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発明の名称 プリント配線板及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−102494(P2001−102494A)
公開日 平成13年4月13日(2001.4.13)
出願番号 特願平11−280122
出願日 平成11年9月30日(1999.9.30)
代理人 【識別番号】100079142
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 祥泰 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4M109
5E314
5E338
5F061
【Fターム(参考)】
4M109 AA01 BA04 CA06 CA12 DB08 EA02 
5E314 AA32 CC07 CC17 DD01 EE02 EE09 FF02 FF04 FF05 FF21 GG24
5E338 AA16 AA18 BB03 BB61 EE32
5F061 AA01 BA04 CA06 CA12
発明者 井川 裕二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 スクリーン印刷により形成されたダム枠の内側に電子部品が配置され,上記ダム枠の内側に封止用樹脂を充填することにより上記電子部品を樹脂封止するよう構成されたプリント配線板において,上記ダム枠の表面の面粗度Rzは5〜20μmであることを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】 スクリーン印刷により形成されたダム枠の内側に電子部品が配置され,上記ダム枠の内側に封止用樹脂を充填することにより上記電子部品を樹脂封止するよう構成されたプリント配線板において,表面の面粗度Rzが5〜20μmであるダム枠を印刷形成するに当たり,印刷しようとするダム枠の形状に応じた孔版を設けたスクリーンをプリント配線板に対し載置し,スキージにて上記スクリーンを押圧走査することによりスクリーンインクをプリント配線板に転写して,上記ダム枠用の印刷部を設け,その後該印刷部を硬化してダム枠となす方法であって,上記スクリーンは枠体と該枠体に張られたスクリーン繊維よりなるメッシュより構成されると共に,上記スクリーン繊維は高強度高弾性率繊維よりなることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項3】 請求項2において,上記高強度高弾性率繊維は,全芳香族ポリアミドであることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項4】 請求項2において,上記高強度高弾性率繊維は,全芳香族ポリエステルであることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項5】 請求項2において,上記高強度高弾性率繊維は,ヘテロ環含有芳香族高分子であることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項6】 請求項2において,上記高強度高弾性率繊維は,超高分子量ポリエチレンであることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【技術分野】本発明は,プリント配線板及びこれを製造する製造方法であって,特にダム枠の印刷方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来,ダム枠の内側に電子部品が配置され,上記ダム枠の内側に封止用樹脂を充填することで上記電子部品を樹脂封止するよう構成されたプリント配線板が知られている(後述する図1参照)。上記ダム枠は封止用樹脂がプリント配線板の表面に広がらないようせき止めるために設けてあり,一般的にはスクリーン印刷された印刷部を硬化して形成されている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来のプリント配線板では,ダム枠を設けたにもかかわらず,樹脂封止の際に封止用樹脂がダム枠を乗り越えてプリント配線板の表面全体に広がってしまうことがあった。このため,プリント配線板の樹脂封止の歩留まり率低下がしばしば問題となっていた。
