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発明の名称 セラミックヒーター
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−102155(P2001−102155A)
公開日 平成13年4月13日(2001.4.13)
出願番号 特願平11−277135
出願日 平成11年9月29日(1999.9.29)
代理人 【識別番号】100086586
【弁理士】
【氏名又は名称】安富 康男 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3K092
4G030
【Fターム(参考)】
3K092 PP16 PP20 QA01 QB02 QB03 QB24 QB45 QB62 QC02 RD09 TT30 VV31 VV35 VV40 
4G030 AA07 AA08 AA36 AA37 BA02 BA32
発明者 広瀬 敬司 / 辻 昌宏
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 セラミックからなる芯材と前記芯材を巻包するセラミックからなる絶縁層との間に抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒーターであって、前記絶縁層の室温から1000℃における平均熱膨張係数は、前記芯材の室温から1000℃における平均熱膨張係数よりも大きく、かつ、前記芯材と前記絶縁層との室温から1000℃における平均熱膨張係数の差は、10%以内であることを特徴とするセラミックヒーター。
【請求項2】 芯材と絶縁層は、アルミナを主成分とするセラミックからなり、前記芯材の室温から1000℃における平均熱膨張係数は、5×10-6〜9×10-6-1である請求項1記載のセラミックヒーター。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックからなる芯材と絶縁層との間に抵抗発熱体を埋設したセラミックヒーターに関する。
【0002】
【従来の技術】芯材とこの芯材を被覆する絶縁層との間に、高融点金属からなる抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒーターは、自動車用の酸素センサーやグローシステム等における発熱源として、また、半導体加熱用ヒーター及び石油ファンヒーター等の石油気化器用熱源等として、広範囲に使用されている。
【0003】図6(a)は、この種のセラミックヒーターの一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)図におけるA−A線断面図である。このセラミックヒーターは、円柱形状の芯材31とこの芯材31に接着層37を介して巻き付けられた絶縁層32との間に抵抗発熱体33が埋設され、この抵抗発熱体33の端部が絶縁層32の外側に設けられた外部端子34と接続され、外部端子34にリード線36が固定されて構成されている。
【0004】この抵抗発熱体33の端部と外部端子34とは、図5(b)に示すように、絶縁層32の外部端子34下に設けられたスルーホール35を介して接続されている。そして、外部端子34にリード線36を介して通電することによって抵抗発熱体33が発熱する結果、ヒーターとして機能する仕組みとなっている。
【0005】上記セラミックヒーターを構成する芯材31及び絶縁層32は、通常、SiO2等を焼結助剤として含むAl23 等により形成されており、このようなセラミックヒーターを製造する際には、芯材31となるセラミック粉末を含む円柱形状の生成形体に、抵抗発熱体33となる導体ペースト層が印刷されたセラミックグリーンシート(絶縁層32となるもの)を、導体ペースト層が形成された側を内側にして巻き付けた後、焼成することにより製造される。
【0006】このようにして製造されるセラミックヒータにおいて、通常、芯材31を構成する材料と絶縁層32を構成する材料とは、同じものを使用する場合が多いので、両者の熱膨張係数は同じになる。
