導電性を有するばかりでなく酸化されても導電性の金属単体となりうる卑金属ホウ化物、貴金属及びガラスフリットからなるセラミックヒータ用抵抗体ペースト。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記載の発明のセラミックヒータ用抵抗体ペーストによれば、大気中で焼結させることができるとともに、材料コストを抑えることができる。しかも、かかるペーストであれば、ホウ化ニッケルの混合量の変更によって面積抵抗値を適宜調整することができる。
【0062】請求項4〜6に記載の発明によれば、材料が安価でかつセラミック基板に抵抗体が十分な強度をもって密着形成されたセラミックヒータを提供することができる。




 

 


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