【0004】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,樹脂封止を確実に行なうことができる,ダム枠を有するプリント配線板及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,スクリーン印刷により形成されたダム枠の内側に電子部品が配置され,上記ダム枠の内側に封止用樹脂を充填することにより上記電子部品を樹脂封止するよう構成されたプリント配線板において,上記ダム枠の表面の面粗度Rzは5〜20μmであることを特徴とするプリント配線板にある。
【0006】本発明において最も注目すべきことは,ダム枠表面の面粗度Rzを5〜20μmとしたことにある。仮に面粗度Rzが5μm未満である場合には,ダム枠の重ね刷りした各層間の接着強度が一定基準に達しないおそれがある。20μmを越えた場合には,ダム高さのバラツキが一定基準を越えて封止樹脂の乗り越えが発生するおそれがある。
【0007】次に,本発明の作用につき説明する。本例にかかるプリント配線板はダム枠表面の面粗度Rzが上述の範囲内にある。このため,ダム高さに封止樹脂を正確にポッティングでき,ダムの強度が一定に保たれるため,樹脂封止の際に封止用樹脂のダム枠乗り越えが生じ難くなる。更に,上記作用を完全とするために好ましくは面粗度Rzを5〜15μmとすることが好ましい。
【0008】以上,本発明によれば,樹脂封止を確実に行なうことができる,ダム枠を有するプリント配線板を提供することができる。
【0009】上記ダム枠の面粗度RzはJISに定められた『十点平均粗さ』Rzである。また,ダム枠表面の面粗度Rzは,凹凸測定用のプローブ等を用いて測定したろ波うねり曲線を利用して求めることができる。ろ波うねり曲線とは,測定対象となる物体の断面曲線から表面粗さに対応する小さい凸凹成分を低域フィルターを用いて除去して得られた曲線である。
【0010】本発明におけるプリント配線板としては,PGA(ピングリッドアレイ),PPGA(プラスチックピングリッドアレイ),BGA(ボールグリッドアレイ)等種類を問わず樹脂封止を行なうものについて広く適用することができる。また,プリント配線板を構成する基板材質も,ガラスエポキシ樹脂,ポリイミドフィルム等の有機質基板,アルミナ等のセラミック基板,アルミ等の金属基板のいずれについても適用可能である。
【0011】また,ダム枠の内側は電子部品搭載部となるが,後述する図2(b)に示すごとく,プリント配線板の他の部分と同じ高さとしてもよい。例えば図2(a)に示すごとく,ダム枠の内側にプリント配線板の表面より凹んだキャビティを設け,ここに電子部品を配置することもできる。
【0012】また,上記ダム枠は各種エポキシ樹脂を主成分とし,そこに各種添加物を加えた材料より構成することができる。この添加物としては,充填剤,チキソ剤等が挙げられる。
【0013】次に,請求項2に記載の発明は,スクリーン印刷により形成されたダム枠の内側に電子部品が配置され,上記ダム枠の内側に封止用樹脂を充填することにより上記電子部品を樹脂封止するよう構成されたプリント配線板において,表面の面粗度Rzが5〜20μmであるダム枠を印刷形成するに当たり,印刷しようとするダム枠の形状に応じた孔版を設けたスクリーンをプリント配線板に対し載置し,スキージにて上記スクリーンを押圧走査することによりスクリーンインクをプリント配線板に転写して,上記ダム枠用の印刷部を設け,その後該印刷部を硬化してダム枠となす方法であって,上記スクリーンは枠体と該枠体に張られたスクリーン繊維よりなるメッシュより構成されると共に,上記スクリーン繊維は高強度高弾性率繊維よりなることを特徴とするプリント配線板の製造方法にある。
【0014】本発明においてダム枠用の印刷部は,上述したスクリーン繊維よりなるメッシュを張ったスクリーンを用いて印刷形成する。上記メッシュ22は上述のスクリーン繊維を緯糸222と経糸221として用い,例えば図4に示すごとき状態に織って構成した織布である。
【0015】上記スクリーン繊維は高い弾性率を持つので,織った際に容易につぶれ,緯糸222や経糸221の屈折度が少なくなる。すなわち図4に示すごとき織布の場合,緯糸222や経糸221がつぶれることで同図に記載した一点鎖線220の傾きが小さくなり,緯糸222と経糸221との間の隙間225も小さくなる。このようなメッシュ22を介して図5に示すごとくスクリーンインク25がプリント配線板に対し転写され,ダム枠用の印刷部110が形成される。同図より知れるごとくダム枠用の印刷部110の表面111はメッシュ22の表面状態が型押しされたごとく転写される。