【0007】しかしながら、このような構成のセラミックヒータを実際に使用する際に加熱を行うと、内側の芯材31が熱膨張により外側に拡がる幅よりも、外側の円筒形状の絶縁層32の内表面が外側に拡がる幅の方が小さく、そのために、芯材31の熱膨張に起因して絶縁層32や抵抗発熱体33に大きな応力が作用することになる。その結果、何回もヒーターとして使用することによりヒートサイクル(発熱、冷却)を繰り返すと、絶縁層32や抵抗発熱体33に作用する応力に起因して、絶縁層32や端子14(抵抗発熱体33)にクラック等が生ずるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に鑑み、長期間にわたって使用した場合にも、抵抗発熱体や絶縁層にクラック等が生ずることのない耐久性に優れたセラミックヒーターを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックからなる芯材と前記芯材を巻包するセラミックからなる絶縁層との間に抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒーターであって、前記絶縁層の室温から1000℃における平均熱膨張係数(体膨張率)は、前記芯材の室温から1000℃における平均熱膨張係数(体膨張率)よりも大きく、かつ、前記芯材と前記絶縁層との室温から1000℃における平均熱膨張係数の差は、10%以内であることを特徴とするセラミックヒーターである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1(a)は、本発明のセラミックヒーターの一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)図におけるA−A線断面図である。図1に示したように、本発明のセラミックヒーター10では、円柱形状の芯材11の表面に抵抗発熱体13及び端子14が設けられ、この抵抗発熱体13及び端子14の全体を絶縁層12が巻包している。
【0011】また、この端子14は、絶縁層12の切り欠き部15において外側に露出しており、この露出した端子14にろう材を介してリード線16が接続、固定されている。
【0012】本発明のセラミックヒータは、図1に示した構成のものに限られず、図6に示したような抵抗発熱体13がヒーター表面に露出しておらず、リード線がスルーホール等により接続されたものであってもよい。
【0013】本発明においては、絶縁層12の室温から1000℃における平均熱膨張係数は、芯材11の室温から1000℃における平均熱膨張係数(以下、単に平均熱膨張係数という)よりも大きく、かつ、芯材11と絶縁層12との平均熱膨張係数の差は、10%以内である。
【0014】ここで、平均熱膨張係数の差Δαは、下記の(1)式により表される。
Δα(%)=〔(絶縁層の平均熱膨張係数−芯材の平均熱膨張係数)/芯材の平均熱膨張係数〕×100・・・(1)
【0015】このように、絶縁層12の平均熱膨張係数を芯材11の平均熱膨張係数よりも大きくすることにより、通電によりセラミックヒータを昇温させた際、内側の芯材11が熱膨張により外側に拡がる幅と、外側の円筒形状の絶縁層12の内表面が外側に拡がる幅とが余り相違しなくなり、芯材11の熱膨張に起因して絶縁層12や抵抗発熱体13に作用する応力が小さくなる。その結果、ヒートサイクル(発熱、冷却)を繰り返しても、絶縁層12や抵抗発熱体13にクラック等が生じることはない。
【0016】芯材11と絶縁層12との平均熱膨張係数の差が10%を超えると、通電によりセラミックヒータを昇温させた際、外側の円筒形状の絶縁層32の内表面が大きく外側に拡がるため、芯材31と絶縁層12との間に空隙(剥離)が生じやすくなり、ヒートサイクル(発熱、冷却)を繰り返すことにより、特に抵抗発熱体13が形成されている部分の近傍の絶縁層12において、剥離に起因するクラック等が生じやすくなる。また、絶縁層12と芯材11との間に空隙が形成されると、抵抗発熱体13が酸化されやすくなる。一方、芯材11と絶縁層12との平均熱膨張係数の差を無くすか、芯材11の平均熱膨張係数を絶縁層12の平均熱膨張係数より大きくすると、芯材11の熱膨張に起因して絶縁層12や抵抗発熱体13(以下、端子部分を含めて抵抗発熱体という)に大きな応力が作用し、絶縁層12や抵抗発熱体13にクラック等が生ずる。より好ましい平均熱膨張係数の差は、0.5〜3%である。
【0017】上記セラミックヒーター10における芯材11及び絶縁層12は、セラミックにより構成されている。芯材11及び絶縁層12を構成するセラミックとしては特に限定されず、例えば、アルミナ、ジルコニア、ムライト等の酸化物セラミック、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化物セラミック、炭化ケイ素等の炭化物等が挙げられる。
【0018】これらのなかでは、Al23 、ムライト、窒化ケイ素が好ましく、特に、Al23 を主成分とし、焼結助剤として、SiO2 を4重量%以下、MgOを0.5重量%以下、CaOを1.2重量%以下含有するアルミナセラミックが好ましい。芯材11の平均熱膨張係数は、5×10-6〜9×10-6-1であることが望ましい。アルミナの熱膨張係数は、焼結助剤として添加するSiO2 、MgO、CaOの量やその他の添加物の量を調整することにより制御することができるが、芯材11の平均熱膨張係数が5×10-6-1未満の材料を調製しようとすると、不純物又は焼結助剤の量が多くなりすぎるため好ましくなく、一方、芯材11の平均熱膨張係数が9×10-6-1の材料を調製すること自体が困難である。
【0019】上記アルミナセラミックの密度率は、96%以上が好ましい。上記密度率とは、セラミックの理論密度に対する実際の焼結体の密度の比の百分率をいう。芯材11及び絶縁層12の密度率が96%未満であると、開孔が存在する可能性が高くなるため、長期間、このセラミックヒータを使用した場合には、開孔を介した酸素の侵入により抵抗発熱体13が酸化されやすくなる。
【0020】抵抗発熱体13及び端子14は、W、Ta、Nb、Ti、Mo、Re等の高融点金属により構成されていることが望ましい。これらの高融点金属は、単独で用いられたものであってもよく、2種以上が併用されたものであってもよい。また、抵抗発熱体13及び端子14は、これらにアルミナ、窒化珪素、ムライト等のセラミックが添加されたものであってもよい。
【0021】次に、上記セラミックヒーターの製造方法について説明する。図2〜5は、このセラミックヒーター10を製造する工程の一部を模式的に示した図であり、いずれの図においても、(a)は断面図、(b)は正面図である。
【0022】まず、図2に示したように、まず、離型性を有するプラスチックフィルム21上に、接着剤層22を印刷し、続いて、導体ペースト印刷工程として、印刷により抵抗発熱体13となる導体ペースト層23aと端子14となる導体ペースト層23bとを形成する。
【0023】接着剤層22を形成するのは、ヒーターを製造した際、切り欠き部15から露出する部分の端子14を芯材11にしっかりと接着させるためである。また、導体ペースト層23aと導体ペースト層23bとは、しっかりと接続されるようにお互いに接触させた状態で形成する。
【0024】導体ペースト層23a、23bは、高融点金属の粉末を含んでいるものを用いるが、この導体ペースト中には、アルミナ等のセラミックが添加されていてもよい。
【0025】次に、図3に示したように、グリーンシート印刷工程として、導体ペースト印刷工程で印刷された導体ペースト層23a、23bを含む領域に、導体ペースト層23a、23bを覆うように、絶縁層用のセラミック粉末を含むペーストを重ねて印刷し、グリーンシート24の層を形成する。このとき、焼成後に切り欠き部が形成される部分の導体ペースト層23bは、グリーンシート24に覆われておらず、露出している。
【0026】次に、図4に示したように、グリーンシート24が下側にくるように図3に示した積層体20を反転し、所定の台25の上に載置した後、例えば、台25に形成された貫通孔(図示せず)を介した空気の吸引力等を利用して台25に固定し、プラスチックフィルム21を剥離する。なお、(b)は、プラスチックフィルム21を剥離した後の積層体20を表している。
【0027】続いて、巻き付け工程として、図5に示したように、積層体20の上に円柱形状の芯材11となる生成形体25を載置し、生成形体25の周囲に積層体20を巻き付けることにより、焼成用の原料成形体を作製する。その後、所定の温度で脱脂し、焼成することにより、セラミックヒーター10(図1参照)を製造する。なお、生成形体25を中空状とすることにより、脱脂工程や焼成工程において、発生する気体の抜けが良好になり、効率よく脱脂、焼成を行うことができる。