【0016】このため,メッシュ22における図4にかかる一点鎖線220の傾きが小さければ緯糸222と経糸221との間の隙間225も小さくなり,ダム枠用の印刷部110の表面111の凹凸も小さくなる。印刷部110の表面凹凸が小さければ,ダム枠表面の面粗度Rzも小さくなる。ダム枠の面粗度Rzが小さければ,ダム高さのばらつきが小さくなるため,樹脂封止の際に封止用樹脂のダム枠乗り越えが生じ難くなる。
【0017】また,上記スクリーン繊維は高い強度を持つので,枠体に張る際に高いテンションをかけることができる。従って,メッシュ全体がたるんで波打つことなく,枠体に対し均一かつ平面的にメッシュを張ることができる。このため,印刷部に高さのばらつきが生じ難く,いずれの場所についても高さが均一となったダム枠を得ることができる。ダム枠の高さが均一であれば,樹脂封止の際に封止用樹脂がダム枠の一部より洩れ難くなり,封止用樹脂のダム枠乗り越えが生じ難くなる。
【0018】以上により,樹脂封止を確実に行なえるダム枠を有するプリント配線板の製造方法を提供することができる。
【0019】上記高強度高弾性率繊維とは,有機高分子よりなり,金属繊維等よりも単位密度あたりの強度や弾性率である比強度,比弾性率に優れた材料である。上記有機高分子は主鎖骨格が強い共有結合で結ばれた線状分子を主成分とするものである。原料有機高分子から本発明にかかる高強度高弾性率繊維を作製するに当たっては,分子鎖を引き伸ばし,配向させ,結晶化させ,分子末端をランダム分布させる等して紡糸加工を施す。
【0020】本発明にかかるスクリーン繊維としては,破断強度2GPa以上,ヤング率100GPa以上の高強度高弾性率繊維を使用することが好ましい。これにより,本発明にかかる効果を確実に得ることができる。
【0021】破断強度が2GPa未満である場合はスクリーン繊維の強度が弱く,枠体に対し強いテンションを付加して張ることが困難となるおそれがある。また,ヤング率が100GPa未満である場合はスクリーン繊維の弾性が小さく,メッシュと為した際の緯糸や経糸の屈折度が大きくなり,表面の面粗度Rzの小さなダム枠が得難くなるおそれがある。
【0022】このような高強度高弾性率繊維よりなるスクリーン繊維を緯糸や経糸として用い,適当な方法で織布となして,これを本発明にかかるスクリーンのメッシュとして用いる。このメッシュを適当な大きさに切断し,枠体に載せて,テンションをかけて枠体の端から端まで均一に引っ張ることで本発明にかかるスクリーンを構成できる。なお,上記スクリーンの枠体は,高強度で軽く,長寿命とするためアルミニウム製とすることが好ましい。
【0023】その他,孔版,スキージ等は一般的なダム枠印刷の際に使用可能であれば,特に種類を選ぶことはない。例えば,上記孔版はスクリーンの下面,つまりプリント配線板と対面する側に設けることができ,乳剤等より構成することができる。
【0024】また,例えば,上記スキージはウレタン等の弾性部材から構成され,該スキージがスクリーンの上を押圧走査することで,スクリーンインクがプリント配線板上に転写され,印刷部を形成することができる。
【0025】上記スクリーンインクであるが,アクリル系,エポキシ系,ビニル系,アスファルト系等の通常利用されるものを適宜使用することができる。また,スクリーンインクよりなる印刷部の硬化についてもスクリーンインクの種類に応じて,熱や紫外線,エア等に触れさせることで実行できる。
【0026】次に,請求項3記載の発明によれば,上記高強度高弾性率繊維は,全芳香族ポリアミドであることが好ましい。上記全芳香族ポリアミド(またはアラミド)は,アミド結合−CONH−がベンゼン環のような芳香環を結合して高分子ポリアミドを形成している材料で,例えば後述する図8にかかる分子構造を持つ物質である。なお,同図においてmやnは自然数である。このものは高い強度と高い弾性率を有するため,本発明にかかる効果を確実に得ることができる。具体例としては,ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド(PPTA),ポリ−p−ベンズアミド(PBA)等が挙げられる。