【0028】製造されたセラミックヒーター10の絶縁層の平均熱膨張係数は、芯材の平均熱膨張係数よりも大きく、かつ、これらの平均熱膨張係数の差は、10%以内であるので、長期間にわたって使用した場合にも、絶縁層や抵抗発熱体に大きな応力が作用せず、また、絶縁層が芯材から剥離することもなく、これらに起因するクラック等の発生のない耐久性に優れたセラミックヒーターを提供することができる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0030】実施例1上記実施の形態において説明した方法を用い、図1に示した構成のセラミックヒーター10を製造した。このときの焼成温度は、1600℃であった。製造されたセラミックヒーター10の絶縁層12は、その厚さが200μmで、Al23 を94.0重量%、焼結助剤として、SiO2 を4.0重量%、MgOを0.5重量%、CaOを1.5重量%含有し、その密度率は97.5%、平均熱膨張係数は、7.0×10-6-1であった。また、芯材11は、Al23 を92.5重量%、焼結助剤として、SiO2 を5.8重量%、MgOを0.5重量%、CaOを1.2重量%含有し、その密度率は97%、平均熱膨張係数は、6.9×10-6-1であり、両者の室温から1000℃における平均熱膨張係数の差は、約1.4%であった。
【0031】製造したセラミックヒーター10について、室温にした後500℃に加熱する冷熱サイクルを100回繰り返すヒートサイクル試験を行い、その後、ヒーターを端子14が存在する部分で切断し、ヒーターの表面や抵抗発熱体が形成されている部分を観察したが、クラックは発見されなかった。
【0032】実施例2〜3絶縁層となるグリーンシート中のセラミック粉末の組成を変化させたほかは、実施例1と同様にして、下記の表1に示した特性を有するセラミックヒーター10を製造した。そして、得られたセラミックヒーターについて、実施例1と同様にヒートサイクル試験を行った後、ヒーターを端子14が存在する部分で切断し、ヒーターの表面や抵抗発熱体が形成されている部分を観察した。製造されたセラミックヒーターの絶縁層及び芯材を構成するセラミックの組成と特性、並びに、絶縁層と芯材との平均熱膨張係数の差を下記の表1に示す。また、ヒートサイクル試験の結果を同じく下記の表1に示す。
【0033】比較例1〜2絶縁層となるグリーンシート中のセラミック粉末の組成を変化させたほかは、実施例1と同様にして、下記の表1に示した特性を有するセラミックヒーター10を製造した。そして、得られたセラミックヒーターについて、実施例1と同様にヒートサイクル試験を行った後、ヒーターを端子14が存在する部分で切断し、ヒーターの表面や抵抗発熱体が形成されている部分を観察した。製造されたセラミックヒーターの絶縁層及び芯材を構成するセラミックの組成と特性、並びに、絶縁層と芯材との平均熱膨張係数の差を下記の表1に示す。また、ヒートサイクル試験の結果を同じく下記の表1に示す。
【0034】
【表1】

【0035】上記表1に示した結果より明らかなように、実施例1〜3に係るセラミックヒーターでは、平均熱膨張係数の差が10%以内であり、ヒートサイクル試験の結果、セラミックヒーターにクラックが発生していないのに対し、比較例1に係るセラミックヒーターは、絶縁層と芯材との平均熱膨張係数の差が10%を超えており、両者の平均熱膨張係数の差が大きすぎるため、絶縁層12と芯材12とが剥離しやすくなり、その結果、ヒーターの抵抗発熱体の近傍にクラックが発生していた。また、比較例2に係るセラミックヒーターは、絶縁層と芯材との平均熱膨張係数の差が0%と差がないため、芯材11の熱膨張に起因して、絶縁層12と抵抗発熱体13とに大きな応力が作用し、ヒーターの端子部分及び絶縁層にクラックが発生していた。
【0036】
【発明の効果】本発明のセラミックヒーターは、上記のように構成されているので、ヒーターが加熱された際の芯材外表面の外側への拡張の幅と、絶縁層内表面の外側への拡張の幅とに大きな差がなく、これらの相違に起因するクラック等の発生のない耐久性に優れたセラミックヒーターを提供することができる。




 

 


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