【0027】また,請求項4記載の発明によれば,上記高強度高弾性率繊維は,全芳香族ポリエステルであることが好ましい。上記全芳香族ポリエステルは,全芳香族ポリアミドのアミド結合をエステル結合で置き換えた材料で,例えば後述する図6(a),(b)にかかる分子構造の物質である。なお,同図においてX,Y,Zは自然数である。また,主鎖中に屈曲スペーサが導入される,共重合や側鎖が導入される,主鎖中に非直線成分が導入される等して分子鎖の規則性や対称性が上記全芳香族ポリアミドと比較して乱された物質である。このものは高い強度と高い弾性率を有するため,本発明にかかる効果を確実に得ることができる。具体例としては,ポリアリレート等が挙げられる。
【0028】また,請求項5記載の発明によれば,上記高強度高弾性率繊維は,ヘテロ環含有芳香族高分子であることが好ましい。上記ヘテロ環含有芳香族高分子は,芳香族ポリアミドのアミド結合をヘテロ環で置き換えた物質で,例えば後述する図7にかかる分子構造の物質である。なお同図においてnは自然数である。このものは高い強度と高い弾性率を有するため,本発明にかかる効果を確実に得ることができる。具体例としては,ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール(PBT),ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)等が例示できる。
【0029】また,請求項6記載の発明によれば,上記高強度高弾性率繊維は,超高分子量ポリエチレンであることが好ましい。超高分子量ポリエチレンとは,数平均分子量で1×104以上の分子量を持つ特殊なポリエチレンである。ポリエチレンは屈曲高分子で主鎖が平面ジグザグ構造を取る。超高分子量のポリエチレンの希薄溶液を攪拌して分子鎖を引き伸ばしたり,希薄溶液から作製したゲルを延伸することで,本発明にかかるスクリーン繊維を得ることができる。このものは高い強度と高い弾性率を有するため,本発明にかかる効果を確実に得ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】実施形態例1本発明の実施形態例にかかるプリント配線板及びその製造方法につき,図1〜図9を用いて説明する。本例にかかるプリント配線板1は,図1,図2(a)に示すごとく,スクリーン印刷により形成されたダム枠11の内側に電子部品13が配置され,上記ダム枠11の内側に封止用樹脂12を充填することで上記電子部品13を樹脂封止するよう構成され,上記ダム枠11の表面111の面粗度Rzは5〜20μmの範囲内にある。
【0031】図1,図2に示すごとく,本例のプリント配線板1は,PPGA(プラスチックピングリッドアレイ)式である。図1,図2に示すごとく,プリント配線板1の中央には方形のダム枠11が設けてあり,該ダム枠11の内側には電子部品13搭載用のキャビティ14が設けてある。このキャビティ14には図示を略したボンディングワイヤ等でプリント配線板の回路パターンに接続された電子部品13が配設され,ボンディングワイヤごと封止用樹脂12により樹脂封止される。また,プリント配線板1の表面におけるダム枠11よりも外方には導体ピン15が多数配設されている。なお,図1及び図2にかかる図面において,一部の導体ピンのみを記載して他は省略した。
【0032】上記ダム枠11は図2(a)に示すごとく,断面略台形で,プリント配線板表面からの高さが0.265mm,幅が1.0mm(最大の幅),後述する実施形態例2にかかる方法で測定した表面111の面粗度Rzが15μmである。
【0033】次いで,本例にかかるプリント配線板1におけるダム枠11の印刷方法について説明する。概略を説明すると,図3に示すごとく,プリント配線板1に対しダム枠11の形状に応じたスクリーンインクの透過部230を有する孔版23を設けたスクリーン2をプリント配線板用の基板19に対し載置する。
【0034】上記スクリーン2のメッシュ22に対しスクリーンインク25を供給し,スキージ24にてスクリーン2を押圧走査する。これにより,孔版23を介してスクリーンインク25が基板19に転写され,印刷部119となる。その後印刷部119を硬化させてダム枠11を得る。
【0035】そして,上記スクリーン22は,アルミニウム製の枠体21と該枠体21に張られたメッシュ22より構成される。このメッシュ22を構成するスクリーン繊維は全芳香族ポリエステルのポリアリレートよりなる。
【0036】以下,印刷に使用するスクリーン2等について詳細に説明する。上記スクリーン22は,アルミニウム製の950mm×950mmの枠体21に対し,テンション0.7mmでメッシュ22(Vスクリーン;NBC工業製;ポリアリレート)を張って構成した。ここに,テンション0.7mmとは,平面に張ったメッシュ22の中央に重りを乗せた時に深さ0.7mmまで沈みこむ場合と同様の張力である。また,上記メッシュ22は線幅0.9mm,線径70μm(メッシュの厚み)で,スクリーン繊維をバイアス22.5度で織って作製した織布である。なお,バイアスとはメッシュ22を構成する緯糸と経糸との交差角度である。また,上記メッシュ22は単位面積1cm2あたり100メッシュの織布である。
【0037】スクリーン2に均一な厚みで乳剤を塗布し,該乳剤の表面に所望の形状の型紙を用いて露光,現像等することで,スクリーンインクが透過し,ダム枠11と同様の形状を有する透過部230とスクリーンインクが透過しない不透過部231とを有する図3(a)に示すごとき孔版23を得た。なお,この孔版23はスクリーン2のメッシュ22に対し密着形成されている。図3(a)は孔版23をわかりやすく示すために記載した展開図である。また,上記スキージ24の先端はウレタンよりなり,ショア硬さ60である。
【0038】次に,印刷の工程について説明する。図3(a)に示すごとく,プリント配線板用の基板19を,治具等を用いて図示を略した印刷機の作業台に適当な枚数配置する。次いで,上記基板19の上に乳剤よりなる孔版23を設けたスクリーン2を位置決めして載置する。これにより図3(b)に示すごとく,順に基板19,孔版23,スクリーン2という順序で積層される。
【0039】次いで,チクソ指数11.0,粘度1500poiseのDM−330−3B,アサヒ化学研究所製よりなるスクリーンインク25を図示を略したインク供給部よりスクリーン2のメッシュ22上に供給する。その後,スキージ24をスクリーン2に対し一定圧力,速度で押圧走査させて,メッシュ22及び孔版23の透過部230を介して基板19上にスクリーンインク25を転写させる。以上により,印刷部119が形成される。
【0040】なお,この時,図3(c)に示すごとく,スキージ24を方形枠状の透過部230に対して若干の角度を持つようにして(つまり方形枠状の透過部230に対して平行とならぬように)スクリーン2上を押圧走査することができる。これにより透過部230に当たるスキージ24の面積を同じに,圧力を揃え,印刷部の,ひいてはダム枠の品質を安定させることができる。
【0041】印刷部119が形成された基板19を作業台より取り外し,温度140℃の熱風炉に15分間入れて印刷部119を乾燥硬化させてダム枠11となす。その後,ダム枠11の周囲に導体ピン15を設置してプリント配線板1と得た。
【0042】なお,本例の印刷方法では一度の印刷で印刷部119を形成したが,異なるスクリーン22及び孔版23を使用する等して,何度かの印刷工程を経て形成することもできる。
【0043】本例の作用効果について説明する。本例にかかるプリント配線板1はダム枠11表面の面粗度Rzが上述の範囲内にある。このため,ダム高さのバラツキが一定に保たれるため,樹脂封止の際に封止用樹脂のダム枠11乗り越えが生じ難くなる(詳細は実施形態例2参照)。
【0044】また,本例にかかるプリント配線板1のダム枠11は,スクリーン繊維としてポリアリレートを採用したメッシュ22よりなるスクリーン2を用いてスクリーン印刷により作製した。ところでメッシュ22は,図4に示すごとく,経糸221の間に緯糸222が交互に織り込まれて構成された織布で,経糸221と緯糸222との間には隙間225が形成される。
【0045】図5に示すごとく,メッシュ22の上からスクリーンインク25が供給され,メッシュ22の下にダム枠11用の印刷部110が形成される。印刷の際に経糸221と緯糸222との間の隙間220の間にスクリーンインク25が溜まって凸状となる。これが印刷部110表面の凹凸となり,よってダム枠11の表面に凹凸が生じるのである。
【0046】本例にかかるメッシュ22はポリアリレートよりなるスクリーン繊維が構成し,この繊維は高い弾性率を持つ。ポリアリレートの織布は繊維がつぶれており,他の繊維で構成したメッシュよりも隙間220が小さくなる。よって,本例にかかるメッシュ22で作製したダム枠11の表面110の面粗度Rzが小さくなる(実施形態例2参照)。
【0047】更に,上記繊維は剛性が大きいため,メッシュ22に強いテンションをかけて枠体21に張ることができる。また枠体21に張った際にたるんで波状になることがなく,均一かつ平面的に張ることができる。このため,印刷部110に高さのばらつきが生じ難く,いずれの場所についても高さが均一となったダム枠11を得ることができる。
【0048】以上により,本例によれば,封止用樹脂がダム枠を乗り越え難く,樹脂封止を確実に行なうことができる,ダム枠を持つプリント配線板やプリント配線板の製造方法を提供することができる。
【0049】なお,本例にかかるプリント配線板1として,図2(b)に示すごとく,半導体搭載用のキャビティを設けず,ダム枠11の内側の表面に直接電子部品13を配設して,封止用樹脂12で樹脂封止したタイプを挙げることもできる。
【0050】また,図9に示すごとく,まん中に窓部149が設けてある,枠状の基板19に対しダム枠となる印刷部119を設ける際には,窓部149において,孔版23やスクリーン2のメッシュ22が窓部149において落ち窪まないように窓部149を塞ぐような形を持つ支持器具18に上記基板19を設置して,その上からスクリーン2を積層し,印刷を行なうことが好ましい。なお,この基板19はその後の工程で窓部149を基板19の片面側から塞いで電子部品用のキャビティとなすことができる。
【0051】実施形態例2本例では,本発明にかかる実施形態例1に示すように形成したダム枠の面粗度Rz等について測定し,従来技術にかかる印刷方法で形成したダム枠と比較するものである。
【0052】実施形態例1に示すごときスクリーンを用いてダム枠を作製したプリント配線板を準備した。このものを試料1とする。また,実施形態例1と同様の印刷方法であるが,スクリーンにおけるメッシュとして,ステンレス繊維を使用してダム枠を作製した。このものを比較試料C1とする。なお,比較試料C1作製の際の詳細な手順は試料1とまったく同様で,ただスクリーン繊維の素材が異なる。これらの二つ試料のダム枠11について,次のような測定を行なった。
【0053】試料1,比較試料C1について,いずれも面粗度計を使用し,試料1については測定長さ29.111mm,比較試料C1については測定長さ28.652mmで,双方共にカットオフ波長0.8mm,測定倍率200倍,測定速度3.00mm/秒,カットオフ種別2CR(位相非補償),傾斜補正両端補正という条件で断面曲線を測定した。これらについては,図10,図11にそれぞれ記載した。また,試料1は面粗度Rz=17.6640μmが上記測定により分かった。同様に比較試料C1は面粗度Rz=27.8000μmであることが分かった。
【0054】また,試料1と比較試料C1とについて,それぞれのダム枠内に電子部品を配置して樹脂封止を行なった。この試験の結果,試料1にかかるプリント配線板を使用した際の樹脂封止は,樹脂のダム枠外への滲み出し等がなく,設計通りに仕上がった。一方,比較試料C1にかかるプリント配線板を使用した際の樹脂封止は,約15%の樹脂のダム枠外への滲み出しが認められた。
【0055】実施形態例3実施形態例1と同様のスクリーンを用いてダム枠を持つプリント配線板を製作した。この時,スクリーンのメッシュを構成するスクリーン繊維として,テクノーラ(帝人製)を用いた。この繊維は全芳香族ポリアミドの一種で,前述した図8にかかる化学式の組成を有する。得られたダム枠は実施形態例2と同様に面粗度Rzが小さく,高さも略均一であった。
【0056】同様にスクリーン繊維をエコノールとしてダム枠を持つプリント配線板を作製した。この繊維は全芳香族ポリエステルの一種で,図6(a)にかかる化学式の組成を有する。得られたダム枠は実施形態例2と同様に面粗度Rzが小さく,高さも略均一であった。
【0057】同様にスクリーン繊維をPBTとして,ダム枠を持つプリント配線板を作製した。この繊維はヘテロ環含有芳香族高分子の一種で,図7にかかる化学式の組成を有する。得られたダム枠は実施形態例2と同様に面粗度Rzが小さく,高さも略均一であった。
【0058】同様にスクリーン繊維をテクミロン(三井石油製)としてダム枠を持つプリント配線板を作製した。この繊維は超高分子量ポリエチレンの一種である。得られたダム枠は実施形態例2と同様に面粗度Rzが小さく,高さも略均一であった。
【0059】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,樹脂封止を確実に行なうことができる,ダム枠を持つプリント配線板及びその製造方法を提供することができる。




 

 


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